説明

電力変換装置

【課題】系統電圧が低下しても系統脱落せず、日射量が変動しても常に電力最大化制御を行うことができる太陽光発電用の電力変換装置を実現する。
【解決手段】電力変換装置2は、電源1からの直流電力を交流電力に変換して交流系統3へ出力し、系統連系を行っている。このとき、電力最大化制御器7が、発電電力制御用電力変換器4への入力電力値12が最大となるように電流制御器8へ入力する入力電流指令値13の制御を行う。電流制御器8は、電力最大化制御器7からの入力電流指令値13と電源1から発電電力制御用電力変換器4へ入力される入力電流値11とを一致させる制御を行う。これによって、電力変換装置2は最大電力点追従制御を行うことができる。さらに、電力最大化制御器7は、入力電流指令値13による制御がその制御可能範囲から逸脱したときには、入力電流指令値13を入力電流値11以下に低減させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽光発電を行う電源から入力される電圧・電流を制御して連系する交流系統へ電力を供給する電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、太陽光発電システムや風力発電システムなどの自然エネルギー発電システムを利用した分散電源システムの導入が世界的に進んでいる。このような分散電源システムが多く接続される商用電力系統などの交流系統において、系統電圧低下が発生したときに分散電源システムが交流系統から脱落すると、電源消失によってさらに系統電圧低下が進行し、ひいては大規模な停電に至るおそれがある。そのため、分散電源システムは系統電圧低下時においても継続して電力を供給することが望ましい。
【0003】
これらの分散電源システムの多くは、太陽光発電パネルなどの電源で発電された電力をチョッパなどの発電電力制御用電力変換器によって所定電圧の直流電力に変換し、その直流電力をインバータなどの系統連系用電力変換器で交流電力に変換して商用電力系統などの交流系統に出力している。
【0004】
一方、太陽光発電システムにおいては、太陽光発電パネルの特性に応じて決まる最大電力が得られるように、太陽光発電パネルからの入力電圧および入力電流を制御する電力最大化制御(「最大電力点追従制御」、「MPPT(Maximum Power Point Tracking)制御」とも言う。)が行われることが多い。この電力最大化制御が行われているときに連系している交流系統の電圧低下が発生すると、電力過剰によって電力変換器の内部に過電圧が発生し、安全装置が働いて交流系統から脱落することがある。この問題を解決するための従来技術として、特許文献1には、系統電圧の低下時に太陽光発電パネルからの入力電力を低減させて電力過剰による過電圧を防止することで、系統電圧低下時においても継続して交流系統に電力を供給する技術が開示されている。
【0005】
図3は、特許文献1に示されている従来技術による電力変換装置およびその入出力回路の構成を示すブロック図である。すなわち、この図は、太陽光発電を行う電源1で発電された電力を発電電力制御用電力変換器4によって所定電圧の直流電力に変換し、その直流電力を系統連系用電力変換器5で交流電力に変換して交流系統3へ出力するように構成された電力変換装置20およびその入出力回路を示している。電力変換装置20は、発電電力制御用電力変換器4の入力電流値11を入力電流指令値13に一致させるような制御(以下、このような制御を「入力電流一定制御」と呼ぶ。)を行い、系統連系用電力変換器5から所定の交流電力を商用電力系統などの交流系統3へ出力している。
【0006】
電力変換装置20の制御系についてさらに詳しく述べると、入力電力演算部6が、入力電圧値10と入力電流値11とから入力電力値12を演算し、電力最大化制御器7は、入力電力演算部6で演算された入力電力値12が増大する方向に入力電流指令値13を微小に増減させることで最大電力が得られるように電力最大化制御を行う。また、電流制御器8は、入力電流指令値13と入力電流値11とを一致させるように発電電力制御用電力変換器4を制御する。このとき、系統電圧低下時入力電力低減制御器9が交流系統3の系統電圧値15の低下を検出すると、電力最大化制御器7で生成される入力電流指令値13を所定のレベルまで低減させる。これによって、交流系統3の系統電圧が低下したときには、入力電流値11を低減させて発電電力制御用電力変換器4の入力電力を低下させるので、電力変換装置20は交流系統3に対して系統連系を維持することができる。
【0007】
すなわち、特許文献1に示されている前記従来技術においては、交流系統の系統電圧低下時において電源1から電力変換装置20への入力電力を急速に低減させる方法として、図3に示すように、発電電力制御用電力変換器4の入力電流値11を入力電流指令値13と一致させる入力電流一定制御を採用している。その理由は、電力最大化制御の方法として広く利用されている入力電圧一定制御(入力電圧値10を指令した電圧値に一致させる制御方法)よりも入力電流一定制御の方が、入力電力の絞り込み制御の追従性が高いためである。
【0008】
図7は、電力変換装置の電源となる太陽光発電パネルから電力変換装置へ入力される入力電圧と入力電流と入力電力との関係を表す特性図であり、横軸に入力電圧、縦軸に入力電流および入力電力を示している。言い換えると、この特性図は、電源1となる太陽光発電パネルで発電されて電力変換装置20へ入力される入力電圧、入力電流、入力電力の特性を表すものであるが、以下、一まとめで表現するときは入力電圧・電流・電力の特性と言うことにする。図7において、特性aが日射量の多いときの入力電圧‐入力電流の特性、特性bが日射量の多いときの入力電圧‐入力電力の特性である。また、特性cが日射量の少ないときの入力電圧‐入力電流の特性、特性dが日射量の少ないときの入力電圧‐入力電力の特性である。すなわち、特性aと特性cが入力電圧‐入力電流の特性、特性bと特性dが入力電圧‐入力電力の特性である。
【0009】
図7に示すように、太陽光発電パネルの入力電圧・電流・電力の特性は、日射の大きさによって特性カーブが変化する。すなわち、特性aおよび特性bに示すように、日射量が多いほど入力電圧・電流・電力の値は上昇し、特性cおよび特性dに示すように、日射量が少なくなるにしたがって入力電圧・電流・電力の値は降下している。また、電力最大化制御では、図3における発電電力制御用電力変換器4の入力電流値11を逐次微小に増減させて特性bや特性dにおける頂点である最大電力点を追尾する。
【0010】
図8は、発電電力制御用電力変換器の入力電流値を入力電流指令値に一致させる入力電流一定制御によって電力最大化制御を行う動作を説明するための特性図であり、横軸に入力電圧、縦軸に入力電流および入力電力を示している。図8において、特性aは、ある日射量、例えば日射量が多いときの入力電圧‐入力電流の特性、特性bは、そのときの入力電圧‐入力電力の特性である。図8に示すように、入力電流指令値Pを入力電力がより大きくなる方向に逐次微小に増減させて、入力電流値を入力電流指令値Pに一致させる入力電流一定制御を行うことにより、いわゆる山登り法によって最大電力点を追尾し、最終的には入力電力が極大になる最大電力点の近傍で図3の電力変換装置2の運転を行うことができる。具体的には、入力電流指令値Pを図8の矢印mの範囲で微小に増減させて最大電力点を追尾することにより、電力変換装置20の入力電力を特性bのカーブ上の矢印nの範囲に収めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2009−219238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、図8の特性図にて説明したような入力電流一定制御によって電力最大化制御を行う従来技術では、電源となる太陽光発電パネルへの日射が急低下して入力電圧・電流・電力の値が急低下した場合には、日射が急低下する前に設定した入力電流指令値のレベルが下方へ変化しないために、電力最大化制御による制御可能範囲から逸脱してしまうという問題がある。
【0013】
この逸脱現象についてさらに詳しく説明する。図9は、従来技術による電力変換装置の構成における電力最大化制御の制御可能範囲からの逸脱の例を説明するための特性図であり、横軸に入力電圧、縦軸に入力電流および入力電力を示している。すなわち、図9は、入力電流一定制御によって電力最大化制御を行う電力変換装置20において、日射が急低下したときの運転動作点の軌跡を示している。
【0014】
図9において、特性aが日射量の多いときの入力電圧‐入力電流の特性、特性bが日射量の多いときの入力電圧‐入力電力の特性である。また、特性cが日射量の少ないときの入力電圧‐入力電流の特性、特性dが日射量の少ないときの入力電圧‐入力電力の特性である。図9の特性図における事前状態としては、日射量の多いときの特性aおよび特性bで示される入力電圧・電流・電力特性に対して、電力最大化制御によって最大電力点の近傍の運転動作点(特性aのカーブ上の○印)で入力電流指令値Pが決定されていたものとする。
【0015】
このような日射量が多い状態から、日射が急低下して、特性cおよび特性dで示される入力電圧・電流・電力特性となったときでも、入力電流指令値Pは矢印mの範囲で微小変化するだけである。すなわち、日射が急低下すると実際の運転動作点は特性cのカーブ上に移動するが、入力電流指令値Pは、特性cの入力電圧‐入力電流の特性領域まで移動しないため、その入力電流指令値Pに対して入力電流値が近くなる特性cのカーブ上の矢印の方向に運転動作点が移動し、最終的には最も入力電流値が入力電流指令値Pに近い×印の点に運転動作点が移動することとなる。その結果、入力電力は、特性dの入力電圧‐入力電力特性に示すようにほぼゼロまで低下してしまう。さらに、この状態で入力電流指令値Pを微小に増減させても入力電力はゼロ付近から変化しない。その結果、日射量が回復して特性aおよび特性bで示される入力電圧・電流・電力特性に戻るまで、×印の点に運転動作点が停滞することになる。すなわち、日射量が回復するまでは電力最大化制御の制御可能範囲から逸脱した状態となってしまう。
【0016】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、交流系統の系統電圧が低下しても系統脱落せず、かつ、日射量が変動しても電力最大化制御を継続して行うことができる太陽光発電用の電力変換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記の目的を達成するために、本発明は、電源から入力される電力を所定の交流電力に変換して交流系統に出力する電力変換装置であって、前記電源からの入力電圧値を検出する電圧検出器と、入力電流値を検出する電流検出器と、前記電源からの入力電力を制御する発電電力制御用電力変換器と、この発電電力制御用電力変換器を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記入力電圧値と前記入力電流値とから算出される前記電源からの入力電力がより大きくなる方向に、前記入力電流値の目標となる入力電流指令値を増減させ、この入力電流指令値に基づいて前記発電電力制御用電力変換器を制御するとともに、前記入力電流指令値による制御がその制御可能範囲から逸脱したことを検出したときに、前記入力電流指令値をその時点の前記入力電流値以下に低減させる低減処理を行うことを特徴とする。なお、このときの入力電流指令値の低減レベルは、入力電流指令値をゼロとしてもよいし、入力電流指令値をその時点(例えば、日射が急低下したのち)の入力電流値と同じ値としてもよいし、あるいは、入力電流指令値を、その時点の入力電流値から所定の演算によって算出される該入力電流値よりも低い値としてもよい。
【0018】
また、前記制御部は、前記入力電流値が前記入力電流指令値と比べて所定値以上小さくなったときと、前記電源から前記発電電力制御用電力変換器へ入力される入力電圧値が所定時間内に所定値以上小さくなったときとに、前記制御可能範囲からの逸脱を検出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明の電力変換装置によれば、日照等の変化によって入力が急低下したときに電力最大化制御の制御可能範囲から逸脱したままとなる動作を回避できるので、交流系統の系統電圧が低下しても系統脱落せず、かつ、日射量が変動しても電力最大化制御を継続して行うことができる太陽光発電用の電力変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電力変換装置およびその入出力回路の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る電力変換装置およびその入出力回路の構成を示すブロック図である。
【図3】従来技術による電力変換装置およびその入出力回路の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第3実施形態において、日射が急低下したときに入力電流指令値を一旦ゼロにしてから電力最大化制御を行う場合の電力変換装置の動作を説明するための特性図である。
【図5】本発明の第4実施形態において、日射が急低下したときに入力電流指令値をその時点の入力電流値に一致させて電力最大化制御を行う場合の電力変換装置の動作を説明するための特性図である。
【図6】本発明の第5実施形態において、日射が急低下したときに入力電流指令値をその時点の入力電流値から所定の演算によって算出される当該入力電流値よりも低い値にして電力最大化制御を行う場合の電力変換装置の動作を説明するための特性図である。
【図7】電力変換装置の電源となる太陽光発電パネルから電力変換装置へ入力される入力電圧・電流・電力の特性図である。
【図8】発電電力制御用電力変換器の入力電流値を入力電流指令値に一致させる入力電流一定制御によって電力最大化制御を行う動作を説明するための特性図である。
【図9】従来技術による電力変換装置の構成における電力最大化制御の制御可能範囲からの逸脱の例を説明するための特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明(その実施形態)は、連系する交流系統の系統電圧低下時における入力電力の制御性に優れる入力電流一定制御によって電力最大化制御を行う太陽光発電用の電力変換装置において、日射量の変動によらず電力最大化制御を継続して行える電力変換装置の提供を可能とするものである。具体的には、入力電流一定制御によって電力最大化制御を行う場合は、日射が急低下したときに、電力最大化制御の制御可能範囲から逸脱したままとなって日射が回復するまで交流系統への電力供給が途絶えることがあったが、本発明(その実施形態)では、日射の急低下に伴って入力電流値が急激に低下したり、入力電圧値が所定時間内に所定値以上小さくなったりしたときには、入力電流指令値をその時点の入力電流値以下に低減させることによってそのような逸脱状態からの脱出を可能とする。この場合、低減後の入力電流指令値はゼロとしてもよいし、その時点の入力電流値と同じ値にしてもよい。あるいは、低減後の入力電流指令値をその時点の入力電流値から所定の演算によって算出される該入力電流値よりも低い値としてもよい。
【0022】
以下、本発明に係る電力変換装置の幾つかの実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各実施形態を説明するための全図において、同一要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0023】
《第1実施形態》
図1は、本発明の第1実施形態に係る電力変換装置およびその入出力回路の構成を示すブロック図である。すなわち、この図は、太陽光発電を行う電源1で発電された電力を発電電力制御用電力変換器4によって所定電圧の直流電力に変換し、その直流電力を系統連系用電力変換器5で交流電力に変換して交流系統3へ出力するように構成された電力変換装置2A(2)およびその入出力回路を示している。さらに詳しく述べると、発電電力制御用電力変換器4は、入力電流値11が入力電流指令値13と一致するように制御する入力電流一定制御によって入力電力をより大きくする電力最大化制御を行うとともに、入力電流値11が入力電流指令値13と比べて所定値以上小さくなったときに入力電流指令値13を低減させる制御を行う電力変換装置2Aおよびその入出力回路の構成を示している。
【0024】
まず、図1に示す電力変換装置2Aおよびその入出力回路の具体的な構成内容について説明する。電力変換装置2Aは、入力側が太陽光発電を行う電源1に接続され、出力側が商用電力系統などの交流系統3に接続されて系統連系を行っている。この電力変換装置2Aの主回路は、電源1で発電された電力を所定電圧の直流電力に変換する発電電力制御用電力変換器4と、この発電電力制御用電力変換器4から出力された直流電力を交流電力に変換して交流系統3へ出力する系統連系用電力変換器5とによって構成されている。
【0025】
また、電力変換装置2Aの制御回路は、発電電力制御用電力変換器4へ入力される入力電圧値10と入力電流値11とから入力電力値12を演算する入力電力演算部6と、発電電力制御用電力変換器4へ入力される入力電力値12が最大となるように入力電流指令値13の制御を行う電力最大化制御器7と、電力最大化制御器7から出力された入力電流指令値13と発電電力制御用電力変換器4へ入力される入力電流値11とを一致させるような発電電力制御用電力変換指令14を生成し、この発電電力制御用電力変換指令14によって入力電流値11を制御する電流制御器8と、交流系統3の系統電圧を検出して、系統電圧が低下したときに発電電力制御用電力変換器4への入力電力を低減させるように電力最大化制御器7へ入力電力低減指令16を送出する系統電圧低下時入力電力低減制御器9と、入力電流指令値13と入力電流値11とを比較して入力電流値11が入力電流指令値13より所定値以上低いときに入力電流指令値13を低減させるための入力電流指令値低減指令18を電力最大化制御器7へ送出する入力電流指令値/入力電流値比較部17とによって構成されている。
【0026】
次に、図1に示す電力変換装置2Aおよびその入出力回路の動作について説明する。電力変換装置2Aは、電源(例えば、太陽光発電パネル)1で発電された電力を発電電力制御用電力変換器(例えば、チョッパ回路)4によって所定電圧の直流電力に変換し、その直流電力を系統連系用電力変換器(例えば、インバータ回路)5によって交流電力に変換して交流系統(例えば、商用電力系統)3へ出力している。このようにして、電力変換装置2Aは交流系統3と系統連系を行っている。
【0027】
このとき、入力電力演算部6が、発電電力制御用電力変換器4へ入力される入力電圧値10と入力電流値11とから入力電力値12を演算すると、電力最大化制御器7は、記憶されている直前の入力電力値12と、入力電力演算部6で演算された現時点の入力電力値12とを比較することで、入力電力値12の増減方向を判定し、記憶されている直前の入力電流指令値13とその微小増減方向に基づいて最大電力が得られるであろう方向に微小に増減させた次の入力電流指令値13を電流制御器8へ送出する。なお、直前の入力電流指令値13の微小増減方向を記憶する代わりに、直前の入力電流値11を記憶しておき、現時点の入力電流値11との比較によって入力電流指令値13の微小増減方向を判定するものとしてもよい。
【0028】
電流制御器8は、電力最大化制御器7から送出された入力電流指令値13と発電電力制御用電力変換器4へ入力される入力電流値11とを一致させるような発電電力制御用電力変換指令14を生成して、この発電電力制御用電力変換指令14を発電電力制御用電力変換器4へ送出し、発電電力制御用電力変換器4の入力電流値11を制御する。
【0029】
ここで、交流系統3の系統電圧が低下したときには、系統電圧低下時入力電力低減制御器9で系統電圧値15の低下を検出して、電力最大化制御器7に対して入力電力低減指令16を送出し、電力最大化制御器7で生成される入力電流指令値13を所定のレベルまで低減させる。これによって、系統電圧が低下したときには、入力電流値11を低減させて発電電力制御用電力変換器4の入力電力を下げることができるので、電力変換装置2Aは交流系統3に対して系統連系を維持することが可能となる。
【0030】
また、日射が急低下すると、太陽光発電パネルの特性(図7参照)によって入力電流値11が急低下する。それにより、入力電流指令値13と入力電流値11とを比較する入力電流指令値/入力電流値比較部17において、入力電流指令値13に対して入力電流値11が所定値以上小さいと判定したときには、入力電流指令値/入力電流値比較部17は電力最大化制御器7に対して入力電流指令値低減指令18を送出して、電力最大化制御器7で生成される入力電流指令値13を入力電流値11以下に低減させる。これによって、日射が急低下したときでも、電流制御器8は低減された入力電流指令値13と一致させるように入力電流値11を制御し、発電電力制御用電力変換器4に対して電力最大化制御を行わせることができる。
【0031】
すなわち、本発明の第1実施形態に係る電力変換装置2Aによれば、電力最大化制御器7は、電源1から発電電力制御用電力変換器4へ入力される入力電流値11が入力電流指令値13に比べて所定値以上小さくなったときには、入力電流指令値13を入力電流値11以下に低減させている。これにより、日照等の変化によって入力が急低下したときでも、電力変換装置2は、電力最大化制御の制御可能範囲から逸脱したままとなる動作を回避することができ、交流系統に対して継続して電力を供給することができる。なお、前記所定値は、日射が急低下したときの太陽光発電パネルの特性の変化を実験やシミュレーション等により測定評価して設定するのが好ましい。ちなみに、設定値を小さくすれば電力最大化制御が頻繁に中断され、また設定値を大きくすれば逸脱状態を検出するまでの時間が長くなる。
【0032】
《第2実施形態》
図2は、本発明の第2実施形態に係る電力変換装置およびその入出力回路の構成を示すブロック図である。すなわち、この図は、太陽光発電パネルなどの電源1から入力される入力電圧値10が所定時間内に所定値以上小さくなったときに、入力電流指令値13を低減させる電力変換装置2B(2)およびその入出力回路の構成例を示したものである。
【0033】
図2に示す第2実施形態の電力変換装置2Bが図1に示す第1実施形態の電力変換装置2Aと異なる点は、図1の入力電流指令値/入力電流値比較部17の代わりに、発電電力制御用電力変換器4へ入力される入力電圧値10が所定時間内に所定値以上小さくなったときに、電力最大化制御器7に対して入力電流指令値低減指令18を出力して、電力最大化制御器7で生成される入力電流指令値13を低減させるための入力電圧値急低下検出部19を設けた点である。したがって、第1実施形態の電力変換装置2Aと重複する説明は省略し、第2実施形態の電力変換装置2Bに固有な内容について説明する。
【0034】
図7に示すような太陽光発電パネルの特性によって、日射が急低下すると入力電圧値10が急低下する。それにより、入力電圧値急低下検出部19が、発電電力制御用電力変換器4の入力電圧値10が所定時間内に所定値以上小さくなったと判定したときには、入力電圧値急低下検出部19は電力最大化制御器7に対して入力電流指令値低減指令18を送出して、電力最大化制御器7で生成される入力電流指令値13を入力電流値11以下に低減させる。これによって、所定時間に亘って日射が急低下したときでも、電流制御器8は低減された入力電流指令値13と入力電流値11とに基づいて入力電流値11を制御し、発電電力制御用電力変換器4に対して電力最大化制御を行わせることができる。
【0035】
すなわち、本発明の第2実施形態に係る電力変換装置2Bによれば、電力最大化制御器7は、電源1から発電電力制御用電力変換器4へ入力される入力電圧値10が所定時間内に所定値以上小さくなったときには、入力電流指令値13を入力電流値11以下に低減させている。これにより、日照等の変化によって入力が所定時間に亘って急低下したときでも、電力変換装置2Bは、電力最大化制御から逸脱したままとなる動作を回避することができ、交流系統に対して継続して電力を供給することができる。なお、前記所定時間および所定値は、日射が急低下したときの太陽光発電パネルの特性の変化を実験やシミュレーション等により測定評価して設定するのが好ましい。
【0036】
《第3実施形態》
図4は、本発明の第3実施形態において、日射が急低下したときに入力電流指令値を一旦ゼロにしてから電力最大化制御を行う場合の電力変換装置2(図1の2Aまたは図2の2B)の動作を説明するための特性図であり、横軸に入力電圧、縦軸に入力電流および入力電力を示している。すなわち、この図は、太陽光発電パネルから発電電力制御用電力変換器4へ入力される入力電流値を入力電流指令値に一致させる入力電流一定制御で電力最大化制御を行うときの入力電圧・電流・電力の特性図であって、日射が急低下したときに入力電流指令値を一旦ゼロにしてから電力最大化制御を行う場合の動作の一例を示している。
【0037】
図4において、特性aが日射量の多いときの入力電圧‐入力電流の特性、特性bが日射量の多いときの入力電圧‐入力電力の特性である。また、特性cが日射量の少ないときの入力電圧‐入力電流の特性、特性dが日射量の少ないときの入力電圧‐入力電力の特性である。すなわち、特性aと特性cが入力電圧‐入力電流の特性、特性bと特性dが入力電圧‐入力電力の特性である。
【0038】
図4に示すように、日射量の多いときは、特性aおよび特性bで示される入力電圧・電流・電力特性に対して、電力最大化制御によって最大電力点の近傍の運転動作点(特性aのカーブ上の○印)で低減直前の入力電流指令値P1が決定されている。そして、日射が急低下して特性cおよび特性dで示される入力電圧・電流・電力特性になったときは、低減直後の入力電流指令値P2を一旦ゼロにする。このようにして低減直後の入力電流指令値P2をゼロにすることにより、電力最大化制御によって図4の○印にて示した低減直後の運転動作点から特性cのカーブ上に付した矢印の方向へ徐々に運転動作点が移動する。そして、日射量の少ないときの特性cおよび特性dに基づいて、電力最大化制御後の入力電流指令値P3の微小増減の範囲において最大電力が得られるような運転が実行される。
【0039】
このようにして、電力変換装置2(2A,2B)は、日射が急低下して日射量が少なくなったときには、入力電流指令値を一旦ゼロにしてから、日射量の少ないときの電圧・電流・電力特性に対応して入力電流指令値を上昇させて電力最大化制御を行う。
【0040】
すなわち、本発明の第3実施形態に係る電力変換装置2(2A,2B)によれば、電力最大化制御器7は、電源1から発電電力制御用電力変換器4へ入力される入力電流値11が入力電流指令値13に比べて所定値以上小さくなったとき、または、電源1から発電電力制御用電力変換器4へ入力される入力電圧値10が所定時間内に所定値以上小さくなったときには、入力電流指令値13を一旦ゼロに低減させてから、入力電流指令値13を徐々に上昇させて電力最大化制御を行っている。これによって、日照等の変化によって入力が急低下したときでも、電力変換装置2(2A,2B)は、電力最大化制御の制御可能範囲から逸脱したままとなる動作を回避することができ、交流系統に対して継続して電力を供給することができる。
【0041】
《第4実施形態》
図5は、本発明の第4実施形態において、日射が急低下したときに入力電流指令値をその時点の入力電流値に一致させて電力最大化制御を行う場合の電力変換装置2(図1の2Aまたは図2の2B)の動作を説明するための特性図であり、横軸に入力電圧、縦軸に入力電流および入力電力を示している。すなわち、この図は、太陽光発電パネルから発電電力制御用電力変換器4へ入力される入力電流値を入力電流指令値に一致させる入力電流一定制御で電力最大化制御を行うときの入力電圧・電流・電力の特性図であって、日射が急低下したときに入力電流指令値をその時点の入力電流値に一致させて電力最大化制御を行う場合の動作の一例を示している。
【0042】
図5において、特性aが日射量の多いときの入力電圧‐入力電流の特性、特性bが日射量の多いときの入力電圧‐入力電力の特性である。また、特性cが日射量の少ないときの入力電圧‐入力電流の特性、特性dが日射量の少ないときの入力電圧‐入力電力の特性である。すなわち、特性aと特性cが入力電圧‐入力電流の特性、特性bと特性dが入力電圧−入力電力の特性である。
【0043】
図5に示すように、日射量の多いときは、特性aおよび特性bで示される入力電圧・電流・電力特性に対して、電力最大化制御によって最大電力が得られるように低減直前の入力電流指令値P1が決定されている。そして、日射が急低下して特性cおよび特性dで示される入力電圧・電流・電力特性になったときは、低減直後の入力電流指令値P2を、その時点で発電電力制御用電力変換器4へ入力されている入力電流値(すなわち、特性cの入力電流値)と同じ値にする。これによって、電力変換装置2(2A,2B)の運転動作点は、図5の○印にて示した特性aのカーブ上の低減直前の運転動作点から特性cのカーブ上の低減直後の運転動作点に移動するので、日射量の少ないときの特性cおよび特性dに基づいた電力最大化制御を入力電流指令値P3の微小増減の範囲で直ちに実行することができる。
【0044】
このようにして、電力変換装置2(2A,2B)は、日射が急低下して日射量が少なくなったときには、入力電流指令値をその時点の入力電流値と同じ値にしてから電力最大化制御を行う。
【0045】
すなわち、本発明の第4実施形態に係る電力変換装置2(2A,2B)によれば、電力最大化制御器7は、電源1から発電電力制御用電力変換器4へ入力される入力電流値11が入力電流指令値13に比べて所定値以上小さくなったとき、または、電源1から発電電力制御用電力変換器4へ入力される入力電圧値10が所定時間内に所定値以上小さくなったときには、入力電流指令値をその時点の入力電流値と同じ値にして電力最大化制御を行っている。これによって、日照等の変化によって入力が急低下したときでも、電力変換装置2(2A,2B)は、電力最大化制御の制御可能範囲から逸脱したままとなる動作を回避することができ、交流系統に対して継続して電力を供給することができる。さらに、最大(極大)電力を得られる運転動作点に戻るまでの時間を第3実施形態に比べて短くすることができる。
【0046】
《第5実施形態》
図6は、本発明の第5実施形態において、日射が急低下したときに入力電流指令値をその時点の入力電流値から所定の演算によって算出される当該入力電流値よりも低い値(以下、「入力電流低減値」という。)にして電力最大化制御を行う場合の電力変換装置2(図1の2Aまたは図2の2B)の動作を説明するための特性図であり、横軸に入力電圧、縦軸に入力電流および入力電力を示している。すなわち、この図は、太陽光発電パネルの電源から発電電力制御用電力変換器4へ入力される入力電流値を入力電流指令値に一致させる入力電流一定制御で電力最大化制御を行うときの入力電圧・電流・電力の特性図であって、日射が急低下したときに入力電流指令値を、その時点の入力電流値から所定の演算によって算出される入力電流低減値にして電力最大化制御を行う場合の動作の一例を示している。
【0047】
図6において、特性aが日射量の多いときの入力電圧‐入力電流の特性、特性bが日射量の多いときの入力電圧‐入力電力の特性である。また、特性cが日射量の少ないときの入力電圧‐入力電流の特性、特性dが日射量の少ないときの入力電圧‐入力電力の特性である。すなわち、特性aと特性cが入力電圧‐入力電流の特性、特性bと特性dが入力電圧‐入力電力の特性である。
【0048】
図6に示すように、日射量の多いときは、特性aおよび特性bで示される入力電圧・電流・電力特性に対して、電力最大化制御によって最大電力が得られるように低減直前の入力電流指令値P1が決定されている。そして、日射が急低下して特性cおよび特性dで示される入力電圧・電流・電力特性になったときは、低減直後の入力電流指令値P2を、その時点で発電電力制御用電力変換器4へ入力されている入力電流値(すなわち、特性cの入力電流値)から所定の演算によって算出される入力電流低減値と同じ値にする。これによって、電力変換装置2(2A,2B)の運転動作点は、図6の○印にて示した特性aのカーブ上の低減直前の運転動作点から特性cのカーブ上の低減直後の運転動作点に移動したのち、電力最大化制御によって特性cのカーブ上に付した矢印の方向へ徐々に移動する。、そして、日射量の少ないときの特性cおよび特性dに基づいて、電力最大化制御後の入力電流指令値P3の微小増減の範囲で最大電力を得られるように運転を継続することができる。
【0049】
なお、その時点で発電電力制御用電力変換器4へ入力されている入力電流値から所定の演算によって算出される入力電流低減値は、例えば、入力電流低減値=入力電流値−α(ただし、αは0以上かつ入力電流値未満の任意の数値)としたり、入力電流低減値=入力電流値×β(ただし、βは0以上かつ1未満の任意の係数)としたりすることができる。
【0050】
このようにして、電力変換装置2(2A,2B)は、日射が急低下して日射量が少なくなったときには、入力電流指令値を、その時点の入力電流値から所定の演算によって算出される入力電流低減値と同じ値にして電力最大化制御を行う。
【0051】
すなわち、本発明の第5実施形態に係る電力変換装置2(2A,2B)によれば、電力最大化制御器7は、電源1から発電電力制御用電力変換器4へ入力される入力電流値11が入力電流指令値13に比べて所定値以上小さくなったとき、または、電源1から発電電力制御用電力変換器4へ入力される入力電圧値10が所定時間内に所定値以上小さくなったときには、入力電流指令値をその時点の入力電流値から所定の演算によって算出される入力電流低減値と同じ値にして電力最大化制御を行っている。これによって、日照等の変化によって入力が急低下したときでも、電力変換装置2(2A,2B)は、電力最大化制御の制御可能範囲から逸脱したままとなる動作を回避することができ、交流系統に対して継続して電力を供給することができる。さらに、最大(極大)電力を得られる運転動作点に戻るまでの時間を第3実施形態に比べて短くすることができる。
【0052】
以上、本発明を5つの実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明によれば、日射量が変動しても最大電力点追従制御を実行しながら交流系統に対して安定した系統連系を行うことができるので、系統連系用の太陽光発電電力変換システムとして有効に利用することができる。
【符号の説明】
【0054】
1 電源
2,2A,2B,20 電力変換装置
3 交流系統
4 発電電力制御用電力変換器
5 系統連系用電力変換器
6 入力電力演算部
7 電力最大化制御器(制御部)
8 電流制御器(制御部)
9 系統電圧低下時入力電力低減制御器
10 入力電圧値
11 入力電流値
12 入力電力値
13 入力電流指令値
14 発電電力制御用電力変換指令値
15 系統電圧値
16 入力電力低減指令
17 入力電流指令値/入力電流値比較部
18 入力電流指令値低減指令
19 入力電圧値急低下検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源から入力される電力を所定の交流電力に変換して交流系統に出力する電力変換装置であって、
前記電源からの入力電圧値を検出する電圧検出器と、入力電流値を検出する電流検出器と、
前記電源からの入力電力を制御する発電電力制御用電力変換器と、
この発電電力制御用電力変換器を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記入力電圧値と前記入力電流値とから算出される前記電源からの入力電力がより大きくなる方向に、前記入力電流値の目標となる入力電流指令値を増減させ、この入力電流指令値に基づいて前記発電電力制御用電力変換器を制御するとともに、
前記入力電流指令値による制御がその制御可能範囲から逸脱したことを検出したときに、前記入力電流指令値をその時点の前記入力電流値以下に低減させる低減処理を行う
ことを特徴とする電力変換装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記入力電流値が前記入力電流指令値と比べて所定値以上小さくなったときに、前記制御可能範囲からの逸脱を検出する
ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記入力電圧値が所定時間内に所定値以上小さくなったときに、前記制御可能範囲からの逸脱を検出する
ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記制御部が行う前記低減処理は、前記入力電流指令値をゼロとする処理である
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記制御部が行う前記低減処理は、前記入力電流指令値を前記入力電流値と同じ値とする処理である
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記制御部が行う前記低減処理は、前記入力電流指令値を、前記入力電流値から所定の演算によって算出される該入力電流値よりも低い値とする処理である
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電力変換装置。
【請求項7】
電源から入力される電圧・電流を制御して直流電力に変換する発電電力制御用電力変換器と、この発電電力制御用電力変換器から出力された直流電力を交流電力に変換する系統連系用電力変換器とを備えて構成される電力変換装置であって、
入力電流指令値と前記電源から前記発電電力制御用電力変換器へ入力される入力電流値とを一致させる制御を行う電流制御器と、
前記電源から前記発電電力制御用電力変換器へ入力される入力電力が最大となるように、前記電流制御器へ入力される前記入力電流指令値の制御を行う電力最大化制御器と、を備え、
前記電力最大化制御器は、前記入力電流値が前記入力電流指令値と比べて所定値以上小さくなったときに、前記入力電流指令値を前記入力電流値以下に低減させる低減処理を行う
ことを特徴とする電力変換装置。
【請求項8】
電源から入力される電圧・電流を制御して直流電力に変換する発電電力制御用電力変換器と、この発電電力制御用電力変換器から出力された直流電力を交流電力に変換する系統連系用電力変換器とを備えて構成される電力変換装置であって、
入力電流指令値と前記電源から前記発電電力制御用電力変換器へ入力される入力電流値とを一致させる制御を行う電流制御器と、
前記電源から前記発電電力制御用電力変換器へ入力される入力電力が最大となるように、前記電流制御器へ入力される前記入力電流指令値の制御を行う電力最大化制御器と、を備え、
前記電力最大化制御器は、前記電源から前記発電電力制御用電力変換器へ入力される入力電圧値が所定時間内に所定値以上小さくなったときに、前記入力電流指令値を前記入力電流値以下に低減させる低減処理を行う
ことを特徴とする電力変換装置。
【請求項9】
前記電力最大化制御器が行う前記低減処理は、前記入力電流指令値をゼロとする処理である
ことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の電力変換装置。
【請求項10】
前記電力最大化制御器が行う前記低減処理は、前記入力電流指令値を前記入力電流値と同じ値とする処理である
ことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の電力変換装置。
【請求項11】
前記電力最大化制御器が行う前記低減処理は、前記入力電流指令値を、前記入力電流値から所定の演算によって算出される該入力電流値よりも低い値とする処理である
ことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の電力変換装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−155581(P2012−155581A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−15022(P2011−15022)
【出願日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】