説明

電子装置

【目的】 基板上に搭載された半導体素子で発生する熱を、半導体素子の高さにばらつきがあっても無理な荷重を加えることなく、効率よく放熱部材に伝え冷却可能とする。
【構成】 多数の半導体素子1を搭載した配線基板2が、袋状に形成された可撓性膜6内に冷却媒体3とともに封入され、可撓性膜6の外側に放熱部材8が押し当てられる。半導体素子1の表面と放熱部材8を押し当てた面との冷却媒体3の温度差によって対流が引き起こされ、半導体素子1で発生する熱が放熱部材8に伝熱される。基板2上には異なる高さの半導体素子1が搭載されているが、高さのばらつきに左右されず、また基板2及び半導体素子1に無理な荷重をかけずに冷却できる。さらに特定の半導体素子のみが局所的に発熱していても、放熱部材8を押し当てた広い面で放熱できる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板の冷却手段に係り、半導体素子を冷却し所定の温度に保つのに好適な容器を備えてなる電子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子装置においては、実開昭61−12289号公報に記載のように、可撓性材料で成型した袋に冷却液体を封入し、配線基板上に搭載された半導体素子等の電子部品に押し当て、袋内の液を流通させることによって発熱電子部品を冷却していた。また、冷却液体を封入した可橈性容器を配線基板の両側に配置し、発熱電子部品に接触させ冷却する。この時、発生する蒸気の溜る空間を設け蒸気量に応じて空間部の容積が変化するようにした。このような装置に関するものとしては実開昭62−21543号公報などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の電子装置にあっては、液体を封入した可撓性膜で成型した袋を発熱体に押し付け、可撓性膜を介して液体に熱を伝える。この時、発熱体と可撓性膜との接触面での熱抵抗、及び、可撓性膜自体の熱抵抗が存在し効果的な冷却ができなかった。また、発熱体の高さのばらつきが大きい場合、全ての発熱体の発熱面に追従するためには、柔軟性の大きい可撓性膜が必要であり、膜厚を薄くすると液体の漏洩などの問題がある。さらに、特開昭61−12289号公報に記載のものは、柔軟な配線基板上に搭載された電子部品の冷却時には、液圧により基板が変形し適用できなかった。また、特開昭62−21543号公報に記載のものは、容器上部に蒸気空間が必要でスペ−ス的に不利であった。
【0004】本発明の目的は、基板上に搭載された半導体素子等の電子部品で発生する熱を、半導体素子等に高さのばらつきがあっても無理な荷重を加えることなく、効率よく放熱部材に伝えて冷却できる容器を備えてなる電子装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するため、本発明に係る電子装置は、基板に搭載した複数の半導体素子を冷却媒体で冷却し、冷却媒体を保有する可撓性膜の容器を備えてなる電子装置において、容器の内部に少なくとも一つの半導体素子を収容した構成とする。
【0006】そして容器は、それぞれの半導体素子に対向する少なくとも一面を可撓性膜を用いて袋状に形成され、容器の内部に冷却媒体を満たして袋状を封止した構成とする。
【0007】また容器は、複数の半導体素子が搭載された基板の面上に可撓性膜のそれぞれの端部を接合して形成され、可撓性膜と前記基板との間に冷却媒体を満たして封止した構成でもよい。
【0008】さらに容器は、冷却媒体の流入口と流出口とを備え、外部に設けた冷却媒体循環手段により内部に冷却媒体を循環させる構成でもよい。
【0009】そして容器は、それぞれの半導体素子に対向する少なくとも一面を良導体で形成され、少なくとも一つの半導体素子を収容して冷却媒体を満たしそれぞれの端部を可撓性膜で封止した構成でもよい。
【0010】また容器は、それぞれの半導体素子に対向する少なくとも一面の外面に放熱部材が形成されている構成でもよい。
【0011】さらに冷却媒体は、不活性の電気絶縁性の液体である構成でもよい。
【0012】そして可撓性膜のそれぞれの端部は、可撓性膜に施された樹脂層を溶融し接合されている構成とする。
【0013】また複数の半導体素子は、平面状に配列されかつ樹脂中に含浸した複数の配線材料に接続され、それぞれの配線材料を容器のそれぞれの端部で内側から外側に向けて貫通させ、その貫通するそれぞれの配線材料を含浸する樹脂と可撓性膜の樹脂層とを接合し、内側の電子回路と外側の電子回路とをそれぞれの配線材料で電気的に接続した構成でもよい。
【0014】さらに容器は、可撓性膜の内面に樹脂層を施しそれぞれの端部で樹脂層同志の熱融着により袋状に形成されるとともに、可撓性膜間に複数の配線材料を挟み、可撓性膜同志の熱融着と同時にそれぞれの配線材料を含浸した樹脂を熱融着により可橈性膜間に接合した構成でもよい。
【0015】そして可撓性膜は、良導体層と良導体層を覆う樹脂層とよりなり、良導体層をそれぞれの半導体素子と電気的に接続した構成でもよい。
【0016】また基板に搭載した複数の半導体素子は、、キ−ボ−ド及び表示装置に接続され、容器を、該キ−ボ−ド及び表示装置を取り付けた筐体壁とキ−ボ−ドを支持する基板との間、もしくは筐体壁と表示装置との間に押さえ付けて設置した構成とする。
【0017】さらに電子計算機は、複数の半導体素子をそれぞれ搭載した複数の電子回路基板が冷却媒体とともに複数の容器に収容されて配列されるとともに、それぞれの容器は、水の循環もしくは冷凍機により冷却される冷却部材に押さえ付けられて設置されている構成とする。
【0018】
【作用】本発明によれば、半導体素子等の電子部品が搭載された配線基板を、冷却媒体とともに可撓性膜で形成した容器に収容しているため、半導体素子の高さにばらつきがあってもすべての半導体素子が直接冷却媒体で冷却され冷却媒体に熱が伝わる。この時、放熱部材で押し付けた面と発熱面との間の温度差で冷却媒体の対流が起こり、半導体素子で発生する熱は放熱部材に効率よく伝熱されるとともに特定の半導体素子、もしくは、配線基板に無理な荷重が加わらない。また、可撓性膜を用い任意の形状に容器を形成することにより、設置スペ−スが著しく制限された場合においても設置が可能であり、さらに、電気絶縁性の液体の液温変化による体積変動にも対応可能となる。また、基板の片面だけに可撓性膜を設けることにより、可撓性膜を設けない基板面から電気的入出力が自由に行える。また容器内に、半導体素子を搭載した基板とともに封入している冷却媒体が熱交換器との間で循環しているため、半導体素子で発生する熱が熱交換器で効率よく冷却される。
【0019】
【実施例】本発明の一実施例を図1を参照しながら説明する。図1に示すように、多数の半導体素子1を搭載した配線基板(基板)2が、袋状に成型されたフィルムなどよりなる可撓性膜6の容器5内に収容されている。袋状の容器5内には冷却流体(冷却媒体)3が封入され、冷却流体3は、例えば、パーフロロカーボン系の液体などの不活性な電気絶縁性の液体が用いられる。容器5の外側は、半導体素子1の表面と対向して放熱部材8が押し当てられる。袋状の容器5内に納められた半導体素子の電子回路への信号の入出力は、コネクタ4を介して複数の良導体の配線部材7によって行われる。半導体素子1で発生する熱は、半導体素子1の表面と放熱部材8が押し当てられた可撓性膜6の内面との温度差によって冷却流体3の対流が引き起こされ、伝熱が促進されて放熱部材8に放熱される。半導体素子1が、配線基板2の両面に搭載されていても、袋状の容器5の両面から放熱部材8を押し当てることによって冷却が可能になる。本実施例によれば、配線基板2上には異なる高さの半導体素子1や電子部品が搭載されるが、冷却流体3が満たされているため高さのばらつきに影響されず、配線基板2及び半導体素子1に無理な荷重をかけずに冷却できる。また、特定の半導体素子1のみが局所的に発熱していても、放熱部材8を押し当てた広い面で放熱できるため効率の良い冷却が可能となる。
【0020】図2に信号入出力部分の一実施例を示す。本実施例では、可撓性膜は多層構造のフィルムで、溶融温度の異なる樹脂層21,22からなり、さらに、アルミ等の金属箔の金属層(良導体層)23を含んでいる。可撓性膜は、端部において2枚のフィルムの樹脂層21を熱融着させることによって袋状に成型される。この時、低い温度で溶融する樹脂層21の面同志を対向し、内層の樹脂層21のみが溶融する温度で端部を加熱し融着する。配線材料24は、銅などの配線材料24を平行に並べて樹脂25中に含浸し、さらに、熱融着する樹脂層21を表面に設ける。なお、端部は、コネクタへの電気的接続のため、配線材料24を露出させる。熱融着する層は、可撓性膜のフィルムを形成し低温度で溶融する樹脂層21と同一材料を用い、可撓性膜の熱融着による袋状の容器に成型と同時に配線部材24も融着し、可撓性膜と配線材料24とを一体化して袋状の容器に成型する。本実施例においては、可撓性膜の内層に金属層23を設けることによって、配線基板上の電子回路で発生する電磁波の外部への漏洩を防ぐことができる。なお、金属層23は、配線基板等の電子回路に電気的に接地される。
【0021】本発明の他の実施例を図3及び図4参照しながら説明する。図3は、金属製(良導体)の金属容器31の中に、半導体素子1を搭載した配線基板2を設置し、冷却流体3を封入し開口部を可撓性膜6で封止する。配線基板2との電気的な接続は、熱融着によって可撓性膜6と一体化した配線部材7で行う。金属容器31の外面には放熱部材32が取り付けられ、半導体素子1で発生する熱は冷却流体の対流によって容器壁に伝熱され、容器5の外壁に形成した放熱部材32により放熱される。放熱部材32は図示するようにフィンであって、強制空冷、または、水冷ジャケットなどを直接設置してもよい。なお、放熱部材32は金属容器31の容器5の壁と一体化してもよい。本実施例によれば、冷却流体3と放熱部材32との間が金属壁であるため小さい熱抵抗で放熱部材32に放熱できる。
【0022】図4は、配線基板2の半導体素子1が搭載された面のみに可撓性膜16を接合し、冷却流体3を封入した本発明の他の実施例を示す。接合は、熱融着または接着剤などによる。本実施例によれば、配線基板2の裏面から直接コネクタ4を介して配線部材7によって信号の入出力が可能になる。可撓性膜16は、配線基板2上の特に発熱量の大きい半導体素子1の周囲だけに領域を限定して設けても良い。また、配線基板2の表面を絶縁性の薄膜でコ−ティングすることによって、配線基板2及び半導体素子1を冷却流体3から保護することができるため信頼性の高い電子装置が実現できる。
【0023】図5に本発明の他の実施例を示す。本実施例では、配線基板を冷却流体とともに封止した袋状の可撓性膜6に冷却流体の流入口51及び流出口52を設け、ポンプ(冷却媒体循環手段)53などによって冷却流体を循環するようにした。さらに、熱交換器54を流路の途中に設け、半導体素子で発生する熱を外部に放熱することによって高い冷却性能を得ている。
【0024】本発明の他の実施例を図6に示す。半導体素子1を搭載した配線基板2、キ−ボ−ド9及び表示装置10などから構成された電子計算機であって、配線基板2は袋状の可撓性膜6内に冷却流体3とともに封入されている。可撓性膜6はキ−ボ−ド9を支持する支持基板8と筐体61の壁との間に設置されかつ押さえ付けられている。キ−ボ−ド信号の配線基板2への入力、配線基板2からの出力信号はコネクタ4及び可撓性膜6と一体に成型された配線部材7によって行われる。さらに、表示用の配線基板2及び表示装置10の照明部も同様に袋状の可撓性膜6に冷却流体とともに封入してもよい。袋状の可撓性膜6は、熱融着の樹脂層とアルミ等の金属箔層の多層構造で、冷却流体に対するバリア性及び電磁シ−ルドの効果を有する。金属箔層は、配線基板2に電気的に接地される。キ−ボ−ド9の支持基板8は金属製でキ−ボ−ド9の配線は支持基板8上面にフィルム状の配線材料によって行う。半導体素子1で発生する熱は、封止された冷却流体3の対流によってキ−ボ−ド9の支持基板8に伝熱され、さらに外部空気に放熱される。一方、表示用の配線基板2においても冷却流体の対流による伝熱で表示部背面の筐体面から放熱される。本実施例によれば、狭い空間内で冷却に許容されるスペ−スが著しく制限される場合においても、半導体素子、電子部品によって高にさばらつきのある配線基板上の発熱体を効率良く冷却することができる。
【0025】さらに、図7に示すように、配線基板2の形状を任意に形成し外部記憶装置91などの配置スペ−スを設定することができる。袋状の可撓性膜6を、例えば配線基板2の形状に準じた2枚のフィルムを端部で熱融着して成型する。配線基板2と外部記憶装置91、他の回路との電気的な接続はコネクタ4を介し袋状の可撓性膜6と一体化した配線部材7によって行われる。
【0026】図6に係る他の実施例を図8及び図9に示す。図8に示すように、配線基板2を冷却流体3とともに封入した袋状の可撓性膜6が筐体61とキ−ボ−ドの支持基板8との間に設置されている。また、キ−ボ−ド9のキ−下端部に凸部71が設けられており、キ−打鍵時、キ−ボ−ド下端部の凸部71がキ−ボ−ドの支持基板8を貫通し、可撓性膜6を押圧する。この時、可撓性膜6が変形し封入された冷却流体3が流動される。冷却流体3の流動によって、半導体素子1と上面との間で引き起こされる自然対流が乱され伝熱が促進される。これにより、半導体素子1の放熱が効果的に行われる。また、図9に示すように、カム81を備えた回転機構を設けて可撓性膜6に振動を与え冷却流体3の流動を行ってもよい。
【0027】図10に、多数の半導体素子1を搭載した複数の配線基板2で構成される電子装置に適用した他の実施例を示す。各々の配線基板2は、袋状の可撓性膜6の中に冷却流体3とともに封入され、冷却プレ−ト(冷却部材)11間に設置されかつ押さえ付けられている。各々の配線基板2は、コネクタを介し配線部材7によってバックボ−ド13に電気的に接続されている。冷却プレ−ト11は、内部に冷却水路が設けられ、ポンプ53、熱交換器54に接続され冷却水が循環する。半導体素子1で発生する熱は、袋状の可撓性膜6内の冷却流体3の対流によって冷却プレ−ト11に伝熱され、さらに内部を循環する冷却水によって熱交換器54で最終的に外部に放熱される。なお、熱交換器の能力に応じてファン55によって強制冷却される。また、冷凍サイクルを組入れ、冷却プレ−トを冷凍サイクルの蒸発器としてもよい。
【0028】他の実施例を図11に示す。本実施例では、たとえば樹脂フィルムに配線層を施した柔軟な配線基板2上に半導体素子1が搭載され、筐体内の空きスペ−スを利用して設置される電子装置に適用したものである。図11においては、筐体壁56に沿ったL型のスペ−スに配線基板2をわん曲させて設置したものである。この時、配線基板2を袋状の可撓性膜6の中に冷却流体3とともに封入し、袋状フィルムごと筐体内のスペ−スにわん曲させて設置する。半導体素子1で発生する熱は、可撓性膜6内の冷却流体3の対流によって筐体壁56から外部に放熱される。本実施例によれば、任意の形状に袋状の可撓性膜を変形させることができるため、効率よくスペ−スを利用して設置した電子機器の半導体素子の冷却が効果的にできる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、基板を可撓性膜で形成した容器に収容したため、基板上に搭載された半導体素子で発生する熱を、半導体素子の高さにばらつきがあっても無理な荷重を加えることなく、また形状や領域が制限された空間内でも効率よく放熱部材に伝え冷却する電子装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視断面図である。
【図2】図1の要部を示す斜視断面図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す平面図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図7】図6に係る他の実施例を示す平面図である。
【図8】図6に係る他の実施例を示す断面図である。
【図9】図6に係る他の実施例を示す断面図である。
【図10】本発明の他の実施例を示す斜視断面図である。
【図11】本発明の他の実施例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 半導体素子
2 配線基板(基板)
3 冷却流体(冷却媒体)
5 容器
6 可撓性膜
7 配線部材
8 放熱部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】 基板に搭載した複数の半導体素子を冷却媒体で冷却し、該冷却媒体を保有する可撓性膜の容器を備えてなる電子装置において、前記容器の内部に少なくとも一つの半導体素子を収容したことを特徴とする電子装置。
【請求項2】 容器は、それぞれの半導体素子に対向する少なくとも一面を可撓性膜を用いて袋状に形成され、前記容器の内部に冷却媒体を満たして該袋状を封止したことを特徴とする請求項1記載の電子装置。
【請求項3】 容器は、複数の半導体素子が搭載された基板の面上に可撓性膜のそれぞれの端部を接合して形成され、該可撓性膜と前記基板との間に冷却媒体を満たして封止したことを特徴とする請求項1記載の電子装置。
【請求項4】 容器は、冷却媒体の流入口と流出口とを備え、外部に設けた冷却媒体循環手段により内部に前記冷却媒体を循環させることを特徴とする請求項1記載の電子装置。
【請求項5】 容器は、それぞれの半導体素子に対向する少なくとも一面を良導体で形成され、少なくとも一つの半導体素子を収容して冷却媒体を満たしそれぞれの端部を可撓性膜で封止したことを特徴とする請求項1記載の電子装置。
【請求項6】 容器は、それぞれの半導体素子に対向する少なくとも一面の外面に放熱部材が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項7】 冷却媒体は、不活性の電気絶縁性の液体であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項8】 可撓性膜のそれぞれの端部は、該可撓性膜に施された樹脂層を溶融し接合されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項9】 複数の半導体素子は、平面状に配列されかつ樹脂中に含浸した複数の配線材料に接続され、それぞれの配線材料を容器のそれぞれの端部で内側から外側に向けて貫通させ、その貫通するそれぞれの配線材料を含浸する前記樹脂と可撓性膜の樹脂層とを接合し、前記内側の電子回路と外側の電子回路とをそれぞれの配線材料で電気的に接続したことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項10】 容器は、可撓性膜の内面に樹脂層を施しそれぞれの端部で樹脂層同志の熱融着により袋状に形成されるとともに、可撓性膜間に複数の配線材料を挟み、可撓性膜同志の熱融着と同時にそれぞれの配線材料を含浸した樹脂を熱融着により前記可橈性膜間に接合したことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項11】 可撓性膜は、良導体層と該良導体層を覆う樹脂層とよりなり、前記良導体層をそれぞれの半導体素子と電気的に接続したことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項12】 基板に搭載した複数の半導体素子は、、キ−ボ−ド及び表示装置に接続され、容器を、該キ−ボ−ド及び表示装置を取り付けた筐体壁と前記キ−ボ−ドを支持する基板との間、もしくは前記筐体壁と前記表示装置との間に押さえ付けて設置したことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項記載の電子装置。
【請求項13】 請求項1〜11のいずれか1項記載の電子装置は電子計算機であって、複数の半導体素子をそれぞれ搭載した複数の電子回路基板が冷却媒体とともに複数の容器に収容されて配列されるとともに、それぞれの容器は、水の循環もしくは冷凍機により冷却される冷却部材に押さえ付けられて設置されていることを特徴とする電子計算機。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図3】
image rotate


【図4】
image rotate


【図5】
image rotate


【図6】
image rotate


【図7】
image rotate


【図8】
image rotate


【図9】
image rotate


【図10】
image rotate


【図11】
image rotate


【公開番号】特開平5−90461
【公開日】平成5年(1993)4月9日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平3−245963
【出願日】平成3年(1991)9月25日
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)