説明

電子ペン

【課題】違和感なく筆記できる電子ペンを提供する。
【解決手段】電子ペン1は、発光ダイオード2の発光により筆記位置に関する情報を出力する。この電子ペン1は、当該電子ペン1のペン先から基端に向い当該電子ペン1の中心を通る仮想の軸Axに沿って延出し、一端に発光ダイオード2が取り付けられるシャフト3と、シャフト3を軸Axに対して傾倒可能に支持する支持部材7とを備える。支持部材7には、軸Axに沿ってシャフト3が挿通される挿通孔711が形成されている。シャフト3の外周面及び挿通孔711の内周面の間には、弾性を有する第1の弾性体4が取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ペンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、筆記時に赤外線を出射することで、筆記位置に関する情報をプロジェクター等の外部機器に出力する電子ペンが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような電子ペンを用いてホワイトボード等の被筆記面に擬似的に筆記した場合には、筆記している期間中、電子ペンから筆記位置に関する情報(赤外線)が例えばプロジェクターに出力される。そして、プロジェクターは、電子ペンからの筆記位置に関する情報を取得し、筆記位置の軌跡に関する画像を被筆記面に投射する。
以上のように、電子ペンを用いて被筆記面に擬似的に筆記すると、筆記した軌跡が被筆記面に仮想的に表示されることとなる。
【0003】
そして、従来の電子ペンは、例えば、以下に示すように構成されている。
すなわち、電子ペンは、所定の軸に沿って延出し、先端が外装筐体に形成された孔から外部に突出したシャフトを備える。
シャフトは、先端に赤外線を出射する発光素子が取り付けられ、外装筐体内部において、前記軸に対して傾倒可能に支持されている。
そして、電子ペンは、筆記時において、シャフトの先端に与えられた圧力(筆圧)によりシャフトが傾倒した場合に発光素子から赤外線を出射する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】中国特許公開第2816921号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の電子ペンでは、筆記時において、シャフトが傾倒した際に、シャフトの外周面と外装筐体に形成された孔の内周面とが衝突することとなる。
このため、筆記時において、不自然な衝撃により利用者に違和感のある感触を与えてしまう、という問題がある。
【0006】
本発明の目的は、違和感なく筆記できる電子ペンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の電子ペンは、発光素子の発光により筆記位置に関する情報を出力する電子ペンであって、当該電子ペンのペン先から基端に向い当該電子ペンの中心を通る仮想の軸に沿って延出し、一端に前記発光素子が取り付けられるシャフトと、前記シャフトを前記軸に対して傾倒可能に支持する支持部材とを備え、前記支持部材には、前記軸に沿って前記シャフトが挿通される挿通孔が形成され、前記シャフトの外周面、及び前記挿通孔の内周面の間には、弾性を有する第1の弾性体が配設されていることを特徴とする。
ここで、第1の弾性体としては、例えば、以下のように配設することができる。
例えば、第1の弾性体は、シャフトが傾倒していない状態で挿通孔の内周面との間に隙間が空くように、シャフトの外周面に取り付けられる。
また、例えば、第1の弾性体は、シャフトが傾倒していない状態でシャフトの外周面との間に隙間が空くように、挿通孔の内周面に取り付けられる。
さらに、例えば、第1の弾性体は、シャフトの外周面と挿通孔の内周面との間の隙間を閉塞するように配設される。
【0008】
本発明では、電子ペンにおいて、シャフトの外周面、及び挿通孔の内周面の間には、第1の弾性体が配設されている。このことにより、筆記時において、シャフトが傾倒した際に、第1の弾性体によってシャフトの外周面と挿通孔の内周面との衝突を回避することができる。
したがって、利用者は、電子ペンを用いた筆記時において、不自然な衝撃を感じることがなく、違和感なく筆記できる。
【0009】
本発明の電子ペンでは、前記第1の弾性体は、前記シャフトの外周面に取り付けられ、前記シャフトの外周面には、前記第1の弾性体に当接し、前記軸に沿った所定の位置に前記第1の弾性体を位置決めするための位置決め部が設けられていることが好ましい。
本発明では、シャフトの外周面には、上述した位置決め部が設けられている。このことにより、シャフトが傾倒した際にシャフトの外周面と挿通孔の内周面との間に第1の弾性体が介在するように第1の弾性体を良好に位置決めできる。
【0010】
本発明の電子ペンでは、前記支持部材は、前記挿通孔を有し、当該電子ペンの外装の一部を構成する第1筐体部と、前記挿通孔に挿通された前記シャフトの他端側に配設され、前記第1筐体部に接続するベース部とを備え、前記第1筐体部は、前記ベース部に対して、前記挿通孔に挿通された前記シャフトの前記一端側から前記軸に沿ってネジにより固定され、前記シャフトの前記一端には、前記発光素子から出射された光を透過する材料から構成され、被筆記面に筆記する際に前記被筆記面に当接する当接部材が設けられ、前記当接部材は、前記ネジの取付位置を覆う被覆部を備えることが好ましい。
【0011】
本発明では、シャフトの一端に上述した当接部材が設けられているので、筆記時には、当接部材は、被筆記面に当接しながらシャフトとともに傾倒する。そして、シャフトの傾倒により、発光素子からの光は、当接部材を介して外部に出射される。このことにより、筆記時において、発光素子が被筆記面に当接することを防止して発光素子の損傷を回避しながら、発光素子からの光を外部に良好に出射できる。
また、当接部材に上述した被覆部が設けられているので、第1筐体部及びベース部を接続するネジの取付位置を被覆部にて覆うことができる。このため、ネジの取付位置が外部から視認不可能な状態となり、電子ペンの外観を良好なものとすることができる。
【0012】
本発明の電子ペンでは、前記被覆部及び前記第1筐体部の少なくともいずれか一方には、弾性を有する第2の弾性体が取り付けられていることが好ましい。
ここで、第2の弾性体としては、例えば、以下のように配設することができる。
例えば、第2の弾性体は、シャフトが傾倒していない状態で第1筐体部との間に隙間が空くように、被覆部に取り付けられる。
また、例えば、第2の弾性体は、シャフトが傾倒していない状態で被覆部との間に隙間が空くように、第1筐体部に取り付けられる。
さらに、例えば、第2の弾性体は、被覆部と第1筐体部との間の隙間を閉塞するように配設される。
【0013】
本発明では、被覆部及び第1筐体部の間には、第2の弾性体が配設されている。このことにより、筆記時において、シャフトが傾倒した際に、第2の弾性体によって当接部材の被覆部と第1筐体部との衝突を回避することができる。
したがって、上述した当接部材を電子ペンに設けた場合であっても、利用者は、電子ペンを用いた筆記時において、不自然な衝撃を感じることがなく、違和感なく筆記できる。
【0014】
本発明の電子ペンでは、前記支持部材は、前記ベース部を収納し、当該電子ペンの外装の一部を構成する第2筐体部を備え、前記第2筐体部は、前記軸に直交する方向に貫通した開口部を有し、前記ベース部に対して、前記開口部を介して挿入されたネジにより固定され、前記第2筐体部には、前記開口部を閉塞する蓋体が取り付けられていることが好ましい。
本発明では、電子ペンは、軸に直交する方向に貫通した開口部を有し、ベース部に対して開口部を介して挿入されたネジにより固定される第2筐体部を備える。
そして、第2筐体部に開口部を閉塞する蓋体が取り付けられているので、ベース部に対して第2筐体部を接続するネジの取付位置を蓋体にて覆うことができる。このため、ネジの取付位置が外部から視認不可能な状態となり、電子ペンの外観を良好なものとすることができる。
【0015】
本発明の電子ペンでは、前記支持部材は、前記ベース部を収納し、当該電子ペンの外装の一部を構成する第2筐体部を備え、前記第2筐体部は、前記軸に沿って複数の部材が組み合わされることで構成されていることが好ましい。
本発明では、第2筐体部は、軸に沿って複数の部材が組み合わされることで構成されている。このことにより、例えば、前記複数の部材のうち、筆記時に利用者に把持される部材のみを低い剛性ではあるもののグリップ感のよい材料で構成すれば、第2筐体部全体を上述した材料で構成する場合と比較して、第2筐体部全体の強度を必要以上に低くすることなく、筆記時にグリップ感がよく使い易い電子ペンを構成できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1実施形態における電子ペンの構成を示す図。
【図2】第1実施形態における電子ペンの構成を示す図。
【図3】第1実施形態における電子ペンの構成を示す図。
【図4】第1実施形態における発光ダイオード、シャフト、第1の弾性体、及び傾倒検出機構の一部を分解した分解斜視図。
【図5】第1実施形態における基端筐体部を第1側壁部側から見た図。
【図6】第1実施形態におけるユニットBをペン先側から見た模式図。
【図7】第1実施形態におけるメイン基板による制御構造を説明するための図。
【図8】第1実施形態におけるメイン基板による制御構造を説明するための図。
【図9】第2実施形態における電子ペンのペン先の断面図。
【図10】第2実施形態における第2の弾性体の形状及び配設位置を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔電子ペンの概略構成〕
図1ないし図3は、電子ペン1の構成を示す図である。具体的に、図1は電子ペン1の外観を示した斜視図であり、図2は電子ペン1の分解斜視図であり、図3は電子ペン1の内部構成を示す断面図である。
電子ペン1は、図1ないし図3に示すように、筆記する際に用いられる所謂ペンを模した形状を有する。
なお、以下では、電子ペン1において、所謂ペンの筆記部位に相当する部位(図1ないし図3中、左端の部位)を『ペン先』と記載し、ペン先とは反対側の部位(図1ないし図3中、右端の部位)を『基端』と記載する。
そして、電子ペン1は、具体的な図示は省略したが、プロジェクター及びPC(Personal Computer)と組み合わされることで、ホワイトボード等の被筆記面W(図8参照)に擬似的に筆記した軌跡を被筆記面Wに仮想的に表示する表示システムを構成する。
【0018】
具体的に、電子ペン1は、筆記時にペン先から赤外線を出射し、筆記位置(ペン先の位置)に関する情報をプロジェクターに出力する。
プロジェクターは、例えば、出射された赤外線より、電子ペン1の筆記位置に関する情報を取得し、筆記位置に関する情報をPCに送信する。
PCは、受信した筆記位置に関する情報に基づいて、赤外線の出射位置の軌跡を認識し、認識した軌跡に関する画像を生成してプロジェクターに送信する。
以上により、プロジェクターから前記画像が被筆記面W上に投射されることで、被筆記面W上には、筆記位置の軌跡が仮想的に表示される。
【0019】
上述した電子ペン1は、図1ないし図3に示すように、発光素子としての発光ダイオード2(図2、図3)と、シャフト3(図2、図3)と、第1の弾性体4(図2、図3)と、当接部材としてのキャップ5と、傾倒検出機構6(図2、図3)と、支持部材7と、メイン基板8(図2、図3)とを備える。
【0020】
〔発光ダイオードの構成〕
図4は、発光ダイオード2、シャフト3、第1の弾性体4、及び傾倒検出機構6の一部を分解した分解斜視図である。
発光ダイオード2は、図3に示すように、電子ペン1のペン先に配設され、メイン基板8の制御の下、ペン先から赤外線を出射する。
【0021】
〔シャフトの構成〕
シャフト3は、図4に示すように、ペン先から基端に向い電子ペン1の中心を通る仮想の軸Ax(図3、図4)に沿って延出する円筒状の筒体で構成され、具体的には後述するが、軸Axに対して傾倒可能に支持部材7に支持される。
ここで、発光ダイオード2は、図3に示すように、リード線2Aがシャフト3の内部に挿通された状態でシャフト3のペン先側の端部に取り付けられている。また、リード線2Aは、シャフト3の基端から外部に引き出され、メイン基板8に電気的に接続する。
【0022】
このシャフト3において、ペン先側の外周面には、図4に示すように、キャップ5と螺合するための雄ネジ溝31が形成されている。
また、シャフト3において、軸Axに沿う方向の略中心位置には、外周面から外部に張り出した位置決め部32が形成されている。
さらに、シャフト3において、基端には、外周面から外部に張り出した略円板状の張出部33が形成されている。
【0023】
この張出部33において、側面には、軸Axを中心として回転対称となる各位置に、軸Axに向けて窪む3つの凹部331が形成されている。
また、張出部33において、基端側の端面には、軸Axを中心として回転対称となる各位置に、基端側に突出した3つの凸部332が形成されている。
さらに、張出部33において、各凸部332に近接した位置には、軸Axに平行して張出部33を貫通した貫通孔333がそれぞれ形成されている。
なお、3つの凹部331は、同一形状を有している。各凸部332及び各貫通孔333も同様である。
【0024】
〔弾性体の構成〕
第1の弾性体4は、弾性を有するゴム等の材料から構成されたものであり、図4に示すように、円筒状の筒体で構成されている。
そして、第1の弾性体4は、図2に示すように、シャフト3のペン先側が挿通された状態で、シャフト3の外周面に取り付けられる。
【0025】
〔キャップの構成〕
キャップ5は、図1に示すように、電子ペン1のペン先に設けられ、被筆記面Wに筆記する際に、被筆記面Wに当接する部材である。
このキャップ5は、発光ダイオード2から出射される赤外線を透過する材料から構成され、所謂ペンのペン先を模した略円錐形状を有する。
このキャップ5において、基端側の端面5A(円錐形状の底面)には、図2または図3に示すように、ペン先側に窪む平面視円形状の凹部51が形成されている。
また、凹部51の底部分には、さらにペン先側に窪む収納部52が形成されている。
この収納部52の側壁には、図3に示すように、シャフト3の雄ネジ溝31に螺合する雌ネジ溝521が形成されている。
すなわち、キャップ5は、収納部52に発光ダイオード2が挿通され、雌ネジ溝521を雄ネジ溝31に螺合することでシャフト3のペン先側に取り付けられる。
そして、キャップ5は、被筆記面Wに筆記する際に、被筆記面Wに当接するとともに、筆圧によってシャフト3とともに軸Axに対して傾倒することとなる。
【0026】
〔傾倒検出機構の構成〕
傾倒検出機構6は、シャフト3の傾倒を検出することで、被筆記面Wに筆記している状態を検出するための機構である。
なお、傾倒検出機構6の動作(シャフト3の傾倒を検出する動作)については、メイン基板8の構成を説明する際に同時に説明する。そして、以下では、傾倒検出機構6の構造のみを説明する。
この傾倒検出機構6は、図2ないし図4に示すように、導電板61(図2)と、3つのプローブ62と、3つのコイルバネ63と、支持板64とを備える。
導電板61は、導電性材料から構成され、図2に示すように、張出部33と略同一の径寸法を有する略円形枠状に形成されている。そして、導電板61は、図3に示すように、シャフト3のペン先側が挿通され、張出部33に対してペン先側に配設される。
この導電板61の側面には、図2に示すように、張出部33の各凹部331に対向するように、各凹部331と同様の凹部611がそれぞれ形成されている。
【0027】
3つのプローブ62は、図4に示すように、同一の形状を有し、導電性材料から構成され、軸Axに平行して延出するピン状に形成されている。
そして、各プローブ62は、張出部33の各貫通孔333にそれぞれ挿通された状態で張出部33に固定される。また、各プローブ62は、張出部33に固定された状態では、図3に示すように、両端部が貫通孔333から突出した状態となる。
【0028】
3つのコイルバネ63は、図4に示すように、同一の形状を有し、導電性材料から構成されている。そして、各コイルバネ63は、張出部33と支持板64との間に配設され、張出部33をペン先側に付勢する。
具体的に、コイルバネ63は、一端側が凸部332に掛止された状態で、張出部33に取り付けられる。ここで、コイルバネ63は、張出部33に取り付けられた状態では、一端がプローブ62に電気的に接続する。
また、コイルバネ63は、他端側が支持板64に取り付けられる。そして、コイルバネ63は、支持板64に取り付けられた状態では、他端が支持板64の後述する貫通孔642(図4)に挿通される。
【0029】
支持板64は、上述したように各コイルバネ63の他端側をそれぞれ支持する部材であり、図4に示すように、張出部33と略同一の径寸法を有する略円板状に形成されている。
この支持板64の側面には、図4に示すように、張出部33の各凹部331に対向するように、各凹部331と同様の凹部641がそれぞれ形成されている。
また、支持板64において、軸Axを中心として回転対称となる各位置には、図4に示すように、軸Axに平行して支持板64を貫通し、各コイルバネ63の他端が挿通される貫通孔642がそれぞれ形成されている。
さらに、支持板64において、略中心位置には、図4に示すように、軸Axに沿って支持板64を貫通し、発光ダイオード2のリード線2Aが挿通される貫通孔643が形成されている。
【0030】
〔支持部材の構成〕
支持部材7は、電子ペン1の外装を構成するとともに各構成部材2〜6,8を支持する。
この支持部材7は、図1ないし図3に示すように、第1筐体部71と、第2筐体部72と、ベース部73とを備える。
【0031】
〔第1筐体部の構成〕
第1筐体部71は、図1ないし図3に示すように、電子ペン1の外装の一部を構成する部材であり、断面視略矩形枠形状を有し、基端側が開口した容器状に形成されている。そして、第1筐体部71は、図1または図3に示すように、キャップ5に近接して配設される。
この第1筐体部71において、底部分には、図3に示すように、シャフト3のペン先側を挿通可能とする挿通孔711が形成されている。
また、第1筐体部71において、基端側の端部には、図2または図3に示すように、第1筐体部71の外形形状よりも小さい外形形状を有し、基端側に突出する枠状の嵌入部712が形成されている。
さらに、第1筐体部71の内壁には、軸Axを中心とした回転対称となる各位置に、軸Axに沿って延び、第1固定ネジSc1が挿入される固定用孔713がそれぞれ形成されている(図2、図6〜図8参照)。
また、第1筐体部71において、ペン先側の外周面には、図1ないし図3に示すように、キャップ5の側面の傾斜に倣う斜面714が形成されている。
【0032】
〔第2筐体部の構成〕
第2筐体部72は、第1筐体部71とともに電子ペン1の外装を構成する部材であり、軸Axに沿って延出するように形成されている。この第2筐体部72は、図1ないし図3に示すように、軸Axに沿って並設された先端筐体部721及び基端筐体部722の2体で構成されている。
先端筐体部721は、図2または図3に示すように、第1筐体部71における基端側の外形形状と略同一の外形形状を有する断面視略矩形状の筒体で構成されている。
そして、先端筐体部721は、電子ペン1が組み立てられた状態では、図3に示すように、先端筐体部721のペン先側に嵌入部712が嵌合し、第1筐体部71に接続する。
また、先端筐体部721において、基端側の端部には、図2または図3に示すように、先端筐体部721の外形形状よりも小さい外形形状を有し、基端側に突出する断面視略矩形枠状の嵌入部721Aが形成されている。
【0033】
図5は、基端筐体部722を第1側壁部722A側から見た図である。
基端筐体部722は、図1ないし図3に示すように、先端筐体部721の外形形状と略同一の外形形状を有する断面視略矩形枠形状を有し、ペン先側が開口した容器状に形成されている。
そして、基端筐体部722は、電子ペン1が組み立てられた状態では、図3に示すように、基端筐体部722のペン先側に嵌入部721Aが嵌合し、先端筐体部721に接続する。
この基端筐体部722において、断面視矩形枠状の4つの側壁部722A〜722D(図2)のうち第1側壁部722Aには、図3または図5(B)に示すように、内外を貫通する略矩形状の開口部722Eが形成されている。
そして、この開口部722Eには、図5(A)に示すように、開口部722Eを閉塞するための蓋体としての電池蓋722Fが着脱可能に取り付けられる。
また、第1側壁部722Aに対向する第2側壁部722Bの内面には、図3に示すように、開口部722Eの開口方向(軸Axに直交する方向)に沿って延び、開口部722Eを介して基端筐体部722内部に挿入される第2固定ネジSc2(図3、図5(B))が螺合するネジ孔722Gが形成されている。
【0034】
〔ベース部の構成〕
ベース部73は、電子ペン1の各構成部材を支持する。このベース部73は、図2または図3に示すように、本体部731と、押え部732と、一対の電池支持部733とが一体的に形成されたものである。
本体部731は、図2または図3に示すように、軸Axに沿って延びる略板状に形成され、電子ペン1が組み立てられた状態で軸Axに対してずれた位置に位置付けられる。
この本体部731において、ペン先側の部位731Aは、図2に示すように、メイン基板8が取り付けられる基板設置部として機能する。
【0035】
また、本体部731において、基端側の部位731Bは、メイン基板8等を駆動するための電池Bt(図5(B))が取り付けられる電池設置部として機能する。
なお、電子ペン1で用いられる電池Btとしては、乾電池等の一次電池の他、二次電池を採用しても構わない。
さらに、本体部731において、基端側の端部には、図2または図3に示すように、ネジ孔722Gに対応する位置に、開口部722Eの開口方向に沿って延び、第2固定ネジSc2が挿入される固定用孔731Cが形成されている。
【0036】
押え部732は、コイルバネ63の付勢力による支持板64の基端側への移動を規制する部分であり、図2に示すように、軸Axを中心とする略円板形状を有し、本体部731のペン先側の端部に一体形成される。
なお、具体的な図示は省略したが、押え部732には、複数の孔が形成されている。そして、発光ダイオード2のリード線2Aや、各コイルバネ63の他端に接続されたリード線(図示略)は、前記複数の孔を介して基端側に挿通され、メイン基板8に電気的に接続する。
【0037】
この押え部732において、ペン先側の端面には、図2に示すように、第1筐体部71の3つの固定用孔713に対応した各位置に、軸Axに沿ってペン先側に突出し、第1固定ネジSc1が螺合する固定部732Aがそれぞれ形成されている。
一対の電池支持部733は、図2または図3に示すように、電池設置部731Bから軸Axに向けて突出する板体形状を有し、電池設置部731Bに設置される電池Btを軸Axに沿って挟持する。
【0038】
〔メイン基板の構成〕
メイン基板8は、回路素子が実装された回路基板で構成され、電池設置部731Bに設置された電池Btから供給される電力により駆動する。
そして、メイン基板8は、詳細については後述するが、傾倒検出機構6の動作に応じて軸Axに対するシャフト3の傾倒を検出し、検出結果に応じて発光ダイオード2の動作を制御する。
【0039】
以上説明した電子ペン1は、例えば、以下のように組み立てられる。
先ず、発光ダイオード2と、シャフト3と、第1の弾性体4と、導電板61を除く傾倒検出機構6を一体化する(図2参照)。
以下では、説明の便宜上、上記各部材2〜4,6(導電板61を除く)を一体化したものをユニットA(図2)と記載する。
次に、ベース部73の各固定部732AにユニットAの各凹部331,641を合わせながら、ユニットAをベース部73のペン先側から基端側に向けて移動させ、支持板64を押え部732にあてがう。
【0040】
次に、第1筐体部71の各固定用孔713に導電板61の各凹部611を合わせるように、第1筐体部71の嵌入部712内に導電板61を配設する。
次に、導電板61及び第1筐体部71の挿通孔711にユニットAのシャフト3(発光ダイオード2)を挿通し、第1筐体部71の各固定用孔713の周辺部分をベース部73における各固定部732Aに当接させる。
そして、第1筐体部71のペン先側から3つの第1固定ネジSc1を各固定用孔713に挿入し、各固定部732Aに螺合することで、ベース部73に対してユニットA及び第1筐体部71が取り付けられる。
次に、ベース部73の基板設置部731Aにメイン基板8を取り付ける。
以下では、説明の便宜上、各部材A,71,73,8を一体化したものをユニットB(図6参照)と記載する。
【0041】
上述したようにユニットBを組み立てた状態では、シャフト3は、各コイルバネ63の付勢力によりペン先側に付勢され、張出部33に固定された各プローブ62の端部が導電板61に当接する。そして、シャフト3は、軸Axに沿った状態で配設されることとなる。
また、ユニットBを組み立てた状態では、シャフト3のペン先側の端部に取り付けられた発光ダイオード2、及びシャフト3のペン先側の一部(雄ネジ溝31)が第1筐体部71外部に突出した状態となる。
さらに、ユニットBを組み立てた状態で、シャフト3のペン先側の端部に対して軸Axと交差する方向に所定の押圧力を与えた場合には、コイルバネ63の付勢力に抗してシャフト3が軸Axに対して傾倒する。また、前記押圧力を与えることを止めた場合には、コイルバネ63の付勢力により、シャフト3が軸Axに沿った状態に戻る。
すなわち、シャフト3は、傾倒検出機構6を介して第1筐体部71及びベース部73に傾倒可能に支持されている。
【0042】
図6は、ユニットBをペン先側から見た模式図である。
なお、図6では、キャップ5を2点鎖線で示している。
次に、キャップ5の雌ネジ溝521をユニットBの雄ネジ溝31に螺合することで、キャップ5をユニットBに取り付ける。
そして、ユニットBにキャップ5を取り付けた状態では、図6に示すように、第1筐体部71における各第1固定ネジSc1の取付位置(各固定用孔713)は、キャップ5における基端側の端面5Aにて被覆され、外部から視認不可能な状態となる。
すなわち、キャップ5における基端側の端面5Aは、本発明に係る被覆部に相当する。
【0043】
また、ユニットBにキャップ5を取り付けた状態では、第1の弾性体4は、キャップ5により押圧され、シャフト3の位置決め部32に当接するまで基端側に移動する。そして、第1の弾性体4は、位置決め部32に当接することで、シャフト3における軸Axに沿う方向の所望の位置に位置決めされる。
この状態では、第1の弾性体4は、図3に示すように、第1筐体部71における挿通孔711の縁部分に対向した位置に位置決めされた状態となる。
【0044】
次に、先端筐体部721の嵌入部721Aを基端筐体部722のペン先側に嵌合し、第2筐体部72を組み立てる。
次に、キャップ5が取り付けられたユニットBに対して、第2筐体部72にベース部73の基端側を挿通し、ベース部73の固定用孔731Cに基端筐体部722のネジ孔722Gを合わせながら先端筐体部721のペン先側に第1筐体部71の嵌入部712を嵌合させる。
そして、基端筐体部722外部から開口部722Eを介して内部に第2固定ネジSc2を挿入し、固定用孔731Cを介してネジ孔722Gに第2固定ネジSc2を固定することで、第2筐体部72がベース部73に対して固定され、電子ペン1が組み立てられる。
【0045】
〔メイン基板の制御〕
図7及び図8は、メイン基板8による制御構造を説明するための図である。具体的に、図7及び図8は電子ペン1のペン先の断面を示す図であり、図7はシャフト3が軸Axに対して傾倒していない状態を示し、図8はシャフト3が軸Axに対して傾倒した状態を示している。
なお、図8では、図7の状態を2点鎖線で示している。
各プローブ62は、上述したように、コイルバネ63及びリード線(図示略)を介して、メイン基板8に電気的に接続している。
そして、メイン基板8は、各プローブ62の全てが導電板61に当接しているか否か、すなわち、各プローブ62の全てが導電板61に電気的に接続しているか否かを検出する。
ここで、メイン基板8は、各プローブ62の少なくともいずれかが導電板61に当接していないことを検出した場合に限り、シャフト3が軸Axに対して傾倒しているものと判断して発光ダイオード2を点灯させる。
したがって、全てのプローブ62が導電板61に当接している場合に発光ダイオード2が消灯し、各プローブ62の1つでも導電板61から離れた場合に発光ダイオード2が点灯する。
すなわち、傾倒検出機構6は、発光ダイオード2を点灯または消灯させるスイッチとしての機能を有する。
【0046】
例えば、被筆記面Wに筆記していない状態では、キャップ5に対して軸Axと交差する方向に押圧力(筆圧)が与えられていない状態であるため、シャフト3は、図7に示すように、軸Axに対して傾倒することなく、軸Axに沿った状態で維持される。
この状態では、全てのプローブ62は、3つのコイルバネ63による張出部33への付勢により、導電板61に当接している状態である。
このため、メイン基板8は、発光ダイオード2を消灯させる。
【0047】
一方、被筆記面Wに筆記している状態では、キャップ5に対して軸Axと交差する方向に押圧力(筆圧)が与えられるため、シャフト3は、図8に示すように、コイルバネ63の付勢力に抗して、軸Axに対して傾倒することとなる。
この状態では、3つのプローブ62の少なくともいずれかは、導電板61から離れた状態となる。
このため、メイン基板8は、発光ダイオード2を点灯させる。
【0048】
上述した第1実施形態によれば、以下の効果がある。
本実施形態では、電子ペン1において、シャフト3の外周面には、第1の弾性体4が取り付けられている。このことにより、電子ペン1を用いた筆記時において、シャフト3が傾倒した際に、第1の弾性体4によってシャフト3の外周面と挿通孔711との衝突を回避することができる。
したがって、利用者は、電子ペン1を用いた筆記時において、不自然な衝撃を感じることがなく、違和感なく筆記できる。
【0049】
また、シャフト3の外周面には、位置決め部32が設けられている。このことにより、シャフト3が傾倒した際にシャフト3の外周面と挿通孔711の内周面との間に第1の弾性体4が介在するように第1の弾性体4を良好に位置決めできる。
【0050】
さらに、シャフト3のペン先側の端部にキャップ5が設けられているので、筆記時には、キャップ5は、被筆記面Wに当接しながらシャフト3とともに傾倒する。そして、シャフト3の傾倒により、発光ダイオード2からの赤外線は、キャップ5を介して外部に出射される。このことにより、筆記時において、発光ダイオード2が被筆記面Wに当接することを防止して発光ダイオード2の損傷を回避しながら、発光ダイオード2からの赤外線を外部に良好に出射できる。
また、キャップ5に被覆部5Aが設けられているので、第1筐体部71及びベース部73を接続する各第1固定ネジSc1の取付位置(各固定用孔713)を被覆部5Aにて覆うことができる。このため、各第1固定ネジSc1の取付位置(各固定用孔713)が外部から視認不可能な状態となり、電子ペン1の外観を良好なものとすることができる。
【0051】
さらに、電子ペン1は、開口部722Eが電池蓋722Fにて閉塞されるため、ベース部73に対して第2筐体部72を接続する第2固定ネジSc2の取付位置を電池蓋722Fにて覆うことができる。このため、第2固定ネジSc2の取付位置が外部から視認不可能な状態となり、電子ペン1の外観を良好なものとすることができる。
【0052】
また、第2筐体部72は、軸Axに沿って先端筐体部721及び基端筐体部722が組み合わされることで構成されている。このことにより、例えば、第2筐体部72において、筆記時に利用者に把持される先端筐体部721のみを低い剛性ではあるもののグリップ感のよい材料で構成すれば、第2筐体部72全体を上述した材料で構成する場合と比較して、第2筐体部72全体の強度を必要以上に低くすることなく、筆記時にグリップ感がよく使い易い電子ペン1を構成できる。
【0053】
さらに、電子ペン1では、メイン基板8や電池Bt等の部材が、第1筐体部71や第2筐体部72ではなく、ベース部73に取り付けられている。このことにより、電子ペン1を床等に落としてしまった場合であっても、床等に衝突した際の衝撃力がメイン基板8や電池Bt等の部材に直接、加わることがなく、電子ペン1の損傷を抑制できる。
【0054】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第1実施形態と同様の構造及び同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図9は、第2実施形態における電子ペン1のペン先の断面図である。
なお、図9では、シャフト3が傾倒していない状態を2点鎖線で示し、シャフト3が傾倒した状態を実線で示している。
本実施形態は、図10に示すように、前記第1実施形態に対して、キャップ5に第2の弾性体9を取り付けた点が異なるのみである。その他の構成は、前記第1実施形態と同様のものである。
【0055】
図10は、第2の弾性体9の形状及び配設位置を示す斜視図である。
第2の弾性体9は、第1の弾性体4と同様に、弾性を有するゴム等の材料から構成されたものであり、図9に示すように、円形状の枠体で構成されている。
この第2の弾性体9は、図9または図10に示すように、キャップ5の被覆部5A(凹部51の周辺部分)に取り付けられる。
そして、第2の弾性体9は、図9の2点鎖線で示すように、シャフト3が傾倒していない状態では、第1筐体部71に当接しない。一方、第2の弾性体9は、図9の実線で示すように、シャフト3が傾倒した状態では、第1筐体部71に当接する。
【0056】
上述した第2実施形態によれば、以下の効果がある。
本実施形態では、被覆部5Aには、第2の弾性体9が取り付けられている。このことにより、筆記時において、シャフト3が傾倒した際に、第2の弾性体9によってキャップ5の被覆部5Aと第1筐体部71との衝突を回避することができる。
したがって、キャップ5を電子ペン1に設けた場合であっても、利用者は、電子ペン1を用いた筆記時において、不自然な衝撃を感じることがなく、違和感なく筆記できる。
【0057】
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記各実施形態では、第1の弾性体4は、シャフト3が傾倒していない状態で挿通孔711との間に隙間が空くようにシャフト3の外周面に取り付けられていたが、これに限らず、シャフト3の外周面と挿通孔711の内周面との間に配設されていればよい。
例えば、第1の弾性体4は、シャフト3が傾倒していない状態でシャフト3の外周面との間に隙間が空くように、挿通孔711の内周面に取り付けられた構成としてもよい。
また、例えば、第1の弾性体4は、シャフト3の外周面と挿通孔711の内周面との隙間を閉塞するように配設された構成としてもよい。
さらに、例えば、第1の弾性体4は、2体で構成され、シャフト3の外周面、及び挿通孔711の内周面の双方にそれぞれ取り付けられた構成としてもよい。
【0058】
同様に、前記第2実施形態では、第2の弾性体9は、シャフト3が傾倒していない状態で第1筐体部71との間に隙間が空くように被覆部5Aに取り付けられていたが、これに限らず、被覆部5Aと第1筐体部71との間に配設されていればよい。
例えば、第2の弾性体9は、シャフト3が傾倒していない状態で被覆部5Aとの間に隙間が空くように、第1筐体部71のペン先側の端面に取り付けられた構成としてもよい。
また、例えば、第2の弾性体9は、被覆部5Aと第1筐体部71との隙間を閉塞するように配設された構成としてもよい。
さらに、例えば、第2の弾性体9は、2体で構成され、被覆部5A及び第1筐体部71の双方にそれぞれ取り付けられた構成としてもよい。
【0059】
前記各実施形態では、キャップ5は、略円錐形状を有していたが、これに限らず、各第1固定ネジSc1の取付位置(各固定用孔713)を覆うことのできる形状であれば、その他の形状に形成しても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、発光素子の発光により筆記位置に関する情報を出力する電子ペンに利用できる。
【符号の説明】
【0061】
1・・・電子ペン、2・・・発光ダイオード(発光素子)、3・・・シャフト、4・・・弾性体、5・・・キャップ(当接部材)、5A・・・被覆部、7・・・支持部材、9・・・第2の弾性体、32・・・位置決め部、71・・・第1筐体部、72・・・第2筐体部、73・・・ベース部、711・・・挿通孔、722E・・・開口部、722F・・・電池蓋(蓋体)、Ax・・・軸、Sc1,Sc2・・・ネジ、W・・・被筆記面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子の発光により筆記位置に関する情報を出力する電子ペンであって、
当該電子ペンのペン先から基端に向い当該電子ペンの中心を通る仮想の軸に沿って延出し、一端に前記発光素子が取り付けられるシャフトと、
前記シャフトを前記軸に対して傾倒可能に支持する支持部材とを備え、
前記支持部材には、
前記軸に沿って前記シャフトが挿通される挿通孔が形成され、
前記シャフトの外周面、及び前記挿通孔の内周面の間には、
弾性を有する第1の弾性体が配設されている
ことを特徴とする電子ペン。
【請求項2】
請求項1に記載の電子ペンにおいて、
前記第1の弾性体は、
前記シャフトの外周面に取り付けられ、
前記シャフトの外周面には、
前記第1の弾性体に当接し、前記軸に沿った所定の位置に前記第1の弾性体を位置決めするための位置決め部が設けられている
ことを特徴とする電子ペン。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の電子ペンにおいて、
前記支持部材は、
前記挿通孔を有し、当該電子ペンの外装の一部を構成する第1筐体部と、
前記挿通孔に挿通された前記シャフトの他端側に配設され、前記第1筐体部に接続するベース部とを備え、
前記第1筐体部は、
前記ベース部に対して、前記挿通孔に挿通された前記シャフトの前記一端側から前記軸に沿ってネジにより固定され、
前記シャフトの前記一端には、
前記発光素子から出射された光を透過する材料から構成され、被筆記面に筆記する際に前記被筆記面に当接する当接部材が設けられ、
前記当接部材は、
前記ネジの取付位置を覆う被覆部を備える
ことを特徴とする電子ペン。
【請求項4】
請求項3に記載の電子ペンにおいて、
前記被覆部及び前記第1筐体部の間には、
弾性を有する第2の弾性体が配設されている
ことを特徴とする電子ペン。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載の電子ペンにおいて、
前記支持部材は、
前記ベース部を収納し、当該電子ペンの外装の一部を構成する第2筐体部を備え、
前記第2筐体部は、
前記軸に直交する方向に貫通した開口部を有し、前記ベース部に対して、前記開口部を介して挿入されたネジにより固定され、
前記第2筐体部には、
前記開口部を閉塞する蓋体が取り付けられている
ことを特徴とする電子ペン。
【請求項6】
請求項3から請求項5のいずれかに記載の電子ペンにおいて、
前記支持部材は、
前記ベース部を収納し、当該電子ペンの外装の一部を構成する第2筐体部を備え、
前記第2筐体部は、
前記軸に沿って複数の部材が組み合わされることで構成されている
ことを特徴とする電子ペン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−59768(P2011−59768A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−205792(P2009−205792)
【出願日】平成21年9月7日(2009.9.7)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】