説明

電力貯蔵装置、電源装置、電動車両、移動体、及び制御装置

【課題】複数の電池単位が直列接続されている蓄電池の充放電電圧の変化を小さくする。
【解決手段】電力貯蔵装置は、複数の電池単位が直列接続されている蓄電池と、前記蓄電池の充放電を制御する制御装置とを備える。前記蓄電池は、前記電池単位を少なくとも一つバイパスすることができるバイパス回路を有する。前記制御装置は、前記バイパス回路によってバイパスされる前記電池単位の個数を調整することによって、前記蓄電池の充放電電圧を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の電池単位が直列接続されている蓄電池の充放電制御に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭やオフィス、店舗、工場等において系統に接続されるなどした電源装置が導入されてきている。この電源装置は、例えば、電力使用量が少ない時間帯に受電設備から供給される電力を蓄電池に充電し、電力使用量が多い時間帯に蓄電池を放電することで、電力ピークを削減する目的で使用される。また、例えば太陽電池などが接続されている場合は、その起電力を貯蔵する目的でも使用されている。このような電源装置では、使用される電池単体の起電力が数V程度であることから、例えば家庭用電圧を得るためにまたは大出力を得るために、通常複数の電池単位が直列接続されている蓄電池が用いられる。
【0003】
特許文献1には、複数の電池セルが直列接続され、充電の際に、電池セル毎に電池セルをバイパスするための調整回路が設けられ、電池セル毎に充電完了電圧に達した電池セルを調整回路によってバイパス状態にする(=切り離す)組電池が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−20866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、80個の電池単位が直列接続されている蓄電池において、各電池単位が4Vから3Vの電圧範囲で充放電する場合、各電池単位が4Vのときは蓄電池が320Vで充放電し、各電池単位が3Vのときは蓄電池が240Vで充放電することになる。このように放電電圧の変化が大きい蓄電池から所定の出力電圧を得ようとした場合や、所定の電圧値で充電電圧の変化が大きい蓄電池を充電しようとした場合、蓄電池の前段に変圧比の大きい双方向電圧変換部が必要となり、小型化や低コスト化の面で不具合がある。
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示されている組電池では、満充電になったセルを切り離す機能しか開示されていないので、こうした充放電電圧の変化が大きい蓄電池に対応できていない。したがって、変圧比の大きい双方向電圧変換器が必要となる。また、特許文献1に開示されている組電池では、放電時において、電池セルをバイパス状態にすることはない。
【0007】
本発明は、上記の状況に鑑み、複数の電池単位が直列接続されている蓄電池の充放電電圧の変化を小さくすることができる電力貯蔵装置、当該電力貯蔵装置を備える電源装置、当該電力貯蔵装置を備える移動体、及び当該電力貯蔵装置の一構成要素である制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明に係る電力貯蔵装置は、電力貯蔵装置は、複数の電池単位が直列接続されている蓄電池と、前記蓄電池の充放電を制御する制御装置とを備える。前記蓄電池は、前記電池単位を少なくとも一つバイパスすることができるバイパス回路を有する。前記制御装置は、前記バイパス回路によってバイパスされる前記電池単位の個数を調整することによって、前記蓄電池の充放電電圧を制御する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、複数の電池単位が直列接続されている蓄電池の充放電電圧の変化を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電源装置の構成を示す図である。
【図2】蓄電池の一構成例を示す図である。
【図3A】蓄電池の他の構成例を示す図である。
【図3B】蓄電池の更に他の構成例を示す図である。
【図4】コントローラの一構成例を示す図である。
【図5】コントローラのメイン制御動作例を示すフローチャートである。
【図6】コントローラのバイパス制御動作例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2実施形態に係る電源装置の構成を示す図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る電源装置の構成を示す図である。
【図9】本発明の第4実施形態に係る電源装置の構成を示す図である。
【図10】本発明の第5実施形態に係る電源装置に設けられる蓄電池の一構成例を示す図である。
【図11】本発明の第6実施形態に係る電源装置に設けられる蓄電池の一構成例を示す図である。
【図12】本発明の第7実施形態に係る電動車両の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。
【0012】
<本発明の第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る電源装置100は、電力貯蔵装置101と、電圧変換部102とを備えている。電力貯蔵装置101は、複数の蓄電池103と、複数の蓄電池103の充放電を制御するコントローラ104とを備えている。
【0013】
電圧変換部102は、双方向DC/AC変換部105を備えている。双方向DC/AC変換部105は、入出力端子105a及び105bを備える。双方向DC/DC変換部105の入出力端子105aは、DCバスラインLN1を介して電力貯蔵装置101に接続されると共に電力出力部107aに接続される。入出力端子105bは電力出力部107bに接続されると共に本発明の第1実施形態に係る電源装置100とは別の電力系統である電力系統106に接続される。尚、本発明の第1実施形態に係る電源装置100と電力出力部107a及び107bとの接続は必須ではない。外部機器の例としての電力出力部107a及び107bは、コンセントを含む。電力出力部107a及び107bには、例えば様々な負荷が接続される。電力出力部107a及び107bの夫々が負荷であると考えても良い。電力系統106は、商用電源又は太陽電池を含む。太陽電池を入出力端子105aに接続することも可能であり、この場合、太陽電池の発電に基づく直流電圧を入出力端子105aに供給することができる。太陽電池及びパワーコンディショナを備えた太陽電池システムを電力系統106として用いる場合、パワーコンディショナのAC出力部(交流出力部)を入出力端子105bに接続することができる。電圧変換部102は、コントローラ104による制御の下、双方向DC/DC変換部105を用い、蓄電池103と、電力出力部107a及び107b又は電力系統106と、の間で電圧変換を行う。
【0014】
複数の蓄電池103は、電圧変換部102の双方向DC/AC変換部105に対して並列に接続されている。各蓄電池103の正極は、DCバスラインLN1を介して入出力端子105aに接続されている。なお、本実施形態では蓄電池103を複数設けたが、蓄電池103は単数であっても構わない。
【0015】
蓄電池103は、直列接続されている複数の電池単位1と、各電池単位1に対して並列接続されるバイパス回路2と、電池単位1及びバイパス回路2の各組に対して設けられるスイッチSW1及びSW2と、充放電切替スイッチSW3とを備えている。各組においてスイッチSW1及びSW2は相補的にON/OFFする。スイッチSW1がONであるときには、電池単位1が選択され、電池単位1の充放電が可能な状態になる。一方、スイッチSW2がONであるときには、バイパス回路2が選択され、電池単位1がバイパス回路2によってバイパスされる。また、充放電切替スイッチSW3がONであるときには、電圧変換部102と蓄電池103とが電気的に接続されるので蓄電池103の充放電が可能な状態になり、充放電切替スイッチSW3がOFFであるときには、電圧変換部102と蓄電池103とが電気的に遮断されるので蓄電池103の充放電が不可能な状態になる。なお、本実施形態では蓄電池103内に充放電切替スイッチSW3を設けたが、蓄電池103の外部に充放電切替スイッチSW3を設けてもよい。また、充放電切替スイッチSW3を設けない構成にすることも可能である。
【0016】
ここで、蓄電池103の一構成例を図2に示す。図2に示す構成例では、蓄電池103は、複数の電池パックP1が直列接続されている構成であり、一つの電池パックP1内の全電池セルが一つの電池単位1に相当する。
【0017】
各電池パックP1は、複数の電池セルが並列接続された電池ブロックB1を複数備えている。なお、蓄電池103は、図2に示す構成例に限定されず、単一の電池パックP1であってもよい。また、電池ブロックB1は、図2に示す構成例に限定されず、単一の電池セルであってもよく、複数の電池セルを直列・並列に配置した組電池であってもよく、複数の電池セルを直列に配置した組電池であってもよい。複数の電池ブロックB1は電池パックP1内で直列接続されている。電池ブロックB1の個数は図2に示す構成例に限定されず、電池パックP1内の電池ブロックB1は単数であってもよい。
【0018】
また、各電池パックP1の外部には、バイパス回路2と、スイッチSW1と、スイッチSW2とがそれぞれ一つずつ配置される。なお、図2に示す構成例では、各電池パックP1にバイパス回路2と、スイッチSW1と、スイッチSW2とが配置されているが、少なくとも一つの電池パックP1にバイパス回路2と、スイッチSW1と、スイッチSW2とが配置されていれば良い。すなわち、バイパス回路2を少なくとも一つ配置すればよい。さらに、各電池パックP1は、各電池ブロックの状態あるいは電池パックの状態を検出する電池情報検出部3と、通信部4とを備えている。電池情報検出部3は、例えば、各電池ブロックの温度及び電圧値を検出すると共に、電池パックの+−電極間の電流値および電圧値、電池パックの現在の充電容量を検出し、それらの検出データを電池情報として通信部4を介してコントローラ104に送信する。したがって、各電池パックP1からコントローラ104に送られる電池情報には、充放電に関する情報が含まれる。電池パックの現在の容量は、電池パックに流れる充放電電流の積算値から求められる他、予め決定された電池パックの開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)と現在の容量との関係を示す計算式或いはテーブルを参照することにより求めることができる。
【0019】
次に、蓄電池103の他の構成例を図3Aに示す。図3Aに示す構成例は、各電池パックP2の内部にバイパス回路2と、スイッチSW1と、スイッチSW2とを設ける点を除いて図2に示す構成例と同様である。また、電池ブロックB1の形態や個数に関する変形例も図2に示す構成例の場合と同様である。なお、蓄電池103は、図3Aに示す構成例に限定されず、単一の電池パックP2であってもよい。
【0020】
次に、蓄電池103の更に他の構成例を図3Bに示す。図3Bに示す構成例では、蓄電池103は、複数の電池パックP3が直列接続されている構成であり、電池パックP3内の複数の電池ブロックB1それぞれが一つの電池単位1に相当する。なお、蓄電池103は、図3Bに示す構成例に限定されず、単一の電池パックP3であってもよい。
【0021】
各電池パックP3は、複数の電池セルが並列接続された電池ブロックB1を複数備えている。なお、電池ブロックB1の形態や個数に関する変形例は図2に示す構成例の場合と同様である。複数の電池ブロックB1は、各スイッチSW1がONである場合に直列接続される。
【0022】
各電池パックP3は、バイパス回路2と、スイッチSW1と、スイッチSW2とをそれぞれ電池ブロックB1と同数備えている。なお、図3Bに示す構成例では、各電池ブロックB1にバイパス回路2と、スイッチSW1と、スイッチSW2とが配置されているが、少なくとも一つの電池ブロックB1にバイパス回路2と、スイッチSW1と、スイッチSW2とが配置されていれば良い。すなわち、バイパス回路2を少なくとも一つ配置すればよい。さらに、各電池パックP3は、電池パックP1及びP2と同様に、電池情報検出部3と、通信部4とを備えている。
【0023】
次に、コントローラ104について説明する。コントローラ104は、所定のスイッチ(例えば図2、図3A、図3B中のスイッチSW1及びSW2)をON/OFF制御して、バイパス回路によってバイパスされる電池単位の個数を調整することによって、複数の電池単位が直列接続されている蓄電池の充放電圧を制御することができる。これにより、複数の電池単位が直列接続されている蓄電池の充放電電圧の変化を小さくすることができる。なお、個数の調整とは、数の増加、数の減少、数の選択、優先順位付け等を含む。
【0024】
コントローラ104の一構成例を図4に示す。図4に示す構成例では、コントローラ104は、各蓄電池103から送られてくる電池情報(例えば、図2に示す各電池パックP1から送られている電池情報や図3Aに示す各電池パックP2から送られている電池情報や図3Bに示す各電池パックP3から送られている電池情報)を取得する電池情報取得部11と、電池情報取得部11が取得した各電池情報に基づいて、電池単位1毎あるいは複数の電池単位1毎にSOC(State of Charge)、SOH(State of Health)等の電池状態を推定する電池状態推定部12と、外部から送られてくる目標電力情報、電池情報取得部11が取得した各電池情報、及び電池状態推定部12が推定した各電池状態に基づいて、各充放電スイッチSW3のON/OFFを制御するための充放電切替信号を生成し、その生成した充放電切替信号を充放電スイッチSW3に出力する充放電制御部13と、外部から送られてくるDCバスラインLN1の目標電圧情報、電池情報取得部11が取得した各電池情報、及び電池状態推定部12が推定した各電池状態に基づいて、各スイッチSW1及び各スイッチSW2のON/OFFを制御するためのバイパス切替信号を生成し、その生成した充放電切替信号をスイッチSW1及びSW2に出力するバイパス制御部14とを備えている。バイパス制御部14によって生成される充放電切替信号によってスイッチSW1とスイッチSW2とは相補的にON/OFFされる。すなわち、スイッチSW2に供給される充放電切替信号はスイッチSW1に供給される充放電切替信号の反転信号である。なお、スイッチSW1とスイッチSW2とが共にOFFであるデッドタイムを設けるようにしてもよい。電池単位1間の電圧差を小さくするように、バイパス制御部14が、バイパス回路2によってバイパスされる電池単位1を周期的に切り替えることが望ましい。本実施形態では、DCバスラインLN1の目標電圧情報が外部から送られてくるようにしているが、コントローラ104がDCバスラインLN1の目標電圧情報を内部メモリにあらかじめ記憶しておくようにしてもよい。
【0025】
尚、上述したSOCは、電池の残存容量を示す指標であり、下記の式で表すことができる。過充電及び過放電を避ける観点から、電池には使用可能な範囲があり、その範囲の上限をSOC100%、下限をSOC0%と定義している。
【0026】
【数1】

【0027】
また、上述したSOHは、電池の劣化状態を示す指標であり、下記の式で表すことができ、初期状態を100%と定義している。実際には、SOHは下記の式を用いずに電池の内部抵抗等を測定することにより近似的に算出されることが一般的である。
【0028】
【数2】

【0029】
次に、コントローラ104の制御動作例について図5及び図6のフローチャートを参照して説明する。
【0030】
図5に示す通り、コントローラ104は、メイン制御を開始すると、前回のステップS20〜S60の処理開始からメイン周期(例えば10秒などの一定周期)が経過したか否かを判定する(ステップS10)。
【0031】
前回のステップS20〜S60の処理開始からメイン周期が経過していなければ(ステップS10のNO)、コントローラ104は、メイン制御を終了し、その後再度メイン制御を開始する。
【0032】
一方、前回のステップS20〜S60の処理開始からメイン周期が経過していれば(ステップS10のYES)、コントローラ104は、ステップS20〜S60の処理を実行してから、メイン制御を終了し、その後再度メイン制御を開始する。
【0033】
ステップS20〜S60の処理を実行する場合、コントローラ104は、以下の手順で処理を実行する。
【0034】
まず蓄電池103毎に、電池情報取得部11が、蓄電池103から送られてくる電池情報を取得し(ステップS20)、電池状態推定部12が、電池情報取得部11が取得した電池情報に基づいて、電池単位1毎あるいは複数の電池単位1毎にSOC(State of Charge)、SOH(State of Health)等の電池状態を推定する(ステップS30)。
【0035】
その後、充放電制御部13が、目標電力情報、全ての蓄電池103に関する電池情報、及び全ての蓄電池103に関する電池状態に基づいて、どの蓄電池103を充放電可能な状態にするかを決定し、その決定に応じて各充放電スイッチSW3のON/OFFを制御するための充放電切替信号を生成し、蓄電池103毎に、その生成した充放電切替信号を充放電スイッチSW3に出力して充放電スイッチSW3のON/OFFを制御する(ステップS40)。ステップS40においては、例えば、全ての蓄電池103の最大充放電電流の合計が目標電流よりも大きい場合、充電時にはSOCが大きい蓄電池103を休ませる(充放電スイッチSW3をOFFにする)、放電時にはSOCが小さい蓄電池103を休ませる(充放電スイッチSW3をOFFにする)、充放電時にSOHが小さい蓄電池103を休ませる(充放電スイッチSW3をOFFにする)等の制御が考えられる。
【0036】
そして、各蓄電池103について充放電可能な状態か否かを判定し(ステップS50)、充放電可能な状態である蓄電池103すなわち充放電スイッチSW3がONになっている蓄電池103についてのみバイパス制御を実行する(ステップS60)。ステップS60では、バイパス制御部14が、充放電可能な蓄電池103すなわち充放電スイッチSW3がONになっている蓄電池103毎に、DCバスラインの目標電圧情報、バイパス制御対象である一つの蓄電池103に関する電池情報、及びバイパス制御対象である一つの蓄電池103に関する電池状態に基づいて、バイパス制御対象である一つの蓄電池103内の各スイッチSW1及び各スイッチSW2のON/OFFを制御するためのバイパス切替信号を生成し、その生成した充放電切替信号をバイパス制御対象である一つの蓄電池103内の各スイッチSW1及びSW2に出力してバイパス制御対象である一つの蓄電池103内の各スイッチSW1及びSW2のON/OFFを制御する。
【0037】
次に、ステップS60のバイパス制御の詳細について図6のフローチャートを参照して説明する。
【0038】
図6に示す通り、コントローラ104は、バイパス制御を開始すると、前回のステップS62〜S63の処理開始からバイパス周期(例えば1分などの一定周期)が経過したか否かを判定する(ステップS61)。なお、電池単位1間の電圧差をより小さくするために、放電時には電池単位1の電圧が放電停止電圧(例えば3Vなど)付近になった場合、充電時には電池単位1の電圧が充電停止電圧(例えば4Vなど)付近になった場合、バイパス周期を通常よりも短く(例えば10秒などの一定周期に)してもよい。
【0039】
前回のステップS62〜S63の処理開始からバイパス周期が経過していなければ(ステップS61のNO)、コントローラ104は、バイパス制御を終了する。
【0040】
一方、前回のステップS52〜S53の処理開始からバイパス周期が経過していれば(ステップS61のYES)、コントローラ104は、ステップS62〜S63の処理を実行してから、バイパス制御を終了する。
【0041】
ステップS62において、バイパス制御部14は、放電時に、放電する電池単位1すなわち対応するスイッチSW1をONにする電池単位1の合計電圧がDCバスラインLN1の目標電圧(例えばDC240Vなど)をわずかに上回るまで、バイパス制御対象である一つの蓄電池103内の複数の電池単位1のうち、電圧が大きい電池単位1から順に放電する電池単位1を決定する。このように、電圧が大きい電池単位1を優先して放電することで、電池単位1間の電圧差を小さくすることができる。ここで、電池単位1間の電圧差が小さい場合(例えば、0.1V以内である場合)、電圧の大小にかかわらず、SOHの大きい(劣化量の小さい)順に放電する電池単位1を決定するようにしてもよい。
【0042】
尚、ステップS62において、電圧を基準にする代わりにSOHを基準にして放電する電池単位1を決定してもよい。この場合、バイパス制御部14は、放電時に、放電する電池単位1すなわち対応するスイッチSW1をONにする電池単位1の合計電圧がDCバスラインLN1の目標電圧をわずかに上回るまで、バイパス制御対象である一つの蓄電池103内の複数の電池単位1のうち、SOHが大きい電池単位1から順に放電する電池単位1を決定すればよい。
【0043】
また、ステップS62において、電圧を基準にする代わりにSOCを基準にして放電する電池単位1を決定してもよい。この場合、バイパス制御部14は、放電時に、放電する電池単位1すなわち対応するスイッチSW1をONにする電池単位1の合計電圧がDCバスラインLN1の目標電圧をわずかに上回るまで、バイパス制御対象である一つの蓄電池103内の複数の電池単位1のうち、SOCが大きい電池単位1から順に放電する電池単位1を決定すればよい。
【0044】
ステップS62において、バイパス制御部14は、充電時に、充電する電池単位1すなわち対応するスイッチSW1をONにする電池単位1の合計電圧がDCバスラインLN1の目標電圧をわずかに下回るまで、バイパス制御対象である一つの蓄電池103内の複数の電池単位1のうち、電圧が小さい電池単位1から順に充電する電池単位1を決定する。このように、電圧が小さい電池単位1を優先して充電することで、電池単位1間の電圧差を小さくすることができる。ここで、電池単位1間の電圧差が小さい場合(例えば、0.1V以内である場合)、電圧の大小にかかわらず、SOHの大きい(劣化量の小さい)順に充電する電池単位1を決定するようにしてもよい。
【0045】
尚、ステップS62において、電圧を基準にする代わりにSOHを基準にして充電する電池単位1を決定してもよい。この場合、バイパス制御部14は、充電時に、充電する電池単位1すなわち対応するスイッチSW1をONにする電池単位1の合計電圧がDCバスラインLN1の目標電圧をわずかに下回るまで、バイパス制御対象である一つの蓄電池103内の複数の電池単位1のうち、SOHが大きい電池単位1から順に充電する電池単位1を決定すればよい。
【0046】
また、ステップS62において、電圧を基準にする代わりにSOCを基準にして充電する電池単位1を決定してもよい。この場合、バイパス制御部14は、充電時に、充電する電池単位1すなわち対応するスイッチSW1をONにする電池単位1の合計電圧がDCバスラインLN1の目標電圧をわずかに下回るまで、バイパス制御対象である一つの蓄電池103内の複数の電池単位1のうち、SOCが小さい電池単位1から順に充電する電池単位1を決定すればよい。
【0047】
ステップS63において、バイパス制御部14は、放電あるいは充電する電池単位1に対応するスイッチSW1をONにし、放電あるいは充電する電池単位1に対応するスイッチSW2をOFFにして、放電あるいは充電する電池単位1を非バイパス状態にし、放電も充電もしない電池単位1に対応するスイッチSW1をOFFにし、放電も充電もしない電池単位1に対応するスイッチSW2をONにして、放電も充電もしない電池単位1をバイパス状態にする。
【0048】
上記の説明の通り、本発明の第1実施形態に係る電源装置100は、放電あるいは充電する蓄電池103内の、バイパス回路2によってバイパスされる電池単位1の個数を調整することによって、放電あるいは充電する蓄電池103の電圧の変化を小さくすること、より具体的には、例えば、放電時に、放電する電池単位1すなわち対応するスイッチSW1をONにする電池単位1の合計電圧がDCバスラインLN1の目標電圧をわずかに上回るようにし、充電時に、充電する電池単位1すなわち対応するスイッチSW1をONにする電池単位1の合計電圧がDCバスラインLN1の目標電圧をわずかに下回るように、バイパス回路2によってバイパスされる電池単位1の個数を調整することで、放電あるいは充電する蓄電池103の電圧をDCバスラインLN1の目標電圧に近い値に保つことができる。これにより、変圧比の大きい双方向DC/DC変換部が不要になり、双方向DC/DC変換部を設ける場合でも変圧比の小さい双方向DC/DC変換部で済むので、小型化や低コスト化の面で有利である。
【0049】
また、放電あるいは充電する蓄電池103内の、バイパス回路2によってバイパスされる電池単位1は、充放電を行わず休んでいることになるため、放電する蓄電池103全体の1回の放電時間が長くなり、蓄電池103の充放電回数が減少し、蓄電池103の寿命が長くなるという効果も奏する。
【0050】
<本発明の第2実施形態>
図7に示す本発明の第2実施形態に係る電源装置200は、本発明の第1実施形態に係る電源装置100の蓄電池103を蓄電池108に置換した構成である。蓄電池108は、蓄電池103の充放電切替スイッチSW3を双方向DC/DC変換部109に置換した構成である。なお、図7において図示を省略しているが、符号Aを付したラインは互いに接続されている。
【0051】
双方向DC/DC変換部109が電圧変換動作を行っている場合、充放電切替スイッチSW3がONである場合と同様に、蓄電池108が充放電可能な状態になる。逆に、双方向DC/DC変換部109が電圧変換動作を行っていない場合、充放電切替スイッチSW3がOFFである場合と同様に、蓄電池108が充放電不可能な状態になる。したがって、本発明の第2実施形態に係る電源装置200は、放電あるいは充電する蓄電池108の電圧を双方向DC/DC変換部109の電圧変換動作によってDCバスラインLN1の目標電圧に一致させる点を除いて、基本的に本発明の第1実施形態に係る電源装置100と同様の動作を行う。
【0052】
本発明の第2実施形態に係る電源装置200は、放電あるいは充電する蓄電池108内の、バイパス回路2によってバイパスされる電池単位1の個数を調整することによって、放電あるいは充電する蓄電池108の双方向DC/DC変換部109を除いた部分の電圧の変化を小さくすること、より具体的には放電あるいは充電する蓄電池103の双方向DC/DC変換部109を除いた部分の電圧をDCバスラインLN1の目標電圧に近い値に保つことができる。これにより、双方向DC/DC変換部109の変圧比が小さくなるので、双方向DC/DC変換部109の小型化及び低コスト化を図ることができる。
【0053】
また、放電あるいは充電する蓄電池108内の、バイパス回路2によってバイパスされる電池単位1は、充放電を行わず休んでいることになるため、放電する蓄電池108全体の1回の放電時間が長くなり、蓄電池108の充放電回数が減少し、蓄電池108の寿命が長くなるという効果も奏する。
【0054】
尚、本実施形態では、充放電切替スイッチSW3の代わりに双方向DC/DC変換部109を設けたが、充放電切替スイッチSW3の代わりに双方向DC/AC変換部を設け、電圧変換部102を取り除いた構成にしてもよい。この場合、DCバスラインLN1はACバスラインとなる。
【0055】
<本発明の第3実施形態>
図8に示す本発明の第3実施形態に係る電源装置300は、本発明の第1実施形態に係る電源装置100の蓄電池103を蓄電池110に置換した構成である。蓄電池110は、蓄電池103が電池単位1毎にバイパス回路2を設けている構成であるのに対して、複数の電池単位1毎にバイパス回路2を設けている構成である点で異なっている。
【0056】
本発明の第3実施形態に係る電源装置300は、放電あるいは充電する蓄電池110内の、バイパス回路2によってバイパスされる電池単位1の個数の調整幅が少し荒くなるが、基本的には本発明の第1実施形態に係る電源装置100と同様の効果を奏する。
【0057】
<本発明の第4実施形態>
図9に示す本発明の第4実施形態に係る電源装置400は、本発明の第1実施形態に係る電源装置100の蓄電池103を蓄電池111に置換した構成である。蓄電池111は、蓄電池103が全ての電池単位1にバイパス回路2を設けている構成であるのに対して、一部の電池単位1のみにバイパス回路2を設けている構成である点で異なっている。
【0058】
本発明の第4実施形態に係る電源装置400は、放電あるいは充電する蓄電池110内の、バイパス回路2によってバイパスされる電池単位1の個数の調整範囲が少し狭くなるが、基本的には本発明の第1実施形態に係る電源装置100と同様の効果を奏する。
【0059】
<本発明の第5実施形態>
本発明の第5実施形態に係る電源装置は、本発明の第1実施形態に係る電源装置100の蓄電池103を、バイパス回路2毎に対応する電池単位1の個数が異なる構成の蓄電池112に置換した構成である。これにより、バイパス回路2の個数を減らしながら、バイパス回路2によってバイパスされる電池単位1の個数の調整幅が荒くなることやバイパス回路2によってバイパスされる電池単位1の個数の調整範囲が狭くなることを抑えることができる。
【0060】
バイパス回路2毎に対応する電池単位1の個数が異なる構成の蓄電池112の一例を図10に示す。図10に示す例では、バイパス回路2毎に対応する電池単位1の個数を1,2,4,8,16,・・・となっている。このため、例えば、電池単位1を3個バイパスする場合には、1個の電池単位1に対応しているバイパス回路2に接続されているスイッチSW2と、2個の電池単位1に対応しているバイパス回路2に接続されているスイッチSW2とをそれぞれONにする。また、例えば、電池単位1を7個バイパスする場合には、1個の電池単位1に対応しているバイパス回路2に接続されているスイッチSW2と、2個の電池単位1に対応しているバイパス回路2に接続されているスイッチSW2と、4個の電池単位1に対応しているバイパス回路2に接続されているスイッチSW2とをそれぞれONにする。
【0061】
本発明の第5実施形態に係る電源装置は、基本的には本発明の第1実施形態に係る電源装置100と同様の効果を奏する。但し、バイパス回路2によってバイパスされる電池単位1を周期的に切り替えようと場合、その切り替えパターンに制約が生じることになる。
【0062】
<本発明の第6実施形態>
本発明の第6実施形態に係る電源装置は、本発明の第1実施形態に係る電源装置100の蓄電池103を、電池単位1に並列接続される双方向DC/DC変換部114を有する構成の蓄電池113に置換した構成である。この場合、双方向DC/DC変換部114の入出力電圧範囲は電池単位1の放電停止電圧から充電停止電圧の範囲(例えば3Vから4Vの範囲等)となり、双方向DC/DC変換部114の入出力電圧範囲を小さくできるので、双方向DC/DC変換部114の小型化及び低コスト化を図ることができる。
【0063】
放電あるいは充電する蓄電池113の電圧は、放電あるいは充電する蓄電池103の電圧に比べて、双方向DC/DC変換部114の電圧調整分だけより一層、DCバスラインLN1の目標電圧に近い値に保つことができる。それ以外の点に関しては、本発明の第6実施形態に係る電源装置は、基本的には本発明の第1実施形態に係る電源装置100と同様の効果を奏する。
【0064】
電池単位1に並列接続される双方向DC/DC変換部114を有する構成の蓄電池113の一例を図11に示す。図11に示す例では、電池単位1に並列接続される双方向DC/DC変換部114を一つのみ設けているが、双方向DC/DC変換部114を複数設けても構わない。
【0065】
<本発明の第7実施形態>
本発明の第7実施形態に係る電動車両500の概略構成を図12に示す。尚、電動車両500には、電気自動車、HEV(hybrid electric vehicle)、PHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)等が含まれる。電動車両500は、電力貯蔵装置101を備えると共に、車体510と、電力貯蔵装置101内の電池の放電による直流電圧を他の電圧(交流電圧等)に変換する電圧変換部501と、電圧変換部501から出力される電力を動力に変換するモータ502と、その動力によって回転せしめられる駆動輪503と、アクセルペダル504a及びアクセル検出部504bを含み車体510の加速を指示するためのアクセル部504と、ブレーキペダル505a及びブレーキ検出部505bを含み車体510の減速を指示するためのブレーキ部505と、モータ502の回転数又は磁極位置を検出するセンサ506と、上記動力の発生用途以外の電力を蓄える非動力用電池BATと、電動車両500内の各部位の動作を統括的に制御する主制御部MCと、を備える。主制御部MCは、図1のコントローラ104の機能を有しており、電力貯蔵装置101から与えられる電池電圧情報と、アクセル部504から与えられる上記加速の指示状態を表す加速指示信号と、ブレーキ部505から与えられる上記減速の指示状態を表す減速指示信号と、センサ506の検出結果とに基づき、電圧変換部501による電圧変換動作を制御する。尚、回生によって電力貯蔵装置101内の電池を充電することも可能である。上述の如く、電動車両500においては、モータ502が電池貯蔵装置101内の電池からの電力を受けて該電力を動力に変換し、その動力によって駆動輪503が回転せしめられることにより車体510が移動する。電動車両500において、車体510が移動本体部に相当し、モータ502が動力源に相当し、駆動輪503が駆動部に相当する、と考えることができる。電力貯蔵装置101には、例えば、上述した第1〜第6実施形態において説明した種々の構成の電力貯蔵装置101を用いることができる。
【0066】
電動車両500は、電力貯蔵装置101が搭載された移動体の例であり、船、航空機、エレベータ又は歩行ロボット等の他の移動体に電力貯蔵装置101が搭載されても良い。
【0067】
電力貯蔵装置101が搭載された船は、例えば、モータ502を備えると共に、電動車両500の車体510、駆動輪503、アクセル部504及びブレーキ部505の代わりに、夫々、船体、スクリュー、加速入力部及び減速入力部を備える。運転者は、船体を加速させる際にはアクセル部504の代わりに加速入力部を操作し、船体を減速させる際にはブレーキ部505の代わりに減速入力部を操作する(後述の航空機等においても同様)。但し、減速入力部が設けられない船を構成してもよい。このような船においては、モータ502が電力貯蔵装置101内の電池からの電力を受けて該電力を動力に変換し、その動力によってスクリューが回転せしめられることにより船体が移動する。上記の船において、船体が移動本体部に相当し、モータ502が動力源に相当し、スクリューが駆動部に相当する、と考えることができる。
【0068】
電力貯蔵装置101が搭載された航空機は、例えば、モータ502を備えると共に、電動車両500の車体510、駆動輪503、アクセル部504及びブレーキ部505の代わりに、夫々、機体、プロペラ、加速入力部及び減速入力部を備える。但し、減速入力部が設けられない航空機を構成してもよい。このような航空機においては、モータ502が電力貯蔵装置101内の電池からの電力を受けて該電力を動力に変換し、その動力によってプロペラが回転せしめられることにより機体が移動する。上記の航空機において、機体が移動本体部に相当し、モータ502が動力源に相当し、プロペラが駆動部に相当する、と考えることができる。
【0069】
電力貯蔵装置101が搭載されたエレベータは、例えば、モータ502を備えると共に、電動車両500の車体510、駆動輪503、アクセル部504及びブレーキ部505の代わりに、夫々、籠、籠に取り付けられた昇降用ロープ、加速入力部及び減速入力部を備える。このようなエレベータにおいては、モータ502が電力貯蔵装置101内の電池からの電力を受けて該電力を動力に変換し、その動力によって昇降用ロープが巻き上げられることにより籠が昇降する。上記のエレベータにおいて、籠が移動本体部に相当し、モータ502が動力源に相当し、昇降用ロープが駆動部に相当する、と考えることができる。
【0070】
電力貯蔵装置101が搭載された歩行ロボットは、例えば、モータ502を備えると共に、電動車両500の車体510、駆動輪503、アクセル部504及びブレーキ部505の代わりに、夫々、胴体、足、加速入力部及び減速入力部を備える。このような歩行ロボットにおいては、モータ502が電力貯蔵装置101内の電池からの電力を受けて該電力を動力に変換し、その動力によって足が駆動せしめられることにより胴体が移動する。上記の歩行ロボットにおいて、胴体が移動本体部に相当し、モータ502が動力源に相当し、足が駆動部に相当する、と考えることができる。
【0071】
上述の如く、電力貯蔵装置101が搭載された移動体においては、動力源が電力貯蔵装置101内の電池からの電力を動力に変換し、動力源によって得られた動力を用いて駆動部が移動本体部を移動させる。
【0072】
<変形例等>
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実行することができる。
【0073】
例えば、上述した各実施形態は、矛盾のない限り適宜組み合わせて実施することができる。
【0074】
例えば、コントローラ104の一部または全部の動作を、マイクロコンピュータなどの制御装置が行うこととしても構わない。さらに、このような制御装置によって実現される機能の全部または一部をプログラムとして記述し、当該プログラムをプログラム実行装置(例えばコンピュータ)上で実行することによって、その機能の全部または一部を実現するようにしても構わない。
【0075】
また、上述した場合に限らず、本発明に係る制御装置すなわち複数の電池単位が直列接続されている蓄電池の充放電を制御する制御装置は、ハードウェア、あるいは、ハードウェアとソフトウェアの組合せによって実現可能である。
【符号の説明】
【0076】
1 電池単位
2 バイパス回路
3 電池情報検出部
4 通信部
11 電池情報取得部
12 電池状態推定部
13 充放電制御部
14 バイパス制御部
100 本発明の第1実施形態に係る電源装置
101、501 電力貯蔵装置
102 電圧変換部
103、108、110〜113 蓄電池
104 コントローラ
105 双方向DC/AC変換部
106 電力系統
107a、107b 電力出力部
109、114 双方向DC/DC変換部
200 本発明の第2実施形態に係る電源装置
300 本発明の第3実施形態に係る電源装置
400 本発明の第4実施形態に係る電源装置
500 電動車両
501 電圧変換部
502 モータ
503 駆動輪
504 アクセル部
504a アクセルペダル
504b アクセル検出部
505 ブレーキ部
505a ブレーキペダル
505b ブレーキ検出部
506 センサ
510 車体
B1 電池ブロック
BAT 非動力用電池
LN1 DCバスライン
MC 主制御部
P1〜P3 電池パック
SW1、SW2 スイッチ
SW3 充放電切替スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池単位が直列接続されている蓄電池と、
前記蓄電池の充放電を制御する制御装置とを備える電力貯蔵装置であって、
前記蓄電池が、前記電池単位を少なくとも一つバイパスすることができるバイパス回路を有し、
前記制御装置が、前記バイパス回路によってバイパスされる前記電池単位の個数を調整することによって、前記蓄電池の充放電電圧を制御することを特徴とする電力貯蔵装置。
【請求項2】
前記制御装置が、前記電池単位それぞれの充放電に関する情報に基づいて、前記バイパス回路によってバイパスされる前記電池単位の候補から外す優先順位を決定することを特徴とする請求項1に記載の電力貯蔵装置。
【請求項3】
前記充放電に関する情報が、前記電池単位それぞれの端子電圧、前記電池単位それぞれの充電または放電に関する量、及び前記電池単位それぞれの劣化に関する度合いのいずれかのうちの一つを含むことを特徴とする請求項2に記載の電力貯蔵装置。
【請求項4】
前記制御装置が、前記優先順位の決定を周期的に更新することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の電力貯蔵装置。
【請求項5】
前記電池単位に直列接続又は並列接続される双方向DC/DC変換部を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電力貯蔵装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に電力貯蔵装置と、
前記電力貯蔵装置内の制御装置の制御の下で、前記電力貯蔵装置内の蓄電池と外部機器又は電力系統との間における電圧変換を行う電圧変換装置と、を備え、
前記外部機器又は前記電力系統と接続可能であることを特徴とする電源装置。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の電力貯蔵装置を搭載し、前記電力貯蔵装置における前記蓄電池を駆動源として走行することを特徴とする電動車両。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の電力貯蔵装置と、
移動本体部と、
前記電力貯蔵装置内の蓄電池からの電力を動力に変換する動力源と、
前記動力源からの前記動力により前記移動本体部を移動させる駆動部と、を備えたことを特徴とする移動体。
【請求項9】
複数の電池単位が直列接続されており、前記電池単位を少なくとも一つバイパスすることができるバイパス回路を有する蓄電池の充放電を制御する制御装置であって、
前記バイパス回路によってバイパスされる前記電池単位の個数を調整することによって、前記蓄電池の充放電電圧を制御することを特徴とする制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−90525(P2013−90525A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−231546(P2011−231546)
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】