電子式金銭登録機
【課題】 オペレータによるレシートの受け渡し操作を容易化することである。
【解決手段】 電子式金銭登録機本体３の両側に、レシート発行機能とジャーナル用紙巻取機能とを備えた互いに同一仕様のプリンタ４をそれぞれ配設し、これらのプリンタ４の一方をレシート印字プリンタ８に設定し他方をジャーナル印字用プリンタ９に設定するプリンタ仕様設定手段を設け、前記電子式金銭登録機本体３の設置条件に応じて左右の前記プリンタ４をいずれか一方がレシート印字プリンタ８であり他方がジャーナル印字用プリンタ９であるように設定した。
【解決手段】 電子式金銭登録機本体３の両側に、レシート発行機能とジャーナル用紙巻取機能とを備えた互いに同一仕様のプリンタ４をそれぞれ配設し、これらのプリンタ４の一方をレシート印字プリンタ８に設定し他方をジャーナル印字用プリンタ９に設定するプリンタ仕様設定手段を設け、前記電子式金銭登録機本体３の設置条件に応じて左右の前記プリンタ４をいずれか一方がレシート印字プリンタ８であり他方がジャーナル印字用プリンタ９であるように設定した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、レシート印字プリンタ及びジャーナル印字用プリンタを備えた所謂ツーステーションプリンタ搭載型の電子式金銭登録機に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、例えば、ツーステーションプリンタ搭載型電子式金銭登録機においては、電子式金銭登録機本体の左右両側にレシート印字プリンタ及びジャーナル印字用プリンタがそれぞれ配設されているものであるが、これらのレシート印字プリンタ及びジャーナル印字用プリンタの設置位置は、いずれも右又は左に固定的なものである。
【０００３】
【特許文献１】特公平６−８７４７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
電子式金銭登録機本体の両側にそれぞれレシート印字プリンタ及びジャーナル印字用プリンタが固定的に配設された電子式金銭登録機を用いる場合、店舗内における配置によっては、例えば、客側と反対側にレシート印字プリンタが位置して客にレシートを渡す場合に、その距離が大きくなり、レシート発行位置と客との間隔が大きくてレシートまでの動線が長くなり、効率的ではないという問題がある。一方、オペレータの利き腕とは逆側にレシート印字プリンタが位置して利き腕ではない側でレシートの受け渡しをしなければならない場合もある。オペレータによっては、レシートの動線が多少長くなっても利き腕で作業した方が疲労が少ないという場合もある。
【０００５】
しかしながら、従来の電子式金銭登録機においては、レシート印字プリンタ及びジャーナル印字用プリンタの位置が左右で固定的であるため、店舗のレイアウトによっては、レシート受け渡しの動線が長い状態の使用がやむを得ないものとして行われており、また、場合によってはオペレータの利き腕に関係なく、利き腕ではない側の腕で作業をしなければならないという不都合もある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
電子式金銭登録機本体の両側に、レシート発行機能とジャーナル用紙巻取機能とを備えた互いに同一仕様のプリンタをそれぞれ配設し、これらのプリンタの一方をレシート印字プリンタに設定し他方をジャーナル印字用プリンタに設定するプリンタ仕様設定手段を設け、前記電子式金銭登録機本体の設置条件に応じて左右の前記プリンタをいずれか一方がレシート印字プリンタであり他方がジャーナル印字用プリンタであるように設定した。
【発明の効果】
【０００７】
本発明は、プリンタ仕様設定手段により電子式金銭登録機本体の両側に設けられたプリンタを任意にレシート印字プリンタ及びジャーナル印字用プリンタに設定することができ、この設定は、店舗のレイアウトに従って合理的に行うことができると共に、オペレータによっても自分の利き腕に応じて作業しやすいようにレシート印字プリンタ及びジャーナル印字用プリンタの左右位置を設定できるため、きわめて作業性がよく、疲労の少ない作業環境を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００８】
本発明の実施の態様を図面に基づいて説明する。まず、電子式金銭登録機１は、キャッシュドロワ２の上に電子式金銭登録機本体３が一体的に載置固定されており、この電子式金銭登録機本体３の上方左右には、レシート発行機能とジャーナル用紙巻取機能とを備えた互いに同一仕様のプリンタ４が配設されている。また、前記電子式金銭登録機本体３には、キーボードによる入力装置５とディスプレイによる表示部６とが設けられている。これらの二個のプリンタ４、入力装置５、表示部６、キャッシュドロワ２は、ＣＰＵ７に接続されているこのＣＰＵ７には、前記プリンタ４をそれぞれレシート印字プリンタ８及びジャーナル印字用プリンタ９として機能するようにソフトウェア制御によって設定するプリンタ仕様設定手段が設けられている。
【０００９】
このように設けられた電子式金銭登録機１は、図３及び図４に示すように、サッカー台１０の右又は左に配設されるものであるが、図３の状態においては、客１１がサッカー台１０の左側に位置しており、この場合には、プリンタ仕様設定手段によりサッカー台１０の右側に位置しているオペレータ１２の左側のプリンタ４がレシート印字プリンタ８に、オペレータ１２の右側に位置しているプリンタ４がジャーナル印字用プリンタ９に割り当てられる。一方、図４の状態においては、客１１がサッカー台１０の右側に位置しており、この場合には、プリンタ仕様設定手段によりサッカー台１０の左側に位置しているオペレータ１２の右側のプリンタ４がレシート印字プリンタ８に、オペレータ１２の左側に位置しているプリンタ４がジャーナル印字用プリンタ９に割り当てられる。
【００１０】
このような構成において、店舗での電子式金銭登録機１の配置状態に応じて左右に設けられたプリンタ４の仕様を、プリンタ仕様設定手段により一方がレシート印字プリンタ８とし、他方をジャーナル印字用プリンタ９に設定するものであるが、この時、ソフトウェア制御による割付のみならず、ハードウェア的には、印字用紙の経路設定を、レシート発行のための排出状態か、ジャーナル印字のための巻き取り状態かに選択的に設定しておく。プリンタ４としては、いずれの態様にも対応できるように同一形状に設定されているので、プリンタ４の設定作業は容易に行われる。
【００１１】
しかして、図３及び図４に示す状態においては、いずれの場合にも、発行されるレシートと客１１との距離が短く、オペレータ１２によるレシート受け渡しの作業が短い動線で簡単に行われる。
【００１２】
一方、オペレータ１２によっては、レシートを動かす距離が多少長くなっても利き腕でレシート受け渡しの作業を行った方が疲れない場合がある。例えば、図３に示す状態において、オペレータ１２が右利きである場合、右側のプリンタ４をレシート印字プリンタ８としてレシート発行をさせたい場合がある。このときには、印字用紙の経路設定をすると共に、プリンタ仕様設定手段により右側のプリンタ４がレシート印字プリンタ８であり、左側のプリンタ４がジャーナル印字用プリンタ９であるようにプリンタ機能の入れ替えを行う。これにより、きわめて簡単にオペレータ１２の要望に答えることができるものである。この点に関しては、図３に示す場合も同様であり、オペレータ１２が左利きである場合には、左右のプリンタ４の機能を入れ替える。
【００１３】
なお、本実施の態様においては、左右のプリンタ４がレシート印字プリンタ８とジャーナル印字用プリンタ９との機能を有し、この機能が左右で入れ替え可能である点に意味がある。すなわち、オペレータ１２と客１１との関係があってプリンタ４の左右の機能の入れ替えを行う点に意味があるものである。
【００１４】
これに対して、何らかの機能部品の機能を左右で入れ替え可能であるという上位概念による発想は、既に公知であることを示すために、特許文献１を開示した。すなわち、特許文献１には、計量物ごとの情報を印字したラベルと各計量物ごとの情報を一覧に表わした明細レシートとを発行する電子料金秤において、本体の左右に同一機能のプリンタを配設し、左右のプリンタをラベル発行プリンタ及び明細レシート発行プリンタに入れ替え可能に設定したものである。しかしながら、特許文献１に記載されたものは電子料金秤であり、前述のように、本実施の態様とは解決課題が相違し、また、オペレータ１２と客１１との関係があってプリンタ４の左右の機能の入れ替えを行う点に意味がある本実施の態様とは相違している。
【図面の簡単な説明】
【００１５】
【図１】本発明の実施の態様を示すもので、電子式金銭登録機の斜視図である。
【図２】その内部構成を示すブロック図である。
【図３】店舗レイアウトの一例を示す平面図である。
【図４】店舗レイアウトの他の例を示す平面図である。
【符号の説明】
【００１６】
３ 電子式金銭登録機本体
４ プリンタ
８ レシート印字プリンタ
９ ジャーナル印字用プリンタ
【技術分野】
【０００１】
本発明は、レシート印字プリンタ及びジャーナル印字用プリンタを備えた所謂ツーステーションプリンタ搭載型の電子式金銭登録機に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、例えば、ツーステーションプリンタ搭載型電子式金銭登録機においては、電子式金銭登録機本体の左右両側にレシート印字プリンタ及びジャーナル印字用プリンタがそれぞれ配設されているものであるが、これらのレシート印字プリンタ及びジャーナル印字用プリンタの設置位置は、いずれも右又は左に固定的なものである。
【０００３】
【特許文献１】特公平６−８７４７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
電子式金銭登録機本体の両側にそれぞれレシート印字プリンタ及びジャーナル印字用プリンタが固定的に配設された電子式金銭登録機を用いる場合、店舗内における配置によっては、例えば、客側と反対側にレシート印字プリンタが位置して客にレシートを渡す場合に、その距離が大きくなり、レシート発行位置と客との間隔が大きくてレシートまでの動線が長くなり、効率的ではないという問題がある。一方、オペレータの利き腕とは逆側にレシート印字プリンタが位置して利き腕ではない側でレシートの受け渡しをしなければならない場合もある。オペレータによっては、レシートの動線が多少長くなっても利き腕で作業した方が疲労が少ないという場合もある。
【０００５】
しかしながら、従来の電子式金銭登録機においては、レシート印字プリンタ及びジャーナル印字用プリンタの位置が左右で固定的であるため、店舗のレイアウトによっては、レシート受け渡しの動線が長い状態の使用がやむを得ないものとして行われており、また、場合によってはオペレータの利き腕に関係なく、利き腕ではない側の腕で作業をしなければならないという不都合もある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
電子式金銭登録機本体の両側に、レシート発行機能とジャーナル用紙巻取機能とを備えた互いに同一仕様のプリンタをそれぞれ配設し、これらのプリンタの一方をレシート印字プリンタに設定し他方をジャーナル印字用プリンタに設定するプリンタ仕様設定手段を設け、前記電子式金銭登録機本体の設置条件に応じて左右の前記プリンタをいずれか一方がレシート印字プリンタであり他方がジャーナル印字用プリンタであるように設定した。
【発明の効果】
【０００７】
本発明は、プリンタ仕様設定手段により電子式金銭登録機本体の両側に設けられたプリンタを任意にレシート印字プリンタ及びジャーナル印字用プリンタに設定することができ、この設定は、店舗のレイアウトに従って合理的に行うことができると共に、オペレータによっても自分の利き腕に応じて作業しやすいようにレシート印字プリンタ及びジャーナル印字用プリンタの左右位置を設定できるため、きわめて作業性がよく、疲労の少ない作業環境を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００８】
本発明の実施の態様を図面に基づいて説明する。まず、電子式金銭登録機１は、キャッシュドロワ２の上に電子式金銭登録機本体３が一体的に載置固定されており、この電子式金銭登録機本体３の上方左右には、レシート発行機能とジャーナル用紙巻取機能とを備えた互いに同一仕様のプリンタ４が配設されている。また、前記電子式金銭登録機本体３には、キーボードによる入力装置５とディスプレイによる表示部６とが設けられている。これらの二個のプリンタ４、入力装置５、表示部６、キャッシュドロワ２は、ＣＰＵ７に接続されているこのＣＰＵ７には、前記プリンタ４をそれぞれレシート印字プリンタ８及びジャーナル印字用プリンタ９として機能するようにソフトウェア制御によって設定するプリンタ仕様設定手段が設けられている。
【０００９】
このように設けられた電子式金銭登録機１は、図３及び図４に示すように、サッカー台１０の右又は左に配設されるものであるが、図３の状態においては、客１１がサッカー台１０の左側に位置しており、この場合には、プリンタ仕様設定手段によりサッカー台１０の右側に位置しているオペレータ１２の左側のプリンタ４がレシート印字プリンタ８に、オペレータ１２の右側に位置しているプリンタ４がジャーナル印字用プリンタ９に割り当てられる。一方、図４の状態においては、客１１がサッカー台１０の右側に位置しており、この場合には、プリンタ仕様設定手段によりサッカー台１０の左側に位置しているオペレータ１２の右側のプリンタ４がレシート印字プリンタ８に、オペレータ１２の左側に位置しているプリンタ４がジャーナル印字用プリンタ９に割り当てられる。
【００１０】
このような構成において、店舗での電子式金銭登録機１の配置状態に応じて左右に設けられたプリンタ４の仕様を、プリンタ仕様設定手段により一方がレシート印字プリンタ８とし、他方をジャーナル印字用プリンタ９に設定するものであるが、この時、ソフトウェア制御による割付のみならず、ハードウェア的には、印字用紙の経路設定を、レシート発行のための排出状態か、ジャーナル印字のための巻き取り状態かに選択的に設定しておく。プリンタ４としては、いずれの態様にも対応できるように同一形状に設定されているので、プリンタ４の設定作業は容易に行われる。
【００１１】
しかして、図３及び図４に示す状態においては、いずれの場合にも、発行されるレシートと客１１との距離が短く、オペレータ１２によるレシート受け渡しの作業が短い動線で簡単に行われる。
【００１２】
一方、オペレータ１２によっては、レシートを動かす距離が多少長くなっても利き腕でレシート受け渡しの作業を行った方が疲れない場合がある。例えば、図３に示す状態において、オペレータ１２が右利きである場合、右側のプリンタ４をレシート印字プリンタ８としてレシート発行をさせたい場合がある。このときには、印字用紙の経路設定をすると共に、プリンタ仕様設定手段により右側のプリンタ４がレシート印字プリンタ８であり、左側のプリンタ４がジャーナル印字用プリンタ９であるようにプリンタ機能の入れ替えを行う。これにより、きわめて簡単にオペレータ１２の要望に答えることができるものである。この点に関しては、図３に示す場合も同様であり、オペレータ１２が左利きである場合には、左右のプリンタ４の機能を入れ替える。
【００１３】
なお、本実施の態様においては、左右のプリンタ４がレシート印字プリンタ８とジャーナル印字用プリンタ９との機能を有し、この機能が左右で入れ替え可能である点に意味がある。すなわち、オペレータ１２と客１１との関係があってプリンタ４の左右の機能の入れ替えを行う点に意味があるものである。
【００１４】
これに対して、何らかの機能部品の機能を左右で入れ替え可能であるという上位概念による発想は、既に公知であることを示すために、特許文献１を開示した。すなわち、特許文献１には、計量物ごとの情報を印字したラベルと各計量物ごとの情報を一覧に表わした明細レシートとを発行する電子料金秤において、本体の左右に同一機能のプリンタを配設し、左右のプリンタをラベル発行プリンタ及び明細レシート発行プリンタに入れ替え可能に設定したものである。しかしながら、特許文献１に記載されたものは電子料金秤であり、前述のように、本実施の態様とは解決課題が相違し、また、オペレータ１２と客１１との関係があってプリンタ４の左右の機能の入れ替えを行う点に意味がある本実施の態様とは相違している。
【図面の簡単な説明】
【００１５】
【図１】本発明の実施の態様を示すもので、電子式金銭登録機の斜視図である。
【図２】その内部構成を示すブロック図である。
【図３】店舗レイアウトの一例を示す平面図である。
【図４】店舗レイアウトの他の例を示す平面図である。
【符号の説明】
【００１６】
３ 電子式金銭登録機本体
４ プリンタ
８ レシート印字プリンタ
９ ジャーナル印字用プリンタ
【特許請求の範囲】
【請求項１】
電子式金銭登録機本体の両側に、レシート発行機能とジャーナル用紙巻取機能とを備えた互いに同一仕様のプリンタをそれぞれ配設し、これらのプリンタの一方をレシート印字プリンタに設定し他方をジャーナル印字用プリンタに設定するプリンタ仕様設定手段を設け、前記電子式金銭登録機本体の設置条件に応じて左右の前記プリンタをいずれか一方がレシート印字プリンタであり他方がジャーナル印字用プリンタであるように設定したことを特徴とする電子式金銭登録機。
【請求項１】
電子式金銭登録機本体の両側に、レシート発行機能とジャーナル用紙巻取機能とを備えた互いに同一仕様のプリンタをそれぞれ配設し、これらのプリンタの一方をレシート印字プリンタに設定し他方をジャーナル印字用プリンタに設定するプリンタ仕様設定手段を設け、前記電子式金銭登録機本体の設置条件に応じて左右の前記プリンタをいずれか一方がレシート印字プリンタであり他方がジャーナル印字用プリンタであるように設定したことを特徴とする電子式金銭登録機。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公開番号】特開２００６−３３８１０９（Ｐ２００６−３３８１０９Ａ）
【公開日】平成１８年１２月１４日（２００６．１２．１４）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００５−１５９０３１（Ｐ２００５−１５９０３１）
【出願日】平成１７年５月３１日（２００５．５．３１）
【出願人】（０００００３５６２）東芝テック株式会社 (5,631)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年１２月１４日（２００６．１２．１４）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年５月３１日（２００５．５．３１）
【出願人】（０００００３５６２）東芝テック株式会社 (5,631)
【Ｆターム（参考）】
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