説明

電子機器装置

【課題】電子機器装置において、電源がオフになっているときに時計の示す時刻が修正される回数を減らす。
【解決手段】電子機器装置である光ディスクレコーダは、電源がオフになっているときに、電源をオンにして、テレビジョン信号に含まれる時報信号に基いて、時計の示す時刻を修正し、その後、電源をオフにする電源オフ時時刻修正動作を行う。光ディスクレコーダは、電源をオフにしたとき(#4でYES)、電源オン中に時計の時刻を修正した場合には(#5でYES)、タイマをクリアして(#6)、タイマをスタートさせ(#7)、その後、タイマの測定時間が規定時間(例えば24時間)以上になると(#8でYES)、電源オフ時時刻修正動作を行って、時計の時刻を修正する(#9)。これにより、電源がオフになっているときに時計の時刻が修正されるのは、電源オン中に時計の時刻が修正されて電源がオフになってから、規定時間が経過した以降となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビジョン放送局から放送されるテレビジョン信号に含まれる時報信号に基いて、時計の示す時刻を自動的に修正する機能を有する電子機器装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば光ディスクレコーダのようなテレビジョン信号に基く番組を録画する電子機器装置は、一般的に、時刻を表示したり、ユーザにより指定された時刻に録画開始、録画終了するために、時計を備えている。また、このような電子機器装置は、一般的に、時計の示す時刻を自動的に修正する自動時刻修正機能を備えている。この自動時刻修正機能は、テレビジョン信号に含まれる時報信号に基いて、時計の示す時刻を自動的に修正することにより、時計の示す時刻がずれないようにする機能である。
【0003】
このような電子機器装置は、電子機器装置の電源がオフになっているときに、自動時刻修正機能を働かせて、時計の示す時刻を修正するようになっている。すなわち、電子機器装置の電源がオフになっているときに、自動的に電子機器装置の電源を内部的に立ち上げて(電源をオンにして)、テレビジョン信号を受信し、テレビジョン信号に含まれる時報信号に基いて、時計の示す時刻を修正し、その後、自動的に電子機器装置の電源をオフにする動作(電源オフ時時刻修正動作)を行うようになっている。従来の電子機器装置では、1日に1回、ある特定の時刻(例えば夜中の3時)において、電子機器装置の電源がオフになっているときに、電源オフ時時刻修正動作を行って、時計の示す時刻を修正するようになっている。
【0004】
一方、現在時刻を読み続ける現在時刻タイマの示す時刻と放送波から取得した時刻情報による時刻とを比較し、その差分に基いて、現在時刻タイマの示す時刻を更新するようにした電子機器装置が知られている(例えば特許文献1)。また、電源オフの状態において、予め設定された時刻(例えば午前3時)が到来した場合に、自動的に電源オンの状態にして、テレビジョン信号を受信し、テレビジョン信号に含まれる時刻情報に基いて、時計の示す時刻を修正し、また、ユーザにより電源オンにされた状態において、受信中のテレビジョン信号に時刻情報が含まれている場合に、その時刻情報に基いて、時計の示す時刻を修正するようにした電子機器装置が知られている(例えば特許文献2参照)。また、予め設定しておいた時刻(例えば正午)に電源がオフ状態の場合に、自動的にテレビジョン信号を受信して、テレビジョン信号に含まれる時報音声信号に基いて、内蔵時計の時刻を自動的に修正するようにした電子機器装置が知られている(例えば特許文献3参照)。また、ラジオ局から送信される時報信号を受信可能な時刻を検出して、時報信号を受信可能な時刻を時刻修正を行う時刻に設定し、そして、その設定した時刻に受信した時報信号に基いて、時計部の時刻を修正するようにした電子機器装置が知られている(例えば特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−58097号公報
【特許文献2】特開2002−168977号公報
【特許文献3】実用新案登録第3096085号公報
【特許文献4】実開平07−12998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述した従来の電子機器装置においては、1日に1回、ある特定の時刻(例えば夜中の3時)において、電源がオフになっているときに、電源オフ時時刻修正動作を行って(自動的に電源をオンにして)、時計の示す時刻を自動的に修正するようになっている。このため、例えば、ある特定の時刻の直前(例えば夜中の2時59分)に、ユーザによって電源がオフにされた場合であっても、その直後(例えば1分後の夜中の3時)に、電源オフ時時刻修正動作を行って、時計の示す時刻を自動的に修正することになる。このとき、もし、ユーザによって電源がオフにされる直前(例えば夜中の2時58分)に、時計の示す時刻が修正されていたとすれば、ある特定の時刻(例えば夜中の3時)に行われる電源オフ時時刻修正動作による時刻の修正は、無駄なものとなり、電力を無駄に消費することになる。
【0007】
また、電源がオフになっているときに、電源オフ時時刻修正動作を行って(自動的に電源をオンにして)、時計の示す時刻を修正すると、その分だけ、電力を消費することになる。これに対し、ユーザによって電源がオンにされてテレビジョン信号を受信しているときに、そのテレビジョン信号に含まれている時報信号に基いて時計の示す時刻を修正すれば、ユーザの使用目的に使われる電力を利用して時計の示す時刻を修正することができるため、電源がオフになっているときに電源オフ時時刻修正動作を行って時計の示す時刻を修正するのと比較して、電力の消費を抑えることができる。
【0008】
すなわち、ユーザによって電源がオンにされているときに、時計の示す時刻を修正するようにし、電源がオフになっているときには、時計の示す時刻を修正する回数(電源オフ時時刻修正動作を行う回数)を減らすことが、消費電力を抑えることに繋がる。なお、上述した特許文献1乃至特許文献4に開示の内容を適用したとしても、上記の問題を解決することはできない。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、電源がオフになっているときに時計の示す時刻が修正される回数を減らすことができる電子機器装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、時間を計測して時刻を示す時計と、テレビジョン放送局から放送されるテレビジョン信号に含まれる時報信号に基いて、時計の示す時刻を自動的に修正する自動時刻修正手段とを備える電子機器装置において、自動時刻修正手段は、本装置の電源がオフになっているときに、本装置の電源をオンにして、テレビジョン信号に含まれる時報信号に基いて、時計の示す時刻を修正し、その後、本装置の電源をオフにする電源オフ時時刻修正動作を行う電源オフ時時刻修正手段を有し、時計の示す時刻を修正して本装置の電源がオフになってから、時計の示す時刻を修正することなく、予め設定された少なくとも24時間以上の規定時間が経過し、かつ、本装置の電源がオフになっている場合に、電源オフ時時刻修正手段により電源オフ時時刻修正動作を行って、時計の示す時刻を修正するものである。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1に記載の電子機器装置において、規定時間をユーザによる操作を受けて設定する規定時間設定手段をさらに備えるものである。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1に記載の電子機器装置において、時計の示す時刻に基いて、ユーザの操作により指定された時刻に放送されるテレビジョン信号に基く番組を録画する時刻予約録画手段をさらに備えるものである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1乃至請求項3の発明によれば、電源オン中に時計の示す時刻が修正された場合には、その後に電源がオフになってから24時間以上の規定時間が経過するまでは、電源オフ時時刻修正動作が行われない。すなわち、電源がオフになっているときに時計の示す時刻が修正されるのは、電源オン中に時計の示す時刻が修正されて電源がオフになってから、24時間以上の規定時間が経過した以降となる。従って、従来の構成(1日に1回、ある特定の時刻において、電源がオフになっているときに、電源オフ時時刻修正動作を行って、時計の示す時刻を自動的に修正する構成)と比較して、電源がオフになっているときに時計の示す時刻が修正される回数(電源オフ時時刻修正動作が行われる回数)を減らすことができ、消費電力を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係る光ディスクレコーダの概略構成を示す電気的ブロック構成図。
【図2】同光ディスクレコーダの自動時刻修正動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を具体化した実施形態による電子機器装置について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態による電子機器装置である光ディスクレコーダの構成を示す。光ディスクレコーダ1は、テレビジョン放送局から放送されるテレビジョン信号を受信して、テレビジョン信号に基く番組を録画、録音し、録画、録音した番組を再生する装置である。光ディスクレコーダ1は、外部装置90を接続して使用するようになっており、録画、録音した番組を、外部装置90によって再生するようになっている。
【0016】
光ディスクレコーダ1は、チューナ2と、エンコーダ3と、光ディスクドライブ4と、デコーダ5と、時計6と、時刻表示部7と、タイマ8と、リモコン9と、リモコン受信部10と、光ディスクレコーダ1の動作を制御する制御部11等を備える。この光ディスクレコーダ1は、テレビジョン放送局から放送されるテレビジョン信号に含まれる時報信号(時刻や日付の情報)に基いて、時計6の示す時刻を自動的に修正する自動時刻修正機能を備えている。
【0017】
チューナ2は、制御部11による制御のもと、受信周波数がテレビジョン信号の放送チャンネルに対応する周波数に設定されることにより、そのチャンネル(その周波数)のテレビジョン信号を受信し、受信したテレビジョン信号を出力する。エンコーダ3は、チューナ2から出力されたテレビジョン信号から、テレビジョン信号に含まれている映像信号及び音声信号を抽出し、そして、それら映像信号及び音声信号をエンコード処理して、映像データ及び音声データを生成する。また、エンコーダ3は、チューナ2から出力されたテレビジョン信号から、テレビジョン信号に含まれている時報信号(時刻や日付の情報)を抽出する。
【0018】
光ディスクドライブ4は、DVD、BD(ブルーレイディスク)等の光ディスク40が装着/取外しされるようになっており、制御部11による制御のもと、エンコーダ3により生成された映像データ及び音声データを記録する。また、光ディスクドライブ4は、制御部11による制御のもと、光ディスク40に記録されている映像データ及び音声データを読出す。
【0019】
デコーダ5は、制御部11による制御のもと、光ディスクドライブ4により光ディスク40から読出された映像データ及び音声データをデコード処理して、それら映像データ及び音声データから映像信号及び音声信号を再生する。また、デコーダ5は、制御部11による制御のもと、エンコーダ3により生成された映像データ及び音声データをデコード処理して、それら映像データ及び音声データから映像信号及び音声信号を再生する。デコーダ5により再生された映像信号及び音声信号は、外部装置90に供給され、これにより、デコーダ5により再生された映像信号による映像が外部装置90のディスプレイ91に表示されると共に、デコーダ5により再生された音声信号による音声が外部装置90のスピーカ92から出力される。
【0020】
時計6は、時間を計測して、時刻を示す時刻信号を出力する。また、時計6は、時刻を修正する機能を有しており、制御部11による制御のもと、時刻を修正するようになっている。時刻表示部7は、時計6から出力される時刻信号に基いて、時計6の示す時刻を表示する。タイマ8は、制御部11による制御のもと、時間を測定し、その測定時間(時間の測定を開始してからの経過時間)を示すタイマ時間信号を出力する。
【0021】
リモコン9は、光ディスクレコーダ1の電源のオン/オフ、放送チャンネルの選択、テレビジョン信号に基く番組の録画、録画した番組の再生等、光ディスクレコーダ1の各種動作を指示するためにユーザに操作され、その操作内容を示す操作信号を送信する。リモコン受信部10は、リモコン9から送信された操作信号を受信して、リモコン9の操作内容を示すリモコン受信信号を出力する。
【0022】
制御部11は、光ディスクレコーダ1の動作を制御するためのプログラムや各種データを記憶したメモリを有しており、このメモリに記憶しているプログラムや各種データに基いて、光ディスクレコーダ1の各種動作を制御する。制御部11は、光ディスクレコーダ1の各種動作として、電源オン/オフ動作、放送番組視聴動作、放送番組録画動作、録画番組再生動作、自動時刻修正動作等の動作を制御する。
【0023】
電源オン/オフ動作とは、光ディスクレコーダ1の電源をオンとオフとに切り替える動作である。制御部11は、チューナ2、エンコーダ3、光ディスクドライブ4、デコーダ5に電源を供給することにより、光ディスクレコーダ1の電源をオンにし、チューナ2、エンコーダ3、光ディスクドライブ4、デコーダ5への電源供給を断つことにより、光ディスクレコーダ1の電源をオフにする。なお、光ディスクレコーダ1の電源のオン、オフに関わらず、時計6、時刻表示部7、タイマ8、リモコン受光部10、制御部11には、常に電源が供給されており、光ディスクレコーダ1の電源がオフになっているときにも、時計6、時刻表示部7、タイマ8、リモコン受光部10、制御部11は、動作している。光ディスクレコーダ1の電源オン/オフ動作は、ユーザによるリモコン9の操作を受けて又は自動的に行われる。
【0024】
放送番組視聴動作とは、テレビジョン放送局から放送されているテレビジョン信号に基く番組を外部装置90によって視聴可能に出力する動作である。制御部11は、テレビジョン放送局から放送されるテレビジョン信号をチューナ2により受信させ、エンコーダ3により生成された映像データ及び音声データをデコーダ5によりデコード処理させることにより、放送番組視聴動作を行う。これにより、テレビジョン放送局から放送されているテレビジョン信号に基く番組の映像信号及び音声信号が外部装置90に供給され、テレビジョン放送局から放送されているテレビジョン信号に基く番組が外部装置90によって視聴可能に出力される。放送番組視聴動作は、光ディスクレコーダ1の電源がオンになっているときに、ユーザによるリモコン9の操作を受けて行われる。
【0025】
放送番組録画動作とは、テレビジョン放送局から放送されているテレビジョン信号に基く番組を光ディスク40に録画、録音する動作である。制御部11は、テレビジョン放送局から放送されるテレビジョン信号をチューナ2により受信させ、エンコーダ3により生成された映像データ及び音声データを光ディスクドライブ4により光ディスク40に記録させることにより、放送番組録画動作を行う。これにより、テレビジョン放送局から放送されているテレビジョン信号に基く番組が光ディスク40に録画、録音される。放送番組録画動作には、通常録画(即時録画)動作と時刻予約録画動作がある。
【0026】
通常録画動作とは、ユーザの操作による録画開始の指示を受けて、そのときに放送されているテレビジョン信号に基く番組を光ディスク40に録画、録音する動作である。通常録画動作は、光ディスクレコーダ1の電源がオンになっているときに、ユーザによるリモコン9の操作を受けて行われる。
【0027】
時刻予約録画動作とは、ユーザの操作による時刻の指定(開始時刻及び終了時刻)を受けて、ユーザの操作により指定された時刻に放送されるテレビジョン信号に基く番組を光ディスク40に録画、録音する動作である。時刻の指定は、光ディスクレコーダ1の電源がオンになっているときに、ユーザによるリモコン9の操作を受けて行われ、時刻予約録画動作は、時計6から出力される時刻信号(時計6の示す時刻)に基いて、ユーザにより指定された時刻になったときに自動的に行われる。時刻予約録画動作は、光ディスクレコーダ1の電源がオンになっているときと、光ディスクレコーダ1の電源がオフになっているときの、いずれのときにも行われる。すなわち、光ディスクレコーダ1の電源がオフになっているときには、制御部11は、自動的に光ディスクレコーダ1の電源をオンにして、時刻予約録画動作による録画、録音を開始し、そして、時刻予約録画動作による録画、録音を終了した後、自動的に光ディスクレコーダ1の電源をオフにする。制御部11等によって、時刻予約録画手段が構成されている。
【0028】
録画番組再生動作とは、光ディスク40に録画、録音されているテレビジョン信号に基く番組を外部装置90によって視聴可能に再生する動作である。制御部11は、光ディスク40に記録されている映像データ及び音声データ(放送番組録画動作で記録された映像データ及び音声データ)を光ディスクドライブ4により読出させ、光ディスクドライブ4により読出された映像データ及び音声データをデコーダ5によりデコード処理させることにより、録画番組再生動作を行う。これにより、光ディスク40に録画、録音されているテレビジョン信号に基く番組の映像信号及び音声信号が外部装置90に供給され、光ディスク40に録画、録音されているテレビジョン信号に基く番組が外部装置90によって視聴可能に再生される。録画番組再生動作は、光ディスクレコーダ1の電源がオンになっているときに、ユーザによるリモコン9の操作を受けて行われる。
【0029】
自動時刻修正動作とは、テレビジョン放送局から放送されるテレビジョン信号に含まれる時報信号に基いて、時計6の示す時刻を自動的に修正する動作である。制御部11は、エンコーダ3によりテレビジョン信号から抽出された時報信号(時刻や日付の情報)を取得し、この時報信号に基いて作成した時刻を示す信号を時刻修正信号として時計6に与えることにより、自動時刻修正動作による時計6の示す時刻の修正(テレビジョン信号に含まれる時報信号に基く時計6の示す時刻の修正)を行う。これにより、時計6は、制御部11から与えられる時刻修正信号によって時刻を修正し、時計6の示す時刻がテレビジョン信号に含まれる時報信号による時刻に修正される。制御部11によって、自動時刻修正手段が構成されている。
【0030】
自動時刻修正動作による時計6の示す時刻の修正は、ユーザによって光ディスクレコーダ1の電源がオンにされているときにおいて、所定の時刻修正条件を満たしたとき、及び、光ディスクレコーダ1の電源がオフになっているときにおいて、所定の時刻修正条件を満たしたときに行われる。
【0031】
ユーザによって光ディスクレコーダ1の電源がオンにされているときの時刻修正条件は、時刻予約録画動作以外でテレビジョン信号を受信している状態(すなわち、通常録画動作又は放送番組視聴動作を行っている状態)において、受信中のテレビジョン信号に時報信号が含まれていて、かつ、ユーザによって電源がオンにされてから時計6の示す時刻を未だ一度も修正していないとき(及び一度修正した後に所定時間(例えば1時間)が経過する都度)である。時刻予約録画動作を除外しているのは、時刻予約録画動作中に時計6の示す時刻を修正すると、時刻予約録画動作による録画の終了時刻がユーザにより指定された終了時刻と異なってしまう可能性があるためである。制御部11は、ユーザによって光ディスクレコーダ1の電源がオンにされたときにおいては、この時刻修正条件を満たすと、時計6の示す時刻を修正する。このとき、制御部11は、そのときに受信中のテレビジョン信号に含まれる時報信号に基いて、時計6の示す時刻を修正する。
【0032】
光ディスクレコーダ1の電源がオフになっているときの時刻修正条件は、時計6の示す時刻を修正して光ディスクレコーダ1の電源がオフになってから、時計6の示す時刻を修正することなく、規定時間(予め設定された少なくとも24時間以上の時間)が経過し、かつ、光ディスクレコーダ1の電源がオフになっているときである。制御部11は、光ディスクレコーダ1の電源がオフになっているときにおいては、この時刻修正条件を満たすと、時計6の示す時刻を修正する。このとき、制御部11は、電源オフ時時刻修正動作を行って、時計6の示す時刻を修正する。電源オフ時時刻修正動作とは、光ディスクレコーダ1の電源を内部的に立ち上げて(電源をオンにして)、テレビジョン信号を受信し、テレビジョン信号に含まれる時報信号に基いて、時計6の示す時刻を修正し、その後、光ディスクレコーダ1の電源をオフにする動作である。
【0033】
また、制御部11は、上記規定時間(光ディスクレコーダ1の電源がオフになっているときの時刻修正条件における規定時間)をユーザによる操作を受けて設定する。規定時間は、少なくとも24時間以上で、かつ、24時間単位で設定される。すなわち、規定時間は、24時間、48時間、72時間、・・・のいずれかの時間に設定される。制御部11によって、規定時間設定手段が構成されている。
【0034】
図2は、上記光ディスクレコーダ1の自動時刻修正動作のフローチャートを示す。制御部11は、ユーザの操作を受けて、光ディスクレコーダ1の電源をオンしたとき(#1でYES)、その電源オン中に、上述のユーザによって光ディスクレコーダ1の電源がオンにされているときの時刻修正条件を満たすと(#2でYES)、時計6の示す時刻を修正する(#3)。
【0035】
そして、制御部11は、ユーザの操作を受けて、光ディスクレコーダ1の電源をオフにしたとき(#4でYES)、その直前の電源オン中に時計6の示す時刻を修正した場合には(#5でYES)、タイマ8をクリアして(#6)、タイマ8をスタートさせる(#7)。
【0036】
その後、制御部11は、タイマ8から出力されるタイマ時間信号に基いて、タイマ8の測定時間(時間の測定を開始してからの経過時間)を判断する(#8)。ここで、タイマ8の測定時間が規定時間(予め設定された少なくとも24時間以上の時間)以上になっていなければ(#8でNO)、制御部11は、上記#1以降の処理を繰り返す。
【0037】
タイマ8の測定時間が規定時間以上になれば(#8でYES)、上述の光ディスクレコーダ1の電源がオフになっているときの時刻修正条件を満たすことになるので、制御部11は、上述の電源オフ時時刻修正動作を行って、時計6の示す時刻を修正する(#9)。そして、制御部11は、タイマ8をクリアして(#10)、タイマ8をスタートさせ(#11)、上記#1以降の処理を繰り返す。
【0038】
このような構成の光ディスクレコーダ1によれば、電源がオンになっているときに時計6の示す時刻が修正された場合には、その後に電源がオフになってから24時間以上の規定時間が経過するまでは、電源オフ時時刻修正動作が行われない。すなわち、電源がオフになっているときに時計6の示す時刻が修正されるのは、電源がオンになっているときに時計6の示す時刻が修正されて電源がオフになってから、24時間以上の規定時間が経過した以降となる。従って、従来の構成(1日に1回、ある特定の時刻において、電源がオフになっているときに、電源オフ時時刻修正動作を行って、時計6の示す時刻を自動的に修正する構成)と比較して、電源がオフになっているときに時計6の示す時刻が修正される回数(電源オフ時時刻修正動作が行われる回数)を減らすことができ、消費電力を抑えることができる。
【0039】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、種々の変形が可能である。例えば、所定の時刻に、電源がオンになっていてテレビジョン信号を受信している場合に、受信中のテレビジョン信号に含まれている時報信号に基いて、時計の示す時刻を自動的に修正するようにしてもよい。また、ユーザの操作を受けて光ディスクレコーダの電源をオフにするとき、テレビジョン信号を受信している場合に、受信中のテレビジョン信号に含まれている時報信号に基いて、時計の示す時刻を自動的に修正するようにしてもよい。また、本発明は、光ディスクレコーダに限られず、ハードディスクレコーダやテレビジョン受像機等、時計を備えてテレビジョン信号を受信する他の電子機器装置にも適用可能である。
【符号の説明】
【0040】
1 光ディスクレコーダ(電子機器装置)
2 チューナ
3 エンコーダ
4 光ディスクドライブ
5 デコーダ
6 時計
7 時刻表示部
8 タイマ
9 リモコン
10 リモコン受信部
11 制御部(自動時刻修正手段、規定時間設定手段、時刻予約録画手段)
40 光ディスク
90 外部装置
91 ディスプレイ
92 スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
時間を計測して時刻を示す時計と、テレビジョン放送局から放送されるテレビジョン信号に含まれる時報信号に基いて、前記時計の示す時刻を自動的に修正する自動時刻修正手段とを備える電子機器装置において、
前記自動時刻修正手段は、
本装置の電源がオフになっているときに、本装置の電源をオンにして、前記テレビジョン信号に含まれる時報信号に基いて、前記時計の示す時刻を修正し、その後、本装置の電源をオフにする電源オフ時時刻修正動作を行う電源オフ時時刻修正手段を有し、
前記時計の示す時刻を修正して本装置の電源がオフになってから、前記時計の示す時刻を修正することなく、予め設定された少なくとも24時間以上の規定時間が経過し、かつ、本装置の電源がオフになっている場合に、前記電源オフ時時刻修正手段により前記電源オフ時時刻修正動作を行って、前記時計の示す時刻を修正する、
ことを特徴とする電子機器装置。
【請求項2】
前記規定時間をユーザによる操作を受けて設定する規定時間設定手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器装置。
【請求項3】
前記時計の示す時刻に基いて、ユーザの操作により指定された時刻に放送されるテレビジョン信号に基く番組を録画する時刻予約録画手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−17655(P2011−17655A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−163519(P2009−163519)
【出願日】平成21年7月10日(2009.7.10)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】