説明

電極組立体及びこれを用いた二次電池

【課題】本発明は、二次電池用電極組立体及び前記電極組立体を用いた二次電池を提供する。
【解決手段】第1活物質が塗布された第1活物質部、及び前記第1活物質が塗布されない第1無地部を備える第1極板と、第2活物質が塗布された第2活物質部、及び前記第2活物質が塗布されない第2無地部を備える第2極板と、前記第1及び第2極板の間に介在するセパレータと、前記第1及び第2無地部にそれぞれ備えられる第1及び第2電極タブとを含み、前記第1及び第2極板は、第1及び第2無地部の少なくとも一部が対面し、かつ、第1及び第2電極タブが極板内で互いに対面しないように備えられ、前記第1及び第2無地部が対面する部分から前記第1及び第2極板を巻取って形成される電極組立体と、前記電極組立体と、前記電極組立体を収容するケースとを含む二次電池を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池用電極組立体及び前記電極組立体を用いた二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、電極組立体は、正極板、負極板、及びこれらの間に介在するセパレータで構成され、二次電池は、前記電極組立体を電解液とともに外装ケースに収容させることによって製造される。
【0003】
このような二次電池において、正極板、負極板、及びこれらの間にセパレータを介在して巻取った電極組立体を使用することができる。前記電極組立体は、巻取り数が増加する場合に電極組立体の形態が変形しやすかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、巻取り回数が増加しても、電極組立体の形態変形がなく、巻取り工程が容易な電極組立体及び前記電極組立体を用いた二次電池を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明は、本発明に係る電極組立体及び前記電極組立体を用いた二次電池を提供する。
【0006】
本発明の一実施形態において、本発明に係る電極組立体は、第1活物質が塗布された第1活物質部、及び前記第1活物質が塗布されない第1無地部を備える第1極板と、第2活物質が塗布された第2活物質部、及び前記第2活物質が塗布されない第2無地部を備える第2極板と、前記第1及び第2極板の間に介在するセパレータと、前記第1及び第2無地部にそれぞれ備えられる第1及び第2電極タブとを含み、前記第1及び第2極板は、第1及び第2無地部の少なくとも一部が対面し、かつ、第1及び第2電極タブが極板内で互いに対面しないように備えられ、前記第1及び第2無地部が対面する部分から前記第1及び第2極板を巻取って形成される。
【0007】
このとき、前記第1電極タブ及び第2電極タブは、それぞれ前記電極組立体の上部及び下部に備えられることができる。
【0008】
前記第1または第2電極タブは、第1または第2無地部に接する部分が面取り(chamfering)できる。
【0009】
前記第1または第2電極タブは、それぞれの幅が前記電極組立体の最小巻取り幅と等しく備えられることができる。
【0010】
前記第1または第2電極タブは、前記第1または第2無地部と対面し、前記対面する部分の縦長は、5mm以上ないし第1または第2極板の縦長の半分未満に備えられることができる。
【0011】
また、前記第1または第2無地部は、第1または第2電極タブが備えられていない部分にカッティングされた部分を含むことができる。
【0012】
このとき、前記カッティングされた部分は、縦長が、第1または第2極板の縦長の半分未満に備えられることができる。
【0013】
前記カッティングされた部分は、前記カッティングされた部分の角が面取りされるように備えられることができる。
【0014】
前記カッティングされた部分は、巻取られる電極組立体の湾曲部に含まれないことがある。
【0015】
前記第1及び第2極板は、それぞれの第1及び第2無地部が対面し、かつ、各極板の他端が互いに反対方向に向かうように備えられることができる。
【0016】
前記第1極板は、前記活物質が間欠塗布された1つ以上の第1活物質部、及び前記第1活物質部の間に備えられる第1無地部を含み、前記第1無地部は、前記第1電極タブが備えられることができる。
【0017】
また、前記電極組立体は、第1及び第2極板の一端である第1及び第2無地部の少なくとも一部が巻取り中心部で対面し、かつ、前記第1及び第2極板の他端が互いに反対方向に向かうように備えられ、前記第1及び第2極板は、前記巻取り中心部を基準として互いに反対方向に巻取り可能である。
【0018】
前記電極組立体は、第1及び第2極板の一端が巻取り中心部に備えられ、前記第1及び第2極板の他端が互いに同一方向に向かい、前記第1及び第2極板は、前記巻取り中心部を基準として互いに同一方向に巻取り可能である。
【0019】
本発明の他の実施形態において、本発明に係る電極組立体は、第1活物質が間欠塗布された1つ以上の第1活物質部、及び前記第1活物質部の間に前記第1活物質が塗布されない第1無地部を備える第1極板と、第2活物質が塗布された第2活物質部、及び一端に前記第2活物質が塗布されない第2無地部をそれぞれ備える2つの第2極板と、前記第1及び第2極板の間に介在するセパレータと、前記第1及び第2無地部にそれぞれ備えられる第1及び第2電極タブとを含み、前記第1極板の上部及び下部には、前記第1及び第2無地部が対面し、かつ、第1及び第2電極タブが互いに対面しないようにそれぞれ第2極板を備えるが、前記第2極板は、互いに対面しないように備えられ、前記第1及び第2無地部が対面する部分から前記第1及び第2極板を巻取って形成される。
【0020】
このとき、前記第1電極タブ及び第2電極タブは、それぞれ前記電極組立体の上部及び下部に備えられるが、前記第2極板に備えられる第2電極タブは、互いに異なる大きさに備えられることができる。
【0021】
前記第1または第2電極タブは、第1または第2無地部に接する部分が面取りできる。
【0022】
前記第1または第2電極タブは、それぞれの幅が前記電極組立体の最小巻取り幅と等しく備えられることができる。
【0023】
前記第1または第2電極タブは、前記第1または第2無地部と対面し、前記対面する部分の縦長は、5mm以上ないし第1または第2極板の縦長の半分未満に備えられることができる。
【0024】
前記第1極板は、無地部を介して2つの第1活物質部からなり、前記第1極板の第1活物質部のいずれか1つ及びこれに対面するように備えられる第2極板を巻取るが、前記第1極板の第1活物質部の他の1つに対面するように備えられる第2極板を取り囲むように巻取ることができる。
【0025】
前記第1または第2無地部は、第1または第2電極タブが備えられていない部分にカッティングされた部分を含むことができる。
【0026】
また、前記カッティングされた部分は、縦長が、第1または第2極板の縦長の半分未満に備えられることができる。
【0027】
このとき、前記カッティングされた部分は、前記カッティングされた部分の角が面取りされるように備えられることができる。
【0028】
前記カッティングされた部分は、巻取られる電極組立体の湾曲部に含まれないことがある。
【0029】
また、本発明は、前述した電極組立体と、前記電極組立体を収容するケースとを含む二次電池に関する。
【0030】
本発明に係る電極組立体は、巻取り幅と同一の幅を有する電極タブを使用することができる。したがって、別途の巻取り芯を必要とせず、前記電極組立体を容易に巻取ることができる。
【0031】
また、本発明に係る電極組立体は、無地部にカッティングされた部分を含むことができる。したがって、前記電極組立体を巻取る際に中心部を一定に維持することができるとともに、前記カッティングされた部分により、電極組立体の厚さはより薄く実現可能である。
【0032】
また、本発明に係る電極組立体は、正極板または負極板と、これに対応する複数の負極板または正極板とを含む。前記組立体は、複数の極板を使用するため、二次電池の設計をより多様に変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係る電極組立体を備える二次電池の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る電極組立体の分解図である。
【図3】図2における電極組立体の巻取り方法に関する概略図である。
【図4(a)】図3において巻取られた電極組立体の斜視図である。
【図4(b)】図4(a)のX−Xラインに沿った断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係る電極組立体の巻取り方法を示す上面図である。
【図6(a)】図5において巻取られた電極組立体の斜視図である。
【図6(b)】図6(a)のX’−X’ラインに沿った断面図である。
【図7】本発明のさらに他の実施形態に係る電極組立体の分解図である。
【図8(a)】図7における電極組立体の巻取り方法に関する概略図である。
【図8(b)】図7における電極組立体の巻取り方法を示す上面図である。
【図9(a)】図8(a)及び図8(b)において巻取られた電極組立体の斜視図である。
【図9(b)】図9(a)のX’’−X’’ラインに沿った断面図である。
【図10】本発明のさらに他の実施形態に係る電極組立体の巻取り方法を示す上面図である。
【図11】図10において巻取られた電極組立体の斜視図である。
【図12】本発明のさらに他の実施形態に係る電極組立体の分解図である。
【図13(a)】図12の上面図である。
【図13(b)】図13(a)のY’’−Y’’ラインに沿った断面図である。
【図14】図12における電極組立体を巻取り方法に関する概略図である。
【図15】図14において巻取られた電極組立体の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、添付した図面を参考にして、本発明の実施形態及びその他当業者が本発明の内容を容易に理解するために必要な事項について詳細に記載する。ただし、本発明は、特許請求の範囲に記載された範囲内で様々な異なる形態に変形及び変更できるため、以下で説明する実施形態は、例示にすぎないことを当業者は理解することができる。
【0035】
本実施形態を説明するにあたり、かかる公知技術に関する具体的な説明が本発明の要旨をあいまいにする可能性があると判断された場合、その詳細な説明は省略する。また、図面において、たとえ、同一の構成要素が他の図面上に表示されても、できる限り同一の参照番号または符号で表していることに留意しなければならない。合わせて、図面において、各厚さや大きさは、説明の便宜及び明確性のために誇張または縮小し得るため、実際の層の厚さや大きさと異なることがある。
【0036】
以下、添付した図面を参照して、本発明に係る実施形態の構成及び作用を詳細に説明する。
【0037】
図1は、本発明に係る電極組立体を備える二次電池の斜視図である。
【0038】
図1に示すように、二次電池10はポーチ型であって、ポーチ型ケース20と、ポーチ型ケース20に収容される電極組立体100とを含む。
【0039】
ポーチ型ケース20には、カバー21と、本体22とが備えられている。前記ポーチ型ケース20の本体22には、電極組立体100を収容する空間である収容部22aと、前記収容部22aの入口側に外方に拡張して形成された密封部23とがある。前記カバー21は、密封部23の一側辺と一体に連結されて形成される。二次電池10は、電極組立体100を本体22の収容部22aに収容させた後、本体22とカバー21とを密着させた状態で、密封部23を熱融着して作製される。
【0040】
図1では、ポーチ型ケース20について示されているが、これに限定されず、缶型など多様なケースを用いて二次電池を製造することができる。
【0041】
以下、図面を参照して、本発明に係る電極組立体を説明する。
【0042】
図2〜図4は、本発明の一実施形態に係る電極組立体に関する図である。
【0043】
図2は、本発明の一実施形態に係る電極組立体の分解図である。図3は、図2における電極組立体の巻取り方法に関する概略図である。図4(a)は、図3において巻取られた電極組立体の斜視図であり、図4(b)は、図4(a)のX−Xラインに沿った断面図である。
【0044】
図2に示すように、本実施形態に係る電極組立体100は、第1活物質が塗布された第1活物質部111、及び前記第1活物質が塗布されない第1無地部112を備える第1極板110と、第2活物質が塗布された第2活物質部121、及び前記第2活物質が塗布されない第2無地部122を備える第2極板120と、前記第1及び第2極板110、120の間に介在するセパレータ130と、前記第1及び第2無地部112、122にそれぞれ備えられる第1及び第2電極タブ140、150とを含み、前記第1及び第2極板110、120は、第1及び第2無地部112、122の少なくとも一部が対面し、かつ、第1及び第2電極タブ140、150が極板内で互いに対面しないように備えられ、前記第1及び第2無地部112、122が対面する部分から前記第1及び第2極板110、120を巻取って形成される。
【0045】
前記第1極板110は正極板であり、正極板は、正極集電体の両面または片面に正極活物質が塗布された正極活物質部111、及び前記正極活物質が塗布されない第1無地部112を含む。一般的に、正極集電体は、高い導電性を有する物質で、化学的変化を誘発しないものであれば、特に限定されない。例えば、前記正極集電体は、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素などが使用可能である。
【0046】
正極活物質部111は、リチウムを含む層状化合物である正極活物質と、導電性を向上させる導電材と、前記層状化合物と導電材との間の結合力を向上させるバインダーとを含む。
【0047】
前記第1無地部112は、正極活物質111が塗布されない部分であり、第1電極タブ140が付着される部分である。前記第1電極タブ140は、ニッケルなどで形成されることができ、超音波溶接、抵抗溶接、及びレーザ溶接のうちいずれか1つ以上の方式により、第1無地部112に付着される。
【0048】
前記第2極板120は負極板であり、前記負極板は、負極集電体の片面または両面に負極活物質が塗布された負極活物質部121、及び第2無地部122を含む。一般的に、負極集電体は、導電性金属板として、例えば、銅、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケルなどで形成されることができる。
【0049】
負極活物質部121は、負極活物質及び前記負極活物質の結合力を向上させるバインダーを溶媒と混合してスラリー状に作った後、前記スラリーを負極集電体に塗布して形成される。
【0050】
第2無地部122は、負極活物質部121が塗布されない部分であり、第2電極タブ150が付着される部分である。前記第2電極タブ150は、ニッケルなどで形成されることができ、超音波溶接、抵抗溶接、及びレーザ溶接のうちいずれか1つ以上の方式により、第2無地部122に付着される。
【0051】
セパレータ130は、第1及び第2極板110、120の間に介在するものであり、シート状に延びた形態であり得る。前記セパレータ130は、イオンの通路になるとともに、正極板110と負極板120とが互いに直接接触することを防止する機能を果たす。したがって、セパレータ130は、高いイオン透過度と機械的強度を有する絶縁性の薄い薄膜であり得る。
【0052】
二次電池に用いられる電極組立体は、巻取り型電極組立体、積層型電極組立体などに分類可能である。巻取り型電極組立体は、長く延びたシート状の正極板と負極板とを、前記極板の間にセパレータを介在して巻取ったものである。これに対し、積層型電極組立体は、一定の大きさの複数の正極板と負極板とを、前記極板の間にセパレータを介在させ順次に積層したものである。これらのうち、巻取り型電極組立体の場合、電池の容量を高める最も簡単な方法の1つは、正極板及び負極板の巻取り数を増加させることである。しかし、巻取り数を増加させるほど、電極組立体を構成する極板またはセパレータが離脱しやすく、前記電極組立体の形態変形が誘発し得る。また、深刻な場合は、正極板と負極板とが直接接触して短絡などが発生し得る。
【0053】
一方、本発明に係る電極組立体100は、前記正極板及び負極板110、120を互いに対面させ、かつ、前記極板の間にセパレータ130を介在して一方向に巻取ることによって形成されることができる。
【0054】
前記第1及び第2電極タブ140、150は、それぞれの幅が前記電極組立体100の最小巻取り幅と等しく備えられることができる。また、前記電極組立体100において、第1電極タブ140及び第2電極タブ150は、それぞれ前記電極組立体100の上部及び下部に備えられることができる。
【0055】
第1及び第2電極タブ140、150は、電極組立体100を巻取る場合、巻取り幅の基準を定める巻取り芯の役割を果たすことができる。したがって、電極組立体100の巻取りを容易にすることができ、電極組立体100の形態変形を防止することができる。したがって、電極組立体100の巻取り数の増加に対する工程不良などの制約がないため、大容量電池などの作製に有利である。
【0056】
図2及び図3に示すように、巻取り方向を基準として、前記第1電極タブ140及び第2電極タブ150が第1及び第2無地部112、122に付着される部分を付着面とするとき、前記付着面に付着される電極タブの幅s、tは、本発明に係る電極組立体100の巻取り幅と等しいかまたは類似してもよい。好ましくは、前記電極タブの幅s、tは、電極組立体100の巻取り幅と等しい。
【0057】
図2において、第1無地部112に付着される第1電極タブ140の付着面の縦長sは、第1極板110の短辺長さaにより、前記第1電極タブ140の幅sは、電極組立体100の巻取り幅による。また、第2無地部122に付着される第2電極タブ150の付着面の縦長tは、第2極板120の短辺長さbにより、前記第2電極タブ150の幅tは、前記電極組立体100の巻取り幅による。
【0058】
図面では、前記電極タブが第1無地部112と第2無地部122に付着する付着面の大きさが等しく示されているが、これに限定されるものではない。また、前述した第1及び第2電極タブ140、150の大きさなども異なり得る。しかし、生産性及び工程効率などを考慮するとき、前記第1及び第2電極タブ140、150は等しいことが好ましい。
【0059】
第1電極タブ140の付着面の縦長sと第2電極タブ150の付着面の縦長との合計s+tは、前記極板の短辺長さa+bによる。具体的には、前記付着面の縦長の合計s+tは、前記第1極板110の短辺長さaまたは第2極板120の短辺長さbのうち、より短い方の長さ未満であることが好ましい。以下において、前述した内容を具体的に検討する。
【0060】
また、前記第1または第2電極タブ140、150は、前記第1または第2無地部112、122と対面し、前記対面する部分の縦長は、5mm以上ないし第1または第2極板の縦長の半分未満に備えられることができる。すなわち、正極板110または負極板120の短辺長さが等しい場合、巻取り方向を基準として前記第1電極タブ140の付着面の縦長sは、5mm以上ないし第1または第2極板110、120の短辺長さa、bを二等分した長さ未満であることが好ましい。
【0061】
第1電極タブ140の付着面の縦長sが5mm未満の場合は、前記第1電極タブ140と第1無地部112との付着される部分が十分でなく、外力により、前記第電極タブ140は無地部側から分離されやすくなる。また、前記第1電極タブ140の付着面の縦長sが正極板110または負極板120の短辺長さa、bを二等分した長さ以上の場合は、第1及び第2電極タブ140、150の一部がセパレータ130を介して対面する。これは、電極組立体100の厚さを増加させるだけでなく、前記電極組立体100を巻取る際に均衡が取れないため、電極組立体100の形態不良を誘発し得る。このような内容は、第2電極タブ150にも同様に適用される。
【0062】
第1及び第2電極タブ140、150の幅s、tは、本実施形態に係る電極組立体100の幅によって決定されることができる。前記電極組立体100を巻取る場合に、前記第1及び第2電極タブ140、150は巻取り芯の役割を果たす。したがって、前記電極組立体100の巻取り幅を一定に維持させることができるため、電極組立体100の巻取り工程を容易にすることができる。
【0063】
このとき、第1及び第2電極タブ140、150の幅s、tは、互いに等しいかまたは異なってもよい。前記第1及び第2電極タブ140、150の幅s、tが異なる場合は、これらのうち、より広い幅s、tによって巻取り幅が決定されることとなる。したがって、前記電極タブのうち、幅がより広い電極タブのみが巻取り芯の役割を果たすため、巻取り時に一方向に力が偏る恐れがある。前記電極タブの幅s、tが等しい場合は、前記第1及び第2電極タブ140、150の両方が巻取り芯の役割を果たすため、巻取りをより容易にする。また、前記電極タブを個別に区別して作製または管理する必要性がないため、生産費を節減することができる。したがって、前記第1及び第2電極タブ140、150の幅s、tは等しいことが好ましい。
【0064】
図2に示すように、本実施形態に係る電極組立体100において、正極板110と負極板120とは、それらの間にセパレータ130を介在して対面する。このとき、二次電池の容量を極大化するためには、前記極板において、活物質部は活物質同士で、無地部は無地部同士で対面するようにする。したがって、前記第1無地部112は、セパレータ130を介して前記第2無地部122と対面するようになる。以下に、図4(a)及び図4(b)を参照してこれをより詳細に検討する。
【0065】
図4(a)は、本実施形態に係る電極組立体100の斜視図であり、図4(b)は、図4(a)のX−Xラインに沿った断面図である。
【0066】
図4(a)及び図4(b)に示すように、セパレータ130a、130b、130c、130d、130e、130fを介して正極板110a、110b、110cと負極板120a、120b、120c、120dとが交互に備えられることができる。中心部において、セパレータ130aを介して正極板110aと負極板120aとが対面することができる。中心部は、電極組立体100の巻取りが始まる部分であり、前記中心部には、前記極板の無地部が対面することができる。すなわち、中心部には、セパレータ130aを介して第1電極タブ140と第2電極タブ150とが存在するようになる。このとき、第1電極タブ140と第2電極タブ150とは、互いに直接対面しないことが好ましい。
【0067】
中心部で第1電極タブ140及び第2電極タブ150が対面する場合には問題が発生する。すなわち、電極タブの付着面の全体が対面する場合は、前記電極組立体100の厚さを増加させる。また、前記電極タブの付着面の一部のみが対面する場合は、前記電極組立体100の厚さを増加させるだけでなく、中心部を不均一にすることがあるため、巻取り時に電極組立体100の変形を誘発し得る。
【0068】
また、前記第1または第2電極タブ140、150は、第1または第2無地部112、122に接する部分が面取りできる。セパレータ130は薄膜であるため、前記電極タブ140、150の鋭い角によって損傷することがある。したがって、第1または第2電極タブ140、150の角、特に、無地部側に接する部分を面取りすることにより、セパレータ130の損傷を防止することができる。
【0069】
正極板は、前記活物質が間欠塗布された1つ以上の第1活物質部、及び前記第1活物質部の間に備えられる第1無地部を含むことができ、このとき、前記第1無地部は、前記第1電極タブが備えられることができる。
【0070】
以下は、本発明の他の実施形態に係る電極組立体について説明する。後述する内容において、図1〜図4(b)に記載の内容と同一の構成または機能に関する内容は省略する。
【0071】
図5〜図6(b)は、本発明の他の実施形態に係る電極組立体に関するものである。
【0072】
図5は、本発明の他の実施形態に係る電極組立体の巻取り方法を示す上面図である。図6(a)は、図5において巻取られた電極組立体の斜視図であり、図6(b)は、図6(a)のX’−X’ラインに沿った断面図である。
【0073】
図2及び図5に示すように、本実施形態に係る電極組立体200は、正極板110及び負極板120は、それぞれの第1及び第2無地部112、122の少なくとも一部が対面し、かつ、各極板の他端が互いに反対方向に向かうように備えられることができる。また、前記正極板110及び負極板120は、巻取り中心部を基準として互いに反対方向に巻取り可能である。
【0074】
正極板110は第1無地部112が左側に向かい、負極板120は第2無地部122が右側に向かうように配置する。次に、前記極板110、120を、セパレータ130が介在した状態で、前記極板110、120の各々の第1及び第2電極タブ140、150が付着される無地部側が互いに対面するように配置する。このとき、前記第1電極タブ140と第2電極タブ150とが互いに対面しないように積層する。したがって、前記第1電極タブ140及び第2電極タブ150は、それぞれ前記電極組立体200の上部及び下部に備えられ(図6(a)、図6(b)を参照)、前記電極タブ140、150が互いに離隔するように積層する。
【0075】
次に、図5に示すように、セパレータ130を備えた正極板110を反時計方向に巻いて、セパレータ130を介して負極板120を取り囲むようにする。また、前記負極板120も反時計方向に巻いて、前記正極板110を取り囲むようにする。これを繰り返すことにより、本実施形態に係る巻取られた前記電極組立体200を作製する。前記電極組立体200は、無地部側を中心に巻取られる。
【0076】
本実施形態に係る電極組立体200の中心部には、第1電極タブ140と第2電極タブ150とが備えられることができ、電極組立体200を巻取る際に、第1及び第2電極タブ140、150は巻取り芯として作用し、前記電極組立体200の巻取り幅を一定に維持させることができる。
【0077】
図6(a)及び図6(b)に示すように、本実施形態に係る電極組立体200と、図3に示す電極組立体100は、異なる方法で巻取って作製可能である。しかし、完成した電極組立体は、同じ形状を有することができる。
【0078】
図7〜図9(b)は、本発明のさらに他の実施形態に係る電極組立体に関するものである。
【0079】
図7は、本発明のさらに他の実施形態に係る電極組立体の分解図である。図8(a)は、図7における電極組立体の巻取り方法に関する概略図であり、図8(b)は、図7における電極組立体の巻取り方法を示す上面図である。図9(a)は、図8(a)及び図8(b)において巻取られた電極組立体の斜視図であり、図9(b)は、図9(a)のX’’−X’’ラインに沿った断面図である。
【0080】
図7と図8(a)及び図8(b)に示すように、本実施形態に係る電極組立体300において、前記第1または第2無地部312、322は、第1または第2電極タブ340、350が備えられていない部分にカッティングされた部分313、323を含むことができる。
【0081】
第1無地部312に備えられるカッティングされた部分313は、第1電極タブ340の付着面の下方に形成される。また、第2無地部322に備えられるカッティングされた部分323も、第2電極タブ350の付着面の下方に形成される。したがって、前記電極組立体300において、正極板310及び負極板320とセパレータ130が対面するように備える場合、前記カッティングされた部分313、323は、それぞれ第1電極タブ340及び第2電極タブ350に対応して位置することができる。
【0082】
具体的には、前記第1無地部312のカッティングされた部分313は、無地部側の第2電極タブ350に対面し、前記第2無地部322のカッティングされた部分323は、無地部側の第1電極タブ340に対面する。すなわち、前記無地部側に存在する第1電極タブ340は、負極板320の第2無地部322と対面しない。同様に、前記無地部側に存在する第2電極タブ350も、正極板310の第1無地部312と対面しない。このように、中心部では、前記カッティングされた部分313、323により、前記電極タブは、前記電極タブが付着される無地部にのみ接触するようになる。これにより、本実施形態に係る電極組立体300の中心部の厚さをより薄く形成することができる。
【0083】
前記カッティングされた部分313は、前記カッティングされた部分313の角313aが面取りされるように備えられることができる。カッティングされた部分313の角313aが鋭い角からなる場合は、頂点部位に応力が集中しやすい。これにより、前記頂点を起点として極板の破れ現象が頻繁に発生し得る。したがって、図示のように、カッティングされた部分313は、前記カッティングされた部分313の角313aが面取りされることが好ましい。
【0084】
正極板310において、第1無地部312に付着される第1電極タブ340の付着面の縦長s’は、正極板310の短辺長さa’による。また、前記第1電極タブ340の幅s’は、本実施形態に係る電極組立体100の巻取り幅によって決定される。同様に、負極板320において、第2無地部322に付着される第2電極タブ350の付着面の縦長t’は、負極板320の短辺長さb’により、前記第2電極タブ350の幅t’は、本実施形態に係る電極組立体300の巻取り幅によって決定される。
【0085】
前記第1電極タブ340の付着面の縦長s’と第2電極タブ350の付着面の縦長t’において、前記付着面の縦長の合計s’+t’は、前記極板の短辺長さのうち、より短い方の長さ未満であり得る。図示のように、付着面の縦長s’、t’が等しい場合、巻取り方向を基準としてそれぞれの付着面の縦長s’、t’1は、5mm以上ないし第1または第2極板310、320の短辺長さを二等分した長さ未満である。
【0086】
以下、本実施形態に係る電極組立体300の巻取り方法を、図8(a)〜図9(b)を参照して詳細に検討する。
【0087】
まず、本実施形態に係る電極組立体300は、図8(a)及び図8(b)に示すように巻取られる。図8(a)及び図8(b)に示すように、前記電極組立体300は、正極板310と負極板320とが、それらの間にセパレータ330を介在して対面する。また、第1及び第2電極タブ340、350は、前記電極組立体300の巻取り芯として作用して巻取りを容易にする。このとき、前記電極タブは、セパレータ300を介して互いに反対方向に突出する。
【0088】
前記電極組立体300は、正極板310及び負極板320の一端が巻取り中心部に備えられ、他端は互いに同一方向に向かい、前記正極板310及び負極板320は、前記巻取り中心部を基準として互いに同一方向に巻取り可能である。
【0089】
図9(b)に示すように、正極板310a、310b、310cと負極板320a、320b、320c、320dとは、それらの間にセパレータ330a、330b、330c、330d、330e、330fが介在している。このとき、前記電極組立体300の中心部で第1無地部312と第2無地部322とが対面する。この場合、図示のように、第1電極タブ340と第2電極タブ350とは対面せずに離隔して存在することが好ましい。
【0090】
第1及び第2無地部312、322は、二次電池の容量に直接寄与しない。したがって、前記第1及び第2無地部312、322にカッティングされた部分313を備えることにより、電極組立体300の厚さを減少させることができる。前記カッティングされた部分313、323は、縦長が正極板310または負極板320の縦長の半分未満に備えられることができる。
【0091】
前記第1無地部312のカッティングされた部分313において、前記カッティングされた部分313の縦長lは、第1電極タブ340の付着面の縦長s’と第1極板310の短辺長さa’による。前記カッティングされた部分313の幅lは、前記第1電極タブ340の幅s’と本実施形態に係る電極組立体300の巻取り幅によって決定される。第2無地部322に存在するカッティングされた部分323も前述したのと同様である。
【0092】
前記電極タブの付着面にカッティングされた部分313、323が形成されると、無地部と電極タブとの結合が弱くなる。したがって、前記カッティングされた部分313、323は、前記無地部における電極タブが備えられていない部位に形成されることが好ましい。巻取り方向を基準として前記カッティングされた部分313の縦長lは、0超過ないし前記第1及び第2極板310、320の短辺長さa’から、前記第1電極タブ340の付着面s’の最小縦長(5mm)を減じた値(a’−5mm)未満であり得る。好ましくは、前記第1極板310の短辺長さa’を二等分した値未満である。カッティングされた部分313の幅lが第1電極タブ340の幅s’と異なる場合、前記電極組立体300の中心部の厚さが一定でない。したがって、前記カッティングされた部分313の幅lも、前記第1電極タブ340の幅s’と等しいことが好ましい。前述した内容は、前記第2無地部322のカッティングされた部分323の縦長m及び幅mにも同様に適用可能である。
【0093】
図面では、第1及び第2電極タブ340、350における前記電極タブの付着面のそれぞれの縦長s’、t’及び幅s’、t’と、前記カッティングされた部分の縦長l、m及び幅l、mが等しく示されているが、これに限定されるものではない。
【0094】
湾曲部は、巻取り時に極板及びセパレータが弓状に曲がった部分を示す部分であり、前記カッティングされた部分313、323は、巻取られる電極組立体300の湾曲部に含まれないことがある。
【0095】
図9(a)及び図9(b)に示すように、中心部には、第1無地部312及び第2無地部322が位置する。前記第1及び第2無地部312、322にカッティングされた部分が形成されている。このように、カッティングされた部分が備えられた無地部312、322において、中心部でカッティングされた部分が前記湾曲部360に含まれて巻取られる場合に問題になる。前記カッティングされた部分は、カッティングされた部分が存在しない無地部に比べて相対的に破れ損傷に弱い。したがって、前記カッティングされた部分に力が加えられると、無地部の一部またはすべてが破れることがある。また、前記カッティングされた部分は、外力に弱いため、巻取り時に中心部を一定に維持するのに邪魔になる。図9(b)に示すように、本発明に係る電極組立体300において、カッティングされた部分が弓状に曲がった部分である湾曲部に含まれないように巻取られる。好ましくは、活物質部が一部の湾曲部に含まれるようにする。
【0096】
図10及び図11は、本発明のさらに他の実施形態に係る電極組立体に関する図である。
【0097】
図10は、本発明のさらに他の実施形態に係る電極組立体の巻取り方法を示す上面図である。図11は、図10において巻取られた電極組立体の斜視図である。
【0098】
本実施形態に係る電極組立体400は、図7に示す第1及び第2極板310、320、セパレータ330、第1及び第2電極タブ340、350を用いる。したがって、後述する内容を除いた前記電極組立体400の構成及び作用は、図7に示す実施形態の電極組立体300と同一であるため、これに関する詳細な説明は省略する。
【0099】
図10に示すように、本実施形態に係る電極組立体400は、まず、前記極板が直接対面しないように、正極板310及び負極板320にそれぞれセパレータ330を備える。次に、前記正極板310は第1無地部312が左側に向かうように、前記負極板320の第2無地部322が右側に向かうように積層する。このとき、前記第1及び第2無地部312、322の少なくとも一部が対面し、それぞれの活物質部は互いに反対方向に向かうようにする。
【0100】
このように、中心部に存在する第1及び第2電極タブ340、350は巻取り芯の役割を果たし、前記極板及びセパレータは、前記巻取り芯を中心に巻取られる。具体的には、セパレータ330を備えた第1電極タブ310を反時計方向に巻いて、セパレータ320を介して負極板320を取り囲むようにし、前記負極板320も反時計方向に巻いて、前記正極板310を取り囲むようにする。これを繰り返すことにより、前記正極板310と負極板320とは、セパレータ330を介して互いに対面するようになる。このとき、前記第1及び第2電極タブ340、350が極板内で互いに対面しないように反対方向に向かうようにする。
【0101】
図10に示すように、本実施形態に係る電極組立体400は、巻取り開始部位になる中心部の湾曲部460aに第1無地部312に存在するカッティングされた部分が含まれないようにする。また、第2無地部322に存在するカッティングされた部分も湾曲部460bに含まれないようにする。前述したように、前記カッティングされた部分は、外部衝撃などによって損傷しやすくなる。したがって、カッティングされた部分に力が加えられないように、前記カッティングされた部分が湾曲部460a、460bに含まれないようにすることが好ましい。
【0102】
図11に示すように、本実施形態に係る電極組立体400と、図8に示す電極組立体300とは、前記電極組立体の巻取り方法は異なるが、同じ形状を有する。その他の電極組立体400の構成及び作用は、図8(a)及び図8(b)に示す電極組立体300と同一である。また、本発明に係る電極組立体400の巻取り方法は、図5に示すのと同様である。したがって、前記電極組立体400の構成及び作用と、巻取り方法に関する詳細な内容は省略する。
【0103】
図12〜図15は、本発明のさらに他の実施形態に係る電極組立体に関するものである。
【0104】
図12は、本発明のその他の実施形態に係る電極組立体の分解図である。図13(a)は、図12の上面を示す図であり、図13(b)は、図13(a)のY’’−Y’’ラインに沿った断面図である。図14は、図12における電極組立体の巻取り方法に関する概略図である。図15は、図14において巻取られた電極組立体の斜視図である。
【0105】
図12に示すように、本実施形態に係る電極組立体500は、正極活物質が間欠塗布された1つ以上の正極活物質部511a、511b、及び前記正極活物質部511a、511bの間に前記正極活物質が塗布されない第1無地部512を備える正極板510と、負極活物質が塗布された負極活物質部521a、521b、及び一端に前記負極活物質が塗布されない第2無地部522a、522bをそれぞれ備える2つの負極板520a、520bと、前記正極板510と負極板520a、520bとの間に介在するセパレータ530と、前記第1無地部512及び第2無地部522a、522bにそれぞれ備えられる第1電極タブ540及び第2電極タブ550a、550bとを含み、前記正極板510の上部及び下部には、前記第1無地部512及び第2無地部522a、522bの少なくとも一部が対面し、かつ、第1電極タブ540及び第2電極タブ550a、550bが極板内で互いに対面しないようにそれぞれ負極板520a、520bを備えるが、前記負極板520a、520bは互いに対面しないように備えられ、前記第1無地部512及び第2無地部522a、522bが対面する部分から前記正極板510及び負極板520a、520bを巻取って形成されることができる。
【0106】
前記正極板510は、第1無地部512を一端に備えるのではなく、正極活物質部511a、511bの間に備えることができる。図面では、前記第1無地部512を基準として、左側は第1正極活物質部511a、右側は第1正極活物質部511bで示されている。
【0107】
前記第1及び第2正極活物質部511a、511bは、同じ種類の正極活物質を塗布することにより形成されてもよいが、異なる種類の正極活物質を塗布することにより形成されてもよい。また、同じ正極活物質を使用する場合は、正極活物質部に塗布された正極活物質の厚さを異にするなどの多様な方法により活物質部に変化を加えることができる。したがって、本実施形態に係る電極組立体500を含む二次電池は、設計によるその容量などの特性をより自由に変形させることができるという利点を有する。本実施形態は、前記第1及び第2正極活物質部511a、511bを、同じ正極活物質を使用して、同一の塗布厚さに作製した。
【0108】
前記負極板520a、520bは、第1及び第2負極板520a、520bを含み、前記第1及び第2負極板520a、520bは、それぞれ第1及び第2負極活物質部521a、521b、及び第2’及び第2’’無地部522a、522bで構成されることができる。また、前記第1及び第2負極活物質部521a、521bは、それぞれ異なる負極活物質を塗布することにより形成してもよく、同じ負極活物質を塗布することにより形成してもよい。また、同じ負極活物質を使用する場合は、負極活物質部に塗布された負極活物質の厚さを異にすることができる。このように、第1及び第2負極活物質部521a、521bは、それぞれの負極活物質部に対応するように備えられる正極活物質部511a、511bにしたがって適切に変化させることができる。
【0109】
本実施形態において、前記第1及び第2負極活物質部521a、521bは、同じ負極活物質を使用して第1及び第2正極活物質部511a、511bに対応するように作製した。
【0110】
前記第2電極タブは、第2’及び第2’’電極タブ550a、550bを含むことができる。前記第2’及び第2’’電極タブ550a、550bは、第1及び第2負極板520a、520bに備えられることができ、前記第2’及び第2’’電極タブ550a、550bの幅は等しいものの、その縦長は異なるように備えられることができる。
【0111】
前記第1電極タブ540と第2’及び第2’’電極タブ550a、550bは、それぞれ前記電極組立体500の上部及び下部に備えられることができ、また、前記第1電極タブ540と第2’及び第2’’電極タブ550a、550bは、それぞれの無地部側に接する部分が面取りできる。
【0112】
図12に示すように、本実施形態に係る電極タブの大きさは、次のとおりである。巻取り方向を基準として第1無地部512に付着される第1電極タブ540の付着面の縦長uは、第1電極タブ540の短辺長さcによる。また、前記第1電極タブ540の幅uは、本実施形態に係る電極組立体500の巻取り幅による。これと同様に、第2’及び第2’’無地部522a、522bに付着される第2’及び第2’’電極タブ550a、550bの付着面の縦長v、v’は、それぞれ第2’及び第2’’極板520a、520bの短辺長さd、d’により、前記第2’及び第2’’電極タブ550a、550bの幅v、v’は、本実施形態に係る電極組立体500の巻取り幅による。
【0113】
第1電極タブ540及び第2’及び第2’’電極タブ550a、550bの大きさと、前記電極タブがそれぞれ無地部に付着される付着面の大きさは、二次電池の設計によって多様に変化させることができるが、本実施形態では等しくした。
【0114】
前述したように、前記電極タブの付着面の縦長u、v、v’が5mm未満の場合は、無地部側と前記電極タブとの付着面積が狭く、付着能が低下する。また、前記電極タブの付着面の縦長u、v、v’が前記極板の短辺長さを二等分した長さ以上の場合は、前記電極タブが互いに対面する。したがって、電極組立体500の厚さを厚くし、巻取り時に電極組立体500が変形しやすい。したがって、前記第1電極タブ540の付着面の縦長u及び第2’及び第2’’電極タブ550a、550bの付着面の縦長v、v’は、5mm以上ないし前記正極板510の短辺長さcを二等分した長さ未満が好ましい。
【0115】
また、巻取り方向を基準として前記電極タブの幅u、v、v’は、前記電極組立体500の最小巻取り幅と等しいことが好ましい。前記幅u、v、v’が異なる場合は、これらのうち、より広い長さを有する電極タブによって巻取り幅が決定される。したがって、前記電極タブのうち、幅がより広い電極タブのみが巻取り芯の役割を果たすため、巻取り時に一方向に力が偏る恐れがある。したがって、前記幅u、v、v’が互いに等しいものを使用することが好ましい。
【0116】
前述したように、本実施形態に係る第2’及び第2’’電極タブ550a、550bは、その幅は等しいものの、縦長が異なるように備えられることができる。第2’及び第2’’電極タブ550a、550bにおいて、相対的により長い縦長を有する第2’電極タブ550aは、第1電極タブ540と同一の縦長を有するように備えられることができる。これに対し、相対的に短い縦長を有する第2’’電極タブ550bの外部に突出した部分の終端は、第2’電極タブ550aに接触する。前記第2’及び第2’’電極タブ550a、550bが互いに接触する部位を抵抗溶接またはレーザ溶接などを用いて溶接する。本実施形態では、前記第2’及び第2’’電極タブ550a、550bの縦長を異なるようにしたが、前記縦長を等しくすることも可能である。
【0117】
図13(a)及び図13(b)に示すように、前記電極組立体500の中心部には、セパレータ530を介して各極板の無地部側が互いに対面するように備えられることができる。このとき、前記無地部側において、第2’及び第2’’電極タブ550a、550bは互いに対面し、かつ、前記第1電極タブ540と第2’及び第2’’電極タブ550a、550bとは互いに対面しないように積層される。したがって、セパレータ530を介して第1電極タブ540と第2’及び第2’’電極タブ550a、550bとは、互いに反対方向に前記電極組立体500の上部及び下部に備えられることができる。このとき、前記第2’及び第2’’電極タブ550a、550bは同一方向に突出する。
【0118】
以下、図14及び図15を参照して、本実施形態に係る電極組立体500の巻取り方法を説明する。
【0119】
図14に示すように、本実施形態に係る電極組立体500は、1つの正極板510、2つの第1及び第2負極板520a、520b、2つのセパレータ530で構成される。前記正極板510は、前記正極集電体のいずれの終端でもない、その内部に第1無地部512が形成されることができる。前記第1無地部512の左側には第1正極活物質部511aが形成され、右側には第2正極活物質部511bが形成される。
【0120】
正極板510の左側上面には、第1負極板520aが備えられるが、前記極板の間にはセパレータ530が介在する。また、第2負極板520bも、その間にセパレータ530を介在した状態で、前記正極板510の右側下面に備えられることができる。したがって、前記第1及び第2負極活物質部521a、521bは、それぞれ第1及び第2正極活物質部511a、511bに対応して積層される。
【0121】
また、前記正極板510の無地部側には、前面及び後面に前記第1負極板520a及び前記第2負極板520bの無地部側が対面する。ここで、前記無地部側の一面は第2’電極タブ550aが、他の一面は第2’’電極タブ550bが対面する。したがって、前記第2’及び第2’’電極タブ550a、550bは、それらの間に第1電極タブ540を介して対面するようになる。
【0122】
したがって、前記正極板510の第1正極活物質部511aは、第1負極板520aの第1負極活物質部521aとその間にセパレータ530を介して対面する。また、前記正極板510の第2正極活物質部511bも、前記第2負極板520bの第2負極活物質部521bと対面する。このように、電極組立体500は、互いに異なる極性を有する極板同士で対面するように備えられるが、それぞれの極板の活物質部は各極板の活物質部同士で対面し、無地部側は無地部同士で対面するようになる。
【0123】
電極組立体500は、図14に示すように、正極板510は、第1正極活物質部511aと前記第1正極活物質部511aに対面するように備えられる第1負極板520aを巻取るが、前記正極板510の第2正極活物質部511bと前記第2正極活物質部511bに対面するように備えられる第2負極板520bを取り囲むように巻取り可能である。
【0124】
すなわち、第1負極板520a、セパレータ530、及び正極板510の左側を反時計方向に巻いて、前記第2負極板520bを取り囲むようにする。また、セパレータ530、正極板510の右側及び第2負極板520bを反時計方向に巻いて、前記第1負極板520aを取り囲むようにする。このとき、中心部に存在する電極タブは巻取り芯として作用して巻取りを容易にする。これを繰り返すことにより、本実施形態に係る電極組立体500を形成することができる。
【符号の説明】
【0125】
10:二次電池
20:ポーチ型ケース
21:カバー
22:本体
22a:収容部
100、200、300、400、500:電極組立体
110、310、510:第1極板(正極板)
111、311、511a、511b:第1活物質部
112、312、512:第1無地部
120、320、520a、520b:第2極板(負極板)
121、321、521a、521b:第2活物質部
122、322、522a、522b:第2無地部
130、330、530:セパレータ
140、340、540:第1電極タブ
150、350、550a、550b:第2電極タブ
313、323:カッティングされた部分
360、460a、460b、560a、560b:湾曲部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1活物質が塗布された第1活物質部、及び前記第1活物質が塗布されない第1無地部を備える第1極板と、
第2活物質が塗布された第2活物質部、及び前記第2活物質が塗布されない第2無地部を備える第2極板と、
前記第1及び第2極板の間に介在するセパレータと、
前記第1及び第2無地部にそれぞれ備えられる第1及び第2電極タブとを含み、
前記第1及び第2極板は、第1及び第2無地部の少なくとも一部が対面し、かつ、第1及び第2電極タブが極板内で互いに対面しないように備えられ、前記第1及び第2無地部が対面する部分から前記第1及び第2極板を巻取って形成されたことを特徴とする電極組立体。
【請求項2】
前記第1電極タブ及び第2電極タブは、それぞれ前記電極組立体の上部及び下部に備えられることを特徴とする請求項1に記載の電極組立体。
【請求項3】
前記第1または第2電極タブは、第1または第2無地部に接する部分が面取りされることを特徴とする請求項1に記載の電極組立体。
【請求項4】
前記第1または第2電極タブのそれぞれの幅が、前記電極組立体の最小巻取り幅と等しいことを特徴とする請求項1に記載の電極組立体。
【請求項5】
前記第1または第2電極タブは、前記第1または第2無地部と対面し、前記対面する部分の縦長は、5mm以上ないし第1または第2極板の縦長の半分未満であることを特徴とする請求項1に記載の電極組立体。
【請求項6】
前記第1または第2無地部は、第1または第2電極タブが備えられていない部分にカッティングされた部分を含むことを特徴とする請求項1に記載の電極組立体。
【請求項7】
前記カッティングされた部分の縦長が、第1または第2極板の縦長の半分未満であることを特徴とする請求項6に記載の電極組立体。
【請求項8】
前記カッティングされた部分は、前記カッティングされた部分の角が面取りされるように備えられることを特徴とする請求項6に記載の電極組立体。
【請求項9】
前記カッティングされた部分は、巻取られる電極組立体の湾曲部に含まれないことを特徴とする請求項6に記載の電極組立体。
【請求項10】
前記第1及び第2極板は、第1及び第2無地部の少なくとも一部が対面し、かつ、各極板の他端が互いに反対方向に向かうように備えられることを特徴とする請求項1に記載の電極組立体。
【請求項11】
前記第1極板は、前記活物質が間欠塗布された1つ以上の第1活物質部、及び前記第1活物質部の間に備えられる第1無地部を含み、前記第1電極タブは、前記第1無地部に備えられることを特徴とする請求項1に記載の電極組立体。
【請求項12】
前記電極組立体は、第1及び第2極板の一端である第1及び第2無地部の少なくとも一部が巻取り中心部で対面し、かつ、前記第1及び第2極板の他端が互いに反対方向に向かうように備えられ、前記第1及び第2極板は、前記巻取り中心部を基準として互いに反対方向に巻取られることを特徴とする請求項1に記載の電極組立体。
【請求項13】
前記電極組立体は、第1及び第2極板の一端が巻取り中心部に備えられ、前記第1及び第2極板の他端が互いに同一方向に向かい、前記第1及び第2極板は、前記巻取り中心部を基準として互いに同一方向に巻取られることを特徴とする請求項1に記載の電極組立体。
【請求項14】
第1活物質が間欠塗布された1つ以上の第1活物質部、及び前記第1活物質部の間に前記第1活物質が塗布されない第1無地部を備える第1極板と、
第2活物質が塗布された第2活物質部、及び一端に前記第2活物質が塗布されない第2無地部をそれぞれ備える2つの第2極板と、
前記第1及び第2極板の間に介在するセパレータと、
前記第1及び第2無地部にそれぞれ備えられる第1及び第2電極タブとを含み、
前記第1極板の上部及び下部には、前記第1及び第2無地部の少なくとも一部が対面し、かつ、第1及び第2電極タブが極板内で互いに対面しないようにそれぞれ第2極板を備えるが、前記第2極板は、互いに対面しないように備えられ、前記第1及び第2無地部が対面する部分から前記第1及び第2極板を巻取って形成されることを特徴とする電極組立体。
【請求項15】
前記第1電極タブ及び第2電極タブは、それぞれ前記電極組立体の上部及び下部に備えられ、
前記第2極板に備えられるそれぞれの第2電極タブは、幅が等しく、その縦長は異なることを特徴とする請求項14に記載の電極組立体。
【請求項16】
前記第1または第2電極タブは、第1または第2無地部に接する部分が面取りされることを特徴とする請求項14に記載の電極組立体。
【請求項17】
前記第1または第2電極タブのそれぞれの幅が、前記電極組立体の最小巻取り幅と等しいことを特徴とする請求項14に記載の電極組立体。
【請求項18】
前記第1または第2電極タブは、前記第1または第2無地部と対面し、前記対面する部分の縦長は、5mm以上ないし第1または第2極板の縦長の半分未満であることを特徴とする請求項14に記載の電極組立体。
【請求項19】
前記第1極板は、無地部を介して2つの第1活物質部からなり、前記第1極板の第1活物質部のいずれか1つ及びこれに対面するように備えられる第2極板を巻取るが、前記第1極板の第1活物質部の他の1つに対面するように備えられる第2極板を取り囲むように巻取ることを特徴とする請求項14に記載の電極組立体。
【請求項20】
前記第1または第2無地部は、第1または第2電極タブが備えられていない部分にカッティングされた部分を含むことを特徴とする請求項14に記載の電極組立体。
【請求項21】
前記カッティングされた部分の縦長が、第1または第2極板の縦長の半分未満であることを特徴とする請求項20に記載の電極組立体。
【請求項22】
前記カッティングされた部分は、前記カッティングされた部分の角が面取りされるように備えられることを特徴とする請求項20に記載の電極組立体。
【請求項23】
前記カッティングされた部分は、巻取られる電極組立体の湾曲部に含まれないことを特徴とする請求項20に記載の電極組立体。
【請求項24】
請求項1〜請求項23のいずれか1項に記載の電極組立体と、前記電極組立体を収容するケースとを含むことを特徴とする二次電池。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4(a)】
image rotate

【図4(b)】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6(a)】
image rotate

【図6(b)】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8(a)】
image rotate

【図8(b)】
image rotate

【図9(a)】
image rotate

【図9(b)】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13(a)】
image rotate

【図13(b)】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2012−169247(P2012−169247A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−133999(P2011−133999)
【出願日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】