説明

電動車両、および電動車両の充電において使用される方法

【課題】ユーザプロフィールを車両充電ステーションに伝達する際に使用されるシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】電動車両202は、ユーザから少なくとも1つの入力を受け取るように構成された少なくとも1つの入力装置を有する車載ユーザインターフェース216と、車載ユーザインターフェースと交信する状態で繋がれている車両制御装置214とを備えている。車両制御装置は、車載ユーザインターフェースから少なくとも1つのユーザ入力を受け取り、その少なくとも1つのユーザ入力に応答して、少なくとも1つの充電パラメータを車両充電ステーション204に伝達するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書において開示される主題は、概して、電動車両を充電すること、より具体的には、ユーザプロフィールを車両充電ステーションに伝達する際に使用されるシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車やプラグインハイブリッド電気自動車を含めた電動車両は、バッテリなどのエネルギー保存装置によって電力供給される電気モータを備えている。エネルギー保存装置では、モータの作動によってエネルギーが消費されるため、車両の運転者は、車両を再び利用する前に、エネルギー保存装置を再充電しなければならない。
【0003】
既知の車両充電ステーションには、公共用に設置されているものが少なくともいくつかある。このような充電ステーションは、車両に接続されたときにエネルギー保存装置に充電するように設計されている。公共用の充電ステーションは、車両に充電する前に、ユーザに情報を入力するよう求めることがある。その場合、ユーザは、充電ステーションに車両を止めた後、車両から降りて充電ステーションに情報を手入力する必要がある。情報には、例えば、充電ステーションから車両に移動されたエネルギーへの支払いをするのに必要なクレジットカード情報が含まれていることがある。このように、既知の充電ステーションでは、充電および/または支払い情報の入力の前に、充電ステーションとの物理的なやり取りが通常要求される。既知の充電ステーションはまた、車両を充電している間、車両を充電ステーションに長時間停車させておく必要があることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2010/0013434号明細書
【発明の概要】
【0005】
一態様においては、電動車両の充電において使用される方法が開示されている。その電動車両は、車両制御装置と車載ユーザインターフェースとを備えている。その方法は、車載ユーザインターフェースにおいて少なくとも1つのユーザ入力を受け取るステップと、その少なくとも1つのユーザ入力に応答して、車両制御装置を介して充電パラメータを車両充電ステーションに伝達するステップとを含んでいる。
【0006】
別の態様においては、電動車両が開示されている。その電動車両は、ユーザから少なくとも1つの入力を受け取るように構成された少なくとも1つの入力装置を有する車載ユーザインターフェースと、車載ユーザインターフェースと交信する状態で繋がれている車両制御装置とを備えている。車両制御装置は、車載ユーザインターフェースから少なくとも1つのユーザ入力を受け取り、その少なくとも1つのユーザ入力に応答して、少なくとも1つの充電パラメータを車両充電ステーションに伝達するように構成されている。
【0007】
さらに別の態様においては、コンピュータで実行可能な命令の実施形態を有する1つまたは複数の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体が開示されている。コンピュータで実行可能な命令が少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、その命令によって、プロセッサは、電動車両の車載ユーザインターフェースから少なくとも1つのユーザ入力を受け取り、その少なくとも1つのユーザ入力に応答して、少なくとも1つの充電パラメータを車両充電ステーションに伝達する。
【0008】
本明細書に記載される実施形態は、添付の図面と併せて以下の記載を参照することでより良く理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】例示のコンピュータ装置のブロック図である。
【図2】電動車両の充電において使用される例示のシステムのブロック図である。
【図3】電動車両を充電するのに使用することができる代替のシステムのブロック図である。
【図4】電動車両の充電において使用される例示の方法の流れ図である。
【図5】電動車両を充電するのに使用することができる代替の方法の流れ図である。
【図6】電動車両を充電するのに使用することができる別の代替の方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書に記載される実施形態は、電動車両および/または車両充電ステーションへの情報の伝達、ならびに/あるいは、電動車両および/または車両充電ステーションからの情報の伝達に関する。より具体的には、いくつかの実施形態においては、ユーザプロフィールが車両充電ステーションに伝達される。いくつかの実施形態においては、車載ユーザインターフェースを使用して、車両充電ステーションおよび/または別の装置と交信することが行われる。いくつかの実施形態は、1つまたは複数のメッセージを車両充電ステーションとユーザとの間で送信および受信することに関する。
【0011】
多くの実施形態においては、「電動車両」という用語が、駆動用の1つまたは複数の電動モータを備える車両を表すのに用いられている。電動車両を駆動するのに使用されるエネルギーは、車載の再充電可能なバッテリ、コンデンサ、および/または車載の燃料電池などの、それらに限定されることのない様々なエネルギー保存装置から供給することができる。一実施形態において、電動車両とは、電動モータおよび燃焼機関の両方を備えることができるハイブリッド電気車両である。別の実施形態において、電動車両とは、駆動用に電動モータだけを備えることができる電気車両である。電動車両は、例えば制動により発生するエネルギーを捕えて蓄えることができる。さらに、いくつかの電動車両は、電源出力などの電源コンセントからエネルギー保存装置を再充電することができる。したがって、本明細書で使用される「電動車両」という用語は、例えば送電網などを経由して電気エネルギーが送られ得るエネルギー保存装置を備えるすべての車両を表すことができる。
【0012】
本明細書に記載される方法、システム、および装置の例示的な技術的効果は、(a)車両充電ステーションを検出すること、(b)電動車両の記憶装置からユーザプロフィールを取り出すこと、および(c)そのユーザプロフィールを先の車両充電ステーションに伝達することのうちの少なくとも1つを含むことができる。ユーザプロフィールは、請求情報、連絡先情報、警告、および/またはユーザの嗜好などを、それらに限定されることなく含むことができる。本明細書に記載される方法、システム、および装置の別の例示的な技術的効果は、(a)車載ユーザインターフェースにおいて少なくとも1つのユーザ入力を受け取ること、および(b)その少なくとも1つのユーザ入力に応答して、車両制御装置を介して充電パラメータを車両充電ステーションに伝達することのうちの少なくとも1つを含んでいる。
【0013】
本明細書に記載される方法、システム、および装置の他の例示的な技術的効果は、(a)充電装置において、電源と電動車両との間でのエネルギーの移動を含む充電処理を制御すること、(b)少なくとも1つのネットワークを介して、第1の電子メッセージをユーザに送信すること、および(c)先の少なくとも1つのネットワークを介して、第2の電子メッセージを受信することのうちの少なくとも1つを含むことができる。第1の電子メッセージは、充電処理および電動車両の少なくとも一方に関する少なくとも1つの状態を含んでいる。第2の電子メッセージは、その少なくとも1つの状態に関するユーザの命令を含んでいる。
【0014】
図1は、例示のコンピュータ装置102を示す。例示の実施形態において、コンピュータ装置102は、記憶装置104と、その記憶装置104に繋がれたプロセッサ106とを有している。いくつかの実施形態においては、実行可能な命令が、記憶装置104に保存されており、プロセッサ106によって実行される。コンピュータ装置102は、プロセッサ106をプログラムおよび/または構成することで、本明細書に記載される1つまたは複数の処理を実施するように構成可能となっている。例えば、プロセッサ106は、1つまたは複数の実行可能な命令としての処理をエンコードし、かつ、その実行可能な命令を記憶装置104に与えることによってプログラムされていてもよい。
【0015】
記憶装置104は、実行可能な命令および/または他のデータなどの情報を保存および/または取り出しできるように動作可能とされた1つまたは複数の装置である。記憶装置104は、ハードディスク記憶装置、光学式ドライブ/ディスク記憶装置、リムーバブルディスク記憶装置、フラッシュメモリ、不揮発性メモリ、ROM、EEPROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの、それらに限定されることのない1つまたは複数のコンピュータ可読媒体を備えていてもよい。記憶装置104は、コンピュータで実行可能な命令、送信装置識別子、アカウント識別子、支払い口座情報、および/または他の何らかのタイプのデータを、それらに限定されることなく保存するように構成されていてもよい。記憶装置104は、プロセッサ106に内蔵および/またはプロセッサ106とは別体とされていてもよい。
【0016】
プロセッサ106は、(例えば、マルチコア構成の)1つまたは複数の処理装置を有していてもよい。本明細書で使用されるプロセッサという用語は、中央処理装置、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、論理回路、および、命令を実行して本明細書に記載される機能を実施する他の何らかの回路またはプロセッサを表す。
【0017】
コンピュータ装置102は、プロセッサ106に繋がれた通信インターフェース108を有している。通信インターフェース108は、別のコンピュータ装置102、ネットワークなどの1つまたは複数の他の装置と交信して繋がれるように構成されている。通信インターフェース108は、シリアル通信アダプタ、有線ネットワークアダプタ、無線ネットワークアダプタ、モバイル通信アダプタ、無線周波数(RF)受信機、無線自動識別(RFID)リーダ、キーレスエントリ受信機、および/または、1つまたは複数の他の装置と交信できる他の何らかの装置を、それらに限定されることなく有していてもよい。通信インターフェース108は、1つまたは複数の装置に情報を送信、および/または、1つまたは複数の装置から情報を受信することができる。一例では、コンピュータ装置102の通信インターフェース108は、ユーザプロフィールを別のコンピュータ装置102の通信インターフェース108に送信することができる。
【0018】
いくつかの例示の実施形態において、コンピュータ装置102は、車両の運転者などのユーザ112とやり取りするユーザインターフェース110と組み合わせて使用されてもよい。図1に示すように、ユーザインターフェース110はコンピュータ装置102とは別体とされている。通信インターフェース110は、1つまたは複数の通信インターフェース108を介して、直接的または間接的にプロセッサ106と交信することができる。少なくとも1つの実施形態において、ユーザインターフェース110は、完全にまたは少なくとも部分的にコンピュータ装置102内に含まれていてもよい。
【0019】
ユーザインターフェース110は、情報をユーザ112に表示するように構成されていてもよい。例示の実施形態において、ユーザインターフェース110は、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、有機LED(OLED)ディスプレイ、「電子インク」ディスプレイ、および/または情報を表示するのに適した他の装置などの表示装置114を有している。いくつかの実施形態において、ユーザインターフェース110は、ナビゲーションシステムおよび/またはメディアシステムの表示装置などの車載ユーザインターフェースを有している。本明細書で使用されるように、「車載」ユーザインターフェースは、車両(例えば、車両のダッシュボード)に連結、搭載、および/または固定され、車両内にいる状態で少なくとも1人のユーザ112が利用できるインターフェースを有している。追加または代替で、ユーザインターフェース110は、音声出力装置(例えば、音声アダプタおよび/またはスピーカなど)を有していてもよい。
【0020】
ユーザインターフェース110は、ユーザ112から1つまたは複数の入力を受け取る入力装置116を有していてもよい。入力装置116は、ボタン、ノブ、キーパッド、ポインティングデバイス、マウス、接触感知パネル(例えば、タッチパッドまたはタッチスクリーン)、ジャイロスコープ、位置検出器、および/または音声入力(例えば、マイクロフォン)を、それらに限定されることなく有していてもよい。様々な実施形態において、ユーザインターフェース110は、表示装置114および入力装置116の両方が組み込まれた、タッチスクリーンディスプレイなどの単一の構成品を有していてもよい。
【0021】
本明細書に記載されるように、コンピュータ装置102は、1つまたは複数の装置、サーバ、ならびに/あるいは、本明細書に記載されるシステムおよび/または方法の制御装置を含んでいてもよい。
【0022】
図2は、電動車両202を充電するのに使用することができる例示のシステム200を示す。例示の実施形態において、システム200は、車両202に繋がれた車両充電ステーション204を有している。さらに、例示の実施形態において、充電ステーション204は、充電装置206と、その充電装置206に繋がれた電源208とを有している。電源208には、電気公益事業会社の送電網、発電機、バッテリ、インダクタ、および/または、電力を充電装置206に提供できる他の何らかの装置またはシステムが含まれ得る。
【0023】
車両202は、バッテリおよび/またはコンデンサなどの、モータ212に繋がれた少なくとも1つのエネルギー保存装置210を有している。例示の実施形態において、車両202は、車両制御装置214と、車両制御装置214に繋がれた車載ユーザインターフェース216とを有している。車両制御装置214は、本明細書では、単一の構成品として図示され、かつ、複数の機能に関連して記載されている一方で、他の実施形態においては、車両202全体に配置された複数の別体とされた制御装置を有するものであってもよいことは理解されよう。そのため、複数の車両制御装置の各々は、本明細書に記載される1つまたは複数の機能と関連付けられていてもよい。
【0024】
例示のシステム200において、充電コンジット218は、充電ステーション204と、エネルギー保存装置210および/または車両制御装置214とに取り外し可能に繋がれている。充電コンジット218によって、電源208から車両202へのエネルギーの移動を可能とすることができる。代わりに、例えば図3に示すように、無線式のコンジットによって電源208から車両202へのエネルギーの移動を可能とすることもできる。使用されるコンジットの方式に拘わらず、エネルギーは通常、電源208からエネルギー保存装置210への充電処理の間に、エネルギー保存装置210を充電するように移動される。
【0025】
図2を再び参照すると、充電コンジット218は、エネルギー保存装置210および/または車両202内の他のいずれかの構成品に電気エネルギーを供給する少なくとも1つの導体を有していてもよく、また、車両制御装置214および/または車両202内の他のいずれかの構成品に情報を送信、ならびに/あるいは、車両制御装置214および/または車両202内の他のいずれかの構成品から情報を受信する少なくとも1つの導体を有していてもよい。充電コンジット218は、充電コンセント220において車両202に繋げることができる。充電コンジット218が、少なくとも1つの電力導体(図示せず)および少なくとも1つのデータ導体(図示せず)を有している場合、充電コンセント220は、電力導体およびデータ導体の両方に接続する一体式の電力−データコンセントを有していてもよい。
【0026】
追加または代替で、充電コンジット218は、電力を車両202に供給するための1つまたは複数の導体を有し、車両202と情報を交信するための別体とされた専用の導体を有していないケーブルを有してもよい。このような実施形態においては、情報は、車両充電ステーション204と車両202とを繋ぐ充電コンジット218を通じて送信される1つまたは複数の電力信号に埋め込まれてもよい。さらに他の実施形態では、データが、無線接続を介して車両202および/または充電ステーション204の間で交信されてもよい。充電コンセント220は、充電ステーション204と車両202との適切な接続を提供するように、様々な実施形態において異なる構成とすることができる。
【0027】
図のように、充電装置206は、ネットワーク224を介してサーバ222に繋がれている。サーバ222は、例えば、ユーザプロフィールの特徴を承認/確認したり、電子メッセージへのユーザの応答を伝達したり、かつ/またはシステム200を本明細書に記載されるように機能させることができる他の何らかの機能を実施したりするように、充電装置206と交信することができる。ネットワーク224は、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、無線LAN(WLAN)、網目状ネットワーク、仮想プライベートネットワーク(VPN)、セルラーネットワーク、および/またはシステム200を本明細書に記載されるように機能させることができる他の何らかのネットワークを、それらに限定されることなく含んでいてもよい。様々な実施形態において、1つまたは複数の充電装置206、車両制御装置214、およびサーバ222は、ネットワーク224に接続される。
【0028】
さらに、1つまたは複数の充電装置206、車両制御装置214、および/またはサーバ222は、コンピュータ装置102の例であり得る。充電装置206、車両制御装置214、および/またはサーバ222は、他の実施形態におけるコンピュータ装置102で図示されるよりも多くのまたは少ない構成品を有している可能性があることは理解されよう。
【0029】
本明細書に記載される方法およびシステムは、電動車両、車両充電ステーション、および/または他の装置への情報の伝達、ならびに/あるいは、電動車両、車両充電ステーション、および/または他の装置からの情報の伝達を含んでいてもよい。情報を交信することで、効率を良くしたり、ならびに/あるいは、ユーザおよび/またはユーザの情報に対する安全性や保護性を高めたりできる一方、機能性を追加することができる。様々な実施形態において、情報は、充電処理の開始前、充電処理中、および/または充電処理の後に交信されてもよい。
【0030】
例示の実施形態において、車両202の制御装置214は、記憶装置104とプロセッサ106とを有している。記憶装置104は少なくとも1つのユーザプロフィールを保存している。ユーザプロフィールは、請求情報、ユーザ112の連絡先情報、警告、ユーザの嗜好、車両の識別、車両製造メーカ、車両の型式、交流電力のプロフィール、エネルギー保存装置210に関する限定事項、エネルギー保存装置210の型式、ならびに/あるいは、車両202、充電ステーション204、および/または充電処理などに関する他の情報を、それらに限定されることなく含んでいてもよい。
【0031】
ユーザの嗜好は、充電時間、金額、単位電力閾当たりの価格、電圧レベル、電流レベル、料金閾額、充電エラー軽減処理、警告提示/警告対処の処理、残り充電時間指示の要求、充電ステーション204診断の処理/無視の要求、および/または、ユーザなどに関連する他の情報もしくは嗜好を、それらに限定されることなく含んでいてもよい。少なくとも1つの実施形態においては、ユーザの嗜好は場所に基づくもであってもよい。例えば、ユーザの嗜好は、車両202がユーザの住居に戻るのに十分なエネルギーの移動を要求するものであってもよく、そのエネルギーの移動は、エネルギー保存装置210を完全に充電するよりも少ない可能性がある。このような例では、制御装置214は、(車載ユーザインターフェース216を含む)ナビゲーションシステムと交信して車両202の位置およびユーザの住居の位置を決定し、ユーザの住居に戻るのに必要とされるエネルギーを見積もってもよい。
【0032】
ユーザプロフィールを充電ステーション204に伝達する前に、車両202は充電ステーション204を検出してもよい。例示の実施形態では、検出は、車両202または充電ステーション204のいずれかによって開始されてもよいが、車両202および充電ステーション204の各々が相手を検出することになるのが好ましい。
【0033】
例示の実施形態において、車両202および/または充電ステーション204は、1つまたは複数のセンサによって検出されてもよい。一例では、充電コンセント220は、自らに差し込まれる充電コンジット218の存在を検出するように、センサを有していてもよい。そのセンサは、例えばスイッチを有していてもよい。センサによって、車両202および/または車両制御装置214は充電コンジット218を検出し、それにより充電ステーション204を検出することができる。反対に、センサは、充電コンジット218が充電コンセント220に差し込まれたときに充電ステーション204が車両202を検出するように、充電コンジット218に付随されていてもよい。別の実施形態においては、充電ステーション204は、車両202が充電ステーション204上に存在するのを検出するように、重量センサを有していてもよい。
【0034】
追加または代替で、充電ステーション204は、車両202を検出するために通信を利用してもよく、また、車両202が、充電ステーション204を検出するために通信を利用してもよい。具体的には、例えば、充電装置206は、通信インターフェース108を介して大体の周囲に識別信号を送信することで、交信を開始することができる。車両202が充電ステーション204に停車したときに、車両202は、通信インターフェース108を介して識別信号を受信し、かつ応答信号を発生することができ、充電ステーション204との交信を確立することができる。その結果、車両202は充電ステーション204を検出し、充電ステーション204は車両202を検出する。他の実施形態においては、識別信号は、車両によって送信され、充電ステーションによって受信されてもよいことは理解されよう。
【0035】
例示の実施形態においては、識別信号は、車両202または充電ステーション204から常に送信されていてもよい。追加または代替で、識別信号はユーザ入力に応答して送信されてもよい。例えば、ユーザ112が充電ステーション204を訪れて車載ユーザインターフェース216に入力を行うと、プロセッサ106が通信インターフェース108と共同して識別信号を送信してもよい。次いで、充電ステーション204は識別信号を受信して応答する。このように、車両202および充電ステーション204の各々は、相手を検出する。様々な順番で様々な信号が、車両制御装置214、車両202、充電ステーション204、および/または充電装置206の間で交信されて、車両202および充電ステーション204の一方または両方を検出することができることは理解されよう。
【0036】
充電ステーション204が検出されると、制御装置214のプロセッサ106は、記憶装置104からユーザプロフィールを取り出し、そのユーザプロフィールを充電ステーション204に伝達する。例示の実施形態においては、プロセッサ106は、記憶装置104からユーザプロフィールを自動的に取り出し、そのユーザプロフィールを充電ステーション204に自動的に伝達する。他の実施形態においては、ユーザプロフィールの取出しおよび/または伝達に、入力装置116へのユーザ入力が必要とされてもよい。少なくとも1つの実施形態においては、記憶装置104に保存された複数のユーザプロフィールのうちから1つを選択するのに、ユーザ入力が必要とされてもよい。
【0037】
充電ステーション204は、ユーザプロフィールを受信すると、ユーザプロフィールの少なくとも一部に基づいて、電源208から車両202へのエネルギー移動を可能とすることができる。したがって、充電処理を開始するのに充電ステーション204によって必要とされる情報の少なくとも一部は、ユーザ112がユーザプロフィールの内容を手入力しなくても、充電ステーション204に伝達される。この方法でのユーザプロフィールの充電ステーション204への伝達によって、充電ステーションに情報を入力する既知の方法に対して、安全性や保護性を高くし、かつ、効率を良くすることができる。具体的に言うと、例えば、請求情報は、他人の目に触れる場所で充電ステーション204に入力されない。追加でまたは代替で、ユーザプロフィールを車両制御装置214から伝達するのに、既知の方法に対して、安全性や保護性を高くし、かつ、効率を良くすることもできる。その理由は、支払いデバイス(例えば、クレジットカード、デビットカード、キーチェーン無線自動識別(RFID)装置、携帯電話、または、支払い口座に関連付けられた他のデバイス)が、紛失する可能性があるような状態で、ユーザ112によって公の場で取り扱わることはないためである。さらに、請求/連絡先情報を含むユーザプロフィールは、車両制御装置214と充電ステーション204との間の交信に他人の目に触れることなく埋め込まれるように、電子的に送られる。
【0038】
請求情報および連絡先情報は別として、ユーザプロフィールは、1つまたは複数のユーザの嗜好などの他の情報を含んでいてもよい。例示の実施形態においては、例えば、ユーザプロフィールは充電時間を含むことがある。ユーザ112が充電ステーション204を訪れたとき、充電ステーション204は、ユーザ112からの1つまたは複数の入力なしで、ユーザプロフィールにおいて定められた充電時間に従って車両202を充電してもよい。
【0039】
同様に、ユーザプロフィールは、例えば充電エラーが発生したかどうかが特定の方法でユーザ112に通知されるように、警告が発生するときの好ましい通知を含んでいてもよい。他の例では、ユーザプロフィールは、エネルギーの現在の料金が料金閾額より低い場合に、充電ステーションが自動的に充電処理を開始するように、充電料金閾額(1ワット当たりの金額)に関する情報を含んでいてもよい。さらに、多くの様々な電動車両が発展していくにつれて、車両202を適切/安全に充電するのに必要な変数の数もまた増加していく。例えば、あるタイプの車両202では、充電に交流240Vが必要かもしれない一方で、他のタイプの車両202では、充電に交流480Vが必要かもしれない。ユーザプロフィールは、様々な例示の実施形態で使用される可能性があり、いずれかのおよび/またはすべての情報を充電ステーション204に提供して充電を容易にすることで、ユーザが充電ステーション204と直接やり取りする必要性を排除することができる。
【0040】
例示の実施形態においては、充電装置206は、エネルギーの移動を開始する前にユーザプロフィールを診断し、情報を検証しかつ/または追加の情報が必要であるかどうかを確認することができる。例えば、充電装置206は、車両202へのエネルギーの移動前に、ネットワーク224を介してやり取りして、請求情報を検証および/または認可することができる。別の実施形態では、充電装置206は、充電処理中に、情報を検証しかつ/またはさらなる機能性を提供するために、1つまたは複数のネットワークにアクセスしてもよい。例えば、ユーザプロフィールの内容は、充電処理中やその前後に、1つまたは複数の広告をユーザ112に提示するための根拠を提供できる。
【0041】
追加または代替で、ユーザプロフィールは、充電処理を開始するのに必要な情報の一部だけを含んでいてもよい。例えば、ユーザプロフィールは、請求情報、連絡先情報、および交流電力のプロフィールを含むが、充電時間は含まなくてもよい。この方法では、ユーザプロフィールは、ユーザによっていつも通りに入力される情報を提供することができる一方で、ユーザが充電処理毎に調整したい他の情報を含んでいない。ユーザプロフィールに含まれていない情報は、例えば、車載ユーザインターフェース216を介して、本明細書に記載される方法に従って、ユーザによって充電ステーション204に提供され得る。
【0042】
ユーザプロフィールは、いくつかの異なる方法でユーザ112によって定めることができる。例示の一実施形態においては、ユーザプロフィールは、車載ユーザインターフェース216の表示装置114および入力装置116を使用することで定められてもよい。車両制御装置214は、表示装置114を介してユーザ112に複数のメッセージを表示し、ユーザ112に入力装置116への1つまたは複数の入力をしてもらい、ユーザプロフィールを定めることができる。例えば、ユーザ112は、表示装置114で好きな充電時間を入力するように催促されてもよい。その催促に応じて、ユーザ112は、約30分、約2時間、約4時間、または他の適切な時間を入力または選択するように、入力装置116に入力を行うことができる。一度定められると、ユーザプロフィールは、充電ステーション204への伝達のため、車両制御装置214の記憶装置104に保存される。いくつかの実施形態においては、ユーザプロフィールは、別のインターフェースを介して車両制御装置214で定めることができる。例えば、スマートフォンやパソコンなどのユーザの通信装置は、ネットワーク224を介して車両制御装置214の通信インターフェース108と交信し、ユーザプロフィールを定めることができる。ユーザプロフィールは、新たなユーザプロフィールを入力、および/または既存のプロフィールを編集することで定められてもよいことは理解されよう。さらに、複数のユーザプロフィールが作成および/または編集されてもよい。具体的に言うと、例えば、複数のユーザプロフィールは、短時間充電プロフィール、通常充電プロフィール、長時間充電プロフィール、満畜プロフィールなどを、それらに限定されることなく含んでいてもよい。
【0043】
例示の実施形態において、車両202は、車載ユーザインターフェース216と、車載ユーザインターフェース216と交信する状態で繋がれている車両制御装置214とを有している。車載ユーザインターフェース216は、ユーザ112から入力を受け取るように構成された少なくとも1つの入力装置116を有する。車両制御装置214は、車載ユーザインターフェース216から1つのユーザ入力を受け取り、そのユーザ入力に応答して、充電パラメータを車両充電ステーション204に伝達するように構成されている。
【0044】
充電パラメータは、充電処理を開始、変更、および/または終了させるすべてのパラメータを含んでいてもよい。例示の実施形態においては、充電パラメータは、充電処理に関する指示、充電処理オプションの選択、請求情報、連絡先情報、警告、ユーザの嗜好、車両の型式、交流電力のプロフィール、エネルギー保存装置210に関する限定事項、エネルギー保存装置210の型式、ならびに/あるいは、充電処理、車両202、充電ステーション204、および/またはユーザ112に関する他の情報などを、それらに限定されることなく含んでいてもよい。
【0045】
例示の実施形態において、ユーザ112は、車両202内から充電ステーション204と交信することができてもよい。このように、ユーザ112は、車両202から出ることなく充電ステーション204と交信することができ、それによって、安全性、保護性、および/または利便性をユーザ112に提供することができる。また、請求情報を、例えば充電ステーション204に車両202内から伝達することで、車両202の外で他人の目に触れる状態で先の情報を入力するのに比較して、さらなるプライバシーや保護性を提供することができる。
【0046】
さらに、いくつかの実施形態では、車載ユーザインターフェース216を使用することで、表示装置および/または入力装置を追加することなく、車両202の機能性を追加することができる。より具体的に言うと、例示の実施形態において、車載ユーザインターフェース216は、ナビゲーション、エンターテイメントなどの少なくとも1つの他の機能を実施するように意図された車両202のシステムに含まれていてもよい。例えば、車載ユーザインターフェース216は、オーディオシステム、ビジュアルシステム、ナビゲーションシステム、メディアシステム、および/または車両202内の他の何らかのシステムに内蔵されていてもよい。例示の一実施形態においては、車載ユーザインターフェース216は、ナビゲーションシステムのタッチスクリーンディスプレイ(例えば、表示装置114および入力装置116)を有している。ナビゲーションシステムには、場所および/または方向についての情報を提供する何らかの適切なシステムが含まれ得る。メディアシステムには、ラジオ、CD、MP3、ビデオ、DVD、ゲーム、遠隔通信、および/または他のメディア機能を提供するように適合された何らかのシステムが含まれ得る。
【0047】
いくつかの実施形態においては、車載ユーザインターフェース216は表示装置114および入力装置116を有していてもよい。入力装置116は、1つまたは複数の入力をユーザ112から受け取るように設けられている。表示装置114は、ユーザ112からの入力を促し、および/または、充電ステーション204からの1つまたは複数のメッセージを表示するように利用されてもよい。一例では、充電ステーション204は、充電時間を要求している車両202にメッセージを送信することができる。一方、表示装置114は、充電時間の要求をユーザ112に表示する。ユーザ112は、充電時間を入力または選択する入力装置116に入力を行う。車両制御装置214は次いで、充電パラメータ(例えば充電時間)を充電ステーション204に送信する。別の例では、ユーザプロフィールは、情報のうち、車両202への充電処理を開始するのに必要とされる部分だけを含むことができる。充電ステーション204は、ユーザプロフィールを受け取った後、ユーザプロフィールに含まれていない情報を要求するメッセージを送信してもよい。要求は表示装置114でユーザ112に向けて表示されてもよく、ユーザ112は、入力装置116を介して、充電ステーション204によって要求された情報を選択または入力してもよい。車両制御装置214は、1つまたは複数のユーザ入力を受け取ると、少なくとも1つの充電パラメータをそのユーザ入力に基づいて伝達し、充電ステーション204によって要求された情報を提供する。
【0048】
1つまたは複数の実施形態においては、車載ユーザインターフェース216へのユーザ入力は、充電ステーション204以外の装置から発せられるメッセージに応答するものである可能性があることを理解されたい。
【0049】
例示の実施形態では、充電ステーション204と車載ユーザインターフェース216との間の交信は、車両制御装置214によって制御されてもよい。このような例示の実施形態では、車両制御装置214は、1つまたは複数のフォーマットおよび/またはプロトコルに従って、車載ユーザインターフェース216、他の構成品、または車両202にメッセージを送信、および/または、車載ユーザインターフェース216、他の構成品、または車両202からメッセージを受信するように構成されていてもよい。例示の実施形態において、車両202では、車両制御装置214と車載ユーザインターフェース216との間で、パケットに基づいた有線による接続が行われている。車載ユーザインターフェース216は、例えば、車両のオーディオシステムを有していてもよい。このように、車両制御装置214は、無線データシステム(RDS)フォーマットに従ってメッセージを受信および/または送信し、フォーマットされたメッセージを車両のオーディオシステムに送信/オーディオシステムから受信できるように構成されていてもよい。追加または代替で、車両制御装置214は、1つまたは複数のフォーマットおよび/またはプロトコルに従って、メッセージを充電ステーション204に送信および/または充電ステーション204から受信するように構成されていてもよい。例えば、車両制御装置214は、パケットに基づいたメッセージを、充電コンジット218を介して充電ステーション204に送信するように構成されていてもよい。
【0050】
例示の実施形態において、充電ステーション204の機能性は、車両202が充電ステーション204に繋がれているときに、影響を受ける可能性がある。例えば、充電ステーション204の表示装置および/または入力装置は、充電ステーション204が車両202と交信する状態で接続されているときに使用できない可能性がある。充電ステーション204の表示装置および/または入力装置を使用できないようにすることで、複数のソースからの情報が入力されたり、かつ/または、充電ステーション204でのユーザの情報が表示されたりするのを防ぐことができる。代替の実施形態においては、充電ステーション204の表示装置および/または入力装置の一方または両方は、充電ステーション204が車両202と交信する状態で繋がれているときでも、使用することができてもよい。
【0051】
図3には、本発明の開示による別の例示の実施形態によるシステム300が図示されている。システム300は、電動車両302および車両充電ステーション304を有している。充電ステーション304は、充電装置306と、その充電装置306に繋がれた電源308とを有している。充電装置306は、電源308から車両302へのエネルギーの移動を制御する。この例示の実施形態では、磁界/電界326が充電ステーション304から放射され、エネルギーを車両302、より具体的に言うと、車両302のエネルギー保存装置310に移動させる。充電コンジット218を有している図2の例示の実施形態とは対照的に、磁界/電界326によって、充電ステーション304と車両302との間でエネルギーの無線移動が可能になる。有線のエネルギー移動または無線のエネルギー移動は、1つまたは複数の他の実施形態において、一方だけでまたは組み合わせて使用されてもよいことは理解されよう。
【0052】
エネルギー保存装置310に加えて、車両302は、モータ312、車両制御装置314、および、車両制御装置314に繋がれた車載ユーザインターフェース316を有している。例示の実施形態において車両制御装置314は、通信インターフェース108を介してネットワーク324に繋がれている。このように、通信インターフェース108は、車両302と充電ステーション304との間の無線通信を、ネットワーク324を介して可能にする。上記のように、ネットワーク324は、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、無線LAN(WLAN)、網目状ネットワーク、仮想プライベートネットワーク(VPN)、セルラーネットワーク、および/またはシステム300を本明細書に記載されるように機能させることができる他の何らかのネットワークを、それらに限定されることなく含んでいてもよい。
【0053】
例示の実施形態においては、充電ステーション304と車両302との間のエネルギーの移動および交信が無線であるため、ユーザ112は、充電コンジットを取り付けたり、充電ステーション304に情報を入力したりするために車両302から出ることなく充電処理を開始および終了することができる。ユーザ112が充電処理中に車両内に留まることができることによって、システム300は、電動車両を充電するための既知の方法およびシステムに対して、高い安全性、保護性、および/または利便性をユーザ112に提供することができる。図2に示されるような他の実施形態において、エネルギー移動のための物理的な接続がある場合でも、ユーザ112が車両202から出ることなく充電処理を終了できるように、充電コンジット218が充電処理の前に車両202に自動的に接続されてもよいことは理解されよう。
【0054】
例示の実施形態において、充電ステーション304は、電源308と、および電源308から車両302へのエネルギーの移動を制御する充電装置306とを有している。充電装置306は、ネットワーク324を介して第1の電子メッセージをユーザ112に送信し、ネットワーク324を介して第2の電子メッセージをユーザ112から受信するように構成されている。第1の電子メッセージは、充電処理および車両302の少なくとも一方に関する状態を含んでいる。第2の電子メッセージは、その状態に関するユーザの命令を含んでいる。
【0055】
電子メッセージをユーザ112に送信することで、充電装置306はユーザ112に1つまたは複数の状態を素早く通知することができる。例示の実施形態において、車両制御装置314は車両302の車載コンピュータに繋げられており、タイヤの空気圧、窓の状態などの様々なセンサ、および/またはアラーム指示を受け取る車両302のアラームシステムに関する情報にアクセスすることができる。したがって、状態は、充電処理のステータス、移動されたエネルギーの量、ステータス、充電エラー、または充電処理に関する他の情報を、それらに限定されることなく含んでいてもよい。追加または代替で、状態は、窓の状態(つまり、開いているか閉じているか)、空気圧、オイル交換指示、不正アクセス(つまり、侵入)、温度などを、それらに限定されることなく含んでいてもよい。いずれかの状態を素早く通知することで、ユーザ112はより素早くその状態に応答することができ、車両302が充電している間の効率および/または保護性を高めることができる。
【0056】
一例では、状態は充電エラーを含んでいてもよく、第1の電子メッセージは、その充電エラーをユーザ112に示すものであってもよい。第1のメッセージはまた、充電処理が中断されたことを示すものでもよい。例えば、エラーが2時間の充電処理において僅か10分後に発生した場合、ユーザ112は数時間後に車両302に戻ってくるまで充電エラーに気付かないかもしれない。ユーザ112に直ちにエラーを通知することで、ユーザ112は、実質的な充電時間が目減りすることなく、エラーに対処して充電処理を再開させることができる。例示の実施形態において、第2のメッセージのユーザの命令は、充電エラーを軽減し、かつ車両302の充電を再開するのに十分なものであればよい。例えば、ユーザの命令は、充電処理を再開するために、より長い充電時間、異なる電圧、または部分的な充電を受け入れるものであるかもしれない。
【0057】
別の例では、ユーザ112には、天気が悪いのに車両302の1つまたは複数の窓が開いているということが、第1の電子メッセージを介して通知されてもよい。ユーザ112は、車両302にすぐに戻り、天気に応じて1つまたは複数の窓を調整することができる。代わりに、第2のメッセージのユーザの命令は、天気に応じて窓の状態を調整するように、車両制御装置314を直に(直接的に、または異なるコンピュータ装置を介して)指示するものであるかもしれない。
【0058】
さらに別の例では、充電処理は、ユーザの嗜好を超えるエネルギー料金(1ワット当たりの金額)に基づいて停止してもよい。充電処理が停止したとき、充電装置306および/または車両制御装置314は、現在のエネルギー料金を示す第1の電子メッセージをユーザ112に送信してもよい。それに応答して、ユーザ112は、エネルギー料金がユーザの嗜好を超えていたとしても、車両302の充電を再開する命令を含む第2のメッセージを送信してもよい。他の様々な代替および/または変更が、第2の電子メッセージにあるユーザの命令を介してユーザにより実施されてもよいことは理解されよう。少なくとも1つの実施形態において、ユーザ112は、充電装置306からの事前の電子メッセージがなくても、充電装置306および/または制御装置314へのメッセージを開始してもよい。
【0059】
第1および第2の電子メッセージは、SMSメッセージ、ボイスメールメッセージ、電子メール、またはネットワーク224などにおいて送信するのに適した他の電子メッセージを含んでいてもよい。電子メッセージは、携帯電話、ポケットベル、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、ノートパソコン、タブレット端末、ワークステーション、セキュリティシステム、あるいは、電子メッセージを受信および/または送信するのに適した他の何らかの装置などの、それらに限定されることない交信装置328においてユーザ112によって受信/送信されてもよい。
【0060】
上記の説明のように、充電ステーション304は、第2のメッセージに応答して車両302と交信してもよい。代わりに、充電ステーション304は、第2のメッセージに応答して第3者と交信してもよい。例えば、状態が、車両302または充電ステーション304への不正アクセスを示すものである場合、第3者へのメッセージは、警備員、現地当局、または警察へのメッセージを含んでいてもよい。別の例では、状態が、4つのタイヤすべてがパンクしていること示すものである場合、第3者へのメッセージは、破壊行為、および/または車両302のタイヤが切りつけられたことを示す、警備員、現地当局、または警察へのメッセージを含んでいてもよい。第1のメッセージおよび/または第2のメッセージのユーザの命令の状態に関する1つまたは複数の他の第3者へのメッセージは、本発明の開示の範囲内で考慮されるものである。
【0061】
図4〜6に示される方法を、システム300を参照しつつ以下に説明する。本明細書に記載される方法は、システム300に限定されるものではないことは理解されよう。同様に、システム300は、本明細書に記載される1つまたは複数の方法に限定されないことは理解されよう。図4には、本発明の開示による例示の実施形態による方法400が示される。方法400は、車両充電ステーションを検出するステップ402と、電動車両の記憶装置からユーザプロフィールを取り出すステップ404と、請求情報を含んだユーザプロフィールを車両充電ステーションに伝達するステップ406とを含んでいる。
【0062】
方法400は、車両充電ステーション304から少なくとも1つのメッセージを受け取るステップと、その少なくとも1つのメッセージを表示装置114でユーザ112に表示するステップとを含んでいてもよい。方法400はまた、記憶装置112からユーザプロフィールを受け取るステップと、そのユーザプロフィールを記憶装置104に保存するステップとを含んでいてもよい。さらに、方法400は、車載ユーザインターフェース316への入力を受けてユーザプロフィールを定めるステップを含んでいてもよい。
【0063】
図5には、本発明の開示による例示の実施形態による方法500が示される。方法500は、車載ユーザインターフェース316において少なくとも1つのユーザ入力を受け取るステップ502と、その少なくとも1つのユーザ入力に応答して、車両制御装置314を介して充電パラメータを車両充電ステーション304に伝達するステップ504とを含んでいる。方法500は、車載ユーザインターフェース316において、上記の少なくとも1つのユーザ入力として選択される少なくとも1つの充電オプションをユーザ112に表示するステップを含んでいてもよい。方法500はまた、車載ユーザインターフェース316において、車両充電ステーション304からの少なくとも1つのメッセージを表示するステップを含んでいてもよい。システム500は、電動車両302および車両充電ステーション304との間で無線接続を確立するステップを含んでいてもよい。
【0064】
図6には、本発明の開示による例示の実施形態による方法600が図示される。方法600は、充電装置において、電源と電動車両との間でのエネルギーの移動を含む充電処理を制御するステップ602と、ネットワーク324を介して、第1の電子メッセージをユーザ112に送信するステップ604と、ネットワーク324を介して、第2の電子メッセージを受信するステップ606とを含んでいる。第1の電子メッセージは、充電処理および電動車両302の少なくとも一方に関する少なくとも1つの状態を含んでいる。第2の電子メッセージは、その少なくとも1つの状態に関するユーザの命令を含んでいる。
【0065】
方法600は、ユーザの命令を電動車両302に送信するステップを含んでいてもよい。方法600はまた、ユーザの命令に応答して第3者に第3のメッセージを送信するステップを含んでいてもよい。さらに、方法600は、充電エラーを軽減するように、ユーザの命令に応答して充電処理を変更するステップを含んでいてもよい。
【0066】
上記の機能およびシステムは、システム200またはシステム300を参照しつつ説明されている一方で、本明細書に記載される1つまたは複数の機能を可能にするために、様々なシステムの実施形態を採用することができるのは理解されよう。より具体的に言えば、本明細書に記載されるシステムは、本明細書に記載される1つまたは複数の方法に限定されないことは理解されよう。一方、本明細書に記載される方法は、本明細書に図示された具体的な実施形態に限定されないことは理解されよう。したがって、いくつかの異なるシステムの実施形態および/または異なる方法の実施形態が、本明細書には限定されることなく記載されている。
【0067】
本明細書に記載される方法およびシステムは、本明細書に記載される特定の実施形態に限定されない。例えば、各システムの構成品および/または各方法のステップは、本明細書に記載される他の構成品および/またはステップから独立および分離して用いられ、かつ/または、実施されてもよい。また、各構成品および/またはステップは、他のシステムおよび方法で用いられ、かつ/または、実施されてもよい。
【0068】
ある機能および/または作動は、特定の装置に関して先に記載されている一方で、いずれの装置も、記載された作動の1つまたは複数を実施することができると考えられる。本明細書に記載されるシステムおよび方法は、充電ステーションと、充電ステーションのユーザとの間での手作業によるやり取りを制限することができる。また、本明細書に記載されるシステムおよび方法は、充電ステーションに特定の、かつ/または、充電ステーションに含まれる既知のインターフェースと異なり、1つまたは複数の車載インターフェースを効率よくかつ好都合に利用して充電ステーションと交信することができる。さらに、本明細書に記載されるシステムおよび方法は、ユーザが充電ステーションから離れた状態で、ユーザと充電ステーションとの間での交信を提供することができる。
【0069】
いくつかの実施形態は、1つまたは複数の電子装置またはコンピュータ装置を使用するものとなっている。このような装置は、一般的な中央処理装置(CPU)、グラフィック処理装置(GPU)、マイクロコントローラ、縮小命令セットコンピュータ(RISC)プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理回路(PLC)、および/または、本明細書に記載される機能を実行することができる他の何らかの回路またはプロセッサなどのプロセッサもしくは制御装置を通常有している。本明細書に記載される方法は、記憶装置および/またはメモリ装置をそれらに限定されることなく含むコンピュータ可読可能なメディアに埋め込まれた実行可能な命令としてコード化されていてもよい。このような命令によって、プロセッサによって実行されたとき、プロセッサは本明細書に記載される方法の少なくとも一部を実施する。上記の例は、単に例示であり、そのため、プロセッサという言葉の定義および/または意味を何らかの方法で限定することを意図しようとするものではない。
【0070】
この記載は、最良の態様を含めて発明を開示するために、また、当業者が、いずれかの装置またはシステムを製作および使用し、かつ、組み込まれたいずれかの方法を実施することを含めて発明を実施できるように、実施例を用いている。本発明の請求可能な範囲は、請求の範囲によって規定され、当業者の思いつく他の実施例を含むことができる。このような他の実施例は、請求の範囲の文言と相違しない構造的要素を有している場合、あるいは、請求の範囲の文言と非実質的な相違を有するが同等の構造的要素を有している場合に、本発明の範囲内にあると意図される。
【符号の説明】
【0071】
102 コンピュータ装置
104 記憶装置
106 プロセッサ
108 通信インターフェース
110 ユーザインターフェース
112 ユーザ
114 表示装置
116 入力装置
200 システム
202 車両
204 充電ステーション
206 充電装置
208 電源
210 エネルギー保存装置
212 モータ
214 車両制御装置
216 車載ユーザインターフェース
218 充電コンジット
220 充電コンセント
222 サーバ
224 ネットワーク
300 システム
302 車両
304 充電ステーション
306 充電装置
308 電源
310 エネルギー保存装置
312 モータ
314 制御装置
316 車載ユーザインターフェース
324 ネットワーク
326 磁界/電界
328 交信装置
400 方法
402 検出するステップ
404 取り出すステップ
406 伝達するステップ
500 方法
502 受け取るステップ
504 伝達するステップ
600 方法
602 制御するステップ
604 送信するステップ
606 受信するステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザから少なくとも1つの入力を受け取るように構成された少なくとも1つの入力装置(116)を有する車載ユーザインターフェース(216)と、
前記車載ユーザインターフェースと交信する状態で繋がれている車両制御装置(214)と
を備えた電動車両(202)において、前記車両制御装置は、
前記車載ユーザインターフェースから少なくとも1つのユーザ入力を受け取り、
前記少なくとも1つのユーザ入力に応答して、少なくとも1つの充電パラメータを車両充電ステーション(204)に伝達するように構成されている電動車両(202)。
【請求項2】
前記車両制御装置(214)は、充電時間を含む前記少なくとも1つの充電パラメータを伝達するように構成されている請求項1記載の電動車両。
【請求項3】
前記車載ユーザインターフェース(216)は表示装置(114)を有し、前記車両制御装置(214)は、メッセージを前記車載ユーザインターフェースに送って前記表示装置に表示させるように構成されている請求項1記載の電動車両。
【請求項4】
前記車両制御装置(214)は、残り充電時間を含む前記メッセージを送るように構成されている請求項3記載の電動車両。
【請求項5】
前記車両制御装置(214)は、充電コンジット(218)が前記電動車両(202)と前記車両充電ステーション(204)との間に連結されているときに、前記充電コンジットを介して前記車両充電ステーションと交信するように構成されている請求項1記載の電動車両。
【請求項6】
前記車載ユーザインターフェース(216)は、媒体装置およびナビゲーション装置のうちの少なくとも1つを有する請求項1記載の電動車両。
【請求項7】
前記車両制御装置(214)は、ワイヤレスネットワークを介して前記車両充電ステーション(204)と交信するようにさらに構成されている請求項6記載の電動車両。
【請求項8】
前記車両制御装置(214)は、ユーザプロフィールを前記車両充電ステーション(204)に伝達するように構成されており、前記ユーザプロフィールは、前記少なくとも1つの充電パラメータを含んでいる請求項1記載の電動車両。
【請求項9】
前記車両制御装置(214)は、請求情報および連絡先情報を含む前記ユーザプロフィールを伝達するように構成されている請求項8記載の電動車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−42650(P2013−42650A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−173564(P2012−173564)
【出願日】平成24年8月6日(2012.8.6)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】