説明

電気接続部材および電気接続部材の製造方法

【課題】 電気接続部材の着脱を繰り返した場合であっても、電気接続部材同士の接続保持力や電気特性の低下を防止することができ、しかも、全体としてスペースを小さくすることができ、電気接続部材の小型化・薄型化を図ることができる電気接続部材およびこの電気接続部材の製造方法を提供する。
【解決手段】 相互に対応する2つの接続部材を相互に嵌合することによって、電気的に接続される電気接続部材であって、接続部材が、導電性の略平板状の基材部と、基材部から突設するように形成された接点部とを備え、一方の接続部材の接点部の基端部分がテーパー状に広がっているとともに、接点部の先端部分に極大径部が形成されており、一方の接続部材の接点部の基端部分の最大径が、接点部の先端部分の極大径部よりも大きく形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路や回路基板などを相互に電気的に接続するための電気接続部材および電気接続部材の製造方法に関する。具体的には、電気接続部材の着脱を繰り返しても、電気接続部材同士の接続保持力や電気特性の低下を防止することができる電気接続部材および電気接続部材の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
小型化が望まれるような電気・電子機器類においては、その電気・電子機器類において用いられる集積回路や電子回路基板などを相互に電気的に接続するための電気接続部(コネクター)についても、小型化・薄型化が強く望まれている。
【0003】
一方で、集積回路や電子回路基板などの修理やサブアセンブリの交換などのために、容易に着脱が行えることも要求されるとともに、繰り返し着脱を行ったとしても、電気的な接続不良が発生しないことが求められる。
【0004】
このような要求に応えるために、特許文献1(特公平8−31342号公報)では、図16に示すような電気接続部材が提案されている。
【0005】
図16の電気接続部材100は、第1及び第2の接点部材110,120から構成されており、第1の接点部材110には、その電極112表面に設けられた指状突起114を有している。一方、第2の接点部材120は、より軟質な導電性材料から成る電極122により構成されており、第1の接点部材110の指状突起114を、第2の接点部材の電極122に押し込むことによって、密着した電気的接続を形成している。なお、符号116,126はそれぞれ、第1の接点部材110,第2の接点部材120と接続される回路基板である。
【0006】
また、特許文献2(特開平11−121061号公報)では、図17に示すような電気接続部材が提案されている。図17の電気接続部材200も、図16の電気接続部材100と同様に、互いに嵌合する第1及び第2の接点部材210,220から構成されている。
【0007】
そして、第1の接点部材210は、その表面に薄膜状に形成された第1の電極212と、第1の電極212の表面に形成された導電性の複数の第1の突起214から構成されている。そして、この第1の突起214のそれぞれは、第1の電極の表面から所定の高さで突出しており、第1の電極の表面に平行な断面の面積が所定の高さのところで極大となり、かつ、先端方向に次第に細くなるように形成されている。
【0008】
なお、第2の接点部材220については、第1の接点部材210と同様な形状で第2の突起224が形成されており、複数の第1の突起214の隙間に複数の第2の突起224を互いに挿入し合うことで嵌合し、第1及び第2の電極212,222間の電気的接続と、第1及び第2の接点部材210,220間の保持力を有するように構成されている。なお、符号216,226はそれぞれ、第1の接点部材210,第2の接点部材220と接続される回路基板である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特公平8−31342号公報
【特許文献2】特開平11−121061号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1で提案される電気接続部材100では、第1の接点部材110の指状突起114を、第2の接点部材120の電極122に押し込むことによって、電気的接続を形成しているため、電極112に平行な方向の応力には対処することができ、ずれることを防止できるが、電極112に垂直な方向の応力には対処することができず、第1の接点部材110と第2の接点部材120が容易にはずれてしまうことがあった。
【0011】
このため、第1の接点部材110と第2の接点部材120がはずれることを防ぐために、クランプやカバーなどを用いて、第1の接点部材110と第2の接点部材120が容易にはずれることを防ぐ必要があり、全体として大きなスペースが必要となっていた。
【0012】
一方、特許文献2で提案される電気接続部材200では、第1の突起214と第2の突起224が嵌合することによって、第1の接点部材210と第2の接点部材220の間の接続保持力を保つことができ、クランプやカバーなどを用いなくとも、第1の接点部材210と第2の接点部材220が容易にはずれることはなく、電気的な接続を維持することができる。
【0013】
しかしながら、第1の接点部材210と第2の接点部材220の着脱の際に、第1の突起214の先端と第2の接点部材220の電極222表面において摩擦が生じ、また同様に、第2の突起224の先端と第1の接点部材210の電極212表面において摩擦が生じるため、第1の接点部材210と第2の接点部材220の着脱を繰り返すことによって、突起214,224の先端や電極212,222表面が摩耗するため電気的特性が低下してしまったり、突起224が破損することにより接続保持力が低下してしまうことがあった。
【0014】
本発明はこのような現状を鑑み、電気接続部材の着脱を繰り返した場合であっても、電気接続部材同士の接続保持力や電気特性の低下を防止することができ、しかも、接続部分を薄くすることができる電気接続部材およびこの電気接続部材の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、前述したような従来技術における課題および目的を達成するために発明されたものであって、本発明の電気接続部材は、相互に対応する2つの接続部材を相互に嵌合することによって、電気的に接続される電気接続部材であって、
前記接続部材が、導電性の略平板状の基材部と、基材部から突設するように形成された接点部とを備え、
一方の接続部材の接点部の基端部分がテーパー状に広がっているとともに、接点部の先端部分に極大径部が形成されており、
前記一方の接続部材の接点部の基端部分の最大径が、接点部の先端部分の極大径部よりも大きいことを特徴とする。
【0016】
このように構成することによって、一方の接続部材の接点部の基端部分がテーパー状に広がっているので、一方の接続部材を、他方の接続部材に挿入した場合に、他方の接続部材の接点部の先端部が、一方の接続部材の基材部と、強く触れ合うことがないので、一方の接続部材の基材部が摩耗することがない。
【0017】
従って、電気接続部材の着脱を繰り返した場合であっても、電気接続部材同士の電気的
な接続不良が生じず、電気特性の低下を防止することができる。
【0018】
また、一方の接続部材の接点部と、他方の接続部材の接点部とが嵌合しているため、基材部と平行な方向の応力のみならず、基材部と垂直な方向の応力にも対処することができ、十分な接続保持力を確保することができるので、接続部材同士が容易にはずれることはない。
【0019】
また、本発明の電気接続部材は、他方の接続部材の接点部の基端部分がテーパー状に広がっているとともに、接点部の先端部分に極大径部が形成されており、
前記他方の接続部材の接点部の基端部分の最大径が、接点部の先端部分の極大径部よりも大きいことを特徴とする。
【0020】
このように構成することによって、一方の接続部材の接点部と、他方の接続部材の接点部とが、確実に嵌合し、容易に嵌合状態が解除されないので、基材部と平行な方向の応力のみならず、基材部と垂直な方向の応力にも対処することができ、十分な接続保持力を確保することができるので、接続部材同士が容易にはずれることはない。
【0021】
また、一方の接続部材の接点部の基端部分のみならず、他方の接続部材の接点部の基端部分もテーパー状に広がっているので、一方の接続部材を、他方の接続部材に挿入した場合に、一方の接続部材の接点部の先端部と、他方の接続部材の基材部とが、また、他方の接続部材の接点部の先端部と、一方の接続部材の基材部とが、強く触れ合うことがないので、一方の接続部材の基材部および他方の接続部材の基材部が摩耗することがない。
【0022】
従って、電気接続部材の着脱を繰り返した場合であっても、電気接続部材同士の電気的な接続不良が生じず、電気特性の低下を防止することができる。
【0023】
また、本発明の電気接続部材は、他方の接続部材の接点部が、基材部から略垂直に突設されていることを特徴とする。
【0024】
このように構成した場合であっても、一方の接続部材の接点部が、他方の接続部材の接点部とくさび状に当接することによって、接続部材同士の嵌合が容易にはずれることはない。
【0025】
また、一方の接続部材を、他方の接続部材に挿入した場合に、他方の接続部材の接点部の先端部と、一方の接続部材の基材部とが、強く触れ合うことがないので、一方の接続部材の基材部が摩耗することがない。
【0026】
さらには、一方の接続部材の接点部の先端部は、他方の接続部材の接点部と当接することがなく、摩耗することがない。
【0027】
従って、電気接続部材の着脱を繰り返した場合であっても、電気接続部材同士の電気的な接続不良が生じず、電気特性の低下を防止することができる。
【0028】
また、本発明の電気接続部材は、他方の接続部材の接点部の先端部分に最大径部が形成されていることを特徴とする。
【0029】
このように構成した場合であっても、一方の接続部材の接点部と、他方の接続部材の接点部とが、確実に嵌合し、容易に嵌合状態が解除されないので、基材部と平行な方向の応力のみならず、基材部と垂直な方向の応力にも対処することができ、十分な接続保持力を確保することができるので、接続部材同士が容易にはずれることはない。
【0030】
また、一方の接続部材を、他方の接続部材に挿入した場合に、他方の接続部材の接点部の先端部と、一方の接続部材の基材部とが、強く触れ合うことがないので、一方の接続部材の基材部が摩耗することがない。
【0031】
さらには、一方の接続部材の接点部の先端部と、他方の接続部材の接点部の先端部とが当接することがなく、摩耗することがない。
【0032】
従って、電気接続部材の着脱を繰り返した場合であっても、電気接続部材同士の電気的な接続不良が生じず、電気特性の低下を防止することができる。
【0033】
また、本発明の電気接続部材の製造方法は、前述のいずれかに記載の電気接続部材の製造方法であって、
基板上に光硬化性組成物を硬化させて積層することによって、各接続部材の形状に対応するレプリカを作製するレプリカ作製工程と、
前記レプリカ作製工程によって作製されたレプリカ上に、硬化樹脂を硬化させた後、レプリカを取り除いて、成形用型を作製する成形用型作製工程と、
前記成形用型作製工程によって作製された成形用型を用いて、成形用型の表面に導電材料層を形成して、接続部材を作製する導電材料層形成工程と、
前記導電材料層形成工程によって作製された接続部材を成形用型から取り外して、接続部材を得る接続部材作製工程と、
を備えることを特徴とする。
【0034】
このように構成することによって、基板上に光硬化性組成物を硬化させて積層することによって、各接続部材の形状に対応するレプリカを作製し、レプリカ上に、硬化樹脂を硬化させた後、レプリカを取り除いて、成形用型を作製し、成形用型の表面に導電材料層を形成して、接続部材を作製して、接続部材を成形用型から取り外すだけで、接続部材を得ることができ、複雑な工程を経ることなく、製造コストを低減することができ、しかも、例えば、集積回路や回路基板などを相互に電気的に接続するための微細な電気接続部材を得ることができる。
【0035】
また、本発明の電気接続部材の製造方法は、前記レプリカ作製工程において、液体状の光硬化性組成物を収容した液槽に、基板を沈降させて、光を所定パターンに照射して、光硬化性組成物を硬化させる工程を繰り返すことによって、基板上に光硬化性組成物を硬化積層し、レプリカを作製することを特徴とする。
【0036】
このように構成することによって、液体状の光硬化性組成物を収容した液槽に、基板を沈降させて、光を所定パターンに照射して、光硬化性組成物を硬化させる工程を繰り返すだけで、基板上に光硬化性組成物を所定の形状に硬化積層でき、レプリカを作製することができ、複雑な工程を経ることなく、製造コストを低減することができ、しかも、例えば、集積回路や回路基板などを相互に電気的に接続するための微細な電気接続部材を得ることができる。
【発明の効果】
【0037】
本発明の電気接続部材によれば、一方の接続部材の接点部の基端部分がテーパー状に広がっているため、一方の接続部材を、他方の接続部材に挿入した場合に、他方の接続部材の接点部の先端部が、一方の接続部材の基材部と、強く触れ合うことがないので、一方の接続部材の基材部が摩耗することがない。
【0038】
このため、電気接続部材の着脱を繰り返した場合であっても、電気接続部材同士の電気
的な接続不良が生じず、電気特性の低下を防止することができる。
【0039】
さらには、一方の接続部材の接点部と、他方の接続部材の接点部とが、嵌合しているため、基材部と平行な方向の応力のみならず、基材部と垂直な方向の応力にも対処することができ、十分な接続保持力を確保することができるので、接続部材同士が容易にはずれることはない。
【0040】
また、本発明の電気接続部材の製造方法によれば、基板上に光硬化性組成物を硬化させて積層することによって、各接続部材の形状に対応するレプリカを作製し、レプリカ上に、硬化樹脂を硬化させた後、レプリカを取り除いて、成形用型を作製し、成形用型の表面に導電材料層を形成して、接続部材を作製して、接続部材を成形用型から取り外すだけで、接続部材を得ることができ、複雑な工程を経ることなく、製造コストを低減することができ、しかも、例えば、集積回路や回路基板などを相互に電気的に接続するための微細な電気接続部材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図1は、本発明の電気接続部材の実施例の一方の接続部材を模式的に示す拡大断面図である。
【図2】図2は、本発明の電気接続部材の実施例の他方の接続部材を模式的に示す拡大断面図である。
【図3】図3は、図1の一方の接続部材と、他方の接続部材を、電気的に接続する方法を模式的に説明する拡大断面図である。
【図4】図4は、図1の一方の接続部材と、他方の接続部材を、電気的に接続した状態を模式的に示す説明する拡大断面図である。
【図5】図5は、本発明の電気接続部材を用いた一例を示す斜視図である。
【図6】図6は、本発明の電気接続部材の他の実施例の他方の接続部材を模式的に示す拡大断面図である。
【図7】図7は、図1の一方の接続部材と、図6の他方の接続部材を、電気的に接続した状態を模式的に示す説明する拡大断面図である。
【図8】図8は、接続部材の接点部同士の嵌合状態を模式的に示す部分拡大断面図である。
【図9】図9は、本発明の電気接続部材の他の実施例の他方の接続部材を模式的に示す拡大断面図である。
【図10】図10は、図1の一方の接続部材と、図9の他方の接続部材を、電気的に接続した状態を模式的に示す説明する拡大断面図である。
【図11】図11は、接続部材の接点部同士の嵌合状態を模式的に示す部分拡大断面図である。
【図12】図12は、光積層造形法を示す概略断面図である。
【図13】図13は、本発明の電気接続部材の製造方法の概略を示す断面図である。
【図14】図14は、本発明の電気接続部材の製造方法の概略を示す断面図である。
【図15】図15は、本発明の電気接続部材の製造方法の概略を示す断面図である。
【図16】図16は、従来の電気接続部材の断面図である。
【図17】図17は、従来の電気接続部材の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、本発明の実施の形態(実施例)を、図面に基づいてより詳細に説明する。
(A)電気接続部材の構成
図1は、本発明の電気接続部材の実施例の一方の接続部材を模式的に示す拡大断面図、図2は、本発明の電気接続部材の実施例の他方の接続部材を模式的に示す拡大断面図、図3は、図1の一方の接続部材と、図2の他方の接続部材を電気的に接続する方法を説明す
る拡大断面図、図4は、図1の一方の接続部材と、図2の他方の接続部材を電気的に接続した状態を説明する拡大断面図、図5は、本発明の電気接続部材を用いた例を示す斜視図である。
【0043】
図1から4に示すように、本発明の電気接続部材10は、互いに対向した一方の接続部材12と他方の接続部材14から構成される。
【0044】
接続部材12は、導電性の略平板状の基材部16と、この基材部16の表面に突設するように形成された複数の接点部18を有している。
【0045】
複数の接点部18は、それぞれ略同一形状であり、かつ、基材部16から略同一の高さで突設されている。また、複数の接点部18は、基材部16の表面上に略一様に等間隔に形成されている。なお、接点部18の間隔としては、後述するように、他方の接続部材14の複数の接点部22の隙間に、一方の接続部材12の接点部18が挿入できれば、特に限定されるものではないが、後述する、先端部分18bの極大径rよりもわずかに大きい間隔とすることが好ましい。
【0046】
本実施例において、接点部18は、図1に示すように、基端部分18aがテーパー状に広がっているとともに、先端部分18bに極大径部19が形成されている。なお、基端部分18aの最大径Rは、先端部分18bの極大径rよりも大きくなるように形成されている。
【0047】
なお、この場合、最大径R、極大径rとは、接点部18の基材部16に平行な断面の断面積の大きさと言い換えることもでき、接点部18の基材部16に平行な断面の形状が四角形状や三角形状の場合には、基端部分18aの最大断面積Sが、先端部分18bの極大断面積sよりも大きくなるように形成されていればよい。
【0048】
また、接点部18の先端部分18bは、極大径部を有していれば特に限定されるものではないが、図3に示すように、略球形状とすることができる。このような形状とすることによって、一方の接続部材12と他方の接続部材14を容易に着脱することができる。
【0049】
一方で、本実施例において接続部材14は、図2に示すように、接続部材12と同様な形状を採用しており、導電性の略平板状の基材部20と、この基材部20の表面に突設するように形成された複数の接点部22を有している。
【0050】
このような形状を有する一方の接続部材12および他方の接続部材14は、図3に示すように、一方の接続部材12の複数の接点部18の隙間に、他方の接続部材14の複数の接点部22が挿入されるように、また、一方の接続部材14の複数の接点部22の隙間に、他方の接続部材12の複数の接点部18が挿入されるようにして、一方の接続部材12と他方の接続部材14は電気的に接続される。
【0051】
本実施例の一方の接続部材12では、接点部18の基端部分18aがテーパー状に広がっているため、接続部材12の底部16aが、なだらかな凹部を形成することになる。このため、一方の接続部材12と他方の接続部材14を相互に嵌合させ、装着させる場合にも、他方の接続部材14の接点部22の先端は、一方の接続部材12の底部16aと強く触れ合うことがないため、一方の接続部材12の底部16aが摩耗することを防止し、一方の接続部材12と他方の接続部材14の着脱の繰り返しによる電気特性の低下を防ぐことができる。
【0052】
一方で、図4に示すように、一方の接続部材12と他方の接続部材14が電気的に接続
された状態においては、一方の接続部材12の接点部18と、他方の接続部材14の接点部22とが互いに嵌合しているため、基材部16,20と平行な方向の応力のみならず、垂直な方向の応力にも対処することができ、十分な接続保持力を確保することができるので、一方の接続部材12と他方の接続部材14とが容易にはずれることはない。
【0053】
このため、クランプやカバーなどを用いて、一方の接続部材12と他方の接続部材14が容易にはずれることを防ぐ必要がないため、全体としてスペースを小さくすることができ、電気接続部材10の小型化・薄型化を図ることができる。
【0054】
なお、このような電気接続部材10は、例えば、図5に示すように、所定の機能を有するプリント回路基板60とプリント回路基板62とを電気的に接続する場合などに用いられる。
【0055】
図5に示す実施例では、一方の接続部材12が、プリント回路基板60と接続されているとともに、他方の接続部材14が、プリント回路基板62と接続されている。そして、一方の接続部材12と、他方の接続部材14を嵌合することによって、一方の接続部材12と他方の接続部材14が電気的に接続され、その結果、プリント回路基板60とプリント回路基板62が電気的に接続されることになる。
【0056】
図6は、本発明の電気接続部材の別の実施例の他方の接続部材を模式的に示す拡大断面図、図7は、図1の一方の接続部材と、図6の他方の接続部材を電気的に接続する方法を説明する拡大断面図、図8は、図1の一方の接続部材と、図6の他方の接続部材を電気的に接続した状態を説明する拡大断面図である。
【0057】
この実施例の電気接続部材10は、図1から図5に示した実施例の電気接続部材10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0058】
この実施例の他方の接続部材14は、図6に示すように、基材部20の表面上に略一様に等間隔に形成された複数の接点部23が、基材部20から略垂直に突設されている。
【0059】
このような形状を有する他方の接続部材14は、図7に示すように、一方の接続部材12の複数の接点部18の隙間に、他方の接続部材14の複数の接点部23が挿入されるように、また、他方の接続部材14の複数の接点部23の隙間に、一方の接続部材12の複数の接点部18が挿入されるようにして、一方の接続部材12と他方の接続部材14は電気的に接続される。
【0060】
本実施例においても、一方の接続部材12の底部16aが、なだらかな凹部を形成しているため、他方の接続部材14の接点部23の先端が、一方の接続部材12の底部16aと強く触れ合うことがないため、一方の接続部材12の底部16aが摩耗することを防止し、一方の接続部材12と他方の接続部材14の着脱の繰り返しによる電気特性の低下を防ぐことができる。
【0061】
一方で、図8に示すように、一方の接続部材12と他方の接続部材14が電気的に接続された状態においては、一方の接続部材12の接点部18の先端部分18bが、他方の接続部材14の接点部23と接触することで摩擦力が生じるため、基材部16,20と平行な方向の応力のみならず、垂直な方向に応力にも対処することができ、十分な接続保持力を確保することができるので、一方の接続部材12と他方の接続部材14とが容易にはずれることはない。
【0062】
このため、クランプやカバーなどを用いて、一方の接続部材12と他方の接続部材14が容易にはずれることを防ぐ必要がないため、全体としてスペースを小さくすることができ、電気接続部材10の小型化・薄型化を図ることができる。
【0063】
図9は、本発明の電気接続部材の別の実施例の他方の接続部材を模式的に示す拡大断面図、図10は、図1の一方の接続部材と、図9の他方の接続部材を電気的に接続する方法を説明する拡大断面図、図11は、図1の一方の接続部材と、図9の他方の接続部材を電気的に接続した状態を説明する拡大断面図である。
【0064】
この実施例の電気接続部材10は、図1から図5に示した実施例の電気接続部材10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0065】
この実施例の他方の接続部材14は、図9に示すように、基材部20の表面上に略一様に等間隔に形成された複数の接点部24は、先端部分24bに最大径部25を有している。なお、接点部24の先端部分24bは、最大径部25を有していれば特に限定されるものではないが、図9に示すように、略球形状とすることができる。このような形状とすることによって、一方の接続部材12と他方の接続部材14を容易に着脱することができる。
【0066】
このような形状を有する他方の接続部材14は、図10に示すように、一方の接続部材12の複数の接点部18の隙間に、他方の接続部材14の複数の接点部24が挿入されるように、また、他方の接続部材14の複数の接点部24の隙間に、一方の接続部材12の複数の接点部18が挿入されるようにして、一方の接続部材12と他方の接続部材14は電気的に接続される。
【0067】
本実施例においても、一方の接続部材12の底部16aが、なだらかな凹部を形成しているため、他方の接続部材14の接点部24の先端が、一方の接続部材12の底部16aと強く触れ合うことがないため、一方の接続部材12の底部16aが摩耗することを防止し、一方の接続部材12と他方の接続部材14の着脱の繰り返しによる電気特性の低下を防ぐことができる。
【0068】
一方で、図11に示すように、一方の接続部材12と他方の接続部材14が電気的に接続された状態においては、一方の接続部材12の接点部18と、他方の接続部材14の接点部24とが互いに嵌合しているため、基材部16,20と平行な方向の応力のみならず、垂直な方向の応力にも対処することができ、十分な接続保持力を確保することができるので、一方の接続部材12と他方の接続部材14とが容易にはずれることはない。
【0069】
このため、クランプやカバーなどを用いて、一方の接続部材12と他方の接続部材14が容易にはずれることを防ぐ必要がないため、全体としてスペースを小さくすることができ、電気接続部材10の小型化・薄型化を図ることができる。
(B)電気接続部材の製造方法
以下に、上記のような構成を有する本発明の電気接続部材の製造方法について説明する。
(1)レプリカ作製工程
先ず、基板上に光硬化性組成物を硬化させて積層することによって、各接続部材の形状に対応するレプリカを作製する。
【0070】
すなわち、いわゆる「光積層造形法」を用いて、光硬化性組成物を硬化させて積層することによって、各接続部材の形状に対応するレプリカを作製する。そして、光硬化性組成
物として、光硬化性液状組成物を採用するものである。なお、光積層造形法としては、特に限定されるものではない。
【0071】
このような光積層造形法としては、例えば、図12のような方法を用いることができる。
【0072】
すなわち、図12(a)に示したように、光硬化性液状組成物26を収容した液槽28内に、支持ステージ30を昇降自在に設けておく。
【0073】
そして、図12(a)に示したように、この支持ステージ30を、光硬化性液状組成物26の液面32から微小量降下(沈降)させることにより、支持ステージ30上に、光硬化性液状組成物26を供給して、光硬化性液状組成物26の薄層34を形成する。
【0074】
次いで、この薄層34に対して、図12(a)の矢印に示したように、薄層34の所定パターン部分に、選択的に光を照射し、光硬化性液状組成物26の硬化物(硬化樹脂層)36を形成する。
【0075】
次に、図12(b)に示したように、支持ステージ30を、さらに微小量降下(沈降)させて、この硬化物36の上に、新たな光硬化性液状組成物26を供給して、光硬化性液状組成物の薄層38を再度形成する。
【0076】
次いで、この薄層38に対して、図12(b)の矢印に示したように、薄層38の所定パターン部分に、選択的に光照射し、硬化物36の上に、これと連続して一体的に積層するように新しい硬化物40をさらに形成する。
【0077】
そして、光照射されるパターンを変化させながら、または、変化させずに、この工程を所定回数繰り返すことにより、連続する複数層の硬化物が一体的に積層されてなる立体形状物が造形される。
【0078】
この場合、光硬化性液状組成物に光を選択的に照射する手段としては、特に制限されるものではなく、種々の手段を採用することができる。例えば、
・レーザー光、または、レンズ、ミラー等を用いて得られた収束光等を走査させながら組成物に照射する手段、
・所定のパターンの光透過部を有するマスクを用い、このマスクを介して、非収束光を組成物に照射する手段、
・多数の光ファイバーを束ねて構成した導光部材を用い、この導光部材において、所定のパターンに対応する光ファイバーを介して、光を組成物に照射する手段、
・デジタルミラーデバイスを用いて、各ミラーを画素として、光照射のON/OFFを制御する手段、
等を採用することができる。
【0079】
また、マスクを用いる手段においては、マスクとして、液晶表示装置と同様の原理により、所定のパターンに従って、光透過領域と光不透過領域とよりなるマスク像を電気光学的に形成するものを用いることもできる。
【0080】
さらに、この場合、目的とする立体形状物が微細な部分を有するもの、または、高い寸法精度が要求されるものである場合には、組成物に選択的に光を照射する手段として、スポット径の小さいレーザー光を走査する手段を採用することが好ましい。
【0081】
なお、液槽28内に光硬化性液状組成物26が収容されている場合、光の照射面(例え
ば、収束光の走査平面)は、光硬化性液状組成物26の液面、透光性液槽28の器壁42との接触面の何れであってもよい。
【0082】
光硬化性液状組成物26の液面32、または、器壁42との接触面を光の照射面とする場合には、液槽28の外部から直接、または、器壁42を介して光を照射することができる。
【0083】
光積層造形法においては、通常、光硬化性液状組成物26の特定部分を硬化させた後、光の照射位置(照射面)を、既硬化部分から未硬化部分に連続的に、または、段階的に移動させることにより、硬化部分を積層させて所望の立体形状とする。
【0084】
ここで、照射位置の移動は、種々の方法によって行うことができ、例えば、光源、光硬化性液状組成物26の収容液槽28、光硬化性液状組成物26の既硬化部分の何れかを移動させたり、収容液槽28に光硬化性液状組成物26を追加供給したりする等の方法が挙げられる。
【0085】
なお、光硬化性液状組成物26としては、特に限定されるものではなく、例えば、特開平10−168106号公報、特開2008−251436号公報および特開2001−123035号公報などに記載の光硬化性液状組成物を用いることができる。
【0086】
このような光積層造形法を用いて、図13に示したように、各接続部材の形状に対応するレプリカを作製すればよい。
【0087】
すなわち、図13(a)に示したように、基板44を、図示しない昇降自在な支持ステージ30上に固定しておき、基板44の表面46が、光硬化性液状組成物26の液面32と一致するように、光硬化性液状組成物26を収容した液槽28内に浸漬する。
【0088】
次に、支持ステージ30を、微小量降下させることにより、基板44の表面46を、光硬化性液状組成物26の液面32から微小量降下(沈降)させて、図13(b)に示したように、基板44の表面46上に、光硬化性液状組成物26を供給して、光硬化性液状組成物26の薄層34を形成する。
【0089】
次いで、この薄層34に対して、図13(b)の矢印に示したように、薄層34の所定パターン部分に、選択的に光を照射し、光硬化性液状組成物26の硬化物(硬化樹脂層)36を形成する。
【0090】
次に、図13(c)に示したように、支持ステージ30を、さらに微小量降下させて、基板44の表面46を、さらに微小量降下(沈降)させて、この硬化物36の上に、新たな光硬化性液状組成物26を供給して、光硬化性液状組成物の薄層38を再度形成する。
【0091】
そして、図13(c)の矢印に示したように、光の照射位置(照射面)を、既硬化部分から未硬化部分に移動させて、薄層38の所定パターン部分に、選択的に光照射し、硬化物36の上に、これと連続して一体的に積層するように新しい硬化物40をさらに形成する。
【0092】
そして、同様にして、図13(d)に示したように、光照射されるパターンを変化させながら、この工程を所定回数繰り返すことにより、連続する複数層の硬化物が一体的に積層されて、図14(a)示したように、接点部の基端部分がテーパー状に広がっているとともに、接点部の先端部分に極大径部が形成されている接続部材に対応する立体形状のレプリカ48が作製される。
なお、図6に示したような、接点部22が、基材部20から略垂直に突設されている接続部材14に対応する立体形状のレプリカを作製する場合には、光の照射位置(照射面)、光照射されるパターンを変化させないで、上記の工程を繰り返せばよい。
【0093】
なお、レプリカの作製方法は上述の記載の方法に限定されるものでなく、例えば、光硬化性液状樹脂組成物26を、グラビア法やスクリーン印刷法により塗布し、その後光硬化する工程を繰り返すことにより形成することが可能である。
(2)成形用型作製工程
次に、レプリカ作製工程によって作製されたレプリカ48上に、硬化樹脂を硬化させた後、レプリカ48を取り除いて、成形用型を作製する。
【0094】
すなわち、図14(b)に示したように、例えば、液状のシリコーンゴムからなる液状の硬化樹脂50を塗布して、例えば、熱、光などによって、硬化させることによって、図14(d)に示したように、レプリカ48上に成形用型52を形成する。
【0095】
次に、レプリカ48を取り除いて、成形用型52を作製すればよい。
【0096】
この場合、硬化樹脂50としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソプレン、SBR,NBRなどの共役ジエン系ゴムおよびこれらの水素添加物、スチレンブタジエンジエンブロック共重合体、スチレンイソプレンブロック共重合体などのブロック共重合体およびこれらの水素添加物、クロロプレン、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴム、エチレンプロピレン共重合体、エチレンプロピレンジエン共重合体などが挙げられる。
【0097】
この場合、シリコーンゴムとしては、液状シリコーンゴムを架橋または縮合したものが好ましい。液状シリコーンゴムはその粘度が歪速度10-1secで105ポアズ以下のも
のが好ましく、縮合型、付加型、ビニル基やヒドロキシル基含有型などのいずれであってもよい。具体的にはジメチルシリコーン生ゴム、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニルビニルシリコーン生ゴムなどを挙げることができる。これらのうちビニル基含有シリコーンゴムとしては、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチルジアルコキシシランを、ジメチルビニルクロロシランまたはジメチルビニルアルコキシシランの存在下において、加水分解および縮合反応させ、例えば引き続き溶解−沈澱の繰り返しによる分別を行うことにより得ることができる。
(3)導電材料層形成工程
次いで、成形用型作製工程によって作製された成形用型52を用いて、成形用型52の表面に導電材料層を形成して、接続部材を作製する。
【0098】
すなわち、図15(a)に示したように、例えば、CVD、化学メッキ(ニッケルメッキ等)によって、電気メッキ用電極54を、成形用型52の表面に形成する。
【0099】
次に、電気メッキ用電極54が表面に形成された成形用型52を、メッキ浴に浸漬して、電気メッキ用電極54に通電することによって、電気メッキ(ニッケルメッキ等)を行い、ニッケルメッキ層からなる導電材料層56を形成して、接続部材58を作製する。
【0100】
なお、この場合、電気メッキによって、導電材料層56を形成したが、これ以外にも、例えば、スパッタリング、蒸着などによっても、導電材料層56を形成することも可能である。
(3)接続部材作製工程
最後に、図15(b)に示したように、導電材料層形成工程によって作製された接続部材58を成形用型52から取り外すことによって、接続部材58を得ることができる。
【0101】
この場合、成形用型52が、上記のように、シリコーンゴムなどの弾性を有する材料から作製されている場合には、変形することができるので、接点部が、基材部から一定方向に傾斜するように突設されている接続部材であっても、また、図9に示したように、最大径部25を有する接点部からなる接続部材であっても、接続部材58を成形用型52から取り外すことが容易である。
【0102】
このような電気接続部材の製造方法によれば、基板44上に光硬化性組成物1を硬化させて積層することによって、各接続部材の形状に対応するレプリカ48を作製し、レプリカ48上に、硬化樹脂50を硬化させた後、レプリカ48を取り除いて、成形用型52を作製し、成形用型52の表面に導電材料層56を形成して、接続部材58を作製して、接続部材58を成形用型52から取り外すだけで、接続部材を得ることができ、複雑な工程を経ることなく、製造コストを低減することができ、しかも、例えば、集積回路や回路基板などを相互に電気的に接続するための微細な電気接続部材を得ることができる。
【0103】
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、プリント回路基板60とプリント回路基板62とを電気的に接続するように用いたが、その他の電子部品と電子部品を電気的に接続する場合にも用いることも可能であるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0104】
本発明は、例えば、集積回路や回路基板などを相互に電気的に接続するための電気接続部材に適用することができる。
【符号の説明】
【0105】
10 電気接続部材
12 一方の接続部材
14 他方の接続部材
16 基材部
16a 底部
18 接点部
18a 基端部分
18b 先端部分
19 極大径部
20 基材部
22 接点部
23 接点部
24 接点部
24b 先端部分
25 最大径部
28 透光性液槽
28 液槽
30 支持ステージ
32 液面
34 薄層
36 硬化物
38 薄層
40 硬化物
42 器壁
44 基板
46 表面
48 レプリカ
50 硬化樹脂
52 成形用型
54 電気メッキ用電極
56 導電材料層
58 接続部材
60 プリント回路基板
62 プリント回路基板
100 電気接続部材
110 第1の接点部材
112 電極
114 指状突起
116 回路基板
120 第2の接点部材
122 電極
126 回路基板
200 電気接続部材
210 第1の接点部材
212 電極
214 第1の突起
216 回路基板
220 接点部材
222 電極
224 第2の突起
226 回路基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互に対向する接続部材を相互に嵌合することによって、電気的に接続される電気接続部材であって、
前記接続部材が、導電性の略平板状の基材部と、基材部から突設するように形成された接点部とを備え、
一方の接続部材の接点部の基端部分がテーパー状に広がっているとともに、接点部の先端部分に極大径部が形成されており、
前記一方の接続部材の接点部の基端部分の最大径が、接点部の先端部分の極大径部の最大径よりも大きいことを特徴とする電気接続部材。
【請求項2】
前記一方の接続部材と対向する他方の接続部材の接点部の先端部分に極大径部が形成されており、
前記他方の接続部材の接点部の基端部分の最大径が、接点部の先端部分の極大径部の最大径よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の電気接続部材。
【請求項3】
前記他方の接続部材の接点部が、基材部から略垂直に突設されていることを特徴とする請求項1に記載の電気接続部材。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の電気接続部材の製造方法であって、
基板上に光硬化性組成物を硬化させることによって、各接続部材の形状に対応するレプリカを作製するレプリカ作製工程と、
前記レプリカを型枠に、レプリカ表面上に硬化性樹脂を硬化させた後、前記レプリカを取り除いて、硬化性樹脂組成物からなる成形用型を作製する成形用型作製工程と、
前記成形用型を用いて、成形用型の表面に導電材料層を形成して、接続部材を作製する導電材料層形成工程と、
前記接続部材を成形用型から取り外して、接続部材を得る接続部材作製工程と、
を備えることを特徴とする電気接続部材の製造方法。
【請求項5】
前記レプリカ作製工程において、液体状の光硬化性組成物を収容した液槽に、基板を沈降させて、光を所定パターンに照射して、光硬化性組成物を硬化させるサイクルを繰り返すことによって、基板上に光硬化性組成物を形成し、レプリカを作製することを特徴とする請求項4に記載の電気接続部材の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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