説明

電子機器

【課題】機器本体にバッテリーユニットを取り付けた場合には、機器本体のDC−INコネクタに対するACアダプタによってDC変換されたDCアダプタの接続を防止できるようにする。
【解決手段】機器本体と、この機器本体に設けられ、ACアダプタを接続させるための電源コネクタと、前記機器本体に着脱自在に取り付けられたバッテリーユニットと、このバッテリーユニット及び前記機器本体の何れか一方に設けられ、バッテリーユニットの取付時に、前記機器本体の前記電源コネクタを遮蔽する遮蔽部材とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器、例えばPOS端末をACアダプタを用いて駆動する場合には、端末本体のDC−INコネクタにACアダプタによってDC変換されたDCアダプタを接続させている。
【0003】
また、POS端末には、オプションでバッテリーユニットを取り付けることができ、バッテリーでの駆動も可能となっている。このバッテリーユニットには充電用のDC−INコネクタが設けられている。
【0004】
しかしながら、従来においては、POS端末にバッテリーユニットが取り付けられた場合には、端末本体のDC−INコネクタと、バッテリーユニットのDC−INコネクタとがそれぞれ外部に露出した状態となっていた。
【0005】
このため、バッテリーユニットが取り付けられた状態の端末本体のDC−INコネクタに対し、ユーザが間違えてACアダプタによってDC変換されたDCアダプタを接続してしまうことがあった。このような場合には、端末本体内のPC板が制御不能状態になってしまう問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−49429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
実施の形態が解決しようとする課題は、機器本体にバッテリーユニットを取り付けた場合には、機器本体のDC−INコネクタに対するDCアダプタの接続を防止できるようにした電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、実施の形態は、機器本体と、この機器本体に設けられ、DCアダプタを接続させるためのDC−INコネクタと、前記機器本体に着脱自在に取り付けられたバッテリーユニットと、このバッテリーユニット及び前記機器本体の何れか一方に設けられ、バッテリーユニットの取付時に、前記機器本体のDC−INコネクタを遮蔽する遮蔽部材とを具備する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】一実施の形態であるPOS端末を示す外観斜視図。
【図2】図1のPOS端末をその底面側から示す斜視図。
【図3】図2のPOS端末にオプションで取り付けられるバッテリーユニットを示す斜視図。
【図4】図3のバッテリーユニットが図2のPS端末の底面側に取り付けられた状態を示す斜視図。
【図5】バッテリーユニットに設けられる遮蔽部材の他の例を示す斜視図。
【図6】POS端末に設けられる遮蔽部材のさらに他の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、一実施の形態である電子機器としてのPOS端末を示す斜視図である。
【0012】
このPOS端末は機器本体1を備え、この機器本体1の上面部は傾斜面となっており、この傾斜する上面部にタッチパネル式の表示部2が設けられている。
【0013】
図2は、図1のPOS端末をその底面側から示す斜視図である。
【0014】
即ち、POS端末の機器本体1の底面後部側には後述するバッテリーユニット3を電気的に接続させるためのコネクタ5が設けられている。また、機器本体1の背面側にはACアダプタによってDC変換されたDCアダプタ(図示しない)を接続させるための電源コネクタとしてのDC−INコネクタ7が設けられている。
【0015】
図3は、機器本体1の底面側に着脱自在に取り付けられるバッテリーユニット3を示す斜視図である。
【0016】
バッテリーユニット3の前部側にはバッテリー9が搭載され、背面側には拡張COMポート10、及びバッテリー充電用のDC−INコネクタ11が配設されている。
【0017】
ところで、バッテリーユニット3の背面側には、遮蔽部材としての遮蔽用突片13が上方に向かって一体的に突設されている。この遮蔽用突片13は後述するバッテリーユニット3の機器本体1への取付時に、機器本体1のDC−INコネクタ7に対向し、これを遮蔽できるように突設されている。
【0018】
図4は図3のバッテリーユニット3が図2の機器本体1の底面側に重ね合わされて取り付けられた状態を示す斜視図である。
【0019】
このバッテリーユニット3の取付時には、機器本体1のコネクタ5にバッテリーユニット3が電気的に接続されるとともに、遮蔽用突片13が機器本体1のDC−INコネクタ7に対向されてDC−INコネクタ7を外部から遮蔽することになる。
【0020】
このように、この実施の形態によれば、バッテリーユニット3の取付時には、その遮蔽用突片13により機器本体1のDC−INコネクタ7を遮蔽するため、ユーザが誤って機器本体1のDC−INコネクタ7にACアダプタを接続してしまうことがない。従って、機器本体1内のPC板が制御不能になることを確実に防止することができる。
【0021】
また、バッテリーユニット3の取付動作だけで、機器本体1のDC−INコネクタ7を遮蔽できるため、特別な遮蔽動作を別途必要とすることなく、手間取ることがない。
【0022】
図5は、バッテリーユニット3に設けられる遮蔽部材の他の例を示す斜視図である。上記実施の形態では、遮蔽部材としての遮蔽用突片13をバッテリーユニット3に一体的に設けたが、図5では、遮蔽部材14を接続部材15を介してバッテリーユニット3に接続している。
【0023】
遮蔽部材14は円盤状の頭部14aと、この頭部14aに突設されたピン体14bとからなる。遮蔽部材14は、バッテリーユニット3が機器本体1に取付けられたのち、頭部14aのピン体14bを機器本体1のDC−INコネクタ7に差し込んで取り付けられ、DC−INコネクタ7を遮蔽する。
【0024】
図6は、DC−INコネクタ7を遮蔽する遮蔽部材のさらに他の例を示すものである。
【0025】
この遮蔽部材18は扇状の回動部材で、機器本体1の背面側に設けられている。この遮蔽部材18は支持軸19を介して機器本体1に回動自在に設けられ、バネ材20により時計方向に回動するように付勢されている。遮蔽部材18はバネ材20の付勢力により支持軸19を中心にして時計方向に回動し、DC−INコネクタ7を外部に露出させている。
【0026】
一方、バッテリーユニット3の背面側には上方に向かって突出する押圧片21が突設され、バッテリーユニット3が機器本体1に取り付けられることにより、その押圧片21により、機器本体1側の遮蔽部材18を押圧する。これにより、遮蔽部材18がバネ材20の付勢力に抗して反時計方向に回動され、DC−INコネクタ7を遮蔽することになる。
【0027】
なお、上記した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0028】
1…機器本体、7…DC−INコネクタ(電源コネクタ)、3…バッテリーユニット、13,14…遮蔽用突片(遮蔽部材)、18…遮蔽部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器本体と、
この機器本体に設けられ、ACアダプタによってDC変換されたDCアダプタを接続させるための電源コネクタと、
前記機器本体に着脱自在に取り付けられたバッテリーユニットと、
このバッテリーユニット及び前記機器本体の何れか一方に設けられ、バッテリーユニットの取付時に、前記機器本体の前記電源コネクタを遮蔽する遮蔽部材と
を具備することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記遮蔽部材は前記バッテリーユニットに一体的に形成され、前記機器本体に対する前記バッテリーユニットの取付動作に基づいて前記電源コネクタを遮蔽することを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記遮蔽部材は前記バッテリーユニットに接続部材を介して接続され、前記機器本体に前記バッテリーユニットが取付けられたのち、前記電源コネクタを遮蔽することを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項4】
前記遮蔽部材は前記機器本体内に回動自在に設けられ、前記バッテリーユニットの取付動作に基づいて回動して前記電源コネクタを遮蔽することを特徴とする請求項1の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−54669(P2013−54669A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−194013(P2011−194013)
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】