説明

雨水集水付き被覆開閉具

【課題】アーチ型支柱のトンネル栽培作業の中で、長尺ビニールシートの開閉は意外と時間と手間がかかり、中腰作業の為疲れる。また夏場の干ばつや苗の植え替えなど水が必要になる。以上を解決する雨水集水付き被覆開閉具を提供する。
【解決手段】上面には雨水を集める溝があり、長手方向両端部近くに杭穴があり、その穴に通す杭がある。手前側面にも溝がありその溝に押し込む取っ手付き部材7がる、長手方向両端部一方に上部側突起物が、もう一方には下部側突起物があり、両者の奥行きは同一寸法である、雨水溝に雨水を集め、地中に設置したタンクに誘導す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は畑の作物を寒さ、害虫や水不足から守る為の、雨水集水付き被覆開閉具に関する物である。
【背景技術】
【0002】
従来畑に作物を植えたら寒さや害虫から守る為、アーチ型支柱の両端を地面に刺して、その上に長尺のビニールシートを被せる。風でビニールシートが飛ばされないよう、クリップで支柱と一緒に挟んだりビニールシートの端に土をかけて固定している。又種子を蒔いたり苗を植替えたりした後など水が必要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
アーチ型支柱のトンネル栽培作業を開始する時、固定している長尺ビニールシートを外さなければならない、長い距離だと手間と中腰作業の為疲れる。作業終えたら又ビニールシート元の状態に戻さなければならない。
夏場畑が干上がっている時、作物に水を与えたり作物の植え付け時など、水が必要になる水源の確保が必須となる。
本発明は以上の問題点を解決する為に成されたものである。
【問題を解決するための手段】
【0004】
上面は雨水を集められるよう全長に渡って雨水溝が有り、長手方向両端部近くに表面から底まで貫通した穴がある。その穴を通る杭もある。手前側面にも全長に渡って挟み溝が有り、その溝に収まる部材もある。
長手方向の端部から奥行き15cm、底から高さ3分の1の面積で切り落とす、もう一方の端部は奥行き15cm、上面から高さ3分の2の面積で切り落されている。上面雨水溝の長手方向両端部に溝3辺を囲むようにコの字型の刻みが入れてある。その刻みにはめ込むコの字型部材もあり、もう一方は円筒型に成っている。アーチ型支柱を挟んで水平回転出来る棒がある。
以上の構成より成る雨水集水付き被覆開閉具。
【発明の効果】
【0005】
従来アーチ型支柱トンネル栽培の場合、長尺ビニールシートを外す時クリップを1個ずつ外したり、土を取り除いたり、ビニールシートを捲し上げたりしているが、本発明によりかなりの作業が省略され、作業も簡単に出来る。ビニールシートに降った雨を集める構造が併設されている為、水の確保も容易である。本発明品の自重と数本の杭で飛散に対抗し、ビニールを巻き込みながら、たくし上げるため開閉が簡単に出来る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の斜視図
【図2】本発明の使用状態を示す斜視図
【図3】詳細図
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(イ)長手方向断面(1)は4角形で棒状を成し、上面(2)幅半分に長方形の雨水溝(3)が全長にある。上面(2)幅残り半分の長手方向両端部(1)近くに1ヶ所ずつ上面から底まで貫通した杭穴(4)かある。その杭穴を通る杭(5)がある。
(ロ)手前側面の高さ2分の1の位置に長方形の挟み溝(6)が全長にあり、挟み溝(に隙間無く納まり、手で摘める取手付き部材(7)が付いている。
(ハ)長手方向端部(1)から奥行き15cm底面から高さ3分の1の面積で切り落とし、もう一方の端部は奥行き15cm、上面から高さ3分の2の面積で切り落とされている。
(二)上面の雨水溝(3)、両端部の雨水溝断面を囲うようにコの字型刻み部(8)が2cmの深さで開けられている。この刻みにはめ込むため、コの字型で他方が円筒型に成っている集水部材(9)がある。
(ホ)アーチ型支柱を挟んで、支柱を軸に水平回転出来る引っ掛け棒(12)がある。
本発明は以上のような構造である。
本発明を使用する時は畑の畝にアーチ型支柱(10)を等間隔に設置した後、長尺ビニールシート(11)を、アーチ型支柱の上に掛ける。ビニールシート地面側の端の上に本発明を乗せる、ビニールシートの端を手前側面の挟み溝(6)より少し長めにセットし、取手付き部材(7)をはさみ込んで固定する。本発明がしっかり地面に設置していてビニールシートに雨水溝(3)側が接触している状態で杭穴(4)に2ヶ所杭(5)を差込む。反対側も同じようにビニールシ−トの上に置き、本発明をアーチ型支柱の根元にピッタリ付けて、ビニールシートの端を挟み溝(6)の上までたるみ無く引っ張った状態で取手付き部材(7)をはめ込み、そして杭を差し込む。
本発明を2本以上つなげて使用する場合は本発明の両端部(1)、高さ底から3分の1側と、高さ上面から3分の2の側を重ね合わせる。杭穴(4)も重なるので、杭(5)を地面に差し込んで一体として固定する。
ビニールシート面に降った雨や直接雨水溝に流れ込んだ雨水は上面雨水溝(3)を通って長手方向断面部(1)から落下し、コの字型の刻み部(8)に集水部材(9)を差込み固定し、他方はホースを差込、地面の中に埋めたタンクに流れ込む。
作業のため長尺ビニールシート(11)を開く時は杭(5)を引き抜き、長手方向断面部(1)に差し込んである集水部材(9)をはずす。本発明の1本目の長さの中間に居て、本発明品をビニールシートに巻き付けながら持ち上げる、予めアーチ型支柱に取付けられている引っ掛け棒(12)を90度回転させ手前に出し、そこにビニールシートを巻きつけた本発明を掛けて作業が出来るようにする。作業が終わって閉じる時は支柱に固定されている引っ掛け棒(12)を90度回転してビニールシートに引っかからないように内側に戻す。本発明を地面に降ろしアーチ型支柱に寄せて、杭穴に杭を通し差し込んで固定する。長手方向端部にコの字型集水部材(9)を差し込む。
【符号の説明】
【0008】
(1)長手方向断面図(2)上面(3)雨水溝(4)杭穴(5)杭(6)挟み溝
(7)取手付き部材(8)コの字型刻み部(9)集水部材(10)アーチ型支柱
(11)長尺ビニールシート(12)引っ掛け棒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に溝があり、上面から下面に穴が貫通され、その穴に通す部材があり、側面にも溝かありその溝に取っ手付きはめ込み部材がある、長手方向両端部一方は、上部に突起部があり、もう一方の端部は下部に突起部がある、同端部の上面溝周りに刻みが入れてあり、その刻み箇所に差込む部材があり、他方は筒状になっている、アーチ型支柱を軸に回転する突起棒がある。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−167172(P2011−167172A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−49788(P2010−49788)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【特許番号】特許第4604286号(P4604286)
【特許公報発行日】平成23年1月5日(2011.1.5)
【出願人】(509036023)
【Fターム(参考)】