説明

電子書籍閲覧システム、電子書籍閲覧方法、プログラム及び記憶媒体

【課題】電子書籍閲覧時に利用者が理解困難な内容又は興味を持っている内容に関連付けられた情報を利用者に提示する。
【解決手段】サーバ3は、電子書籍に含まれるマイクロコンテンツと、各マイクロコンテンツと関連する関連マイクロコンテンツを対応付けて関連情報DB9として保持する。利用者による電子書籍の閲覧中、ユーザ端末17はページ表示時に推定所要時間を算出する。ユーザ端末17はページ毎に閲覧時間を監視し、閲覧時間が推定所要時間を超えた場合、理解困難な内容又は興味を持っている内容とみなし、関連マイクロコンテンツの内容を提示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子書籍の閲覧中に有益な情報を提示する電子書籍閲覧システム等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、紙に印刷されていた書籍の電子化が進み、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)等の電子機器を利用して時間や場所を選ばずに様々な電子書籍を閲覧することが可能となっている。また、電子書籍を閲覧するためのタブレット端末の開発も行われており、電子書籍の普及が進んでいる。
【0003】
特許文献1に記載の電子書籍装置では、電子書籍装置の利用者がおかれている状況と、書籍のジャンルや難易度などコンテンツの内容を考慮に入れた書籍の正確な所要時間を予測する。利用者が、読書に利用できる時間を設定することにより、利用者の購入履歴から求めた利用者の興味と、書籍を読み終えるための所要時間の予測から、利用者の要望に合致した書籍を推薦するという方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−4409号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の電子書籍装置では、利用者が過去に購入した書籍に関する情報を基に書籍を推薦するため、利用者の関心が高い分野の書籍を推薦するという観点からは有効である。しかしながら、利用者が閲覧している書籍の中に理解困難な内容、苦手な分野、あるいは、過去の書籍情報が無く、初めて興味を持つ内容等があった場合に、利用者の理解、興味を促進するための書籍を推薦するということはできない。
【0006】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とすることは、電子書籍閲覧時に利用者が理解困難な内容又は興味を持っている内容に関連付けられた情報を利用者に提示する電子書籍閲覧システム等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために第1の発明は、電子書籍に関する情報を記憶するサーバと、前記サーバとネットワークを介して接続され、電子書籍を表示する端末と、によって構成される電子書籍閲覧システムであって、前記端末は、前記サーバから電子書籍を取得する手段と、電子書籍のページ毎に、当該ページの閲覧開始イベントから現在までの経過時間を監視し、前記経過時間が閾値を超えると、当該ページに関連する情報である関連情報を提示する関連情報提示手段と、を具備することを特徴とする電子書籍閲覧システムである。
第1の発明では、閲覧時間が比較的長いページは利用者にとって理解困難な内容又は興味を持っている内容とみなして、電子書籍閲覧中に関連情報を提示する。従って、利用者に対して、理解困難な内容又は興味を持っている内容に関する情報をタイムリーに提示することができる。
【0008】
前記端末は、前記関連情報を含む電子書籍の書誌情報を提示する電子書籍紹介手段、を更に具備することが望ましい。
これにより、利用者に対して、理解困難な内容又は興味を持っている内容に関連する電子書籍をタイムリーに紹介することができる。ここで、書誌情報とは、電子書籍の題号、作者、出版社等の情報に加えて、電子書籍の詳細情報が掲載されているウェブページのURL(Uniform Resource Locator)等も含む。
【0009】
前記サーバは、電子書籍に含まれる文章及び図表が所定の単位毎に識別可能に区分けされているマイクロコンテンツと、当該マイクロコンテンツに係る電子書籍と異なる電子書籍に含まれ、かつ当該マイクロコンテンツと関連するマイクロコンテンツである関連マイクロコンテンツと、を対応付けて記憶する関連情報データベースと、電子書籍のページ毎に、当該ページに含まれる前記マイクロコンテンツを記憶するページ情報データベースと、を具備し、前記端末が具備する関連情報提示手段は、前記サーバに対して閲覧中のページに含まれる前記マイクロコンテンツに関連する前記関連マイクロコンテンツを要求し、前記サーバから取得する前記関連マイクロコンテンツを前記関連情報として提示することが望ましい。
これにより、利用者に対して、理解困難な内容又は興味を持っている内容に関連する関連情報をタイムリーに提示することができる。特に、関連マイクロコンテンツは、書籍レベルではなく、マイクロコンテンツレベルにおいて関連があるので、利用者にとって漠然とした情報ではなく、適切な情報である。また、利用者が能動的に文章や図表の一部を指定する必要がなく、閲覧中のページが理解困難な内容又は興味を持っている内容と判断されるタイミングによって提示されるので、利用者にとって煩わしさがない。
【0010】
前記端末は、電子書籍のページ毎に、当該ページの閲覧開始イベントから閲覧終了イベントまでの時間である実閲覧時間を算出し、算出される前記実閲覧時間を前記サーバに送信する手段、を更に具備し、前記サーバは、利用者毎に前記実閲覧時間を記憶する実閲覧時間情報データベース、を更に具備することが望ましい。
これにより、作者や出版社は、実閲覧時間情報データベースの情報を確認することによって、閲覧者が理解困難な内容又は興味を持っている内容がどこかを知ることができる。このような情報は、書籍の内容の改訂や、関連書籍の出版等を行う際に重要な情報である。
【0011】
前記サーバは、前記実閲覧時間データベースに基づいて、利用者及び電子書籍のカテゴリ毎に平均閲覧速度を算出する手段と、算出される前記平均閲覧速度を記憶する平均閲覧速度データベースと、を更に具備し、前記端末は、前記サーバに対して、利用者及び閲覧中の電子書籍のカテゴリに合致する前記平均閲覧速度を要求し、前記サーバから取得する前記平均閲覧速度に基づいて前記閾値を算出することが望ましい。
これにより、利用者毎に閲覧中のページが理解困難な内容又は興味を持っている内容と判断されるタイミングによって関連情報を提示することができる。特に、利用者が電子書籍を閲覧するたびに、平均閲覧速度の精度、ひいては関連情報の提示タイミングの精度を向上することができる。
【0012】
前記端末は、電子書籍の閲覧開始が指示されると、前回の閲覧において算出された前記実閲覧時間を前記サーバに送信するとともに、前記サーバに対して、利用者及び閲覧開始が指示された電子書籍のカテゴリに合致する前記平均閲覧速度を要求することが望ましい。
これにより、利用者が端末を強制終了することがあっても、実閲覧時間を確実にサーバに送信することができる。また、最新の平均閲覧速度を取得し、閾値として利用することができる。
【0013】
第2の発明は、電子書籍に関する情報を記憶するサーバと、前記サーバとネットワークを介して接続され、電子書籍を表示する端末と、によって構成される電子書籍閲覧システムが実行する電子書籍閲覧方法であって、前記端末が、前記サーバから電子書籍を取得するステップと、前記端末が、電子書籍のページ毎に、当該ページの閲覧開始イベントから現在までの経過時間を監視し、前記経過時間が閾値を超えると、当該ページに関連する情報である関連情報を提示するステップと、を実行することを特徴とする電子書籍閲覧方法である。
第2の発明では、閲覧時間が比較的長いページは利用者にとって理解困難な内容又は興味を持っている内容とみなして、電子書籍閲覧中に関連情報を提示する。従って、利用者に対して、理解困難な内容又は興味を持っている内容に関する情報をタイムリーに提示することができる。
【0014】
第3の発明は、コンピュータを、第1の発明の端末として機能させる為のプログラムである。
第3の発明を汎用的なコンピュータにインストールすることによって、第1の発明を構築することができる。
【0015】
第4の発明は、第3の発明のプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体である。
第4の発明によって、第3の発明のプログラムを配布することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、電子書籍閲覧時に利用者が理解困難な内容又は興味を持っている内容に関連付けられた情報を利用者に提示する電子書籍閲覧システム等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】電子書籍閲覧システム1の概要図
【図2】サーバ3を実現するコンピュータのハードウエア構成図
【図3】ユーザ端末17を実現するコンピュータのハードウエア構成図
【図4】マイクロコンテンツと書籍DB5の一例を示す図
【図5】マイクロコンテンツ43bのデータの一例を示す図
【図6】メタデータDB7の一例を示す図
【図7】関連情報DB9の一例を示す図
【図8】平均閲覧速度DB11の一例を示す図
【図9】ページ情報DB13の一例を示す図
【図10】実閲覧時間情報DB15の一例を示す図
【図11】ユーザ端末17の記憶部32の詳細を示す図
【図12】関連情報DB9を作成する処理の流れを示すフローチャート
【図13】関連情報を提示する処理の流れを示すフローチャート
【図14】ユーザ端末17に表示されるページの一例を示す図
【図15】ユーザ端末17に表示される関連情報の一例を示す図
【図16】ユーザ端末17に表示される書誌情報の一例を示す図
【図17】平均閲覧速度を算出する処理の流れを示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
最初に、図1から図4を参照しながら、電子書籍閲覧システム1の構成について説明する。
図1は、電子書籍閲覧システム1の概要図である。図1に示すように、電子書籍閲覧システム1は、サーバ3とユーザ端末17がネットワーク19を介して接続されて構成される。
サーバ3は、電子書籍閲覧システム1を管理する管理会社、サービスセンター等に設置される。サーバ3は、書籍DB(データベース)5、メタデータDB7、関連情報DB9、平均閲覧速度DB11、ページ情報DB13、実閲覧時間情報DB15等を有する。
ユーザ端末17は、電子書籍を閲覧するための端末であり、電子書籍専用端末、スマートフォン、携帯電話、ゲーム機、ネットブック、パーソナルコンピュータ、電子辞書等である。
【0019】
書籍DB5は、電子書籍閲覧システム1において扱う各電子書籍に関するデータを保持する。具体的には、書籍DB5は、各電子書籍の章や段落、図表等の単位毎に識別可能に区分けされているマイクロコンテンツに関する情報を有する。
メタデータDB7は、書籍DB5のマイクロコンテンツから抽出される単語を、マイクロコンテンツのメタデータとして有する。
関連情報DB9は、各マイクロコンテンツに係るメタデータが照合され、互いに関連すると判断されるメタデータに係るマイクロコンテンツ間を関連付けるための情報を有する。
平均閲覧速度DB11は、各利用者の電子書籍のカテゴリ毎の1分あたりの文字数である平均読書速度を有する。
ページ情報DB13は、各電子書籍の各ページの文字数、各ページに含まれるマイクロコンテンツに関する情報等を有する。
実閲覧時間情報DB15は、利用者が実際に電子書籍を閲覧したときのページ毎の実閲覧時間を蓄積する。
【0020】
電子閲覧システム1は、予め関連情報DB9を作成する。また、電子閲覧システム1は、利用者が電子書籍を閲覧している時、平均閲覧速度DB11に記憶されている利用者の平均読書速度と、ページ情報DB13に記憶されている閲覧中のページの文字数から、現在閲覧しているページの推定所要時間を算出する。電子閲覧システム1は、利用者の実際の閲覧時間が推定所要時間を超えた場合、利用者の閲覧中のページが利用者にとって理解困難な内容又は興味を持っている内容であると判定し、閲覧中ページに関連する情報を関連情報DB9から読み出し、利用者に対して提示する。
【0021】
図2は、サーバ3を実現するコンピュータのハードウエア構成図である。尚、図2のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
サーバ3は、制御部21、記憶部22、メディア入出力部23、通信制御部24、入力部25、表示部26、周辺機器I/F部27等が、バス28を介して接続される。
【0022】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等によって構成される。
CPUは、記憶部22、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス28を介して接続される各装置を駆動制御し、コンピュータが行う後述する処理を実現する。
ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。
RAMは、揮発性メモリであり、記憶部22、ROM、記録媒体等からロードされるプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部21が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
【0023】
記憶部22は、HDD(ハードディスクドライブ)であり、制御部21が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ等が格納される。プログラムに関しては、OS(オペレーティングシステム)に相当する制御プログラムや、後述する処理をコンピュータに実行させるためのアプリケーションプログラムが格納されている。
これらの各プログラムコードは、制御部21により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。
【0024】
メディア入出力部23(ドライブ装置)は、データの入出力を行い、例えば、CDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、DVDドライブ(−ROM、−R、−RW等)等のメディア入出力装置を有する。
通信制御部24は、通信制御装置、通信ポート等を有し、コンピュータとネットワーク間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワーク19を介して、他のコンピュータ間との通信制御を行う。ネットワーク19は、有線、無線を問わない。
【0025】
入力部25は、データの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー、タッチパネル等の入力装置を有する。
入力部25を介して、コンピュータに対して、操作指示、動作指示、データ入力等を行うことができる。
表示部26は、液晶パネル等のディスプレイ装置と連携してコンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。
【0026】
周辺機器I/F(インタフェース)部27は、コンピュータに周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部27を介してコンピュータは周辺機器とのデータの送受信を行う。周辺機器I/F部27は、USBやIEEE1394やRS−232C等で構成されており、通常複数の周辺機器I/Fを有する。周辺機器との接続形態は有線、無線を問わない。
バス28は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
【0027】
図3は、ユーザ端末17を実現するコンピュータのハードウエア構成図である。尚、図3のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
ユーザ端末17は、制御部31、記憶部32、入力部33、表示部34、通信部35等が、バス36を介して接続される。
【0028】
制御部31は、CPU、ROM、RAM等によって構成される。
CPUは、記憶部32、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス36を介して接続される各装置を駆動制御し、コンピュータが行う後述する処理を実現する。
ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。
RAMは、揮発性メモリであり、記憶部32、ROM、記録媒体等からロードされるプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部31が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
【0029】
記憶部32は、HDD、フラッシュメモリ等であり、制御部31が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ等が格納される。プログラムに関しては、OSに相当する制御プログラムや、後述する処理をコンピュータに実行させるためのアプリケーションプログラムが格納されている。
これらの各プログラムコードは、制御部31により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。
【0030】
入力部33は、データの入力を行い、例えば、タッチパネル、マウス、テンキー、キーボード等の入力装置を有する。
入力部33を介して、コンピュータに対して、操作指示、動作指示、データ入力等を行うことができる。
表示部34は、電子ペーパ、液晶パネル等のディスプレイ装置と連携してコンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。
通信部35は、コンピュータとネットワーク間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワーク19を介して、他のコンピュータ間と通信を行う。ネットワーク19は、有線、無線を問わない。
バス36は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
【0031】
次に、図4から10を参照しながら、電子書籍システム1において利用されるデータの詳細について説明する。以下では、同じ要素には同様の符号を付し、重複する説明を省略する。
図4は、マイクロコンテンツと書籍DB5の一例を示す図である。
マイクロコンテンツとは、電子書籍のページ中の段落及び図表を意味する。また、文章については、段落だけに限らず、複数の段落を包含する節や章全体を、1つのマイクロコンテンツとみなしても良い。また、図表についても、複数の図表を纏めて、1つのマイクロコンテンツとみなしても良い。
【0032】
図4(a)では、書籍IDが「書籍1」のページ例を示している。図4(a)の右ページでは、節が「マイクロコンテンツ1」と定義され、図表が「マイクロコンテンツ2」と定義されている。左ページでは、1つめの段落が「マイクロコンテンツ3」と定義され、2つ目の段落が「マイクロコンテンツ4」と定義されている。
また、図4(b)では、書籍IDが「書籍2」のページ例を示している。図4(b)の右ページでは、上部の図表が「マイクロコンテンツ123」と定義されている。また、右ページの下部の図表と左ページの図表が纏められ、「マイクロコンテンツ124」と定義されている。
【0033】
図4(c)では、書籍DB5の一例が示されている。
書籍DB5は、各電子書籍に含まれる章や段落、図表等の単位であるマイクロコンテンツに関する情報を含み、マイクロコンテンツID41、書籍ID42、マイクロコンテンツ内容43を有するレコードを保持する。
マイクロコンテンツID41は、マイクロコンテンツを一意に示すIDであり、例えば、「マイクロコンテンツ1」、「マイクロコンテンツ123」等である。
書籍ID42は、マイクロコンテンツID41が示すマイクロコンテンツを含む書籍を一意に示すIDであり、例えば、「書籍1」、「書籍2」等である。
マイクロコンテンツ内容43は、マイクロコンテンツID41が示すマイクロコンテンツの内容を表すものであり、例えば、「新撰組の隊員三十名を二分して、近藤勇は一隊を率いて、池田屋へ向かった。他の一隊は、土方歳三が統率して、四国屋へ向かった。」という文章や、図表のファイル名である「microcontents123.jpg」等である。
【0034】
図5は、マイクロコンテンツ内容43の「microcontents123.jpg」のデータの一例である。マイクロコンテンツ内容43bには、近藤勇の相関図が図示されている。
【0035】
図6は、メタデータDB7の一例を示す図である。
メタデータDB7は、各マイクロコンテンツから抽出される単語をメタデータとして保持するものであり、マイクロコンテンツID41、メタデータ内容52を有するレコードを保持する。
【0036】
メタデータ内容52は、マイクロコンテンツID41が示すマイクロコンテンツに係るメタデータの内容である。例えば、マイクロコンテンツID41が「マイクロコンテンツ1」のメタデータ内容52は、「近藤勇、新撰組、隊員、三十名、池田屋、土方歳三、四国屋」である。また、マイクロコンテンツID41が「マイクロコンテンツ123」のメタデータ内容52は、「近藤勇、土方歳三、新撰組、永倉新八、清河八郎、松井つね、木戸孝允、尊王攘夷派」である。
【0037】
図7は、関連情報DB9の一例を示す図である。
関連情報DB9は、マイクロコンテンツ同士の関連付けを示すものであり、マイクロコンテンツID41、関連マイクロコンテンツ53を有するレコードを保持する。
【0038】
関連マイクロコンテンツ53は、マイクロコンテンツID41が示すマイクロコンテンツに係る電子書籍と異なる電子書籍に含まれ、かつ、当該マイクロコンテンツと関連するマイクロコンテンツである。例えば、マイクロコンテンツID41が「マイクロコンテンツ1」の関連マイクロコンテンツ53は、「マイクロコンテンツ123」である。また、マイクロコンテンツID41が「マイクロコンテンツ123」の関連マイクロコンテンツ53は、「マイクロコンテンツ1」と「マイクロコンテンツ43」である。
電子書籍システム1は、予め、書籍DB5の各マイクロコンテンツ内容43から単語を抽出してメタデータDB7を作成し、メタデータDB7から関連情報DB9を作成する。
【0039】
図8は、平均閲覧速度DB11の一例を示す図である。
平均閲覧速度DB11は、各利用者の電子書籍のカテゴリ毎の平均閲覧速度を示すものであり、利用者ID61、平均閲覧速度62、カテゴリ63等を有するレコードを保持する。
利用者ID61は、利用者を一意に識別するIDであり、例えば、「利用者1」、「利用者2」等である。
平均閲覧速度62は、例えば、利用者が特定のカテゴリの電子書籍を1分に閲覧する平均文字数であり、例えば、「402」、「233」等である。
カテゴリ63は、電子書籍のカテゴリであり、例えば、「ファンタジー小説」、「歴史小説」、「エッセイ」等である。カテゴリ63によって、平均閲覧速度62の算出処理の母集団が定まる。
平均閲覧速度62は、利用者が電子書籍を閲覧する毎に、利用者の実閲覧時間に応じて値が更新される。平均閲覧速度62の算出方法については後述する。
【0040】
図9は、ページ情報DB13の一例を示す図である。
ページ情報DB13は、各電子書籍の各ページに含まれる文字数、マイクロコンテンツ等の情報であり、書籍ID42、ページ番号72、文字数73、マイクロコンテンツID41等を有するレコードを保持する。
ページ番号72は、書籍ID42が示す書籍のページ番号を示すものであり、例えば、「1」、「56」等である。
文字数73は、書籍ID42及びページ番号72で示されるページに含まれる文字の数を示すものであり、例えば、「123」、「162」等である。
【0041】
図10は、実閲覧時間情報DB15の一例を示す図である。
実閲覧時間情報DB15は、利用者のページ毎の実閲覧時間に関する情報であり、利用者ID61、書籍ID42、ページ番号72、実閲覧時間75等を有するレコードを保持する。
実閲覧時間75は、利用者ID61が示す利用者が書籍ID42が示す電子書籍のページ番号72を実際に閲覧した時間であり、例えば、ミリ秒単位の値である。実閲覧時間75は、ユーザ端末17により測定される。
【0042】
図11は、ユーザ端末17の記憶部32の詳細を示す図である。尚、ユーザ端末17の記憶部32には、図11に示すプログラム、データの他、必要なプログラムや、プログラムの実行に必要なデータが記憶される。
図11に示すように、ユーザ端末17の記憶部32には、OS81、閲覧アプリケーション82、書籍データ83、平均閲覧速度84、ページ情報85、閲覧履歴86等が記憶される。
【0043】
OS31は、コンピュータの基本的な機能を実現するためのプログラムである。
閲覧アプリケーション82は、ユーザ端末17にインストールされ、利用者が電子書籍を閲覧するためのプログラムである。
書籍データ83は、利用者が購入し、あるいは貸与を受ける電子書籍のデータである。
【0044】
平均閲覧速度84は、閲覧対象の電子書籍に係るカテゴリ毎の平均閲覧速度である。ユーザ端末17は、例えば、閲覧開始時にサーバ3に要求を行い、平均閲覧速度DB11から該当する利用者に関する平均閲覧速度84を取得する。
ページ情報85は、書籍データ83の各ページの文字数等のデータである。ページ情報85は、例えば、書籍データ83を購入時、サーバ3のページ情報DB13からダウンロードされる。
閲覧履歴86は、利用者が前回閲覧した電子書籍のページ毎の実閲覧時間等のデータである。
【0045】
次に、図12を参照しながら、関連情報DB9を作成する処理の流れについて説明する。
図12は、関連情報DB9を作成する処理の流れを示すフローチャートである。
関連情報DB9の作成は、電子書籍閲覧システム1において新規に電子書籍のデータである書籍DB5を作成、登録する際に行う。
サーバ3の制御部21は、書籍DB5の該当する電子書籍の書籍ID42を有するレコードのマイクロコンテンツ内容43に含まれる単語を抽出し(ステップS101)、マイクロコンテンツ毎メタデータとしてメタデータDB7に登録する(ステップS102)。
例えば、制御部21は、マイクロコンテンツID41が「マイクロコンテンツ1」のマイクロコンテンツ内容43の「新撰組の隊員三十名を二分して、近藤勇は一隊を率いて、池田屋へ向かった。他の一隊は、土方歳三が統率して、四国屋へ向かった。」から(図4参照)、「近藤勇、新撰組、隊員、三十名、池田屋、土方歳三、四国屋」を抽出し、メタデータ内容52として登録する(図6参照)。また、制御部21は、マイクロコンテンツID41が「マイクロコンテンツ123」のマイクロコンテンツ内容43bの図表のレイアウトデータから(図5参照)、「近藤勇、土方歳三、新撰組、永倉新八、清河八郎、松井つね、木戸孝允、尊王攘夷派」を抽出し、メタデータ内容52として登録する(図6参照)。
【0046】
電子書籍の編集者などは、登録されているメタデータDB7のメタデータ内容52を照合し、関連するメタデータを有するマイクロコンテンツ同士を選択し、関連情報DB9に登録するように、サーバ3に指示する(ステップS103)。または、サーバ3の制御部21が、メタデータDB7のメタデータ内容52同士を照合し、同じ(または類似する)メタデータを有するマイクロコンテンツ同士を関連付け、関連情報DB9に登録するようにしても良い。例えば、「マイクロコンテンツ1」と「マイクロコンテンツ123」は、「近藤勇」、「新撰組」、「土方歳三」等、同じメタデータを有するため(図6参照)、相互に関連付けられる。従って、マイクロコンテンツID41が「マイクロコンテンツ1」の関連マイクロコンテンツ53は、「マイクロコンテンツ123」となる(図7参照)。また、マイクロコンテンツID41が「マイクロコンテンツ123」の関連マイクロコンテンツ53は、「マイクロコンテンツ1」と「マイクロコンテンツ43」となる(図7参照)。
【0047】
次に、図13から図16を参照しながら、関連情報を提示する処理の流れについて説明する。
図13は、関連情報を提示する処理の流れを示すフローチャートである。
【0048】
利用者がユーザ端末17を用いて電子書籍の閲覧開始を指示すると、ユーザ端末17の制御部31は閲覧アプリケーション82を起動し、ネットワーク19を介してサーバ3に要求を行い、利用者が前回閲覧を終了した電子書籍に係るカテゴリ毎の平均閲覧速度84を取得する(ステップS201)。これによって、最新の平均閲覧速度84を取得し、閾値として利用することができる。
制御部31は、利用者が電子書籍を購入した際に、サーバ3から電子書籍全体の書籍データ83、ページ情報85等をダウンロードし、記憶部32に保持するようにしてもよい。また、制御部31は、電子書籍の閲覧開始時あるいはページ切り替え毎に、サーバ3から必要な書籍データ83、ページ情報85等をダウンロードし、記憶部32に保持するようにしてもよい。
また、制御部31は、利用者による閲覧開始が指示されると、平均閲覧速度84を取得する前に、前回閲覧時の閲覧履歴86をサーバ3に送信することが望ましい。閲覧履歴86は、実閲覧時間情報DB15に記憶される。これによって、利用者が端末を強制終了することがあっても、実閲覧時間を確実にサーバに送信することができる。但し、制御部31は、閲覧終了時に、閲覧履歴86をサーバ3に送信してもよい。
【0049】
制御部31は、閲覧履歴86に基づいて、あるいは、利用者による指定に従って、電子書籍の所定のページを表示する(ステップ202)。
図14は、ユーザ端末17に表示されるページの一例を示す図である。
表示部34には、マイクロコンテンツID41が「マイクロコンテンツ1」のマイクロコンテンツ内容43aが表示されている。
【0050】
制御部31は、ページ情報85から取得した表示ページの文字数と平均閲覧速度84に基づいて、閾値となる表示ページの推定所要時間を算出する(ステップS203)。制御部31は、表示ページの文字数を平均閲覧速度84によって除算することにより、推定所要時間としてもよいし、更に、一定値を加減算することにより、推定所要時間としてもよい。
制御部31は、RAM等のメモリに閲覧開始時間の変数を保持し、閲覧開始時にユーザ端末17のシステム時刻を閲覧開始時間の変数に代入して初期化する(ステップS204)。
【0051】
制御部31は、入力イベントを待つ(ステップS205)。
入力イベントがない場合(ステップS205のなし)、制御部31は、現在のシステム時刻から閲覧開始時間を減算して閲覧時間を算出し、閲覧時間が推定所要時間(閾値)を超えたかどうか判定する(ステップS206)。
閲覧時間が推定所要時間を超えていない場合(ステップS206のNo)、制御部31は、ステップS205に戻り、次の入力イベントを待つ。
閲覧時間が推定所要時間を超えた場合(ステップS206のYes)、制御部31は、利用者にとって表示ページは理解困難な内容又は興味を持っている内容であると判定し、表示ページに含まれるマイクロコンテンツの関連情報を表示する(ステップS207)。
【0052】
図15は、ユーザ端末17に表示される関連情報の一例を示す図である。
制御部31は、関連情報DB9を参照し、表示部34に表示されているマイクロコンテンツID41が「マイクロコンテンツ1」の関連マイクロコンテンツ53である「マイクロコンテンツ123」のマイクロコンテンツ内容43bと、書籍表示ボタン91を表示する。
【0053】
利用者が、書籍表示ボタン91を押下すると(ステップS205の書籍表示)、制御部31は、関連情報として表示されているマイクロコンテンツを含む書籍に関する情報を表示する(ステップS208)。
図16は、ユーザ端末17に表示される書誌情報の一例を示す図である。
制御部31は、書籍DB5を参照し、表示部34に表示されている関連マイクロコンテンツ53を含む電子書籍の書誌情報92を表示する。書誌情報92は、電子書籍の題号、作者、出版社等の情報や、電子書籍の詳細情報が掲載されているウェブページのURL等である。利用者は、表示部34に表示されている書誌情報92から、電子書籍の購入手続きに進むこともできる。
【0054】
利用者がページ切り替えの操作を行うと(ステップS205のページ切替)、制御部31は、現在表示されているページの閲覧時間を算出して閲覧履歴86として記録し(ステップS209)、切り替え対象のページを表示する(ステップS202)。
利用者が閲覧アプリケーションの終了を選択したり、電源を切ったりすると(ステップS205の閲覧終了)、制御部31は処理を終了する(ステップS210)。
【0055】
次に、図17を参照しながら、平均閲覧速度の算出方法について説明する。
図17は、平均閲覧速度を算出する処理の流れを示すフローチャートである。
平均閲覧速度の算出処理は、サーバ3がユーザ端末17から閲覧履歴を受信後に行ってもよいし、定期的に行うようにしてもよい。あるいは、平均閲覧速度の算出処理は、ユーザ端末17が閲覧履歴86を用いて行ってもよい。
【0056】
サーバ3が平均閲覧速度を算出する場合について説明する。
制御部21は、実閲覧時間情報DB15を参照し、利用者、電子書籍毎に、実閲覧時間75を累算する(ステップS301)。
制御部21は、累算した実閲覧時間に対応するページの文字数を閲覧文字数として累算し(ステップS302)、累積した閲覧文字数を累算した実閲覧時間によって除算し、利用者、電子書籍毎の閲覧速度を算出する。そして、制御部21は、利用者毎、かつ、カテゴリ毎に、算出した電子書籍毎の閲覧速度の平均値を算出し、平均閲覧速度DB11を更新する(ステップS303)。
利用者の電子書籍の実閲覧時間を実閲覧時間情報DB15に累積し、累積した値を用いて平均閲覧時間を算出するため、利用者が電子書籍を閲覧するたびに、平均閲覧速度の精度が向上し、ひいては関連情報の提示タイミングの精度も向上する。
【0057】
以上の通り、電子書籍閲覧システム1における電子書籍閲覧処理では、利用者による電子書籍の閲覧中、ユーザ端末17はページ毎に閲覧開始時から現在までの閲覧時間を監視し、閲覧時間が利用者毎、カテゴリ毎の平均閲覧速度とページ毎の文字数に基づいて算出した推定所要時間を超えた場合、表示しているページに含まれるマイクロコンテンツに関連する関連マイクロコンテンツの内容を提示する。閲覧時間が比較的長いページは理解困難な内容又は興味を持っている内容とみなして関連情報を提示することにより、利用者に対して、理解困難な内容又は興味を持っている内容に関連する情報をタイムリーに提示することができる。
更に、ユーザ端末17は、利用者に対して、理解困難な内容又は興味を持っている内容に関連する電子書籍をタイムリーに紹介することができる。
【0058】
サーバ3は、電子書籍に含まれる文章及び図表等のマイクロコンテンツと、各マイクロコンテンツと関連する関連マイクロコンテンツを対応付けて関連情報DB9として保持している。ユーザ端末17は、サーバ3から表示中のページに含まれるマイクロコンテンツに対応付けられる関連マイクロコンテンツを取得し、関連情報として提示する。従って、利用者は書籍単位ではなく、現在閲覧中のページ単位で適切な関連情報を得ることができる。また、利用者が能動的に文章や図表の一部を指定する必要がなく、閲覧時間が推定所要時間を経過した時点という適切なタイミングで関連情報が提示されるため、利用者にとって煩わしさがない。
【0059】
また、ユーザ端末17で電子書籍のページ毎に当該ページの閲覧開始イベントから閲覧終了イベントまでの時間である実閲覧時間を算出し、算出される実閲覧時間をサーバ3に送信する。サーバ3は、利用者毎に実閲覧時間を実閲覧時間情報DB15に記憶する。電子書籍の作者や出版社は、実閲覧時間情報DB15の情報を確認することによって、利用者が理解困難な内容又は興味を持っている内容がどこかを知ることができる。このような情報は、電子書籍の内容の改訂や、関連書籍の出版等を行う際に重要な情報である。
【0060】
更に、サーバ3は、ユーザ端末17で取得した閲覧履歴86を累算して作成した実閲覧時間情報DB15に基づいて、利用者及び電子書籍のカテゴリ毎に平均閲覧速度を算出することにより、利用者毎に、閲覧中のページが理解困難な内容又は興味を持っている内容と判断される適切なタイミングによって関連情報を提示することができる。特に、利用者が電子書籍を読むたびに、平均閲覧速度の精度、ひいては関連情報の提示タイミングの精度を向上することができる。
【0061】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る電子書籍閲覧システム等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0062】
1………電子書籍閲覧システム
3………サーバ
5………書籍DB
7………メタデータDB
9………関連情報DB
11………平均閲覧速度DB
13………ページ情報DB
15………実閲覧時間情報DB
17………ユーザ端末
19………ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子書籍に関する情報を記憶するサーバと、前記サーバとネットワークを介して接続され、電子書籍を表示する端末と、によって構成される電子書籍閲覧システムであって、
前記端末は、
前記サーバから電子書籍を取得する手段と、
電子書籍のページ毎に、当該ページの閲覧開始イベントから現在までの経過時間を監視し、前記経過時間が閾値を超えると、当該ページに関連する情報である関連情報を提示する関連情報提示手段と、
を具備することを特徴とする電子書籍閲覧システム。
【請求項2】
前記端末は、
前記関連情報を含む電子書籍の書誌情報を提示する電子書籍紹介手段、
を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の電子書籍閲覧システム。
【請求項3】
前記サーバは、
電子書籍に含まれる文章及び図表が所定の単位毎に識別可能に区分けされているマイクロコンテンツと、当該マイクロコンテンツに係る電子書籍と異なる電子書籍に含まれ、かつ当該マイクロコンテンツと関連するマイクロコンテンツである関連マイクロコンテンツと、を対応付けて記憶する関連情報データベースと、
電子書籍のページ毎に、当該ページに含まれる前記マイクロコンテンツを記憶するページ情報データベースと、
を具備し、
前記端末が具備する関連情報提示手段は、前記サーバに対して閲覧中のページに含まれる前記マイクロコンテンツに関連する前記関連マイクロコンテンツを要求し、前記サーバから取得する前記関連マイクロコンテンツを前記関連情報として提示することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子書籍閲覧システム。
【請求項4】
前記端末は、
電子書籍のページ毎に、当該ページの閲覧開始イベントから閲覧終了イベントまでの時間である実閲覧時間を算出し、算出される前記実閲覧時間を前記サーバに送信する手段、
を更に具備し、
前記サーバは、
利用者毎に前記実閲覧時間を記憶する実閲覧時間情報データベース、
を更に具備することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子書籍閲覧システム。
【請求項5】
前記サーバは、
前記実閲覧時間データベースに基づいて、利用者及び電子書籍のカテゴリ毎に平均閲覧速度を算出する手段と、
算出される前記平均閲覧速度を記憶する平均閲覧速度データベースと、
を更に具備し、
前記端末は、
前記サーバに対して、利用者及び閲覧中の電子書籍のカテゴリに合致する前記平均閲覧速度を要求し、前記サーバから取得する前記平均閲覧速度に基づいて前記閾値を算出することを特徴とする請求項4に記載の電子書籍閲覧システム。
【請求項6】
前記端末は、電子書籍の閲覧開始が指示されると、前回の閲覧において算出された前記実閲覧時間を前記サーバに送信するとともに、前記サーバに対して、利用者及び閲覧開始が指示された電子書籍のカテゴリに合致する前記平均閲覧速度を要求することを特徴とする請求項5に記載の電子書籍閲覧システム。
【請求項7】
電子書籍に関する情報を記憶するサーバと、前記サーバとネットワークを介して接続され、電子書籍を表示する端末と、によって構成される電子書籍閲覧システムが実行する電子書籍閲覧方法であって、
前記端末が、前記サーバから電子書籍を取得するステップと、
前記端末が、電子書籍のページ毎に、当該ページの閲覧開始イベントから現在までの経過時間を監視し、前記経過時間が閾値を超えると、当該ページに関連する情報である関連情報を提示するステップと、
を実行することを特徴とする電子書籍閲覧方法。
【請求項8】
コンピュータを、請求項1に記載の端末として機能させる為のプログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−118773(P2012−118773A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−268113(P2010−268113)
【出願日】平成22年12月1日(2010.12.1)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】