説明

電力変換装置

【課題】インバータのスイッチングによるノイズを抑制することができる電力変換装置を提供する。
【解決手段】スイッチング素子のオン及びオフを切り換えて、入力される電力を変換して出力するパワーモジュール5と、パワーモジュール5を収納する、金属製の筐体3と、筐体3に接続された導電部材2と、を備え、導電部材2は、開放端からnλ/4の長さの位置で筐体3に接続されている。ただし、“n”は1以上の奇数、“λ”はスイッチング素子のオン及びオフの切り換えにより発生するノイズの波長である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力変換装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
交流電源に接続されたコンバータと、このコンバータの直流出力側に接続されたインバータと、直流中間回路に接続された直流平滑コンデンサとを有する電力変換装置を対象とし、前記インバータを構成する半導体スイッチング素子のオン・オフにより前記電力変換装置を流れるノイズ電流を低減させるための装置であって、前記ノイズ電流を検出するノイズ電流検出手段と、検出されたノイズ電流を低減させるためのノイズ補償電流を生成して前記電力変換装置に供給するノイズ補償電流供給手段とを備えたノイズ低減装置において、前記ノイズ補償電流供給手段は、前記ノイズ電流検出手段の検出信号により出力電流が制御される素子であって前記直流中間回路の電圧より低い耐圧を有するトランジスタと、ツェナダイオードとの直列回路を備えた電力変換装置のノイズ低減装置が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−252985号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、高周波のスイッチングノイズに対して、当該トランジスタ及び当該ツェナダイオードが高速動作できずに、ノイズを抑制することができない、という問題があった。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、インバータのスイッチングによるノイズを抑制することができる電力変換装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、開放端からnλ/4の長さの位置で、パワーモジュールを収容する金属製の筐体に接続されている導電部材を設けることによって上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、金属製の筐体内を伝播するノイズが導電部材により打ち消されるため、金属製の筐体から漏洩するノイズを抑制することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実勢形態に係る電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。
【図2】図1の給電母線の斜視図である。
【図3】図1の筐体の平面の概要図である。
【図4】図3の筐体の筐体面のノイズ分布を示す図である。
【図5】図1の導電部材及び筐体を伝播するノイズを説明するための説明図である。
【図6】図1の導電部材における、時間に対するノイズ特性を示すグラフである。
【図7】図1の導電部材及び筐体を伝播するノイズを説明するための説明図である。
【図8】図1の導電部材における、時間に対するノイズ特性を示すグラフである。
【図9】本発明の他の実施形態に係る電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。
【図10】図9の導電部材における、時間に対するノイズ特性を示すグラフである。
【図11】本発明の他の実施形態に係る電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。
【図12】図11の導電部材における、時間に対するノイズ特性を示すグラフである。
【図13】本発明の実施形態の変形例に係る、電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。
【図14】本発明の他の実施形態に係る電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。
【図15】図14の導電部材の平面図である。
【図16】本発明の実施形態の変形例に係る、導電部材の平面図である。
【図17】本発明の他の実施形態に係る電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。
【図18】図17の導電部材の平面図である。
【図19】図17の筐体の筐体面のノイズ分布を示す図である。
【図20】本発明の実施形態の変形例に係る、電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。
【図21】本発明の他の実施形態に係る電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。
【図22】図21の導電部材の平面図である。
【図23】図21の筐体の筐体面のノイズ分布を示す図である。
【図24】本発明の実施形態の変形例に係る、電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。
【図25】図24の導電部材の平面図である。
【図26】図24の筐体の筐体面のノイズ分布を示す図である。
【図27】本発明の実施形態の変形例に係る、電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。
【図28】図27の導電部材の平面図である。
【図29】図27の筐体の筐体面のノイズ分布を示す図である。
【図30】本発明の実施形態の変形例に係る、電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。
【図31】本発明の実施形態の変形例に係る、電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0010】
《第1実施形態》
図1は、本発明の実施形態に係る電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。詳細な図示は省略するが、本例の電気自動車は、三相交流電力モータなどの電動機300を走行駆動源として走行する車両であり、電動機300は電気自動車の車軸に結合されている。以下、電気自動車を例に説明するが、本発明は、ハイブリッド自動車(HEV)にも適用することができ、また車両以外の装置に搭載される電力変換装置にも適用可能である。
【0011】
本例の電力変換装置を含む駆動システムは、電力変換装置100と、直流電源200と、電動機300と、シールド線7、8を備えている。直流電源200は、複数の電池により構成され、シールド線7により電力変換装置100に接続されている。直流電源200は、車両の動力源となり、電力変換装置100に直流電力を供給する。電力変換装置100は、直流電源200と電動機300との間に接続され、直流電源200から供給される直流電力を交流電力に変換し電動機300に供給する。シールド線7、8は、金属線を樹脂により被覆することで形成される電線である。シールド線7は、一対のシールド線で構成され、一方のシールド線7は直流電源200の正極端子と給電母線11とを接続し、他方のシールド線7は直流電源200の負極端子と給電母線12とを接続する。シールド線8は三本のシールド線により構成され、3本のシールド線8は、電動機300のU相、V相、W相と対応して、バスバ6と電動機300とを接続する。
【0012】
電力変換装置100は、給電母線11、12と、導電部材2と、筐体3と、平滑コンデンサ4と、パワーモジュール5と、バスバ6とを備えている。給電母線11は、板状(平板)の導電体により形成され、直流電源200の正極側から出力される電力をパワーモジュール5に給電する電源線であって、電力変換装置100を構成するインバータ回路のうち、P側の電源線に相当する。給電母線12は、板状(平板)の導電体により形成され、直流電源200の負極側から出力される電力をパワーモジュール5に給電する電源線であって、電力変換装置100を構成するインバータ回路のうち、N側の電源線に相当する。給電母線11及び給電母線12は互いに対向している。給電母線11、12の一部、又は、給電母線11、21の先端部分が、電力変換装置100の端子(タブ)となって、シールド線7の先端に接続されている。
【0013】
給電母線11、12はそれぞれ分岐して、平滑コンデンサ4の正極端子と負極端子にそれぞれ接続され、パワーモジュール5の正極端子と負極端子にそれぞれ接続されている。平滑コンデンサ4は、給電母線11及び給電母線12との間に接続されることで、直流電源200とパワーモジュール5との間に接続される。平滑コンデンサ4は、直流電源200に入出力される電力を整流するコンデンサである。
【0014】
パワーモジュール5は、給電母線11、12を介して、直流電源200とバスバ6との間に接続されている。パワーモジュール5は、IGBT又はMOSFET等のモジュール化された、複数の半導体スイッチング素子を基板上に有している。そして、図示しないコントローラからの制御信号に基づき、当該半導体スイッチング素子をオン及びオフさせることで直流電源からの電力を変換して、バスバ6を介して電動機300に電力を出力するインバータである。図示しないコントローラが、車両のアクセル開度と対応するトルク指令値から、当該半導体スイッチング素子のスイッチング信号を生成し、パワーモジュール5に出力することで、当該半導体スイッチング素子のオン及びオフが切り換えられて、電動機300において所望の出力トルクを得るための交流電力がパワーモジュール5から出力される。パワーモジュール5は電動機300の各相に対応させて、U相、V相及びW相の出力線で、三相の電動機300に電気的に接続されている。
【0015】
バスバ6は、導電材料により板状の、3本の導電板で形成されており、パワーモジュール5とシールド線8をと接続する。バスバ6の先端部分が、電力変換装置100の端子(タブ)となって、シールド線8の先端に接続されている。
【0016】
導電部材2は、パワーモジュール5に含まれるスイッチング素子のスイッチング動作により発生するノイズを抑制するための部材であって、導電性を有する材料により形成され、筐体3に設けられている。なお、導電部材2の具体的な構成は後述する。
【0017】
筐体3は、給電母線11、12の一部、平滑コンデンサ4、パワーモジュール5、及びバスバ6の一部を内部に収容するケースであり、金属により形成されている。また、筐体3には、電力変換装置100に含まれる回路を制御する制御回路基板(図示しない)も収容されている。筐体3は、外部からパワーモジュール5を保護するための収容部である。
【0018】
ここで、電力変換装置100で発生するノイズについて説明する。パワーモジュール5に含まれるスイッチング素子がスイッチング動作すると、スイッチングノイズが発生する。スイッチングノイズは、スイッチング素子のスイッチングのタイミングに応じて様々な周波数のノイズとなり、給電母線11、12及び筐体3を介して、電力変換装置100の外部へ漏洩する可能性がある。本例では、給電母線11、12を金属の板状に形成しており、当該給電母線11、12がノイズの放射源になってしまう可能性がある。
【0019】
次に、図2を用いて、給電母線11、12がノイズの放射源になる点について説明する。図2は、給電母線11、12の斜視図を示す。図2に示すように、板状の給電母線11と給電母線12との間には、樹脂部13が設けられおり、樹脂部13は給電母線11、12を筐体3の内部で固定するために設けられている。給電母線11、12で振動しやすい電磁波の周波数は、給電母線11、12の形状、給電母線11と給電母線12との間の誘電率(εr)に応じて決まり、以下の式(1)で表される。
【数1】

ただし、aは給電母線11、12の高さを、bは給電母線11、12の長さを、m、nは次数を示す。
【0020】
図1に示すように、給電母線11、12は配線を介してパワーモジュール5に接続されているため、パワーモジュール5でスイッチングノイズが発生した場合には、ノイズが給電母線11、12を伝播し、主に、式(1)で示す周波数のノイズ発生源となってしまう。例えば、a=0.3(m)、b=0.03(m)、εr=6.25とすると、(m、n)=(2、0)で、振動しやすい周波数は200MHzとなる。
【0021】
次に、筐体3における、ノイズの振動について、図3を用いて説明する。図3は筐体3の平面の概要図であって、説明のために、筐体3の一面を簡略化させた上で表示している。また、筐体3の一面の縦、横の長さをc、dとする。筐体3の一面で、振動しやすい電磁波の周波数は式(1)と同様に表される。例えば、a、b=1.5(m)、εr=1、とすると、(m、n)=(2、2)で、振動しやすい周波数は200MHzとなり、給電母線11、12で振動しやすい周波数と一致する。そして、この時の筐体3の一面におけるノイズ分布は図4で示される。図4は、筐体3の一面におけるノイズ分布のシミュレーション結果を示す図である。
【0022】
すなわち、給電母線11、12の形状、筐体3の形状、誘電率の条件により、パワーモジュール5のスイッチング動作により発生する高周波ノイズが給電母線11、12から放射され、筐体3の面で励振し、その結果として、筐体3からの放射ノイズとなる外部に漏洩する可能性がある。
【0023】
そのため、本例では、以下に説明するように、導電部材2を筐体3に設けることで、スイッチングノイズに基づく、筐体3からの漏洩ノイズを抑制する。
【0024】
図1に戻り、導電部材2は線状に形成されており、一端は筐体3に接続され、他端は開放端になっている。導電部材2は、例えば金属テープ等を筐体3に貼り付けることで形成される。導電部材2の長さは、筐体3の面状に伝播するノイズ波長に応じて設定されている。ノイズ波長(λ)は以下の式(2)で示される。
【数2】

ただし、cは伝播速度、fはノイズ周波数を示す。なお、ノイズ周波数(f)は、スイッチングノイズの周波数、給電母線11、12の形状に基づいて決まる。例えば、スイッチングノイズにより給電母線11、12から放射されるノイズ周波数(f)を200MHzとし、伝播速度(c)を3×10(m/s)とした場合に、式(2)より、ノイズ波長は、1.5(m)となる。
【0025】
そして、当該ノイズ波長(λ)もつノイズが、筐体3の筐体面を伝播し、導電部材2との接続点に達すると、当該ノイズは、導電部材2の接続点から開放端に沿って伝播し、開放端で反射する。そして、反射したノイズは、反対側の端部、すなわち導電部材2と筐体3との接続点でも反射する。そのため、導電部材2内において、端部に向かって入射するノイズと端部から反射するノイズとが干渉し合うため、以下の式(3)で表すように、導電部材2の長さを規定することで、波長(λ)のノイズを打ち消しあうようにする。
【数3】

ただし、nは1以上の奇数であり、Lは導電部材2の開放端から接続点までの線路長である。
【0026】
n=1とし、図5及び図6を用いて、導電部材2を伝播するノイズを説明する。図5は導電部材2及び筐体3を伝播するノイズを説明するための概要図である。図6は導電部材2における、時間に対するノイズ特性を示すグラフである。なお図6において、グラフaは導電部材2で反射しない場合の、導電部材2を伝播するノイズ波形を示し、グラフbは導電部材2で反射した場合の、導電部材2を伝播するノイズ波形を示している。なお図6のノイズ波形の振幅は、センサによる導電部材2の検出電圧に相当する。
【0027】
図5に示すように、ノイズは筐体3の筐体面を伝播し、筐体3と導電部材2との接続点から、導電部材2に入射する。そして、ノイズは、筐体3と導電部材2との接続点から、λ/4の線路長を伝播し、開放端で反射する。ノイズの反射波は、開放端への入射波に対して逆相になっているため、互いに打ち消し合う。すなわち、図6に示すように、時間tの時点で、グラフaに示すノイズが接続点から入射されたとすると、時間の経過と共に、開放端及び接続点で反射される波が増え、互いに打ち消し合うことで、ノイズ波形は徐々に減衰し、グラフbの時間tの時点で収束する。
【0028】
次にn=3とし、図7及び図8を用いて、導電部材2を伝播するノイズを説明する。図7は導電部材2及び筐体3を伝播するノイズを説明するための概要図である。図8は導電部材2における、時間に対するノイズ特性を示すグラフである。なお図8において、グラフaは導電部材2で反射しない場合の、導電部材2を伝播するノイズ波形を示し、グラフbは導電部材2で反射した場合の、導電部材2を伝播するノイズ波形を示している。なお図8のノイズ波形の振幅は、センサによる導電部材2の検出電圧に相当する。
【0029】
図7に示すように、ノイズは筐体3の筐体面を伝播し、筐体3と導電部材2との接続点から、導電部材2に入射する。そして、ノイズは、筐体3と導電部材2との接続点から、3λ/4の線路長を伝播し、開放端で反射する。ノイズの反射波は、開放端への入射波に対して逆相になっているため、互いに打ち消し合う。図8に示すように、時間tの時点で、グラフaに示すノイズが接続点から入射されたとすると、時間の経過と共に、開放端及び接続点で反射される波が増え、互いに打ち消し合うことで、ノイズ波形は徐々に減衰し、グラフbの時間tの時点で収束する。n=3の場合には、n=1の場合と比較して、導電部材2の線路長が長くなっているため、ノイズが減衰し、収束するまでの時間が長くなる、すなわち、ノイズの減衰時間を短くするためには、nは小さい方がよい。
【0030】
上記のように、本例は、開放端からnλ/4の長さの位置で筐体3に接続さている導電部材2を備える。これにより、パワーモジュール5のスイッチングノイズにより筐体3を伝播するノイズを、導電部材2に伝播させて、導電部材2の開放端におけるインピーダンスの違いにより、ノイズを反射させる。また、導電部材2と開放端3との接続点でもノイズを反射させる。そして、本例は、導電部材2で伝播させるノイズが互いに打ち消すように、導電部材2の長さを設定しているため、ノイズを抑制し、筐体3からノイズが漏洩することを防ぐことができる。
【0031】
また本例は、ノイズの波長(λ)を、パワーモジュール5のスイッチングノイズにより給電母線11、12から放射される放射ノイズの周波数に応じて設定される。これにより、給電母線11、12の形状により、給電母線11、12がスイッチングノイズに基づいたノイズ放射源となった場合でも、導電部材2で当該ノイズを減衰させることができるため、ノイズを抑制することができる。
【0032】
なお、図1において、導電部材2は、筐体3との接続部分から突出し、途中、屈曲させ、筐体3の側面に沿った形状で表されているが、導電部材2と筐体3との接続部分から屈曲点までの長さは導電部材2の他の部分の長さに比べて(ノイズの波長λに比べて)無視できるほど小さい。そのため、図1では、図示を分かりやすくするために、屈曲点から開放端までの導電部材2の長さをnλ/4として示しているが、実質的には、導電部材2と筐体3との接続部分から開放端までの長さがnλ/4になるよう規定されている。
【0033】
なお、本例では、導電部材2の線路長の例として、n=1の場合、及びn=3の場合を挙げて説明したが、nは5以上の奇数であってもよい。
【0034】
《第2実施形態》
図9は、本発明の他の実施形態に係る電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。図10は導電部材における、時間に対するノイズ特性を示すグラフである。本例では上述した第1実施形態に対して、導電部材の構成が異なる。これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであるため、その記載を適宜、援用する。なお、図9において、電力変換装置100の一部及びシールド線7、8は図示を省略している。図10において、グラフaは導電部材2で反射しない場合の、導電部材2を伝播するノイズ波形を示し、グラフbは導電部材2で反射した場合の、導電部材2を伝播するノイズ波形を示している。なお図10のノイズ波形の振幅は、センサによる導電部材2の検出電圧に相当する。
【0035】
図9に示すように、導電部材2は、長さ(2λ/4)の第1導電部21と、長さ(λ/4)の第2導電部22とで構成されている。第1導電部21は、筐体3との接続点から分岐点までの長さが、2λ/4になるよう、構成されている。第2導電部22は、分岐点から開放端までの長さがλ/4になるよう構成されている。また第1導電部21と第2導電部22との接続点が分岐点となり、当該接続点と筐体3が接続されている。第1導電部21及び第2導電部22は一体で形成されている。
【0036】
導電部材2を伝播するノイズについて説明する。筐体3の筐体面を伝播したノイズは、第1導電部21と筐体3との第1接続点から入射しつつ、第1導電部21、第2導電部22及び筐体3の第2接続点からも入射する。第2接続点から導電部材2の開放端までの長さは、第1接続点から導電部材2の開放端までの長さより短い。そのため、まず、第2接続点から入射したノイズが開放端で反射し、反射波は開放端に入射される入射波と打ち消し合う。また、当該反射波は、第1接続点から第1導電部21及び第2導電部22を伝播するノイズとも干渉し打ち消し合う。図10に示すように、時間tの時点で、グラフaに示すノイズが接続点から入射されたとすると、時間の経過と共に、開放端及び接続点で反射される波が増え、互いに打ち消し合うことで、ノイズ波形は徐々に減衰し、グラフbの時間tの時点で収束する。
【0037】
本例の導電部材2では、筐体3と導電部材2との接続点を1つしか有さない導電部材2(第1実施形態の図7に示す構成に相当)と比較して、ノイズの反射点が、第2接続点の分、多くなるため、ノイズの減衰時間が、第2導電部22を有さない導電部材2におけるノイズの減衰時間(図8に示す時間tに相当)と比較して、短くすることができる。
【0038】
上記のように、本例において、導電部材2は開放端からλ/4の長さで分岐して筐体3に接続されている。これにより、導電部材2は複数箇所で筐体3に接続されるため、ノイズの減衰時間を短くすることができ、スイッチングノイズに基づくノイズを抑制し、筐体3からノイズが漏洩することを防ぐことができる。
【0039】
なお、本例において、導電部材2は開放端からλ/4の長さの位置で分岐させて筐体3と接続したが、開放端から、以下の式(4)を満たす長さ(L)で分岐させてもよい。
【数4】

ただし、mは1以上の奇数である。
【0040】
なお、図9に示す導電部材2において、第1接続点から導電部材2の屈曲点までの長さ、及び、第2接続点から導電部材2の分岐点までの長さは、導電部材2の他の部分に比べて(ノイズの波長λに比べて)無視できるほど小さい。そのため、図9では、図示を分かりやすくするために、屈曲点から分岐点までの導電部材2の長さを2λ/4、及び、分岐点から開放端までの長さをλ/4と示しているが、実質的には、第1の接続点から開放端までの長さ、及び、第2の接続点から開放端までの長さがnλ/4になるよう規定されている。
【0041】
《第3実施形態》
図11は、本発明の他の実施形態に係る電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。図12は導電部材における、時間に対するノイズ特性を示すグラフである。本例では上述した第1実施形態に対して、導電部材の構成が異なる。これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであり、第1、第2実施形態の記載を適宜、援用する。なお、図11において、電力変換装置100の一部及びシールド線7、8は図示を省略している。図12において、グラフaは導電部材2で反射しない場合の、導電部材2を伝播するノイズ波形を示し、グラフbは導電部材2で反射した場合の、導電部材2を伝播するノイズ波形を示している。なお図12のノイズ波形の振幅は、センサによる導電部材2の検出電圧に相当する。
【0042】
図11に示すように、導電部材2は、開放端から筐体3との接続点までの長さをλ/4とする第1導電部21と、第1導電部21の開放端とは異なる開放端から筐体3との接続点までの長さをλ/4とする第2導電部22とで構成されている。また、第1導電部21及び第2導電部22は一本の直線状の導線部分を含み、当該直線上の導線部分において、第1導電部21の開放端と第2導電部22の開放端との中点から分岐して、筐体3と接続している。また、当該直線上の導電部分は、筐体3の平面と一定の間隔を空けた状態で設けられている。
【0043】
導電部材2を伝播するノイズについて説明する。筐体3の筐体面を伝播したノイズは、導電部材2と筐体3との接続点から入射し、導電部材2の分岐点で分岐して、第1導電部21の開放端及び第2導電部22の開放端に向かってそれぞれ伝播する。そして、それぞれの開放端で反射することで逆相になり、開放端へ入射するノイズと、開放端から反射するノイズとが干渉して打ち消し合う。図12に示すように、時間tの時点で、グラフaに示すノイズが接続点から入射されたとすると、複数の開放端で、それぞれ反射し互いに打ち消し、ノイズ波形は減衰し、グラフbの時間tの時点で収束する。本例では、筐体3との接続点から、複数の開放端までのそれぞれの長さが共にλ/4で等しいため、ノイズが、それぞれの開放端で同じタイミングで反射され、打ち消し合うため、ノイズを収束させるまでの減衰時間を短くすることができる。
【0044】
上記のように、本例において、導電部材2は、複数の開放端からλ/4の長さで筐体3にそれぞれ接続されている。これにより、導電部材2は複数の開放端を有するため、ノイズの減衰時間を短くすることができ、スイッチングノイズに基づくノイズを抑制し、筐体3からノイズが漏洩することを防ぐことができる。
【0045】
なお、本例において、導電部材2は分岐点を一つ設けたが、図13に示すように、分岐点を複数設けて、複数の分岐点と対応させて、それぞれの分岐点と筐体3とを接続してもよい。図13は、本発明の実施形態の変形例に係る、電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。
【0046】
なお、本例において、導電部材2は、複数の開放端から筐体3との接続点までの長さを、nλ/4としてもよい。ただし、nは1以上の奇数である。
【0047】
なお、図11、13に示す導電部材2において、筐体3との接続点から導電部材2の分岐点までの長さは、導電部材2の他の部分に比べて(ノイズの波長λに比べて)無視できるほど小さい。そのため、図11、13では、図示を分かりやすくするために、開放端から分岐点までの導電部材2の長さをλ/4と示しているが、実質的には、筐体3との接続点から開放端までの長さがnλ/4になるよう規定されている。
【0048】
《第4実施形態》
図14は、本発明の他の実施形態に係る電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。図15は導電部材の平面図である。本例では上述した第1実施形態に対して、導電部材の構成が異なる。これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであり、第1〜第3実施形態の記載を適宜、援用する。なお、図14において、電力変換装置100の一部及びシールド線7、8は図示を省略している。
【0049】
図14及び図15に示すように、導電部材2は、筐体3との接続点を含む筐体3の筐体面と平行な平面上で、線状で、かつ、一部に切れ目221を有する四角形状の導電部21を有する。切れ目221は、導電部21の四辺のうち1辺の中央部に形成されている。導電部21は、一本の導電により形成されている。導電部21は、一端を筐体3と接続し、他端を開放端とするよう形成されている。導電部21の開放端から筐体3との接続点までの長さはnλ/4である。ただし、nは1以上の奇数である。
【0050】
導電部材2を伝播するノイズについて説明する。筐体3の筐体面を伝播したノイズは、筐体3との接続点から入射し、導電部21の開放端に向かって伝播する。そして、開放端で反射することで逆相になり、開放端へ入射するノイズと、開放端から反射するノイズとが干渉して打ち消し合う。
【0051】
また、導電部材2は、導電部21によって、筐体面と平行な面状で、当該筐体面の一部を囲うように形成されている。そのため、導電部21の形状を筐体3の筐体面に投影させた領域における、ノイズが減少する。
【0052】
上記のように、本例において、導電部材2は、線状で、かつ、一部に切れ目221を有する四角形状に形成されている。これにより、切れ目221を設けることによって形成された開放端で、ノイズを反射させ、打ち消し合うため、スイッチングノイズに基づくノイズを抑制し、筐体3からノイズが漏洩することを防ぐことができる。また、導電部21が筐体3の筐体面の一部に対して、所定の距離を空けつつ、平面上で当該筐体面の一部を囲うよう形成されているため、筐体3の筐体面に対してノイズの影響が小さい領域を形成することができる。
【0053】
なお本例において、図16に示すように、切れ目221は導電部21の四辺のうち1辺の端部に形成されてもよい。図16は、本発明の実施形態の変形例に係る導電部材2の平面図である。なお図15及び図16に示す切れ目221は、切れ目211の両端に相当する部分の間でノイズの漏洩による干渉が生じない限り、切れ目221の長さを短くするとよい。
【0054】
なお本例において、導電部21は四角形状に形成されたが、三角形状でもよく、多角形状であってもよい。
【0055】
なお、図14に示す導電部材2において、筐体3との接続点から導電部材2における、当該接続点に最も近い屈曲点までの長さは、導電部材2の他の部分に比べて(ノイズの波長λに比べて)無視できるほど小さい。そのため、図14では、図示を分かりやすくするために、筐体3を平行な面における導電部21の長さをnλ/4と示しているが、実質的には、筐体3との接続点から開放端までの長さがnλ/4になるよう規定されている。
【0056】
《第5実施形態》
図17は、本発明の他の実施形態に係る電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。図18は導電部材の平面図である。本例では上述した第1実施形態に対して、導電部材の構成が異なる。これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであり、第1〜第4実施形態の記載を適宜、援用する。なお、図17において、電力変換装置100の一部及びシールド線7、8は図示を省略している。
【0057】
図17及び図18に示すように、導電部材2は、筐体3との接続点を含む筐体3の筐体面と平行な平面上で、線状で、かつ、一部に切れ目221を有するループ状(円状)の導電部21を有する。切れ目221は、導電部21の円の一部に形成されている。導電部21は、一本の導電により形成されている。導電部21は、一端を筐体3と接続し、他端を開放端とするよう形成されている。導電部21の開放端から筐体3との接続点までの長さはnλ/4である。ただし、nは1以上の奇数である。
【0058】
また、導電部材2は、導電部21によって、筐体面と平行な面状で、当該筐体面の一部を囲うように形成されている。図19に、導電部材2を設けた筐体3の筐体面におけるノイズ分布を示す。図19に示すように、筐体3の筐体面において、円状である導電部21の中心部に相当する部分でノイズが減少している。
【0059】
上記のように、本例において、導電部材2は、線状で、かつ、一部に切れ目221を有する円状に形成されている。これにより、切れ目221を設けることによって形成された開放端で、ノイズを反射させ、打ち消し合うため、スイッチングノイズに基づくノイズを抑制し、筐体3からノイズが漏洩することを防ぐことができる。また、導電部21が筐体3の筐体面の一部に対して、平面上で当該筐体面の一部を囲うよう形成されているため、筐体3の筐体面に対してノイズの影響が小さい領域を形成することができる。
【0060】
なお図20に示すように、本例において、導電部材2は、導電部21と筐体3とを複数箇所で接続するよう構成してもよい。図20は、本発明の実施形態の変形例に係る導電部材を含む、駆動システムの概要図である。
【0061】
なお、図17に示す導電部材2において、筐体3との接続点から屈曲点までの長さは、導電部材2の他の部分に比べて(ノイズの波長λに比べて)無視できるほど小さい。そのため、図17では、図示を分かりやすくするために、筐体3を平行な面における導電部21の長さをnλ/4と示しているが、実質的には、筐体3との接続点から開放端までの長さがnλ/4になるよう規定されている。
【0062】
《第6実施形態》
図21は、本発明の他の実施形態に係る電力変換装置を含む電気自動車の駆動システムの概要図である。図22は導電部材の平面図である。本例では上述した第1実施形態に対して、導電部材の構成が異なる。これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであり、第1〜第5実施形態の記載を適宜、援用する。なお、図21において、電力変換装置100の一部及びシールド線7、8は図示を省略している。
【0063】
図21及び図22に示すように、導電部材2は、第1の導電部材201と第2の導電部材202とを備える。第1の導電部材201は、筐体3との接続点を含む筐体3の筐体面と平行な平面上で、線状で、かつ、一部に切れ目221を有するループ状(円状)の第1導電部21を有する。第2の導電部材202は、第1の導電部材201の相似形の形状であり、一部に切れ目222を有するループ状(円状)の第2の導電部22を有する。第2の導電部材202の長さは第1の導電部材201の長さより長く、第2の導電部材202の長さは3λ/4、第1の導電部材201の長さはλ/4である。
【0064】
筐体3の筐体面と平行な平面において、第1導電部21の外側に第2導電部22が配置され、第1導電部21の中心点及び第2導電部22の中心点が同じ位置になるよう配置されている。切れ目222は、切れ目221の外側に配置されている。
【0065】
図23に、導電部材2を設けた筐体3の筐体面におけるノイズ分布を示す。図23に示すように、筐体3の筐体面において、円状である第1導電部21及び第2導電部22の中心部に相当する部分でノイズが減少し、図19に示すノイズ分布と比較して、ノイズが減少している面積が広くなっている。
【0066】
上記のように、本例において、導電部材2は、線状で、かつ、一部に切れ目221を有するループ状に形成された第1導電部21と、線状で、かつ、一部に切れ目222を有するループ状に形成された第2導電部22を有し、第1導電部21及び第2導電部22は、それぞれ中心点を同一にし、同一平面上に配置されている。これにより、筐体3の筐体面において、広い領域でノイズを減少させることができ、筐体3からのノイズの漏洩を防ぐことができる。
【0067】
なお図24及び図25に示すように、本例の導電部材2は、切れ目221の外側に、切れ目222を有さない第2導電部22を配置してよい。図24は本発明の実施形態の変形例に係る導電部材2を含む駆動システムの概要図であり、図25は導電部材2の平面図である。これにより、第2の導電部材202のうち第2導電部22が、第1の導電部材201の切れ目221の外側に配置されるため、切れ目221の部分で漏洩したノイズが、第2導電部22で覆われるため、ノイズの漏洩を防ぐことができる。
【0068】
図26に、変形例における、筐体3の筐体面のノイズ分布を示す。図23に示すように本例では、中心部のノイズが減少している部分(図23の中央の四角形の部分)内の一部でノイズが高い領域がある。一方、変形例では、図26に示すように、中心部のノイズが減少している部分(図26の中央の四角形の部分)内で、ノイズが高い領域の面積が本例と比較して小さくなっている。これにより、変形例に係る導電部材2を設けることで、ノイズの漏洩を防ぐことができる。
【0069】
なお図27及び図28に示すように、本例の導電部材2は、第2の導電部材202の外側に、第2の導電部材202より長く、第2の導電部材202と相似した形状である、第3導電部材203を設けてもよい。図27は本発明の実施形態の変形例に係る導電部材2を含む駆動システムの概要図であり、図28は導電部材2の平面図である。第3導電部材203の長さは5λ/4であり、第3導電部材203は、線状で、かつ、一部に切れ目223を有するループ状に形成された第3導電部23を有する。また、切れ目221の外側には第2導電部22が配置され、切れ目222の外側には第3導電部23が配置されている。これにより、切れ目221の部分で漏洩したノイズが第2導電部22で覆われ、切れ目222の部分で漏洩したノイズが第3導電部23で覆われるため、ノイズの漏洩を防ぐことができる。
【0070】
図29に、変形例における、筐体3の筐体面のノイズ分布を示す。これにより、変形例に係る導電部材2を設けることで、ノイズの漏洩を防ぐことができる。
【0071】
なお、図30に示すように、図27及び図28で示した変形例に係る導電部材2を筐体3に複数接続してもよい。図30は本発明の実施形態の変形例に係る導電部材2を含む駆動システムの概要図である。これにより、筐体3の筐体面において、ノイズを低減させる領域の面積を拡大させることができるため、筐体3からのノイズの漏洩を防ぐことができる。
【0072】
なお図31に示すように、導電部材2と筐体3との間に、コントローラ9を設けてもよい。図31は本発明の実施形態の変形例に係る導電部材2及びコントローラ9を含む駆動システムの概要図である。コントローラ9は、パワーモジュール5に含まれるスイッチング素子をオン及びオフさせる制御信号を生成し、当該スイッチング素子に送信することで、パワーモジュール5を制御する。導電部材2と筐体3との間は、筐体3の筐体面において、ノイズが低減されている部分であるため、ノイズの影響を受けやすいコントローラ9を、導電部材2と筐体3との間に設けることで、コントローラ9がノイズの影響を受けることを防ぐことができる。
【0073】
なお本例において、第1の導電部材201、第2の導電部材202、及び、第3の導電部材203のそれぞれの長さは、nλ/4であればよい。ただし、nは1以上の奇数である。また、第1導電部21、第2導電部22及び第3導電部23は、多角形であってもよい。また、本例は、導電部材2を4つ以上、筐体3に接続してもよい。
【0074】
なお、図21、24、27に示す導電部材2において、筐体3との接続点から屈曲点までの長さは、導電部材2の他の部分に比べて(ノイズの波長λに比べて)無視できるほど小さい。そのため、本例は、実質的には、筐体3との接続点から開放端までの長さがnλ/4になるよう規定されている。
【0075】
上記コントローラ9が本発明に係る「制御装置」に相当する。
【符号の説明】
【0076】
100…電力変換装置
2…導電部材
21…導電部(第1導電部)
22…第2導電部
23…第3導電部
221、222、223…切れ目
3…筐体
4…平滑コンデンサ
5…パワーモジュール
6…バスバ
7、8…シールド線
9…コントローラ
11、12…給電母線
13…樹脂部
200…直流電源
300…電動機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチング素子のオン及びオフを切り換えて、入力される電力を変換して出力するパワーモジュールと、
前記パワーモジュールを収納する、金属製の筐体と、
前記筐体に接続された導電部材と、
を備え、
前記導電部材は、
開放端からnλ/4の長さの位置で前記筐体に接続されている
ことを特徴とする電力変換装置。
ただし、“n”は1以上の奇数、“λ”は前記スイッチング素子のオン及びオフの切り換えにより発生するノイズの波長である。
【請求項2】
前記パワーモジュールと電源とを接続する給電母線をさらに備え、
前記ノイズの波長は、
前記スイッチング素子のオン及びオフの切り換えにより、前記給電母線から放射される放射ノイズの周波数に応じて設定される
ことを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記導電部材は、
前記開放端からmλ/4の長さの位置で分岐して前記筐体に接続されている
ことを特徴とする請求項1又は2記載の電力変換装置。
ただし、“m”は1以上の奇数である。
【請求項4】
前記導電部材は、線状で、かつ、一部に切れ目を有するループ状または多角形状に形成されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記導電部材は、
線状で、かつ、一部に切れ目を有するループ状または多角形状に形成された第1の導電部材と、
線状で、かつ、一部に切れ目を有するループ状または多角形状に形成され、前記第1の導電部材より長い第2の導電部材とを有し、
前記第1の導電部材のループ状または多角形状に形成された部分、及び、前記第2の導電部材のループ状または多角形状に形成された部分は、それぞれの中心点を同一にして、同一平面に配置されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記第2の導電部材のうち前記切れ目を有さない部分が、前記第1の導電部材のうち前記切れ目を有する部分の外側に配置されている
ことを特徴とする請求項5記載の電力変換装置。
【請求項7】
複数の前記導電部材が前記筐体に接続されている
ことと特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記パワーモジュールを制御する制御装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記導電部材と前記筐体との間に設けられている
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の電力変換装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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