説明

電気泳動装置

【課題】電気泳動装置の解析性能の低下を防ぎ、または解析性能を向上させること。
【解決手段】試料を分離するための分離媒体が充填され、前記試料を導入するための導入部と照射光が照射される光照射部と及び該光照射部において前記試料から得られる光を検出する検出部を有するキャピラリと、前記導入部と前記光照射部とを含む通電路に電圧を印加する電圧印加機構と、前記光照射部に照射光を照射する光照射機構と、前記光照射・検出部からの光信号を検出する検出機構と、前記検出部を保持・固定する支持部と、前記支持部内に塵埃が進入するのを遮断する封止手段を有する電気泳動装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はキャピラリ電気泳動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
DNAの塩基配列及び塩基長の決定等を目的として、キャピラリを用いた電気泳動法が用いられている。キャピラリ電気泳動法では、ガラスなどで形成されたキャピラリ中のポリアクリルアミド等のゲルに測定対象であるDNAを含む試料を注入して、キャピラリの両端部に電圧を印加する。試料中のDNA合成物はキャピラリ内を移動し、分子量の大きさ等によって分離され、キャピラリ内にDNAバンドを生じる。各DNA合成物には蛍光色素分子が結合していて、レーザ光の照射によって蛍光が観測され、これを蛍光計測手段で読み取り、蛍光スペクトルからDNAの塩基配列や塩基長等を決定する。
【0003】
キャピラリ電気泳動時に発生するトラブルの中で、最も多いケースが解析性能の低下である。一般的にキャピラリ電気泳動装置における解析性能低下の原因は、ベースラインの上昇に伴うS/N比の低下や、泳動試料から発せられる蛍光強度の減衰が挙げられる。これらは、泳動試料や泳動用ポリマ、バッファー等に由来するキャピラリ内部の汚れや、異物の付着等によるキャピラリ光照射部の汚れ、照射光のキャピラリ表面および、キャピラリ設置基板における乱反射等に起因する。
【0004】
このような解析性能の低下対策として、例えば特許文献1においては、並列に並べたキャピラリの光照射部同士の間にマスク構造を設け、光照射部表面の乱反射による背景光を遮断している。また、光照射部背面のキャピラリ支持部に貫通孔を設けることで、キャピラリ支持部の乱反射を抑制している。
【0005】
また、特許文献2においては、キャピラリの光照射部を空気より屈折率が高く、水より屈折率の低いフッ素含有水溶液を充填したガラス容器で密封して、光照射部に入射したレーザ光が乱反射することを防ぎ、また照射・検出部に異物が付着しない構造を開示する。
【0006】
更に、特許文献3においては、容器によって、検出器を含め、キャピラリ、電圧印加部、モーターなどの電気泳動装置本体を包囲している。しかし、容器内には種々の微細な塵埃が飛散することは避けられず、一部が容器の雰囲気または大気に露出している検出部には塵埃が付着する。このことは特許文献4に記載の技術についても言えることである。
【0007】
【特許文献1】特開2002−296235号公報
【特許文献2】特開2004−144479号公報
【特許文献3】米国特許第5、423、966号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2003/0127328号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら前記の対策を十分に施した電気泳動装置であっても、電気泳動中にベースラインが上昇したり、泳動試料の蛍光強度が減衰したりする事例が散見されることが本発明者により確認された。本発明の目的はこれらの課題を解決し、電気泳動装置の解析性能の低下を防ぎ、解析性能の向上を図ることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、キャピラリ電気泳動装置において、光照射・検出部のキャピラリまたはキャピラリアレイあるいはその近傍の構成要素を含めて、環境中の塵埃が通過不可能な構造とし、あるいは環境中の塵埃が通過不可能な固体構造物で覆い、それらを塵埃から遮断して環境中の塵埃が上記キャピラリ、キャピラリアレイ、あるいは光学系に進入するのを防止するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電気泳動中のキャピラリの光照射・検出部に塵埃などの異物が付着しないので、電気泳動装置の解析性能の低下を防ぎ、または解析性能を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明者は、まずベースライン上昇の原因を解明するべく研究を重ねた。その結果、ベースラインが上昇したキャピラリの光照射部表面には、細かな異物が強固に付着していることが判明した。また、一度ベースラインが上昇したキャピラリでも、光照射部を強く洗浄することでベースラインが低下することを見出した。以上の検討結果により、ベースライン上昇の主たる要因は、光照射部に付着した異物による汚れであることを突き止めた。
【0012】
さらに研究を重ねたところ、異物の付着はキャピラリ表面だけではなく、例えば大規模DNAシーケンサのような、キャピラリの光照射部を密封するガラス容器表面にも付着していた。また異物は、試料から発せられた蛍光が通過するレンズ表面にも付着していた。これらに関してはベースラインの上昇は無かったものの、信号強度の低下が見られた。
【0013】
電気泳動時のキャピラリ内部流路には高電圧が印加されるため、キャピラリ表面にマイナス電位が生じる。このようなマイナス電位はいわゆる静電気として、プラスに帯電した空気中の埃などの異物を引き寄せてしまう。特に光照射部のように、ポリイミドなどの被覆が除去され、ガラス表面が剥き出しの領域では、その影響が大きい。このようにして異物が付着した結果、散乱光が生じ、結果としてベースライン値が上昇するのである。
【0014】
また光照射部を含む、いわゆる光照射・検出部へ引き寄せられた異物の一部は、光照射部以外にも付着する。このとき異物が付着する場所が、例えば上記のように蛍光が通過するレンズ表面であった場合、蛍光は異物によって遮られる。この結果信号強度が低下し、解析性能が低下する。なおここで言う光照射・検出部とは、レーザ光を照射し、泳動試料から発生した蛍光を導出するための、ガラス表面が露出した領域の一部もしくは全体を含む領域を指す。
【0015】
以上述べたように、電気泳動時における解析性能の低下は、塵埃などの異物が原因となって生じている可能性が高い。キャピラリ電気泳動装置において解析性能の低下を防ぐためには、電気泳動中の光照射・検出部に、空気中の埃などの異物が付着しないための措置が必要不可欠となる。
【0016】
したがって、本発明の好ましい一実施形態によれば、試料を分離するための分離媒体が充填され、前記試料を導入するための導入部と照射光が照射されかつ試料からの光を導出する光照射・検出部を有するキャピラリと、前記導入部と前記光照射部とを含む通電路に電圧を印加する電圧印加機構と、前記光照射・検出部に照射光を照射する光照射機構と、前記光照射・検出部からの光信号を検出する検出機構と、前記光照射・検出部に塵埃が進入または接触するのを防止する封止手段を有する電気泳動装置が提供される。
【0017】
前記封止手段は、少なくとも前記光照射・検出部と前記検出機構との間の光路上に塵埃が進入するのを防止するものであることが望ましい。
【0018】
前記電気泳動装置において、キャピラリは複数本であって、前記光照射部のキャピラリは整列配置され、かつ前記光照射・検出部は上記光照射部に対し対応するように配置されたキャピラリアレイを構成する。これにより、電気泳動のスループットを著しく向上することができる。なお、光照射・検出部のキャピラリの絶縁被覆は除去されていることは言うまでもない。光照射・検出部にはキャピラリアレイが保持され、かつそのキャピラリアレイから発生する蛍光を照射軸と直交する方向に取り出すように配置される。
【0019】
また、前記光照射部は、前記照射光はキャピラリの軸方向に沿って或いは軸を貫通する方向に照射される。キャピラリが整列配置されたキャピラリアレイの場合は、複数のキャピラリの軸を貫通してキャピラリアレイの一端側または両端から照射光を照射する光照射機構を備えることができる。また、キャピラリアレイの表面にキャピラリを横切るように走査して照射するか、あるいは各キャピラリの軸方向に沿って照射することができる。このような照射方法は、オンカラム照射とも言われる。前記密封手段は、少なくとも弾性部材からなるパッキンと、光を透過する部材とによって構成され、外気または塵埃を含む可能性のある雰囲気から遮断されていることが好ましい。また、前記密封手段は、少なくともエアカーテンと、光を透過する部材とによって構成し、塵埃を含む外気または雰囲気から光照射・検出部を遮断することもできる。前記密封手段として、内部から外部に向かった気流を形成している、つまり収容部内を加圧状態にして塵埃が収容部内に進入しないようにすることは好ましい実施形態の1つである。
【0020】
本発明の他の好ましい実施形態によれば、電気分離媒体が充填される複数のキャピラリを整列配置した光照射・検出部、その一端に試料供給部、他端に前記電気分離媒体の供給手段に接続される接続部及び電気泳動部を有するキャピラリアレイと、前記キャピラリの試料供給部とその反対端の間に電圧を印加する手段と、前記光照射・検出部に光を照射する手段と、前記光照射によって試料から発せられた蛍光を検出する手段とを備える。そして、前記電気泳動装置は、前記光照射・検出部は整列されたキャピラリの光照射・検出部を支持する第1の支持手段と、前記キャピラリの光照射・検出部を前記第1の支持手段とともに固定し、光照射を行うための窓、前記蛍光を取り出す窓を有する第2の支持手段とを備え、かつ前記第1及び第2の支持手段を、好ましくは気密に封止する封止手段を備える。上記電気泳動装置において、前記封止手段は前記光照射・検出部を格納機構によって包囲することができる。前記封止手段は、前記光照射・検出部と前記検出機構との間の光路上に塵埃が進入するのを防止するものであることが望ましい。
【0021】
以下図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の実施例では、複数本のキャピラリを用いキャピラリアレイを有する電気泳動装置について説明するが、本発明はこれに限定されない。
【実施例1】
【0022】
本実施例にかかるマルチキャピラリ電気泳動装置の全体構成を図2に示す。本実施例にかかるキャピラリ電気泳動装置は、検査試料を分離するための分離媒体を含むキャピラリからなるキャピラリアレイ1を有する。更に、キャピラリアレイの負電極2と試料導入部113とを浸すバッファー液3を保持する第1バッファー容器114と、バルブ6を有するゲルブロック4と、ゲルブロック4とアース電極7とを浸すバッファー液12を保持する第2バッファー容器117を備える。また、キャピラリアレイ内に分離媒体であるゲルを注入するためのシリンジ10と、試料に依存する情報を取得するための検出部118と、コヒーレント光であるレーザ光Lを光照射部8に照射する光源111を備える。そして、試料から生じる蛍光を取得する測定部(図示しない)と、キャピラリアレイの温度を調節する恒温槽11と、分離媒体に電圧を印加する高圧電源112を備える。
【0023】
キャピラリアレイ1には、DNA分子などのサンプルが含まれている検査試料と検査試料中のDNA分子を分離するための分離媒体であるポリマ水溶液が充填される、管状部材である石英製キャピラリを1本ないし複数本有する。1本キャピラリの場合にはキャピラリアレイとはならない。
【0024】
キャピラリアレイ1の一端には、キャピラリ内に試料を導入できる試料導入部113が形成され、負電圧を印加できる電極2が配置されている。他端には、ゲルブロック4と連結し、ゲルブロック4とキャピラリアレイ1との間で分離媒体を移動できる接続部5を有する。試料導入部113と接続部5の間に、レーザ光が照射される光照射部8を含む検出部118を有する。
【0025】
ゲルブロック4とシリンジ10は、分離媒体であるポリマ水溶液をキャピラリ内に注入する分離媒体注入機構115である。キャピラリ内に、分離媒体であるポリマ水溶液を充填する際には、バルブ6を閉じ、シリンジ10を押し込むことによって、シリンジ10内のポリマ水溶液をキャピラリ内に注入する。
【0026】
キャピラリアレイ1,ゲルブロック4,バッファー液3,電極2,アース電極側のバッファー12,アース電極7、及び高圧電源112は、検査試料を電気泳動するための電圧印加機構を構成する。電気泳動をする際には、負電極2をバッファー液3に浸し、バルブ6を開放する。これにより、負電極2,バッファー液3,キャピラリアレイ1(より正確には、キャピラリ内のポリマ水溶液),ゲルブロック(より正確には、ゲルブロック内のポリマ水溶液),アース電極側のバッファー12、及びアース電極7からなる通電路が形成される。この通電路に高圧電源112により電圧を印加する。通電路に電圧が印加されると、ポリマ水溶液中の検査試料が電気泳動し、試料はその分子量等の性質に従い分離される。
【0027】
電気泳動装置の光学系は、光源111と、光照射部8を含む測定部118と、検出部から生じる蛍光を検出する検出機構から構成される。光源111は、コヒーレント光であるレーザ光L(アルゴンイオンレーザからの488.0nmおよび514.5nmの光)を発振する。検出部118には、レーザ光Lがキャピラリを透過する個所である光照射部8が並列配置されている。そして、複数本のキャピラリの光照射部8を同時に貫くように、検出部118にレーザ光Lが上下両方向または上下のいずれかの方向から照射される。このレーザ光Lが検査試料を励起して、検査試料から蛍光が放出される。この蛍光を、CCD34を含む検出機構により検出して、DNA分子配列等の検査試料に依存した情報を取得できる。これらと類似の構成例が特許文献4に開示されている。
【0028】
図3(a)、(b)に示すように、複数本のキャピラリ16からなるキャピラリアレイ1は、例えばガラス板により形成されるキャピラリ支持部15と、検出窓を有する押さえ部材17との間に挟まれるようにして支持されている。キャピラリは、例えばポリイミドなどの遮光性樹脂により被覆されており、この樹脂膜を一部除去して、キャピラリ支持部15と押さえ部材17との間に、キャピラリ16の外周面に遮光性樹脂が被覆されていない領域を設ける。この領域にレーザ光Lを照射する。この領域を光照射部8と称する。押さえ部材17のうち光照射部8を含む領域には、開口部18が形成されている。泳動試料にレーザ光を照射した際に発生する蛍光Kが開口部18を通って外部に放射される。これらの構造を総称して検出部118と称する。したがって、照射部と検出部とは一体になっているので、本明細書ではこれを光照射・検出部と言うことがある。尚、キャピラリ8の上下両方向からレーザ光Lを照射することにより各キャピラリ16に照射されるレーザ光Lの位置による強度のばらつきを低減できる。
【0029】
図4(a)に、キャピラリアレイ1中の泳動試料からの蛍光の検出機構342と、光照射部8を示す。検出機構342は、蛍光集光レンズ31,グレーティング32,フォーカスレンズ33、及びCCD34から構成される。光照射部8にレーザ光Lが照射されることで生じる、キャピラリ16中の検査試料からの蛍光35は、蛍光集光レンズ31によって平行光36となり、グレーティング32によって分光され、フォーカスレンズ33によってCCD34上に結像される。図4(b)にその結像に関する要素(検出部118、グレーティング32、CCD34)の様子を示す。例えば使用するマルチキャピラリアレイ1が96本のキャピラリを有している場合、Y軸方向に96本のキャピラリ像が並び、X軸方向に各キャピラリからの発光が分光される。
【0030】
恒温槽(オーブン)11は、キャピラリアレイ1の温度を制御するための温度制御機構である。これにより、キャピラリアレイ1の大部分は、例えば60℃などの一定温度に保温される。
【0031】
図1(a),(b)は、キャピラリアレイ1における光照射・検出部118を保持するための密封手段としての封止部19を示したものである。封止部19は本体部191と蓋部192とからなる。収容部は、電気泳動装置本体上に固定されている。収容部の役割は大きく分けて2つあり、1つ目は光照射・検出部118の固定である。電気泳動中に光照射部8の位置がずれると、レーザLの照射位置が変化してしまい、その結果正しい解析結果が得られなくなる。このため、常に光照射部を一定位置に固定する必要がある。
【0032】
2つ目の役割は、光照射・検出部の位置決めである。レーザ照射スポットは非常に小さいため、キャピラリの光照射部に照射させるための調整作業が発生する。泳動中に検出部が固定されていても、キャピラリアレイ1を交換する毎に検出部の位置がずれてしまうと、その都度調整作業が発生し作業者の負担は大きい。
【0033】
従って封止部19が電気泳動装置本体に固定されており、封止部19内の所定の位置にのみ光照射・検出部118が装着可能であれば、レーザLを確実に光照射部8に照射可能となり、作業者の負担は軽減される。なお封止部19の材質については金属・非金属等の制限は無いが、検出部118より発せられる蛍光を観察する際に、外部光の侵入を防ぎ、また内部で反射光や蛍光が発生しない材質や構造であることが望ましい。例えば封止部19の材質はアルミニウムで、内部は黒アルマイト処理が施されていることが好適である。
【0034】
図1(a)は本体部191を示す。本体部191は、その中央付近に形成され検出部118を収容するための第1封止部1913と、それに連なり両側に延びる第1溝部1911と第2溝部1912と、第2溝部1912と連なり本体部の側面から突出する第1突出部1914とを有している。第1溝部1911と第2溝部1912と第1突出部1914は、キャピラリアレイ1を配置できる平坦面を有している。それぞれの平坦面には、キャピラリアレイ1を固定し、電圧印加時のキャピラリアレイ1のジュール熱を逃がす機能を有するシート部材1916、1917が設けられている。シート部材1916、1917は、例えばシリコーンゴムシートである。第1封止部713は、上記平坦面よりも深い凹部を形成している。
【0035】
凹部には、光照射・検出部118より発せられた蛍光Kが通過するための、本体部191を貫通する開口部1915が形成されている。また第1封止部1913には、収容する検出部118における光検出部8に対応する位置にレーザ光Lを到達させるための、本体部191を貫通する第1貫通孔1918と第2貫通孔1919とが形成されている。本体部191は、蓋部192をネジSFで固定するためのネジ穴1910を有する。なお図では4個のネジ穴1910を有しているが、この数及び位置は、本図面に制限されるものではない。
【0036】
図1(b)は蓋部192を示す。蓋部192には、第1封止部1913に対応する位置に、スプリング部材SPが設けられている。スプリング部材SPは、蓋部192を閉めた際に、キャピラリ支持部15を押圧することにより、検出部118を強く支持する。
【0037】
スプリング部材SPの両側には、第1溝部1911及び第2溝部1912と対応する位置に、それぞれの溝部と係合する第1凸部1921及び第2凸部1922とが形成されている。第1突出部1914と対応する位置に第2凸部1922から延びる第2突出部1923が形成されている。第1凸部1921と第2凸部1922と第1突出部1923は、キャピラリアレイ1を配置できる平坦面を有している。
【0038】
それぞれの平坦面には、キャピラリアレイ1を固定し、電圧印加時のキャピラリアレイ1の熱を逃がす機能を有するシート部材1924、1925、1926が設けられている。シート部材は、例えばシリコーンゴムシートである。蓋部192の外周部分には、弾性部材からなるパッキンPA1が、突き合わせる本体部191の形状に沿って形成されている。
【0039】
パッキン部材は、外部光を遮断し、反射光および蛍光を発しない材質であることが望ましい。パッキン部材の材質は、例えば高密度のウレタンフォームである。また蓋部192には、本体部191にネジSFで固定するための貫通孔1927が形成されている。なお図1(b)では、パッキンPA1は蓋部192にのみ設けられているが、パッキンPA1の設置位置は限定されない。例えばパッキンPA1は本体部191側に設けられていても構わないし、本体部191、蓋部192の両方に設けられていても構わない。また、パッキンPA1を設置する領域は、第1突出部1914と、第2突出部1923にあってもよい。
【0040】
図5(a)は、第1封止部1913内に光照射・検出部118を収容するとともに、第1溝部1911と第2溝部1912とに、キャピラリアレイ1を収容した様子を示している。
【0041】
図5(b)は、本体部191と蓋部192を用いて、検出部118を含むキャピラリアレイ1を固定する様子を示している。固定の際には、蓋部192の貫通孔1927にネジSFを通し、本体部191のネジ穴1910に締め付け固定する。このとき、蓋部192におけるパッキンPA1は、図5(c)に示すように、本体部191に押し付けられるため、本体部191と蓋部192は実質的に隙間無く固定される。光照射・検出部118にレーザLを照射するための光路である第1貫通孔1918と第2貫通孔1919、試料よリ発せられる蛍光Kが通過するための開口部1915は、それぞれ光を透過させる部材GL1、GL2、GL3によって封止される。前記部材は、使用する光源がアルゴンイオンレーザである場合、アルゴンイオンレーザからの488.0nmおよび514.5nm の光を透過させ得る材質のもので、例えば石英ガラス板が好適である。
【0042】
本実施例によれば、封止部19の内部は外部雰囲気または環境から実質的に気密に密閉されており、外部環境由来の埃などの異物が光照射・検出部118に付着することを防ぐ。また、蛍光Kか通過する光路上に異物が存在することを防ぐ。
【0043】
図6(a)に、パッキンPA1および光透過性部材GL1、GL2、GL3による封止処理を施して電気泳動を行った結果を示す。図6(b)に、封止部19の封止を行わずに電気泳動した際の結果を示す。封止部19の封止処理を施したものは、電気泳動中のベースライン値が一定であるのに対し、未処理のものは電気泳動中のベースライン値が経時的に増加している。両者の差は歴然であり、本実施例の有効性が示された。
【実施例2】
【0044】
図7(a)から図5(b)は、封止部19の周囲にエアカーテン噴出口201を設置し、エアカーテン202によって封止19内部への埃の侵入を防ぐことを示したものである。エアカーテン噴出口201は封止部19の本体部191が設置された面Sの、本体部191の外周に沿って設置される。なお、図7(a)では突起部1914外周はエアカーテンで囲まれていないが、勿論囲まれていても構わない。
【0045】
エアカーテンの噴出口201はエアカーテン用ファン203と内部通気管204で接続されている。このときエアカーテン202を形成する空気が清浄となるように、集塵用フィルタ205が設けられる。図7(b)では集塵用フィルタ205はエアカーテン用ファン203直後に設けられているが、空気が通過する部位であればどこに設置しても良く、また数も1つに限定されるものではない。フィルタは例えばHEPAフィルタなどであるが、例えば集塵用電極等、機能的に集塵効果が見込まれるものであっても良い。
【0046】
本実施例によれば、封止部19の四辺がエアカーテン202によって実質的に封止されているため、実施例1記載のパッキンPA1および封止部材GL1とGL2は不要であるが、封止部19の背面に存在する開口部1915は、ガラス等の光透過性部材GL3による封止の必要がある。
【0047】
本実施例の利点は、実施例1記載のパッキンPA1および光透過性部材GL1、GL2、GL3による封止と比較して、封止部19内部と外部との空気的な熱交換が可能な点である。高電圧を印加したキャピラリアレイ1にはジュール熱が発生するが、本実施例によればこの熱を放散することができる。なお図7(a)では本体部191のみを記載したが、実際の使用時は蓋部192で固定されている。
【実施例3】
【0048】
図8は、封止部19内部に空気を送風し、封止部19内部から外部に向けた気流を形成することで、封止部19内部への埃の侵入を防ぐことを示したものである。封止部19の本体部191は空気注入用貫通孔211とそれに接続される流路212を有し、その先に空気送風用ファン213が設置される。封止部19内部に送風された空気は、封止部19の本体部191と蓋部192の隙間と、第1貫通孔1918、第2貫通孔1919および開口部1915において、封止部19内部から外部に向けた気流Aを形成する。空気中の埃等の異物が封止部19内部に侵入しようとしても、この気流Aに押し戻され、侵入できなくなる。このときに供される空気が清浄であるように、空気の流路212に集塵用フィルタ214が設けられている。
【0049】
フィルタは例えばHEPAフィルタであるが、実施例2同様に設置部位や数は図8に限定されるものではなく、また機能的に同一であれば集塵用電極など、フィルタである必要もない。送風に用いられるファン213は通常のファンで良いが、検出部118表面付近に直接送風されることを利用し、光照射・検出部118表面に発生した静電気を除去する機能を持った、除電ブロアを使用しても構わない。また、送風に伴う検出部118付近の温度変化を防ぐため、送風する空気を温調しても良い。温調は例えばペルチェ等によるが、装置に設けられているキャピラリ温度制御用オーブンのヒータを利用しても良い。本実施例のメリットは実施例2と同様に、封止部19内外の熱交換が可能である点に加え、さらに実施例1および実施例2で必要であった、パッキンPA1、第1貫通孔1918、第2貫通孔1919、開口部1915が不要な点である。なお図8では本体部191のみを記載したが、実際の使用時は蓋部192で固定する。
【実施例4】
【0050】
図9(a)(b)は、光照射・検出部118全体とその周囲を格納機構22で覆い、封止部19内部を含む周囲の環境から光照射・検出部内に塵埃が進入するのを防止することを示したものである。格納機構22は開閉可能であり、その内部の所定の位置に封止部19を固定するための、設置部221を有する。設置部221の上下には、封止部19に設けられたレーザ照射用の2つの貫通孔1918と1919に対応する位置から、格納機構22の外壁に向けて、第1光路222と第2光路223が設けられている。また設置部221には、封止部19に設けられた蛍光出射用の開口部1915に対応する位置に、格納機構22の外壁を貫通する開口部224が設けられている。また、封止部19に収容したキャピラリアレイ1は、格納機構22の外壁に設けられた第1キャピラリ通過孔225と、第2キャピラリ通過孔226を通して、外部へ導かれる。
【0051】
格納機構22内が外気と気密に遮断されるために、第1光路222、第2光路223、開口部224は、光透過性部材GL4、GL5、GL6によって、第1キャピラリ通過孔225、第2キャピラリ通過孔226は、パッキンPA2、PA3によってそれぞれ封止されている。光透過部材の材質は、例えば石英ガラスで、パッキンの部材は、例えば硬質ウレタンフォームである。なお封止の手段は本実施例に限定されるものではなく、前記実施例2〜3で述べたように、エアカーテンや気流を利用しても良い。
【0052】
さらに、第1光路222、第2光路223、開口部224は、光の反射を防ぎ、また蛍光を発することを防ぐための措置が取られていることが望ましい。例えば第1光路222、第2光路223、開口部224は、アルミで形成され、内部は黒アルマイト処理が施されていることが好適である。
【0053】
格納機構22はその内部にファン227を有する。ファン227の前方には集塵用フィルタ228が設置されており、ファン227から送風された空気は直ちに除塵され庫内を循環し続ける。フィルタは例えばHEPAフィルタなどである。これにより、封止部19内部含む周囲の環境から埃などの異物が除去される。なおこれら構造の設置部位や数は図9に限定されるものではなく、例えば集塵用フィルタ228は機能的に同一であれば良く、例えば集塵用電極であっても良い。また、電気泳動時におけるキャピラリアレイ1は温度制御が必要であるが、例えばヒータ229をファン227前方に設置すれば、格納機構22内を循環する空気が温度調節され、キャピラリ1の温度制御が可能である。格納機構22の材質は金属・非金属を問わないが、温度調節効果を高めるために、断熱効果のある材質を用いることが好ましい。材質は、例えば塩化ビニル樹脂などである。
【0054】
本実施例によれば、光源111から発せられたレーザ光Lは、第1集光レンズ2210、第2集光レンズ2211によって集光されながら格納機構22の第1光路222および第2光路223を通り、封止部19内に収容された検出部118の、光照射部8に照射される。泳動試料より発せられた蛍光Kは、格納機構22外壁に設けられた開口部224を通過し、検出機構342へと導かれる。
【実施例5】
【0055】
図10は、実施例9における格納機構22に設けられた第1光路222、第2光路223の封止手段として、第1レーザ集光レンズ2210および第2レーザ集光レンズ2211を、また開口部224の封止手段として蛍光集光レンズ31を用いた例を示したものである。第1レーザ集光レンズ2210および第2レーザ集光レンズ2211は、それぞれ格納機構22の第1光路222および第2光路223に設けられた、第1凸部2212および第2凸部2213に設置される。一方開口部224から蛍光集光レンズ31に向けて、第3凸部2214が形成されている。これにより、格納機構22は第3凸部2214を介し、検出機構342と一体型構造を成している。本実施例によれば、前記実施例4のように、格納機構22の各開口部の封止に新たな部材を用いる必要が無い。また、検出機構342と格納機構22が一体型構造を形成することにより、電気泳動装置の構造が単純化する。
【0056】
以上、各実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらのみに制限されるものではない。本発明の本質は、試料に光を照射してそこから発せられる蛍光を観察するための電気泳動装置において、光照射・検出部更には蛍光観察のための光路上への異物の混入を防ぐことにある。従って、例えば試料へのレーザ照射の方式についても、前記実施例1〜5のように複数本のキャピラリの上下方向から光を照射する方式に限らず、例えば1本ずつ順に照射する方式であって構わないし、また例えばキャピラリの軸方向から照射する方式であっても構わない。その他、種々の変更、改良、組み合わせが可能なことは当業者に自明であろう。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】実施例1の封止部における本体部(a)と蓋部(b)の斜視図。
【図2】本発明の実施形態によるキャピラリアレイ電気泳動装置の概観図。
【図3】本発明の実施形態によるキャピラリアレイ(a)の平面斜視図とその断面図(b)。
【図4】キャピラリアレイからの発光の検出系の光学系の概略図(a)と、該光学系における光学情報の形態を示す図(b)。
【図5】実施例1の封止部を用いた使用例の斜視図(a)と、その断面図(b)。
【図6】実施例1による対策を行った電気泳動結果(a)と、未対策で行った電気泳動結果(b)を示すグラフ。
【図7】実施例2の封止部を用いた使用例の斜視図(a)と、その断面図(b)。
【図8】実施例3の封止部を用いた使用例の斜視図。
【図9】実施例4の格納機構を用いた使用例の正面図(a)と、その断面図(b)の図。
【図10】実施例5の格納機構を用いた使用例の断面図(b)。
【符号の説明】
【0058】
1…キャピラリアレイ、2…負電極、3…負電極側のバッファー液、4…ゲルブロック、5…ゲルブロックへの接続部、6…バルブ、7…アース電極、8…光照射部、9,L…レーザ光、10…シリンジ、11…オーブン、111…光源、112…高圧電源、113…試料導入部、114…第1バッファー容器、115…分離媒体注入機構、117…第2バッファー容器、118…検出部、12…アース電極側のバッファー、15…キャピラリ支持部、16…キャピラリ、17…キャピラリ押さえ部材、18…キャピラリ押さえ部材に形成された開口部、19…封止部、191…収容部の本体部、192…収容部の蓋部、1911…第1溝部、1912…第2溝部、1913…第1封止部1914…第1突出部、1915…収容部本体部に設けられた開口部、1916,1917…本体部側シート部材、1918…第1貫通孔、1919…第2貫通孔、1910…ネジ穴、1921…第1凸部、1922…第2凸部、1923…第2突出部、1924,1925,1926…蓋部側シート部材、1927…ネジ留め用貫通孔、201…エアカーテン噴出口、202…エアカーテン、203,213,227…ファン、204…内部通気管、205,214,228…集塵用フィルタ、211…空気注入用貫通孔、212…流路、22…格納機構、221…設置部、222…第1光路、223…第2光路、224…格納機構に設けられた開口部、225…第1キャピラリ通過孔、226…第2キャピラリ通過孔、229…ヒータ、2210、2211…レーザ光集光レンズ、2212、2213,2214…格納機構に設けられた凸部、31…蛍光集光レンズ、32…グレーティング、33…フォーカスレンズ、34…CCD、342…検出機構、35,K…蛍光、A…気流、GL1,GL2,GL3,GL4,GL5,GL6…ガラス板、PA1,PA2,PA3…パッキン、S…装置表面、SF…ネジ、SP…スプリング。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料を分離するための分離媒体が充填され、前記試料を導入するための導入部と照射光が照射され、前記試料が発生する光を導出する光照射・検出部を備えたキャピラリと、前記導入部と前記光照射・検出部とを含む通電路に電圧を印加する電圧印加機構と、前記光照射・検出部に照射光を照射する光照射機構と、前記光照射・検出部からの光を検出する検出機構と、環境中の塵埃が前記光照射・検出部内に進入するのを防止する固体の封止手段を備えることを特徴とする電気泳動装置。
【請求項2】
前記照射光はキャピラリの軸方向に沿って或いは軸を貫通する方向に照射されることを特徴とする請求項1記載の電気泳動装置。
【請求項3】
前記封止手段は前記検出機構と前記光照射・検出部との光学系に塵埃が進入するのを防止するものである請求項1記載の電気泳動装置。
【請求項4】
前記封止手段は、少なくとも前記光照射・検出部のキャピラリに塵埃が接触するのを防止するものであることを特徴とする請求項1記載の電気泳動装置。
【請求項5】
前記光照射・検出部を封止手段を塵埃から遮断する収容手段を有することを特徴とする請求項1記載の電気泳動装置。
【請求項6】
前記キャピラリは複数本であって、前記光照射・検出部のキャピラリは整列配置されたキャピラリアレイを構成することを特徴とする請求項1記載の電気泳動装置。
【請求項7】
前記光照射機構は、整列配置された複数のキャピラリの軸を貫通するように、キャピラリアレイの一端側または両端から照射光を照射するか、又はキャピラリアレイの面を複数のキャピラリを横切るように走査して照射するか、あるいは各キャピラリの軸方向に沿って照射することを特徴とする請求項6記載の電気泳動装置。
【請求項8】
前記封止手段が、少なくとも弾性部材からなるパッキンと、光を透過する部材とによって構成されていることを特徴とする請求項1記載の電気泳動装置。
【請求項9】
前記封止手段が、少なくともエアカーテンと、光を透過する部材とによって構成されていることを特徴とする請求項1記載の電気泳動装置。
【請求項10】
前記封止手段が、その内部から外部に向かった気流を形成する手段を備えることを特徴とする請求項1記載の電気泳動装置。
【請求項11】
試料を分離するための分離媒体が充填され、前記試料を導入するための導入部と、照射光が照射され、試料からの光を導出する光照射・検出部とを有する整列配置された複数のキャピラリを有するキャピラリアレイと、前記導入部と前記光照射・検出部とを含む通電路に電圧を印加する電圧印加機構と、整列配置されたキャピラリアレイの前記光照射・検出部を貫く照射光を照射する光照射機構と、前記試料が発する光を検出する検出機構と、前記光照射・検出部に塵埃が進入するのを防止する封止手段と、前記光照射・検出部及び封止手段を覆う格納機構とを備えたことを特徴とする電気泳動装置。
【請求項12】
前記封止手段は前記検出機構と前記光照射・検出部との光学系に塵埃が進入するのを防止するものである請求項11記載の電気泳動装置。
【請求項13】
前記光照射・検出部に照射光を照射する光照射機構と、前記光照射・検出部を保持・固定する支持部とを塵埃の進入から遮断する手段を有することを特徴とする請求項11記載の電気泳動装置。
【請求項14】
前記格納機構内部の空気は、除塵されながら前記格納機構内部を循環していることを特徴とする請求項11記載の電気泳動装置。
【請求項15】
前記格納機構内部の空気は、温度調節されていることを特徴とする請求項11記載の電気泳動装置。
【請求項16】
前記格納機構は、少なくとも弾性部材からなるパッキンと、光を透過する部材によって外気と遮断されていることを特徴とする請求項11記載の電気泳動装置。
【請求項17】
前記格納機構は、少なくともエアカーテンと、光を透過する部材によって外気と遮断されていることを特徴とする請求項11記載の電気泳動装置。
【請求項18】
前記格納機構は、少なくともその内部から外部に向かう気流を形成する手段を有することを特徴とする請求項11記載の電気泳動装置。
【請求項19】
前記格納機構が、弾性部材からなるパッキンと、照射光および蛍光が通過するためのレンズを含む構成によって、環境雰囲気と遮断されていることを特徴とする請求項11記載の電気泳動装置。
【請求項20】
電気分離媒体が充填される複数のキャピラリを整列配置した光照射・検出部、その一端に試料供給部、他の一端に前記電気分離媒体の供給手段に接続される接続部及び電気泳動部を有するキャピラリアレイと、前記キャピラリアレイの試料供給部とその反対端の間に電圧を印加する手段と、前記光照射・検出部に光を照射する手段と、前記光照射によって試料から発せられた蛍光を検出する検出手段と、前記光照射・検出部は整列されたキャピラリの光照射・検出部を支持する第1の支持手段と、前記キャピラリの光照射・検出部を前記第1の支持手段とともに固定し、光照射を行うための窓、及び前記蛍光を取り出す窓を有する第2の支持手段とを備え、かつ前記第1及び第2の支持手段を収容する収容部を備えることを特徴とする電気泳動装置。
【請求項21】
前記収容部は前記検出機構と前記光照射・検出部との光学系に塵埃が進入するのを防止するものである請求項20記載の電気泳動装置。
【請求項22】
前記密封手段は前記光照射・検出部を包囲する格納機構によって包囲されていることを特徴とする請求項20記載の電気泳動装置。
【請求項23】
前記格納機構は、その内部の圧力を外気に対し正に保つ手段を備えることを特徴とする請求項22記載の電気泳動装置。
【請求項24】
前記格納機構は前記光照射・検出部を1つの密封容器で気密に包囲したことを特徴とする請求項22記載の電気泳動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−322218(P2007−322218A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−151814(P2006−151814)
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】