説明

電動車両の充電システム

【課題】充電装置の利用効率を向上させることができ、かつ、初期コストおよび運用コストを抑えることができる電動車両の充電システムの提供。
【解決手段】 電動車両のバッテリに電力を供給する電力供給手段と、充電指示情報を入力可能とする情報入力手段、情報表示手段、および利用者から料金を回収する料金回収手段を有する充電端末機と、記憶装置と演算装置を有し、前記情報入力手段から入力された充電指示情報を記憶し、充電開始予定時間、充電終了予定時間および充電料金を含む充電予約情報を計算し、前記電力供給手段の使用可能時間を設定する制御部と、を備えた電動車両の充電システムであって、前記制御部が、前記充電予約情報を前記情報表示手段に表示させ、前記料金回収手段により充電料金を回収した後、前記電力供給手段を使用可能とすることを特徴とする電動車両の充電システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動車両の充電システムに関し、特に、セルフ方式の電気自動車用充電スタンドに適した電気自動車の充電システムに関する。
本明細書における「電動車両」とは、電気自動車、電動スクータ、電動車いす等の車両に二次電池を搭載しており、外部から二次電池に充電された電力を使って走行用動力を得る車両のことをいい、「電気自動車」とは、動力源が二次電池で駆動されるモータのみである自動車、二次電池で駆動されるモータ以外の動力源例えばエンジンなどを有する自動車のことをいう。
また、本明細書において「急速充電」とは、車両外部の大型充電装置を使って、動力源が二次電池で駆動されるモータのみである車両に搭載したモータ駆動用二次電池を短時間(例えば、数十分以内)で充電することをいい、「普通充電」とは、100Vあるいは200Vコンセントを備えた車両外部の小型充電装置を使って、車両に搭載した二次電池を充電することをいう。
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車の普及に備え、その移動先で電力を供給する充電スタンドの開発が急速に進められている。
電気自動車用急速充電装置はすでに開発されており、急速充電器(整流器および直流電圧・電流調整器で構成)1台に対し、1台の電気自動車を電力ケーブルで接続し、電力ケーブルを使った電力線通信あるいは専用の制御ケーブルを使った通信あるいは信号やりとりで制御しながら充電を行う構成となっている(図1参照)。例えば、特許文献1には、PLCモデムを用いて電力線通信を行うことにより、認証や課金処理を行う電力供給システムが開示されている。
【0003】
特許文献2には、深夜電力を利用して夜間に負荷平準化用バッテリを充電しておき、該バッテリを電源として電気自動車が搭載するバッテリへ急速充電する電気自動車用充電スタンドに関する技術が開示される。
特許文献3には、複数の蓄電器を備えた充電スタンドにおいて、充電スタンドの複数の蓄電器のうち、外部電源からの充電を行う蓄電器と、電気自動車への放電を行う蓄電器とを適切に判定して、新たな電気自動車に常時充電を可能とする技術が開示される。
【0004】
ところで、近年、電子商取引においては、非接触ICチップをプラスチックカードに埋め込んだICカードを管理保存媒体とするICカード型の電子マネーや、非接触ICチップを搭載した携帯電話機等を使用して代金の決済を行う電子マネーの実用化が普及している。このような電子マネーは、一般に、ストアードバリュー型と呼ばれ、現金、口座預金等と引き替えに発行される電子的価値としてのバリューをICカードにチャージし、商品やサービスを購入する際に、その金額に相当するバリューを取引相手に渡すことによって決済を完了する決済手段である。ユーザは、前記ICカードへのチャージは、ICカードを所定の専用端末にセットし、該専用端末を操作することにより行われる(例えば、特許文献4参照。)。
【0005】
【特許文献1】特開2006−262570号公報
【特許文献2】特開平7−115732号公報
【特許文献3】特開2006−20438号公報
【特許文献4】特開平10−307885号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電動車両の急速充電時間は一般に30分以上と長く、利用者が電動車両付近に常時待機しているとは限らない。充電が完了しても電力ケーブルの取り外しや自動車の移動を直ちに行わないことが想定され、特にショッピングセンター等に充電スタンドを設置した場合、利用者は買物等が終わるまでは駐車したままとなるのは必然的である。このように、充電中に利用者が車両付近に待機しない態様での利用を前提とすると、第三者による充電ケーブルの取り外しや充電中断操作の防止対策が不可欠となる。
また、電動車両への充電を回転率よく行うことも解決すべき課題である。すなわち、急速充電用コネクタを1口しか有さない充電装置では、電力ケーブルを取り外し、充電位置から電動車両を動かさないと次の電動車両への充電が行えず、また、駐車スペースに充電が完了しても放置された電動車両がある場合には、次の電動車両は前の電動車両から電力ケーブルが取り外され、駐車スペースの外へ移動されるまで待たないと充電のための作業が行えないという課題がある。
【0007】
ところで、電動車両の充電スタンドにおいては、1回当たりの平均利用単価が数百円程度になることが想定され、従来のガソリンスタンドのように初期コストがかかり、運用コストもかかるのでは、採算が合わないという課題がある。複数台の急速充電器を備える構成では、初期コストおよび運用コストが嵩むという課題がある。
また、充電料金を安価に回収することも解決すべき課題である。
さらには、人件費を抑えるために無人での利用を可能とすることが望ましい。
【0008】
そこで、本発明は、上記従来技術に鑑み、充電装置の利用効率を向上させることができ、かつ、初期コストおよび運用コストを抑えることができる電動車両の充電システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、発明者は、急速充電器の台数を増やしたり、電動車両を預かり充電操作を代行することを検討したが、設備費・人件費などのコストの増大を招くこととなり、平均利用単価を考えると健全な運用を行うことが困難であることは明白であった。そこで、発明者は、急速充電器を切替て利用することを可能とすることを検討したが、バッテリが満充電に近くなるに伴い充電効率が下がること、バッテリの個体差により満充電とするのに要する充電時間の予測が困難であることなどからスケジューリングを行うことは困難であった。発明者はさらに鋭意検討した結果、上記の問題を解決することのできる新規な充電システムを創作し、本発明をなした。
【0010】
すなわち、第1の発明は、電動車両のバッテリに電力を供給する電力供給手段と、充電指示情報を入力可能とする情報入力手段、情報表示手段、および利用者から料金を回収する料金回収手段を有する充電端末機と、記憶装置と演算装置を有し、前記情報入力手段から入力された充電指示情報を記憶し、充電開始予定時間、充電終了予定時間および充電料金を含む充電予約情報を計算し、前記電力供給手段の使用可能時間を設定する制御部と、を備えた電動車両の充電システムであって、前記制御部が、前記充電予約情報を前記情報表示手段に表示させ、前記料金回収手段により充電料金を回収した後、前記電力供給手段を使用可能とすることを特徴とする電動車両の充電システムである。
第2の発明は、第1の発明において、前記電力供給手段が、急速充電器と、該急速充電器と切替スイッチを介して電力線で接続された複数のコネクタと、を含んで構成されることを特徴とする。
第3の発明は、第2の発明において、前記コネクタが、インタロック機構を有することを特徴とする。
第4の発明は、第2または3の発明において、前記コネクタが、前記制御部と電力線通信手段を介して通信可能であり、前記情報入力手段が、当該コネクタを含んで構成されることを特徴とする。
第5の発明は、第1ないし4のいずれかの発明において、前記電力供給手段が、電源と、該電源と切替スイッチを介して電力線で接続された複数のコンセントと、を含んで構成されることを特徴とする。
第6の発明は、第5の発明において、前記コンセントが、インタロック機構を有するコンセントボックスに収納されることを特徴とする。
第7の発明は、第1ないし6のいずれかの発明において、前記料金回収手段が、充電料金を決済する情報記憶媒体のリーダ・ライタを含んで構成されることを特徴とする。
第8の発明は、第7の発明において、前記リーダ・ライタが、電子マネー用リーダ・ライタであることを特徴とする。
第9の発明は、第1ないし8のいずれかの発明において、前記制御部の有する記憶装置には、電動車両の車種情報および/または車種識別情報とバッテリ情報が関連付けられたデータベースが記憶され、前記制御部が、前記情報入力手段から入力された車種情報に基づきデータベースからバッテリ情報を取得し、充電開始予定時間、充電終了予定時間および充電料金を計算することを特徴とする。
第10の発明は、第1ないし9のいずれかの発明において、前記制御部が、前記充電終了予定時間として予め設定した上限係数までバッテリを充電するのに要する標準充電時間を前記情報表示手段に表示させることができ、前記情報入力手段において、前記標準充電時間が選択された場合には当該標準充電時間の間、前記電力供給手段を使用可能とすることを特徴とする。
第11の発明は、第10の発明において、前記情報入力手段から、前記標準充電時間を修正できることを特徴とする。
第12の発明は、第1ないし11のいずれかの発明において、前記情報入力手段から、前記充電終了予定時間を入力できることを特徴とする。
第13の発明は、第1ないし12のいずれかの発明において、前記制御部が、インタネットを介して遠隔監視サーバと通信可能に構成されることを特徴とする。
第14の発明は、第13の発明において、さらに、充電端末機付近に駐車している電動車両を監視する監視手段を備え、前記制御部が、駐車時間が予め設定された時間を超えた場合に、前記遠隔監視サーバに通知する機能を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、充電装置の利用効率を向上させることができ、かつ、初期コストおよび運用コストを抑えることができる充電スタンド提供することができる。
また、使用可能時間に基づきスケジューリングを行うことにより、利用者の待ち時間を最小限に抑えることが可能となる。
また、監視手段を設けることにより、いわゆる迷惑駐車対策を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
最良の形態の本発明は、セルフ方式の電気自動車用の充電スタンドであって、バッテリ電気自動車(BEV)の急速充電(専用コネクタ使用)、プラグインハイブリッド車(PHEV)の普通充電(コンセント使用)に対応している。本発明の充電スタンドは、充電装置1と、急速・普通充電用駐車スペース100を4つと、普通充電用駐車スペース200を1つ備える。ただし、本発明はこの構成に限定されず、充電装置1並びに駐車スペース100および200は任意の数とすることができる。
まず、充電装置1の構成について説明し、続いてその操作を説明する。
【0013】
《構成》
充電装置1は、BEV用の急速充電ユニット10と、PHEV用の普通充電ユニット20とを備える。
BEV用の急速充電ユニット10は、1台のリチウムイオン電池用急速充電器11と、充電器制御部12と、システム制御部13と、制御用電源14と、急速充電回路の切替スイッチ15,15・・と、BEVとの通信装置であるPLCモデム16,16・・と、充電端末機31〜34とを備える。充電端末機31〜34は急速充電および普通充電が可能である。急速充電ユニット10では、各充電端末機31〜34からの充電指示情報、充電指示情報に基づく充電器切替スケジュール、および電気自動車からの充電器制御指令に基づき急速充電器11が作動される。急速充電器11の動作は、充電器制御部12により制御される。充電器制御部12は、電気自動車に搭載された二次電池の充電電圧・充電電流が、二次電池の種別および仕様ごとに定められた値になるように急速充電器11を制御するための装置である。
PHEV用の普通充電ユニット20は、コンセント用電源21と、コンセント回路の切替スイッチ22と、充電端末機35とを備える。充電端末機35は、普通充電のみ可能である。普通充電ユニット20では電力線通信を行わず、充電端末機35から充電指示情報を入力する。
【0014】
本実施の形態では、BEVと急速充電器11との情報授受をPLCモデム16による電力線通信により行うことを前提としているが、別の制御用ケーブルによる通信を行ってもよい。自動車との制御信号の通信を別の制御用ケーブルでやりとりする場合には、各種方式に応じた通信手段を用意する。
【0015】
急速充電器11は、BEVで一般的なバッテリ容量20kWhのリチウムイオン電池を2CAで充電できる能力を持ち、直流出力は50kWである。ここで、CAとは電池充放電の指標であり、例えば、充電電流(A)/電池容量(Ah)で算出される。急速充電器11の2CAでの充電時間は約30分である。
また、急速充電器11の変形例として、より小型の急速充電器を採用してもよく、例えば、はバッテリ容量20kWhのリチウムイオン電池を1CAで充電できる能力を持つ仕様の場合、直流出力は25kWとなり、1CAでの充電時間は約40分となる。このように、出力が1/2になっても充電時間は2倍とならないことから、充電スタンドの利用状況によっては小型の急速充電器11を多数設ける構成とするのが効率的である。なお、市街地から離れた場所では、大型の急速充電器が多数同時に稼働すると配電線の電圧が下がるという問題が生じる場合があることから、急速充電器を小型にせざるえないこともある。
【0016】
システム制御部13は、演算装置と、主記憶装置と、電気自動車データベースや充電データベースが格納された補助記憶装置とを備え、演算装置により急速充電器11の使用可能時間を設定し、当該使用可能時間に基づき充電料金を計算することができる。また、システム制御部13は、充電端末機31〜35から充電指示情報等の操作データおよび電気自動車からの取得情報を授受し、充電予約スケジュールを管理し、切替スイッチ15,22を操作し、後述するインタロック機構の動作を制御し、充電装置1の稼動情報を収集しながら異常監視を行うとともに、補助規則装置に蓄積した監視情報を所定のタイミングでインタネットを介して遠方の監視センターに伝送する。監視センターでは、監視カメラ4からの画像を監視し、利用者との会話を行うなどの業務をインタネットを通じて行うことが可能である。
制御用電源14は、無停電電源とし、商用電源の停電に備えるのが好ましい。
【0017】
充電端末機31〜34は、図3に示す如く構成され、利用者に各種情報および操作用画面を提供し、料金を回収し、電気自動車と各種ケーブル接続を行うものであり、急速充電用のコネクタ301と、普通充電用のコンセントボックス308とを備える。充電端末機35は、急速充電用の装備を具備しない点でのみ、充電端末機31〜34と相違する。
なお、充電端末機31〜35に音声ガイド機能や印字機能を設けてもよいことはいうまでもない。
操作パネル303は、利用者とのマンマシンインタフェイス機能を果たすタッチパネル式液晶パネルであり、表示手段(情報出力手段)と情報入力手段を兼ねる。充電作業者は、操作パネル303を操作して、料金回収装置304に支払用情報記憶媒体330(図示せず)を読み取らせて充電料金を先払いし、コネクタ301から充電を行う。充電作業の際、必要に応じて、インターホン307で監視センターのオペレータと会話をすることも可能である。
【0018】
本実施の形態における支払用情報記録媒体330は、ICカードや携帯電話等の機器に組み込まれている記録媒体(例えば、FeliCa(登録商標))を用いるストアードバリュー型電子マネーを記録するものであるが、これ以外に、いわゆるプリペイドカードや、クレジットカード、デビットカードなどの電子データの読取により決済が可能な支払い手段を記録するものも含まれる。支払用情報記録媒体330は後述するように、オフラインで決済できるタイプのものを採用することが好ましい。
コンセントボックス308は、全ての充電端末機31〜35が備えるものであり、図4に示す如く構成される。コンセント385は、任意の定格のものを用いることができ、例えば250Vの引掛型であり、プラグを右方向に回転させるとロック状態となり、左方向に回転させるとアンロック状態となる。コンセントボックス308は、扉384が閉じた状態でなくては通電が行われない構成であり、充電中は電磁鍵382がロック状態となり扉384を誤って開くことが防止される。
【0019】
《操作》
充電装置1の操作を図5を参照しながら説明する。
充電スタンドの利用者は、駐車スペース100または200に表示されている充電開始待ち時間を見て、待ち時間の短い駐車スペースに電気自動車を駐車することができる。駐車スペースに駐車した利用者は、操作パネル303で急速充電または普通充電を選択する。
[i]急速充電のフロー
利用者は、急速充電用コネクタ301を電気自動車側のコネクタに接続する。電気自動車の仕様が充電端末機31〜34とケーブル通信が可能であり、かつ電気自動車データベースから各種情報を取得可能である場合には、車種識別情報(車両ID等)の最低限の情報のみを電気自動車との通信により取得し、その他の情報を電気自動車データベースから取得する。ここで、バッテリの充電残量については、現時点では電気自動車の通信項目の標準仕様に挙げられていないため、本実施の形態では操作パネル303から手入力をすることとしているが、将来的にケーブル通信が可能となった場合には、ケーブル通信で充電残量の情報を取得してもよい。これらの情報の入力が完了すると、充電開始時刻、標準充電時間、標準充電終了予定時刻、充電料金などが計算され、操作パネル303に表示される。利用者は操作パネル303に表示された情報を見て、充電時間を指定するか、標準充電時間を指定するかを選択する。なお、本実施の形態では、急速充電の充電時間の上限を40分としている。充電時間が設定されると、充電料金が操作パネル303に表示されるので、利用者は充電料金の支払いを行う。本実施の形態における、標準充電時間、課金方式および支払方式については後述する。
【0020】
充電料金の支払いが行われると、充電予約が完了し、確定した充電開始時刻および充電完了時刻が操作パネル303に表示される。これにより、コネクタ301がロックされ、取り外しできない状態となる。充電開始時刻になると急速充電が開始され、車両異常による充電中断等がない限り、充電完了時刻に通電が中止され、コネクタのロックが解除される。ただし、本実施の形態では、パスワードを設定することにより、途中で充電を中止する機能を有している。このような機能を設けることにより、途中で急用が発生した場合などに、充電を中止することを可能としている。
以上のステップを経て、利用者は駐車スペースから電気自動車を移動する。
【0021】
[ii]普通充電のフロー
利用者は、電気自動車のプラグを電源コンセント385に接続し、電力ケーブルをスリット383に配置し、扉384を閉じる。操作パネル303で車種を選択し、充電残量を入力すると、充電開始時刻、標準充電時間、標準充電終了予定時刻、充電料金などが計算され、操作パネル303に表示される。利用者が操作パネル303に表示された情報を見て、充電時間を設定する。なお、本実施の形態では、普通充電の充電時間の上限を60分としている。充電時間が設定されると、充電料金が操作パネル303に表示されるので、利用者は充電料金の支払いを行う。急送充電と同様に、本実施の形態では、電子マネーによる支払いのみを可能としている。
充電料金の支払いが行われると、充電予約が完了し、確定した充電開始時刻および充電完了時刻が操作パネル303に表示される。これにより、電気鍵381がロックされ、取り外しできない状態となり、充電が開始される。そして、中止操作がない限り、充電完了時刻に通電が中止され、電気鍵381のロックが解除される。普通充電においても、急速充電と同様に、パスワードを設定することにより、途中で充電を中止する機能を有している。
以上のステップを経て、利用者は駐車スペースから電気自動車を移動する。
【0022】
《スケジューリング》
充電のスケジューリングは、充電時間を決めて予約順に割り当て時間を割り振っていくことで行われる。充電時間は分単位とし、充電器切替スケジュールは30秒単位で組んでいる。安全のため、充電対象となる電気自動車間の切替には30秒間の切替え時間を設けている。
なお、充電の途中で、中止操作が実施された場合に再度スケジューリングを行うことも考えられるが、制御が煩雑となるため本実施の形態ではスケジュールは変更しない仕様とした。同様の理由により返金も行わない仕様とした。
図6は、4台の駐車スペースにおける充電のタイムチャートであり、No2→No1→No4→No3→No1の順番で充電が行われる場合の例である。
充電装置1は、急速充電器11を1台しか内蔵していないため、充電は1台ずつ順番に行われる。図6では、まず、No2の車両により充電予約が行われ、No2の車両の充電中にNo1の車両の充電予約が行われ、No1の車両の充電中にNo4およびNo3の車両の充電予約が行われている。ここで、No3の車両の充電開始待ち時間は、図6の最下段に実線で示される、両端が矢印の水平方向の直線の時間である。図6の最下段において、各車両間の切替には0.5分間の切替え時間を設けている。
なお、普通充電は、全てのコンセント385,385・・を同時に使用することができるため、スケジューリングを行っていない。
【0023】
充電時間を設定し、充電料金の支払いが完了した時点で、充電開始時刻および充電完了時刻が確定する。本実施の形態では充電開始時刻は、30秒ごとのサイクルで設定する。そして、先行予約がない場合には30秒刻みのサイクルに丸め、サイクル時刻の10秒前から40秒前までの間を充電開始予約時刻とする(図7参照)。例えば、充電開始時刻を一のサイクル(8時21分30秒)に設定したい場合には、当該サイクルの10秒前(8時21分20秒)までに充電の予約を完了しない場合には、次のサイクル(8時22分00秒)に充電開始時刻を設定する仕様としている。
先行予約がある場合は、先行する車両の充電完了時刻の30秒後のサイクルから充電予約を可能とし、この予約の完了は当該サイクルの開始時刻の10秒前までを予約可能時間とする。
充電の予約が複数追加された場合も同様で、先行する最終の予約の充電完了時刻に30秒加えた時刻以降のサイクルを予約可能サイクルとし、30秒刻みのサイクルで予約を可能としている。
なお、上記のサイクルを30秒ではなく、違う時間単位とできることは言うまでもない。
【0024】
《課金方式》
本実施の形態における課金方式について補足の説明をする。
本実施の形態においては、従量制ではなく、充電端末機の使用時間に応じた料金を徴収する課金方式としている。従量制としなかったのは、急速充電においては、バッテリの劣化等によるバッテリ充電特性の個体差や充電残量の検出精度(誤差10%程度)などの問題があり、充電の開始前に充電電力量を予想することが困難だからである。したがって、充電電力量を基準とした課金方式を採用すると、設定した充電電力量に応じて充電終了時刻が大きくばらつき、充電順序のスケジューリングを行うことは困難を極める。
また、充電電力量は充電電流が同じCAであればバッテリ容量に比例するものの、充電残量の増加に伴い充電効率が逓減する。図8は、標準的な2CAで20kWのバッテリを充電した場合の充電電力推移のグラフである。このため、充電電力量を基準とすると、充電時間が過剰に長くなったり、充電が終わらなくなるおそれさえある。この問題は、高電力で充電を行う急速充電において特有の問題である。
【0025】
図9は、バッテリの充電残量と標準充電時間の関係を表すグラフである。ここで、標準充電時間とは、充電開始から充電残量が表示で75%(正味で80%)になるまでの所要時間のことである。図9から、充電残量が少ない場合には充電効率がよく、充電残量が多い場合には充電効率が悪くなるという傾向が分かる。例えば、充電残量が表示で0%の場合に0%→75%とするための所要時間は約25分であるが、充電残量が表示で50%の場合に50%→75%とするための所要時間は約13分であり、前者は後者の約2倍の時間で3倍の容量を充電可能であることが分かる。
以上のように、従量制により課金を行うと、所要充電時間の計算の誤差などからスケジューリングを行うことができず、利用者に不要な待ち時間を発生させることとなる。そこで、本発明においては、充電端末機の使用時間により課金を行う方式とし、充電電力量の多寡にかかわらず、設定した時間で充電を終了することにより、正確なスケジューリングを行うことを可能としている。
【0026】
《支払方式》
無人での運用を考えると、充電料金を確実に回収するためには前払い式とすることが好ましい。他方、充電電気代はせいぜい数百円程度であり、料金回収に費用はかけられないという問題がある。クレジットカードやデビッドカードを用いた支払い方式では、センターとの通信による認証プロセスが必要であり、運用コストがかかる。現金前払い精算もあるが釣り銭準備維持等のための運用コストがかかる。したがって、センターとの通信が不要なオフライン決済型の支払方式、例えば、電子マネーやプリペイドカードを用いることが好ましく、専用カードの発行が不要という観点からは電子マネーを用いることがより好ましく、使用できる地域が広い電子マネー(例えばEdy(登録商標))を用いることがさらに好ましい。
【0027】
《料金テーブル》
充電残量を考慮せずに使用時間で一律に課金を行うと、充電電力量の多寡にかかわらず一定の料金が課金されることとなってしまうという問題がある。また、電力料金は時間帯によって異なる料金が設定されている。また、図8に示すように、急速充電では充電後半で充電電力が減少すること、充電後半は割安な料金とするのが合理的である。そこで、本実施の形態では、表1に例示する如く、バッテリ容量と充電時間帯に応じた段階的な料金テーブルを用意することで、合理的な料金体系となるようにしている。
【0028】
【表1】

【0029】
《標準充電時間》
[i]急速充電
電気自動車との情報通信により、車種(または車両ID)、充電最大電流情報を取得し、この情報と利用者が入力したバッテリ充電残量の情報(バッテリ充電残量が電気自動車からの通信情報に含まれている場合には自動取得)とに基づきシステム制御部13の演算装置で標準充電時間が演算される。ここで、利用者(運転者)に表示されているバッテリ充電残量は、正味の残量20%を0%とし、正味の残量100%を100%と表示するのが電気自動車の標準仕様である(20%は余裕容量)。したがって、表示残量と正味残量の関係は下記式1のとおりとなる。
【0030】
(式1)正味バッテリ充電残量%=表示バッテリ充電残量%×0.8+20%
【0031】
本実施の形態では、急速充電において、通常正味の充電残量で80%(表示で75%)を満充電とする標準充電時間を算出するための上限係数としている。これは、正味の充電残量で80%を上限としておけば、電気自動車で表示された充電残量に誤差があった場合にも、過充電となることを回避できるためである。標準充電時間の演算にあたっては、車種によって充電電流が異なるため、車種毎のタイムテーブルを用意する必要がある。
また、バッテリが劣化してくると充電時間は標準より長時間必要となること、時間が無く標準より短い充電時間を希望する場合に対応可能とすること、より多くの充電を行いたい場合に対応すること、などの理由から、本実施の形態では利用者が充電時間を1分単位で調整することを可能としている。ただし、この場合も最短10分、最長40分などの下限・上限を設けることとする。
【0032】
[ii]普通充電
急速充電と同様に、車種、バッテリ充電残量等の情報を取得し、この情報に基づきシステム制御部13の演算装置で標準充電時間が演算される。上述のとおり、利用者(運転者)に表示されているバッテリ充電残量は、正味の残量20%を0%とし、正味の残量100%を100%と表示するのが電気自動車の標準仕様であり、表示残量と正味残量の関係は上記式1のとおりとなる。
PHEVの搭載する標準的なリチウムイオン電池(容量4kWh)を電圧200V容量3kVAの充電電源で充電した場合、正味の充電残量で80%(表示で75%)まで充電するのに要する標準充電時間は、図10のとおりとなる。
なお、車種によってバッテリ容量および充電条件が異なるため、車種毎に標準充電時間のテーブルを用意する。
【0033】
《インタロック機構》
[i]急速充電中
急速充電中の偶発的なコネクタ301の脱落や故意によるコネクタ301の取り外しなどを防止するために、コネクタ301にインタロック機構を設ける。
急速充電器側コネクタの形状は日本電動車両協会の規格(JEVS G 105)により定められている。すなわち、コネクタ301はオスプラグであり、車両のメスコネクタに差し込み、急速充電器側コネクタの接続レバーを引くと当該コネクタの接続導体が前進し、車両側の受け口と接続される構造とすることなどが規定される。しかしながら、上記の規格ではインタロック機構については規定されていない。
そこで、本発明においては、コネクタ301に下記の構造を備えるインタロック機構を設けた(図11参照)。
(1)コネクタ嵌め合い部ロック機構
接続レバー317の操作に連動した機械的インタロックである。制御用端子319の側面に設けられた突起部321が係止部311を外方に押出してコネクタ嵌め合いロックを構成する。
(2)通電部接続の引き外し防止用ロック機構
ラッチ機構312によるインタロックである。
(3)通電部引き離し誤操作防止用接続レバーロック機構
電磁ロッド313による電気的インタロックである。ラッチの誤引き外し防止も兼ねる。
接続レバー317のロック解除は、充電終了後およびパスワードで保護した充電中止操作を行った際になされる。接続レバー317のロックが解除されると、通電部接続の引き外し操作およびコネクタ嵌め合い部の取り外しが可能となる。
(4)ラッチ解除レバーロック機構
ラッチ解除レバー314(接続レバーのロック解除用レバー)の操作をロックする電気的インタロックである。ラッチ解除レバーのロック解除は、充電終了後およびパスワードで保護した充電中止操作を行った際になされる。
(5)接続レバー位置検出用スイッチ
リミットスイッチ316による電気的インタロックである。接続レバー317が接続位置にない場合には通電を開始しない。接続レバーが開放位置、または接続位置以外の位置に長時間ある場合はコネクタ異常と判断し、すべての操作を禁止する。
【0034】
上記のインタロック機構を備えるコネクタ301におけるインタロックの動作を図12に示す。なお、本実施の形態では、充電緊急停止スイッチが押されると急速充電器11は緊急停止するが、接続レバー317のロックは解除されず、ロックの解除は操作パネル303からパスワードを入れて解除操作を行うか、充電完了時刻になり自動解除されるかのいずれかである。
【0035】
[ii]普通充電中
普通充電はコンセントにプラグを差し込んで充電予約時刻間にコンセントを通電するため、通電中にプラグを外さないため下記の構造を備えるインタロック機構を設ける(図4参照)。
(1)普通充電用コンセント385は、扉384を有するコンセントボックス308に収め、扉384は電気鍵382で充電中は開放できない構造とする。電気鍵382の解除は、充電終了後およびパスワードで保護した解除操作を行った際になされる。
(2)コンセントボックス308の扉384が閉状態にあることを検出し、閉状態に無い場合には充電予約やコンセント通電ができないようにする。
上記のインタロック機構を備えるコンセントボックス308におけるインタロックの動作を図13に示す。なお、本実施の形態では、充電緊急停止スイッチが押されるとコンセント回路は緊急停止するが、コンセントボックス308のロックは解除されず、ロックの解除は操作パネルからパスワードを入れて解除操作を行うか、充電完了時刻になり自動解除されるかのいずれかである。
【0036】
《遠隔監視機能》
充電スタンドの運用コストを抑えるためには、無人運用を可能とすることが重要である。そのため、本実施の形態では、インタネットを経由しての遠隔監視を可能としている。
遠隔監視センター400にはオペレータが常駐しており、運転状況を監視するとともに、異常時対応、利用者との会話、充電電力料金の変更等の設定変更などの業務を行う。
遠隔監視センター400には、センターサーバ401が配置されており、複数の場所に配置された充電装置1の遠隔監視を行うことが可能である。センターサーバ401による遠隔監視は、例えば、特開2002−157178に記載されたリモートコントロールサーバを利用することが開示される。このリモートコントロールサーバは、充電装置1を構成する各機器と常に同じ情報を保持する仮想機器(ソフトウエアオブジェクト)を作成し、これを保持・配送する機能をもっている。かかる構成では、センターサーバ401は、WANおよび/またはLANを介してリモートコントロールサーバにアクセスして、監視・制御対象機器の仮想機器と常に情報を共有して、監視・計測データを表示したり、クライアントや監視センターに保持している仮想機器に制御指令をインプットすることができるため、クライアントや監視センターから監視・制御対象機器を監視・制御することが可能である。
また、センターサーバ401は、充電装置1の運転状況、充電実績、異常発生実績等のデータおよび電子マネー等による課金データの管理・保管する機能を有する。
【0037】
《車両入出検出》
本実施の形態は、電気自動車の監視手段として監視カメラ4を備えており、いわゆる迷惑駐車を監視センターから遠隔監視することが可能である。
本実施形態の変形例として、充電スタンドに車両の出入りを検知する光電センサを設けて車両の駐車を検出し、検出データをセンターサーバ401で管理・保管する車両入出検出装置を備える構成が開示される。光電センサは、駐車位置による誤動作・誤不動作を防止するために複数設けることが好ましく、本実施の形態では3つ設けている(図15参照)。また、人の通過などを光電センサが捉えることによる誤動作を防止するため、検出の確認時間(5秒程度)を設け、光電センサの検出変化が確認時間以上継続していることを確認できた時点で入出車と判断する(図16参照)。以上の構成を備えることにより、下記の用途での利用ができる。
(1)充電しない車輌の検知
車両が検出されているにもかかわらず長時間充電予約操作が行われない場合は、充電目的でない駐車と考えられ、充電スタンドにとって迷惑行為(迷惑駐車)であるので、このような駐車が長時間継続する場合は、車両を強制移動するなどの対策を施すことができる。
(2)駐車時間の統計データ取得
充電時間および駐車時間の実績(例えば、平均駐車時間の統計データ)等を分析することにより、充電スペースの稼働状況を把握することができ、充電スタンド設置後の充電スペース数の増減計画や料金設定等に反映することができる。
【0038】
《コンセプト》
以上に説明した最良の形態の本発明の充電スタンドのコンセプトをまとめると次のとおりである。
(1)1台の急速充電器あたり複数の充電用駐車スペースを用意し、駐車した時点で充電予約を行い、急速充電器は予約スケジュールに基づき、順次給電する車両を切替えて充電を行っていく。
(2)充電スペースには充電操作を行うタッチパネル式画面、料金精算用電子マネーカード等を読み書きする料金回収装置、および電気自動車と接続する電力ケーブルを備えた充電端末機を設置する。充電端末機は、充電用駐車スペース近傍に設置し、普通充電用コンセントも併設するのが好ましい。
(3)標準充電時間は、電力ケーブル(または通信ケーブル)を接続し、車両と充電器間で行われる情報授受をすることにより得られる情報(必要に応じて手入力される情報を併用)に基づき、車両搭載バッテリの仕様および充電残量を取得することで、自動算出可能とする。ただし、バッテリが劣化してくると充電時間が長くなること、劣化状況の検出は困難なことなどから手入力で標準充電時間を修正できることが好ましい。
(4)充電は予約された充電時間分行われる。別の言い方をすれば、急速充電器あるいはコンセント用電源を時間貸しする。急速充電においては、車両からの指令に基づき急速充電器を運転する。普通充電においては、充電制御は車両側で行われ、その間コンセントに通電される。
(5)充電中の事故を防止するため、急速充電用充電器側コネクタには通電中のコネクタ取り外し防止インタロックを設ける。また、普通充電用コンセントには通電中のプラグ取り外し防止インタロックを設ける。
(6)充電料金精算は充電予約時に行い、急速充電器使用時間あるいはコンセント用電源使用時間に応じた料金が請求される。電気料金は使用電力量の従量制でなく充電時間に応じた料金とする。ただし、急速充電では使用電力量がバッテリ容量にほぼ比例することからBEVのバッテリ容量を考慮した料金単価とする。
(7)無人運用のための遠隔監視装置を設ける。インタネットを使用して、監視センターに充電装置運転状況、充電実績、異常発生状況を通報するとともに、充電スタンド監視画面の伝送、利用者との通話機能を設ける。また、電子マネー引き落としデータの連係、充電電力料金の変更等も監視センターで遠隔で行う。
(8)料金支払いは電子マネーを使用することが好ましい。電子マネーは、クレジットカードのような通信回線を経由した認証等の清算処理が不要であり、料金回収費用が安価なためである。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明によれば、セルフ方式の電動車両用充電スタンドを提供することが可能となる。
また、本発明は、携帯電話やノートパソコン等のバッテリ内蔵機器にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】従来の充電スタンドの構成図である。
【図2】本発明の充電スタンドの構成図である。
【図3】本発明の充電端末機の構成図である。
【図4】本発明のコンセントボックスの構成図である。
【図5】本発明の充電スタンドにおける充電操作の流れ図である。
【図6】急速充電のタイムチャートの一例である。
【図7】急速充電の予約タイミングの説明図である。
【図8】充電電流2CAでリチウムイオン電池(容量20kWh)を急速充電した場合の充電電力の推移を示すグラフである。
【図9】充電電流2CAでリチウムイオン電池(容量20kWh)を急速充電した場合の標準充電時間を示すグラフである。
【図10】電圧200V容量3kVAの充電電源でリチウムイオン電池(容量4kWh)を普通充電した場合の標準充電時間を示すグラフである。
【図11】本発明の急速充電用コネクタの構成図である。
【図12】図11の急速充電用コネクタにおけるインタロック動作の流れ図である。
【図13】図4のコンセントボックスにおけるインタロック動作の流れ図である。
【図14】本発明の遠隔監視センターの概要構成図である。
【図15】本発明の車両入出検出装置の概要構成図である。
【図16】図15の車両入出検出装置の動作の説明図である。
【符号の説明】
【0041】
1 充電装置
2 商用電源
3 インタネット
4 監視カメラ
5 バッテリ電気自動車(BEV)
6 プラグインハイブリッド車(PHEV)
10 急速充電ユニット
11 急速充電器
12 充電器制御部
13 システム制御部
14 制御用電源
15 切替スイッチ(急速充電回路開閉器)
16 PLCモデム
20 普通充電ユニット
21 コンセント用電源
22 切替スイッチ(コンセント回路開閉器)
31〜34 充電端末機(急速・普通充電用)
35 充電端末機(普通充電用)
100 急速・普通充電用駐車スペース
200 普通充電用駐車スペース
301 コネクタ
302 急速充電用ケーブル
303 操作パネル
304 料金回収装置(リーダ・ライタ)
305 カバー
306 緊急停止スイッチ
307 インターホン
308 コンセントボックス
309 普通充電用ケーブル
311 係止部
312 通電部引き外し防止用ロック(ラッチ機構)
313 ラッチ解除レバーロック用電磁ロッド
314 ラッチ解除レバー
315 接続レバーロック用電磁ロッド
316 レバー位置検出用リミットスイッチ
317 通電部接続レバー
318 通電用端子
319 制御用端子
321 突起部
330 支払用情報記録媒体
381 扉閉検出スイッチ(リミットスイッチ)
382 電気鍵(電磁ロッド)
383 ケーブル通し用スリット
384 扉
385 充電用コンセント
400 遠隔監視センター
401 センターサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動車両のバッテリに電力を供給する電力供給手段と、
充電指示情報を入力可能とする情報入力手段、情報表示手段、および利用者から料金を回収する料金回収手段を有する充電端末機と、
記憶装置と演算装置を有し、前記情報入力手段から入力された充電指示情報を記憶し、充電開始予定時間、充電終了予定時間および充電料金を含む充電予約情報を計算し、前記電力供給手段の使用可能時間を設定する制御部と、を備えた電動車両の充電システムであって、
前記制御部が、前記充電予約情報を前記情報表示手段に表示させ、前記料金回収手段により充電料金を回収した後、前記電力供給手段を使用可能とすることを特徴とする電動車両の充電システム。
【請求項2】
前記電力供給手段が、急速充電器と、該急速充電器と切替スイッチを介して電力線で接続された複数のコネクタと、を含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の電動車両の充電システム。
【請求項3】
前記コネクタが、インタロック機構を有することを特徴とする請求項2に記載の電動車両の充電システム。
【請求項4】
前記コネクタが、前記制御部と電力線通信手段を介して通信可能であり、
前記情報入力手段が、当該コネクタを含んで構成されることを特徴とする請求項2または3に記載の電動車両の充電システム。
【請求項5】
前記電力供給手段が、電源と、該電源と切替スイッチを介して電力線で接続された複数のコンセントと、を含んで構成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の電動車両の充電システム。
【請求項6】
前記コンセントが、インタロック機構を有するコンセントボックスに収納されることを特徴とする請求項5に記載の電動車両の充電システム。
【請求項7】
前記料金回収手段が、充電料金を決済する情報記憶媒体のリーダ・ライタを含んで構成されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の電動車両の充電システム。
【請求項8】
前記リーダ・ライタが、電子マネー用リーダ・ライタであることを特徴とする請求項7に記載の電動車両の充電システム。
【請求項9】
前記制御部の有する記憶装置には、電動車両の車種情報および/または車種識別情報とバッテリ情報が関連付けられたデータベースが記憶され、前記制御部が、前記情報入力手段から入力された車種情報に基づきデータベースからバッテリ情報を取得し、充電開始予定時間、充電終了予定時間および充電料金を計算することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載の電動車両の充電システム。
【請求項10】
前記制御部が、前記充電終了予定時間として予め設定した上限係数までバッテリを充電するのに要する標準充電時間を前記情報表示手段に表示させることができ、
前記情報入力手段において、前記標準充電時間が選択された場合には当該標準充電時間の間、前記電力供給手段を使用可能とすることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の電動車両の充電システム。
【請求項11】
前記情報入力手段から、前記標準充電時間を修正できることを特徴とする請求項10に記載の電動車両の充電システム。
【請求項12】
前記情報入力手段から、前記充電終了予定時間を入力できることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか一項に記載の電動車両の充電システム。
【請求項13】
前記制御部が、インタネットを介して遠隔監視サーバと通信可能に構成されることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか一項に記載の電動車両の充電システム。
【請求項14】
さらに、充電端末機付近に駐車している電動車両を監視する監視手段を備え、
前記制御部が、駐車時間が予め設定された時間を超えた場合に、前記遠隔監視サーバに通知する機能を有することを特徴とする請求項13に記載の電動車両の充電システム。

【図8】
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【図9】
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【図15】
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【図16】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−28913(P2010−28913A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−184526(P2008−184526)
【出願日】平成20年7月16日(2008.7.16)
【出願人】(000180368)四国電力株式会社 (95)
【出願人】(000144991)株式会社四国総合研究所 (116)
【Fターム(参考)】