説明

電極体及びその電極体を用いた測定装置

【課題】一対の電極のみで電位差を測定する方法により滴定の終点を行う場合であっても、例えば塩化銀等の固形物質により各電極間が導通して、測定が行えなくなる不具合を防ぐことができる電極体を提供する。
【解決手段】基準電極を用いずに一対の電極のみで電位差を測定する方法により滴定の終点を検出するための電極体15であって、一対の電極153と、前記一対の電極153が取り付けられるボディ151と、を備え、前記電極153の厚さ寸法を当該電極153の径寸法よりも小さく設定した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基準電極を用いずに一対の電極のみで電位差を測定する方法により滴定の終点を検出するための電極体及びその電極を用いた測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、水質汚濁の指標の一つであるCOD(化学的酸素要求量)を測定する場合、試料液中に含まれる有機化合物等の被酸化物質を過マンガン酸カリウム(KMnO)により酸化させ、過剰のシュウ酸ナトリウム(Na)を加えて酸化を停止したあと、再び過マンガン酸カリウムによる逆滴定を行う。このようにして、試料液中の被酸化物質を酸化するのに必要であった過マンガン酸カリウムの量を測定し、その量からCOD値が求められている。
【0003】
このような酸化還元反応に関する滴定の終点を検出するために、特許文献1に示されるような従来のCOD自動測定装置においては、セラミック等の多孔質を液絡部とした基準電極と、酸化還元電位測定電極とを試料液中に浸漬しておき、各電極により当量点の近傍において酸化還元電位が大きく変化するのを利用して滴定の終点を検出するように構成されている。
【0004】
ところで、CODの測定対象である河川の水や、工業用排水にはゴミ等も含まれているため、前記基準電極の液絡部が詰まってしまい、その結果、酸化還元電位をうまく測定できなくなることがある。このような不具合を避けるためには、前記基準電極を用いて酸化還元電位を測定するのではなく、液絡部を有しない双白金電極を用いた定電流分極電位差法により滴定の終点を検出することが考えられる。
【0005】
定電流分極電位差法について簡単に説明すると、図6に示すように、装置構成としては、ガラス製の試験管状のボディ151Aと、前記ボディ151Aの先端部から突出しており、その径寸法に対して厚さ寸法が大きい棒状に形成された一対の白金電極153Aと、を具備する双白金電極15Aを試料液中に浸漬しておき、前記白金電極153A間に所定の電流値で定電流が流れるように構成される。このように構成されていると、シュウ酸ナトリウムが試料液中に存在する場合に過マンガン酸カリウムにより滴定を行う場合、シュウ酸ナトリウムと過マンガン酸カリウムが当量に近づくにつれて、電荷の担い手であるシュウ酸イオンが酸化還元反応により試料液中に存在する量が減少する。従って、当量点に近づくにつれて電荷の担い手が試料液中から少なくなるので、電流が流れにくくなる。そして、各白金電極間は定電流が流れるように構成されているので、電極間の電位差は大きくなっていく。このことを利用して、最終的に電位差が極値を取る滴定点を終点として検出することができる。
【0006】
しかしながら、上述したような双白金電極を用いたとしても試料液に含まれる固形物質の性質によって滴定の終点をうまく検出できなくなることがある。例えば、COD測定では試料液中の塩素が測定に影響を与えるのを防ぐために、試料液中に硝酸銀を加えて塩素イオンを固体の塩化銀とする。硝酸銀を加えた直後においては塩化銀は白綿状であり、試料液中を漂っている。この際、試料液全体に均一に硝酸銀が行き渡るように撹拌が行われているので、この白綿状の塩化銀は試料液中の流れにのって浸漬されている双白金電極に引っ掛かることがある。すると前述したような従来の双白金電極では、一対の棒状の白金電極間を橋渡しするように水分を含んだ塩化銀が絡まることがあり、白金電極間が導通することによって各電極間に分極が生じず、電位差を測定できなくなってしまうことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平05−322830号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上述したような問題を鑑みてなされたものであり、COD測定等において基準電極を用いずに一対の電極のみで電位差を測定する方法により滴定の終点を行う場合であっても、例えば塩化銀等の固形物質により各電極間が導通して、測定が行えなくなる不具合を防ぐことができる電極体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明の電極体は、基準電極を用いずに一対の電極のみで電位差を測定する方法により滴定の終点を検出するための電極体であって、一対の電極と、前記一対の電極が取り付けられるボディと、を備え、前記電極の厚さ寸法が、当該電極の径寸法よりも小さく設定されていることを特徴とする。ここで基準電極とは、電極電位の測定において電位の基準点を与えるために用いられる電極である。基準電極は、例えば、参照電極、照合電極などとも故障される。
【0010】
ここで、電極の厚さ寸法とは例えば、前記電極が取り付けられているボディの表面又は前記電極が前記ボディと交差して切り取る外縁を含む仮想面に対して垂直な方向の寸法であり、電極の径寸法とは、前記電極が取り付けられているボディの表面又は前記電極が前記ボディと交差して切り取る外縁を含む仮想面に対して面に沿った方向の寸法のことである。
【0011】
このようなものであれば、前記電極が前記ボディから突出している量が小さいので浸されている試料液中に塩化銀等の固形物質が漂っていたとしても、前記電極にひっかかりにくく、一対の電極間が塩化銀等により導通してしまうのを防ぐことができる。従って、COD測定においても滴定の終点を測定できなくなってしまう事態を防ぐことができる。
【0012】
前記一対の電極間において導通を防ぐための具体的な態様としては、前記ボディに一対の取付穴が形成されており、各電極が各取付穴の内部に取り付けられていればよい。
【0013】
電極に使う金属を少量にしつつ、前記ボディ内に信号線等を収容して保護できるようにするには、前記ボディが管状に形成されたものであり、前記取付穴が前記ボディの壁面を貫通するように形成されており、前記電極が前記取付穴と略同じ形状であり、当該取付穴を塞ぐように取り付けられていればよい。
【0014】
前記電極に塩化銀等の固形物がより付着しにくくするには、前記電極が平板状のものであり、前記ボディに形成された取付穴の内部側を塞ぐように取り付けられたものであればよい。
【0015】
塩化銀等により前記一対の電極間が導通するのを防ぐための具体的な実施の態様としては、前記一対の電極を通るように切断した断面において、各電極間に前記ボディの切断面があるようにすればよい。
【0016】
前記一対の電極間が固形物質に導通するのをより防ぎやすくするには、前記一対の電極が、前記ボディを挟んで対向するように取り付けられていればよい。このようなものであれば、前記一対の電極同士が離れているため、一方に固形物質が付着したとしてももう一方の電極まで付着することは起こりにくい。
【0017】
CODの自動測定を行う際等において、試料液が試料容器内にあるかどうかを付加的なセンサを用いずに検出できるようにするには、電極体と前記一対の電極間に交流電圧を印加し、その際の当該一対の電極間における導電率に基づいて前記電極体に接触する試料液の有無を検知する試料液検知部と、を備えた測定装置であればよい。
【発明の効果】
【0018】
このように本発明の電極体によれば、電極体が浸漬される試料液中に塩化銀等のからみつきやすい固形物質が漂っている等しても、一対の電極同士を橋渡しするように付着して導通し、定電流分極電位差法が行えなくなるのを防ぐことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係るCOD自動測定装置を示す模式図。
【図2】同実施形態における双白金電極の模式的拡大縦断面図。
【図3】同実施形態における双白金電極の模式的拡大横断面図。
【図4】本発明の別の実施形態に係る双白金電極の模式的拡大断面図。
【図5】本発明のさらに別の実施形態に係る双白金電極の模式図。
【図6】従来の双白金電極を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0021】
本実施形態の電極体である双白金電極15及び当該双白金電極15を用いた測定装置100は、水質の指標の一つであるCOD(化学的酸素要求量)を測定するために用いられる。より具体的には、本実施形態の測定装置100は、JISに定められた規格に基づいたCOD自動測定装置100であって、後述する反応槽101において試料液中の有機物等の被酸化物質を過マンガン酸カリウムとともに加熱することで酸化させ、被酸化物質を酸化するために必要となった過マンガン酸カリウムの量を逆滴定により測定し、COD値を算出するものである。
【0022】
前記COD自動測定装置100は、少なくとも反応槽101と、前記反応槽への試料液や試薬液の導入、排出等のCODの自動測定に関係する各種制御を行う制御装置104とを備えたものである。
【0023】
まず、反応槽101の各部について説明する。
【0024】
前記反応槽101は、図1に示すように試料液を貯留する試料容器11が挿入される伝熱体12と、前記伝熱体12を加熱するヒータ13と、を備えたものである。
【0025】
前記試料容器11は、底面側がコーン形状で上面側が円筒形状のガラス製の容器であり、上面の開口から当該試料容器11内へ、各種導入管、測定電極15、撹拌翼16、排出管18が挿入してある。前記試料容器11内は、コーン状(概略逆円錐状)となっている底面側の部分、すなわち、底面側から上面側へ向かうに連れて横断面の面積が大きくなっている部分にのみ前記試料液を貯留するようにしてあり、試料液の量が少なくてもある程度の液位が出るようにしてある。このようにすることで、試料液が少なくても前記測定電極15や撹拌翼16を試料液内に浸漬することができる。さらに、上面の開口において横断面積が最も大きくなるようにしてあるので、前述した各種機器を挿入する際にも機器同士が干渉することを防ぎ、容易に当該試料容器11内に挿入することができる。
【0026】
前記各種試薬液導入管24、25のうち、逆滴定工程において微小量の過マンガン酸カリウムを試料液に導入する滴定用試薬液導入管25については、その先端が試料液の貯留されている状態での液位よりも下方に位置するように設けてある。その他の試薬液導入管24の先端については試料液の液位よりも上方に位置するように設けてある。
【0027】
前記測定電極15は、いわゆる双白金電極15であり請求項での電極体に相当するものである。前記双白金電極15は、ガラス製のボディ151と、前記ボディ151に取り付けられた2つの白金電極153と、ボディ151の先端部に設けられた温度センサ154と、を備えたものである。この双白金電極15は、定電流分極電位差法により後述する過マンガン酸カリウムによる逆滴定の終点を検出するために用いる。
【0028】
より具体的には、図2の縦断面図に示すように前記ボディ151は、概略直管状のものであり、その内部に前記白金電極153及び前記温度センサ154に取り付けられる信号線を収容するように構成されている。そして、前記ボディ151の側周面には前記白金電極153が取り付けられる一対の取付穴152が、当該ボディ151の先端から所定の高さに形成してあり、前記一対の取付穴152はそれぞれ前記ボディ151において対向するように設けてある。
【0029】
前記取付穴152は、前記ボディ151の側面に対して垂直に内側へ向かって延びる概略円筒形状の底を有する穴として形成してある。前記取付穴152の底には、中心に小穴が内部へと貫通させて形成してあり、この小穴に信号線を通して前記白金電極153に接続するようにしてある。
【0030】
前記白金電極153は、概略円板形状のものであり、その厚さ寸法を径方向寸法よりも小さくした膜状電極である。各白金電極153はそれぞれ前記取付穴152に隙間なく嵌め込んであり、前記取付穴152の内側周面及び底に接触させて、当該取付穴152内に収容してある。従って、図3のA−A線を通る横断面図に示すように、一対の電極153をそれぞれ通るように切断した断面においては、各白金電極153の間には前記ボディ151の断面が表れることになる。また、前記一対の白金電極153間には、後述する終点検出部により前記試料液を介して一定値の電流が流れるように定電流制御が行われている。
【0031】
前記温度センサ154は、前記ボディ151の先端部に接着剤により形成した収容室内に設けてあり、前記ヒータ13による試料液の温度制御のためや、試料容器11内に試料液がなく空だきしてしまうのを防ぐために用いられる。
【0032】
前記撹拌翼16は、ガラス製のものであり、前記試料容器11内の試料液をかき混ぜることによりその濃度を均一にする、あるいは塩化銀が沈殿して固化するのを防ぐために用いるものである。
【0033】
前記液体排出管18は、図1に示すように、試料容器11の最底部近傍にその一端が配置されており、COD測定が終了した時点で、不要となった試料液を試料容器11外へと排出するのに用いられる。
なお、後述するように測定の前処理として試料液へ硝酸銀水溶液を添加する際に発生する塩化銀が、試料容器11の内部で固化するのを防ぐために最底部近傍から微小な気泡によるバブリングを行う図示しない配管も前記試料容器11内に挿入してある。
【0034】
前記試料容器11が挿入される前記伝熱体12は、図1に示すようにアルミの薄板により形成された外形が概略円筒形状のものであり、その断面が概略M字形状のものである。より具体的には、シート状のヒータ13が前記伝熱体12の外側周面123を覆うように設けてあり、当該伝熱体12の上面側に前記試料容器11が挿入され、当該試料容器11と接触する収容部121が形成してあるとともに、前記伝熱体12の底面側に凹部122が形成してある。
【0035】
次に前記制御装置104について説明する。この制御装置104は、例えば、CPU、メモリ、入出力インターフェース、A/D、D/Aコンバータ等を備えたいわゆるコンピュータである。そして前記制御装置104は、図示しない圧力供給機構を介して各種液体の移動を制御する、又は、前記双白金電極15へ印加する電圧等を制御することにより、試料液を計量し前記試料容器11内に導入する試料液導入工程、前記試料液の塩素を除去する前処理工程、過マンガン酸カリウムを試料液へ導入し、試料液中の被酸化物を酸化する酸化工程、過剰のシュウ酸ナトリウムを試料液に導入し、酸化を止める酸化停止工程、逆適定により酸化に必要となった過マンガン酸カリウムの量を測定する定量工程、COD値算出後に試料容器内の液体を排出する後処理工程をこの順で行うように構成してある。
【0036】
しかして、この制御装置104の定量工程及び後処理工程における機能について注目すると、当該制御装置は少なくとも終点検知部41と、試料液検知部42としての機能を発揮するように構成してある。
【0037】
前記終点検知部41は、定量工程において前記白金電極153間に一定電流が流れ続けるように電圧を逐次変化させて印加するように構成してある。そして、前記終点検知部41は、印加される電圧が最も大きくなった滴定点をシュウ酸ナトリウムと過マンガン酸カリウムが当量となった終点として検知するように構成してある。この終点検知部41により滴定の終点が検知されると、滴定で加えられた過マンガン酸カリウムの量から、試料液を酸化するのに必要であった過マンガン酸カリウムの量が算出され、COD値の算出に用いられる。
【0038】
前記試料液検知部42は、例えば前記後処理工程において、少なくとも前記双白金電極15の白金電極153が設けてある高さから、前記試料容器11内に試料液の液位が低下したかどうかを検知するものである。より具体的には、試料容器11内から試料液が排出される後処理工程において、前記試料液検知部42はそれぞれの白金電極153間に交流電圧を印加し、その際の導電率(電気伝導度)を測定するように構成してある。このように白金電極153間に交流電流を印加することにより、試料液中にある場合において白金電極153表面に分極が生じるのを防ぎ、電流値を測定することができる。また、試料液の有無を検知する具体的な構成としては、例えば試料液として用いられる河川の水や、工場排水等における基準導電率を予め測定しておき、測定された導電率と基準導電率を比較することによって判定するように前記試料液検知部42を構成してある。このように双白金電極15を利用して、当該双白金電極15が試料液に浸漬しているかどうか、すなわち、試料容器11内から試料液が排出され、その液位が低下しはじめたかどうかを、フォトセンサや検出用の別の電極等を用いることなく検出できる。従って、例えば塩化銀が前記液体排出管18内に詰まる等して排液が開始できないといった異常を付加センサなしで検出することができ、しかも、余分なセンサを試料容器11内に挿入する必要がないので、試料容器11の小型化が可能となる。
【0039】
このように構成されたCOD自動測定装置100及び双白金電極15によれば、膜状の前記白金電極153を前記ボディ151の取付穴152内に設けてあり、白金電極153がボディ151から外側へと突出していないので、塩化銀が前記白金電極153に引っ掛かりにくく、付着しにくい。従って、塩化銀が大量に試料液中に存在している場合でも、塩化銀が前記白金電極153間を橋渡しするように付着し、導通してしまう事態を防ぐことができる。つまり、塩化銀の影響を受けることなく定電流分極電位差法により滴定の終点を検出することができるので、高塩素濃度の試料液であっても問題無くCOD測定を行うことが可能となる。
【0040】
その他の実施形態について説明する。
【0041】
前記実施形態では定電流分極電位差法による滴定の終点を検知するために電極体である双白金電極153を用いていたが、その他の電極体であっても構わない。例えば、前記一対の電極153は、白金電極153であったが、金、銀、鉄等その他の金属で形成された電極であっても構わない。また、前記一対の電極153の形状も前記実施形態に限られるものではない。例えば、図4(a)の拡大図に示すように前記取付穴152から電極の一部が微小に突出するものであっても構わない。また、図4(b)に示すように前記ボディ151に取付穴152を形成せずにその表面に電極153が形成されていても構わない。要するに、径寸法よりも厚さ寸法の方が小さく、塩化銀が付着しにくい程度の厚さ寸法であればよい。さらに、前記一対の電極153は、ボディ151を挟んで対向させて設けるだけでなく、例えば上下に一定距離離間させて並べて設けてもよい。加えて、前記ボディ151が管状のものであって、その軸方向に複数のリング状の電極153が並べて所定間隔ごとに取り付けてあるものであってもよい。例えば、図5(a)の側面図、図5(b)の縦断面図に示すように、前記ボディ151に形成された取付穴152の形状が概略薄肉円筒形状に形成されており、その取付穴152の空間内にリング状の前記電極153とリング状の絶縁体155とが交互に積層して取り付けられている。より具体的には、前記電極153は、図面視において上下方向の外側にある2つの外極153(a)と中央部にある内極153(b)で対になっており、これら外極153(a)と内極153(b)の間にそれぞれ絶縁体155が設けてあり、前記外極153(a)と前記内極153(b)との間の電位差により滴定の終点を知ることができる。このようなものであっても、前記取付穴内155から前記電極153からほとんど突出しないように構成してあるので、塩化銀等が付着しにくいという効果を得ることができる。
【0042】
前記実施形態ではボディは管状に形成してあったが、例えば中実のものであっても構わない。
【0043】
その他、本発明の趣旨に反しない限りにおいて、様々な変形や実施形態の組み合わせを行っても構わない。
【符号の説明】
【0044】
100・・・COD自動測定装置
15 ・・・双白金電極(電極体)
151・・・ボディ
152・・・取付穴
153・・・白金電極(電極)
42 ・・・試料液検知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準電極を用いずに一対の電極のみで電位差を測定する方法により滴定の終点を検出するための電極体であって、
前記一対の電極と、
前記一対の電極が取り付けられるボディと、を備え、
前記電極の厚さ寸法が、当該電極の径寸法よりも小さく設定されていることを特徴とする電極体。
【請求項2】
前記ボディに一対の取付穴が形成されており、各電極が各取付穴の内部に取り付けられている請求項1記載の電極体。
【請求項3】
前記ボディが管状に形成されたものであり、前記取付穴が前記ボディの壁面を貫通するように形成されており、
前記電極が前記取付穴と略同じ形状であり、当該取付穴を塞ぐように取り付けられている請求項2記載の電極体。
【請求項4】
前記電極が平板状のものであり、前記ボディに形成された取付穴の内部側を塞ぐように取り付けられた請求項2又は3記載の電極体。
【請求項5】
前記一対の電極を通るように切断した断面において、各電極間に前記ボディの切断面がある請求項1、2、3又は4記載の電極体。
【請求項6】
前記一対の電極が、前記ボディを挟んで対向するように取り付けられている請求項1、2、3、4又は5記載の電極体。
【請求項7】
請求項1乃至6いずれかに記載の電極体と
前記一対の電極間に交流電圧を印加し、その際の当該一対の電極間における導電率に基づいて前記電極体に接触する試料液の有無を検知する試料液検知部と、を備えた測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−112736(P2012−112736A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−260685(P2010−260685)
【出願日】平成22年11月22日(2010.11.22)
【出願人】(000155023)株式会社堀場製作所 (638)
【出願人】(592187534)株式会社 堀場アドバンスドテクノ (26)