説明

電子機器

【課題】ノイズの影響の抑制を図った電子機器を得る。
【解決手段】電子機器1は、筐体4と、筐体4内に搭載された通信モジュール25とを具備する。通信モジュール25は、エレメント部27と、グラウンド部28とを有するとともに、エレメント部27を筐体4の内壁面4iに対向させて配置され、当該通信モジュール25に筐体4の外部から対向する他の通信モジュール26との間で通信可能である。筐体4には、通信モジュール25を収容するホルダ部33が設けられている。ホルダ部33は、エレメント部27から筐体4の内壁面4iに向かう方向を除いた通信モジュール25の周囲を取り囲む導体部分36を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナを備えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばポータブルコンピュータのような電子機器は、アンテナを備える。
特許文献1は、筐体の側壁付近にアンテナ素子を備えた電子機器を開示している。このアンテナ素子は、筐体ベースと筐体カバーとの間で挟持されている。
【特許文献1】特開2003−209419号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、電子機器の筐体には、種々の電子部品が収容されている。これら電子部品から生じるノイズがアンテナに悪影響を及ぼすことがある。また、アンテナから生じるノイズが電子部品に悪影響を及ぼすこともある。
【0004】
本発明の目的は、ノイズの影響の抑制を図った電子機器を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一つの形態の電子機器は、筐体と、上記筐体内に搭載された通信モジュールとを具備する。上記通信モジュールは、エレメント部と、グラウンド部とを有するとともに、上記エレメント部を上記筐体の内壁面に対向させて配置され、当該通信モジュールに上記筐体の外部から対向する他の通信モジュールとの間で通信可能である。上記筐体には、上記通信モジュールを収容するホルダ部が設けられている。上記ホルダ部は、上記エレメント部から上記筐体の内壁面に向かう方向を除いた上記通信モジュールの周囲を取り囲む導体部分を有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、電子機器におけるノイズの影響が抑制される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下に本発明の実施の形態を、ポータブルコンピュータに適用した図面に基づいて説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
図1ないし図7は、本発明の第1の実施形態に係る電子機器としてのポータブルコンピュータ1を開示している。図1に示すように、ポータブルコンピュータ1は、機器本体であるメインユニット2と、表示ユニット3とを備えている。
【0009】
メインユニット2は、扁平な箱状に形成された本体筐体4を有している。本体筐体4は、本発明でいう筐体の一例である。本体筐体4は、上壁5、周壁6、および下壁7を有する。上壁5は、水平方向に広がっている。周壁6は、上壁5の縁部(例えば全周の縁部)から下方に延びている。下壁7は、周壁6の下端部を繋ぐように、水平に(すなわち上壁5と平行に)広がっている。
【0010】
本体筐体4は、筐体ベース8(下カバー)と、筐体カバー9(上カバー)とを有する。筐体ベース8は、下壁7と、周壁6の一部とを含む。筐体カバー9は、上壁5と、周壁6の一部とを含む。筐体カバー9は、筐体ベース8に上方から組み合わされている。
【0011】
図1に示すように、表示ユニット3は、例えば一対のヒンジ部10a,10bを介して、本体筐体4の後端部11に支持されている。表示ユニット3は、本体筐体4の上壁5を上方から覆うように倒される閉じ位置と、上壁5に対して立て起こされる開き位置との間で回動可能である。
【0012】
本体筐体4は、当該本体筐体4のなかで上記表示ユニット3とは反対側となる前端部12を有する。上述の周壁6は、前壁6a、後壁6b、および左右一対の側壁6c,6d(側部)を有する。前壁6aは、本体筐体4の前端部12に位置する。後壁6bは、本体筐体4の後端部11(すなわち表示ユニット3を支持する端部)に位置する。左側壁6cおよび右側壁6dは、前壁6aの縁部と後壁6bの縁部との間にそれぞれ延びている。
【0013】
図1に示すように、上壁5は、キーボード13が載置されるキーボード載置部14を有し、キーボード13を支持している。上壁5は、キーボード載置部14の手前側(すなわちキーボード載置部14よりも前壁6a側)に、パームレスト部15を有する。
【0014】
図1に示すように、表示ユニット3は、表示筐体16と、この表示筐体16に収容された表示パネル17とを備えている。表示パネル17は、表示画面17aを有している。表示画面17aは、表示筐体16の前壁の開口部16aを通じて表示筐体16の外部に露出している。
【0015】
本体筐体4は、回路基板21(例えばメインボード)を収容している。この回路基板21には、CPUや各種I/Oポート22などを含む種々の電子部品21aが実装されている。I/Oポート22は、例えば、USBポートやRGBポート、またはLANポートである。図1に示すように、I/Oポート22は、周壁6(例えば右側壁6cや左側壁6d、および後壁6b)に設けられた開口部23を通じて、本体筐体4の側方に露出している。
【0016】
図1に示すように、ポータブルコンピュータ1は、本体筐体4内に搭載された通信モジュール25を備えている。図2および図3は、通信モジュール25の基本構造を模式的に示す。本実施形態に係る通信モジュール25は、近接通信用の通信デバイスである。通信モジュール25は、無線通信のアンテナの役割をするいわゆるカプラーである。図5に示すように、通信モジュール25は、当該通信モジュール25に本体筐体4の外側から対向する他の通信モジュール26(すなわち対となるカプラー)との間で近接通信を行う。通信モジュール25の一例は、例えばTransferJet(登録商標)用のカプラーである。通信モジュール25の高速通信可能距離は例えば3cmである。
【0017】
図2に示すように、通信モジュール25は、エレメント部27(電極部)と、グラウンド部28とを有する。エレメント部27は、例えば導電性を有する板状の金属片である。グラウンド部28は、例えば、基板と、この基板に重ねられたグラウンドプレーンと、基板に設けられた共振スタブとを有する。グラウンドプレーンは、例えばグラウンド部28の外形全体に亘る大きさを有するとともに、グラウンド電位を有する。
【0018】
エレメント部27は、グラウンド部28との間に隙間を空けて配置されている。エレメント部27は、グラウンド部28と平行に位置している。エレメント部27とグラウンド部28との間には、脚部29が設けられている。この脚部29を介して、エレメント部27はグラウンド部28に支持されている。
【0019】
エレメント部27は、グラウンド部28とは反対側を向いた第1の面27a(通信面)と、グラウンド部28を向いた第2の面27bとを有する。図2に示すように、通信モジュール25の高速通信可能領域Rは、エレメント部27を中心として放射状に広がる半球状をしている。通信モジュール25は、第1の面27aが向いている方向D(すなわちグラウンド部28からエレメント部27に向かう方向)に向いた指向性を有する。通信モジュール25は、第1の面27aが向いているひとつの方向Dにのみ、通信性を期待する。
【0020】
図1、図4ないし図6に示すように、通信モジュール25は、例えば本体筐体4の周壁6に沿って配置されている。より具体的には、通信モジュール25は、左側壁6c(または右側壁6d)に沿って配置される。図5、図6に示すように、通信モジュール25は、周壁6に沿うように縦置きにされ、エレメント部27を本体筐体4の外側(側方)に向けている。エレメント部27は、本体筐体4の内壁面4i(周壁6の内壁面6i)に対向している。グラウンド部28は、エレメント部27よりも本体筐体4の内側に配置されている。
【0021】
すなわち、通信モジュール25は、高速通信可能領域を、ポータブルコンピュータ1の側方に向けている。つまり、通信モジュール25は、指向性をポータブルコンピュータ1の側方に向けている。このため、例えば、他の通信モジュール26を備えた他の電子機器30(例えば携帯電話やデジタルカメラ)をポータブルコンピュータ1の側方(本体筐体4の側方)に置くと、通信モジュール25は、上記他の通信モジュール26と通信可能になる。
【0022】
図5、図6に示すように、本体筐体4は、少なくともエレメント部27に向かう合う部分に非導体部分32を有する。なお、「エレメント部27に向かう合う部分」とは、通信モジュール25を外側(すなわち筐体の外部)から覆う部分であり、通信モジュール25と上記他の通信モジュール26との間に位置することになる部分である。非導体部分32は、非導電性材料、例えば合成樹脂材料で形成されている。本実施形態に係る本体筐体4は、例えばその全体が合成樹脂材料で形成されている。
【0023】
図5、図6に示すように、本体筐体4には、上記通信モジュール25を収容するホルダ部33が設けられている。ホルダ部33は、本体筐体4と一体に設けられてもよく、または本体筐体4と別体に設けられ本体筐体4に取り付けられていてもよい。ホルダ部33は、例えば本体筐体4内に設けられたポケットである。ホルダ部33は、上記非導体部分32と協働して、通信モジュール25の周囲(すなわち上下左右前後)を取り囲む。
【0024】
詳しく述べると、本実施形態に係るホルダ部33は、ホルダ本体部35と、導体部分36とを有する。ホルダ本体部35は、例えばそれぞれ合成樹脂製の第1および第2のホルダ壁部41,42を有する。第1のホルダ壁部41は、通信モジュール25のグラウンド部28よりも本体筐体4の内側で鉛直方向に起立しており、非導体部分32とは反対側から通信モジュール25に向かい合っている。すなわち第1のホルダ壁部41は、グラウンド部28に向かい合っている。
【0025】
第2のホルダ壁部42は、第1のホルダ壁部41の縁部(例えば全周縁部)から周壁6(非導体部分32)の内壁面6iまで延びている。図6に示すように、第2のホルダ壁部42は、第1のホルダ壁部41の上縁部から延びた上壁部42aと、第1のホルダ壁部41の下縁部から延びた下壁部42bとを有する。図5に示すように、第2のホルダ壁部42は、さらに、第1のホルダ壁部41の一対の縁部(前縁部および後縁部)からそれぞれ延びた一対の側壁部42c,42d(前壁部42cおよび後壁部42d)を有する。すなわち、ホルダ本体部35は、本体筐体4の側方に向いた凹状をしている。
【0026】
図5、図6に示すように、ホルダ部33の導体部分36は、ホルダ本体部35の表面35a(例えば外側の表面)に設けられている。導体部分36は、エレメント部27から本体筐体4の内壁面4iに向かう方向D(すなわちエレメント部27の指向性の方向)を除いた通信モジュール25の全周囲を取り囲み、上記方向Dを除く全方位から通信モジュール25を覆っている。
【0027】
詳しく述べると、導体部分36は、第1のホルダ壁部41の表面35aに設けられた第1の部分51と、第2のホルダ壁部42(上壁部42a、下壁部42b、および側壁部42c,42d)の表面35aに設けられた第2の部分52とを有している。第1の部分51は、非導体部分32とは反対側から通信モジュール25を覆っている。第2の部分52は、第1の部分51の縁部(例えば全周縁部)から非導体部分32に向けて延びている。第2の部分52は、例えば本体筐体4の内壁面4iまで延びている。
【0028】
導体部分36は、例えばホルダ本体部35の表面35aに設けられた金属メッキ層である。なお導体部分36は、メッキに限らず、例えば金属蒸着、導電塗層、または金属箔を貼り付けることで形成してもよい。なお、導体部分36は、ホルダ本体部35の内側の表面に設けてもよい。
【0029】
図6、図7に示すように、第1のホルダ壁部41、並びに第2のホルダ壁部42のうち下壁部42bおよび側壁部42c,42dは、筐体ベース8に設けられている。これにより、筐体ベース8には、一方(上方)が開放された収容部が形成されている。一方、第2のホルダ壁部42の上壁部42aは、筐体カバー9に設けられている。この上壁部42aは、上記収容部を閉じる蓋部となる。すなわち第2のホルダ壁42は、筐体ベース8に設けられた部分と、筐体カバー9に設けられた部分とに分かれている。
【0030】
導体部分36は、第1のホルダ壁部41、並びに第2のホルダ壁部42のうち下壁部42bおよび側壁部42c,42dとともに筐体ベース8に設けられた第1の導体部54と、上記上壁部42aとともに筐体カバー9に設けられた第2の導体部55とに分かれている。筐体カバー9が筐体ベース8に組み合わされることで上記導体部分36が形成されている。
【0031】
図5、図7に示すように、ホルダ部33は、エレメント部27とグラウンド部28との間に位置する一対のリブ57a,57bを有する。リブ57a,57bは、第1のホルダ壁部41との間にグラウンド部28を位置させることで通信モジュール25を保持する。
【0032】
このような構成のポータブルコンピュータ1によれば、ノイズの影響が抑制される。すなわち、ホルダ部33に設けられた導体部分36が、エレメント部27から本体筐体4の内壁面4iに向かい合う方向D(すなわち通信モジュール25の通信を期待する方向)を除いた通信モジュール25の周囲を取り囲んでいる。これにより、通信モジュール25の周りにノイズ遮断壁(シールド層)が形成されていることになる。
【0033】
このため、本体筐体4内(例えば回路基板21や電子部品21a)から通信モジュール25へのノイズの影響、および通信モジュール25から本体筐体4内(例えば回路基板21や電子部品21a)へのノイズの影響が低減する。
【0034】
例えば無線LAN用のアンテナの場合、全方位での通信を期待するため、アンテナの周囲の金属はできるだけ減らす必要がある。しかしながら本実施形態のように、通信モジュール25が、当該通信モジュール25に本体筐体4の外側から対向する他の通信モジュール26と通信するものであると、期待する特定の方向のみに近接通信できれば良いため、それ以外の方向は金属で覆うことができる。これにより、上記のようなノイズ対策をとることができる。
【0035】
本体筐体4が少なくともエレメント部27に向かう合う部分に非導体部分32を有すると、上記のような導体部分36を有した電子機器においても、通信を期待する方向については良好な通信性を確保することができる。
【0036】
導体部分36が、非導体部分32とは反対側から通信モジュールを覆う第1の部分51と、第1の部分51の縁部から非導体部分32まで延びた第2の部分52とを有すると、通信モジュール25が多面的な方向から導体部分36により覆われているため、ノイズの影響が低減される。第2の部分52が第1の部分51の全周縁部から延びていると、ノイズの影響がさらに低減される。
【0037】
例えばパームレスト部15の下方に通信モジュール25を配置したポータブルコンピュータの場合、パームレスト部15の上に携帯電話やデジタルカメラを載置して長時間データ通信を行うと、キーボード操作の邪魔になる。また、マグネシウム筐体を使用したり、メタリックな塗装や表面処理を本体筐体4に施すようなデザインを適用し、パームレスト部15に金属的な装飾や塗装をすると、通信モジュール25は十分な通信ができなくなってしまう。
【0038】
しかしながら本実施形態のように、通信モジュール25が、周壁6の内壁面6iにエレメント部27を対向させて配置されていると、他の通信モジュール26(対向通信デバイス)をポータブルコンピュータ1の側方において使用することができるので、長時間データ通信を行っても、ユーザーのキーボード操作の邪魔になりにくい。また、通信モジュール25を本体筐体4の周壁部分(側面部)に配置することにより、パームレスト部15に通信モジュール25を配置しなくても良くなるので、パームレスト部15にマグネシウム筐体を使用したり、メタリックな装飾や塗装を施すことができる。
【0039】
ポータブルコンピュータ1の周壁付近には、回路基板21やUSBポート、RGBポート、LANポートなどの各種I/Oポート22が実装されることが多く、ノイズの影響をお互いに及ぼしやすい。しかしながら、通信モジュール25が特定の方向のみに通信を期待するモジュールであり、且つ、本実施形態のような導体部分36を設けることで、上記のようなノイズの影響が多い領域であっても、ノイズの影響を低減することができる。
【0040】
無線LANなどのアンテナの場合、より広範囲の通信を行うため、ポータブルコンピュータ1では表示ユニット3の上端部付近の、床面から高くなる部分にアンテナを配置するほうが有利である。しかしながら、近接通信を行う通信モジュール25の場合、通信モジュール25近傍のみの通信を期待するので、本体筐体4に配置することができる。さらに、周りにI/Oポート22などの金属部分が多い本体筐体4の周壁部分に通信モジュール25を配置しても十分な性能を確保することができる。
【0041】
導体部分36は、筐体ベース8に設けられた第1の導体部54と、筐体カバー9に設けられた第2の導体部55とを有しており、筐体カバー9が筐体ベース8に組み合わされることで導体部分36が形成されると、筐体ベース8に通信モジュール25を取り付けた後、筐体カバー9を筐体ベース8に組み合わせるだけで、エレメント部27から本体筐体4の内壁面4iに向かう方向Dを除いた通信モジュール25の周囲を取り囲む導体部分36が形成される。これは、ポータブルコンピュータ1の組立性の向上に寄与する。ホルダ部33が、通信モジュール25を保持するリブ57a,57bを有すると、通信モジュール25が安定して保持される。
【0042】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る電子機器としてのポータブルコンピュータ1について、図8を参照して説明する。なお上記第1の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、以下に説明した以外のポータブルコンピュータ1の構成は、上記第1の実施形態と同じである。
【0043】
本実施形態に係るホルダ部33は、ホルダ本体部35を有する。本実施形態に係るホルダ本体部35は、金属製であり、導電性を有する。詳しく述べると、第1のホルダ壁部41、および第2のホルダ壁42(上壁部42a、下壁部42b、側壁部42c,42d)は、金属材料で形成されている。
【0044】
本実施形態に係るホルダ本体部35は、本発明でいう導体部分36の一例である。ホルダ本体部35は、エレメント部27から本体筐体4の内壁面4iに向かう方向D(すなわちエレメント部27の指向性の方向)を除いた通信モジュール25の全周囲を取り囲み、上記方向Dを除く全方位から通信モジュール25を覆っている。
【0045】
このような構成のポータブルコンピュータ1によれば、上記第1の実施形態と同様に、ノイズの影響が抑制される。
【0046】
以上、本発明の第1および第2の実施形態に係るポータブルコンピュータ1について説明したが、本発明はこれらに限られるものではない。各実施形態に係る構成要素は、適宜組み合わせて実施することができる。
【0047】
また、本発明は、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。例えば、通信モジュール25は、パームレスト部15の下方など、上壁5に沿った領域に配置してもよい。例えば、ポータブルコンピュータ1の周壁部分と、パームレスト部15の両方に通信モジュール25を配置してもよい。この場合、ポータブルコンピュータ1の周壁部分との対向では機構的に通信しにくい他の通信モジュール26(対向通信デバイス)があったとしても、パームレスト部15の通信モジュール25を使い、通信を行うことができる。また、機構的に問題ない対向通信デバイスとは、ポータブルコンピュータ1の周壁部分の通信モジュール25を用いた通信により、上述した効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るポータブルコンピュータの斜視図。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る通信モジュールの側面図。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る通信モジュールの平面図。
【図4】図1中に示されたポータブルコンピュータのF4線で囲まれた領域を拡大して示す斜視図。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るホルダ部の断面図。
【図6】図5中に示されたホルダ部のF6−F6線に沿う断面図。
【図7】図5中に示されたホルダ部を一部分解して示す斜視図。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るホルダ部の断面図。
【符号の説明】
【0049】
1…ポータブルコンピュータ、4…本体筐体、4i…内壁面、5…上壁、6…周壁、8…筐体ベース、9…筐体カバー、25…通信モジュール、26…他の通信モジュール、27…エレメント部、28…グラウンド部、32…非導体部分、33…ホルダ部、36…導体部分、51…第1の部分、52…第2の部分、54…第1の導体部、55…第2の導体部、57a,57b…リブ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
上記筐体内に搭載された通信モジュールと、を具備し、
上記通信モジュールは、エレメント部と、グラウンド部とを有するとともに、上記エレメント部を上記筐体の内壁面に対向させて配置され、当該通信モジュールに上記筐体の外部から対向する他の通信モジュールとの間で通信可能であり、
上記筐体には、上記通信モジュールを収容するホルダ部が設けられており、上記ホルダ部は、上記エレメント部から上記筐体の内壁面に向かう方向を除いた上記通信モジュールの周囲を取り囲む導体部分を有することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器において、
上記筐体は、少なくとも上記エレメント部に向かう合う部分に、非導体部分を有することを特徴とする電子機器。
【請求項3】
請求項2に記載の電子機器において、
上記導体部分は、上記非導体部分とは反対側から上記通信モジュールを覆う第1の部分と、上記第1の部分の縁部から上記非導体部分まで延びた第2の部分とを有することを特徴とする電子機器。
【請求項4】
請求項3に記載の電子機器において、
上記第2の部分は、上記第1の部分の全周縁部から延びていることを特徴とする電子機器。
【請求項5】
請求項4に記載の電子機器において、
上記筐体は、水平に広がる上壁と、上記上壁の縁部から下方に延びた周壁と、上記周壁の下端部を繋ぐように水平に広がる下壁とを有しており、
上記通信モジュールは、上記周壁の内壁面に上記エレメント部を対向させて配置されたことを特徴とする電子機器。
【請求項6】
請求項5に記載の電子機器において、
上記筐体は、上記下壁を含む筐体ベースと、上記上壁を含むとともに、上記筐体ベースに組み合わされる筐体カバーとを有しており、
上記導体部分は、上記筐体ベースに設けられた第1の導体部と、上記筐体カバーに設けられた第2の導体部とを有しており、上記筐体カバーが上記筐体ベースに組み合わされることで上記導体部分が形成されることを特徴とする電子機器。
【請求項7】
請求項6に記載の電子機器において、
上記ホルダ部は、上記エレメント部と上記グラウンド部との間に位置し、上記通信モジュールを保持するリブを有することを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−130535(P2010−130535A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−305126(P2008−305126)
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【特許番号】特許第4469909号(P4469909)
【特許公報発行日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】