電子棚札システム
【課題】電子棚札に取り付けるべきPOP表示材の種類を、店舗スタッフが直感的に認識できる電子棚札システムを提供する。
【解決手段】POP表示材7の取付が必要な電子棚札5の表示部51には、商品データともに、当該電子棚札5に取り付けるべきPOP表示材7の種類を指定するPOP指定情報51dが表示される。このPOP指定情報51dの文字列は、当該POP指定情報が指定するPOP表示材7に含まれる文字列と完全に一致している。このため、店舗スタッフは、POP指定情報51dの文字列を視認することにより、そのPOP指定情報51dが指定するPOP表示材7の種類を直感的に認識することが可能である。
【解決手段】POP表示材7の取付が必要な電子棚札5の表示部51には、商品データともに、当該電子棚札5に取り付けるべきPOP表示材7の種類を指定するPOP指定情報51dが表示される。このPOP指定情報51dの文字列は、当該POP指定情報が指定するPOP表示材7に含まれる文字列と完全に一致している。このため、店舗スタッフは、POP指定情報51dの文字列を視認することにより、そのPOP指定情報51dが指定するPOP表示材7の種類を直感的に認識することが可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品に対応して配置され、対応する商品に係る商品データを表示する電子棚札を備える電子棚札システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの小売店舗では、POSシステム等に記憶される商品マスタによって、店舗内の商品の売価が一元的に管理されている。その一方で、顧客(消費者)への売価の伝達は、商品の位置に配置される紙媒体の棚札によりなされることが多い。このような紙媒体の棚札を採用した場合においては、棚札の管理は人手に頼らざるを得ないことから、売価の間違いなどの人為的ミスが生じやすい。このため、POSシステムのレジスタによる精算時の売価とは異なる誤った売価が、顧客に対して伝達されるおそれがある。
【0003】
このような問題を解決するため、近年、電子棚札システム(ESLシステム/Electronic Shelf Label System)が実用化されている。電子棚札システムにおいては、売価などの商品データを表示する可搬性の電子棚札が、各商品に対応して配置される。そして、商品マスタに基づく売価を含む商品データが配信側装置から各電子棚札に送信され、その売価が各電子棚札に表示される。これにより、電子棚札において精算時の売価と一致する正しい売価が表示され、正しい売価が顧客に伝達されるようになっている。
【0004】
このような電子棚札システムでは、いずれの商品に対しても共通の電子棚札が利用されるため、特定の商品のみを目立たせることは難しい。このため、販売を促進すべき商品については、その対応する電子棚札に、顧客の目を惹くように「特売品」「おすすめ品」などの文字列を記載したPOP表示材を取り付けることがなされている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
この場合、POP表示材としては複数の種類のものが利用される。このため、いずれの電子棚札にいずれのPOP表示材を取り付けるべきかを、店舗スタッフが認識できるようにする必要がある。特許文献1の開示技術では、電子棚札に「○」「△」「□」の3つのマークの液晶セグメントを設け、表示されたマークの組合せにより取り付けるべきPOP表示材を指定するようにしている。
【0006】
なお、本発明に関連する技術を開示する先行技術文献として、下記の文献がある。
【0007】
【特許文献1】特開2004−361729号公報
【特許文献2】特開2005−301030号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、近年、多種多様な種類のPOP表示材を電子棚札に取り付けたいという要望がなされている。しかしながら、特許文献1の開示技術では3ビット分の情報しか表現できないため、8種類を超えるPOP表示材の種類を指定することはできない。
【0009】
また、特許文献1の開示技術では、表示されたマークの組合せとPOP表示材の種類との対応関係を、POP表示材を取り付ける店舗スタッフが把握しておく必要がある。しかしながら、意味を持たない単なるマークからPOP表示材の一つの種類を特定することは人間にとって非常に困難な作業であり、POP表示材の種類が膨大となるとPOP表示材の種類の特定は事実上不可能である。
【0010】
また、このようなPOP表示材の種類を指定する指定情報は、顧客にとっては無駄な情報である。
【0011】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、特定できるPOP表示材の種類数に制限の無い電子棚札システムを提供することを第1の目的とする。
【0012】
また、指定されたPOP表示材の種類をユーザが直感的に認識できる電子棚札システムを提供することを第2の目的とする。
【0013】
また、無駄な情報を顧客に与えることが無い電子棚札システムを提供することを第3の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、商品に対応して配置され、対応する商品に係る商品データを表示する複数の電子棚札と、前記複数の電子棚札に前記商品データを配信するサーバ装置と、を有する電子棚札システムであって、前記複数の電子棚札はそれぞれ、ドットマトリクス方式の表示画面を有し、自装置に取り付けるべきPOP表示材の種類を指定する文字列を含む指定情報を表示する表示手段、を備えている。
【0015】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の電子棚札システムにおいて、前記指定情報の文字列の意味は、該指定情報が指定する前記POP表示材に含まれる文字列の意味と関連する。
【0016】
また、請求項3の発明は、請求項1に記載の電子棚札システムにおいて、前記指定情報の文字列は、該指定情報が指定する前記POP表示材に含まれる文字列の少なくとも一部を含む。
【0017】
また、請求項4の発明は、請求項3に記載の電子棚札システムにおいて、前記指定情報の文字列は、該指定情報が指定する前記POP表示材に含まれる文字列と一致する。
【0018】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の電子棚札システムにおいて、前記表示手段は、所定の消去信号に応答して前記指定情報を非表示とする。
【0019】
また、請求項6の発明は、商品に対応して配置され、対応する商品に係る商品データを表示する複数の電子棚札と、前記複数の電子棚札に前記商品データを配信するサーバ装置と、を有する電子棚札システムであって、前記複数の電子棚札はそれぞれ、自装置に取り付けるべきPOP表示材の種類を指定する指定情報を表示し、所定の消去信号に応答して前記指定情報を非表示とする表示手段、を備えている。
【0020】
また、請求項7の発明は、請求項5または6に記載の電子棚札システムにおいて、前記複数の電子棚札はそれぞれ、前記POP表示材の自装置への取付完了の旨を受け付ける受付手段と、前記受付手段の受付に応答して、前記消去信号を発生する手段と、を備えている。
【0021】
また、請求項8の発明は、請求項7に記載の電子棚札システムにおいて、前記受付手段は、スイッチであり、前記スイッチは、前記POP表示材の前記電子棚札への取り付け状態において、該POP表示材の一部に接触して動作する。
【0022】
また、請求項9の発明は、請求項5または6に記載の電子棚札システムにおいて、前記サーバ装置は、前記POP表示材の前記電子棚札への取付完了の旨を受け付ける受付手段と、前記受付手段の受付に応答して、前記消去信号を前記電子棚札に送信する手段と、を備えている。
【0023】
また、請求項10の発明は、請求項9に記載の電子棚札システムにおいて、前記サーバ装置は、前記受付手段の受付に基づき、前記POP表示材の取り付けが完了したか否かを示す作業情報を前記電子棚札ごとに記憶する記憶手段、をさらに備えている。
【発明の効果】
【0024】
請求項1ないし5の発明によれば、POP表示材の種類を文字列で指定するため、指定できるPOP表示材の種類数の制限を無くすことができる。
【0025】
また、特に請求項2の発明によれば、POP表示材に含まれる文字列の意味に関連する意味の文字列でPOP表示材の種類を指定するため、POP表示材の種類をユーザが直感的に認識できる。
【0026】
また、特に請求項3の発明によれば、POP表示材に含まれる文字列の少なくとも一部を含む文字列でPOP表示材の種類を指定するため、POP表示材の種類をユーザが直感的に認識できる。
【0027】
また、特に請求項4の発明によれば、POP表示材に含まれる文字列に一致する文字列でPOP表示材の種類を指定するため、POP表示材の種類をユーザが直感的に認識できる。
【0028】
また、請求項5ないし9の発明によれば、無駄な情報を顧客に与えることを無くすことができる。
【0029】
また、特に請求項7ないし10の発明によれば、POP表示材の取付完了に応答して指定情報を非表示とするため、指定情報が不要となった時点で非表示とすることができる。
【0030】
また、特に請求項8の発明によれば、POP表示材の取付完了の旨を容易に受け付けることができる。
【0031】
また、特に請求項10の発明によれば、いずれの電子棚札においてPOP表示材の取り付けが完了していないかを作業情報により容易に確認できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。なお、以下においては、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの小売店舗に適用される電子棚札システムを例として説明する。
【0033】
<1.電子棚札の利用概要>
図1は、本実施の形態に係る電子棚札システムが備える電子棚札5が、店舗の商品棚60に配置された様子を示す図である。当該店舗の販売スペースには、図1に示す商品棚60が顧客の通路に沿って多数配列されている。
【0034】
図に示すように、商品棚60はフェース61と呼ばれる空間に区分され、各フェース61には同一種の商品6が集約されて載置される。各商品6には、商品の種類を識別する商品コードを示すバーコードが、印刷やラベルの貼付により付されている。
【0035】
商品棚60には、各フェース61に対応して、可搬性の小型通信装置である電子棚札5が取り付けられている。これらの電子棚札5はそれぞれ一つの商品6(正確には、一つの商品の種類)に対応付けられており、その対応する商品6のフェース61の下側のフレーム62に配置される。各電子棚札5は表示部を備えており、この表示部には対応する商品6に係る売価等の商品データが表示される。当該店舗の顧客(消費者)は、このような電子棚札5の表示により商品6の売価を認識することになる。
【0036】
また、電子棚札5には、顧客の目を惹くように、「特売品」「おすすめ品」などの文字列を記載したアイキャッチとなるPOP表示材7を取り付けることができるようになっている。このようなPOP表示材7は、販売を促進すべき商品(特売の対象となる商品など)に対応する電子棚札5に、店舗の開店前に店舗スタッフにより取り付けられるようになっている。なお、本明細書において「文字列」とは、かな、漢字及びアルファベットなどの言語を構成可能な文字を並べたものをいい、複数の文字のみならず、単数の文字をも含む概念である。
【0037】
<2.構成>
<2−1.店舗情報システムの構成>
図2は、店舗に適用される、電子棚札システム1を含む店舗情報システムの構成例を示す図である。図に示すように、店舗情報システム100は、電子棚札システム1とともに、ストアコントローラ2及びPOSシステム3を備えている。POSシステム3が備えるPOSサーバ31、及び、電子棚札システム1が備えるESLサーバ10は、LAN21を介してストアコントローラ2に接続されている。これにより、ストアコントローラ2、POSシステム3及び電子棚札システム1の相互間でデータ通信が可能とされている。
【0038】
ストアコントローラ2は一般的なコンピュータで構成され、店舗情報システム100を統括的に管理する装置として機能する。また、ストアコントローラ2はインターネットなどの外部ネットワークに接続されており、外部ネットワークを介して、店舗を管理する本部センターに配置されたコンピュータ等と通信可能とされている。
【0039】
POSシステム3は、商品の販売に係る情報をその販売時点において収集して分析するシステムであり、POSシステム3を統括的に管理するPOSサーバ31とともに、商品の売買取引の精算を行う複数のレジスタ32を備えている。POSサーバ31とレジスタ32とは専用の通信ケーブルで接続されている。
【0040】
POSサーバ31は一般的なコンピュータで構成され、そのハードディスクには、商品の売価などの商品データを示す商品マスタ301が記憶されている。複数のレジスタ32のそれぞれにおいては、商品マスタ301に記載される売価に基づいて商品の売買取引の精算がなされる。
【0041】
店舗内の全商品に係る商品データは、この商品マスタ301により一元的に管理されている。商品マスタ301に記載される商品データには、商品の識別情報を示す「商品コード」、商品の名称を示す「商品名」、商品の通常の売価を示す「通常価格」、及び、実際の売買取引に使用する売価を示す「取引価格」等のデータ項目が含まれている。この商品マスタ301に記載される商品データは、本部センターのコンピュータからの指示(ストアコントローラ2に受信される情報)や、POSサーバ31の直接的な操作により変更される。
【0042】
<2−2.電子棚札システムの構成>
電子棚札システム1は、上述した複数の電子棚札5と、電子棚札5に表示すべき商品データを配信する配信側装置40とに大別される。配信側装置40は、ESLサーバ10と、ベースステーション41と、複数のトランシーバ42とを備えて構成される。
【0043】
ESLサーバ10は、電子棚札システム1を統括的に管理するサーバ装置であり、店舗内の販売スペースとは別室のバックヤードなどに配置される。ベースステーション41は、ESLサーバ10及び各トランシーバ42に接続され、ESLサーバ10と各トランシーバ42との間の信号の中継器として機能する。
【0044】
トランシーバ42は、店舗内の電子棚札5との間で、赤外線通信などの無線通信を利用して信号の送受信を行う。より具体的には、トランシーバ42は、電子棚札5が表示すべき商品データ等を示す無線信号であるデータ信号を、電子棚札5に対して送信する機能を有している。トランシーバ42は、販売スペースに配置された全ての電子棚札5と通信可能なように、販売スペースの天井に略一定距離ごとに固定的に配置される。
【0045】
ESLサーバ10のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。図3は、ESLサーバ10の基本構成を示す図である。図に示すように、ESLサーバ10は、各種演算処理を行うCPU11、基本プログラムを記憶するROM12、演算処理の作業領域となるRAM13、プログラムや各種のデータファイルなどを記憶するハードディスク14、各種表示を行うディスプレイ15、キーボード及びマウスなどで構成される入力部16、並びに、LAN21を介したデータ通信機能を有するデータ通信部17を備えている。
【0046】
さらに、ESLサーバ10は、ベースステーション41と通信するためのインターフェイス18を備えている。電子棚札5を制御するための制御信号や電子棚札5に表示すべき商品データを含むデータ信号は、インターフェイス18を介してベースステーション41に送信され、さらに、ベースステーション41からトランシーバ42を介して電子棚札5へ送信される。
【0047】
また、ESLサーバ10のハードディスク14には、専用のプログラムが予め記憶されており、このプログラムに従ってCPU11が演算処理を行うことにより、ESLサーバ10としての各種機能が実現される。さらに、このハードディスク14には、電子棚札5への商品データの配信に利用するデータファイルである商品ファイル101も記憶されている(詳細は後述。)。
【0048】
<2−3.電子棚札の構成>
次に、電子棚札5について説明する。図4は電子棚札5の前面側(顧客に向けられる側)の外観構成を示す図であり、図5は電子棚札5の内部構成を模式的に示すブロック図である。
【0049】
図4に示すように電子棚札5の前面には、対応する商品の売価等の商品データを表示するための表示部51と、配信側装置40のトランシーバ42から発信されるデータ信号を受信可能な通信部52とが設けられている。また、電子棚札5の上部には、押下により下方向に移動するボタン式のスイッチ53が設けられている。
【0050】
表示部51は液晶ディスプレイや電子ペーパなど、直交二次元配列された複数の画素から構成されるドットマトリクス方式の表示画面を有する表示デバイスで構成され、商品の売価などを示す数値のみならず、文字列、記号、図形など各種の情報の表示が可能となっている。ここで「電子ペーパ」とは、表示内容を電気的に書替可能で、かつ、駆動電力の非供給状態においても表示内容を維持可能な不揮発性の表示デバイスである。このような「電子ペーパ」は、例えば特許文献2に開示されている。
【0051】
また、図5に示すように、電子棚札5はその内部に、装置各部を制御する制御部54と、各部に駆動電力を供給するバッテリ57とを備えている。制御部54は、各種機能を有するICチップで構成されており、電子棚札5の各部の動作を制御する。上述した表示部51、通信部52及びスイッチ53は、制御部54に電気的に接続されている。これにより、各部が制御部54の制御下で動作するとともに、スイッチ53の動作は信号として制御部54に入力される。
【0052】
また、制御部54には、各種情報を記憶する不揮発性のメモリ55が設けられている。メモリ55には、自装置の装置コードが予め記憶されている。また、トランシーバ42から受信したデータ信号に含まれる商品データは通信部52に受信されて、一旦メモリ55に記憶された後、制御部54の制御により表示部51に表示される。
【0053】
前述のように、このような電子棚札5には、POP表示材7を取り付けることが可能である。図6は、POP表示材7の背面側(商品棚60に対向する側)の様子を示す図である。
【0054】
図6に示すように、POP表示材7は、プラスチックなどで構成される板状部材71で主に構成され、その中央部には開口部72が形成されている。また、板状部材71の背面側には、開口部72を水平方向で挟んで2つの把持部材73が設けられている。これらの把持部材73が電子棚札5の側面を把持することにより、POP表示材7は電子棚札5に固定的に取り付けられる。
【0055】
図7は、POP表示材7を電子棚札5に取り付けた様子を示す図である。図に示すように、POP表示材7を電子棚札5に取り付けた状態においても、電子棚札5の表示部51及び通信部52は、POP表示材7の開口部72を介して前面側に露出する。このため、これら表示部51及び通信部52の機能が損なわれることはない。
【0056】
また、POP表示材7を電子棚札5に取り付けた状態においても、電子棚札5のスイッチ53は、POP表示材7の裏面側から操作することが可能である。このスイッチ53は、POP表示材7が取り付けられると店舗スタッフにより押下され、これにより、POP表示材7の当該電子棚札5への取付完了の旨を受け付ける手段として機能する。
【0057】
<3.商品ファイル>
次に、ESLサーバ10のハードディスク14に記憶される商品ファイル101(図3参照。)について説明する。図8は、商品ファイル101の一例を示す図である。
【0058】
図に示すように商品ファイル101はテーブル形式となっており、一つのレコードRが一つの商品に対応し、当該商品に係る商品データを示している。具体的には、各レコードRごとに「商品コード」、「商品名」、「通常価格」及び「取引価格」等のデータ項目に係る商品データが登録されている。これらの商品データは、ESLサーバ10とPOSシステム3との通信により、上述したPOSシステム3の商品マスタ301の商品データに基づいて登録される。これにより、商品ファイル101と商品マスタ301とでは、商品データの内容が常に一致されるようになっている。この商品データが電子棚札5に配信されることにより、電子棚札5に表示される売価と、実際のレジスタ32による売買取引の精算時の売価(取引価格)とが一致されることになる。
【0059】
また、商品ファイル101の各レコードRには、「装置コード」のデータ項目に、電子棚札システム1が備える複数の電子棚札5のそれぞれにユニークな識別情報である装置コード(ハードウェアID)が登録されている。このように各レコードRに装置コードが登録されることで、商品と電子棚札5とが1対1の関係でデータ的に対応付けられる。これにより、ある商品に係る商品データがその商品に対応する電子棚札5に対して送信されることになる。
【0060】
さらに、商品ファイル101の各レコードRには、「POP」のデータ項目に、「装置コード」で示される電子棚札5に取り付けるべきPOP表示材7の種類を指定する情報(以下、「POP指定情報」という。)が登録されている。
【0061】
本実施の形態の電子棚札システム1では、電子棚札5に取り付けるPOP表示材7として、多くの種類のものが利用される。より具体的には、「特売品」「お買得品」「奉仕品」「広告の品」「おすすめ品」「本日限り」「タイムサービス」「新製品」「スプリングセール」「サマーセール」「オータムセール」「ウィンターセール」「新春セール」「バレンタインセール」「ひな祭りセール」「こどもの日セール」「母の日セール」「父の日セール」「七夕セール」「お中元セール」「敬老の日セール」「秋の収穫祭」「クリスマスセール」「歳末大売出し」などの文字列がそれぞれ前面側に記載された多種多様なPOP表示材7が利用される。商品ファイル101の「POP」のデータ項目には、このような多種多様なPOP表示材7のうちの一つの種類を指定するPOP指定情報が、店舗スタッフにより登録されることになる。なお、POP表示材7の取り付けが不要な商品に係るレコードRにおいては、「POP」のデータ項目は空欄とされる。
【0062】
POP指定情報は、人間がその意味を認識可能な文字列となっている。そして、このPOP指定情報の文字列は、当該POP指定情報が指定するPOP表示材7に含まれる文字列と完全に一致している。つまり、POP表示材7の文字列が「特売品」であれば、それを指定するPOP指定情報が含む文字列も「特売品」となり、POP表示材7の文字列が「サマーセール」であれば、それを指定するPOP指定情報が含む文字列も「サマーセール」となるわけである。
【0063】
<4.動作>
次に、電子棚札システム1の動作について説明する。電子棚札システム1の基本動作は、配信側装置40から電子棚札5へ商品データを配信して、その表示部51に商品データを表示させることである。このような商品データの配信は、主に店舗の開店前になされる。
【0064】
店舗の開店前において商品データの配信対象となる電子棚札5は、表示すべき商品データが前日から変更された電子棚札5や、POP表示材7を取り付けるべき電子棚札5である。ここで、POP表示材7を取り付けるべき電子棚札5とは、対応する商品ファイル101のレコードRにおいて、「POP」のデータ項目にPOP指定情報が登録されているものである。
【0065】
商品データの配信の際には、まず、ESLサーバ10のCPU11により商品ファイル101が参照され、配信対象となる電子棚札5に係るレコードRが検索される。そして、当該レコードRから、「商品コード」、「商品名」、「通常価格」及び「取引価格」等の商品データが取得される。さらに、当該レコードRの「装置コード」及び「POP」から、配信対象となる電子棚札5の装置コードと、当該電子棚札5に取り付けるべきPOP表示材7の種類を指定するPOP指定情報とが取得される。そして、取得された商品データ、装置コード及びPOP指定情報を含むデータ信号がトランシーバ42から発信される。なお、レコードRの「POP」が空欄の場合は、POP指定情報は空白を示すNULコードとなる。
【0066】
トランシーバ42から発信されたデータ信号は、電子棚札5の通信部52に受信される。図9は、データ信号の受信に応答してなされる電子棚札5の動作の流れを示す図である。
【0067】
まず、受信したデータ信号に含まれる装置コードが、メモリ55に記憶された自装置の装置コードと一致するか否かが制御部20により判定される(ステップS11)。この際、データ信号に含まれる装置コードが自装置のものと一致しない場合は、該データ信号は自装置のためのデータ信号でないため、そのまま処理が終了する(ステップS11にてNo)。
【0068】
一方、データ信号に含まれる装置コードが自装置のものと一致した場合は(ステップS11にてYes)、該データ信号に含まれる商品データ(「商品コード」、「商品名」、「通常価格」及び「取引価格」等)及びPOP指定情報がメモリ55に記憶される(ステップS12)。これとともに、商品データ及びPOP指定情報が表示部に表示される(ステップS13)。
【0069】
図10は、データ信号を受信した直後の電子棚札5の表示内容を示す図である。図に示すように、電子棚札5の表示部51には、商品名51a、通常価格51b及び取引価格51cという商品データとともに、POP指定情報51dが表示されている。ただし、データ信号に含まれるPOP指定情報がNULコードであった場合は、表示部51にはPOP指定情報51dは表示されない。
【0070】
店舗スタッフは、店舗の開店前において、このようなPOP指定情報51dの表示の有無に基づいて、POP表示材7の取り付けが必要な電子棚札5を判断する。そして、POP指定情報51dが表示されている電子棚札5に対しては、そのPOP指定情報51dに基づいてPOP表示材7を取り付ける作業を行う。
【0071】
既述のように、POP指定情報51dは、当該電子棚札5に取り付けるべきPOP表示材7の種類を指定する。このPOP指定情報51dは、文字列であるため無数の表現が可能であり、POP指定情報51dが指定できるPOP表示材7の種類数には制限が無い。このことから、電子棚札システム1では、多種多様な種類のPOP表示材7を取り扱うことが可能となる。また、POP表示材7の種類数を増加する場合であっても、容易に対応可能である。
【0072】
また、前述のように、このPOP指定情報51dの文字列は、当該POP指定情報が指定するPOP表示材7に含まれる文字列と完全に一致している。このため、店舗スタッフは、POP指定情報51dの文字列を視認することにより、そのPOP指定情報51dが指定するPOP表示材7の種類を容易に認識することが可能である。
【0073】
例えば、図10の例ではPOP指定情報51dの文字列は「特売品」であるため、図11に示すように「特売品」という文字列を含むPOP表示材7を電子棚札5に取り付ければよいことになる。同様に例えば図12の例では、POP指定情報51dの文字列が「サマーセール」であるため、「サマーセール」という文字列を含むPOP表示材7を電子棚札5に取り付ければよいことになる。このように、POP表示材7に含まれる文字列に完全に一致する文字列をPOP指定情報51dとしていることから、POP表示材7の種類をユーザたる店舗スタッフが直感的かつ確実に認識できることになる。
【0074】
ところで、電子棚札5にPOP表示材7を取り付けた後においては、POP指定情報51dの表示は不要となり、顧客に無駄な情報を与える可能性がある。このため、本実施の形態の電子棚札5においては、電子棚札5にPOP表示材7を取り付けた後に、スイッチ53を押下することによって、POP指定情報51dを非表示とすることができるようになっている。
【0075】
図13は、スイッチ53の押下に応答してなされる電子棚札5の動作の流れを示す図である。まず、スイッチ53の押下により(ステップS21にてYes)、POP表示材7の自装置への取付が完了した旨の情報が受け付けられ、スイッチ53から所定の信号が制御部54に入力される。
【0076】
これに応答して、POP指定情報51dの消去を指示する消去信号が制御部54において発生され、表示部51に入力される(ステップS22)。さらに、この消去信号に応答して、表示部51においてPOP指定情報51dが非表示とされる(ステップS23)。例えば、図11に示す状態の電子棚札5のスイッチ53が押下されると、図7に示す状態に移行することになる。
【0077】
このように、電子棚札5にPOP表示材7を取り付けた後のスイッチ53の押下によりPOP指定情報51dが非表示とされるため、顧客に無駄な情報を与えることを無くすことができる。
【0078】
<5.他の実施の形態>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、この発明は上記実施の形態(以下、「代表形態」という。)に限定されるものではなく様々な変形が可能である。以下では、このような他の実施の形態について説明する。もちろん、以下で説明する形態を適宜に組み合わせてもよい。
【0079】
<5−1.POP指定情報の他の例>
代表形態では、POP指定情報の文字列と、該POP指定情報が指定するPOP表示材7に含まれる文字列とは完全に一致するとしていたが、これに限定されるものではなく、POP指定情報の文字列とPOP表示材7の文字列とに関して、その対応関係が人間にとって直感的に認識できるような関連性があればよい。
【0080】
例えば、POP指定情報の文字列の意味と、POP表示材7に含まれる文字列の意味とを関連させるようにしてもよい。具体的には、POP表示材7の文字列が「サマーセール」であれば、それを指定するPOP指定情報の文字列を「夏セール」や「夏」などとすることになる。
【0081】
また、POP指定情報の文字列が、該POP指定情報が指定するPOP表示材7に含まれる文字列の一部を含むようにしてもよい。具体的には、POP表示材7の文字列が「特売品」であれば、それを指定するPOP指定情報の文字列を「特売」や「特」などとすることになる。また、POP表示材7の文字列が「サマーセール」であれば、それを指定するPOP指定情報の文字列を「サマー」などとすることになる。
【0082】
<5−2.POP表示材によるスイッチ動作>
代表形態では、電子棚札5のスイッチ53は、店舗スタッフの操作により動作するようになっていたが、POP表示材7を電子棚札5に取り付けた状態において、そのPOP表示材7の一部が接触することによりスイッチ53が動作するようにしてもよい。
【0083】
図14は、この場合におけるPOP表示材7の背面側の様子を示す図である。図6と比較してわかるように、この場合におけるPOP表示材7では、開口部72の上部に、下向きに突出した突出片74が設けられている。この突出片74が形成される位置は、取り付け対象となる電子棚札5におけるスイッチ53の位置に対応している。
【0084】
したがって、図14のPOP表示材7を電子棚札5に取り付けると、図15に示すように、POP表示材7の突出片74が電子棚札5のスイッチ53に接触して、スイッチ53を押下させることになる。
【0085】
これによれば、POP表示材7を電子棚札5に取り付けるのみで、確実にスイッチ53を動作させることができるため、店舗スタッフの作業量を低減できるとともに、スイッチ53の押し忘れを確実に防止することができる。
【0086】
<5−3.サーバ装置からの消去信号の送信>
代表形態では、スイッチ53の動作によって電子棚札5の内部において消去信号が発生されたが、POP表示材7の取付完了の旨の情報を電子棚札5からESLサーバ10が受け付け、その後、ESLサーバ10から電子棚札5に消去信号が送信されるようになっていてもよい。
【0087】
この場合の電子棚札5の通信部52は、ESLサーバ10に対して自装置の装置コードを含む無線信号を発信可能となっている。この無線信号は、スイッチ53の動作に応答して発信される。このため、この無線信号は、POP表示材7の自装置への取付完了の旨を示すことになるため、以下「完了信号」という。
【0088】
また、図16に示すように、ESLサーバ10に記憶される商品ファイル101の各レコードRには、「取付完了」のデータ項目が含まれている。この「取付完了」には、「装置コード」に示される電子棚札5へのPOP表示材7の取り付けが完了したか否かを示す作業情報が登録される。具体的には、完了信号の受信によりPOP表示材7の取付完了の旨を受け付けるまでは「未」、取付完了の旨を受け付けた後は「済」が作業情報として登録される。
【0089】
図17は、この場合において、スイッチ53の押下に応答してなされる電子棚札5及びESLサーバ10の動作の流れを示す図である。図中左側は、電子棚札5の動作を示し、ESLサーバ10の動作を示している。
【0090】
まず、スイッチ53の押下により(ステップS31にてYes)、スイッチ53から所定の信号が制御部54に入力される。スイッチ53は、店舗スタッフの操作により押下されてもよく、POP表示材7の一部が接触することにより押下されてもよい。スイッチ53の押下に応答して、制御部54の制御により、通信部52から自装置の装置コードを含む完了信号が発信される(ステップS32)。
【0091】
電子棚札5から発信された完了信号は、配信側装置40のトランシーバ42に受信され、ベースステーション41を経由してESLサーバ10に入力される(ステップS41)。これにより、ESLサーバ10において、POP表示材7の電子棚札5への取付完了の旨の情報が受け付けられる。
【0092】
次に、完了信号に含まれる装置コードが参照され、商品ファイル101のうちから当該装置コードを含むレコードRが検索される。そして、当該レコードRの「取付完了」のデータ項目に「済」が作業情報としてCPU11により登録され、商品ファイル101の内容が更新される(ステップS42)。
【0093】
次に、CPU11の制御により、POP指定情報51dの消去を指示する制御信号である消去信号が、ESLサーバ10から電子棚札5に向けて送信される(ステップS43)。消去信号には完了信号を発信した電子棚札5の装置コードが含まれているため、消去信号は当該電子棚札5に受信される(ステップS33)。この消去信号の受信に応答して、電子棚札5の表示部51では、制御部54の制御によりPOP指定情報51dが非表示とされることになる(ステップS34)。
【0094】
このように、この例においても、電子棚札5にPOP表示材7を取り付けた後にPOP指定情報51dが非表示とされるため、顧客に無駄な情報を与えることを無くすことができることになる。また、商品ファイル101において、POP表示材7の取り付けが完了したか否かを示す作業情報が電子棚札5ごとに記録されることから、いずれの電子棚札5においてPOP表示材7の取り付けが完了していないかを容易に確認できることになる。
【0095】
なお、この形態では、POP表示材7の取付完了を示す情報が、個々の電子棚札5から直接的にESLサーバ10に送信されていたが、電子棚札5から一旦ハンディターミナルなどの他の可搬性装置に受け渡され、さらに、このハンディターミナルからESLサーバ10に受け渡されてもよい。
【0096】
また、この形態では、配信側装置40から個々の電子棚札5に向けて消去信号が送信されていたが、全てのPOP表示材7の取付が完了した時点で、全ての電子棚札5に対して一括して消去信号が送信されるようにしてもよい。また、ESLサーバ10の入力部16を店舗スタッフが操作することにより、ESLサーバ10がPOP表示材7の電子棚札5への取付完了の旨の情報を受け付けるようになっていてもよい。
【0097】
<5−4.その他の変形例>
上記形態では、スイッチ53の動作によりPOP表示材7の取付完了の旨を電子棚札5が受け付けるようにしていたが、リモコンやハンディターミナル等の可搬性装置を利用して所定の制御信号を電子棚札5の通信部52に向けて送信することで、POP表示材7の取付完了の旨を電子棚札5が受け付けるようになっていてもよい。この場合は、通信部52がPOP表示材7の自装置への取付完了の旨を受け付ける手段として機能することになる。
【0098】
また、上記形態では、電子棚札5にPOP表示材7を取り付けた後にPOP指定情報51dを非表示にすると説明したが、POP指定情報51dの表示状態をそのまま維持してアイキャッチ情報として利用してもよい。
【0099】
また、上記形態では、POP指定情報は文字列であるとしたが、POP表示材の種類を指定する文字列を含んでいれば、他に記号や図形などの文字列以外の情報が含まれていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】電子棚札が店舗の商品棚に配置された様子を示す図である。
【図2】店舗情報システムの構成例を示す図である。
【図3】ESLサーバの基本構成を示す図である。
【図4】電子棚札の外観構成を示す図である。
【図5】電子棚札の内部構成を模式的に示すブロック図である。
【図6】POP表示材の背面側の様子の一例を示す図である。
【図7】POP表示材を電子棚札に取り付けた様子の一例を示す図である。
【図8】商品ファイルの一例を示す図である。
【図9】データ信号の受信に応答した電子棚札の動作の流れを示す図である。
【図10】データ信号を受信した直後の電子棚札の表示内容を示す図である。
【図11】POP表示材を電子棚札に取り付けた様子の一例を示す図である。
【図12】POP表示材を電子棚札に取り付けた様子の一例を示す図である。
【図13】スイッチの押下に応答した電子棚札の動作の流れを示す図である。
【図14】POP表示材の背面側の様子の一例を示す図である。
【図15】POP表示材を電子棚札に取り付けた様子の一例を示す図である。
【図16】商品ファイルの一例を示す図である。
【図17】スイッチの押下に応答した電子棚札及びESLサーバの動作の流れを示す図である。
【符号の説明】
【0101】
5 電子棚札
7 POP表示材
10 ESLサーバ
51 表示部
51d POP指定情報
53 スイッチ
74 突出片
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品に対応して配置され、対応する商品に係る商品データを表示する電子棚札を備える電子棚札システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの小売店舗では、POSシステム等に記憶される商品マスタによって、店舗内の商品の売価が一元的に管理されている。その一方で、顧客(消費者)への売価の伝達は、商品の位置に配置される紙媒体の棚札によりなされることが多い。このような紙媒体の棚札を採用した場合においては、棚札の管理は人手に頼らざるを得ないことから、売価の間違いなどの人為的ミスが生じやすい。このため、POSシステムのレジスタによる精算時の売価とは異なる誤った売価が、顧客に対して伝達されるおそれがある。
【0003】
このような問題を解決するため、近年、電子棚札システム(ESLシステム/Electronic Shelf Label System)が実用化されている。電子棚札システムにおいては、売価などの商品データを表示する可搬性の電子棚札が、各商品に対応して配置される。そして、商品マスタに基づく売価を含む商品データが配信側装置から各電子棚札に送信され、その売価が各電子棚札に表示される。これにより、電子棚札において精算時の売価と一致する正しい売価が表示され、正しい売価が顧客に伝達されるようになっている。
【0004】
このような電子棚札システムでは、いずれの商品に対しても共通の電子棚札が利用されるため、特定の商品のみを目立たせることは難しい。このため、販売を促進すべき商品については、その対応する電子棚札に、顧客の目を惹くように「特売品」「おすすめ品」などの文字列を記載したPOP表示材を取り付けることがなされている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
この場合、POP表示材としては複数の種類のものが利用される。このため、いずれの電子棚札にいずれのPOP表示材を取り付けるべきかを、店舗スタッフが認識できるようにする必要がある。特許文献1の開示技術では、電子棚札に「○」「△」「□」の3つのマークの液晶セグメントを設け、表示されたマークの組合せにより取り付けるべきPOP表示材を指定するようにしている。
【0006】
なお、本発明に関連する技術を開示する先行技術文献として、下記の文献がある。
【0007】
【特許文献1】特開2004−361729号公報
【特許文献2】特開2005−301030号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、近年、多種多様な種類のPOP表示材を電子棚札に取り付けたいという要望がなされている。しかしながら、特許文献1の開示技術では3ビット分の情報しか表現できないため、8種類を超えるPOP表示材の種類を指定することはできない。
【0009】
また、特許文献1の開示技術では、表示されたマークの組合せとPOP表示材の種類との対応関係を、POP表示材を取り付ける店舗スタッフが把握しておく必要がある。しかしながら、意味を持たない単なるマークからPOP表示材の一つの種類を特定することは人間にとって非常に困難な作業であり、POP表示材の種類が膨大となるとPOP表示材の種類の特定は事実上不可能である。
【0010】
また、このようなPOP表示材の種類を指定する指定情報は、顧客にとっては無駄な情報である。
【0011】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、特定できるPOP表示材の種類数に制限の無い電子棚札システムを提供することを第1の目的とする。
【0012】
また、指定されたPOP表示材の種類をユーザが直感的に認識できる電子棚札システムを提供することを第2の目的とする。
【0013】
また、無駄な情報を顧客に与えることが無い電子棚札システムを提供することを第3の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、商品に対応して配置され、対応する商品に係る商品データを表示する複数の電子棚札と、前記複数の電子棚札に前記商品データを配信するサーバ装置と、を有する電子棚札システムであって、前記複数の電子棚札はそれぞれ、ドットマトリクス方式の表示画面を有し、自装置に取り付けるべきPOP表示材の種類を指定する文字列を含む指定情報を表示する表示手段、を備えている。
【0015】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の電子棚札システムにおいて、前記指定情報の文字列の意味は、該指定情報が指定する前記POP表示材に含まれる文字列の意味と関連する。
【0016】
また、請求項3の発明は、請求項1に記載の電子棚札システムにおいて、前記指定情報の文字列は、該指定情報が指定する前記POP表示材に含まれる文字列の少なくとも一部を含む。
【0017】
また、請求項4の発明は、請求項3に記載の電子棚札システムにおいて、前記指定情報の文字列は、該指定情報が指定する前記POP表示材に含まれる文字列と一致する。
【0018】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の電子棚札システムにおいて、前記表示手段は、所定の消去信号に応答して前記指定情報を非表示とする。
【0019】
また、請求項6の発明は、商品に対応して配置され、対応する商品に係る商品データを表示する複数の電子棚札と、前記複数の電子棚札に前記商品データを配信するサーバ装置と、を有する電子棚札システムであって、前記複数の電子棚札はそれぞれ、自装置に取り付けるべきPOP表示材の種類を指定する指定情報を表示し、所定の消去信号に応答して前記指定情報を非表示とする表示手段、を備えている。
【0020】
また、請求項7の発明は、請求項5または6に記載の電子棚札システムにおいて、前記複数の電子棚札はそれぞれ、前記POP表示材の自装置への取付完了の旨を受け付ける受付手段と、前記受付手段の受付に応答して、前記消去信号を発生する手段と、を備えている。
【0021】
また、請求項8の発明は、請求項7に記載の電子棚札システムにおいて、前記受付手段は、スイッチであり、前記スイッチは、前記POP表示材の前記電子棚札への取り付け状態において、該POP表示材の一部に接触して動作する。
【0022】
また、請求項9の発明は、請求項5または6に記載の電子棚札システムにおいて、前記サーバ装置は、前記POP表示材の前記電子棚札への取付完了の旨を受け付ける受付手段と、前記受付手段の受付に応答して、前記消去信号を前記電子棚札に送信する手段と、を備えている。
【0023】
また、請求項10の発明は、請求項9に記載の電子棚札システムにおいて、前記サーバ装置は、前記受付手段の受付に基づき、前記POP表示材の取り付けが完了したか否かを示す作業情報を前記電子棚札ごとに記憶する記憶手段、をさらに備えている。
【発明の効果】
【0024】
請求項1ないし5の発明によれば、POP表示材の種類を文字列で指定するため、指定できるPOP表示材の種類数の制限を無くすことができる。
【0025】
また、特に請求項2の発明によれば、POP表示材に含まれる文字列の意味に関連する意味の文字列でPOP表示材の種類を指定するため、POP表示材の種類をユーザが直感的に認識できる。
【0026】
また、特に請求項3の発明によれば、POP表示材に含まれる文字列の少なくとも一部を含む文字列でPOP表示材の種類を指定するため、POP表示材の種類をユーザが直感的に認識できる。
【0027】
また、特に請求項4の発明によれば、POP表示材に含まれる文字列に一致する文字列でPOP表示材の種類を指定するため、POP表示材の種類をユーザが直感的に認識できる。
【0028】
また、請求項5ないし9の発明によれば、無駄な情報を顧客に与えることを無くすことができる。
【0029】
また、特に請求項7ないし10の発明によれば、POP表示材の取付完了に応答して指定情報を非表示とするため、指定情報が不要となった時点で非表示とすることができる。
【0030】
また、特に請求項8の発明によれば、POP表示材の取付完了の旨を容易に受け付けることができる。
【0031】
また、特に請求項10の発明によれば、いずれの電子棚札においてPOP表示材の取り付けが完了していないかを作業情報により容易に確認できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。なお、以下においては、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの小売店舗に適用される電子棚札システムを例として説明する。
【0033】
<1.電子棚札の利用概要>
図1は、本実施の形態に係る電子棚札システムが備える電子棚札5が、店舗の商品棚60に配置された様子を示す図である。当該店舗の販売スペースには、図1に示す商品棚60が顧客の通路に沿って多数配列されている。
【0034】
図に示すように、商品棚60はフェース61と呼ばれる空間に区分され、各フェース61には同一種の商品6が集約されて載置される。各商品6には、商品の種類を識別する商品コードを示すバーコードが、印刷やラベルの貼付により付されている。
【0035】
商品棚60には、各フェース61に対応して、可搬性の小型通信装置である電子棚札5が取り付けられている。これらの電子棚札5はそれぞれ一つの商品6(正確には、一つの商品の種類)に対応付けられており、その対応する商品6のフェース61の下側のフレーム62に配置される。各電子棚札5は表示部を備えており、この表示部には対応する商品6に係る売価等の商品データが表示される。当該店舗の顧客(消費者)は、このような電子棚札5の表示により商品6の売価を認識することになる。
【0036】
また、電子棚札5には、顧客の目を惹くように、「特売品」「おすすめ品」などの文字列を記載したアイキャッチとなるPOP表示材7を取り付けることができるようになっている。このようなPOP表示材7は、販売を促進すべき商品(特売の対象となる商品など)に対応する電子棚札5に、店舗の開店前に店舗スタッフにより取り付けられるようになっている。なお、本明細書において「文字列」とは、かな、漢字及びアルファベットなどの言語を構成可能な文字を並べたものをいい、複数の文字のみならず、単数の文字をも含む概念である。
【0037】
<2.構成>
<2−1.店舗情報システムの構成>
図2は、店舗に適用される、電子棚札システム1を含む店舗情報システムの構成例を示す図である。図に示すように、店舗情報システム100は、電子棚札システム1とともに、ストアコントローラ2及びPOSシステム3を備えている。POSシステム3が備えるPOSサーバ31、及び、電子棚札システム1が備えるESLサーバ10は、LAN21を介してストアコントローラ2に接続されている。これにより、ストアコントローラ2、POSシステム3及び電子棚札システム1の相互間でデータ通信が可能とされている。
【0038】
ストアコントローラ2は一般的なコンピュータで構成され、店舗情報システム100を統括的に管理する装置として機能する。また、ストアコントローラ2はインターネットなどの外部ネットワークに接続されており、外部ネットワークを介して、店舗を管理する本部センターに配置されたコンピュータ等と通信可能とされている。
【0039】
POSシステム3は、商品の販売に係る情報をその販売時点において収集して分析するシステムであり、POSシステム3を統括的に管理するPOSサーバ31とともに、商品の売買取引の精算を行う複数のレジスタ32を備えている。POSサーバ31とレジスタ32とは専用の通信ケーブルで接続されている。
【0040】
POSサーバ31は一般的なコンピュータで構成され、そのハードディスクには、商品の売価などの商品データを示す商品マスタ301が記憶されている。複数のレジスタ32のそれぞれにおいては、商品マスタ301に記載される売価に基づいて商品の売買取引の精算がなされる。
【0041】
店舗内の全商品に係る商品データは、この商品マスタ301により一元的に管理されている。商品マスタ301に記載される商品データには、商品の識別情報を示す「商品コード」、商品の名称を示す「商品名」、商品の通常の売価を示す「通常価格」、及び、実際の売買取引に使用する売価を示す「取引価格」等のデータ項目が含まれている。この商品マスタ301に記載される商品データは、本部センターのコンピュータからの指示(ストアコントローラ2に受信される情報)や、POSサーバ31の直接的な操作により変更される。
【0042】
<2−2.電子棚札システムの構成>
電子棚札システム1は、上述した複数の電子棚札5と、電子棚札5に表示すべき商品データを配信する配信側装置40とに大別される。配信側装置40は、ESLサーバ10と、ベースステーション41と、複数のトランシーバ42とを備えて構成される。
【0043】
ESLサーバ10は、電子棚札システム1を統括的に管理するサーバ装置であり、店舗内の販売スペースとは別室のバックヤードなどに配置される。ベースステーション41は、ESLサーバ10及び各トランシーバ42に接続され、ESLサーバ10と各トランシーバ42との間の信号の中継器として機能する。
【0044】
トランシーバ42は、店舗内の電子棚札5との間で、赤外線通信などの無線通信を利用して信号の送受信を行う。より具体的には、トランシーバ42は、電子棚札5が表示すべき商品データ等を示す無線信号であるデータ信号を、電子棚札5に対して送信する機能を有している。トランシーバ42は、販売スペースに配置された全ての電子棚札5と通信可能なように、販売スペースの天井に略一定距離ごとに固定的に配置される。
【0045】
ESLサーバ10のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。図3は、ESLサーバ10の基本構成を示す図である。図に示すように、ESLサーバ10は、各種演算処理を行うCPU11、基本プログラムを記憶するROM12、演算処理の作業領域となるRAM13、プログラムや各種のデータファイルなどを記憶するハードディスク14、各種表示を行うディスプレイ15、キーボード及びマウスなどで構成される入力部16、並びに、LAN21を介したデータ通信機能を有するデータ通信部17を備えている。
【0046】
さらに、ESLサーバ10は、ベースステーション41と通信するためのインターフェイス18を備えている。電子棚札5を制御するための制御信号や電子棚札5に表示すべき商品データを含むデータ信号は、インターフェイス18を介してベースステーション41に送信され、さらに、ベースステーション41からトランシーバ42を介して電子棚札5へ送信される。
【0047】
また、ESLサーバ10のハードディスク14には、専用のプログラムが予め記憶されており、このプログラムに従ってCPU11が演算処理を行うことにより、ESLサーバ10としての各種機能が実現される。さらに、このハードディスク14には、電子棚札5への商品データの配信に利用するデータファイルである商品ファイル101も記憶されている(詳細は後述。)。
【0048】
<2−3.電子棚札の構成>
次に、電子棚札5について説明する。図4は電子棚札5の前面側(顧客に向けられる側)の外観構成を示す図であり、図5は電子棚札5の内部構成を模式的に示すブロック図である。
【0049】
図4に示すように電子棚札5の前面には、対応する商品の売価等の商品データを表示するための表示部51と、配信側装置40のトランシーバ42から発信されるデータ信号を受信可能な通信部52とが設けられている。また、電子棚札5の上部には、押下により下方向に移動するボタン式のスイッチ53が設けられている。
【0050】
表示部51は液晶ディスプレイや電子ペーパなど、直交二次元配列された複数の画素から構成されるドットマトリクス方式の表示画面を有する表示デバイスで構成され、商品の売価などを示す数値のみならず、文字列、記号、図形など各種の情報の表示が可能となっている。ここで「電子ペーパ」とは、表示内容を電気的に書替可能で、かつ、駆動電力の非供給状態においても表示内容を維持可能な不揮発性の表示デバイスである。このような「電子ペーパ」は、例えば特許文献2に開示されている。
【0051】
また、図5に示すように、電子棚札5はその内部に、装置各部を制御する制御部54と、各部に駆動電力を供給するバッテリ57とを備えている。制御部54は、各種機能を有するICチップで構成されており、電子棚札5の各部の動作を制御する。上述した表示部51、通信部52及びスイッチ53は、制御部54に電気的に接続されている。これにより、各部が制御部54の制御下で動作するとともに、スイッチ53の動作は信号として制御部54に入力される。
【0052】
また、制御部54には、各種情報を記憶する不揮発性のメモリ55が設けられている。メモリ55には、自装置の装置コードが予め記憶されている。また、トランシーバ42から受信したデータ信号に含まれる商品データは通信部52に受信されて、一旦メモリ55に記憶された後、制御部54の制御により表示部51に表示される。
【0053】
前述のように、このような電子棚札5には、POP表示材7を取り付けることが可能である。図6は、POP表示材7の背面側(商品棚60に対向する側)の様子を示す図である。
【0054】
図6に示すように、POP表示材7は、プラスチックなどで構成される板状部材71で主に構成され、その中央部には開口部72が形成されている。また、板状部材71の背面側には、開口部72を水平方向で挟んで2つの把持部材73が設けられている。これらの把持部材73が電子棚札5の側面を把持することにより、POP表示材7は電子棚札5に固定的に取り付けられる。
【0055】
図7は、POP表示材7を電子棚札5に取り付けた様子を示す図である。図に示すように、POP表示材7を電子棚札5に取り付けた状態においても、電子棚札5の表示部51及び通信部52は、POP表示材7の開口部72を介して前面側に露出する。このため、これら表示部51及び通信部52の機能が損なわれることはない。
【0056】
また、POP表示材7を電子棚札5に取り付けた状態においても、電子棚札5のスイッチ53は、POP表示材7の裏面側から操作することが可能である。このスイッチ53は、POP表示材7が取り付けられると店舗スタッフにより押下され、これにより、POP表示材7の当該電子棚札5への取付完了の旨を受け付ける手段として機能する。
【0057】
<3.商品ファイル>
次に、ESLサーバ10のハードディスク14に記憶される商品ファイル101(図3参照。)について説明する。図8は、商品ファイル101の一例を示す図である。
【0058】
図に示すように商品ファイル101はテーブル形式となっており、一つのレコードRが一つの商品に対応し、当該商品に係る商品データを示している。具体的には、各レコードRごとに「商品コード」、「商品名」、「通常価格」及び「取引価格」等のデータ項目に係る商品データが登録されている。これらの商品データは、ESLサーバ10とPOSシステム3との通信により、上述したPOSシステム3の商品マスタ301の商品データに基づいて登録される。これにより、商品ファイル101と商品マスタ301とでは、商品データの内容が常に一致されるようになっている。この商品データが電子棚札5に配信されることにより、電子棚札5に表示される売価と、実際のレジスタ32による売買取引の精算時の売価(取引価格)とが一致されることになる。
【0059】
また、商品ファイル101の各レコードRには、「装置コード」のデータ項目に、電子棚札システム1が備える複数の電子棚札5のそれぞれにユニークな識別情報である装置コード(ハードウェアID)が登録されている。このように各レコードRに装置コードが登録されることで、商品と電子棚札5とが1対1の関係でデータ的に対応付けられる。これにより、ある商品に係る商品データがその商品に対応する電子棚札5に対して送信されることになる。
【0060】
さらに、商品ファイル101の各レコードRには、「POP」のデータ項目に、「装置コード」で示される電子棚札5に取り付けるべきPOP表示材7の種類を指定する情報(以下、「POP指定情報」という。)が登録されている。
【0061】
本実施の形態の電子棚札システム1では、電子棚札5に取り付けるPOP表示材7として、多くの種類のものが利用される。より具体的には、「特売品」「お買得品」「奉仕品」「広告の品」「おすすめ品」「本日限り」「タイムサービス」「新製品」「スプリングセール」「サマーセール」「オータムセール」「ウィンターセール」「新春セール」「バレンタインセール」「ひな祭りセール」「こどもの日セール」「母の日セール」「父の日セール」「七夕セール」「お中元セール」「敬老の日セール」「秋の収穫祭」「クリスマスセール」「歳末大売出し」などの文字列がそれぞれ前面側に記載された多種多様なPOP表示材7が利用される。商品ファイル101の「POP」のデータ項目には、このような多種多様なPOP表示材7のうちの一つの種類を指定するPOP指定情報が、店舗スタッフにより登録されることになる。なお、POP表示材7の取り付けが不要な商品に係るレコードRにおいては、「POP」のデータ項目は空欄とされる。
【0062】
POP指定情報は、人間がその意味を認識可能な文字列となっている。そして、このPOP指定情報の文字列は、当該POP指定情報が指定するPOP表示材7に含まれる文字列と完全に一致している。つまり、POP表示材7の文字列が「特売品」であれば、それを指定するPOP指定情報が含む文字列も「特売品」となり、POP表示材7の文字列が「サマーセール」であれば、それを指定するPOP指定情報が含む文字列も「サマーセール」となるわけである。
【0063】
<4.動作>
次に、電子棚札システム1の動作について説明する。電子棚札システム1の基本動作は、配信側装置40から電子棚札5へ商品データを配信して、その表示部51に商品データを表示させることである。このような商品データの配信は、主に店舗の開店前になされる。
【0064】
店舗の開店前において商品データの配信対象となる電子棚札5は、表示すべき商品データが前日から変更された電子棚札5や、POP表示材7を取り付けるべき電子棚札5である。ここで、POP表示材7を取り付けるべき電子棚札5とは、対応する商品ファイル101のレコードRにおいて、「POP」のデータ項目にPOP指定情報が登録されているものである。
【0065】
商品データの配信の際には、まず、ESLサーバ10のCPU11により商品ファイル101が参照され、配信対象となる電子棚札5に係るレコードRが検索される。そして、当該レコードRから、「商品コード」、「商品名」、「通常価格」及び「取引価格」等の商品データが取得される。さらに、当該レコードRの「装置コード」及び「POP」から、配信対象となる電子棚札5の装置コードと、当該電子棚札5に取り付けるべきPOP表示材7の種類を指定するPOP指定情報とが取得される。そして、取得された商品データ、装置コード及びPOP指定情報を含むデータ信号がトランシーバ42から発信される。なお、レコードRの「POP」が空欄の場合は、POP指定情報は空白を示すNULコードとなる。
【0066】
トランシーバ42から発信されたデータ信号は、電子棚札5の通信部52に受信される。図9は、データ信号の受信に応答してなされる電子棚札5の動作の流れを示す図である。
【0067】
まず、受信したデータ信号に含まれる装置コードが、メモリ55に記憶された自装置の装置コードと一致するか否かが制御部20により判定される(ステップS11)。この際、データ信号に含まれる装置コードが自装置のものと一致しない場合は、該データ信号は自装置のためのデータ信号でないため、そのまま処理が終了する(ステップS11にてNo)。
【0068】
一方、データ信号に含まれる装置コードが自装置のものと一致した場合は(ステップS11にてYes)、該データ信号に含まれる商品データ(「商品コード」、「商品名」、「通常価格」及び「取引価格」等)及びPOP指定情報がメモリ55に記憶される(ステップS12)。これとともに、商品データ及びPOP指定情報が表示部に表示される(ステップS13)。
【0069】
図10は、データ信号を受信した直後の電子棚札5の表示内容を示す図である。図に示すように、電子棚札5の表示部51には、商品名51a、通常価格51b及び取引価格51cという商品データとともに、POP指定情報51dが表示されている。ただし、データ信号に含まれるPOP指定情報がNULコードであった場合は、表示部51にはPOP指定情報51dは表示されない。
【0070】
店舗スタッフは、店舗の開店前において、このようなPOP指定情報51dの表示の有無に基づいて、POP表示材7の取り付けが必要な電子棚札5を判断する。そして、POP指定情報51dが表示されている電子棚札5に対しては、そのPOP指定情報51dに基づいてPOP表示材7を取り付ける作業を行う。
【0071】
既述のように、POP指定情報51dは、当該電子棚札5に取り付けるべきPOP表示材7の種類を指定する。このPOP指定情報51dは、文字列であるため無数の表現が可能であり、POP指定情報51dが指定できるPOP表示材7の種類数には制限が無い。このことから、電子棚札システム1では、多種多様な種類のPOP表示材7を取り扱うことが可能となる。また、POP表示材7の種類数を増加する場合であっても、容易に対応可能である。
【0072】
また、前述のように、このPOP指定情報51dの文字列は、当該POP指定情報が指定するPOP表示材7に含まれる文字列と完全に一致している。このため、店舗スタッフは、POP指定情報51dの文字列を視認することにより、そのPOP指定情報51dが指定するPOP表示材7の種類を容易に認識することが可能である。
【0073】
例えば、図10の例ではPOP指定情報51dの文字列は「特売品」であるため、図11に示すように「特売品」という文字列を含むPOP表示材7を電子棚札5に取り付ければよいことになる。同様に例えば図12の例では、POP指定情報51dの文字列が「サマーセール」であるため、「サマーセール」という文字列を含むPOP表示材7を電子棚札5に取り付ければよいことになる。このように、POP表示材7に含まれる文字列に完全に一致する文字列をPOP指定情報51dとしていることから、POP表示材7の種類をユーザたる店舗スタッフが直感的かつ確実に認識できることになる。
【0074】
ところで、電子棚札5にPOP表示材7を取り付けた後においては、POP指定情報51dの表示は不要となり、顧客に無駄な情報を与える可能性がある。このため、本実施の形態の電子棚札5においては、電子棚札5にPOP表示材7を取り付けた後に、スイッチ53を押下することによって、POP指定情報51dを非表示とすることができるようになっている。
【0075】
図13は、スイッチ53の押下に応答してなされる電子棚札5の動作の流れを示す図である。まず、スイッチ53の押下により(ステップS21にてYes)、POP表示材7の自装置への取付が完了した旨の情報が受け付けられ、スイッチ53から所定の信号が制御部54に入力される。
【0076】
これに応答して、POP指定情報51dの消去を指示する消去信号が制御部54において発生され、表示部51に入力される(ステップS22)。さらに、この消去信号に応答して、表示部51においてPOP指定情報51dが非表示とされる(ステップS23)。例えば、図11に示す状態の電子棚札5のスイッチ53が押下されると、図7に示す状態に移行することになる。
【0077】
このように、電子棚札5にPOP表示材7を取り付けた後のスイッチ53の押下によりPOP指定情報51dが非表示とされるため、顧客に無駄な情報を与えることを無くすことができる。
【0078】
<5.他の実施の形態>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、この発明は上記実施の形態(以下、「代表形態」という。)に限定されるものではなく様々な変形が可能である。以下では、このような他の実施の形態について説明する。もちろん、以下で説明する形態を適宜に組み合わせてもよい。
【0079】
<5−1.POP指定情報の他の例>
代表形態では、POP指定情報の文字列と、該POP指定情報が指定するPOP表示材7に含まれる文字列とは完全に一致するとしていたが、これに限定されるものではなく、POP指定情報の文字列とPOP表示材7の文字列とに関して、その対応関係が人間にとって直感的に認識できるような関連性があればよい。
【0080】
例えば、POP指定情報の文字列の意味と、POP表示材7に含まれる文字列の意味とを関連させるようにしてもよい。具体的には、POP表示材7の文字列が「サマーセール」であれば、それを指定するPOP指定情報の文字列を「夏セール」や「夏」などとすることになる。
【0081】
また、POP指定情報の文字列が、該POP指定情報が指定するPOP表示材7に含まれる文字列の一部を含むようにしてもよい。具体的には、POP表示材7の文字列が「特売品」であれば、それを指定するPOP指定情報の文字列を「特売」や「特」などとすることになる。また、POP表示材7の文字列が「サマーセール」であれば、それを指定するPOP指定情報の文字列を「サマー」などとすることになる。
【0082】
<5−2.POP表示材によるスイッチ動作>
代表形態では、電子棚札5のスイッチ53は、店舗スタッフの操作により動作するようになっていたが、POP表示材7を電子棚札5に取り付けた状態において、そのPOP表示材7の一部が接触することによりスイッチ53が動作するようにしてもよい。
【0083】
図14は、この場合におけるPOP表示材7の背面側の様子を示す図である。図6と比較してわかるように、この場合におけるPOP表示材7では、開口部72の上部に、下向きに突出した突出片74が設けられている。この突出片74が形成される位置は、取り付け対象となる電子棚札5におけるスイッチ53の位置に対応している。
【0084】
したがって、図14のPOP表示材7を電子棚札5に取り付けると、図15に示すように、POP表示材7の突出片74が電子棚札5のスイッチ53に接触して、スイッチ53を押下させることになる。
【0085】
これによれば、POP表示材7を電子棚札5に取り付けるのみで、確実にスイッチ53を動作させることができるため、店舗スタッフの作業量を低減できるとともに、スイッチ53の押し忘れを確実に防止することができる。
【0086】
<5−3.サーバ装置からの消去信号の送信>
代表形態では、スイッチ53の動作によって電子棚札5の内部において消去信号が発生されたが、POP表示材7の取付完了の旨の情報を電子棚札5からESLサーバ10が受け付け、その後、ESLサーバ10から電子棚札5に消去信号が送信されるようになっていてもよい。
【0087】
この場合の電子棚札5の通信部52は、ESLサーバ10に対して自装置の装置コードを含む無線信号を発信可能となっている。この無線信号は、スイッチ53の動作に応答して発信される。このため、この無線信号は、POP表示材7の自装置への取付完了の旨を示すことになるため、以下「完了信号」という。
【0088】
また、図16に示すように、ESLサーバ10に記憶される商品ファイル101の各レコードRには、「取付完了」のデータ項目が含まれている。この「取付完了」には、「装置コード」に示される電子棚札5へのPOP表示材7の取り付けが完了したか否かを示す作業情報が登録される。具体的には、完了信号の受信によりPOP表示材7の取付完了の旨を受け付けるまでは「未」、取付完了の旨を受け付けた後は「済」が作業情報として登録される。
【0089】
図17は、この場合において、スイッチ53の押下に応答してなされる電子棚札5及びESLサーバ10の動作の流れを示す図である。図中左側は、電子棚札5の動作を示し、ESLサーバ10の動作を示している。
【0090】
まず、スイッチ53の押下により(ステップS31にてYes)、スイッチ53から所定の信号が制御部54に入力される。スイッチ53は、店舗スタッフの操作により押下されてもよく、POP表示材7の一部が接触することにより押下されてもよい。スイッチ53の押下に応答して、制御部54の制御により、通信部52から自装置の装置コードを含む完了信号が発信される(ステップS32)。
【0091】
電子棚札5から発信された完了信号は、配信側装置40のトランシーバ42に受信され、ベースステーション41を経由してESLサーバ10に入力される(ステップS41)。これにより、ESLサーバ10において、POP表示材7の電子棚札5への取付完了の旨の情報が受け付けられる。
【0092】
次に、完了信号に含まれる装置コードが参照され、商品ファイル101のうちから当該装置コードを含むレコードRが検索される。そして、当該レコードRの「取付完了」のデータ項目に「済」が作業情報としてCPU11により登録され、商品ファイル101の内容が更新される(ステップS42)。
【0093】
次に、CPU11の制御により、POP指定情報51dの消去を指示する制御信号である消去信号が、ESLサーバ10から電子棚札5に向けて送信される(ステップS43)。消去信号には完了信号を発信した電子棚札5の装置コードが含まれているため、消去信号は当該電子棚札5に受信される(ステップS33)。この消去信号の受信に応答して、電子棚札5の表示部51では、制御部54の制御によりPOP指定情報51dが非表示とされることになる(ステップS34)。
【0094】
このように、この例においても、電子棚札5にPOP表示材7を取り付けた後にPOP指定情報51dが非表示とされるため、顧客に無駄な情報を与えることを無くすことができることになる。また、商品ファイル101において、POP表示材7の取り付けが完了したか否かを示す作業情報が電子棚札5ごとに記録されることから、いずれの電子棚札5においてPOP表示材7の取り付けが完了していないかを容易に確認できることになる。
【0095】
なお、この形態では、POP表示材7の取付完了を示す情報が、個々の電子棚札5から直接的にESLサーバ10に送信されていたが、電子棚札5から一旦ハンディターミナルなどの他の可搬性装置に受け渡され、さらに、このハンディターミナルからESLサーバ10に受け渡されてもよい。
【0096】
また、この形態では、配信側装置40から個々の電子棚札5に向けて消去信号が送信されていたが、全てのPOP表示材7の取付が完了した時点で、全ての電子棚札5に対して一括して消去信号が送信されるようにしてもよい。また、ESLサーバ10の入力部16を店舗スタッフが操作することにより、ESLサーバ10がPOP表示材7の電子棚札5への取付完了の旨の情報を受け付けるようになっていてもよい。
【0097】
<5−4.その他の変形例>
上記形態では、スイッチ53の動作によりPOP表示材7の取付完了の旨を電子棚札5が受け付けるようにしていたが、リモコンやハンディターミナル等の可搬性装置を利用して所定の制御信号を電子棚札5の通信部52に向けて送信することで、POP表示材7の取付完了の旨を電子棚札5が受け付けるようになっていてもよい。この場合は、通信部52がPOP表示材7の自装置への取付完了の旨を受け付ける手段として機能することになる。
【0098】
また、上記形態では、電子棚札5にPOP表示材7を取り付けた後にPOP指定情報51dを非表示にすると説明したが、POP指定情報51dの表示状態をそのまま維持してアイキャッチ情報として利用してもよい。
【0099】
また、上記形態では、POP指定情報は文字列であるとしたが、POP表示材の種類を指定する文字列を含んでいれば、他に記号や図形などの文字列以外の情報が含まれていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】電子棚札が店舗の商品棚に配置された様子を示す図である。
【図2】店舗情報システムの構成例を示す図である。
【図3】ESLサーバの基本構成を示す図である。
【図4】電子棚札の外観構成を示す図である。
【図5】電子棚札の内部構成を模式的に示すブロック図である。
【図6】POP表示材の背面側の様子の一例を示す図である。
【図7】POP表示材を電子棚札に取り付けた様子の一例を示す図である。
【図8】商品ファイルの一例を示す図である。
【図9】データ信号の受信に応答した電子棚札の動作の流れを示す図である。
【図10】データ信号を受信した直後の電子棚札の表示内容を示す図である。
【図11】POP表示材を電子棚札に取り付けた様子の一例を示す図である。
【図12】POP表示材を電子棚札に取り付けた様子の一例を示す図である。
【図13】スイッチの押下に応答した電子棚札の動作の流れを示す図である。
【図14】POP表示材の背面側の様子の一例を示す図である。
【図15】POP表示材を電子棚札に取り付けた様子の一例を示す図である。
【図16】商品ファイルの一例を示す図である。
【図17】スイッチの押下に応答した電子棚札及びESLサーバの動作の流れを示す図である。
【符号の説明】
【0101】
5 電子棚札
7 POP表示材
10 ESLサーバ
51 表示部
51d POP指定情報
53 スイッチ
74 突出片
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品に対応して配置され、対応する商品に係る商品データを表示する複数の電子棚札と、前記複数の電子棚札に前記商品データを配信するサーバ装置と、を有する電子棚札システムであって、
前記複数の電子棚札はそれぞれ、
ドットマトリクス方式の表示画面を有し、自装置に取り付けるべきPOP表示材の種類を指定する文字列を含む指定情報を表示する表示手段、
を備えることを特徴とする電子棚札システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電子棚札システムにおいて、
前記指定情報の文字列の意味は、該指定情報が指定する前記POP表示材に含まれる文字列の意味と関連することを特徴とする電子棚札システム。
【請求項3】
請求項1に記載の電子棚札システムにおいて、
前記指定情報の文字列は、該指定情報が指定する前記POP表示材に含まれる文字列の少なくとも一部を含むことを特徴とする電子棚札システム。
【請求項4】
請求項3に記載の電子棚札システムにおいて、
前記指定情報の文字列は、該指定情報が指定する前記POP表示材に含まれる文字列と一致することを特徴とする電子棚札システム。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の電子棚札システムにおいて、
前記表示手段は、所定の消去信号に応答して前記指定情報を非表示とすることを特徴とする電子棚札システム。
【請求項6】
商品に対応して配置され、対応する商品に係る商品データを表示する複数の電子棚札と、前記複数の電子棚札に前記商品データを配信するサーバ装置と、を有する電子棚札システムであって、
前記複数の電子棚札はそれぞれ、
自装置に取り付けるべきPOP表示材の種類を指定する指定情報を表示し、所定の消去信号に応答して前記指定情報を非表示とする表示手段、
を備えることを特徴とする電子棚札システム。
【請求項7】
請求項5または6に記載の電子棚札システムにおいて、
前記複数の電子棚札はそれぞれ、
前記POP表示材の自装置への取付完了の旨を受け付ける受付手段と、
前記受付手段の受付に応答して、前記消去信号を発生する手段と、
を備えることを特徴とする電子棚札システム。
【請求項8】
請求項7に記載の電子棚札システムにおいて、
前記受付手段は、スイッチであり、
前記スイッチは、前記POP表示材の前記電子棚札への取り付け状態において、該POP表示材の一部に接触して動作することを特徴とする電子棚札システム。
【請求項9】
請求項5または6に記載の電子棚札システムにおいて、
前記サーバ装置は、
前記POP表示材の前記電子棚札への取付完了の旨を受け付ける受付手段と、
前記受付手段の受付に応答して、前記消去信号を前記電子棚札に送信する手段と、
を備えることを特徴とする電子棚札システム。
【請求項10】
請求項9に記載の電子棚札システムにおいて、
前記サーバ装置は、
前記受付手段の受付に基づき、前記POP表示材の取り付けが完了したか否かを示す作業情報を前記電子棚札ごとに記憶する記憶手段、
をさらに備えることを特徴とする電子棚札システム。
【請求項1】
商品に対応して配置され、対応する商品に係る商品データを表示する複数の電子棚札と、前記複数の電子棚札に前記商品データを配信するサーバ装置と、を有する電子棚札システムであって、
前記複数の電子棚札はそれぞれ、
ドットマトリクス方式の表示画面を有し、自装置に取り付けるべきPOP表示材の種類を指定する文字列を含む指定情報を表示する表示手段、
を備えることを特徴とする電子棚札システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電子棚札システムにおいて、
前記指定情報の文字列の意味は、該指定情報が指定する前記POP表示材に含まれる文字列の意味と関連することを特徴とする電子棚札システム。
【請求項3】
請求項1に記載の電子棚札システムにおいて、
前記指定情報の文字列は、該指定情報が指定する前記POP表示材に含まれる文字列の少なくとも一部を含むことを特徴とする電子棚札システム。
【請求項4】
請求項3に記載の電子棚札システムにおいて、
前記指定情報の文字列は、該指定情報が指定する前記POP表示材に含まれる文字列と一致することを特徴とする電子棚札システム。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の電子棚札システムにおいて、
前記表示手段は、所定の消去信号に応答して前記指定情報を非表示とすることを特徴とする電子棚札システム。
【請求項6】
商品に対応して配置され、対応する商品に係る商品データを表示する複数の電子棚札と、前記複数の電子棚札に前記商品データを配信するサーバ装置と、を有する電子棚札システムであって、
前記複数の電子棚札はそれぞれ、
自装置に取り付けるべきPOP表示材の種類を指定する指定情報を表示し、所定の消去信号に応答して前記指定情報を非表示とする表示手段、
を備えることを特徴とする電子棚札システム。
【請求項7】
請求項5または6に記載の電子棚札システムにおいて、
前記複数の電子棚札はそれぞれ、
前記POP表示材の自装置への取付完了の旨を受け付ける受付手段と、
前記受付手段の受付に応答して、前記消去信号を発生する手段と、
を備えることを特徴とする電子棚札システム。
【請求項8】
請求項7に記載の電子棚札システムにおいて、
前記受付手段は、スイッチであり、
前記スイッチは、前記POP表示材の前記電子棚札への取り付け状態において、該POP表示材の一部に接触して動作することを特徴とする電子棚札システム。
【請求項9】
請求項5または6に記載の電子棚札システムにおいて、
前記サーバ装置は、
前記POP表示材の前記電子棚札への取付完了の旨を受け付ける受付手段と、
前記受付手段の受付に応答して、前記消去信号を前記電子棚札に送信する手段と、
を備えることを特徴とする電子棚札システム。
【請求項10】
請求項9に記載の電子棚札システムにおいて、
前記サーバ装置は、
前記受付手段の受付に基づき、前記POP表示材の取り付けが完了したか否かを示す作業情報を前記電子棚札ごとに記憶する記憶手段、
をさらに備えることを特徴とする電子棚札システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2007−325700(P2007−325700A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−158162(P2006−158162)
【出願日】平成18年6月7日(2006.6.7)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月7日(2006.6.7)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
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