説明

電子文書をページごとにコンピュータグラフィックスとして供給する方法および装置

仮想の電子文書をコンピュータグラフィックスとして供給する方法であって、仮想の電子文書用のコンテンツデータエレメントを選択し、フォーマット用データを決定し、コンテンツデータエレメントに対して、ページ識別値と、ページにおけるエレメントの位置の値とを計算し、コンテンツデータエレメントとページ識別値とエレメントの位置の値との割り当てをデータベースに保存し、仮想の電子文書のページの要求を評価し、データベースにアクセスしながら、要求されたページのページ識別値に対応するコンテンツデータエレメントと、コンテンツデータエレメントの位置の値とを決定し、フォーマット用データと、要求されたページに対して決定されたコンテンツデータエレメントと、割り当てられたエレメントの位置の値とに基づいてコンピュータグラフィックスを計算し、コンピュータグラフィックスを、仮想の電子文書のページとして表現するために使用可能にする方法。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子文書の少なくとも1ページを、ネットワークを介して取り出すためのコンピュータグラフィックスとして供給する方法と、そのための装置、システムおよびコンピュータプログラムとに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば電子書籍のような電子文書を多数の利用者に読み物として確実に、速やかに、フレキシブルに供給し得るようにするために、この電子文書を、サーバ、例えばウェブサーバまたはFTPサーバを介して取り出すためのものとして供給することが知られている。
【0003】
このとき、例えば、現時点のネット接続とは無関係に利用者が読めるように、その電子文書を完全に含むファイルを伝送することが可能である。これは、通常、第1ページを表示できるようになる前に相応のダウンロード負荷を生じさせるような大きなファイルが前提条件になり、また、ビューア機器においても相当量の記憶場所が占拠される。さらに、利用者またはそのビューア機器が前もってサーバから取り出した電子書籍の個々のページを転送することが知られている。
【0004】
上記両方の実施態様において、書籍または書籍の個々のページのコンテンツの伝送は、ページ記述言語のファイルで行われ、この場合、書籍またはページのコンテンツエレメント(例えばテキスト、図表、グラフィックス)がオブジェクトを形成する。このオブジェクトは、それぞれ、その対応するフォーマットにおいてコード化され、ページ記述言語によって書籍のページに配置される。この場合、ビューア機器は、ページ記述ファイルに含まれる指令を解釈し、例えば、文字コード化されて存在するテキストエレメント、およびラスタグラフィックスファイルとして存在するグラフィックスエレメントを、対応して電子文書に組み立てる。このようなページ記述言語の例は、例えば、ポストスクリプト(Post Script:PS)、またはポータブルドキュメントフォーマット(Portable Document Format:PDF)、またはデバイス独立ファイルフォーマット(Device independent file format:DVI)である。
【0005】
他方、全文書または個別ページの伝送は、コンピュータグラフィックスファイルの形態でも行うことができる。この場合は、電子書籍ページのすべてのコンテンツエレメントは、一緒にまとめて、ラスタまたはベクトルグラフィックスにおいてコード化される。このようなグラフィックス方式の伝送の長所は、テキストの文字が、文字としてではなく単にそのグラフィックス表現で存在しているので、コンテンツが不都合に簡単にコピーされたり、別に使用されたりすることから保護されるという点にある。しかし、他方では、テキストによる作業、例えばテキストの検索または注記の付加、さらにまたテキストの一部文節の標識化およびさらなる処理のような作業は明らかに難しくなる。
【0006】
特許文献1のドイツ語翻訳版である特許文献2から、利用者が使い易い表示を行い、かつ、コンピュータグラフィックスとして存在する電子文書のページを取り扱うためのシステムが知られる。この場合、このコンピュータグラフィックスは、印刷された特許文書の走査されたページに由来するものであり、またこのシステムの場合、このコンピュータグラフィックスに表現されるテキストは、さらに、併設されたデータ保持装置に文字コード化された形態で存在する。この場合、特許公報の走査された印刷ページのページ番号付けは、文字コード化されたテキスト形式において行われ、互いに並ぶウィンドウにテキストグラフィックスおよび文字コード化されたテキストが表現される表現形式が可能である。この二重方式によって、一方ではオリジナル文書に忠実なグラフィックス表現が提供され、他方では、文字コード化されたテキストのさらなる処理が可能となり、特に1つの文書内部における検索およびガイドが可能になる。
【0007】
しかし、この場合、テキストコンテンツエレメントへの利用者のアクセスは文字コード化されたテキストの表現ウィンドウにおいてのみ可能であるので、コンテンツの二重表現が必要である。しかし、この二重表現は、読む上での快適さを減退させる可能性があり、しかも単一表現より大きな表現面積を要求する。さらに、このシステムにおいては、グラフィックスにコード化されたページおよび文字コード化されたテキストの両者を、サーバからクライアントに転送しなければならず、これによって、高い通信負荷が生じる。さらに、この場合、テキストは、文字コード化された形で利用者に提供されるので、不都合な別の処理に対して保護されない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許第0731948号明細書
【特許文献2】独国特許発明第69434434号明細書
【発明の概要】
【0009】
従って、本発明の目的は、ネットワークを介して取り出すための電子文書のページを供給可能にする方法であって、現行技術の欠点を回避し、特に、コンテンツの不都合な別の電子的処理が困難で、かつ、記憶装置の効率およびデータ転送効率を改善する方法と、そのための装置、システムおよびコンピュータプログラムとを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、本発明によれば、それぞれ、請求項1、16、17、18、19および20の対象によって実現される。
【0011】
請求項1による本発明は、仮想の電子文書の少なくとも1ページを、ネットワークを介して取り出すためのコンピュータグラフィックスとして供給する方法であって、次のステップ、すなわち、
―仮想の電子文書用の少なくとも1つのコンテンツデータエレメントを選択するステップと、
―その仮想の電子文書用のフォーマット用データを決定するステップと、
―前記少なくとも1つのコンテンツデータエレメントに対して、前記仮想の電子文書のページのページ識別値と、そのページ識別値によって識別されるページにおけるエレメントの位置の値とを、前記フォーマット用データに応じて計算するステップと、
―コンテンツデータエレメントと、そのコンテンツデータエレメントのページ識別値と、そのコンテンツデータエレメントの位置の値との割り当てをデータベースに保存するステップと、
―前記仮想の電子文書のページの要求を、その要求されたページのページ識別値を決定しながら評価するステップと、
―前記データベースにアクセスしながら、前記要求されたページのページ識別値に対応する少なくとも1つのコンテンツデータエレメントと、そのコンテンツデータエレメントの位置の値とを決定するステップと、
―前記フォーマット用データと、前記要求されたページに対して決定されたコンテンツデータエレメントと、前記割り当てられたエレメントの位置の値とに基づいてコンピュータグラフィックスを計算するステップと、
―前記コンピュータグラフィックスを、前記仮想の電子文書のページとして表現するために使用可能にするステップと、
を含む方法を教示する。
【0012】
本発明に従って、コンテンツエレメントを実際の電子文書の中に予め用意しておくのではなく、供給されるべきコンテンツエレメントを電子文書の単なる仮想の構成エレメントとするが、実際には、そのコンテンツエレメントをデータベースによって管理することによって、従来の電子文書に比べてより効率的に保存でき、かつ、フレキシブルに取り扱いできるデータ保持およびデータ組織の形式が選択される。データベースからは、文書テキストの文字コード化された単語類、グラフィックスオブジェクトへの参照指示等のようなコンテンツデータエレメントを、それぞれのコンテンツデータエレメントに対して計算された仮想文書中のページとそのページ上の位置(例えば座標)とに基づいて、個別に直接アドレス付けして取り出すことができる。しかもその場合、そのために電子文書を徹底検索する必要はない。データベースの使用は、特に、データベース管理システム(Datenbase−Management−Systems:DBMS)を使用する場合と、多数の大規模な文書をサーバに供給する場合とに有利である。
【0013】
仮想の電子文書のコンテンツデータエレメントに対して、それぞれ、そのエレメントのページとそのページ上の位置とを計算し、その両者を各コンテンツデータエレメントに割り当てることによって、データベースにおける個別的かつ直接的なアクセスの可能性が保証される。従って、仮想文書のページを入力することによって、そのページのすべてのコンテンツデータエレメントをデータベースから取り出すこと、および、さらにこれを相互に関連付けて配置することが可能になる。さらにまた、決定されたコンテンツデータエレメント、例えば文字コード化された単語を、その単語のページとそのページ上の位置とを入力することによって、一意的にアドレス付けすることが可能になる。これによって、文字コード化された言葉をそのグラフィックスの位置に基づいて処理することが可能になる。
【0014】
要求されたページを、例えばビューア機器によって、表示用として準備し続いて取り出し用として使用可能にすることによって、見る人が選択するページのロード時間が短縮され、表示するべきページのみをビューア機器上に予め用意しなければならないだけである。これは、特に、移動ビューア機器、例えば携帯電話またはPDA(Personal Digital Assistant)の場合に有利である。特に、そのページのグラフィックス供給と連携する場合は、それぞれのグラフィックス表現されたページがデータベースの情報に基づいて取り出し時に動的に生成されるので、取り出し用として供給するために、それを記憶装置に予め保持する必要はないという利点が生まれる。
【0015】
要求されたページのコンピュータグラフィックスを作成することによって、例えば、要求されたページのコンテンツデータエレメントをそのグラフィックス表現に転換し、その位置情報に基づいてラスタまたはベクトルコンピュータグラフィックスの中に配置しかつ組み込み、続いて、そのコンピュータグラフィックスをネットワーク経由の取り出し用として使用可能にすることによって、利用者には、単に、グラフィックスとしてコード化されたデータのみが使用可能なものとして提供されることになり、その結果、例えば、電子文書のテキストとしてのコンテンツが不都合に別に処理され難くなる。
【0016】
従って、全体として、電子文書を形成するコンテンツの効率的な保存が、電子文書の取り出しの場合と同様に供給用として予め保持する場合にも実現され、同時に、表現する上での基礎になるコンテンツエレメントの個別のアドレス付けが可能になり、しかもこの場合、二重のデータ保持または二重の表現を必要とすることはない。さらに、利用者側における好ましくない別の処理は困難となる。
【0017】
請求項1による本発明の別の実施態様は、この請求項を引用請求項とする従属請求項に従って具現化される。
【0018】
例えば、本発明は、仮想の電子文書のページの要求を、ウェブサーバからその要求を受け取りながら評価すること、および/または、コンピュータグラフィックスを、ウェブサーバからグラフィックスファイルを伝送することによって使用可能にすること、によって別の態様に具現化できる。
【0019】
仮想の電子文書の使用可能になったページのコンテンツデータエレメントへのアクセス命令を、そのコンテンツデータエレメントの位置の値に基づいて評価することによって、さらに別の態様を実現できる。これによって、個々のコンテンツデータエレメント、例えばテキストの個々の言葉を、そのページにおけるそのエレメントのグラフィックス表現の位置入力(エレメントの位置の値)によって、結果的に例えばマウスクリックによって特徴付けること、文字コード化された形式を、データベースからエレメントの位置の値に基づいて取り出して、さらなる別の処理用として供給することが可能になる。これに対応して、使用可能になったページのページ識別値とエレメントの位置の値とに対して割り当てられるコンテンツデータエレメントを、データベースにアクセスしながら探索確定することによって、さらに別の態様を特徴付けることができる。
【0020】
この方法は、1つの検索概念に割り当てられる検索命令を評価して、その検索概念に対応する仮想の電子文書のコンテンツデータエレメントを探索確定することによって、さらに別の態様に具現化できる。従って、単にページのグラフィックス表現が取り出し用として供給されるだけであるにも拘らず、検索機能を提供することが可能になる。
【0021】
フォーマット用データが、ページ幅の値および/またはページ高さの値および/または組み版の幅の値および/または組み版の高さの値を含むことによって、本発明のさらに別の態様を特徴付けることができる。この特徴によって、仮想の電子文書または表現用として生成されたページのページフォーマットおよび印刷領域を確定できる。
【0022】
本発明のいくつかの実施態様においては、エレメントの位置の値の計算を、コンテンツデータエレメントの大きさを計算しながら行うことができ、コンテンツデータエレメントの順序を選択できる。
【0023】
この方法のいくつかの実施態様においては、互いに連続するコンテンツデータエレメントを水平に相互に接合しながら、各コンテンツデータエレメントの幅を、組み版の幅の値に達するまでおよび/またはそれを超過するまで加算することに基づいて、行を計算することができる。この行は、その行の大きさに対して言葉の位置の計算に用いられる計算行であって、コンテンツデータエレメントの計算上の構成補助手段として役立つ計算行が対象となる。これとは別に、表現される文書の(テキスト)行は、文書ページのコンピュータグラフィックスの作成時に初めて生成される。
【0024】
これに対応して、いくつかの実施態様においては、互いに連続する行を垂直に相互に接合しながら、行の高さを、組み版の高さの値に達するまで加算することに基づいて、1つのページを計算することが可能である。この場合、1行の高さは、その行の最も高いコンテンツデータエレメントによって決定される。この場合も、ページは、そのページの大きさに対して言葉の位置の計算に用いられる計算ページであって、計算行の、従ってコンテンツデータエレメントの計算上の構成補助手段として役立つ計算ページが対象となる。
【0025】
本発明のいくつかの実施態様は、コンテンツデータエレメントに、そのコンテンツデータエレメントが付加された計算ページに対応するページ識別値を割り当てることによって特徴付けることができる。
【0026】
この方法のさらに別のいくつかの態様においては、コンテンツデータエレメントに、そのコンテンツデータエレメントが付加された計算ページ上のコンテンツデータエレメントの位置に対応するエレメントの位置の値を割り当てることができる。
【0027】
この方法のさらに別のいくつかの態様においては、コンテンツデータエレメントがテキストエレメントを含み、その幅を、空白記号を付加して計算できる。その場合、そのテキストエレメントの高さは、テキストエレメントのフォントおよびフォントサイズにおいて可能な最大の文字高さを生じさせる文字符号、例えば文字列
【0028】
【数1】

【0029】
を付加して計算できる。
【0030】
請求項16による本発明は、処理ユニットと、記憶装置と、通信インタフェースとを備えた、本発明による方法のためのデータ処理装置であって、
―前記処理ユニットは、仮想の電子文書用の少なくとも1つのコンテンツデータエレメントを選択するように構成され、
―前記処理ユニットは、その仮想の電子文書用のフォーマット用データを決定するように構成され、
―前記処理ユニットは、前記少なくとも1つのコンテンツデータエレメントに対して、前記仮想の電子文書のページのページ識別値と、そのページ識別値によって識別されるページにおけるエレメントの位置の値とを、前記フォーマット用データに応じて計算するように構成され、
―前記処理ユニットは、コンテンツデータエレメントと、そのコンテンツデータエレメントのページ識別値と、そのコンテンツデータエレメントの位置の値との割り当てを、記憶装置に含まれるデータベースに保存するように構成される、
ことを特徴とするデータ処理装置を提供する。
【0031】
これによって、前記方法において必要であり、かつ請求項17による装置に必要なデータベース(Datenbasis)をデータベースにおいて構築する装置が提供され、その結果、仮想の電子文書のページのグラフィックスを、前記方法に従って、取り出し時に発生させることができる。
【0032】
この装置と残りのすべての装置と前記構成との処理ユニットは、多目的プロセッサのような多目的ハードウェアをプログラム技術的に調整することによって、および/または、プログラム化と特定用途向けプロセッサコンポーネント(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)との組み合わせによって実現できる。この実現のために、特に、操作システムまたはミドルウェアによって供給される機能、および/または、インターネットタイプの技術、例えばPHP(PHPハイパーテキストプリプロセッサ)および/またはJava Scriptを利用することが可能である。
【0033】
請求項16による本発明の実施態様は、従属請求項と、本発明によるすべての装置および方法の残りの別の態様および実施態様とに従って、さらに別の態様に具現化できる。特に、処理ユニットを、1つ以上の方法の特徴を実行するように構成することによって、装置の実施態様を実現できる。
【0034】
請求項17による本発明は、前記方法用として、仮想の電子文書の少なくとも1ページを、ネットワークを介して取り出すためのコンピュータグラフィックスとして供給する装置であって、処理ユニットと、記憶装置と、ネットワークに接続された通信インタフェースとを備えた装置であり、さらに、
―前記記憶装置は、それぞれ、1つのコンテンツデータエレメントと、そのコンテンツデータエレメントのページ識別値と、そのコンテンツデータエレメントの位置の値との割り当てを含むデータベースを有し、
―前記処理ユニットは、前記仮想の電子文書のページの要求を、その要求されたページのページ識別値を決定しながら評価するように構成され、
―前記処理ユニットは、前記データベースにアクセスしながら、前記要求されたページのページ識別値に対応する少なくとも1つのコンテンツデータエレメントと、そのコンテンツデータエレメントの位置の値とを決定するように構成され、
―前記処理ユニットは、前記フォーマット用データと、前記要求されたページに対して決定されたコンテンツデータエレメントと、前記割り当てられたエレメントの位置の値とに基づいてコンピュータグラフィックスを計算するように構成され、
―前記処理ユニットは、前記コンピュータグラフィックスを、前記仮想の電子文書のページとして表現するために使用可能にするように構成される、
ことを特徴とする装置を提供する。
【0035】
請求項17による本発明の実施態様は、従属請求項と、本発明によるすべての装置および方法の残りの別の態様および実施態様とに従って、さらに別の態様に具現化できる。特に、処理ユニットを、1つ以上の方法の特徴を実行するように構成することによって、装置の実施態様を実現できる。
【0036】
請求項18による本発明は、仮想の電子文書の少なくとも1ページをコンピュータグラフィックスとして供給するシステムであって、前記方法を遂行するために、請求項16による装置および請求項17による装置を備えたシステムを提供する。この場合、前記装置の特徴を、1つの共通の処理ユニットと、1つの共通の記憶装置と、1つの共通の通信インタフェースとにおいて統合して形成することが可能である。
【0037】
請求項18による本発明の実施態様は、従属請求項と、本発明によるすべての装置および方法の残りの別の態様および実施態様とに従って、さらに別の態様に具現化できる。特に、処理ユニットを、1つ以上の方法の特徴を実行するように構成することによって、装置の実施態様を実現できる。
【0038】
請求項19による本発明は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に保存されたコンピュータプログラムであって、本発明による方法のステップをコンピュータによって実行するためのコンピュータ読み取り可能なプログラム手段を含むコンピュータプログラムを提供する。請求項20による本発明は、これに対応して、デジタル搬送波において具現化されるコンピュータプログラムを提供する。デジタル搬送波は、例えば、無線または有線接続される電気または光信号によって、あるいは、情報担持ビットのあらゆる具現化形態によって媒体中に実現できる。両コンピュータプログラム共、そのプログラム製品がコンピュータ上で走ると、前記の方法を実行する役割を果たす。
【0039】
コンピュータプログラムは、相応の方式で、CD−ROM、DVD−ROM、ディスケットまたはハードディスクのような電磁的または光学的データメディアに、あるいは、例えばプロセッサのメモリデバイスまたはメモリ部品のような半導体デバイスの中に保存できる。
【0040】
以下に、本発明をいくつかの図面に基づいて事例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】方法の実施形態に関する概略系統図である。
【図2】図1の実施形態の第1詳細部分に関する概略系統図である。
【図3】図1の実施形態の第2詳細部分に関する概略系統図である。
【図4】供給装置および/またはシステムの実施形態の概略図である。
【図5】サーバ/クライアント構成としての、ビューア機器を備えた供給装置および/またはシステムの実施形態の概略図である。
【図6】図1の方法による行計算過程の図解である。
【図7】図1の方法によるページ計算過程の図解である。
【図8】図1の方法の実施形態の別の態様に関する概略系統図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1は、方法の実施形態に関する概略系統図を示す。ステップ100において、サーバとして構成されたコンテンツプロバイダのコンピュータの処理ユニットが、仮想の電子文書のコンテンツを形成するべき順序配列された一連のコンテンツデータエレメントを選択する。このコンテンツは、例えば、着脱可能なデータメディアから、あるいは、利用者からのネットワーク接続を介して読み込むことができる。例えば、コンテンツエレメントは、ユーザインタフェースの対応する対話型エレメントを介して利用者の端末機(クライアント)に読み込むことができる。これは、例えば、テキスト入力フィールドや、形態デザインを指示するためにグラフィックスファイルおよび選択エレメントを組み入れるためのアップロード対話型エレメントによって行われる。その後、クライアントがコンテンツデータエレメントをサーバにネットワークを介して伝送する。
【0043】
この方式で、コンテンツデータエレメントだけでなく、それ自体は表現されないコンテンツエレメントへの付加データおよび制御命令をも、サーバに引き渡すことができる。コンテンツデータエレメントは、フォーマット化または未フォーマット化テキスト、コンピュータグラフィックスファイル、ハイパーリンク、使用されるべき背景画像、例えば漉き入れ模様のような非可視エレメント、例えば音声、フィルムおよび/またはアニメーションのファイルのようなマルチメディアエレメント、商標化された表現フォーマット(例えばAdobe、Flash)のファイル等である。
【0044】
この場合、制御命令は、画像を埋め込む(画像コンテンツデータエレメント)機能、および/または、画像コンテンツデータエレメントの表現、例えばその配列、大きさ、透明度等を制御するさらに別の機能を含むことができる。さらに、制御命令は、発生させるべき文書ページのグラフィックスのページの背景の形態を決定する機能、ページの仕上げ組みを嵌め込む機能、テキストコンテンツデータエレメントの表現(例えば、フォント、そのサイズ、スタイル、色彩)を制御する機能、他のコンテンツデータエレメント、例えば他のページまたは他の仮想の電子文書へのハイパーリンクおよびジャンプラベルを定義する機能、並びに、外部の命令、例えばJavaScriptプログラムその他を呼び出すさらに別の機能を含むことができる。
【0045】
続いて、そのコンテンツデータエレメントに対する位置の値およびページ識別値が計算され、かつ、ページのコンピュータグラフィックスが取り出し時に動的に生成される場合には、処理ユニットは、ステップ110において、仮想の文書のページ(また個々のページ)の外面的な形態を定めるフォーマット用データを決定する。これは、上記のようにユーザインタフェースを介して入力された利用者データおよび制御命令を評価することによって行うことができる。特に、この場合、ページ高さおよびページ幅と、組み版の高さおよび幅(すなわちページのサイズからページの余白を差し引いて生じるページの有効面積)とが決定される。
【0046】
ステップ120において、各コンテンツデータエレメントに対して、計算用ステンシルとして役立つ計算ページおよび計算行に基づいて、そのコンテンツデータエレメントが仮想の電子文書のどのページに割り当てられているか、および、そのコンテンツデータエレメントが、それに割り当てられるページ上のどの位置を占めているかが計算される。ページを特徴付けるために、対応するページ識別値が決定され、そのページ上の位置を特徴付けるために、X座標およびY座標を含む座標の組から(例えば、文書のページの抽象的な座標系に従って、あるいは後に動的に作成されるページのグラフィックスに関して)構成し得るエレメントの位置の値が決定される。ページ識別値は、例えばページ数、あるいは、ページ数とそのページが属する仮想の電子文書のための識別値との組み合わせを含むことができる。位置の計算の詳細については、以下において、図2および3に関連付けて詳しく説明する。
【0047】
処理ユニットは、それぞれのコンテンツデータエレメントに対して、それぞれ、そのコンテンツデータエレメント(またはそれへの参照指示)と、そのコンテンツデータエレメントのページ識別値と、そのコンテンツデータエレメントの位置の値とを含む割り当てを形成する。この場合、それぞれの割り当てには、さらに別の情報を含めることができる。
【0048】
ステップ130において、処理ユニットは、DBMS(例えばリレーショナルDBMSまたはオブジェクト指向DBMS)を使用して割り当てをデータベースに保存する。
【0049】
この場合、割り当てのデータベースエントリは、全計算ページ用の1つのデータベースエントリに統合することが可能であり、その際、ページエントリの割り当てエントリよりも先に、一般的なページフォーマット用のさらに別のデータベースエントリを配置できる。これは、例えば、ページ幅、ページ高さ、組み版の幅、組み版の高さ、ページの背景、ページ背景の鏡像等に関する情報、現在のページにおいて見開きページの左ページが対象になっているかどうか、ページ番号、ページ番号用の色彩指示、標準フォント、そのサイズ、その色彩、並びに、(種々の検索機能または索引機能用としての)純粋テキスト形式における書籍のページのコンテンツ、を含むことができる。
【0050】
データベースからのダンプの表としての表現は、次のように構成できる(この場合、表エレメントは空白記号によって分離されている)。
1 450、550
2 400、500
3 Zeitungspapier.jpg
4 mirror
5 6;black
6 doradani
7 11
8 black
9 SEARCHSTRING:Bilder koennen an beliebiger Position eingebunden werden bild_000801_0087_0044_tsms.jpg oder sogar auf die ganze Seite gestreckt werden
10
11 11 25 46 black doradani Bilder
12 11 71 46 black doradani koennen
13 11 126 46 black doradani an
14 11 152 46 black doradani beliebiger
15 11 226 46 black doradani Position
16 11 285 46 black doradani eingebunden
17 11 376 46 black doradani werden
18 PIC 0 68 X X bild_000801_0087_0044_tsms.jpg
19 11 25 445 black doradani oder
20 11 57 445 black doradani sogar
21 11 96 445 black doradani auf
22 11 117 445 black doradani die
23 11 139 445 black doradani ganze
24 11 179 445 black doradani Seite
25 11 214 445 black doradani gestreckt
26 11 278 445 black doradani werden
27
(訳注;Zeitungspapier:新聞用紙、Bilder koennen an beliebiger Position eingebunden werden:画像は任意の位置に組み入れられることができ、bild:画像、oder sogar auf die ganze Seite gestreckt werden:あるいは全ページに拡大されることもできる)
【0051】
ここで注目すべきは、グラフィックスコンテンツデータエレメント(bild_000801_0087_0044_tsms.jpg)は、参照によって、すなわちこの場合、ファイル名の指示によってデータベースの中に組み入れられ、一方、テキストコンテンツデータエレメント(Bilder(画像)、koennen(できる)、an(に)等)は、文字コード化されてデータベースの中に保存されるという点である。
【0052】
ステップ140において、処理ユニットは、例えば、表現プログラムによって、ネットワークを介してサーバと接続されているクライアント上に発生させられた可能性があるページ要求命令を評価する。このページ要求命令はページ識別値を含むことができ、あるいは、処理ユニットは、例えば、その表現プログラムが次のページまたは先行するページを表現する命令を生成する場合には、ページ要求命令に対してページ識別値を計算できる。
【0053】
続いて、ステップ150において、処理ユニットは、取り出されるページのページ識別値に対応するすべてのコンテンツデータエレメントをデータベースから取り出す。この場合、場合によっては、そのページに割り当てられるさらに別の制御命令および/または付加データも取り出される。これによって、個々のページを発生させるために必要なすべてのデータを特定して効率的に取り出すことになるので、効率的なデータ保持ができるだけでなく、取り出されるページを生成する際に、最小のオーバヘッドしか生じない。
【0054】
次に、ステップ160において、処理ユニットは、コンピュータグラフィックスを計算する。コンピュータグラフィックスは、コンテンツデータエレメントを、フォーマット用の命令および制御命令に対応してグラフィックス変換し、かつ、それを、文書の要求されたページを具現化する個々の表現に再現する。
【0055】
このため、処理ユニットは、まず最初に、フォーマット用データによって与えられる(ページ)幅および高さを有するグラフィックスを設計する(例えば、PHP:imagecreatetruecolor)。背景グラフィックスが指示される場合は、次に、これを、グラフィックスの全幅および全高さにわたって載せる。この際、文書が見開きの表現である場合には、左ページまたは右ページのどちらが対象になっているかを確定して、背景画像を、対応してその垂直線の回りに鏡像反転させることができる。処理ユニットは、その後、コンテンツデータエレメントをグラフィックス内に配置する。
【0056】
テキストエレメントの場合には、これは、対応するレンダリング機能によって、そのテキストエレメントを、エレメントの位置の値によって予め定められるグラフィックスの位置に配置することによって行われる(例えば、PHP:imageTTFText)。
【0057】
グラフィックスエレメントは、相応する形で、エレメントの位置の値によって予め定められる位置において、対応する機能によってグラフィックスに埋め込むことができる(例えば、PHP:imagecopyresampled)。この場合、画像の幅および高さを、フォーマット化の基準に従ってグラフィックスの幅および高さに応じて適合させることができる。
【0058】
このように計算されたコンピュータグラフィックスは、クライアントコンピュータに転送してそこで表現させるために、ネットワークを介して使用可能に供される。
【0059】
この図においては、検索命令の処理プロセスは詳しく表現されていない。ページ要求命令の評価に対応して、検索命令も存在するものとして、文字列のようなコンテンツデータエレメントの後にクライアントからサーバに伝送できる。それに基づいて、処理ユニットは、指示される文字列を含むこの検索命令を評価し、次のステップにおいて、データベースから、検索文字列に対応するコンテンツデータエレメントが割り当て(Zuordnung)を取り出す。処理ユニットは、続いてここで、検索結果、例えば、ページ識別値またはそれから算定されるページ数の集合を生成し、これを、表現用としてクライアントに伝送できる。
【0060】
処理ユニットは、さらに、アクセス命令および選択命令を評価できる。この場合、アクセス命令は、例えば、クライアント側のページのグラフィックス表現上における利用者のマウスクリックに由来するエレメントの位置の値を有する。処理ユニットは、続いて、次のステップで、データベースにおいて、現在表現されているページのページ識別値とエレメントの位置の値とに対応する1つまたは複数のコンテンツデータエレメントを呼び出す。
【0061】
選択命令または検索命令の評価は、ページ要求命令の評価と並行して、あるいはその後に行うことができる。これは、図8においても概略的に示される。
【0062】
このように選択されたコンテンツデータエレメント、または検索結果であるコンテンツデータエレメントは、対応してグラフィックスエレメントを補足した上で、ページのグラフィックスの中に嵌め込むことができる(PHP:imagefilledrectangle)。
【0063】
図2は、図1の実施形態の第1詳細部分、特に、コンテンツデータエレメントに対するページ識別値およびエレメントの位置の値の計算に関する概略系統図を示す。
【0064】
ステップ200において、処理ユニットは、最初に、次に処理されるべきコンテンツデータエレメントを、コンテンツデータエレメントの整理された集合から選択し、ステップ210において、それがテキストエレメントであるか否かを決定する。
【0065】
それがテキストエレメントである場合は、処理ユニットは、ステップ220において、そのテキストエレメントにサイズ計算用の一時的な記号を付与する。すなわち、幅の計算のみについては、表現において語が繋がらないように一時的に空白記号が付加され、これに対応して、高さの計算のみについては、表現の行における可能最大高さおよび奥行きに達するであろう文字記号、例えば、
【0066】
【数2】

【0067】
が付加される。この場合、表現の幅および高さの計算は、ステップ230において、現在指定されているフォント、そのサイズおよび文字スタイルに基づいて行われる(例えば、PHP:関数imageTTFbbox)。
【0068】
それがグラフィックスエレメントである場合は、処理ユニットは、ステップ230において、表現の幅および高さを直接計算する(例えば、PHP:関数getimagesize)。
【0069】
ステップ240において、処理ユニットは、その幅および高さをなお決定しなければならないようなさらに別のコンテンツデータエレメントが使用可能であるか否かを検証する。そうでない場合は、すべてのコンテンツデータエレメントの幅および高さは決定されており、処理ユニットは、最初に計算行を指定することによって、ステップ250を続行する。
【0070】
処理ユニットは、ステップ260、270および290において、この計算行に、コンテンツデータエレメントをその順序で付加し、さらにその付加されたコンテンツデータエレメントの幅を加算していく。この付加および加算は、その計算行のコンテンツデータエレメントの幅の合計がその行の組み版の幅を超えるまで行われる。組み版の幅を超えると、処理ユニットは、ステップ280において、最後に付加されたコンテンツデータエレメントをその計算行から取り外し、それを、まだ計算行に割り当てられていないコンテンツデータエレメントの集合の中に(その先頭に)戻す。これに基づいて、処理ユニットは、ステップ250において、再び新しい計算行を指定し、上記のような割り当てを続行する。
【0071】
このプロセスは図6に詳しく表現されている。計算行40は、コンテンツデータエレメント42〜48によって完全に充足されている。計算行50は、エレメント62’を含むかもしれないが、このエレメント62’は、その後ろのコンテンツデータエレメント部分によって、計算行の枠によって左右が表現される組み版の幅を超える可能性がある。そのため、このエレメントは、この行からまたしても取り外されて、この行の代わりに、新しく指定される計算行60にコンテンツデータエレメント62として付加される。
【0072】
図2にさらに示すように、処理ユニットが、ステップ290において、計算行に割り当てられていない使用可能なコンテンツデータエレメントはすでになく、従ってすべてのコンテンツデータエレメントの計算行への割り当ては完了していることを確認すると、処理ユニットはステップ300を続けて実行する。
【0073】
割り当てプロセスは、対応する制御命令によって変更することが可能である。例えば、個々のコンテンツデータエレメント、例えばグラフィックスを単独で固有の行に配置できる。
【0074】
図3は、図2の詳細表現に続くものである。
【0075】
ここでは、コンテンツエレメントを水平に延びる行組みとして計算行に割り当てる方式に原則的に類似する形で、計算行を、垂直に延びるページ組みとして計算ページに割り当てる。
【0076】
このために、処理ユニットは、上記に対応して、ステップ300において、最初に新しい計算ページを指定する。処理ユニットは、続いて、ステップ310において、まだページに割り当てられていない計算行であって、図2に関連して説明した構成の順序で存在する計算行の最初の行を選択し、ステップ320において、その高さを決定する。この場合、計算行の高さは、常に、その高さが最大であるその計算行のコンテンツデータエレメントの高さによって決定される。
【0077】
処理ユニットは、ステップ330、340および370において、前記の計算ページに、計算行を、その順序で、組み版の高さを超えるまで付加していく。これを超過すると、処理ユニットは、その計算行をその計算ページから取り外し、それを、まだ計算ページに割り当てられていない計算行の集合の中に(その先頭に)戻す。これに基づいて、処理ユニットは、ステップ360において、再び新しい計算ページを指定し、上記のような割り当てを続行する。
【0078】
このプロセスは図7に詳しく表現されている。すでに割り当てられた計算行71〜75を含む計算ページ70は、行81’を含むかもしれないが、この行81’は、その後ろの計算行によって、計算ページの枠によって上下が表現される組み版の高さを超える可能性がある。そのため、このエレメントは、このページ70からまたしても取り外されて、このページの代わりに、新しく指定される計算ページ80に計算行81として付加される。
【0079】
図3にさらに示すように、処理ユニットが、ステップ370において、すべての計算行の計算ページへの割り振りが完了しており、まだ割り振られていない使用可能な計算ページはすでにないことを確認すると、直ちにステップ380が続けて実行される。
【0080】
この段階で、処理ユニットは、ステップ380において、行およびページに向けて割り振られた各コンテンツデータエレメントに対して、ページ識別値およびエレメントの位置の値を決定する。この場合、ページ識別値は、そのコンテンツデータエレメントがその計算行を介して割り振られている計算ページの順序数から生じるものである。この際、計算ページは、割り当てられたコンテンツデータエレメントの順序で配置されている。
【0081】
エレメントの位置の値として座標の組を使用する場合は、座標を次のように計算する。
【0082】
コンテンツデータエレメントのY座標は、原則として、そのコンテンツデータエレメントの計算ページのすべての計算行の高さを、当該コンテンツデータエレメントが割り振られている計算行に至るまで当該計算行を含めて加算することから得られる。
【0083】
行のコンテンツデータエレメントを左揃えで配置するべき場合は、コンテンツデータエレメントのX座標は、組み版の左の余白から計測して、同じ計算行における先行するすべてのコンテンツデータエレメントの幅の値の合計から得られる。すなわち、次の計算規則が与えられる。
X座標=
その行におけるすべての先行するエレメントの幅
+組み版の左の余白
【0084】
計算行におけるコンテンツデータエレメントを右揃えで配置するべき場合は、X座標は、組み版の左の余白から計測して、その同じ計算行におけるすべてのコンテンツデータエレメントの幅の値の合計を組み版の幅から減算し、その同じ計算行におけるすべての先行するコンテンツデータエレメントの幅の値の合計を加算することから得られる。この場合、次の計算規則が与えられる。
X座標=
(組み版の幅−その行におけるすべてのエレメントの幅)
+その行におけるすべての先行するエレメントの幅
+組み版の左の余白
【0085】
行におけるエレメントを中央揃えで配置するべき場合は、X座標は、組み版の左の余白から計測して、その同じ計算行におけるすべてのコンテンツデータエレメントの幅の値の合計を組み版の幅から減算したものの1/2に、その同じ計算行におけるすべての先行するコンテンツデータエレメントの幅の値の合計を加算することから得られる。従って、次の計算規則が与えられる。
X座標=
(組み版の幅−その行におけるすべてのエレメントの幅)/2
+その行におけるすべての先行するエレメントの幅
+組み版の左の余白
【0086】
行におけるエレメントを行揃えで配置するべき場合は、X座標は、組み版の左の余白から計測して、その同じ計算行におけるすべての先行するコンテンツデータエレメントの幅の値の合計に、その同じ計算行におけるすべてのコンテンツデータエレメントの幅の値の合計を組み版の幅から減算したものを中間空白の数で除したものを加算することから得られる。
X座標=
その行におけるすべての先行するエレメントの幅
+(組み版の幅−その行におけるすべてのエレメントの幅)/(その行におけるエレメント数−1)
+組み版の左の余白
【0087】
コンテンツデータエレメントとして、組み版の幅より広いがページの幅よりは狭い画像が対象になる場合は、視覚的な印象を改善するために、X座標をこの差の半分だけ左に移動することができる。これと同様に、コンテンツデータエレメントとして、組み版の高さより大きいがページの高さよりは小さい画像が対象になる場合は、Y座標をこの差の半分だけ上向きに移動することができる。
【0088】
図1に関連してすでに述べたように、かくして得られたデータは、この段階で書籍ページデータベースの中に書き込むことができる。この場合、それぞれのコンテンツデータエレメント(例えば単語)に対して、行単位で、次のような領域にデータが書き込まれる。すなわち、フォントサイズ、X座標、Y座標、文字の色、フォント、エレメントデータ、である。コンテンツデータエレメントとしての画像の場合には、フォントサイズの領域の中に、画像を特徴付けるキーワードPICを書き入れることができ、文字の色およびフォントに対して、それぞれ1つのNULLエレメント“X”、“X”を書き入れて、それに、その画像の参照符号(ファイル名)を続けることができる。全ページにわたって画像が表現されるべき場合には、対応するものとして、概念PICの代わりに、概念FULLPICが書き込まれ、座標の代わりに、NULLエレメント“0”が書き込まれる。
【0089】
XおよびY座標は、今の場合、テキストエレメントの左下の角と、画像エレメントの左上の角とに関連する。これによって、PHP命令“imageTTFText”および“imagecopyresampled”による実現を簡易化できる。
【0090】
図4は、供給装置および/またはシステムの実施形態の概略図を示す。
【0091】
図示された装置またはシステムは、処理ユニット10と、通信インタフェース12と、記憶装置14とを含み、この通信インタフェース12はウェブサーバとして実現可能であってネットワークと接続可能であり、記憶装置14は、データベース16と本発明のシステムによって生成されるコンピュータグラフィックス3とを有する。
【0092】
処理ユニット10、通信インタフェース12および記憶装置14は、例えば、コンピュータ内部のバスシステムまたはネットワークを介して相互に通信可能に接続されている。
【0093】
データベース16は割り当て18および18aを有しており、その割り当ての中に、それぞれ、1つのコンテンツデータエレメント19または19aと、1つのページ識別値19’または19a’と、1つのエレメントの位置の値19’’または19a’’とが割り当てられている。
【0094】
通信インタフェース12は、ネットワークを介して通信および問い合わせを送受信し、これをさらなる処理のために処理ユニット10に届けるように構成される。処理ユニットは、本発明によるシステムの方法に関わる機能を実行するように構成され、さらに、データベース16操作用のDBMS機能を提供する。
【0095】
図4に表現される実施形態は、仮想の電子文書のページを供給する装置、例えばデータ供給装置に適用することができる。この場合、当業者であれば容易に分かると思われるが、表現されるコンピュータグラフィックス3は記憶装置の中には含まれていない。表現される実施形態は、さらに、表現装置および供給装置の機能を統合して形成されるシステムにも適用することができる。
【0096】
図5は、サーバ/クライアント構成としてのビューア機器と接続された供給装置および/またはシステムの実施形態の概略図を示す。
【0097】
すでに図4に関連して説明した装置1は、ウェブサーバとして構成されるその通信インタフェース12を介して、図では接続線として表現されるネットワークと接続され、このネットワークは、ビューア装置(クライアントコンピュータ)2の、ウェブクライアントとして構成される通信インタフェース22とも接続されている。
【0098】
クライアントコンピュータ2は、さらに、処理ユニット20と、記憶装置24と、ユーザインタフェース26とを含む。
【0099】
処理ユニット20は、ローカルに保存されるかあるいはネットワークを介して前以てサーバ1から伝送されたプログラムを実行するように構成されるが、このプログラムは、一方では、コンピュータグラフィックス3用の表示機能をユーザインタフェース26経由で提供すると共に、個々のページに対する取り出し機能を提供し、他方では、同様に、仮想の電子書籍をサーバ上に構成するためのコンテンツデータエレメントまたはフォーマット用コマンドのような情報に対する入力の可能性をも伝達するものである。1人の利用者がクライアント2上で取り出し機能を操作すると、対応する取り出し命令がサーバに伝送されるが、サーバは、それへの応答として仮想の電子文書の対応ページを伝送し、そのページがクライアントによってその上に表現される。これに対応して、クライアント側では、サーバへの選択命令または検索命令を生成することができ、かつ、仮想の電子文書を構成するのに必要なすべてのデータおよび指示を、クライアント2のユーザインタフェース26を介して入力できると共に、サーバ1に伝送できる。
【0100】
図8は、図1に関連して説明した方法の実施形態の別の態様に関する概略系統図を示す。ステップ130〜170は、図1に関連して記述したものと同等である。
【0101】
図4および5に関連して先に述べた装置は、そのそれぞれの処理ユニット10を、1つの選択した方法のステップまたはすべての方法のステップを実行するように構成することによって、前記の別の態様を実現するように調整される。
【0102】
図1に関連して説明したように、利用者コンピュータ(クライアント)2に由来するページ要求命令、検索命令および/または選択命令は、装置(サーバ)1によって処理される。この処理は、ページ要求命令についてはステップ140において、選択命令についてはステップ400において、検索命令についてはステップ410において行われる。これらの評価ステップの詳細に関しては、図1に関する記述を参照されたい。評価は、並行して、すなわち並列的に行われる。これは、ステップ130から発する複数の矢印によって示されている。
【0103】
ステップ140、400および410におけるそれぞれの評価は、続いて、通常プロセスの別の処理に至り(ステップ140および410はステップ150に至り、ステップ400はステップ160に至る)、さらに付加的に、例えば並列に、ステップ420に至る。
【0104】
ステップ420において、各命令、すなわち要求命令、選択命令または検索命令を統計的に評価する。すなわち、このステップにおいて、各コンテンツエレメントに対して、これらの命令のいずれかの対象になる頻度を決定でき、および/または、決定されたコンテンツエレメントが特に頻繁にこれらの命令の対象になるタイムスロットを決定できる。
【0105】
この結果は、ステップ430において、利用可能なものとして対応するキャッシング(Caching)に使用される。この場合、特に頻繁にこれらの命令の対象になるコンテンツエレメントは、アクセス最適化されて記憶装置14に保存されるので、特に効率的なアクセスが可能になる。記憶装置が高速および低速メモリアクセス部分から構成される場合は、特に頻繁にこれらの命令の対象になるコンテンツエレメントを、記憶装置の高速メモリアクセス部分に保存することができる。
【0106】
同様に、現時点の時間が含まれるタイムスロット内において特に頻繁にこれらの命令の対象になるコンテンツエレメントをアクセス最適化して記憶装置14に保存でき、その結果、特に効率的なアクセスが可能になる。
【0107】
統計的な評価は、さらに、利用者の挙動を分析して、利用者に、例えばバナー広告の手法で、特に頻繁に参照されるコンテンツエレメントに対応するコンテンツを提供するような用途に用いることが可能である。
【0108】
ステップ150におけるコンテンツエレメントの取り出しはこの方式によって加速される。その取り出しが、アクセス最適化された記憶装置から、あるいはアクセス最適化されたメモリ部分を利用して行われるからである。従って、本発明のシステムは、ネットワークを介して取り出すための電子文書のページを供給する可能性を提供し、その際、供給されるコンテンツの好感度の高い表現が小さい表示ユニット上においても可能となり、同時に、コンテンツには不都合な別の電子的処理が施され難くなると共に、高い記憶効率およびデータ転送効率が実現される。
【0109】
以上の記述および説明から当業者は容易に理解し得るように、いくつかの実施態様においては、以上述べた方法のステップはソフトウェアに変換され、そのソフトウェアのプログラム命令が、方法のステップの実行を、例えば処理ユニットのようなプロセッサ上において実現する。このソフトウェアは、装置1の記憶装置14(図4および図5参照)の中に含まれる。
【0110】
これは、仮想の電子文書の少なくとも1ページをコンピュータグラフィックスとして供給する装置1にも当てはまる。この装置においては、方法を遂行する機能または処理ユニットの構成が1つのシステムの中に統合されて存在しており、その場合、このシステムを、すべての実施態様において、次のような場合と同様に、サーバまたはウェブサーバとして同等に実現することが可能である。そのような場合というのは、すなわち、システム1が、データ処理装置(方法のステップ100〜130を実行するように構成される)と、仮想の電子文書の少なくとも1ページをコンピュータグラフィックスとして供給する装置(方法のステップ140〜170を実行するように構成される)とを含むように実現される場合である。この場合、前記装置は、同様に、すべての実施態様において、サーバまたはウェブサーバとして同等に構成できる。さらに、データ処理装置を、ステップ100〜130を実行するデータ処理ソフトウェアモジュールによって、供給装置を、ステップ140〜170を実行する供給ソフトウェアモジュールによって、ただ1つのコンピュータ上で実現し、その記憶装置の中に納めることができる。その場合、当業者は容易に理解するように、利用者の端末機が、すなわち、すべての実施態様においてクライアントまたはウェブクライアントとして同等に実現可能であるか、あるいはこれを含むビューア装置(ビューア機器)が、サーバまたはウェブサーバとして構成される供給用のシステムまたは装置と相互作用することになる。
【符号の説明】
【0111】
1 仮想の電子文書の1ページを供給する装置またはシステム(サーバ)
2 利用者コンピュータ(クライアント)
3 コンピュータグラフィックス
10 処理ユニット
12 通信インタフェース(ウェブサーバ)
14 記憶装置
16 割り当てのデータベース
18、18a 第1および第2割り当て
19、19a 第1および第2コンテンツデータエレメント
19’、19a’ 第1または第2コンテンツデータエレメントのページ識別値
19’’、19a’’ 第1または第2コンテンツデータエレメントの位置の値
20 処理ユニット
22 通信インタフェース
24 記憶装置
26 ユーザインタフェース
40 計算行エレメント
42〜48 位置決めされたコンテンツデータエレメント
50 計算行エレメント
52〜58 位置決めされたコンテンツデータエレメント
60 計算行エレメント
62 位置変更されたコンテンツデータエレメント
62’ 位置変更されるべきコンテンツデータエレメント
70 計算ページエレメント
71〜75 位置決めされた行エレメント
80 計算ページエレメント
81 位置変更された計算ページエレメント
81’ 位置変更されるべき計算ページエレメント
100 コンテンツデータエレメントを選択する
110 フォーマット用データを決定する
120 各コンテンツデータエレメントに対してページ識別値およびエレメントの位置の値を計算する
130 割り当てをデータベースに保存する
140 ページ要求命令を評価する
150 要求されたページのすべてのコンテンツエレメントを取り出す
160 ページのコンテンツデータエレメントを含むコンピュータグラフィックスを計算する
170 コンピュータグラフィックスを使用可能にする
200 コンテンツデータエレメントを選択する
210 テキストエレメントであるか否かを検証する
220 表現されない寸法設定記号を付加する
230 コンテンツデータエレメントの幅および高さを決定する
240 次のコンテンツデータエレメントが使用可能であるか否かを検証する
250 新しい計算行を開く
260 コンテンツデータエレメントを付加する
270 行の組み版の幅を超過しているか否かを検証する
280 行からコンテンツデータエレメントを取り外す
290 次のコンテンツデータエレメントが使用可能であるか否かを検証する
300 新しい計算ページを開く
310 計算行を選択する
320 行の高さを決定する
330 行を計算ページに付加する
340 ページの組み版の高さを超過しているか否かを検証する
350 計算ページから行を取り外す
360 新しい計算ページを開く
370 次の行が使用可能であるか否かを検証する
380 各コンテンツデータエレメントに対してページ識別値および座標を決定する
400 選択命令を評価する
410 検索命令を評価する
420 統計的評価
430 キャッシング


【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想の電子文書の少なくとも1ページを、ネットワークを介して取り出すためのコンピュータグラフィックス(3)として供給する方法であって、次のステップ、すなわち、
仮想の電子文書用の少なくとも1つのコンテンツデータエレメント(19、19a)を選択する(100)ステップと、
前記仮想の電子文書用のフォーマット用データを決定する(110)ステップと、
前記少なくとも1つの選択されたコンテンツデータエレメントに対して、前記仮想の電子文書のページのページ識別値(19’、19a’)と、該ページ識別値によって識別されるページにおけるエレメントの位置の値(19’’、19a’’)とを、前記フォーマット用データに応じて計算する(120)ステップと、
選択されたコンテンツデータエレメントと、該選択されたコンテンツデータエレメントのページ識別値と、前記選択されたコンテンツデータエレメントの位置の値との割り当て(18、18a)をデータベース(16)に保存する(130)ステップと、
前記仮想の電子文書のページの要求を、該要求されたページのページ識別値を決定しながら評価する(140)ステップと、
前記データベースにアクセスしながら、前記要求されたページのページ識別値に対応する少なくとも1つのコンテンツデータエレメントを決定すると共に、該決定されたコンテンツデータエレメントの位置の値を決定する(150)ステップと、
前記フォーマット用データと、前記要求されたページに対して決定されたコンテンツデータエレメントと、前記割り当てられたエレメントの位置の値とに基づいてコンピュータグラフィックスを計算する(160)ステップと、
前記コンピュータグラフィックスを、前記仮想の電子文書のページとして表現するために使用可能にする(170)ステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記仮想の電子文書のページの要求を、ウェブサーバ(12)から前記要求を受け取りながら評価する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コンピュータグラフィックスを、ウェブサーバ(12)からグラフィックスファイルを伝送することによって使用可能にする、ことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記仮想の電子文書の使用可能になったページのコンテンツデータエレメントへのアクセス命令を、前記コンテンツデータエレメントの位置の値に基づいて評価する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記使用可能になったページのページ識別値と前記エレメントの位置の値とに対して割り当てられるコンテンツデータエレメントを、前記データベースにアクセスしながら探索確定する、ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
1つの検索概念に割り当てられる検索命令を評価して、前記検索概念に対応する前記仮想の電子文書のコンテンツデータエレメントを探索確定する、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記フォーマット用データが、ページ幅の値および/またはページ高さの値および/または組み版の幅の値および/または組み版の高さの値を含む、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記エレメントの位置の値の計算を、前記選択されたコンテンツデータエレメントの大きさを計算しながら行う、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
コンテンツデータエレメントの順序を選択する、ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
互いに連続する前記選択されたコンテンツデータエレメントを水平に相互に接合し(260)ながら、前記それぞれのコンテンツデータエレメントの幅を、前記組み版の幅の値に達する(270)まで加算することに基づいて、行を計算する(200〜290)、ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
互いに連続する前記行を垂直に相互に接合(330)しながら、前記行の高さを前記組み版の高さの値に達する(340)まで加算することに基づいて、1つのページを計算し(300〜380)、
1行の高さは、前記行の最も高いコンテンツデータエレメントによって決定される、ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記選択されたコンテンツデータエレメントに、該選択されたコンテンツデータエレメントが付加された計算ページに対応するページ識別値を割り当てる(380)、ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記選択されたコンテンツデータエレメントに、該選択されたコンテンツデータエレメントが付加された計算ページ上の前記選択されたコンテンツデータエレメントの位置に対応するエレメントの位置の値を割り当てる(380)、ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記選択されたコンテンツデータエレメントがテキストエレメントを含み、前記選択されたコンテンツデータエレメントの幅を、空白記号を付加して(220)計算する、ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記テキストエレメントの高さを、該テキストエレメントのフォントおよびフォントサイズにおいて、可能最大の文字高さを生じさせる文字符号を付加して(220)計算する、ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法のためのデータ処理装置(1)であって、処理ユニット(10)と、記憶装置(14)と、通信インタフェース(12)とを備えたデータ処理装置(1)において、
前記処理ユニットは、仮想の電子文書用の少なくとも1つのコンテンツデータエレメント(19、19a)を選択するように構成され、
前記処理ユニットは、前記仮想の電子文書用のフォーマット用データを決定するように構成され、
前記処理ユニットは、前記少なくとも1つの選択されたコンテンツデータエレメントに対して、前記仮想の電子文書のページのページ識別値(19’、19a’)と、該ページ識別値によって識別されるページにおけるエレメントの位置の値(19’’、19a’’)とを、前記フォーマット用データに応じて計算するように構成され、
前記処理ユニットは、選択されたコンテンツデータエレメントと、該選択されたコンテンツデータエレメントのページ識別値と、前記選択されたコンテンツデータエレメントの位置の値との割り当て(18、18a)を記憶装置に含まれるデータベースにおける保存するように構成される、
ことを特徴とするデータ処理装置(1)。
【請求項17】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法用として、仮想の電子文書の少なくとも1ページを、ネットワークを介して取り出すためのコンピュータグラフィックス(3)として供給する装置(1)であって、処理ユニット(10)と、記憶装置(14)と、ネットワークに接続された通信インタフェース(12)とを備えた装置(1)において、
前記記憶装置は、それぞれ、1つのコンテンツデータエレメント(19、19a)と、該コンテンツデータエレメントのページ識別値(19’、19a’)と、前記コンテンツデータエレメントの位置の値(19’’、19a’’)との割り当て(18、18a)を含むデータベース(16)を有し、
前記処理ユニットは、前記仮想の電子文書のページの要求を、該要求されたページのページ識別値を決定しながら評価するように構成され、
前記処理ユニットは、前記データベースにアクセスしながら、前記要求されたページのページ識別値に対応する少なくとも1つのコンテンツデータエレメントを決定すると共に、該決定されたコンテンツデータエレメントの位置の値を決定するように構成され、
前記処理ユニットは、前記フォーマット用データと、前記要求されたページに対して決定されたコンテンツデータエレメントと、前記割り当てられたエレメントの位置の値とに基づいてコンピュータグラフィックスを計算するように構成され、
前記処理ユニットは、前記コンピュータグラフィックスを、前記仮想の電子文書のページとして表現するために使用可能にするように構成される、
ことを特徴とする装置(1)。
【請求項18】
仮想の電子文書の少なくとも1ページをコンピュータグラフィックス(3)として供給するシステム(1)であって、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法のための、請求項16による装置および請求項17による装置を備えたシステム(1)。
【請求項19】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に保存されたコンピュータプログラムであって、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法をコンピュータによって実行するためのコンピュータ読み取り可能なプログラム手段を含むコンピュータプログラム。
【請求項20】
デジタル搬送波において具現化されるコンピュータプログラムであって、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法をコンピュータによって実行するためのコンピュータ読み取り可能なプログラム手段を含むコンピュータプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−515730(P2011−515730A)
【公表日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−547142(P2010−547142)
【出願日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際出願番号】PCT/EP2009/051343
【国際公開番号】WO2009/103620
【国際公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Java Script
【出願人】(510219833)ブックリックス ゲーエムベーハー ウント コー. カーゲー (2)
【Fターム(参考)】