説明

電動管理機

【課題】空の状態のバッテリ収納部9内に雨水やほこりが侵入しないようにするとともにバッテリ収納部9内へのバッテリケース10の挿抜操作に応じて蓋体34が開閉動作することで簡便性を向上させる。
【解決手段】バッテリ収納部9の上側であって、開口部30に近い側には、横支軸33に回動可能に支持された蓋体34が設けられ、この蓋体34は、バッテリ収納部9内へのバッテリケース10の挿入動作により開口部30の閉止姿勢から挿入可能姿勢へと姿勢変更し、バッテリケース10の抜き出し動作により開口部30の閉止姿勢へと姿勢変更するように構成されている。そして、蓋体34は、捩じりバネなどの付勢手段を介して下端側常時下向きに移動して開口部30を閉止するように付勢されている。バッテリ収納部9が空状態の時、蓋体34の下端部が当接して開口部30を塞ぐためのストッパとなる段部35が底板27aに一体的に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、圃場での耕耘、中耕、除草及び培土等の作業に用いられ、機体に搭載されたバッテリによって駆動される電動モータを内装した耕耘装置を有する電動管理機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、機体の下部に電動モータにより駆動する耕耘装置が備えられ、前記機体から延びる操向ハンドルが備えられ、前記機体に設けられた上部カバー体内に、前記電動モータのためのバッテリケースまたは複数のバッテリをバッテリホルダで挟んだものを収納するバッテリ収納部が備えられた歩行型の電動管理機が公知である(例えば、特許文献1及び2)。
【0003】
特許文献1及び2によれば、充電するために、バッテリケースまたはバッテリホルダ毎バッテリを取り外すときや、バッテリケースまたはバッテリホルダが所定の個所にセットされているか否かを確認するには、上部カバー体を一々取り外した後再度取付けするため手間が掛かるという問題が有った。
【0004】
他方、特許文献3では、電動自転車でのバッテリケースの収納部として、車体の中央部に配置される中空状のトップチューブの後端開口部からバッテリケースを略水平方向にてトップチューブ内に脱着可能に収納するように構成し、トップチューブの後端開口部を回動可能な蓋部材にて外側から開閉する構成が開示されている。
【特許文献1】実開平5−48601号公報
【特許文献2】特開2004−275102号公報
【特許文献3】特開2004−275102号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、仮に、特許文献1または2の電動管理機に特許文献3のようなバッテリケースの収納部を別途設け、その収納部の開口部に回動可能な蓋部材を設けたとしても、収納部にバッテリケースが収まっている(セットしている)か否かは、蓋部材を開いてみないと確認できないという問題があり、また、バッテリケースを収納部から取り出し後に蓋部材を開いたままにしておくと、収納部内に、雨水やほこりが入り易くなり、収納部内のバッテリコネクタの不良の原因となり易いという問題がある。
【0006】
そこで、本願発明は、以上の問題を解消して、バッテリ収納部にバッテリケースがセットされているか否かの確認が容易であると共に、バッテリ収納部がバッテリケースがセットされていない状態のときにも、バッテリ収納部内に雨水やほこりが侵入し難いようにし、さらに、蓋体の開閉操作及びバッテリケースの挿抜操作の簡便性を備えた電動管理機を提供することを技術的課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、請求項1の発明は、機体の下部に電動モータ式の耕耘装置が備えられ、前記機体の後部に斜め後方に延びる操向ハンドルが備えられ、前記機体に設けられたカバー体内に、前記電動モータのためのバッテリケースを収納するバッテリ収納部が備えられた電動管理機であって、前記カバー体には、前記バッテリ収納部に向かってバッテリケースを挿抜可能な開口部が形成され、前記バッテリ収納部には、前記開口部を覆う蓋体が配置され、前記蓋体は、前記バッテリ収納部内への前記バッテリケースの挿入動作により閉止姿勢から挿入可能姿勢へと姿勢変更し、前記バッテリケースの抜き出し動作により閉止姿勢へと姿勢変更するように構成されているものである。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電動管理機において、前記挿入可能姿勢にある前記蓋体が前記バッテリ収納部内の前記バッテリケースの側面を押圧して当該バッテリの姿勢を保持し、且つ空状態の前記バッテリ収納部の前記開口部を閉止姿勢に保持する付勢手段が設けられているものである。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の電動管理機において、前記バッテリ収納部または前記バッテリケースには、当該バッテリケースの挿入位置を維持するため係合手段が設けられているものである。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の電動管理機において、前記開口部は前記カバー体における機体後部側に開口しているものである。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の電動管理機において、前記蓋体の少なくとも表面が弾性体にて構成されているものである。
【発明の効果】
【0012】
本願請求項1の発明によると、電動管理機の機体に設けられたカバー体内に、電動モータのためのバッテリケースを収納するバッテリ収納部が備えられ、前記カバー体には、前記バッテリ収納部に向かってバッテリケースを挿抜可能な開口部が形成され、前記バッテリ収納部には、前記開口部を覆う蓋体が設けられ、前記蓋体は、前記バッテリ収納部内への前記バッテリケースの挿入動作により閉止姿勢から挿入可能姿勢へと姿勢変更し、前記バッテリケースの抜き出し動作により閉止姿勢へと姿勢変更するように構成されているものである。
【0013】
従って、バッテリ収納部に対するバッテリケースの挿抜作業に応じて蓋体が開閉できるので、蓋体のみの開閉操作をする必要がなく、バッテリケースの挿抜作業が極めて簡便に行なうことができる。そして、バッテリの充電作業などのためにバッテリ収納部からバッテリケースを抜き取った状態では、開口部が蓋体にて塞がれるから、バッテリ収納部内に雨水やほこりが侵入せず、内部の例えば電気的接続部であるコネクタが不良になることを防止できる。また、バッテリ収納部内へバッテリケースを挿入すると、蓋体が閉止姿勢から挿入可能姿勢へと姿勢変更して開口部から挿入されたバッテリケースが容易に確認できるという効果を奏するものである。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、前記挿入可能姿勢にある前記蓋体は前記バッテリ収納部内の前記バッテリケースの側面に当接しているものであるから、挿入状態のバッテリケースの後部は、蓋体で隠されることがなく、バッテリケースの存在を開口部から容易に確認できるという効果を奏するものである。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、前記挿入可能姿勢にある前記蓋体が前記バッテリ収納部内の前記バッテリケースの側面を押圧して当該バッテリの姿勢を保持し、且つ空状態の前記バッテリ収納部の前記開口部を閉止姿勢に保持する付勢手段が設けられているものであるから、バッテリ収納部内の前記バッテリケースの姿勢は蓋体にて簡単に実行できる一方、前記バッテリ収納部が空状態になったときには、蓋体にて前記開口部を閉止姿勢に保持でき、不用意に蓋体が開くことがない。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、前記バッテリ収納部または前記バッテリケースには、当該バッテリケースの挿入位置を維持するため係合手段が設けられているものであるから、振動などによってバッテリケースがバッテリ収納部のセット位置から外れることがなく、バッテリ収納部にセットされたバッテリケースとバッテリコネクタとの電気的接合状態を確実に保持できるという効果を奏する。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、前記開口部は前記カバー体における機体後部側に開口しているものであるから、機体後部の操向ハンドル側の作業者(オペレータ)から、バッテリケースがバッテリ収納部に挿入されているか否かの確認が至極容易にできるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、本願発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば「前後」「左右」等)を用いる場合は、特に説明しない限り、電動管理機の進行方向を「前」とする基準にしている。また、これらの用語は説明の便宜上用いたものであって、本願発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0019】
(1).管理機の概略構造
まず始めに、図1及び図2を参照しながら、電動管理機1の概略構造について説明する。
【0020】
実施形態の電動管理機1は、機体2における左右一対の支持アーム体3の下部に、ロータリ式の耕耘装置4を備えている。機体2の上面後部には、後ろ斜め上向きに延びる操向ハンドル5が一対の支持アーム体3の上端に連設されている。オペレータが操向ハンドル5を左右に操作することにより、機体2自体の向き(進行方向)が変更されることになる。
【0021】
機体2のうち耕耘装置4より前方の箇所には左右一対の移動輪6が取り付けられている。路上走行や畦越え等の非作業時には、オペレータは操向ハンドル5を前向きに倒して、耕耘装置4を地面から離して移動輪6のみを地面に接地させた状態で、電動管理機1を移動させることになる。
【0022】
機体2のうち耕耘装置4より後方の箇所には、地中に突き刺して機体2の前進動に抵抗を付与する抵抗棒7が、横向きの枢支軸8の回りに昇降回動可能に取り付けられている。抵抗棒7を地中に深く突き刺せば、遅い前進速度で耕耘深さの深い耕耘作業を行え、抵抗棒7を地中に浅く突き刺せば、速い前進速度で耕耘深さの浅い耕耘作業を行えることになる。
【0023】
なお、操向ハンドル5の先端側に形成されたグリップ部12の内周側には手元操作レバー13が設けられている。グリップ部12と共に手元操作レバー13を握ると、入り状態になって耕耘装置4を駆動させる一方、グリップ部12を握る手を緩めて手元操作レバー13から離すと、切り状態になって耕耘装置4を停止させるように構成されている。
【0024】
手元操作レバー13による耕耘装置4の駆動・停止操作は、機体2の後部側に設けられた主電源スイッチ(図示せず)を入り状態にしておくことによって可能になっている。主電源スイッチが切り状態であれば、手元操作レバー13を操作しても耕耘装置4が駆動することはない。
【0025】
(2).耕耘装置の構造
次に、図1〜図3を参照しながら、耕耘装置4の構造について説明する。
【0026】
実施形態の支持アーム体3は左右一対のものであり、その下端部に軸受部16が着脱可能に取り付けられている。耕耘装置4は、左右両軸受部16の間に回転可能に配置された横長の耕耘筒軸体(耕耘ロータ)20と、耕耘筒軸体20の外周面に突設された複数の耕耘爪21とを備えている。中空円柱状の耕耘筒軸体20の左右側端面から外向きに突出するロータ軸22は、それぞれ対応する支持アーム体3の軸受部16に着脱可能に固定されている。すなわち、耕耘筒軸体20は、左右両支持アーム体3の下部間(左右両軸受部16の間)に両持ち梁状に支持されている。そして、耕耘筒軸体20がロータ軸22に回転可能に軸支されている。
【0027】
詳細は省略しているが、耕耘筒軸体20の内部には、動力源としての電動モータ及び減速機構が配置されている。この場合、バッテリ収容部9内の電源入力部であるコネクタ23(後述する)と電動モータとをつなぐ電気コード11は、左右いずれか一方の中空状の支持アーム体3内部とロータ軸23に形成されたコード挿通穴とを通じて配置されている。そして、バッテリケース10からの電力供給にて電動モータ(図示せず)を駆動させ、この電動モータから減速機構を経由した回転動力にて、耕耘筒軸体20がロータ軸22の回りに回転駆動するように構成されている。耕耘筒軸体20と共に耕耘爪21群が回転することにより、圃場が耕されることになる。
【0028】
(3).バッテリケースの収納個所の構造
次に、図1〜図7を参照しながらバッテリケース10の収納個所の構造について説明する。
【0029】
バッテリケース10内には、複数個のバッテリ(図示せず)が内装されている。ここで、バッテリとは、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池などの繰り返し充放電が可能な電池のことをいう。バッテリケース10自体は合成樹脂製であって、バッテリケース10の先端部には、後述するバッテリ収容部9内に配置された電源入力部(コネクタ)23に密着させることができる電源出力部(出力端子)24が突設されている。実施形態のバッテリケース10の左右側面の後部寄り部位には、オペレータの指が嵌まり得る把手凹部10aが形成されている(図5(A)参照)。
【0030】
バッテリ収納部9は、機体2における板状の金属製フレーム25の上方を覆うカバー体26内に形成されている。より詳しくは、合成樹脂製などのカバー体26は金属製フレーム25の上面にボルト28止めされた下部カバー体27と、この下部カバー体27の上側を着脱可能に覆う上部カバー体29とにより構成され、この両カバー体27、29に囲まれた空間内に、バッテリ収納部9が形成されている。実施形態では、下部カバー体27の後部側(操向ハンドル5が延びる側)に開口する開口部30を有するが、他の実施形態としては、開口部30が両方のカバー体27、29に跨がって形成されていても良い。
【0031】
実施形態におけるバッテリ収納部9には、下部カバー体27における底板27aと、底板27aから上向きに一体的に突出形成されている一対のリブ27bと、上記開口部30と対峙する前側にて図示しない部材に固定されたコネクタ23用の支持板31とが備えられている。一対のリブ27bはバッテリ収納部9内に着脱可能に収納されたバッテリケース10の左右両側面に当接して左右方向にバッテリケース10がガタつかないようしている(図7参照)。一対のリブ27bの高さ寸法は、バッテリケース10の左右両側面の高さ寸法より低くても良い。一対のリブ27bのうち開口部30に近い側の一対のリブ27bの幅寸法をバッテリケース10の幅寸法より大きく設定して、バッテリケース10の左右側面の把手凹部10aを指で掴んで挿抜するとき、当該指が一対のリブ27bと干渉しないようにすることが好ましい(図6参照)。また、リブ27bの稜線が開口部30に近付くに従って低くなるように形成して、蓋体34の開閉時に当該蓋体34の下端部の回動軌跡と干渉しないようにする。
【0032】
下部カバー体27の底板27aの上面には、開口部30から挿入するバッテリケース10の滑り抵抗を少なくするための突条32がバッテリケース10の挿抜方向に沿って長く形成されている。
【0033】
バッテリ収納部9の上側であって、開口部30に近い側には、横支軸33に回動可能に支持された蓋体34が設けられ、この蓋体34は、バッテリ収納部9内へのバッテリケース10の挿入動作により開口部30の閉止姿勢から挿入可能姿勢へと姿勢変更し、バッテリケース10の抜き出し動作により開口部30の閉止姿勢へと姿勢変更するように構成されている。そして、蓋体34は、捩じりバネ(図示せず)などの付勢手段を介して下端側常時下向きに移動して開口部30を閉止するように付勢されている(図5(A)及び図5(B)参照)。捩じりバネの場合は、当該捩じりバネの一端が蓋体34の裏面側(バッテリ収納部9内側)に係止され、捩じりバネの巻回部が横支軸33に遊嵌され、捩じりバネの他端が下部カバー体27などの内面に係止される。
【0034】
バッテリ収納部9内のうち、開口部30に近い側には、バッテリ収納部9にバッテリケース10が存在しない状態(空状態)の時、開口部30を塞ぐ(閉止する)ように下向き姿勢を保持するためにストッパとなる段部35が底板27aに一体的に形成されている。従って、付勢手段により下向き回動した蓋体34の下端部が段部35に当接して閉止姿勢を保持できる(図5(B)参照)。
【0035】
なお、バッテリ収納部9内のバッテリケース10の側面(上面)を上記付勢手段を介して挿入可能姿勢にある蓋体43が押圧して当該バッテリケース10の収納姿勢を保持することができる(図5(A)参照)。つまり、バッテリ収納部9内にセットされたバッテリケース10は、押圧する蓋体43と、バッテリ収納部9の底板27aとで弾力的に挟まれて、不用意にガタつかない。
【0036】
支持板31に装着されているコネクタ23は、バッテリ収納部9内に挿入した(セットした)バッテリケース10の電力出力部(出力端子)24を押圧するように図示しない付勢手段が設けられている。そして、バッテリ収納部9内にセットしたバッテリケース10の後端底部が上記段部35に係止することで、コネクタ23側から押されたバッテリケース10が不用意に後退しないように構成されている。従って、セットしたバッテリケース10の電力出力部(出力端子)24とコネクタ23との電気的接合が強固になり、振動などによって電気的接触不良を起こすこともない。このように、段部35は、蓋体34の閉止位置を規定するストッパと、セットされたバッテリケース10の後退防止のため(バッテリケース10の挿入位置を維持するため)の係合手段との2つの役割を果たすことができる。
【0037】
上記構成により、バッテリ収納部9内へのバッテリケース10を挿入する動作につれて、段部35位置で静止している蓋体34は、バッテリケース10先端部で押されて上向き回動し、閉止姿勢から挿入可能姿勢へと姿勢変更する(図5(B)参照)。逆に、バッテリケース10を抜き出し動作により、付勢手段により下向き回動する蓋体34は、閉止姿勢へと姿勢変更するものである。
【0038】
図8(A)及び図8(B)は、蓋体34の閉止位置を規定するストッパと、セットされたバッテリケース10の後退防止のため(バッテリケース10の挿入位置を維持するため)の係合手段とを兼用する手段の第2実施形態であり、下部カバー体27の底板27aのうち開口部30に近い側に、突起またはバッテリケース10の幅方向に延びる突条などの雄型係合部36が上向きに一体的に形成されている。他方、バッテリケース10底面には、上記雄型係合部36に嵌まる雌型係合部37が凹み形成されているものである。また、上記雄型係合部36には、閉止姿勢の蓋体34の下端部が当接可能に構成されている。
【0039】
このような構成により、バッテリ収納部9内にセットしたバッテリケース10の底部の雌型係合部37が雄型係合部36に係止することで、コネクタ23側から押されたバッテリケース10が不用意に後退しない。また、バッテリ収納部9内が空のとき、付勢手段により下向き回動する蓋体34は雄型係合部36の個所で停止して、開口部30への閉止姿勢が保持できるのである。
【0040】
なお、図8(A)及び図8(B)に示すように、ストッパ38を開口部30近傍の側壁に突出形成することにより、蓋体34の閉止姿勢を保持するようにしても良い。
【0041】
他の実施形態として、蓋体34の少なくとも表面を弾性部材にて形成することにより、当該蓋体34にてバッテリケース10の上面に押圧する個所や、バッテリケース10の挿入時に蓋体34に当たる出力端子24が傷つくことを防止できる。
【0042】
また、バッテリ収納部9の開口部30が、機体2の後方側に開口していることや操向ハンドル5が機体2に取付く位置よりも下方に開口していることにより、機体2の後方に立つオペレータから、開口部30が良く観察できる結果、バッテリ収納部9内にバッテリケース10が挿入されているか否かの確認が容易となる。
【0043】
さらに、開口部30の上部側の下部カバー体27若しくは上部カバー体29に、庇部40を機体2の後方に延びるように形成しておけば、雨の滴が開口部30を伝ってバッテリ収納部9内に侵入し難くなる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】電動管理機の左側面図である。
【図2】図1のII−II線矢視で示す蓋体を省略した状態の管理機の一部拡大図である。
【図3】バッテリ収納部にバッテリケースが収納された状態の電動管理機の一部拡大左側面図である。
【図4】バッテリ収納部にバッテリケースが収納された状態の電動管理機の背面図である。
【図5】第1実施形態のバッテリ収納部内を示す拡大説明図であり、(A)はバッテリケースの収納状態を示す図、(B)はバッテリ収納部へバッテリケースを挿入する以前の状態を示す図である。
【図6】第1実施形態のバッテリ収納部を示す一部切欠き平面図である。
【図7】図6のVII −VII 線矢視図である。
【図8】第2実施形態のバッテリ収納部内を示す拡大説明図であり、(A)はバッテリケースの収納状態を示す図、(B)はバッテリ収納部へバッテリケースを挿入する以前の状態を示す図である。
【符号の説明】
【0045】
1 電動管理機
2 機体
3 支持アーム体
4 耕耘装置
9 バッテリ収納部
10バッテリケース
11電気コード
20 耕耘筒軸体
21 耕耘爪
23 コネクタ
24 電力出力部(出力端子)
26 カバー体
27 下部カバー体
29 上部カバー体
30 開口部
31 支持板
33 横支軸
34 蓋体
35 段部
36 雄型係合部
37 雌型係合部
38 ストッパ
40 庇部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体の下部に電動モータ式の耕耘装置が備えられ、前記機体の後部に斜め後方に延びる操向ハンドルが備えられ、前記機体に設けられたカバー体内に、前記電動モータのためのバッテリケースを収納するバッテリ収納部が備えられた電動管理機であって、
前記カバー体には、前記バッテリ収納部に向かってバッテリケースを挿抜可能な開口部が形成され、
前記バッテリ収納部には、前記開口部を覆う蓋体が設けられ、
前記蓋体は、前記バッテリ収納部内への前記バッテリケースの挿入動作により閉止姿勢から挿入可能姿勢へと姿勢変更し、前記バッテリケースの抜き出し動作により閉止姿勢へと姿勢変更するように構成されている、電動管理機。
【請求項2】
前記挿入可能姿勢にある前記蓋体が前記バッテリ収納部内の前記バッテリケースの側面を押圧して当該バッテリの姿勢を保持し、且つ空状態の前記バッテリ収納部の前記開口部を閉止姿勢に保持する付勢手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電動管理機。
【請求項3】
前記バッテリ収納部または前記バッテリケースには、当該バッテリケースの挿入位置を維持するため係合手段が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の電動管理機。
【請求項4】
前記開口部は前記カバー体における機体後部側に開口していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電動管理機。
【請求項5】
前記蓋体の少なくとも表面が弾性体にて構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電動管理機。
【請求項6】
前記開口部が前記操向ハンドルが前記機体に取付く位置より下方に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電動管理機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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