電動ブラインドの制御装置および電動ブラインドの制御方法
【課題】操作スイッチの操作指令内容表示装置であっても、ブラインドの状態を正確に表示可能とした電動ブラインドの制御装置を提供する。
【解決手段】電動ブラインドの日射遮蔽材の操作指示位置を入力する入力装置9,10,12,13と、操作指示位置を表示する操作指示位置表示装置11,14とを備えた操作スイッチ4と、操作指示位置に基づいて日射遮蔽材を駆動する制御ユニットとを備えた電動ブラインドにおいて、操作スイッチ4には、制御ユニットによる日射遮蔽材の駆動位置を検出して操作指示位置表示装置11,14に表示する状態表示手段23を備えた。
【解決手段】電動ブラインドの日射遮蔽材の操作指示位置を入力する入力装置9,10,12,13と、操作指示位置を表示する操作指示位置表示装置11,14とを備えた操作スイッチ4と、操作指示位置に基づいて日射遮蔽材を駆動する制御ユニットとを備えた電動ブラインドにおいて、操作スイッチ4には、制御ユニットによる日射遮蔽材の駆動位置を検出して操作指示位置表示装置11,14に表示する状態表示手段23を備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、入力装置から入力された制御データに基づいて多数の電動ブラインドの動作を制御する電動ブラインドの制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ビルの各フロアに設置された多数の電動ブラインドの動作を、操作スイッチあるいはパソコン等の中央制御装置で制御するようにした電動ブラインドの制御装置が実用化されている(特許文献1〜3参照)。
【0003】
操作スイッチには、例えば横型ブラインドのスラットの高さや角度を段階的に表示する表示装置を備えたものがある。このような操作スイッチでは、スラットの角度を調節する調節ボタンの操作により、表示装置の角度表示を調整しながら所望の角度を設定する。また、スラットの高さを調節する調節ボタンの操作により、表示装置の高さ表示を調整しながら所望の高さを設定する。
【0004】
そして、設定されたスラット角度あるいはスラット高さに基づく制御信号が操作スイッチから各電動ブラインドに送信され、各電動ブラインドではその制御信号に基づいてスラットが昇降され、あるいは角度調節される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−248367号
【特許文献2】特許第3432759号
【特許文献3】特許第2634227号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のような電動ブラインドの操作スイッチでは、所望のスラット角度あるいはスラット高さを設定する際に、入力する設定データを確認するための表示装置を備えている。従って、その表示装置はあくまで操作指令内容を示すものであるため、設定データに基づいてスラットが昇降され、あるいは角度調節された後に、次に示すような指令内容と異なるブラインド状態となる要因が生じた場合には、表示装置の表示内容とブラインドの実際のスラット角度及びスラット高さとが一致しないことがある。
【0007】
(イ)スラットの昇降動作時あるいは角度調節動作時に、強制停止操作が行われた場合。
(ロ)電動ブラインドのモーターが過負荷状態となって、自動停止した場合。
【0008】
(ハ)スラットの下降動作時に、障害物検知動作により自動停止した場合。
(ニ)操作スイッチを交換した場合。
(ホ)中央制御装置での自動操作モードになっている場合。
【0009】
(ヘ)他の操作スイッチや中央制御装置による操作が行われている場合。
(ト)他の操作信号と自身の操作信号とが衝突してブラインド制御装置が操作信号を受信できず対象のブラインドが動作しなかった場合。
【0010】
上記のような場合には、操作スイッチの操作指令の表示と、ブラインドの実際の状態とが一致しなくなるため、この後のスイッチ操作時等に操作者が戸惑うという問題点がある。
【0011】
この発明の目的は、操作スイッチの操作指令内容表示装置であっても、ブラインドの状態を正確に表示可能とした電動ブラインドの制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1では、電動ブラインドの日射遮蔽材の操作指示位置を入力する入力装置と、前記操作指示位置を表示する操作指示位置表示装置とを備えた操作スイッチと、前記操作指示位置に基づいて前記日射遮蔽材を駆動する制御ユニットとを備えた電動ブラインドにおいて、前記操作スイッチには、前記制御ユニットによる前記日射遮蔽材の駆動位置を検出して前記操作指示位置表示装置に表示する状態表示手段を備えた。
【0013】
請求項2では、前記状態表示手段は、前記操作スイッチにより日射遮蔽材の駆動が強制停止されたとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出する。
請求項3では、前記状態表示手段は、前記操作スイッチの電源が再投入されたとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出する。
【0014】
請求項4では、前記状態表示手段は、前記制御ユニットの日射遮蔽材駆動動作に異常が発生したとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出する。
請求項5では、前記状態表示手段は、操作指示位置の送信データと通信ポートで受信したデータとを比較して異常を検出する。
【0015】
請求項6では、前記状態表示手段は、前記操作スイッチの特定のボタン操作に基づいて、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出する。
請求項7では、前記操作スイッチには、前記オート指令モードとローカルモードとを表示する表示装置を備えた。
【0016】
請求項8では、前記状態表示手段は、前記操作スイッチ以外の操作手段の操作データを検出して前記操作データに対応する操作指令位置を前記表示装置に表示する。
請求項9では、前記表示装置は、電動横型ブラインドのスラット高さとスラット角度を段階的に表示する発光ダイオードを備えた。
【0017】
請求項10では、前記状態表示手段は、前記スラットの高さとスラットの角度を前記発光ダイオードで段階的に表示するための変換テーブルを備えた。
請求項11では、電動ブラインドの日射遮蔽材の操作指示位置を入力する入力装置と、前記操作指示位置を表示する操作指示位置表示装置とを備えた操作スイッチと、前記操作指示位置に基づいて前記日射遮蔽材を駆動する制御ユニットとを備えた電動ブラインドにおいて、前記操作スイッチには、中央制御装置からオート指令モードが設定されたとき、前記操作指示位置表示装置の表示内容を中央値に保持する状態表示手段を備えた。
【0018】
請求項12では、前記状態表示手段は、前記操作指示位置の送信データと、通信ポートの受信データとが一致しないとき、前に入力した操作指示位置を現在の操作指示位置として保持する。
【0019】
請求項13では、前記状態表示手段は、前記操作スイッチ以外の操作手段の操作データを検出して前記操作指示位置表示装置に表示する。
請求項14では、操作スイッチによる電動ブラインドの日射遮蔽材の位置データの入力時に、前記位置データを前記操作スイッチの表示装置に表示し、前記位置データに基づいて前記日射遮蔽材を駆動したとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出して前記表示装置に表示する。
【0020】
請求項15では、前記日射遮蔽材の駆動が強制停止されたとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出する。
請求項16では、前記操作スイッチの電源が再投入されたとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出する。
【0021】
請求項17では、前記日射遮蔽材の駆動動作に異常が発生したとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、操作スイッチの操作指令内容表示装置であっても、ブラインドの状態を正確に表示可能とした電動ブラインドの制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】一実施形態の電動横型ブラインドの制御システムを示す概要図である。
【図2】操作スイッチを示す正面図である。
【図3】操作スイッチを示す背面図である。
【図4】操作スイッチの電気的構成を示すブロック図である。
【図5】変換テーブルを示す説明図である。
【図6】操作スイッチの動作を示すフローチャートである。
【図7】操作スイッチの動作を示すフローチャートである。
【図8】操作スイッチの動作を示すフローチャートである。
【図9】操作スイッチの動作を示すフローチャートである。
【図10】操作スイッチの動作を示すフローチャートである。
【図11】操作スイッチの動作を示すフローチャートである。
【図12】操作スイッチの動作を示すフローチャートである。
【図13】操作スイッチの別例を示す正面図である。
【図14】操作スイッチの別例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、この発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。図1は、建物の1フロアの窓面に沿って設置された多数の電動横型ブラインドを駆動する制御システムを示す。
【0025】
各ブラインド1は、ヘッドボックス内にモーターとそのモーターの動作を制御する制御ユニットCUを備えた電動横型ブラインドであり、各ブラインド1の制御ユニットCUが接続コード2を介して電気的に接続されている。また、各ブラインド1の制御ユニットCUにはアドレス1〜アドレス5等のアドレスがそれぞれ設定されている。
【0026】
前記ブラインド1のいずれかの1台の制御ユニットCUには、接続コード3を介して操作スイッチ4が接続されている。そして、操作スイッチ4で選択された制御信号が、操作スイッチ4であらかじめ設定された操作対象ブラインドAに出力されるようになっている。
【0027】
前記ブラインド1のいずれか1台の制御ユニットCUには、接続コード5及びフロアコントローラー6を介してパソコン等の中央制御装置7が接続されている。そして、中央制御装置7からも各ブラインドの制御ユニットCUに制御信号が出力されるようになっている。
【0028】
また、中央制御装置7は各フロア毎に設置されるフロアコントローラー6を介して他のフロアのブラインド1の動作を制御可能となっている。前記ブラインド1に接続されるマルチスイッチ8は、任意の前記ブラインド1を操作可能となっている。
【0029】
前記制御ユニットCUは、スラット(日射遮蔽材)の高さ及び角度を例えばスラット駆動軸の回転角度で検出するエンコーダを備え、その高さデータ及び角度データを制御ユニットCUによる駆動位置データとして前記操作スイッチ4あるいは中央制御装置7に出力するようになっている。
【0030】
図2は、前記操作スイッチ4の操作面を示す。操作面の一側上部には上昇ボタン9が設けられ、上昇ボタン9の下方には下降ボタン10が設けられている。また、上昇ボタン9
と下降ボタン10との間には上下方向に15段の目盛りを示す発光ダイオード11が配設されている。
【0031】
前記発光ダイオード11はそのいずれか1つが点灯され、上昇ボタン9の押圧操作により点灯位置が順次上昇し、下降ボタン10の操作により点灯位置が順次下降するようになっている。そして、点灯位置を選択することにより、ブラインド1のスラットの昇降高さを15段階に設定可能となっている。
【0032】
前記発光ダイオード11は、最上段と最下段及び中間段の3つのダイオードの幅が他のダイオードの幅より広く形成されて、スラット高さが15段階のいずれの位置かを容易に認識可能となっている。
【0033】
前記上昇ボタン9の側方にはチルトボタン12が設けられ、チルトボタン12の下方にはチルトボタン13が設けられている。また、チルトボタン12とチルトボタン13との間には上下方向に15段の目盛りを示す発光ダイオード14が配設されている。
【0034】
前記発光ダイオード14はそのいずれか1つが点灯され、チルトボタン12の押圧操作により点灯位置が順次上昇し、チルトボタン13の操作により点灯位置が順次下降するようになっている。そして、点灯位置を選択することにより、ブラインド1のスラットの角度を全閉状態から逆全閉状態までの範囲で15段階に設定可能となっている。
【0035】
なお、チルトボタン12はスラットを逆全閉方向に回動させる場合に対応し、チルトボタン13はスラットを全閉方向に回動させる場合に対応する。そして、発光ダイオード14の最上段が点灯されるとスラットが逆全閉状態に回動される状態を示し、中間段が点灯されるとスラットが水平方向に回動される状態を示し、最下段が点灯されるとスラットが全閉方向に回動される状態を示す。
【0036】
前記チルトボタン12の側方にはローカルボタン15が設けられ、その押圧操作によりローカルモードが設定され、ローカルモードの設定時にはその上方に設けられたローカルモード表示用の発光ダイオード16が点灯される。
【0037】
前記ローカルボタン15の下方には、停止ボタン17が設けられる。この停止ボタン17は、スラットの昇降動作及び回動動作を強制的に停止させる場合に使用する。
前記操作スイッチ4の裏面には、図3に示すように、ディップスイッチ18が設けられている。このディップスイッチ18は、この操作スイッチ4の操作対象ブラインドAを設定する場合に使用され、例えばアドレス1〜5のブラインド1を操作対象ブラインドAとして設定する場合には、最小アドレスのアドレス1と最大アドレスのアドレス5を設定することにより当該範囲のアドレスを設定可能となっている。
【0038】
また、操作スイッチ4の裏面には、前記接続コード3を接続するコネクタ19が取着され、ブラインド1との間で信号を送受信するとともに電源が供給されるようになっている。
【0039】
図4は、前記操作スイッチ4の電気的構成を示す。前記コネクタ19に接続される入出力ポート21から供給される電源は、定電圧装置20で所定の定電圧に変換され、その定電圧が操作スイッチ4に搭載される各回路に電源として供給される。
【0040】
前記入出力ポート21に入力される通信信号は、通信ドライバー/レシーバー22を介してCPU23に入力される。また、CPU23から出力される通信信号及び制御信号は、通信ドライバー/レシーバー22から入出力ポート21を介してブラインド1に出力される。
【0041】
前記上昇ボタン9、下降ボタン10、チルトボタン12,13はLEDドライバー24に接続され、LEDドライバー24は各ボタンの押圧信号に基づいて前記発光ダイオード11,14を点灯させる。
【0042】
また、LEDドライバー24は前記CPU23に接続され、前記各ボタンの押圧情報をCPU23に出力するとともに、CPU23から出力される点灯信号に基づいて前記発光ダイオード11,14を点灯させる。
【0043】
前記ローカルボタン15及び発光ダイオード16はCPU23に接続され、ローカルボタン15の押圧信号がCPU23に出力されるとともに、CPU23から出力される点灯信号に基づいて発光ダイオード16が点灯される。
【0044】
前記停止ボタン17はCPU23に接続され、停止ボタン17の押圧信号がCPU23に出力される。
前記ディップスイッチ18はCPU23に接続され、ディップスイッチ18で設定された操作対象ブラインドAのアドレスがCPU23に出力される。
【0045】
前記CPU23にはブザー28が接続され、CPU23から出力される制御信号に基づいてブザー28が警告音を発するようになっている。
前記CPU23は、制御情報を格納するRAM25と、前記発光ダイオード11,14の点灯動作と、点灯された発光ダイオードに対応するデータを選択するための変換テーブルを格納したROM26を備えている。前記RAM25には、前記各ボタン9,10,12,13で設定したスラット高さ及びスラット角度のデータが保持される。
【0046】
また、前記CPU23にはEEPROM27が接続され、操作スイッチ4への電源供給が遮断される場合等に、前記RAM25の格納内容をEEPROM27でバックアップ可能となっている。
【0047】
図5は、前記ROM26に格納される変換テーブルTの内容を示す。まず、上昇ボタン9あるいは下降ボタン10の押圧操作により発光ダイオード11の点灯位置が選択される場合について説明する。
【0048】
発光ダイオード11の最上段(目盛り1)が点灯されているとき、CPU23は高さデータとして0%のデータを操作対象ブラインドAに出力する。また、上から2段目(目盛り2)が点灯されているときは、CPU23は高さデータとして7%のデータを操作対象ブラインドAに出力する。同様に、下から2段目(目盛り14)が点灯されているとき、CPU23は高さデータとして93%のデータを操作対象ブラインドAに出力する。そして、各ブラインド1の制御ユニットCUでは、入力されたデータに基づいてスラットを昇降する。
【0049】
次に、チルトボタン12,13の押圧操作により発光ダイオード14の点灯位置が選択される場合について説明する。
発光ダイオード14の最上段(目盛り1)が点灯されているとき、CPU23は角度データとして0%のデータを操作対象ブラインドAに出力する。また、上から2段目(目盛り2)が点灯されているときは、CPU23は角度データとして7%のデータを操作対象ブラインドAに出力する。同様に、下から2段目(目盛り14)が点灯されているとき、CPU23は角度データとして93%のデータを操作対象ブラインドAに出力する。そして、各ブラインド1の制御ユニットCUでは、入力されたデータに基づいてスラットを回動させる。
【0050】
次に、CPU23から出力される高さデータに基づいて発光ダイオード11の点灯位置が選択される場合を示す。
CPU23から出力される高さデータが0%から3%までの間では、発光ダイオード11の最上段(目盛り1)が点灯される。CPU23から出力される高さデータが4%から10%までの間では、発光ダイオード11の上から2段目(目盛り2)が点灯される。また、CPU23から出力される高さデータが90%から96%までの間では、発光ダイオード11の下から2段目(目盛り14)が点灯される。
【0051】
CPU23から出力される角度データに基づいて発光ダイオード14の点灯位置が選択される場合には、同様に、CPU23から出力される角度データが0%から3%までの間では、発光ダイオード14の最上段(目盛り1)が点灯される。CPU23から出力される角度データが4%から10%までの間では、発光ダイオード14の上から2段目(目盛り2)が点灯される。また、CPU23から出力される角度データが90%から96%までの間では、発光ダイオード14の下から2段目(目盛り14)が点灯される。
【0052】
上記のように構成された操作スイッチ4は、操作対象ブラインドAのスラットの高さ及び角度を設定する機能と、操作対象ブラインドAのスラットの高さ及び角度の状態を制御ユニットCUから取り込み、その状態を発光ダイオード11,14で表示する状態表示機能とを備えている。この状態表示機能について操作スイッチ4の動作を以下に説明する。
【0053】
図6に示すように、CPU23は通信ポート(入出力ポート21の信号送受信ポート)の監視を行い、操作対象ブラインドAに対し送受信される制御信号を検出する(ステップ1)。そして、操作対象ブラインドAの送受信信号を検出し(ステップ2)、その送受信信号が操作スイッチ4あるいは中央制御装置7から送信される強制停止信号である場合には(ステップ3)、図8に示すステップ16に移行する。
【0054】
また、操作対象ブラインドAの送受信信号が状態異常を示す信号である場合にも(ステップ4)、図8に示すステップ16に移行する。
ステップ3,4で、強制停止信号あるいは状態異常信号のいずれでもない通常の制御信号の場合には、ステップ5に移行して、当該制御信号に対応する処理を行いステップ1に復帰する。また、ステップ2で操作対象ブラインドA以外のブラインドに対する制御信号である場合には、当該信号を受け流し(ステップ6)、ステップ1に復帰する。
【0055】
また、図7に示すように、操作スイッチ4への電源が遮断された後に再投入された場合、あるいは操作スイッチ4が交換された場合には、リセット処理を開始し(ステップ7)、EEPROM27にバックアップされているデータを読み出してRAM25に格納する(ステップ8)。
【0056】
そして、EEPROM27から正常にデータを読み出してRAM25に格納された場合にはステップ16に移行する(ステップ9)。また、EEPROM27のデータをRAM25に正常に格納できない場合には、当該データをエラーとし(ステップ10)、ステップ1あるいはステップ11に移行する。
【0057】
また、操作スイッチ4でボタン操作が行われたとき、ステップ11に移行する。そして、ボタン操作が操作対象ブラインドAのスラット駆動中における停止ボタン17の押圧操作である場合には(ステップ12)、操作対象ブラインドAに停止信号を出力し(ステップ13)、所定時間待機して操作対象ブラインドAの動作が停止した後(ステップ14)、ステップ16に移行する。
【0058】
また、ボタン操作が状態表示を行うための特定の操作、例えば停止ボタン17を10秒間連続して押圧した場合には、ステップ16に移行する。
図8に示すように、ステップ16では操作対象ブラインドAの中の最小アドレスのブラインド1に対し、スラットの高さ及び角度の状態を検出する指令信号を出力する。次いで、所定時間が経過していないとき(ステップ17)、検出指令に対する検出データが返信されると(ステップ18)、その検出データとRAM25に格納されているデータとを比較する(ステップ19)。
【0059】
そして、検出データとRAM25に格納されているデータが一致しないときは、検出データに合わせて発光ダイオード11,14の表示を変更し(ステップ20)、その高さデータ及び角度データをRAM25に格納して(ステップ21)、動作を終了する。
【0060】
ステップ19において、検出データとRAM25に格納されているデータが一致するときは、ステップ22に移行し、発光ダイオード11,14での表示を変更せず、動作を終了する。
【0061】
ステップ17において、検出指令に対する検出データが返信されなくて所定時間が経過すると、操作対象ブラインドAが存在しない、あるいは電源が遮断されている等の場合であるので、動作を終了する。
【0062】
図9は、中央制御装置7からオートモードを設定するオート指令信号が操作スイッチ4に入力された場合の動作を示す。通信ポートの監視により操作対象ブラインドAにオート指令信号が入力されると(ステップ31〜33)、発光ダイオード16を消灯し(ステップ35)、発光ダイオード11,14の現在のスラット高さ及び角度の表示位置を中央値に固定する。その場合現在のスラット高さおよび角度の表示位置データはRAM25に保持してもよい(ステップ36)。
【0063】
この状態でいずれかのボタンが押圧されても(ステップ37)、発光ダイオード11,14の表示は変化させず、当該ボタンの操作信号を出力せず、ブザー28を動作させて警告する動作を行う(ステップ39)。そして、発光ダイオード11,14の表示位置をRAM25に格納して(ステップ38)、動作を終了する。
【0064】
また、ステップ32で操作対象ブラインドA以外のブラインドに対する制御信号である場合には、当該信号を受け流し(ステップ34)、ステップ31に復帰する。
図10は、操作スイッチ4以外の例えば他の操作スイッチ4や中央制御装置7あるいはマルチスイッチ8等の他の操作手段から、操作スイッチ4の操作対象ブラインドAに対し操作信号が出力された場合に、その操作信号を発光ダイオード11,14の表示位置に反映させる機能を備えた場合の動作を示す。
【0065】
操作スイッチ4が他の操作手段からの操作信号を受信すると(ステップ41)、その操作信号が操作対象ブラインドAに対する操作信号であるか否かを判別する(ステップ42)。操作スイッチ4の操作対象ブラインドAへの操作信号である場合には、その操作信号の高さデータ及び角度データが現状のRAM25の格納データと一致するか否かを判別する(ステップ43)。
【0066】
そして、他の操作手段からの操作信号の高さデータ及び角度データが現状のRAM25の格納データと一致しない場合には、受信した操作信号の高さデータ及び角度データに合わせて発光ダイオード11,14の表示位置を変更する(ステップ44)。
【0067】
次いで、受信した操作信号の高さデータ及び角度データを現状のスラット位置データとしてRAM25に格納し(ステップ45)、動作を終了する。
また、ステップ43で他の操作手段からの操作信号の高さデータ及び角度データが現状のRAM25の格納データと一致する場合には、動作を終了する。ステップ42で受信した操作信号が操作対象ブラインドAに対する操作信号ではない場合には、ステップ41に復帰する。
【0068】
図11は、操作スイッチ4から操作信号を送信したときに、他の操作スイッチ4や中央制御装置から同一のブラインドに対して同一タイミングで操作信号が送信されて、操作信号が衝突してブラインドが動作しない異常が発生した場合にはブザー28を鳴らして警告する機能を操作スイッチ4に備えた場合の動作を示す。
【0069】
なお、この機能は操作スイッチ4からブラインドを操作するためのデータが操作対象ブラインドAに出力されると、操作対象ブラインドAの例えば最小アドレスのブラインド1の制御ユニットCUが受信データを操作スイッチ4にそのまま返信する機能を備えている場合に実施可能となる。
【0070】
操作スイッチ4のボタンが操作されると(ステップ51)、CPU23は操作内容に従って発光ダイオード11,14の表示位置を変更する(ステップ52)。次いで、操作内容のデータを送信し(ステップ53)、送信データと通信ポートで受信したデータとのスタートビットから誤り検出コードまでのパケット構成全体を比較する(ステップ54)。
【0071】
より詳しくは、例えばバイトカウンターで受信データのバイト数が送信データに合っているか、受信したコマンドが全ての規定されているコマンドの中に含まれているコマンドであるか、誤り符号として受信データのビット合計の2の補数値が一致しているか、通信速度が規定の通信速度か、等により規定の通信フォーマットに合致しているかを確認する。
【0072】
規定の通信フォーマットに合致していれば、さらに受信コマンドが送信コマンドと一致しているか、受信したブラインドのアドレス範囲が送信したブラインドのアドレス範囲と一致するかを確認して比較する。
【0073】
ステップ54で送信データと受信データとが一致しない場合には、ステップ55からステップ56に移行して、ブザー28を鳴らして警告し、操作前のデータをRAM25若しくはEEPROM27に格納して(ステップ57,58)、動作を終了する。
【0074】
ステップ54で、送信データと受信データとが一致する場合には、ステップ55からステップ58に移行し、送信データをRAM25若しくはEEPROM27に格納して動作を終了する。
【0075】
図12は、オート指令モードが設定されている状態からオート指令モードが解除された場合に、操作対象ブラインドAのスラット高さ及びスラット角度を発光ダイオード11,14に反映させる機能を備えた場合の動作を示す。
【0076】
オート指令モードが設定されている状態で(ステップ61)、通信ポートの監視により操作対象ブラインドAにオート指令モードを解除する信号、すなわちローカルモード若しくは共用モードを設定する信号が入力される(ステップ62〜64)。すると、操作対象ブラインドAの中の最小アドレスのブラインド1に対し、スラットの高さ及び角度の状態を検出する指令信号を出力する(ステップ65)。
【0077】
次いで、所定時間が経過していない間に(ステップ66)、検出指令に対する検出データが返信されると(ステップ67)、その検出データに合わせて発光ダイオード11,14の表示を変更し(ステップ68)、その高さデータ及び角度データをRAM25に格納して(ステップ69)、動作を終了する。
【0078】
また、ステップ63で操作対象ブラインドA以外のブラインドに対する制御信号である場合には、当該信号を受け流し(ステップ70)、ステップ62に復帰する。
上記のように構成されたでは、次に示す作用効果を得ることができる。
(1)操作スイッチ4の発光ダイオード11,14で、操作対象ブラインドAのスラットの高さ及び角度の状態表示を行うことができる。
(2)操作スイッチ4の発光ダイオード11,14で表示されるスラットの高さ及び角度と、操作対象ブラインドAのスラットの高さ及び角度の実際の状態とを一致させることができる。従って、操作スイッチ4を操作する操作者が戸惑わないようにすることができる。
(3)停止ボタン17が操作されて、スラットの昇降操作あるいは角度調節動作が強制停止されたとき、操作対象ブラインドAのスラット高さ及びスラット角度を検出して、発光ダイオード11,14の点灯位置に反映することができる。
(4)操作対象ブラインドAの動作に異常が発生して、スラット昇降動作あるいはスラット角度調節動作が途中で停止されたとき、操作対象ブラインドAのスラット高さ及びスラット角度を検出して、発光ダイオード11,14の点灯位置に反映することができる。
(5)操作スイッチ4への電源が遮断された後に再投入された場合、あるいは操作スイッチ4が交換された場合に、操作対象ブラインドAのスラット高さ及びスラット角度を検出して、発光ダイオード11,14の点灯位置に反映することができる。
(6)状態表示を行うための特定のボタン操作が行われたとき、操作対象ブラインドAのスラット高さ及びスラット角度を検出して、発光ダイオード11,14の点灯位置に反映することができる。
(7)操作スイッチ4以外の他の操作手段から操作対象ブラインドAの操作が行われたとき、他の操作手段の操作信号によるスラットの高さデータ及び角度データを検出して、発光ダイオード11,14の点灯位置に反映することができる。
(8)操作対象ブラインドAに中央制御装置7からオート指令モードが設定された場合には、操作スイッチ4のボタン操作を無効化するとともに、発光ダイオード16を消灯して操作者に通知することができる。また、ボタン操作された場合にはブザー28を鳴らしてオート指令モードが設定されていることを操作者に通知することができる。
(9)オート指令モードが設定された場合には、発光ダイオード11,14の点灯位置をオート指令モードの設定前の状態に保持することができる。
(10)操作スイッチ4の操作信号が操作対象ブラインドAに正常に送信されない場合には、ブザー28を鳴らして警告し、発光ダイオード11,14の点灯位置を、異常となった操作信号の送信前の状態に復帰させることができる。従って、発光ダイオード11,14の点灯位置と操作対象ブラインドAのスラットの状態とを一致させることができる。
【0079】
上記実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・図9の中央制御装置7のオート指令信号が操作スイッチに入力された場合の動作において、ステップ36の制御フローを図10に示すステップ41からステップ45の制御フローに置き換えてもよい。そうすることにより、オート状態にあるブラインドに対する中央制御装置からの操作指令が常に操作スイッチ4に表示され、中央制御装置7からの操作指令が常に操作スイッチ4に表示され、中央制御装置7からの操作指令が操作スイッチ4に反映される。
・操作対象ブラインドAは、1台であってもよい。
・図13に示すように、ロールブラインド用の操作スイッチ4を構成することもできる。この場合には、スクリーンの高さを表示する1列の発光ダイオードを設ければよい。
・図14に示すように、縦型ブラインド用の操作スイッチ4を構成することもできる。この場合には、スラットの引き出し位置(誘導位置)を設定するボタン9,10と、引き出し位置を表示する発光ダイオード11と、スラットの角度を設定するボタン12,13と、スラットの角度を設定する発光ダイオード14となる。また、図5に示す変換テーブルTも縦型ブラインド用として流用可能である。
・スラットの状態を表示する表示手段は、上記実施形態の発光ダイオード以外の表示形式としてもよい。
【符号の説明】
【0080】
1…ブラインド、4…操作スイッチ、7…中央制御装置、9…入力装置(上昇ボタン)、10…入力装置(下降ボタン)、11,14…操作指示位置表示装置(発光ダイオード)、12,13…入力装置(チルトボタン)、23…状態表示手段(CPU)、T…変換テーブル、CU…制御ユニット。
【技術分野】
【0001】
この発明は、入力装置から入力された制御データに基づいて多数の電動ブラインドの動作を制御する電動ブラインドの制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ビルの各フロアに設置された多数の電動ブラインドの動作を、操作スイッチあるいはパソコン等の中央制御装置で制御するようにした電動ブラインドの制御装置が実用化されている(特許文献1〜3参照)。
【0003】
操作スイッチには、例えば横型ブラインドのスラットの高さや角度を段階的に表示する表示装置を備えたものがある。このような操作スイッチでは、スラットの角度を調節する調節ボタンの操作により、表示装置の角度表示を調整しながら所望の角度を設定する。また、スラットの高さを調節する調節ボタンの操作により、表示装置の高さ表示を調整しながら所望の高さを設定する。
【0004】
そして、設定されたスラット角度あるいはスラット高さに基づく制御信号が操作スイッチから各電動ブラインドに送信され、各電動ブラインドではその制御信号に基づいてスラットが昇降され、あるいは角度調節される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−248367号
【特許文献2】特許第3432759号
【特許文献3】特許第2634227号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のような電動ブラインドの操作スイッチでは、所望のスラット角度あるいはスラット高さを設定する際に、入力する設定データを確認するための表示装置を備えている。従って、その表示装置はあくまで操作指令内容を示すものであるため、設定データに基づいてスラットが昇降され、あるいは角度調節された後に、次に示すような指令内容と異なるブラインド状態となる要因が生じた場合には、表示装置の表示内容とブラインドの実際のスラット角度及びスラット高さとが一致しないことがある。
【0007】
(イ)スラットの昇降動作時あるいは角度調節動作時に、強制停止操作が行われた場合。
(ロ)電動ブラインドのモーターが過負荷状態となって、自動停止した場合。
【0008】
(ハ)スラットの下降動作時に、障害物検知動作により自動停止した場合。
(ニ)操作スイッチを交換した場合。
(ホ)中央制御装置での自動操作モードになっている場合。
【0009】
(ヘ)他の操作スイッチや中央制御装置による操作が行われている場合。
(ト)他の操作信号と自身の操作信号とが衝突してブラインド制御装置が操作信号を受信できず対象のブラインドが動作しなかった場合。
【0010】
上記のような場合には、操作スイッチの操作指令の表示と、ブラインドの実際の状態とが一致しなくなるため、この後のスイッチ操作時等に操作者が戸惑うという問題点がある。
【0011】
この発明の目的は、操作スイッチの操作指令内容表示装置であっても、ブラインドの状態を正確に表示可能とした電動ブラインドの制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1では、電動ブラインドの日射遮蔽材の操作指示位置を入力する入力装置と、前記操作指示位置を表示する操作指示位置表示装置とを備えた操作スイッチと、前記操作指示位置に基づいて前記日射遮蔽材を駆動する制御ユニットとを備えた電動ブラインドにおいて、前記操作スイッチには、前記制御ユニットによる前記日射遮蔽材の駆動位置を検出して前記操作指示位置表示装置に表示する状態表示手段を備えた。
【0013】
請求項2では、前記状態表示手段は、前記操作スイッチにより日射遮蔽材の駆動が強制停止されたとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出する。
請求項3では、前記状態表示手段は、前記操作スイッチの電源が再投入されたとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出する。
【0014】
請求項4では、前記状態表示手段は、前記制御ユニットの日射遮蔽材駆動動作に異常が発生したとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出する。
請求項5では、前記状態表示手段は、操作指示位置の送信データと通信ポートで受信したデータとを比較して異常を検出する。
【0015】
請求項6では、前記状態表示手段は、前記操作スイッチの特定のボタン操作に基づいて、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出する。
請求項7では、前記操作スイッチには、前記オート指令モードとローカルモードとを表示する表示装置を備えた。
【0016】
請求項8では、前記状態表示手段は、前記操作スイッチ以外の操作手段の操作データを検出して前記操作データに対応する操作指令位置を前記表示装置に表示する。
請求項9では、前記表示装置は、電動横型ブラインドのスラット高さとスラット角度を段階的に表示する発光ダイオードを備えた。
【0017】
請求項10では、前記状態表示手段は、前記スラットの高さとスラットの角度を前記発光ダイオードで段階的に表示するための変換テーブルを備えた。
請求項11では、電動ブラインドの日射遮蔽材の操作指示位置を入力する入力装置と、前記操作指示位置を表示する操作指示位置表示装置とを備えた操作スイッチと、前記操作指示位置に基づいて前記日射遮蔽材を駆動する制御ユニットとを備えた電動ブラインドにおいて、前記操作スイッチには、中央制御装置からオート指令モードが設定されたとき、前記操作指示位置表示装置の表示内容を中央値に保持する状態表示手段を備えた。
【0018】
請求項12では、前記状態表示手段は、前記操作指示位置の送信データと、通信ポートの受信データとが一致しないとき、前に入力した操作指示位置を現在の操作指示位置として保持する。
【0019】
請求項13では、前記状態表示手段は、前記操作スイッチ以外の操作手段の操作データを検出して前記操作指示位置表示装置に表示する。
請求項14では、操作スイッチによる電動ブラインドの日射遮蔽材の位置データの入力時に、前記位置データを前記操作スイッチの表示装置に表示し、前記位置データに基づいて前記日射遮蔽材を駆動したとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出して前記表示装置に表示する。
【0020】
請求項15では、前記日射遮蔽材の駆動が強制停止されたとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出する。
請求項16では、前記操作スイッチの電源が再投入されたとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出する。
【0021】
請求項17では、前記日射遮蔽材の駆動動作に異常が発生したとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、操作スイッチの操作指令内容表示装置であっても、ブラインドの状態を正確に表示可能とした電動ブラインドの制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】一実施形態の電動横型ブラインドの制御システムを示す概要図である。
【図2】操作スイッチを示す正面図である。
【図3】操作スイッチを示す背面図である。
【図4】操作スイッチの電気的構成を示すブロック図である。
【図5】変換テーブルを示す説明図である。
【図6】操作スイッチの動作を示すフローチャートである。
【図7】操作スイッチの動作を示すフローチャートである。
【図8】操作スイッチの動作を示すフローチャートである。
【図9】操作スイッチの動作を示すフローチャートである。
【図10】操作スイッチの動作を示すフローチャートである。
【図11】操作スイッチの動作を示すフローチャートである。
【図12】操作スイッチの動作を示すフローチャートである。
【図13】操作スイッチの別例を示す正面図である。
【図14】操作スイッチの別例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、この発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。図1は、建物の1フロアの窓面に沿って設置された多数の電動横型ブラインドを駆動する制御システムを示す。
【0025】
各ブラインド1は、ヘッドボックス内にモーターとそのモーターの動作を制御する制御ユニットCUを備えた電動横型ブラインドであり、各ブラインド1の制御ユニットCUが接続コード2を介して電気的に接続されている。また、各ブラインド1の制御ユニットCUにはアドレス1〜アドレス5等のアドレスがそれぞれ設定されている。
【0026】
前記ブラインド1のいずれかの1台の制御ユニットCUには、接続コード3を介して操作スイッチ4が接続されている。そして、操作スイッチ4で選択された制御信号が、操作スイッチ4であらかじめ設定された操作対象ブラインドAに出力されるようになっている。
【0027】
前記ブラインド1のいずれか1台の制御ユニットCUには、接続コード5及びフロアコントローラー6を介してパソコン等の中央制御装置7が接続されている。そして、中央制御装置7からも各ブラインドの制御ユニットCUに制御信号が出力されるようになっている。
【0028】
また、中央制御装置7は各フロア毎に設置されるフロアコントローラー6を介して他のフロアのブラインド1の動作を制御可能となっている。前記ブラインド1に接続されるマルチスイッチ8は、任意の前記ブラインド1を操作可能となっている。
【0029】
前記制御ユニットCUは、スラット(日射遮蔽材)の高さ及び角度を例えばスラット駆動軸の回転角度で検出するエンコーダを備え、その高さデータ及び角度データを制御ユニットCUによる駆動位置データとして前記操作スイッチ4あるいは中央制御装置7に出力するようになっている。
【0030】
図2は、前記操作スイッチ4の操作面を示す。操作面の一側上部には上昇ボタン9が設けられ、上昇ボタン9の下方には下降ボタン10が設けられている。また、上昇ボタン9
と下降ボタン10との間には上下方向に15段の目盛りを示す発光ダイオード11が配設されている。
【0031】
前記発光ダイオード11はそのいずれか1つが点灯され、上昇ボタン9の押圧操作により点灯位置が順次上昇し、下降ボタン10の操作により点灯位置が順次下降するようになっている。そして、点灯位置を選択することにより、ブラインド1のスラットの昇降高さを15段階に設定可能となっている。
【0032】
前記発光ダイオード11は、最上段と最下段及び中間段の3つのダイオードの幅が他のダイオードの幅より広く形成されて、スラット高さが15段階のいずれの位置かを容易に認識可能となっている。
【0033】
前記上昇ボタン9の側方にはチルトボタン12が設けられ、チルトボタン12の下方にはチルトボタン13が設けられている。また、チルトボタン12とチルトボタン13との間には上下方向に15段の目盛りを示す発光ダイオード14が配設されている。
【0034】
前記発光ダイオード14はそのいずれか1つが点灯され、チルトボタン12の押圧操作により点灯位置が順次上昇し、チルトボタン13の操作により点灯位置が順次下降するようになっている。そして、点灯位置を選択することにより、ブラインド1のスラットの角度を全閉状態から逆全閉状態までの範囲で15段階に設定可能となっている。
【0035】
なお、チルトボタン12はスラットを逆全閉方向に回動させる場合に対応し、チルトボタン13はスラットを全閉方向に回動させる場合に対応する。そして、発光ダイオード14の最上段が点灯されるとスラットが逆全閉状態に回動される状態を示し、中間段が点灯されるとスラットが水平方向に回動される状態を示し、最下段が点灯されるとスラットが全閉方向に回動される状態を示す。
【0036】
前記チルトボタン12の側方にはローカルボタン15が設けられ、その押圧操作によりローカルモードが設定され、ローカルモードの設定時にはその上方に設けられたローカルモード表示用の発光ダイオード16が点灯される。
【0037】
前記ローカルボタン15の下方には、停止ボタン17が設けられる。この停止ボタン17は、スラットの昇降動作及び回動動作を強制的に停止させる場合に使用する。
前記操作スイッチ4の裏面には、図3に示すように、ディップスイッチ18が設けられている。このディップスイッチ18は、この操作スイッチ4の操作対象ブラインドAを設定する場合に使用され、例えばアドレス1〜5のブラインド1を操作対象ブラインドAとして設定する場合には、最小アドレスのアドレス1と最大アドレスのアドレス5を設定することにより当該範囲のアドレスを設定可能となっている。
【0038】
また、操作スイッチ4の裏面には、前記接続コード3を接続するコネクタ19が取着され、ブラインド1との間で信号を送受信するとともに電源が供給されるようになっている。
【0039】
図4は、前記操作スイッチ4の電気的構成を示す。前記コネクタ19に接続される入出力ポート21から供給される電源は、定電圧装置20で所定の定電圧に変換され、その定電圧が操作スイッチ4に搭載される各回路に電源として供給される。
【0040】
前記入出力ポート21に入力される通信信号は、通信ドライバー/レシーバー22を介してCPU23に入力される。また、CPU23から出力される通信信号及び制御信号は、通信ドライバー/レシーバー22から入出力ポート21を介してブラインド1に出力される。
【0041】
前記上昇ボタン9、下降ボタン10、チルトボタン12,13はLEDドライバー24に接続され、LEDドライバー24は各ボタンの押圧信号に基づいて前記発光ダイオード11,14を点灯させる。
【0042】
また、LEDドライバー24は前記CPU23に接続され、前記各ボタンの押圧情報をCPU23に出力するとともに、CPU23から出力される点灯信号に基づいて前記発光ダイオード11,14を点灯させる。
【0043】
前記ローカルボタン15及び発光ダイオード16はCPU23に接続され、ローカルボタン15の押圧信号がCPU23に出力されるとともに、CPU23から出力される点灯信号に基づいて発光ダイオード16が点灯される。
【0044】
前記停止ボタン17はCPU23に接続され、停止ボタン17の押圧信号がCPU23に出力される。
前記ディップスイッチ18はCPU23に接続され、ディップスイッチ18で設定された操作対象ブラインドAのアドレスがCPU23に出力される。
【0045】
前記CPU23にはブザー28が接続され、CPU23から出力される制御信号に基づいてブザー28が警告音を発するようになっている。
前記CPU23は、制御情報を格納するRAM25と、前記発光ダイオード11,14の点灯動作と、点灯された発光ダイオードに対応するデータを選択するための変換テーブルを格納したROM26を備えている。前記RAM25には、前記各ボタン9,10,12,13で設定したスラット高さ及びスラット角度のデータが保持される。
【0046】
また、前記CPU23にはEEPROM27が接続され、操作スイッチ4への電源供給が遮断される場合等に、前記RAM25の格納内容をEEPROM27でバックアップ可能となっている。
【0047】
図5は、前記ROM26に格納される変換テーブルTの内容を示す。まず、上昇ボタン9あるいは下降ボタン10の押圧操作により発光ダイオード11の点灯位置が選択される場合について説明する。
【0048】
発光ダイオード11の最上段(目盛り1)が点灯されているとき、CPU23は高さデータとして0%のデータを操作対象ブラインドAに出力する。また、上から2段目(目盛り2)が点灯されているときは、CPU23は高さデータとして7%のデータを操作対象ブラインドAに出力する。同様に、下から2段目(目盛り14)が点灯されているとき、CPU23は高さデータとして93%のデータを操作対象ブラインドAに出力する。そして、各ブラインド1の制御ユニットCUでは、入力されたデータに基づいてスラットを昇降する。
【0049】
次に、チルトボタン12,13の押圧操作により発光ダイオード14の点灯位置が選択される場合について説明する。
発光ダイオード14の最上段(目盛り1)が点灯されているとき、CPU23は角度データとして0%のデータを操作対象ブラインドAに出力する。また、上から2段目(目盛り2)が点灯されているときは、CPU23は角度データとして7%のデータを操作対象ブラインドAに出力する。同様に、下から2段目(目盛り14)が点灯されているとき、CPU23は角度データとして93%のデータを操作対象ブラインドAに出力する。そして、各ブラインド1の制御ユニットCUでは、入力されたデータに基づいてスラットを回動させる。
【0050】
次に、CPU23から出力される高さデータに基づいて発光ダイオード11の点灯位置が選択される場合を示す。
CPU23から出力される高さデータが0%から3%までの間では、発光ダイオード11の最上段(目盛り1)が点灯される。CPU23から出力される高さデータが4%から10%までの間では、発光ダイオード11の上から2段目(目盛り2)が点灯される。また、CPU23から出力される高さデータが90%から96%までの間では、発光ダイオード11の下から2段目(目盛り14)が点灯される。
【0051】
CPU23から出力される角度データに基づいて発光ダイオード14の点灯位置が選択される場合には、同様に、CPU23から出力される角度データが0%から3%までの間では、発光ダイオード14の最上段(目盛り1)が点灯される。CPU23から出力される角度データが4%から10%までの間では、発光ダイオード14の上から2段目(目盛り2)が点灯される。また、CPU23から出力される角度データが90%から96%までの間では、発光ダイオード14の下から2段目(目盛り14)が点灯される。
【0052】
上記のように構成された操作スイッチ4は、操作対象ブラインドAのスラットの高さ及び角度を設定する機能と、操作対象ブラインドAのスラットの高さ及び角度の状態を制御ユニットCUから取り込み、その状態を発光ダイオード11,14で表示する状態表示機能とを備えている。この状態表示機能について操作スイッチ4の動作を以下に説明する。
【0053】
図6に示すように、CPU23は通信ポート(入出力ポート21の信号送受信ポート)の監視を行い、操作対象ブラインドAに対し送受信される制御信号を検出する(ステップ1)。そして、操作対象ブラインドAの送受信信号を検出し(ステップ2)、その送受信信号が操作スイッチ4あるいは中央制御装置7から送信される強制停止信号である場合には(ステップ3)、図8に示すステップ16に移行する。
【0054】
また、操作対象ブラインドAの送受信信号が状態異常を示す信号である場合にも(ステップ4)、図8に示すステップ16に移行する。
ステップ3,4で、強制停止信号あるいは状態異常信号のいずれでもない通常の制御信号の場合には、ステップ5に移行して、当該制御信号に対応する処理を行いステップ1に復帰する。また、ステップ2で操作対象ブラインドA以外のブラインドに対する制御信号である場合には、当該信号を受け流し(ステップ6)、ステップ1に復帰する。
【0055】
また、図7に示すように、操作スイッチ4への電源が遮断された後に再投入された場合、あるいは操作スイッチ4が交換された場合には、リセット処理を開始し(ステップ7)、EEPROM27にバックアップされているデータを読み出してRAM25に格納する(ステップ8)。
【0056】
そして、EEPROM27から正常にデータを読み出してRAM25に格納された場合にはステップ16に移行する(ステップ9)。また、EEPROM27のデータをRAM25に正常に格納できない場合には、当該データをエラーとし(ステップ10)、ステップ1あるいはステップ11に移行する。
【0057】
また、操作スイッチ4でボタン操作が行われたとき、ステップ11に移行する。そして、ボタン操作が操作対象ブラインドAのスラット駆動中における停止ボタン17の押圧操作である場合には(ステップ12)、操作対象ブラインドAに停止信号を出力し(ステップ13)、所定時間待機して操作対象ブラインドAの動作が停止した後(ステップ14)、ステップ16に移行する。
【0058】
また、ボタン操作が状態表示を行うための特定の操作、例えば停止ボタン17を10秒間連続して押圧した場合には、ステップ16に移行する。
図8に示すように、ステップ16では操作対象ブラインドAの中の最小アドレスのブラインド1に対し、スラットの高さ及び角度の状態を検出する指令信号を出力する。次いで、所定時間が経過していないとき(ステップ17)、検出指令に対する検出データが返信されると(ステップ18)、その検出データとRAM25に格納されているデータとを比較する(ステップ19)。
【0059】
そして、検出データとRAM25に格納されているデータが一致しないときは、検出データに合わせて発光ダイオード11,14の表示を変更し(ステップ20)、その高さデータ及び角度データをRAM25に格納して(ステップ21)、動作を終了する。
【0060】
ステップ19において、検出データとRAM25に格納されているデータが一致するときは、ステップ22に移行し、発光ダイオード11,14での表示を変更せず、動作を終了する。
【0061】
ステップ17において、検出指令に対する検出データが返信されなくて所定時間が経過すると、操作対象ブラインドAが存在しない、あるいは電源が遮断されている等の場合であるので、動作を終了する。
【0062】
図9は、中央制御装置7からオートモードを設定するオート指令信号が操作スイッチ4に入力された場合の動作を示す。通信ポートの監視により操作対象ブラインドAにオート指令信号が入力されると(ステップ31〜33)、発光ダイオード16を消灯し(ステップ35)、発光ダイオード11,14の現在のスラット高さ及び角度の表示位置を中央値に固定する。その場合現在のスラット高さおよび角度の表示位置データはRAM25に保持してもよい(ステップ36)。
【0063】
この状態でいずれかのボタンが押圧されても(ステップ37)、発光ダイオード11,14の表示は変化させず、当該ボタンの操作信号を出力せず、ブザー28を動作させて警告する動作を行う(ステップ39)。そして、発光ダイオード11,14の表示位置をRAM25に格納して(ステップ38)、動作を終了する。
【0064】
また、ステップ32で操作対象ブラインドA以外のブラインドに対する制御信号である場合には、当該信号を受け流し(ステップ34)、ステップ31に復帰する。
図10は、操作スイッチ4以外の例えば他の操作スイッチ4や中央制御装置7あるいはマルチスイッチ8等の他の操作手段から、操作スイッチ4の操作対象ブラインドAに対し操作信号が出力された場合に、その操作信号を発光ダイオード11,14の表示位置に反映させる機能を備えた場合の動作を示す。
【0065】
操作スイッチ4が他の操作手段からの操作信号を受信すると(ステップ41)、その操作信号が操作対象ブラインドAに対する操作信号であるか否かを判別する(ステップ42)。操作スイッチ4の操作対象ブラインドAへの操作信号である場合には、その操作信号の高さデータ及び角度データが現状のRAM25の格納データと一致するか否かを判別する(ステップ43)。
【0066】
そして、他の操作手段からの操作信号の高さデータ及び角度データが現状のRAM25の格納データと一致しない場合には、受信した操作信号の高さデータ及び角度データに合わせて発光ダイオード11,14の表示位置を変更する(ステップ44)。
【0067】
次いで、受信した操作信号の高さデータ及び角度データを現状のスラット位置データとしてRAM25に格納し(ステップ45)、動作を終了する。
また、ステップ43で他の操作手段からの操作信号の高さデータ及び角度データが現状のRAM25の格納データと一致する場合には、動作を終了する。ステップ42で受信した操作信号が操作対象ブラインドAに対する操作信号ではない場合には、ステップ41に復帰する。
【0068】
図11は、操作スイッチ4から操作信号を送信したときに、他の操作スイッチ4や中央制御装置から同一のブラインドに対して同一タイミングで操作信号が送信されて、操作信号が衝突してブラインドが動作しない異常が発生した場合にはブザー28を鳴らして警告する機能を操作スイッチ4に備えた場合の動作を示す。
【0069】
なお、この機能は操作スイッチ4からブラインドを操作するためのデータが操作対象ブラインドAに出力されると、操作対象ブラインドAの例えば最小アドレスのブラインド1の制御ユニットCUが受信データを操作スイッチ4にそのまま返信する機能を備えている場合に実施可能となる。
【0070】
操作スイッチ4のボタンが操作されると(ステップ51)、CPU23は操作内容に従って発光ダイオード11,14の表示位置を変更する(ステップ52)。次いで、操作内容のデータを送信し(ステップ53)、送信データと通信ポートで受信したデータとのスタートビットから誤り検出コードまでのパケット構成全体を比較する(ステップ54)。
【0071】
より詳しくは、例えばバイトカウンターで受信データのバイト数が送信データに合っているか、受信したコマンドが全ての規定されているコマンドの中に含まれているコマンドであるか、誤り符号として受信データのビット合計の2の補数値が一致しているか、通信速度が規定の通信速度か、等により規定の通信フォーマットに合致しているかを確認する。
【0072】
規定の通信フォーマットに合致していれば、さらに受信コマンドが送信コマンドと一致しているか、受信したブラインドのアドレス範囲が送信したブラインドのアドレス範囲と一致するかを確認して比較する。
【0073】
ステップ54で送信データと受信データとが一致しない場合には、ステップ55からステップ56に移行して、ブザー28を鳴らして警告し、操作前のデータをRAM25若しくはEEPROM27に格納して(ステップ57,58)、動作を終了する。
【0074】
ステップ54で、送信データと受信データとが一致する場合には、ステップ55からステップ58に移行し、送信データをRAM25若しくはEEPROM27に格納して動作を終了する。
【0075】
図12は、オート指令モードが設定されている状態からオート指令モードが解除された場合に、操作対象ブラインドAのスラット高さ及びスラット角度を発光ダイオード11,14に反映させる機能を備えた場合の動作を示す。
【0076】
オート指令モードが設定されている状態で(ステップ61)、通信ポートの監視により操作対象ブラインドAにオート指令モードを解除する信号、すなわちローカルモード若しくは共用モードを設定する信号が入力される(ステップ62〜64)。すると、操作対象ブラインドAの中の最小アドレスのブラインド1に対し、スラットの高さ及び角度の状態を検出する指令信号を出力する(ステップ65)。
【0077】
次いで、所定時間が経過していない間に(ステップ66)、検出指令に対する検出データが返信されると(ステップ67)、その検出データに合わせて発光ダイオード11,14の表示を変更し(ステップ68)、その高さデータ及び角度データをRAM25に格納して(ステップ69)、動作を終了する。
【0078】
また、ステップ63で操作対象ブラインドA以外のブラインドに対する制御信号である場合には、当該信号を受け流し(ステップ70)、ステップ62に復帰する。
上記のように構成されたでは、次に示す作用効果を得ることができる。
(1)操作スイッチ4の発光ダイオード11,14で、操作対象ブラインドAのスラットの高さ及び角度の状態表示を行うことができる。
(2)操作スイッチ4の発光ダイオード11,14で表示されるスラットの高さ及び角度と、操作対象ブラインドAのスラットの高さ及び角度の実際の状態とを一致させることができる。従って、操作スイッチ4を操作する操作者が戸惑わないようにすることができる。
(3)停止ボタン17が操作されて、スラットの昇降操作あるいは角度調節動作が強制停止されたとき、操作対象ブラインドAのスラット高さ及びスラット角度を検出して、発光ダイオード11,14の点灯位置に反映することができる。
(4)操作対象ブラインドAの動作に異常が発生して、スラット昇降動作あるいはスラット角度調節動作が途中で停止されたとき、操作対象ブラインドAのスラット高さ及びスラット角度を検出して、発光ダイオード11,14の点灯位置に反映することができる。
(5)操作スイッチ4への電源が遮断された後に再投入された場合、あるいは操作スイッチ4が交換された場合に、操作対象ブラインドAのスラット高さ及びスラット角度を検出して、発光ダイオード11,14の点灯位置に反映することができる。
(6)状態表示を行うための特定のボタン操作が行われたとき、操作対象ブラインドAのスラット高さ及びスラット角度を検出して、発光ダイオード11,14の点灯位置に反映することができる。
(7)操作スイッチ4以外の他の操作手段から操作対象ブラインドAの操作が行われたとき、他の操作手段の操作信号によるスラットの高さデータ及び角度データを検出して、発光ダイオード11,14の点灯位置に反映することができる。
(8)操作対象ブラインドAに中央制御装置7からオート指令モードが設定された場合には、操作スイッチ4のボタン操作を無効化するとともに、発光ダイオード16を消灯して操作者に通知することができる。また、ボタン操作された場合にはブザー28を鳴らしてオート指令モードが設定されていることを操作者に通知することができる。
(9)オート指令モードが設定された場合には、発光ダイオード11,14の点灯位置をオート指令モードの設定前の状態に保持することができる。
(10)操作スイッチ4の操作信号が操作対象ブラインドAに正常に送信されない場合には、ブザー28を鳴らして警告し、発光ダイオード11,14の点灯位置を、異常となった操作信号の送信前の状態に復帰させることができる。従って、発光ダイオード11,14の点灯位置と操作対象ブラインドAのスラットの状態とを一致させることができる。
【0079】
上記実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・図9の中央制御装置7のオート指令信号が操作スイッチに入力された場合の動作において、ステップ36の制御フローを図10に示すステップ41からステップ45の制御フローに置き換えてもよい。そうすることにより、オート状態にあるブラインドに対する中央制御装置からの操作指令が常に操作スイッチ4に表示され、中央制御装置7からの操作指令が常に操作スイッチ4に表示され、中央制御装置7からの操作指令が操作スイッチ4に反映される。
・操作対象ブラインドAは、1台であってもよい。
・図13に示すように、ロールブラインド用の操作スイッチ4を構成することもできる。この場合には、スクリーンの高さを表示する1列の発光ダイオードを設ければよい。
・図14に示すように、縦型ブラインド用の操作スイッチ4を構成することもできる。この場合には、スラットの引き出し位置(誘導位置)を設定するボタン9,10と、引き出し位置を表示する発光ダイオード11と、スラットの角度を設定するボタン12,13と、スラットの角度を設定する発光ダイオード14となる。また、図5に示す変換テーブルTも縦型ブラインド用として流用可能である。
・スラットの状態を表示する表示手段は、上記実施形態の発光ダイオード以外の表示形式としてもよい。
【符号の説明】
【0080】
1…ブラインド、4…操作スイッチ、7…中央制御装置、9…入力装置(上昇ボタン)、10…入力装置(下降ボタン)、11,14…操作指示位置表示装置(発光ダイオード)、12,13…入力装置(チルトボタン)、23…状態表示手段(CPU)、T…変換テーブル、CU…制御ユニット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動ブラインドの日射遮蔽材の操作指示位置を入力する入力装置と、
前記操作指示位置を表示する操作指示位置表示装置と
を備えた操作スイッチと、
前記操作指示位置に基づいて前記日射遮蔽材を駆動する制御ユニットと
を備えた電動ブラインドにおいて、
前記操作スイッチには、
前記制御ユニットによる前記日射遮蔽材の駆動位置を検出して前記操作指示位置表示装置に表示する状態表示手段を備えたことを特徴とする電動ブラインドの制御装置。
【請求項2】
前記状態表示手段は、前記操作スイッチにより日射遮蔽材の駆動が強制停止されたとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出することを特徴とする請求項1記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項3】
前記状態表示手段は、前記操作スイッチの電源が再投入されたとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出することを特徴とする請求項1記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項4】
前記状態表示手段は、前記制御ユニットの日射遮蔽材駆動動作に異常が発生したとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出することを特徴とする請求項1記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項5】
前記状態表示手段は、操作指示位置の送信データと通信ポートで受信したデータとを比較して異常を検出することを特徴とする請求項4記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項6】
前記状態表示手段は、前記操作スイッチの特定のボタンの所定時間以上の押圧に基づいて、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出することを特徴とする請求項1記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項7】
前記操作スイッチには、オート指令モードとローカルモードとを表示する表示装置を備えたことを特徴とする請求項5記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項8】
前記状態表示手段は、前記操作スイッチ以外の操作手段の操作信号を検出して前記操作信号に対応する操作指示位置を前記表示装置に表示することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項9】
前記表示装置は、電動横型ブラインドのスラット高さとスラット角度を段階的に表示する発光ダイオードを備えたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項10】
前記状態表示手段は、前記スラット高さとスラット角度を前記発光ダイオードで段階的に表示するための変換テーブルを備えたことを特徴とする請求項9記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項11】
電動ブラインドの日射遮蔽材の操作指示位置を入力する入力装置と、
前記操作指示位置を表示する操作指示位置表示装置と
を備えた操作スイッチと、
前記操作指示位置に基づいて前記日射遮蔽材を駆動する制御ユニットと
を備えた電動ブラインドにおいて、
前記操作スイッチには、中央制御装置からオート指令モードが設定されたとき、前記操作指示位置表示装置の表示内容を中央値に保持する状態表示手段を備えたことを特徴とする電動ブラインドの制御装置。
【請求項12】
前記状態表示手段は、前記操作指示位置の送信データと、通信ポートの受信データとが一致しないとき、前に入力した操作指示位置を現在の操作指示位置として保持することを特徴とする請求項11記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項13】
前記状態表示手段は、前記操作スイッチ以外の操作手段の操作信号を検出して前記操作指示位置表示装置に表示することを特徴とする請求項11又は12記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項14】
操作スイッチによる電動ブラインドの日射遮蔽材の位置データの入力時に、前記位置データを前記操作スイッチの表示装置に表示し、前記位置データに基づいて前記日射遮蔽材を駆動したとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出して前記表示装置に表示することを特徴とする電動ブラインドの制御方法。
【請求項15】
前記日射遮蔽材の駆動が強制停止されたとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出することを特徴とする請求項14記載の電動ブラインドの制御方法。
【請求項16】
前記操作スイッチの電源が再投入されたとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出することを特徴とする請求項14記載の電動ブラインドの制御方法。
【請求項17】
前記日射遮蔽材の駆動動作に異常が発生したとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出することを特徴とする請求項14記載の電動ブラインドの制御方法。
【請求項1】
電動ブラインドの日射遮蔽材の操作指示位置を入力する入力装置と、
前記操作指示位置を表示する操作指示位置表示装置と
を備えた操作スイッチと、
前記操作指示位置に基づいて前記日射遮蔽材を駆動する制御ユニットと
を備えた電動ブラインドにおいて、
前記操作スイッチには、
前記制御ユニットによる前記日射遮蔽材の駆動位置を検出して前記操作指示位置表示装置に表示する状態表示手段を備えたことを特徴とする電動ブラインドの制御装置。
【請求項2】
前記状態表示手段は、前記操作スイッチにより日射遮蔽材の駆動が強制停止されたとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出することを特徴とする請求項1記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項3】
前記状態表示手段は、前記操作スイッチの電源が再投入されたとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出することを特徴とする請求項1記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項4】
前記状態表示手段は、前記制御ユニットの日射遮蔽材駆動動作に異常が発生したとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出することを特徴とする請求項1記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項5】
前記状態表示手段は、操作指示位置の送信データと通信ポートで受信したデータとを比較して異常を検出することを特徴とする請求項4記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項6】
前記状態表示手段は、前記操作スイッチの特定のボタンの所定時間以上の押圧に基づいて、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出することを特徴とする請求項1記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項7】
前記操作スイッチには、オート指令モードとローカルモードとを表示する表示装置を備えたことを特徴とする請求項5記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項8】
前記状態表示手段は、前記操作スイッチ以外の操作手段の操作信号を検出して前記操作信号に対応する操作指示位置を前記表示装置に表示することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項9】
前記表示装置は、電動横型ブラインドのスラット高さとスラット角度を段階的に表示する発光ダイオードを備えたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項10】
前記状態表示手段は、前記スラット高さとスラット角度を前記発光ダイオードで段階的に表示するための変換テーブルを備えたことを特徴とする請求項9記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項11】
電動ブラインドの日射遮蔽材の操作指示位置を入力する入力装置と、
前記操作指示位置を表示する操作指示位置表示装置と
を備えた操作スイッチと、
前記操作指示位置に基づいて前記日射遮蔽材を駆動する制御ユニットと
を備えた電動ブラインドにおいて、
前記操作スイッチには、中央制御装置からオート指令モードが設定されたとき、前記操作指示位置表示装置の表示内容を中央値に保持する状態表示手段を備えたことを特徴とする電動ブラインドの制御装置。
【請求項12】
前記状態表示手段は、前記操作指示位置の送信データと、通信ポートの受信データとが一致しないとき、前に入力した操作指示位置を現在の操作指示位置として保持することを特徴とする請求項11記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項13】
前記状態表示手段は、前記操作スイッチ以外の操作手段の操作信号を検出して前記操作指示位置表示装置に表示することを特徴とする請求項11又は12記載の電動ブラインドの制御装置。
【請求項14】
操作スイッチによる電動ブラインドの日射遮蔽材の位置データの入力時に、前記位置データを前記操作スイッチの表示装置に表示し、前記位置データに基づいて前記日射遮蔽材を駆動したとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出して前記表示装置に表示することを特徴とする電動ブラインドの制御方法。
【請求項15】
前記日射遮蔽材の駆動が強制停止されたとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出することを特徴とする請求項14記載の電動ブラインドの制御方法。
【請求項16】
前記操作スイッチの電源が再投入されたとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出することを特徴とする請求項14記載の電動ブラインドの制御方法。
【請求項17】
前記日射遮蔽材の駆動動作に異常が発生したとき、前記日射遮蔽材の駆動位置を検出することを特徴とする請求項14記載の電動ブラインドの制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−261177(P2010−261177A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−111582(P2009−111582)
【出願日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(000250672)立川ブラインド工業株式会社 (224)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(000250672)立川ブラインド工業株式会社 (224)
【Fターム(参考)】
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