説明

電気抵抗測定装置及び電気抵抗測定方法

【課題】実効性のあるシート材の電気抵抗値を精度良く測定することができる電気抵抗測定装置及び電気抵抗測定方法を提供する。
【解決手段】本発明の電気抵抗測定装置は、導電性を有する上金属ロール1と、上金属ロール1に対向して配置された導電性を有する下駆動金属ロール6と、上金属ロール1に電圧を印加する高圧電源4とを有する。また、本発明の電気抵抗測定装置は、加硫ゴムシート10が、金属ロール1、6の間を金属ロール1、6に接触しつつ通過する際に形成される、加硫ゴムシート10を抵抗体とした電気回路における電圧を測定する電圧測定装置9を有する。さらに本発明の電気抵抗測定装置は、電圧測定装置9の測定結果に基づき、加硫ゴムシート10の電気抵抗値を算出する演算処理部20を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート材の電気抵抗を測定する電気抵抗測定装置及び電気抵抗測定方法に関する。特に、本発明は、体積抵抗率が103〜106Ωcmの中抵抗領域にあり、プリンタ等のロールに用いられる加硫ゴムシートの電気抵抗の測定を対象とするものである。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンタ等に組み込まれる帯電ロール、転写ロール、現像ロール、トナー供給ロール、クリーニングロールといったOAロールには、体積抵抗率が103Ωcm〜106Ωcmの中抵抗領域にある加硫ゴムが多く使われている。
【0003】
体積抵抗率が105Ωcm以下の導電性ゴムの体積抵抗率の試験評価方法に関しては種々知られている。
【0004】
日本ゴム協会標準規格であるSRIS2301導電性ゴムおよびプラスチックの体積抵抗率試験方法では、電圧電流法やホイトストンブリッジ法が知られている。SRIS2304ゴムおよびゴム状類似物の体積抵抗率試験方法では、検流計を用いる比較法、直流増幅器を用いる電圧電流計法が知られている。また、一般にはJISK6911熱硬化性プラスチック一般試験法の抵抗率測定に沿って評価される。
【0005】
JISK6911による抵抗率測定方法は、電極と絶縁抵抗測定装置からなる直流回路に2mm厚の試料となる加硫ゴムシート試験片を置き、試料内部を流れる電流を測定することにより求めるものである。この測定方法によると、1回の測定において加硫ゴムシートの直径50mmの面積範囲を使っての測定となる。
【0006】
この他、特許文献1には、導電性ゴムロールを回転しながら電気抵抗値を自動測定する導電性ゴムロールの抵抗値測定装置が開示されている。
【特許文献1】特開2001−349913号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年の複写機、プリンタの性能向上によってその導電性能も厳しい精度が要求されている。そのため生産時に使用材料となるゴムコンパウンドの電気特性評価も高精度、実効的なものが求められている。
【0008】
上述したJISK6911による測定はシートの一範囲をポイント的に測定するものであり、加硫ゴム全体の電気特性を判断するには複数点を測定し、平均的な判断をする。よって、この方法は、広いエリアを総じて判断するには不向きである。また、工場での生産用評価においてもサンプル試料の作成や測定に多くの工数を使用してしまう。さらに、測定条件において変移要素が印加電圧や標準抵抗といったものに限られ、多様な生産製品に対し関連性をつける作業が複雑になっていた。そして複雑でありながら、あまり、実効的ではなかったため、更なる技術の向上が求められている。
【0009】
また、特許文献1に開示された装置は、測定対象がロール形状をしたものであり、シート形状のものには対応していない。
【0010】
そこで、本発明は、実効性のあるシート材の電気抵抗値を精度良く測定することができる電気抵抗測定装置及び電気抵抗測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の電気抵抗測定装置は、導電性を有する第1のロールと、第1のロールに対向して配置された導電性を有する第2のロールと、第1のロールに電圧を印加する電源とを有する。また、本発明の電気抵抗測定装置は、電圧測定手段を有する。この電圧測定手段は、シート材が、第1のロール及び第2のロールの間を第1のロール及び第2のロールに接触しつつ通過する際に形成される、シート材を抵抗体とした電気回路における電圧を測定する。また、本発明の電気抵抗測定装置は、電圧測定手段の測定結果に基づき、加硫ゴムシートの電気抵抗値を算出する算出手段を有する。
【発明の効果】
【0012】
本願発明によれば、実効性のあるシート材の電気抵抗値を精度良く測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1に、本実施形態の加硫ゴムシート用の電気抵抗測定装置の要部の模式的な斜視図を示す。また、図2に、図1中の矢印A方向からみた矢視図を示す。
【0014】
電気抵抗測定装置は、上金属ロール1と、荷重機構2と、分銅3と、高圧電源4と、交流発信器5と、下駆動金属ロール6と、電圧測定装置9と、搬送コロ12と、ガイドコロ13と、演算処理部20とを有する。なお、以下の説明において、上金属ロール1および下駆動金属ロール6をまとめて、金属ロール1、6と呼称する場合もある。
【0015】
本実施形態の電気抵抗測定装置は、加硫ゴムシート10が、金属ロール1、6の間を、金属ロール1、6に接触しつつ通過する際の電気抵抗を測定する装置である。以下、本装置について詳細に説明する。
【0016】
上金属ロール1および下駆動金属ロール6は抵抗測定用のロールである。これらロールの材質は、金属等、測定にかかる加硫ゴムシートの電気抵抗に対して影響がない程度の導電性、硬さを持つものであれば特に制限は無い。すなわち、上金属ロール1及び下駆動金属ロール6は、導電性を有するものであれば、弾性体であってもよいし、実質的に剛体であってもよい。また、金属ロール1、6には、表面保護、表面性のためメッキ等の表面処理を施したものも含まれる。さらに、金属ロール1、6の内部は中空であっても問題はない。
【0017】
第1のロールである上金属ロール1は導電性を有する。また、上金属ロール1は、シャフト1aを軸として回転可能に軸受機構11に保持されている。この軸受機構11は、上金属ロール1を回転可能に保持するとともに、上金属ロール1が下駆動金属ロール6と接触しないよう、常時一定の間隙を保持する機能を有する。軸受機構11はU字形状の軸受構造を有し、上金属ロール1のシャフト1aを保持している。軸受機構11は、軸受機構11の底部11aを下限として上金属ロール1を垂直上方向に任意の高さに調整できる。
【0018】
また、上金属ロール1には、直流電圧、および必要に応じこれに交流電圧を載せた電圧がかかるよう、高圧電源4および交流発振装置5が電気的に接続されている。
【0019】
荷重機構2は、上金属ロール1の両端部から延出したシャフト1aにそれぞれ設けられており、両側のシャフト1aに分銅3により均等に荷重をかける機構である。荷重機構2は、絶縁性の部材からなり、支柱2aと、ガイド部2bと、軸受部2cとを有する。支柱2aの上端には分銅3が着脱可能に取り付けられている。支柱2aの下端に設けられた軸受部2cは、上金属ロール1のシャフト1aが回転可能な状態で当接させる。ガイド部2bは、支柱2aが上下にスムーズに動くようにガイドしている。
【0020】
分銅3は、必要に応じ、任意の重さのものに変更可能である。この分銅3は、加硫ゴムシート10と上金属ロール1とを隙間無く接触させるための荷重を印加するものである。つまり、加硫ゴムシート10の反発力弾性力に弾かれない程度に、上金属ロール1によって加硫ゴムシート10を安定して押さえつけることができるものであれば、分銅3に限定されるものではない。例えば、荷重の印加方法としては、ばね、ゴム等の弾性部材により付勢する他、油圧、水圧、空気圧等を印加する方法が挙げられる。
【0021】
第2のロールである下駆動金属ロール6は、上金属ロール1に対向して配置されたギア7を介して不図示のモータにより駆動される。導電性を有する下駆動金属ロール6には、交換可能な標準抵抗8と、電圧測定装置9とが電気的に接続されている。
【0022】
上金属ロール1と下駆動金属ロール6との間の間隙は不図示のレーザ変位計によってモニタリングされる。
【0023】
上金属ロール1および下駆動金属ロール6の直径は、径が小さいほど測定にかかる接触面が少なくなり、これとは逆に直径が大きいほど接触面は大きくなる。つまり、上金属ロール1および下駆動金属ロール6による測定は、加硫ゴムシート10の電気抵抗を測る電極面積を変える要素を有するが、装置の構成上、20mm以上50mm以下の範囲内とするのが好ましい。
【0024】
金属ロール1、6の幅は測定試料の幅Hより広い。
【0025】
また、測定試料および条件によって径の違う金属ロール1、6、分銅3を使用することで測定電極面積にあたるニップ幅Nは調整可能である。ニップ幅Nは、金属ロール1、6の外径、測定時の金属ロール1、6の間隙の大きさ、及び加硫ゴムシート10の厚みより求められる。本装置は、ニップ幅Nを調整することで、加硫ゴムシート10を圧縮して測定することも可能であり、試料のゴム物性にあわせた効果的な測定条件が可能となる。
【0026】
加硫ゴムシート10の電気抵抗物性を判断する際にはこれらニップ幅Nと測定試料幅の電極面積を基に判断を行なう。
【0027】
シート材である加硫ゴムシート10は任意の幅H、長さL及び厚みDを選択可能である。もっとも、加硫ゴムシート10はプレス成形機で歪なく成形するため、概ね幅H100mm〜150mm、長さL150mm〜200mm、厚みD0.5mm〜5mm程度のものが望ましい。なお、幅H及び長さLに関しては、一般的な小スケールのプレス機でシート成形をする際、使用可能な金型の制限を受けることとなる。また、厚みDは、薄過ぎるとシート成形時に厚みムラの影響を拾い易く、一方、厚過ぎると廻り込み電流が多く発生し、精度を求める場合には不向きとなる。
【0028】
搬送コロ12は、金属ロール1、6と軸平行に複数配置されており、金属ロール1、6間に搬送される加硫ゴムシート10を加硫ゴムシート10の下面側から支持する。
【0029】
ガイドコロ13は、加硫ゴムシート10の進行方向に対して垂直に設けられており、加硫ゴムシート10の幅方向に配置されることで加硫ゴムシート10の幅方向の移動を規制する。
【0030】
高圧電源4は、上金属ロール1に対して任意の直流電圧を供給するための電源である。
【0031】
交流発信器5は、高圧電源4からの直流電圧に交流電圧を印加するための装置である。
【0032】
電圧測定手段である電圧測定装置9は、加硫ゴムシート10が、金属ロール1、6の間を、金属ロール1、6に接触しつつ通過する際に形成される電気回路における、電流、標準抵抗8の部位での電圧を測定する装置である。
【0033】
算出手段である演算処理部20は、加硫ゴムシート10のニップ面積、厚み、電圧測定装置9からの測定値に基づき、加硫ゴムシート10の電気抵抗値を演算し、出力する機能を有する。また、演算処理部20は、計測時間や金属ロール1、6の回転速度をパラメータとすることで、必要な面積で平均化した加硫ゴムシート10の電気抵抗値を算出することができる。
【0034】
次に、本実施形態の電気抵抗測定装置による加硫ゴムシートの電気抵抗測定方法について説明する。
【0035】
まず、加硫ゴムシート10の厚み以下であり、かつ金属ロール1、6が互いに接触しないように、上金属ロール1と下駆動金属ロール6の間隙を軸受機構11により設定する。
【0036】
次に、下駆動金属ロール6を一定速度で回転させる。また、上金属ロール1には、高圧電源4により任意の直流電圧が印加される。なお、必要に応じて交流発信器5により交流電圧が印加される。
【0037】
搬送コロ12上に載置された加硫ゴムシート10は、搬送コロ12およびガイドコロ13によって金属ロール1、6の間隙へと案内、搬送される。
【0038】
金属ロール1、6の間隙へと進入した加硫ゴムシート10は、回転駆動される下駆動金属ロール6によって搬送されることで、金属ロール1、6に接触しながら、所定時間をかけて金属ロール1、6間を通過する。金属ロール1、6の間隙は、加硫ゴムシート10の厚み、硬さ、及び分銅3の荷重により一定の距離に保たれている。
【0039】
加硫ゴムシート10が、金属ロール1、6の間を金属ロール1、6に接触しつつ通過する際に形成される、加硫ゴムシート10を抵抗体とした電気回路における電圧を、標準抵抗8の部位で電圧測定装置9によって検出する。
【0040】
演算処理部20は、加硫ゴムシート10のニップ面積、厚みを演算処理して、加硫ゴムシート10の電気抵抗を算出する。また、演算処理部20は、計測時間や金属ロール1、6の回転速度をパラメータとして、必要な面積で平均化した加硫ゴムシート10の電気抵抗値を算出する。
【0041】
以上のとおり、本実施形態の電気抵抗測定装置は、金属ロール1、6の間を移動している加硫ゴムシート10の電気抵抗を測定するものである。すなわち、加硫ゴムシート10の抵抗測定値を、測定部と非測定部とを移動させつつ測定するので、実機に近い状態での測定値となる。
【0042】
また、金属ロール1、6間を通過する加硫ゴムシート10の測定面積を大きくするほど、得られる抵抗値と製品としての抵抗値との相関が高くなる。よって、所望する製品の抵抗値を得られそうにない材料を早い段階で排除できるため、生産上のロスを抑えることができる。
【0043】
加硫ゴムシート10の電気抵抗の測定値は、加硫ゴムシート10の厚みやばらつき、シートが圧縮されることによる抵抗変動、あるいはロールとして弾性体を使用する場合におけるロール寸法のばらつき、ロールの圧縮変動により影響を受けることが考えられる。しかしながら、本実施形態の場合、測定面積を広く取ることでデータが平準化されるため、圧縮による抵抗値の変動の影響を考慮する必要なく、良好な測定結果が得られる。
(実施例)
以下、具体的に本発明の実施例を説明する。
【0044】
上金属ロール1は、直径30mm、長さ200mmのSUS304製の円柱を配した金属ロールに表面にニッケルメッキを施したものを用いた。シャフト1aは、直径10mm、長さ240mmである。
【0045】
下駆動金属ロール6は、直径30mm、長さ200mmのSUS304製のものを用い、その片側に同径の樹脂製のギアが設けられたものを用いた。
【0046】
加硫ゴムシート10は、エチレン−プロピレン(ジエン)ゴムを主材とするものである。そして、これに導電性カーボン、補強剤、可塑剤、充填剤、加硫剤、加工補助剤等をニーダーおよびオープンロールで充分に混練した。これらを材料とし、シート成形用金型を装填したプレス成形機にて縦横幅120mm×150mm、厚み2mmの加硫ゴムシートとした。
【0047】
高圧電源4には、TReC社製MODEL−610Dを用い、電圧測定装置9には、マルチ電圧測定装置であるFLUKE社製Models179を用いた。
【0048】
上金属ロール1の表面と下駆動金属ロール6の表面と間隔は、1.5mm以上の間隔とした。
【0049】
加硫ゴムシート10への荷重w(g)は、分銅3、荷重機構2の支柱2aと軸受部2cとの重量、及び上金属ロール1の重量の合算荷重である。
【0050】
下駆動金属ロール6はρ(rpm)で回転させ、標準抵抗8をR(kΩ)、高圧電源4からの直流電圧をDc(V)としたとき、標準抵抗8にかかる電圧Vr(V)を電圧測定装置9により測定した。
【0051】
加硫ゴムシート10が金属ロール1、6を通過している3秒間の平均電圧を測定し、その際の電流量から2mm加硫ゴムシートの抵抗の近似値を演算処理部20により算出した。
【0052】
印加電圧Dc(V)を100(V)とした場合(実施例1)と、200(V)とした場合(実施例2)の、同一処方の加硫ゴムシート10を30枚測定した際の測定値の最大、最小、平均値を表1に示す。また、測定値分布を図3に示す。
【0053】
【表1】

【0054】
(比較例)
次に、本実施形態に対する比較例として一般的な高抵抗率計を使用して、加硫ゴムシートの電気抵抗値を測定した。
【0055】
高抵抗率計には、三菱化学(株)製ハイレスタ−UP(MCP−HT450)を使
用した。プローブにはURSタイプを用いて体積抵抗率を測定した。
【0056】
測定試料となる加硫ゴムシート10は、上述した実施例と同じものである。
【0057】
印加電圧を100(V)とした場合(比較例1)と、250(V)とした場合(比較例2)の、同一処方の加硫ゴムシート10を30枚測定した際の体積抵抗率を測定印加電圧に対する測定値の最大、最小、平均値を表2に示す。また、30点測定した際の測定値分布を図4に示す。
【0058】
【表2】

【0059】
本発明の実施例と比較すると、高抵抗率計を使用した測定では約1乗オーダーのばらつきに対し、本発明による電気抵抗測定装置では約0.2オーダーの範囲で測定がなされていることがわかる。このように、本発明の電気抵抗測定装置による測定結果は、精度良く実効性を有することが確認された。
【0060】
本発明の電気抵抗測定装置は、加硫ゴムシート10の広い範囲を平準化して判断するため、更には均一な荷重によって金属ロール1、6と加硫ゴムシート10を密着させた状態で測定する。このような測定を行うことによって、一シート内の抵抗バラツキやシート成形時の微細な厚みムラ等を吸収して測定できる優位性を持つことできる。これにより、実効性を有する抵抗値を精度良く測定することができた。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本実施形態の加硫ゴムシート用の電気抵抗測定装置の要部の模式的な斜視図である。
【図2】図1中の矢印A方向からみた矢視図である。
【図3】本発明の実施例における電気抵抗測定装置により得られた電気抵抗値の測定分布図である。
【図4】本発明の比較例における高抵抗率計により得られた電気抵抗値の測定分布図である。
【符号の説明】
【0062】
1 上金属ロール
4 高圧電源
6 下駆動金属ロール
9 電圧測定装置
10 加硫ゴムシート
20 演算処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート材の電気抵抗を測定する電気抵抗測定装置において、
導電性を有する第1のロールと、
前記第1のロールに対向して配置された導電性を有する第2のロールと、
前記第1のロールに電圧を印加する電源と、
前記シート材が、前記第1のロール及び前記第2のロールの間を前記第1のロール及び前記第2のロールに接触しつつ通過する際に形成される、前記シート材を抵抗体とした電気回路における電圧を測定する電圧測定手段と、
前記電圧測定手段の測定結果に基づき、前記シート材の電気抵抗値を算出する算出手段と、を有することを特徴とする電気抵抗測定装置。
【請求項2】
前記第1のロールに一定の荷重を印加する荷重機構を有する、請求項1に記載の電気抵抗測定装置。
【請求項3】
前記荷重機構は、分銅により、前記第1のロールに荷重を印加する、請求項2に記載の電気抵抗測定装置。
【請求項4】
前記荷重機構は、弾性部材により、前記第1のロールに荷重を印加する、請求項2に記載の電気抵抗測定装置。
【請求項5】
前記電源は、直流電圧、または直流電圧に交流電圧を加えた電圧を供給する、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電気抵抗測定装置。
【請求項6】
前記第1のロール及び前記第2のロールの外径が20mm以上50mm以下である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電気抵抗測定装置。
【請求項7】
前記第1のロール及び前記第2のロールは弾性体である、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の電気抵抗測定装置。
【請求項8】
前記第1のロール及び前記第2のロールは剛性を有する部材からなる、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の電気抵抗測定装置。
【請求項9】
前記シート材は加硫ゴムシートであり、厚みが0.5mm以上5.0mmの前記加硫ゴムシートの電気抵抗値を測定する、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の電気抵抗測定装置。
【請求項10】
シート材の電気抵抗を測定する電気抵抗測定方法において、
前記シート材を、導電性を有する第1のロールと、前記第1のロールに対向して配置された導電性を有する第2のロールとの間を前記第1のロール及び前記第2のロールに接触させつつ通過させる工程と、
前記第1のロールに電圧を印加する工程と、
前記シート材を前記第1のロール及び前記第2のロールに接触させつつ通過させている際に形成される、前記シート材を抵抗体とした電気回路における電圧を測定する工程と、
前記電圧の測定結果に基づき、前記シート材の電気抵抗値を算出する工程とを含むことを特徴とする電気抵抗測定方法。
【請求項11】
前記第1のロールに一定の荷重を印加させつつ、前記シート材を通過させる工程を含む、請求項10に記載の電気抵抗測定方法。
【請求項12】
直流電圧、または直流電圧に交流電圧を加えた電圧を前記第1のロールに印加する、請求項10または11に記載の電気抵抗測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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