電子機器の筐体
【課題】
複数の振動吸収器を用いた防振装置を介して筐体本体が設置される場合に、振動吸収器に製作誤差があった場合にも、筐体本体の設置が計画通りに行える様にする。
【解決手段】
防振装置2と該防振装置に設置される筐体本体1とを具備する電子機器の筐体に於いて、前記防振装置が下プレート7と上プレート8、該上下プレート間に挾設された振動吸収器とを有し、前記上プレートは前記下プレートに位置決めされた後前記振動吸収器に固定された。
複数の振動吸収器を用いた防振装置を介して筐体本体が設置される場合に、振動吸収器に製作誤差があった場合にも、筐体本体の設置が計画通りに行える様にする。
【解決手段】
防振装置2と該防振装置に設置される筐体本体1とを具備する電子機器の筐体に於いて、前記防振装置が下プレート7と上プレート8、該上下プレート間に挾設された振動吸収器とを有し、前記上プレートは前記下プレートに位置決めされた後前記振動吸収器に固定された。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は船舶、車両等移動体に設置される電子機器の筐体に関し、特に防振機能を有する電子機器の筐体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
船舶、車両等の移動体に設置される電子機器の筐体では、移動体からの振動で筐体に収納されている電子部品、電子回路に損傷を与えない様、防振機能を具備している。
【0003】
即ち、図7に示す様に筐体本体1の下部には防振装置2が設けられ、該防振装置2を介して前記筐体本体1が設置されている。
【0004】
前記防振装置2に用いられる振動吸収器の1つとして、図11に見られる様に、コイル状に巻設した弾性線材3の下面、上面に下固定バー4、上固定バー5を固着した振動吸収器6がある。
【0005】
前記防振装置2は下プレート7、前記振動吸収器6、上プレート8により構成され、前記下プレート7と前記上プレート8間に前記振動吸収器6が挾設され、前記下固定バー4が前記下プレート7にボルト等により固定され、又前記上固定バー5が前記上プレート8にボルト等によって固定される。前記振動吸収器6は前記下プレート7と前記上プレート8間に所要箇所(図示では4箇所、4角)に配設され、前記防振装置2が構成される。
【0006】
又、前記下プレート7が移動体側の部材(図示せず)に固定され、前記上プレート8に前記筐体本体1がボルト等によって固定され、該筐体本体1は前記防振装置2を介して移動体(図示せず)に設置される。
【0007】
前記振動吸収器6は前記弾性線材3のコイル形状が上下方向に変形することで、上下方向の振動を吸収し、又前記コイル形状が、前後、左右に傾斜することで水平2方向の振動を吸収する様になっている。
【0008】
前記振動吸収器6が用いられた前記防振装置2に於いて、前記下固定バー4、前記上固定バー5は、弾性変形する前記弾性線材3の上下に設けらるという構造上、相対的な位置ずれ、例えば前記下固定バー4と前記上固定バー5間で軸心方向のずれ(図12参照)、軸心と直角方向のずれ(図10参照)、或はねじれ方向のずれ(図13参照)等の製作誤差を発生することが避けられない。
【0009】
従って、前記振動吸収器6を前記下プレート7に取付けた状態では、図10に見られる様に、個々の振動吸収器6の前記上固定バー5は種々の方向に、ずれている。
【0010】
従来、前記上固定バー5への前記上プレート8の取付けは、前記弾性線材3を変位させ、前記上プレート8に穿設された止め孔と前記上固定バー5に穿設された螺子孔とを強制的に一致させ、ボルトにより固定している。
【0011】
この為、前記弾性線材3の変位が、前記下プレート7と前記上プレート8との相対位置ずれを生じさせることとなっていた。この状態で、前記筐体本体1を前記上プレート8に設置すると、前記筐体本体1が設置基準よりずれ、或は該筐体本体1を複数連設した場合、設置上の誤差により該筐体本体1の並びに凹凸や隙間を生じさせることになり、又該筐体本体1を複数連設することで、設置上の誤差が更に大きくなる。又、隣接する上プレート8,8間で位置ずれを生じている場合は、2つの防振装置2,2に掛渡って装置を設置できないという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は斯かる実情に鑑み、複数の振動吸収器を用いた防振装置を介して筐体本体が設置される場合に、振動吸収器に製作誤差があった場合にも、筐体本体の設置が計画通りに行える様にするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、防振装置と該防振装置に設置される筐体本体とを具備する電子機器の筐体に於いて、前記防振装置が下プレートと上プレート、該上下プレート間に挾設された振動吸収器とを有し、前記上プレートは前記下プレートに位置決めされた後前記振動吸収器に固定された電子機器の筐体に係るものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、防振装置と該防振装置に設置される筐体本体とを具備する電子機器の筐体に於いて、前記防振装置が下プレートと上プレート、該上下プレート間に挾設された振動吸収器とを有し、前記上プレートは前記下プレートに位置決めされた後前記振動吸収器に固定されたので、該振動吸収器に製作誤差があった場合も前記筐体本体は予定された位置に正確に設置可能となるという優れた効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照しつつ本発明を実施する為の最良の形態を説明する。
【0016】
図1〜図6中、図7〜図13中で示したものと同等のものには同符号を付してある。
【0017】
筐体は筐体本体1と防振装置2とを具備し、前記筐体本体1は前記防振装置2を介して移動体等所要位置に設置される。
【0018】
前記防振装置2は、下プレート7、該下プレート7の所要位置、例えば該下プレート7の4角に取付けられる振動吸収器6、該振動吸収器6に掛渡って設けられる上プレート8とを具備し、前記下プレート7と前記振動吸収器6の下固定バー4との取付けは、ボルトで固着されることで行われ、前記上プレート8と上固定バー5との取付けは、前記上プレート8側から挿通したボルトを前記上固定バー5に螺着することで行われる。
【0019】
前記上プレート8と前記振動吸収器6との取付けは、該振動吸収器6と前記下プレート7との取付け位置調整が完了した後に行われる。前記上プレート8を前記振動吸収器6に載置し、前記上プレート8と前記下プレート7間の位置調整が完了した後に、ボルト11により前記上プレート8と前記上固定バー5との固定を行う。
【0020】
上記した様に、個々の振動吸収器6について、前記下固定バー4と前記上固定バー5間で位置ずれを生じているので、前記振動吸収器6側の螺子孔12と前記上プレート8に穿設された通孔13とはずれていることが多く(図6参照)、この為該通孔13はずれ量を吸収する以上の大きさになっており、該通孔13を挿通した前記ボルト11を前記螺子孔12に螺着した場合に前記振動吸収器6に弾性線材3を変位させる様な強制力が作用しない様に設定されている。尚、前記ボルト11の頭が前記通孔13よりも小さい場合は、大径の座金又は図5で示される様な座金プレート15を介在させ前記ボルト11を螺着させる様にしてもよい。
【0021】
前記振動吸収器6が変位したままの自由状態で、前記上プレート8が前記振動吸収器6に取付けられるので、前記上プレート8を取付け後、該上プレート8と前記下プレート7とはずれを生じることがない。
【0022】
該下プレート7、前記振動吸収器6、前記上プレート8により前記防振装置2を組立てた後、該防振装置2を電子機器の筐体の据付け場所に設置する。
【0023】
据付け場所には予め、位置決め駒16が取付けられており、該位置決め駒16は前記防振装置2の設置面との間にV溝を形成する逆斜面を有している。前記下プレート7の後端(図2中右端)には、楔バー17が固着され、該楔バー17は前記逆斜面に係合する斜面を有し、前記楔バー17が前記V溝に挿入されることで、楔効果で前記下プレート7の後端が固定される様になっている。
【0024】
前記楔バー17を前記V溝に挿入した状態で、前記下プレート7の前端をボルトで固定し、前記防振装置2の設置が完了する。該防振装置2の設置は前記下プレート7の前端からの作業のみで完了する。更に、前記筐体本体1は前記防振装置2上に設置される。
【0025】
該防振装置2に前記筐体本体1を設置した場合も、前記下プレート7と前記上プレート8間でずれがないので、前記筐体本体1は所定位置に正しく設置され、筐体を連結した場合も、並びに凹凸や隙間が生じることなく、又、隣接する2つの防振装置2,2に掛渡って大型の筐体を設置することが可能となる。
【0026】
次に、前記上プレート8と前記下プレート7とを位置合せし、前記上プレート8を前記振動吸収器6に取付ける場合について説明する。
【0027】
前記下プレート7と前記上プレート8は、例えば重合せ、位置決めした状態、或は同等に位置合せして、前記下プレート7、前記上プレート8の同一位置にガイド孔を穿設しておく。ガイド孔は少なくとも2つ穿設する。
【0028】
前記上プレート8を前記振動吸収器6に載置した状態で、ガイドピン14を前記上下のプレート7,8の前記ガイド孔に貫通させる。前記ガイドピン14が2箇所に貫通されることで、前記上下のプレート7,8の位置決めが為される。前記ガイドピン14を貫通させたままで、即ち位置決めされた状態で、前記上プレート8と前記上固定バー5とを前記ボルト11で固着する。前記上プレート8と前記上固定バー5間の固定が完了すると、前記ガイドピン14を抜去する。
【0029】
該ガイドピン14を抜去しても、前記弾性線材3に変位を生じさせていないので、前記下プレート7と前記上プレート8間で位置ずれが生じることはない。
【0030】
尚、前記下プレート7と前記上プレート8を位置決めするものは、前記ガイドピン14に限らず、前記下プレート7と前記上プレート8間の位置を拘束するものであればよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子機器の筐体の正面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る防振装置の平面図である。
【図3】該防振装置の側面図である。
【図4】該防振装置に於ける位置決め状態の平面図である。
【図5】該防振装置に於ける位置決め状態の側面図である。
【図6】図4のA部拡大図である。
【図7】従来の電子機器の筐体の正面図である。
【図8】従来の電子機器の筐体に於ける防振装置の平面図である。
【図9】該防振装置の側面図である。
【図10】該防振装置に於ける下プレートと振動吸収器との関係を示す説明図である。
【図11】該振動吸収器の拡大正面図である。
【図12】該振動吸収器に於ける位置ずれ状態を示す説明図である。
【図13】該振動吸収器に於ける位置ずれ状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0032】
1 筐体本体
2 防振装置
3 弾性線材
4 下固定バー
5 上固定バー
6 振動吸収器
7 下プレート
8 上プレート
【技術分野】
【0001】
本発明は船舶、車両等移動体に設置される電子機器の筐体に関し、特に防振機能を有する電子機器の筐体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
船舶、車両等の移動体に設置される電子機器の筐体では、移動体からの振動で筐体に収納されている電子部品、電子回路に損傷を与えない様、防振機能を具備している。
【0003】
即ち、図7に示す様に筐体本体1の下部には防振装置2が設けられ、該防振装置2を介して前記筐体本体1が設置されている。
【0004】
前記防振装置2に用いられる振動吸収器の1つとして、図11に見られる様に、コイル状に巻設した弾性線材3の下面、上面に下固定バー4、上固定バー5を固着した振動吸収器6がある。
【0005】
前記防振装置2は下プレート7、前記振動吸収器6、上プレート8により構成され、前記下プレート7と前記上プレート8間に前記振動吸収器6が挾設され、前記下固定バー4が前記下プレート7にボルト等により固定され、又前記上固定バー5が前記上プレート8にボルト等によって固定される。前記振動吸収器6は前記下プレート7と前記上プレート8間に所要箇所(図示では4箇所、4角)に配設され、前記防振装置2が構成される。
【0006】
又、前記下プレート7が移動体側の部材(図示せず)に固定され、前記上プレート8に前記筐体本体1がボルト等によって固定され、該筐体本体1は前記防振装置2を介して移動体(図示せず)に設置される。
【0007】
前記振動吸収器6は前記弾性線材3のコイル形状が上下方向に変形することで、上下方向の振動を吸収し、又前記コイル形状が、前後、左右に傾斜することで水平2方向の振動を吸収する様になっている。
【0008】
前記振動吸収器6が用いられた前記防振装置2に於いて、前記下固定バー4、前記上固定バー5は、弾性変形する前記弾性線材3の上下に設けらるという構造上、相対的な位置ずれ、例えば前記下固定バー4と前記上固定バー5間で軸心方向のずれ(図12参照)、軸心と直角方向のずれ(図10参照)、或はねじれ方向のずれ(図13参照)等の製作誤差を発生することが避けられない。
【0009】
従って、前記振動吸収器6を前記下プレート7に取付けた状態では、図10に見られる様に、個々の振動吸収器6の前記上固定バー5は種々の方向に、ずれている。
【0010】
従来、前記上固定バー5への前記上プレート8の取付けは、前記弾性線材3を変位させ、前記上プレート8に穿設された止め孔と前記上固定バー5に穿設された螺子孔とを強制的に一致させ、ボルトにより固定している。
【0011】
この為、前記弾性線材3の変位が、前記下プレート7と前記上プレート8との相対位置ずれを生じさせることとなっていた。この状態で、前記筐体本体1を前記上プレート8に設置すると、前記筐体本体1が設置基準よりずれ、或は該筐体本体1を複数連設した場合、設置上の誤差により該筐体本体1の並びに凹凸や隙間を生じさせることになり、又該筐体本体1を複数連設することで、設置上の誤差が更に大きくなる。又、隣接する上プレート8,8間で位置ずれを生じている場合は、2つの防振装置2,2に掛渡って装置を設置できないという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は斯かる実情に鑑み、複数の振動吸収器を用いた防振装置を介して筐体本体が設置される場合に、振動吸収器に製作誤差があった場合にも、筐体本体の設置が計画通りに行える様にするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、防振装置と該防振装置に設置される筐体本体とを具備する電子機器の筐体に於いて、前記防振装置が下プレートと上プレート、該上下プレート間に挾設された振動吸収器とを有し、前記上プレートは前記下プレートに位置決めされた後前記振動吸収器に固定された電子機器の筐体に係るものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、防振装置と該防振装置に設置される筐体本体とを具備する電子機器の筐体に於いて、前記防振装置が下プレートと上プレート、該上下プレート間に挾設された振動吸収器とを有し、前記上プレートは前記下プレートに位置決めされた後前記振動吸収器に固定されたので、該振動吸収器に製作誤差があった場合も前記筐体本体は予定された位置に正確に設置可能となるという優れた効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照しつつ本発明を実施する為の最良の形態を説明する。
【0016】
図1〜図6中、図7〜図13中で示したものと同等のものには同符号を付してある。
【0017】
筐体は筐体本体1と防振装置2とを具備し、前記筐体本体1は前記防振装置2を介して移動体等所要位置に設置される。
【0018】
前記防振装置2は、下プレート7、該下プレート7の所要位置、例えば該下プレート7の4角に取付けられる振動吸収器6、該振動吸収器6に掛渡って設けられる上プレート8とを具備し、前記下プレート7と前記振動吸収器6の下固定バー4との取付けは、ボルトで固着されることで行われ、前記上プレート8と上固定バー5との取付けは、前記上プレート8側から挿通したボルトを前記上固定バー5に螺着することで行われる。
【0019】
前記上プレート8と前記振動吸収器6との取付けは、該振動吸収器6と前記下プレート7との取付け位置調整が完了した後に行われる。前記上プレート8を前記振動吸収器6に載置し、前記上プレート8と前記下プレート7間の位置調整が完了した後に、ボルト11により前記上プレート8と前記上固定バー5との固定を行う。
【0020】
上記した様に、個々の振動吸収器6について、前記下固定バー4と前記上固定バー5間で位置ずれを生じているので、前記振動吸収器6側の螺子孔12と前記上プレート8に穿設された通孔13とはずれていることが多く(図6参照)、この為該通孔13はずれ量を吸収する以上の大きさになっており、該通孔13を挿通した前記ボルト11を前記螺子孔12に螺着した場合に前記振動吸収器6に弾性線材3を変位させる様な強制力が作用しない様に設定されている。尚、前記ボルト11の頭が前記通孔13よりも小さい場合は、大径の座金又は図5で示される様な座金プレート15を介在させ前記ボルト11を螺着させる様にしてもよい。
【0021】
前記振動吸収器6が変位したままの自由状態で、前記上プレート8が前記振動吸収器6に取付けられるので、前記上プレート8を取付け後、該上プレート8と前記下プレート7とはずれを生じることがない。
【0022】
該下プレート7、前記振動吸収器6、前記上プレート8により前記防振装置2を組立てた後、該防振装置2を電子機器の筐体の据付け場所に設置する。
【0023】
据付け場所には予め、位置決め駒16が取付けられており、該位置決め駒16は前記防振装置2の設置面との間にV溝を形成する逆斜面を有している。前記下プレート7の後端(図2中右端)には、楔バー17が固着され、該楔バー17は前記逆斜面に係合する斜面を有し、前記楔バー17が前記V溝に挿入されることで、楔効果で前記下プレート7の後端が固定される様になっている。
【0024】
前記楔バー17を前記V溝に挿入した状態で、前記下プレート7の前端をボルトで固定し、前記防振装置2の設置が完了する。該防振装置2の設置は前記下プレート7の前端からの作業のみで完了する。更に、前記筐体本体1は前記防振装置2上に設置される。
【0025】
該防振装置2に前記筐体本体1を設置した場合も、前記下プレート7と前記上プレート8間でずれがないので、前記筐体本体1は所定位置に正しく設置され、筐体を連結した場合も、並びに凹凸や隙間が生じることなく、又、隣接する2つの防振装置2,2に掛渡って大型の筐体を設置することが可能となる。
【0026】
次に、前記上プレート8と前記下プレート7とを位置合せし、前記上プレート8を前記振動吸収器6に取付ける場合について説明する。
【0027】
前記下プレート7と前記上プレート8は、例えば重合せ、位置決めした状態、或は同等に位置合せして、前記下プレート7、前記上プレート8の同一位置にガイド孔を穿設しておく。ガイド孔は少なくとも2つ穿設する。
【0028】
前記上プレート8を前記振動吸収器6に載置した状態で、ガイドピン14を前記上下のプレート7,8の前記ガイド孔に貫通させる。前記ガイドピン14が2箇所に貫通されることで、前記上下のプレート7,8の位置決めが為される。前記ガイドピン14を貫通させたままで、即ち位置決めされた状態で、前記上プレート8と前記上固定バー5とを前記ボルト11で固着する。前記上プレート8と前記上固定バー5間の固定が完了すると、前記ガイドピン14を抜去する。
【0029】
該ガイドピン14を抜去しても、前記弾性線材3に変位を生じさせていないので、前記下プレート7と前記上プレート8間で位置ずれが生じることはない。
【0030】
尚、前記下プレート7と前記上プレート8を位置決めするものは、前記ガイドピン14に限らず、前記下プレート7と前記上プレート8間の位置を拘束するものであればよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子機器の筐体の正面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る防振装置の平面図である。
【図3】該防振装置の側面図である。
【図4】該防振装置に於ける位置決め状態の平面図である。
【図5】該防振装置に於ける位置決め状態の側面図である。
【図6】図4のA部拡大図である。
【図7】従来の電子機器の筐体の正面図である。
【図8】従来の電子機器の筐体に於ける防振装置の平面図である。
【図9】該防振装置の側面図である。
【図10】該防振装置に於ける下プレートと振動吸収器との関係を示す説明図である。
【図11】該振動吸収器の拡大正面図である。
【図12】該振動吸収器に於ける位置ずれ状態を示す説明図である。
【図13】該振動吸収器に於ける位置ずれ状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0032】
1 筐体本体
2 防振装置
3 弾性線材
4 下固定バー
5 上固定バー
6 振動吸収器
7 下プレート
8 上プレート
【特許請求の範囲】
【請求項1】
防振装置と該防振装置に設置される筐体本体とを具備する電子機器の筐体に於いて、前記防振装置が下プレートと上プレート、該上下プレート間に挾設された振動吸収器とを有し、前記上プレートは前記下プレートに位置決めされた後前記振動吸収器に固定されたことを特徴とする電子機器の筐体。
【請求項1】
防振装置と該防振装置に設置される筐体本体とを具備する電子機器の筐体に於いて、前記防振装置が下プレートと上プレート、該上下プレート間に挾設された振動吸収器とを有し、前記上プレートは前記下プレートに位置決めされた後前記振動吸収器に固定されたことを特徴とする電子機器の筐体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−327622(P2007−327622A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−161036(P2006−161036)
【出願日】平成18年6月9日(2006.6.9)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月9日(2006.6.9)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】
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