説明

電動車両またはハイブリッド車両用の歩行者警告システム

例えば電動車両(3)またはハイブリッド車両(4)などの自動車(2)の周囲(16)にいる少なくとも1人の人員(13)に警告するための本発明のシステムには、オーディオ信号を形成する少なくとも1つの発生器(5)と、この発生器(5)をスイッチオンおよびスイッチオフするためおよび/またはオーディオ信号の音量を制御するための装置とが含まれており、ここでは人員識別システム(8)により、自動車(2)の周囲(16)にいる少なくとも1人の人員(13)および/または対象体(20)を検出することができ、また上記の装置により、上記の少なくとも1人の人員(13)および/または対象体(20)に依存して、上記の少なくとも1つの発生器(5)をスイッチオンまたはスイッチオフすることができ、および/またはオーディオ信号の音量を制御することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に記載された自動車の周囲にいる少なくとも一人の人員に警告するシステムと、請求項9の上位概念に記載された自動車の周囲にいる少なくとも一人の人員に警告する方法に関する。
【0002】
従来の技術
環境保護上の理由からまた貴重な化石燃料材料を節約するため、ますます電動車両またはハイブリッド車両としての自動車が使用されるようになっている。電動車両は、車両を駆動するための電動機だけを有しており、またハイブリッド車両は、このハイブリッド車両を駆動するための内燃機関も電動機も共に有している。自動車における内燃機関、殊にピストン機関は、特徴的な騒音を発生する。ここで内燃機関のこの騒音放出は、道路使用者としての自動車の周囲にいる人員、例えば歩行者または自転車利用者にこの自動車のことを警告することができ、ひいては安全の一側面をなしているのである。電動車両およびハイブリッド車両は、この車両を電動機によって駆動する際には上記のような騒音が放出されないため、歩行者ないしは道路使用者にこの車両のことを音響的に警告することができないのである。このことにより、道路使用者に対する事故の危険性が高まってしまうおそれがある。
【0003】
DE 197 01 801 C2には車両において、殊にモータ駆動の自動車において、エンジン騒音および走行騒音を模擬的に形成する装置が記載されており、この装置は、車両速度によって起動される測定装置と、この測定装置と連動する騒音発生器と、この騒音発生器に接続されている少なくとも1つの騒音放射装置と、騒音発生器と連動する騒音担体(Geraeuschtraeger)とを有する。
【0004】
DE 10 2007 003 201 A1には、電気駆動車両用またはハイブリッド車両用にオーディオ信号を形成する装置が記載されている。例えば音、サウンドまたは騒音などのオーディオ信号は、オーディオ発生器によって形成され、近づいてくる電気駆動車両またはハイブリッド車両について歩行者に警告するために使用される。オーディオ発生器としてのスピーカは、車両が所定の速度を上回った場合にはじめてスイッチオンすることができる。
【0005】
DE 195 40 768 A1からは自動車および電動車両用の信号音装置が公知であり、車両が前進走行する際には持続的または間欠性の、ピストン動作音よりも格段に静かな信号音を出力することができる。
【0006】
発明の開示
発明の利点
例えば電動車両またはハイブリッド車両などの自動車の周囲にいる少なくとも一人の人員に警告する本発明のシステムには、オーディオ信号を形成する少なくとも1つの発生器と、この発生器をスイッチオンおよびスイッチオフするためおよび/またはオーディオ信号の音量を制御するための装置とが含まれており、ここでは人員識別システムにより、自動車の周囲にいる少なくとも一人の人員および/または対象体を検出することができ、また上記の装置により、上記の少なくとも一人の人員および/または対象体に依存して、上記の少なくとも1つの発生器をスイッチオンまたはスイッチオフすることができ、および/またはオーディオ信号の音量を制御することができる。
【0007】
これにより、自動車の道路共同使用者であるこの自動車の周囲の人員、例えば歩行者または自転車利用者は、上記のオーディオ信号により、この自動車について警告されるのである。例えば、少なくとも1人の人員がこの自動車の近くの周囲にいる場合、例えば自動車から100,50,30,20,10または5m以下だけ離れた距離に人員がいる場合にだけ上記の発生器によって上記のオーディオ信号が形成される。したがって人員に警告するためのオーディオ信号は、実際にこのオーディオ信号が必要な場合にだけ形成されるのである。したがってこの自動車の近くの周囲に人員がいない場合、この自動車は殊に小さい騒音で運動ないしは走行するのである。
【0008】
殊に上記の人員識別システムによって検出されるデータおよび計算ユニットにより、上記の少なくとも1人の人員に対する、上記の自動車による潜在的危険性を求めることができ、またこの潜在的危険性に依存して上記の装置により、上記の少なくとも1つの発生器をスイッチオンまたはスイッチオフ可能であり、および/またはオーディオ信号の音量を制御することができる。上記の計算ユニットは、上記の人員識別システムによって検出したデータを評価し、ここから潜在的危険性ないしはこの潜在的危険性の量を計算し、この潜在的危険性に依存して上記の装置はスイッチオンまたはスイッチオフされ、および/またはオーディオ信号の音量が制御される。したがって上記のオーディオ信号の制御は、例えば、自動車の速度だけに依存して行われるのではなく、この自動車の危険性に依存して行われるのであり、ここでこれは、自動車の周囲にいる少なくとも1人の人員に対し、この自動車から発せられるものである。
【0009】
別の1実施形態では、上記のオーディオ信号の音量は、上記の潜在的危険性の量に依存して制御可能である。
【0010】
上記の潜在的危険性が大きければ大きいほど、有利には少なくとも1つの発生器によって形成されるオーディオ信号の音量が大きくなり、またその逆になる。したがって上記の自動車から発せられる、人員に対する潜在的危険性が大きい場合、上記のオーディオ信号は、大きな音量で形成されまたその逆になるため、上記の人員には適切に警告が行われるのである。
【0011】
有利には上記の潜在的危険性の量は、自動車と少なくとも1人の人員との間隔および/または間隔の変化に依存して、および/または自動車の予想経路と、少なくとも1人の人員との間の距離に依存して求めることができる。
【0012】
別の1実施形態では上記の潜在的危険性の量は、自動車と、少なくとも1人の人員の予想経路との間隔に依存して求めることができ、および/または自動車の予想経路と、少なくとも1人の人員の予想経路との間の間隔に依存して求めることができる。例えば、人員と自動車との間の間隔および/または間隔の変化は、上記の潜在的危険性の量に対する1つのパラメタである。ここでは上記の間隔または間隔の変化の他に自動車の速度、自動車の方向および/または上記の少なくとも1人の人員の速度および/または少なくとも1人の人員の方向を考慮して上記の潜在的危険性の量を求める。この間隔が小さければ小さいほど、上記の潜在的危険性は大きくなりまたその逆になる。上記の変化に起因して間隔が小さくなる場合、単位時間当たりの間隔のこの変化が大きくなればなるほど、上記の潜在的危険性は大きくなりまたこの逆になる。さらに自動車の周囲を検出して、衝突を避けるようとする自動車の回避の可能性を検出し、この回避の可能性が小さければ小さいほど、上記の潜在的危険性を大きく求めまたこの逆を行うことも可能である。
【0013】
1変形実施形態において上記のオーディオ信号は、音、サウンド、騒音、例えばエンジン騒音または警告信号である。
【0014】
上記の人員識別システムは、有利にはビデオシステムおよび/またはレーダおよび/または赤外線カメラである。ここで上記の人員識別システムにより、つぎを検出することができる。すなわち、
自動車と、少なくとも1人の人員および/または対象体との間の間隔、および/または
自動車と、少なくとも1人の人員および/または対象体との間の間隔の変化、および/または
少なくとも1人の人員および/または対象体の速度、および/または
少なくとも1人の人員および/または対象体の運動方向を検出することができる。
【0015】
別の1実施形態において上記の少なくとも1つの発生器は、スピーカおよび/またはベルである。
【0016】
別の1実施形態では上記のシステムは、少なくとも2つの発生器を有する。これにより、例えば上記の自動車には、異なる箇所に複数のスピーカが取り付けられる。有利にはこれらのスピーカは、自動車を基準にした上記の少なくとも1人の人員の位置に依存して、所期のようにスイッチオンまたはスイッチオフされ、および/またはスピーカの音量が制御される。例えば、自動車の走行方向の右側に人員がいる場合、この自動車の右側におけるスピーカを駆動するかまた殊に大きな音で駆動し、自動車の左側におけるスピーカを駆動しないかまたは小さな音で駆動する。
【0017】
別の1実施形態では上記のシステムのエラーまたは障害を検出することができ、また障害時にはあらかじめ定めたオーディオ信号が形成される。これにより、エラーまたは障害時にも警告を行うことができる。
【0018】
例えば、電動車両またはハイブリッド車両などの自動車の周囲にいる少なくとも1人の人員に警告する本発明の方法はつぎのステップを有する。すなわち、オーディオ信号を形成するステップ、音量を制御するステップ、および/またはオーディオ信号を発するステップを有しており、ここでは自動車の周囲にいる少なくとも1人の人員に対する上記の走行する自動車の潜在的危険性を求め、この潜在的危険性に依存して上記のオーディオ信号を制御する。
【0019】
例えば人員識別システムを用いて上記の少なくとも1人の人員を検出する。
【0020】
別の1実施形態では上記の潜在的危険性の量をつぎに依存して求める。すなわち、
自動車と、少なくとも1人の人員および/または対象体との間隔および/または間隔の変化に依存して、および/または
自動車の予想経路と、少なくとも1人の人員および/または対象体との間隔に依存して、および/または
自動車の予想経路と、少なくとも1人の人員および/または対象体の予想経路との間の間隔に依存して求めるのである。
【0021】
補足的な1変形実施形態では、自動車の周囲環境を、例えば幼稚園、学校または病院を、例えばGPSおよび記憶された地図によって検出し、この周囲環境に依存して上記の潜在的危険性を求める。したがって自動車の周囲環境を一緒に考慮して潜在的危険性を求めるのである。上記の周囲環境が、例えば自動車の近くの学校などの殊に危険が推測される周囲環境である場合、人員と自動車との間隔が同じであっても、この自動車が学校の周囲環境にない場合よりも上記の潜在的危険性を高くレベル分けする。
【0022】
上記の潜在的危険性が大きければ大きいほど、有利には少なくとも1つの発生器によって形成されるオーディオ信号の音量は大きくしまたその逆を行う。
【0023】
別の1実施形態では上記の潜在的危険性のあらかじめ定めた第1の量以上では上記の少なくとも1つの発生器をスイッチオンし、および/または上記の潜在的危険性のあらかじめ定めた第1の量を下回った際には上記の少なくとも1つの発生器をスイッチオフする。
【0024】
例えば、上記の潜在的危険性のあらかじめ定めた第2の量以上では、上記のオーディオ信号をエンジン騒音から警告信号に切り換え、および/または上記の潜在的危険性のあらかじめ定めた第2の量を下回った際にはこのオーディオ信号を警告信号からエンジン騒音に切り換える。
【0025】
有利には上記の潜在的危険性の第2の量は、この潜在的危険性の第1の量よりも大きい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】自動車の周囲にいる少なくとも1人の人員に警告するシステムの基本図である。
【図2】自動車の側面および人員が示す図である。
【0027】
以下では添付の図面を参照して本発明の実施例を詳しく説明する。
【0028】
図1には自動車2の周囲16にいる少なくとも1人の人員13に警告するシステム1が示されている。例えば電動車両3またはハイブリッド車両4などの自動車2には、自動車2を駆動する電動モータが設けられている。(図示しない)電動モータだけで自動車2が駆動される場合、自動車2は極めてわずかな騒音だけしか発生せずに移動または走行する。自動車2が、例えば歩行者または自転車利用者などの道路共同使用者に警告できるようにするため、システム1は、オーディオ信号を形成する発生器5を有する。
【0029】
オーディオ信号を形成する発生器5は、例えばスピーカ6またはベル7である。オーディオ信号のタイプ、例えばエンジン騒音または警告音は、例えばメモリチップ、マイクロチップなどの記憶装置またはUSBスティックに記憶されている。USBスティックを使用する際には自動車のドライバは、所望のオーディオ信号をUSBスティックに記憶して、スピーカ6により、このオーディオ信号を警告信号として再生することもできる。自動車2の利用者は、計算ユニット9ならびに図示しない入力ユニットを用いて、オーディオ信号の種々異なるタイプの中から、少なくとも1人の人員13に警告するためのオーディオ信号を選択することもできる。図示しない伝送ケーブルにより、スピーカ6は計算ユニット9によって相応に駆動制御される。有利には複数のスピーカ6が自動車2に設けられている。例えば右前方、左前方、左後方および右後方に1つずつのスピーカ6が設けられており、自動車2の周囲16にいる人員13に所期のように警告がなされる。
【0030】
人員識別システム8により、自動車2の周囲16にいる少なくとも1人の人員13および/または例えばボール21などの対象体20が識別または検出される。例えば、道路にボール21が転がった場合、ボール21を追ってこの道路に向かって走る例えば子供などの人員13が推測される。この際に人員識別システム8、例えばビデオシステム10、レーダ11および/または赤外線カメラ12により、少なくとも1人の人員13および/または対象体20と、自動車2との間隔、および/またはこの少なくとも1人の人員13および/または対象体20と、自動車2との間隔の変化が検出される。さらに人員識別システム8により、少なくとも1人の人員13の速度および運動方向も検出される。また自動車2には自動車2の車両速度および運動方向を検出する装置14が設けられている。したがって計算ユニット9は、自動車2の予想経路も、少なくとも1人の人員13の予想経路も共に計算することができる。人員識別システム8および自動車2の速度および運動方向を検出する装置14によって検出されたデータから、計算ユニット9は、少なくとも1人の人員13に対する自動車2の潜在的危険性の量を計算する。
【0031】
潜在的危険性があらかじめ定めた第1の量以上になると、発生器5をスイッチオンおよびオフするおよび/またはオーディオ信号のスピーカを制御する装置15により、この発生器5がスイッチオンされてエンジン騒音がオーディオ信号として形成される。上記の潜在的危険性が大きければ大きいほど、すなわち自動車2と、少なくとも1人の人員13との間隔が実質的に小さければ小さいほど、上記のオーディオ信号の音量はそれだけ大きくなる。上記の潜在的危険性の量があらかじめ定めた第2の量を上回ると、上記のオーディオ信号は、エンジン騒音から警告信号に切り換えられる。ここでこの警告信号はエンジン騒音よりも格段に大きく、また騒音のタイプに起因して上記の少なくとも1人の人員13に一層意識的に知覚される。自動車2と、少なくとも1人の人員13との間隔が元のように大きくなると、再び上記の警告信号から、オーディオ信号としてのエンジン騒音に自動的に切り換わる。上記の少なくとも1人の人員と、自動車2との間隔がさらに大きくなると、上記の潜在的危険性の量は、上記の第1の量以下に下がり、発生器5は完全にスイッチオフされるため、発生器2により、上記の少なくとも1人の人員13に対し、オーディオ信号としての警告信号がもはや形成されることはなくなる。したがって道路共同利用者としての人員13に警告するオーディオ信号は、音響的な警告信号が実際に必要な場合にだけ形成されるのである。したがって潜在的危険性が極めて小さい場合または自動車2の近くの周辺に道路共同利用者がいない場合、有利にも電動車両2は、上記のオーディオ信号なしに殊に少ない騒音で進行することができるのである。
【0032】
人員13と自動車2との間の間隔の他に、自動車2の周囲16のタイプを一緒に考慮して、上記の潜在的危険性の量を求めることができる。自動車2に例えばGPSが装備されており、殊に危険な状況を有する建物、例えば学校18、病院19または幼稚園17が、自動車2の近い周囲環境16内にある場合には、人員13と自動車2との間の間隔が同じであっても、上記の潜在的危険性の量を、自動車2の近くにこのような周囲環境16がない場合よりも高く設定する。さらに上の特別な周囲環境16と自動車2との間隔も考慮することができる。自動車2と上記の特別な周囲環境16との間隔が小さければ小さいほど、上記の潜在的危険性の付加的な量は大きくなりまたこの逆になり、この付加的な量は、自動車2の上記の特別な周囲環境16があることによって求められる。
【0033】
全体をまとめると、自動車2の周囲にいる人員13に警告する本発明のシステム1には大きな利点がある。上記のオーディオ信号の音量は、人員13に対する自動車2の潜在的危険性に適合されるため、殊に効果的かつ確実に人員13に自動車2のことを警告することができる。さらに上記のオーディオ信号は、人員13に対して危険がある場合にだけ形成されるため、電動車両3またはハイブリッド車両14は、潜在的危険性がないかまたはこれがわずかである場合には殊に静かにひいては環境に優しく進行することができるのである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
例えば電動車両(3)またはハイブリッド車両(4)などの自動車(2)の周囲(16)にいる少なくとも1人の人員(13)に警告するシステム(1)であって、
該システムは、
− オーディオ信号を形成する少なくとも1つの発生器(5)と、
− 当該の発生器(5)をスイッチオンおよびスイッチオフする、および/または前記のオーディオ信号の音量を制御する装置(15)とを有するシステムにおいて、
人員識別システム(8)により、前記の自動車(2)の周囲(16)にいる少なくとも1人の人員(13)および/または対象体(20)が検出可能であり、
前記の装置(15)により、前記の少なくとも1人の人員(13)および/または対象体(20)に依存して、前記の少なくとも1つの発生器(5)がスイッチオンまたはスイッチオフ可能であり、および/または前記のオーディオ信号の音量が制御可能であることを特徴とする、
自動車(2)の周囲(16)にいる少なくとも1人の人員(13)に警告するシステム(1)。
【請求項2】
前記の人員識別システム(8)によって検出したデータと、計算ユニット(9)とを用いて、前記の自動車(2)による前記の少なくとも1人の人員(13)に対する潜在的危険性を求めることができ、
当該の潜在的危険性に依存し、前記の装置(15)によって前記の少なくとも1つの発生器(5)がスイッチオンまたはスイッチオフ可能であり、および/または前記のオーディオ信号の音量が制御可能である、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記のオーディオ信号の音量は、前記の潜在的危険性の量に依存して制御可能である、
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記の潜在的危険性が大きければ大きいほど、前記の少なくとも1つの発生器(5)によって形成されるオーディオ信号の音量を大きくしまたその逆を行う、
請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記の潜在的危険性の量は、
前記の自動車(2)と、少なくとも1人の人員(13)との間の間隔および/または間隔の変化に依存し、および/または
前記の自動車(2)の予想経路と、少なくとも1人の人員(13)との間隔に依存して求められる、
請求項2から4までのいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記のオーディオ信号は、音、サウンド、殊にエンジン騒音などの騒音、または警告信号である、
請求項1から5までのいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記の人員識別システム(8)は、ビデオシステム(10)および/またはレーダ(11)および/または赤外線カメラ(12)である、
請求項1から6までのいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記の少なくとも1つの発生器(5)は、スピーカ(6)および/またはベル(7)である、
請求項1から7までのいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
例えば電動車両(3)またはハイブリッド車両(4)などの自動車(2)の周囲(16)にいる少なくとも1人の人員(13)に警告する方法であって、
該方法には、
− オーディオ信号を形成するステップと、
− 音量を制御するおよび/またはオーディオ信号を発生するステップとが含まれている、方法において、
前記の走行する自動車(2)の周囲にいる少なくとも1人の人員(13)に対する当該自動車(2)の潜在的危険性を求め、
当該の潜在的危険性に依存して前記のオーディオ信号を制御することを特徴とする、
自動車(2)の周囲(16)にいる少なくとも1人の人員(13)に警告する方法。
【請求項10】
人員識別システム(8)を用いて前記の少なくとも1人の人員(13)を検出する、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記の潜在的危険性の量を、
前記の自動車(2)と少なくとも1人の人員(13)との間の間隔および/または間隔の変化に依存し、および/または
前記の自動車(2)の予想経路と、少なくとも1人の人員(13)との間隔に依存し、および/または
前記の自動車(2)の予想経路と、少なくとも1人の人員(13)の予想経路との間隔に依存して求める、
請求項2から4までのいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
例えばGPSおよび記憶された地図を用いて、例えば幼稚園(17)、学校(18)または病院(19)などの前記の自動車(2)の周囲環境(16)を検出し、
当該の周囲環境(16)に依存して前記の潜在的危険性を求める、
請求項9から11までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記の潜在的危険性が大きければ大きいほど、前記の少なくとも1つの発生器(5)によって形成するオーディオ信号の音量を大きくしまたその逆を行う、
請求項9から12までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記の潜在的危険性のあらかじめ定めた第1の量以上では前記の少なくとも1つの発生器(5)をスイッチオンし、および/または
当該の潜在的危険性のあらかじめ定めた第1の量を下回った際に前記の少なくとも1つの発生器(5)をスイッチオフする、
請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記の潜在的危険性のあらかじめ定めた第2の量以上では前記のオーディオ信号をエンジン騒音から警告信号に切り換え、および/または当該の潜在的危険性のあらかじめ定めた第2の量を下回った際には前記のオーディオ信号を警告信号からエンジン雑音に切り換える、
請求項9から14までのいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−533468(P2012−533468A)
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−520989(P2012−520989)
【出願日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【国際出願番号】PCT/EP2010/059729
【国際公開番号】WO2011/009724
【国際公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(390023711)ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (2,908)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】