説明

電気穿孔により送達されるDNAワクチンにより誘導される抗体の産生

哺乳類の細胞に抗原を発現できるDNAプラスミドを使用して、該哺乳類に組換え抗原に対する該抗体を生成する方法であって、プロモータに操作可能に連結されたコード配列を含むDNAプラスミドを該哺乳類の組織に注入するステップと、該DNAプラスミドの進入および該抗原の発現を可能にするように、該組織の細胞を電気穿孔するのに効果的な電気パルスを送達できる電気穿孔装置を用いて、該組織を電気穿孔するステップと、該抗原に抗体を発生させるために、該哺乳類が該発現抗原に反応することを可能にするステップとを含む前記方法を提供する。さらに、所望の抗原に対して特異的な抗体を単離する方法であって、該抗体が、該抗原を発現できるDNAプラスミドを使用して、哺乳類内で生成される、方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2007年11月14日に出願された米国仮出願第60/988,012号、および2007年11月16日に出願された米国仮出願第60/988,773号の利益を主張し、参照により両方の内容が本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
筋肉内または皮内経路で送達される裸DNAワクチンは、抗体およびT細胞反応の両方を感作するが、反応レベルは、しばしば、かなり低い。該低反応は、関心対象の生理学的部位への、および細胞による取り込み速度の両方の非効率的なプラスミド送達の結果であると考えられている。
【0003】
生体内電気穿孔手法は、対象へのDNAワクチンの送達の補助に利用可能である。しばしば、電気穿孔手法を使用するDNAワクチン接種は、一定の電圧の電気穿孔器を利用し、このような機器は、組織抵抗を考慮せず、したがって、非最適なプラスミド発現、炎症を生じ得、および組織損傷を可能性として生じ得る。
【0004】
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)ワクチンの分野において、高力価中和抗体および広範なT細胞免疫を誘導できる予防的なHIV−1ワクチンの発見は、難しい。免疫システムの両部門がHIV−1疾患進行の制御に不可欠であることが見出されたことを考えれば(Pantaleo and Fauci,1996;Soudeyns and Pantaleo,1999)、それらの誘導は、依然として、多くのワクチン研究および開発努力の主要な必要条件である。過去の報告は、多価のHIV−1 DNAプライム/タンパク質追加免疫ワクチン戦略を使用した、抗体およびT細胞反応の誘導を示すマウス、ウサギ、およびヒト以外の霊長類を用いた研究の結果を考察している。(Cristillo et al.,2006、 Pal et al.,2006a、Pal et al.,2005、Pal et al.,2006b)これらの研究ならびに他の報告による所見(Amara et al.,2001、Barouch and Letvin,2000、Earl et al.,2001、Franchini et al.,2004、Gomez−Roman and Robert−Guroff,2003、Reyes−Sandoval et al.,2004、Santra et al.,2004、Sumida et al.,2004、Zhao et al.,2003)から、筋肉内または皮内投与経路を介して送達されるDNA免疫化は、測定可能だが、弱い抗体およびT細胞反応を誘導し、したがって、免疫の追加免疫を必要とすることが示された。アジュバント製剤組換えタンパク質の使用により、DNAワクチンにより感作された体液性および細胞性免疫反応の両方がさらに増大することが示された(Cristillo et al.,2006、Pal et al.,2006a、Pal et al.,2005、Pal et al.,2006b)。
【0005】
DNA免疫化による免疫学的感作を増大するために、DNA投与量およびスケジュール、アジュバントおよび免疫調節薬の同時投与、ならびに免疫化戦略および送達経路の変更を含む、いくつかのパラメータが調査されている。このような研究は、プラスミドDNA発現の増大、ならびにHIV−1ワクチン、肝炎Bウイルスワクチン、天然痘ワクチン、および結核ワクチンを使用した体液性および細胞性感作の増大に、電気穿孔技術の利用を強調してきた。いくつかの電気穿孔プラットホームが試験されて、大いに有望なデータを作成したが、これらの研究は、プラスミド送達を容易にするために、一定の電圧の電気穿孔器を使用したが、これは、結果的に免疫保護成果に満たない。
【0006】
2007年11月上旬にオンラインで公開されたとして知られるCurcioらのCancer Gene Therapy(2007)の表題「DNA immunization using constant−current electroporation affords long−term protection from autochthonous mammary carcinomas in cancer−prone transgenic mice」は、DNA送達方法を容易にする電気穿孔の使用、およびマウスにおけるErbB−2、Her−2/neuに対する抗体の生成を論じている。
【0007】
強い免疫反応を誘導し、中性抗体を含む抗体も生成することができる、哺乳類にウイルス抗原を発現するDNAプラスミドの送達方法の必要性が依然として存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の態様は、哺乳類の細胞に抗原を発現できるDNAプラスミドを使用して、該哺乳類に該組換え抗原に対する抗体を生成する方法を含む。これらの方法は、プロモータに操作可能に連結されるコード配列を含むDNAプラスミドを該哺乳類の組織に注入するステップと、該DNAプラスミドの進入および該抗原の発現を可能にするために、該組織の細胞を電気穿孔するのに効果的な電気パルスを送達できる電気穿孔装置を用いて、該組織を電気穿孔するステップと、該抗原に対する抗体を生成するために、該哺乳類が該発現抗原に反応できるステップと、を含む。好ましくは、該組換え抗原は、ウイルス性抗原である。いくつかの実施形態において、該方法は、該抗原が癌抗原ではないことを条件とする。
【0009】
別の態様において、所望の抗原に対して特異的な抗体を単離する方法があり、該抗体は、該哺乳類の細胞に該抗原を発現できるDNAプラスミドを使用して、哺乳類に生成される。これらの方法は、プロモータに操作可能に連結されるコード配列を含むDNAプラスミドを該哺乳類の組織に注入するステップと、該DNAプラスミドの進入および該抗原の発現を可能にするために、該組織の細胞を電気穿孔するのに効果的な電気パルスを送達できる電気穿孔装置を用いて、該組織を電気穿孔するステップと、該抗原に対する抗体を生成するために、該哺乳類が該発現抗原に反応できるステップと、該哺乳類から血清を採取するステップと、該血清から該抗体を抽出するステップと、を含む。いくつかの実施形態において、抽出された抗体を精製するさらなるステップがある。好ましくは、該組換え抗原は、ウイルス性抗原である。いくつかの実施形態において、該方法は、該抗原が癌抗原ではないことを条件とする。
【0010】
本発明の多くの目的および利点は、添付の図面を参照することにより、当業者により良く理解され得る。
【0011】
好適な実施形態の詳細な説明
以下の省略または短縮された定義は、本発明の好適な実施形態の理解を補助するために提供される。本明細書に提供される省略された定義は、網羅的でもなければ、当該分野で理解される定義または辞書の意味に矛盾するものでもない。省略された定義は、本明細書で補助的に提供されるか、または当該分野で周知の定義をより明確に定義する。
【0012】
「一定の電流」という用語は、本明細書で、同一の組織に送達される電気パルスの継続時間にわたって、組織または該組織を定義する細胞が受ける、または経験する電流を定義するために使用される。電気パルスは、本明細書に記述される電気穿孔装置から送達される。本電流は、本明細書で提供される電気穿孔装置がフィードバック要素を有するため、好ましくは、瞬時のフィードバックを有するため、電気パルスの寿命にわたって該組織に一定のアンペアに維持される。フィードバック要素は、パルスの継続時間中、組織(または細胞)の抵抗を測定でき、同一の組織の電流が、電気パルスにわたって(マイクロ秒程度)、およびパルスからパルスまで一定を維持するように、電気穿孔装置は、その電気エネルギー出力(例えば、電圧の増大)を変化させる。いくつかの実施形態において、該フィードバック要素は、制御器を備える。
【0013】
「フィードバック」または「電流フィードバック」という用語は、互換的に使用され、かつ、結果的に、標的組織全体にわたって一定レベルで電流を保持するように電極間の組織の電流を測定し、EP装置により送達されるエネルギー出力を変化させることを含む、提供されたEP装置の活性反応を意味する。本一定レベルは、パルスシーケンスまたは電気的処理の開始前に、ユーザにより事前設定される。好ましくは、その電気回路が、電極間の組織の電流を継続的に監視でき、監視された電流(または組織内の電流)を事前設定の電流と比較でき、監視される電流を事前設定レベルに維持するために継続的にエネルギー出力調整を行うことができるように、フィードバックは、電気穿孔構成要素、例えば、EP装置の制御器により達成される。いくつかの実施形態において、フィードバックループは、アナログ閉ループフィードバックのため、瞬時である。
【0014】
本明細書で互換的に使用される「電気穿孔」、「電気透過」、または「動電強化」(「EP」)という用語は、生体膜に顕微鏡的経路(管孔)を誘導するために、膜貫通電界パルスの使用を意味する。これらの存在は、プラスミド、オリゴヌクレオチド、siRNA、薬剤、鉄および水等の生体分子が、細胞膜の一側から他側に通過することを可能にする。
【0015】
「分散電流」という用語は、本明細書で記述される電気穿孔装置の様々な針電極アレイから送達される電流のパターンを定義するために使用され、該パターンは、電気穿孔される組織の任意の領域にかかる電気穿孔に関連した熱ストレスの発生を最小化、好ましくは、除去する。
【0016】
本明細書で使用される「フィードバック機構」という用語は、所望の組織のインピーダンス(エネルギーのパルスの送達前、送達中および/または送達後)を受け取り、現在値、好ましくは、電流と比較し、現在値を達成するために、送達されたエネルギーのパルスを調整する、ソフトウエアまたはハードウエア(またはファームウエア)のいずれかにより実行されるプロセスを意味する。「インピーダンス」という用語は、本明細書で、フィードバック機構を論ずる時に使用され、オームの法則に従う電流値に変換され、したがって、事前設定電流と比較できる。好適な実施形態において、「フィードバック機構」は、アナログ閉ループ回路により実行される。
【0017】
本発明の態様は、哺乳類の細胞に抗原を発現できるDNAプラスミドを使用して、該哺乳類に該組換え抗原に対する抗体を生成する方法を含む。これらの方法は、プロモータに操作可能に連結されるコード配列を含むDNAプラスミドを該哺乳類の組織に注入するステップと、該DNAプラスミドの進入および該抗原の発現を可能にするために、該組織の細胞を電気穿孔するのに効果的な電気パルスを送達できる電気穿孔装置を用いて、該組織を電気穿孔するステップと、該抗原に対する抗体を生成するために、該哺乳類が該発現抗原に反応できるステップと、を含む。好ましくは、組換え抗原は、ウイルス性抗原である。いくつかの実施形態において、該方法は、抗原が癌抗原ではないこと条件とする。
【0018】
別の態様において、所望の抗原に対して特異的な抗体を単離する方法があり、該抗体は、該哺乳類の細胞に該抗原を発現できるDNAプラスミドを使用して、哺乳類に生成する。これらの方法は、プロモータに操作可能に連結されるコード配列を含むDNAプラスミドを該哺乳類の組織に注入するステップと、該DNAプラスミドの進入および該抗原の発現を可能にするために、該組織の細胞を電気穿孔するのに効果的な電気パルスを送達できる電気穿孔装置を用いて、該組織を電気穿孔するステップと、該抗原に対する抗体を生成するために、該哺乳類が該発現抗原に反応できるステップと、該哺乳類から血清を採取するステップと、血清から該抗体を抽出するステップと、を含む。いくつかの実施形態において、抽出された抗体を精製するさらなるステップがある。好ましくは、該組換え抗原は、ウイルス性抗原である。いくつかの実施形態において、該方法は、該抗原が癌抗原ではないことを条件とする。
【0019】
いくつかの実施形態において、DNAプラスミドの注入ステップ、組織の電気穿孔ステップ、および該哺乳類の反応可能ステップを、同一の哺乳類において後日繰り返す、さらなるステップがある。さらに、いくつかの実施例では、この繰り返しステップは、別の後日にさらに繰り返されてもよい。いくつかの実施形態において、後日(つまり、前のDNAプラスミド注入から後日)、同一の哺乳類に抗原のタンパク質追加免疫(言い換えれば、タンパク質変形)を送達する追加のステップがある。
【0020】
いくつかの実施形態において、注入ステップは、哺乳類の皮内または筋肉内組織への注入を含む。
【0021】
本明細書で提供される抗体は、DNAプラスミドが注入された該哺乳類の体液性免疫系により産生される抗体である。該抗体は、該DNAプラスミドから発現される組換え抗原に特異的である。該抗体は、多くの存在するアイソタイプの1つであってもよいが、好ましくは、IgG1およびIgG2アイソタイプ、より好ましくは、IgG2aアイソタイプである。本明細書で提供される方法を使用して、該哺乳類により産生される抗体は、Leenaars,M. and Hendriksen,C.F.M.,Inst.Lab.Animal Res.46(3)(2005)に記述されるものを含む、当業者に利用可能な既知の手法を使用して抽出、および精製される。処理された哺乳類により生成される抗体を単離するステップは、該哺乳類から血清を採取するステップと、該採取した血清から抗体を抽出するステップと、を含む。いくつかの例において、該ステップは、該抽出した抗体を精製するステップを含む。
【0022】
いくつかの実施形態において、該組換え抗原は、免疫原性として同定されるタンパク質の抗原部分であり、該タンパク質は、ウイルス、例えば、インフルエンザウイルスの赤血球凝集素(HA)のタンパク質構成成分である。同一のコード配列を送達する他のビヒクルも除外されないが、該組換え抗原は、好ましくは、例えば、哺乳類細胞の最終的なトランスフェクションおよび哺乳類細胞からの発現のためのpVAX等のDNAベクターにクローン化されるコード配列の形態である。いくつかの実施形態において、該組換え抗原は、包括的な一覧ではないが、以下から選択される免疫原性抗原である:1つもしくは複数のサブタイプからのDIIIドメイン抗原等のデングウイルス、HA、ノイラミニダーゼ(NA)、核タンパク質(NP)、基質タンパク質、キメラM2e−NP等のインフルエンザウイルス、env、gag、pol等のHIVウイルス、カプシドタンパク質の一部等のウエストナイルウイルス、および他のウイルスタンパク質。
【0023】
いくつかの実施形態において、電気穿孔は、DNAプラスミドが送達される哺乳類の電気穿孔細胞に、電気パルスを送達できる電気穿孔装置により実施される。好ましい電気穿孔装置は、本明細書に記述され、参照による援用によって、さらに含まれる。好ましくは、電気穿孔装置は、好ましくは、パルス継続時間中、一定の電流を提供する、一定電流電気穿孔装置である。好適な電気穿孔装置は、以下の電流範囲の電気パルスを送達できる:約0.01Amp〜約10.0Amp、約0.01Amp〜約5.0Amp、約0.01Amp〜約3.0Amp、約0.01Amp〜約1.0Amp、約0.05Amp〜約10.0Amp、約0.05Amp〜約5.0Amp、約0.05Amp〜約3.0Amp、約0.05Amp〜約1.0Amp、約0.1Amp〜約10.0Amp、約0.1Amp〜約5.0Amp、約0.1Amp〜約3.0Amp、約0.1Amp〜約1.0Amp、約1.0Amp〜約10.0Amp、約1.0Amp〜約8.0Amp、約1.0Amp〜約5.0Amp、約1.0Amp〜約4.0Amp、約1.0Amp〜約3.0Amp、約1.0Amp〜約2.0Amp、約1.0Amp、または約2.0Amp。
【0024】
いくつかの実施形態において、電気穿孔装置により送達される電気パルスのパルスパターンは、特に選択され、以下のパラメータを含む:パルスの数、パルス間の時間、およびパルスの長さ。パルスの数は、1つ以上であってもよく、好ましくは、2つまたは3つのパルス、より好ましくは、3つのパルスである。いくつかの実施形態において、電気パルスの送達中のパルス間に遅延時間があり、好ましくは、遅延時間は、約10秒、約9秒、約8秒、約7秒、約6秒、約5秒、約4秒、約3秒、約2秒、約1秒、約0.8秒、約0.5秒、または約0.2秒、より好ましくは、遅延時間は、約1秒である。各パルスの継続時間は、約0.1ミリ秒〜約10秒、好ましくは、約1ミリ秒〜約100ミリ秒〜約1ミリ秒〜約80ミリ秒〜約1ミリ秒〜約60ミリ秒〜約1ミリ秒〜約40ミリ秒〜約1ミリ秒〜約20ミリ秒、より好ましくは、約52ミリ秒である。
【0025】
DNAプラスミドは、該DNAプラスミドが電気穿孔後に進入すると、哺乳類細胞で発現できる組換え抗原のコード配列を含むものである。好ましくは、該コード配列は、標的哺乳類で免疫反応を引き起こす共通抗原である。いくつかの実施形態において、該コード配列は、以下の1つもしくは複数を含むことができる哺乳類発現のために最適化されたコンストラクトである:コザック配列の追加、コドン最適化、およびRNA最適化を含む。いくつかの実施形態において、これらの最適化されたコード配列は、pVAXベクター(Invitrogen,Carlsbad,CA)にサブクローン化されてもよい。
【0026】
いくつかの実施形態において、該DNAプラスミドは、好ましくは、高収率および/cGMP生産のために強化されるプロセスを使用して、大規模な量で生産されてもよい。好ましくは、哺乳類への送達のために生産されるDNAプラスミドは、高DNA濃度に製剤化されてもよい。DNAプラスミド生産プロセスは、E.coli細胞等の菌細胞のトランスフェクションにより実施されてもよい。本明細書で記述するDNAプラスミド生産を考慮するプロセスは、米国特許第7,238,522号に開示されたプロセス、および第12/126,611号(まだ公開されていないが、2008年5月23日出願)を有する米国特許出願において改善されたプロセスを含み、両方ともその全体が本明細書に援用される。該DNAプラスミドは、好ましくは、哺乳類対象への注入のために、安全で効果的であるように製剤化される。好ましくは、該DNAプラスミドは、濃縮形態で製剤化される。
【0027】
電気穿孔および電気穿孔装置
本発明のDNAワクチンの送達を容易にするための好適な電気穿孔装置および電気穿孔方法の実施例は、Draghia−Akliらの米国特許第7,245,963号、Smithらにより提出された米国特許公開第2005/0052630号に記載されるものを含み、これらの内容は、参照によりその全体が本明細書に援用される。また、その全てが本明細書に援用される、2006年10月17日に出願された米国仮特許第60/852,149号、および2007年10月10日に出願された第60/978,982号への35 USC 119(e)の下に利益を主張する、2007年10月17日に出願された同時係属および共同所有される米国特許出願第11/874072号に提供される、DNAワクチンの送達を容易にするための電気穿孔装置および電気穿孔方法も、好適である。
【0028】
Draghia−Akliらの米国特許第7,245,963号は、身体または植物の選択された組織の細胞への生体分子の導入を容易にするためのモジュラ電極システムおよびそれらの使用を記載している。該モジュラ電極システムは、複数の針電極、皮下針、プログラム可能な一定電流パルス制御器から複数の針電極に導電連結を提供する電気コネクタ、および電源を含む。操作者は、支持構造に搭載される複数の針電極を把持でき、これらを身体または植物の選択された組織にしっかり挿入できる。生体分子は、それから、皮下針を介して、選択された組織に送達される。プログラム可能な一定電流パルス制御器が起動され、一定電流パルスが複数の針電極に適用される。適用される一定電流電気パルスは、複数の電極間で、細胞への生体分子の導入を容易にする。米国特許第7,245,963号の全内容は、参照により本明細書に援用される。
【0029】
Smithらにより提出された米国特許公開第2005/0052630号は、身体または植物の選択された組織の細胞への生体分子の導入を効果的に容易にするために使用され得る電気穿孔装置を記載している。該電気穿孔装置は、操作がソフトウエアまたはファームウエアにより特定される動電装置(「EKD装置」)を含む。EKD装置は、ユーザコントロールおよびパルスパラメータの入力に基づくアレイの電極間で、一連のプログラム可能な一定電流パルスパターンを作製し、電流の波形データの保存および取得を可能にする。該電気穿孔装置は、針電極のアレイ、挿入針用の中央注入チャネル、および脱着可能なガイドディスクを有する、交換可能な電極ディスクも含む。米国特許公開第2005/0052630号の全内容が、参照により本明細書に援用される。
【0030】
米国特許第7,245,963号および米国特許公開第2005/0052630号に記載される電極アレイおよび方法は、筋肉等の組織だけでなく他の組織または臓器への深部進入に適応される。電極アレイの配置のため、(選択の生体分子を送達するための)注入針は、また、標的臓器に完全に挿入され、挿入は、電極により事前に示される領域の標的組織に垂直に投与される。米国特許第7,245,963号および米国特許公開第2005/005263号に記載される電極は、好ましくは、長さが20mmで、ゲージが21である。
【0031】
以下は、本発明の方法の実施例であり、上で論じた特許参考文献に詳細に論じられている。電気穿孔装置は、ユーザにより入力された事前設定電流に類似する一定電流を発生するエネルギーのパルスを、哺乳類の所望の組織に送達するように構成されてもよい。電気穿孔装置は、電気穿孔構成要素および電極アセンブリまたはハンドルアセンブリを含む。電気穿孔構成要素は、制御器、電流波形発生器、インピーダンステスター、波形記録計、入力要素、状態報告要素、通信ポート、記憶構成要素、電源、および電源スイッチを含む、1つもしくは複数の電気穿孔装置の様々な要素を含み、組み込むことが可能である。電気穿孔構成要素は、電気穿孔装置の一要素として機能可能であり、他の要素は、電気穿孔構成要素と連通する別の要素(または構成要素)である。いくつかの実施形態において、電気穿孔構成要素は、まだ電気穿孔構成要素から離れた他の電気穿孔装置の要素と連通してもよい、一要素以上の電気穿孔装置として機能できる。本発明は、要素が、一装置として、または互いに連通する別の要素として機能できるため、1つの電気機械的または機械的装置の一部として存在する電気穿孔装置の要素により制限されない。電気穿孔構成要素は、所望の組織に一定電流を生じるエネルギーのパルスの送達が可能であり、フィードバック機構を含む。電極アセンブリは、空間的配置に複数の電極を有する電極アレイを含み、該電極アセンブリは、電気穿孔構成要素からエネルギーのパルスを受け取り、電極を通して所望の組織にそれらを送達する。複数の電極のうちの少なくとも1つは、エネルギーのパルスの送達中、中性であり、所望の組織のインピーダンスを測定し、電気穿孔構成要素にインピーダンスを伝達する。フィードバック機構は、測定されたインピーダンスを受け取ることができ、一定電流を保持するように、電気穿孔構成要素により送達されるエネルギーのパルスを調節できる。
【0032】
いくつかの実施形態において、複数の電極は、分散パターンでエネルギーのパスルを送達できる。いくつかの実施形態において、複数の電極は、プログラム化シークエンス下で、電極の制御により分散パターンでエネルギーのパルスを送達でき、該プログラム化シークエンスは、ユーザにより、電気穿孔構成要素に入力される。いくつかの実施形態において、プログラム化シークエンスは、連続的に送達される複数のパルスを含み、該複数のパルスの各パルスは、インピーダンスを測定する中性電極とともに少なくとも2つの活性電極により送達され、該複数のパルスの後続のパルスは、インピーダンスを測定する中性電極とともに少なくとも2つの活性電極の異なる1つにより送達される。
【0033】
いくつかの実施形態において、フィードバック機構は、ハードウエアまたはソフトウエアにより実行される。好ましくは、フィードバック機構は、アナログ閉ループ回路により実行される。好ましくは、本フィードバックは、50μs、20μs、10μsまたは1μs毎に生じるが、好ましくは、リアルタイムフィードバックまたは瞬時(つまり、反応時間を決定するための利用可能な手法により決定されるように、実質的に瞬時)である。いくつかの実施形態において、中性電極は、所望の組織のインピーダンスを測定し、フィードバック機構にインピーダンスを伝達し、フィードバック機構がインピーダンスに反応し、事前設定の電流に類似する値で一定電流を保持するように、エネルギーのパルスを調節する。いくつかの実施形態において、フィードバック機構は、エネルギーのパルスの送達中、継続的かつ瞬時に一定電流を保持する。
【0034】
ワクチンおよび製剤
医薬的に許容される賦形剤は、公衆に周知で、容易に入手可能である、ビヒクル、アジュバント、担体または希釈剤等の機能分子を含むことができる。好ましくは、該医薬的に許容される賦形剤は、アジュバントまたはトランスフェクション促進剤である。いくつかの実施形態において、核酸分子、またはDNAプラスミドは、ポリヌクレオチド機能賦活薬または遺伝的ワクチン促進剤(またはトランスフェクション促進剤)の投与と併用して細胞に送達される。ポリヌクレオチド機能賦活薬は、米国特許第5,593,972号、および1994年1月26日に出願された国際特許出願第PCT/US94/00899号に記載されており、それぞれ、参照により本明細書に援用される。遺伝的ワクチン促進剤は、1994年4月1日に出願された、米国特許第021,579号に記載されており、参照により本明細書に援用される。トランスフェクション促進剤は、核酸分子を有する混合物として核酸分子と併用して投与されるか、または核酸分子の投与前または後に、別々に、同時に投与されてもよい。トランスフェクション促進剤の実施例は、免疫感作複合体(ISCOMS)等の界面活性剤、フロイント不完全アジュバント、モノホスホリルリピドAを含むLPS類似体、ムラミルペプチド、キノン類似体、およびスクアランとスクアレン等の小胞を含み、およびヒアルロン酸も、遺伝的コンストラクトとの併用投与に使用され得る。いくつかの実施形態において、DNAプラスミドワクチンは、リピド、DNAリポソーム混合物(例えば、W09324640を参照)として、当該分野で周知のレシチンリポソームもしくは他のリポソームを含むリポソーム、カルシウムイオン、ウイルスタンパク質、ポリアニオン、ポリカチオン、もしくはナノ粒子、または他の既知のトランスフェクション促進剤等を含むトランスフェクション促進剤も含み得る。好ましくは、該トランスフェクション促進剤は、ポリLグルタミンを含むポリアニオン、ポリカチオン、またはリピドである。
【0035】
いくつかの好適な実施形態において、DNAプラスミドは、このような標的タンパク質に対して免疫反応をさらに強化するタンパク質の遺伝子であるアジュバントとともに送達される。このような遺伝子の実施例は、αインターフェロン、γインターフェロン、血小板由来成長因子(PDGF)、TNFα、TNFβ、GM−CSF、上皮成長因子(EGF)、IL−1、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−10、IL−12、IL−18、MHC、CD80、CD86、およびシグナル配列が削除され、任意にIgEからのシグナルペプチドを含むIL−15を含むIL−15等の他のサイトカインおよびリンホカインをコードする遺伝子である。有用であり得る他の遺伝子は、MCP−1、MIP−l、MIP−1、IL−8、RANTES、L−セレクチン、P−セレクチン、E−セレクチン、CD34、GlyCAM−1、MadCAM−1、LFA−1、VLA−1、Mac−1、pl50.95、PECAM、ICAM−1、ICAM−2、ICAM−3、CD2、LFA−3、M−CSF、G−CSF、IL−4、IL−18の変異型、CD40、CD40L、血管成長因子、線維芽細胞成長因子、IL−7、神経成長因子、血管内皮細胞成長因子、Fas、TNF受容体、Flt、Apo−1、p55、WSL−1、DR3、TRAMP、Apo−3、AIR、LARD、NGRF、DR4、DR5、KILLER、TRAIL−R2、TRICK2、DR6、カスパーゼICE、Fos、c−jun、Sp−1、Ap−1、Ap−2、p38、p65Rel、MyD88、IRAK、TRAF6、IkB、不活性NIK、SAP K、SAP−1、JNK、インターフェロン反応遺伝子、NFkB、Bax、TRAIL、TRAILrec、TRAILrecDRC5、TRAIL−R3、TRAIL−R4、RANK、RANK LIGAND、Ox40、Ox40 LIGAND、NKG2D、MICA、MICB、NKG2A、NKG2B、NKG2C、NKG2E、NKG2F、TAP1、TAP2およびそれらの機能的フラグメントをコードする遺伝子を含む。
【0036】
本発明に従う医薬的組成物は、約1ナノグラム〜100ミリグラム、約約1マイクログラム〜約10ミリグラム、好ましくは、約0.1マイクログラム〜約10ミリグラム、より好ましくは、約1ミリグラム〜約2ミリグラムのDNA量を含む。いくつかの好適な実施形態において、本発明に従う医薬的組成物は、約5ナノグラム〜約1000マイクログラムのDNAを含む。いくつかの好適な実施形態において、該医薬的組成物は、約10ナノグラム〜約800マイクログラムのDNAを含む。いくつかの好適な実施形態において、該医薬的組成物は、約0.1〜約500マイクログラムのDNAを含む。いくつかの好適な実施形態において、該医薬的組成物は、約1〜約350マイクログラムのDNAを含む。いくつかの好適な実施形態において、該医薬的組成物は、約25〜約250マイクログラムのDNAを含む。いくつかの好適な実施形態において、該医薬的組成物は、約100〜約200マイクログラムのDNAを含む。
【0037】
本発明に従う医薬的組成物は、使用される投与形態に従い、製剤化される。医薬的組成物が、注射用医薬的組成物の場合、これらは、無菌で、発熱物質不含、および微粒子不含である。好ましくは、等張製剤が使用される。一般的に、等張性添加剤は、塩化ナトリウム、デキストロース、マンニトール、ソルビトール、およびラクトースを含むことができる。場合によっては、リン酸緩衝生理食塩水等の等張液が好まれる。安定剤は、ゼラチンおよびアルブミンを含む。いくつかの実施形態において、血管収縮剤が製剤に添加される。いくつかの実施形態において、LGSまたは他のポリカチオンもしくはポリアニオン等の、長期間、室温つまり周囲温度で安定する製剤を可能にする安定剤が、製剤に添加される。
【0038】
いくつかの実施形態において、コンセンサスインフルエンザ抗原に対して、哺乳類に免疫反応を誘導する方法は、粘膜免疫反応の誘導方法を含む。このような方法は、上述の共通インフルエンザ抗原を含むDNAプラスミドと併用して、1つもしくは複数のCTACKタンパク質、TECKタンパク質、MECタンパク質、およびそれらの機能的フラグメント、またはそれらの発現可能コード配列を哺乳類に投与するステップを含む。1つもしくは複数のCTACKタンパク質、TECKタンパク質、MECタンパク質、およびそれらの機能的フラグメントは、本明細書で提供されるDNAプラスミドインフルエンザワクチンの投与前に、同時に、または後に投与され得る。いくつかの実施形態において、CTACK、TECK、MECおよびそれらの機能的フラグメントから成る群から選択される、1つもしくは複数のタンパク質をコードする単離された核酸分子は、哺乳類に投与される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】ウサギおよびマカク血清を使用して実施されたELISAアッセイを表すグラフを示す。ウサギ(上のパネル)およびマカク(下のパネル)を、指示された時間点(黒矢印)で、プラスミドDNAを用いて免疫化した後、筋肉内タンパク質追加免疫(灰色の矢印)した。抗体力価は、免疫前血清の対応する希釈と比較した、450nmでの光学密度の2倍を産生する免疫血清の希釈に基づく。
【図2】ウサギおよびマカク血清を使用して実施された中和(A、B)アッセイを表すグラフを示す。抗体力価は、免疫前血清の対応する希釈と比較した、450nmでの光学密度の2倍を産生する免疫血清の希釈に基づく。中和アッセイは、TZMb1細胞を使用して、単離されたSHIVBa−L(A、B;上のパネル)およびSHIV162P4(A、B、下のパネル)に対して実施した。力価は、未処理の対照と比較した、50%の感染阻害を示す免疫血清の希釈として示す。アッセイで試験された最低血清希釈は、示(点線)すように、1:5であった。マカク(B)において、血清は、免疫前(研究の前)、研究の6週目および23週目にアッセイした。
【図3】血清抗体を関数として評価したEC−TMプラスミド電気穿孔の最適な電流電圧を表すグラフを示す。BALB/cマウスを、50mgのEC−TMプラスミドを用いてワクチン接種し、0.2、0.3または0.4Aで電気穿孔した。2週間後、血清を採取し、特定の抗体力価を評価した。グラフは、CCEの電流強度(アンペア)と抗体反応との間の逆相関方向へのトレンドを示す。各記号は、個々のマウスの平均血清を示すが、水平バーは、中間値を指す。
【図4】BALB/cマウスにおけるp185neu抗体反応の誘導を表すグラフを示す。該マウスを5、10、25および50μgのEC−TMプラスミドおよび0.2A CCEを用いてワクチン接種した。血清の抗p185neu抗体力価をワクチン接種から4週間後に採取した。抗体の平均力価は、注入されたプラスミド量と共に増大するようである。50μgのプラスミドを用いてワクチン接種されたマウスの抗体力価は、5、10および25μg(それぞれ、P=0.0041、0.0244および0.0424)を用いてワクチン接種されたマウスに比べて有意に高かった。各記号は、個々のマウスの平均血清を示すが、水平バーは中間値を指す。
【図5】特定のアイソタイプにおけるp185neu抗体反応の誘導を表す棒グラフを示す。個々のマウスからの血清を電気穿孔から2週間後に採取し、その血清を統合して抗p185neu抗体のアイソタイプ構成成分を評価した。データは、免疫血清および特定の抗IgGサブクラスFITC抱合抗体を用いてインキュベートした後に染色したp185neu+細胞の割合(%)として報告する。
【図6】マウスの異なる筋肉で測定されたSEAP発現レベルを示す。マウスは、前脛骨(TA)筋または腓腹(G)筋に10μgのC5−12−SEAPプラスミドを注入し、4秒または80秒の遅延の後EP(電気穿孔)を実施した。マウスに、また、EP(EPなし)を用いず、10μgのpf C5−12−SEAPプラスミドを注入した。血清SEAPレベルは、EP(*P<1.3E−21)なしでプラスミドを受けた対照マウスと比較して、TA筋およびG筋注入マウスで高かった。プラスミドバックボーン(NB)なしで発現カセットを注入し、それから電気穿孔したマウスは、EPなしのNB群よりSEAPレベルが高かった。しかしながら、NB群は、同一筋肉(TA4秒と比較して、NB4秒、**P<0.008;TA80秒と比較して、NB80秒、***P<0.004)において、C5−12−SEAPを投与された動物より有意に低かった。TA筋に注入されたマウスは、G筋に注入されたマウスより高い発現を得、TA筋への注入とEPとの間の遅延を80秒から4秒へ減らしても、発現に影響しなかった。
【図7】偏在性CMVプロモータにより駆動されたSEAP発現が、様々な電流設定で、マウスの異なる筋肉で測定されたことを示すグラフを示す。プラスミド製剤を試験した:生理食塩水、生理食塩水+LGS、水、または水+LGS。TA筋における0.1Aでの生理食塩水+LGS製剤が、最高の発現を得た。プラスミドを水に製剤化し0.2Aの電気穿孔法でプラスミドを導入したマウスは、同一の筋肉に0.1Aを受けたマウス(TAでは*P<0.05およびGでは**P<0.001)より有意に低いSEAPレベルを得た。水+LGSをプラスミド製剤として使用した時、血清SEAPレベルでの差異は、TA筋では有意ではなかったが、Gでは有意であった(***P<0.04)。
【図8】プラスミドが(A)生理食塩水+LGSで製剤化された時のG筋における、および(B)水+LGSで製剤化された時のTA筋における、0.1Aの電流で処置されたマウスで最も高かった、処置から14日後に測定された抗SEAP抗体HI力価を示す。
【図9】注入後35日目のブタ血清におけるHI力価の結果の棒グラフを示す。最も高い力価は、0.5Aの電流設定で、2mgのHA発現プラスミドを投与された群で見られた(120±40、*P=0.11対2mg/0.3Aおよび*P=0.02対2mg/0.1A)。下行用量のプラスミドを投与され、0.5Aで電気穿孔された3群も、HI力価の減少を示した。
【図10】ワクチン接種後のフェレットにおけるHI力価の結果の棒グラフを示す。アッセイは、疾病管理センターから入手した合併結合変異ウイルス(A/Viet/1203/04またはIndo/05/2005インフルエンザ株)を使用して実施した。
【図11】2回目の免疫から3週間後に測定されたHI力価の結果の棒グラフを示す。IDを免疫した後にEPが行われたマカクは、他の全ての群より有意に高いHI力価を示した(P<0.03)。未処理の対照群は、任意のHI力価を示さなかった。
【実施例】
【0040】
本発明を、以下の実施例において、さらに説明する。これらの実施例は、本発明の好適な実施形態を示すが、単に例示として示されることを理解されたい。以上の考察およびこれらの実施例から、当業者は、本発明の本質的な特性を確認でき、その精神および範囲から逸脱することなく、様々な使用および条件に適合するように、本発明の様々な変更および修正を行うことが可能である。したがって、本明細書に示され、かつ記載される実施例に加え、本発明の様々な修正が、前述から、当業者に明らになる。このような修正は、また、付属の特許請求の範囲内に含まれることを意図する。
【0041】
好ましくは、本明細書に記載されるEP装置を用いて使用するDNA製剤は、高DNA濃度、好ましくは、皮膚への送達のために最適である小容量でのDNAのグラム量を含む濃度、好ましくは、少量の注入量、理想的には、25〜200マイクロリットル(μL)を有する。いくつかの実施形態においてDNA製剤は、1mg/mL以上(製剤のmg DNA/容量)等の高DNA濃度を有する。より好ましくは、該DNA製剤は、200μLの製剤におけるグラム量のDNA、より好ましくは、100μLの製剤におけるグラム量のDNAを提供するDNA濃度を有する。
【0042】
本発明のEP装置を用いて使用するDNAプラスミドは、既知の装置および手法の組み合わせを使用して製剤化または製造されてもよいが、好ましくは、2007年5月23日に出願された、共同所有、同時係属の米国仮出願第60/939,792号に記載される、最適化されたプラスミド製造手法を使用して製造される。いくつかの実施例において、これらの研究に使用されたDNAプラスミドは、10mg/mLを超える、または10mg/mLに同一の濃度で製剤化されてもよい。製造手法は、2007年7月3日に出版された、共同所有の特許である、米国特許第7,238,522号に記載されるものを含む、米国特許第60/939792号に記載されるものに加え、当該分野の当事者に一般的に知られる様々な装置およびプロトコルも含む、または援用する。EP装置を用いて使用されるプラスミドの高濃度、および本明細書に記載する送達手法は、適度な低容量で、皮内/皮下空間に、または必要ならば筋肉内的(用量のため)に、プラスミドの投与を可能にし、発現および免疫効果の強化を助ける。共同所有される出願および特許である、米国特許第60/939,792号および米国特許第7,238,522号は、それぞれ、その全体が本明細書に援用される。
【0043】
実施例1 HIV−1 envに対する抗体
材料および方法
抗原およびペプチド
コドン最適化HIV−1 env(Ba−L)およびp55gag(96ZM651)遺伝子をコードするCMVプロモータ駆動プラスミドを、Cristillo,A.D.らのVirology 346(1),151−68(2006)に記述されているように製剤化した。CMVプロモータの制御下で、組換えgp120(clade B)を安定にトランスフェクトしたCHO細胞で発現し、Cristilloら(2006)において以前報告されるように精製した。組換えHIV−1 HXB2 p41タンパク質を発現し、形質転換されたBL21(DE3)Escherichia coliから精製した。タンパク質をQS−21アジュバント(抗原ics Inc.,Woburn,MA)を用いて製剤化した。HIV−1 Env(BaL)およびGag(HXB2)タンパク質を合成した(Infinity Biotech Research and Resource Inc,Aston,PA)。
【0044】
電気穿孔されたDNAにより誘導される抗外被結合および中和抗体
ニュージーランド産シロウサギを、上の材料および方法のセクションで概説したように免疫化した。電気穿孔によるDNAの単回投与後、DNAがIM経路で送達された時に観察されなかった抗gp120抗体を検出した(図1、上のパネル)。力価は、いずれかの経路による3回の追加DNA投与後(図1、上のパネル、黒色の矢印)、増加することが分かり、また、最終DNA免疫化2週間後(14週目)でのIM経路で免疫化されたウサギと比較して、電気穿孔で免疫化されたウサギにおいて、有意に大きい(p<0.0001)ことが分かった。この所見は、IM(1mg)送達と比較して、5倍少ないDNAが電気穿孔(200μg)による免疫化で使用されたことを考えると、特に興味深い。IM経路によるQS−21製剤gp120タンパク質の単回投与(図1、上のパネル、灰色の矢印)は、両方のDNA感作群で同程度の抗体力価をもたらした。ウサギが休んでいる時、IM送達DNAで感作された群での抗体レベルは、電気穿孔群のレベルより迅速な動態を伴って減少することが分かった。これは、電気穿孔群とIM群(p<0.0001)との間で、62週目(最終免疫化後41週目)に観察された力価から明らかになった。
【0045】
マカクに、envおよびgag遺伝子の両方をコードするプラスミドを電気穿孔法で導入したが、両方の抗原への抗体の誘導が、免疫化後に誘導されたかどうかを評価することが目的であった。マカクにおいて、測定可能な抗gp120抗体は、2回のDNA免疫化後に検出されたが、該抗体が3度目の免疫化後に増加した(図1、下のパネル)。ウサギにおける我々の発見と一致して、4度目のDNA投与は、顕著に抗体力価をさらに増大しなかった。
【0046】
DNAで感作されたマカクを、それから、QS21製剤タンパク質を用いて追加免疫する前に、9週間、休ませた。抗Env抗体力価のさらなる増加が、gp120タンパク質を用いたマカクの追加免疫後に観察された。本抗体レベルは、62週目に測定された力価から実証されるように、次の41週間持続した。これらのレベルは抗gp120抗体より速い速度で減衰することが分かったが(データ示さず)、抗Gag抗体の類似した誘導も、DNA電気穿孔後それらの動物において観察された。さらに、組換えgp41Gagタンパク質を用いたDNAで感作された動物の追加免疫は、固体反応を増大したが、そのレベルも、タンパク質追加免疫後の抗Env抗体力価より低かった(データ示さず)。
【0047】
免疫血清の機能的特性は、相同(SHIVBa-L)および異種(SHIV162P4)単離体の中和をアッセイすることにより評価された。SHIVBa-L(図2A、上のパネル)およびSHIV162P4(図2A、下のパネル)に対する抗体の中和は、IM経路による4回のDNA免疫化後14週目まで、ウサギの血清において検出されなかった。しかしながら、このような抗体は、2回のDNA投与後、電気穿孔により免疫化されたウサギの血清での両方の中和感受性単離体で、明らかに検出された。DNAで感作されたウサギが、gp120/QS−21の単回IM投与を用いて追加免疫された時、中和抗体力価は、両方のDNA感作群で増加することが分かったが、そのレベルは、IM経路と比較して、DNAが電気穿孔により送達されたウサギで高かった。
【0048】
SHIVBa-L(図2B、上のパネル)およびSHIV162P4(図2B、下のパネル)に対する抗体の類似した中和が、2回のDNA電気穿孔後(6週目)のマカクの血清で検出された。加えて、これらの力価は、IMタンパク質追加免疫後の2週目の23週目でさらに追加免疫された。
【0049】
ヒト以外の霊長類における抗体レベル(図1、下のパネル)は、研究の最大62週目まで維持することが分かった。同様に、ウサギにおける抗体減少の動態(図、上のパネル)は、電気穿孔法により免疫化された動物と比較して、IM経路により免疫化された動物で、より迅速であることが分かった。
【0050】
実施例2 p185neuに対する抗体
雌のBALB/cマウス(生後6週間)をCharles River Laboratories(Calco,Italy)から購入した。BALBneuT664V-Eマウスは、Charles River(Calco,Italy)により、特定病原体未感染状態下で飼育された。Fc−γRI/III(BALBneuT664V-E/FcγRI/III)の遺伝子がノックアウトされたBALBneuT664V-Eマウスは、BALBneuT664V-Eマウスを、親切にもDr R Clynes(Columbia University, NY)により提供された、FcγRI/III受容体の遺伝子がノックアウトされたBALB/cマウスと交配させることにより産生した。腫瘍の発現を観察するために、隔週で、乳腺を検査した。2つの垂直径で、カリパーを用いて腫瘍量を測定した。1mm平均径以上の進行性増殖腫瘤を腫瘍とみなした。腫瘍なしマウスの割合(%)(非坦癌マウス)を評価した。欧州連合ガイドラインに従い、マウスを処理した。
【0051】
プラスミドおよび電気穿孔
p185neu(EC−TMプラスミド)の細胞外および膜貫通ドメインをコードするpcDNA3ベクターを産生し、前述のように使用した(Rovero S,et al.,J Immunol2000;165:5133-5142)。DNAを沈殿させ、1mg/mlの無菌生理食塩水で懸濁し、免疫化プロトコルに使用するために、−20oCのアリコートで保管した。
【0052】
DNA電気穿孔のために、0.1%のポリLグルタミンを有する25μl無菌生理食塩水中のEC−TMまたはpcDNA3プラスミドを、麻酔をかけたマウスの腓腹筋に注入した。各指定された時間に、5〜50μgのプラスミドを動物に注入した。パルス間で継続時間が1秒の、20msの2つの一定電流方形波パルスを、CELLECTRA(登録商標)適応電気穿孔装置および皮膚電極アセンブリ(VGX Pharmaceuticals,The Woodlands,TX)を使用して、4秒後に適用した。皮膚電極アセンブリの電極は、長辺が5mmで、短辺が3mmの二等辺三角形の形状である。0.2A、0.3Aおよび0.4Aが使用された電気穿孔条件実験を除き、0.2Aの一定電流設定を、全ての癌ワクチン実験に使用した。筋肉抵抗は、160Vから195Vの算出電圧を伴う、800から1000Ωの間であることが測定された。
【0053】
抗p185neu抗体の評価
BALB/cマウスからの血清を、ワクチン接種後、2、4または6週目に採取し、PBS−アジド−ウシ血清アルブミン(PBS−azide−BSA)(Sigma−Aldrich,St.Louis,MO)中で、1:50に希釈した。抗p185neu抗体の存在は、野生型または野生型p185neuマウスクラスI H−2KdおよびB7.1遺伝子(BALB/c NIH3T3−NKB)で安定に同時にトランスフェクトされたBALB/c NIH3T3線維芽細胞を使用して、フローサイトメトリにより判断した。結合一次抗体を検出するために、マウスIgG Fc(Dako−Cytomation,Italy)に特異的なFITC−抱合型ヤギ抗マウス抗体を使用した。正常なマウス血清を負の対照とした。p185neuタンパク質の細胞外ドメインを認識するモノクローナルAb4抗体(Oncogene Research Products,Cambridge,MA,USA)を、正の対照として使用した。血清中の抗p185neu抗体の濃度(mg/ml)を決定するための検量線を作製するために、連続Ab4希釈物を使用した。CyAn ADP(DakoCytomation,Italy)を用いて、フローサイトメトリ分析を実施した。アイソタイプの判定は、間接的免疫蛍光手順により実行した。
【0054】
PBS−azide−BSA中で血清を1:20に希釈し、4oCで、45分間、2×105BALB/c NIH3T3−NKB細胞を用いてインキュベートした。洗浄後、ラットビオチン抱合抗体抗マウスIgG1、IgG2a、IgG2bおよびIgG3(Caltag Laboratories,Burlingame,CA)を用いて、30分間、それから、5mlのストレプトアビジン−フィコエルトリン(DAKO)を用いて、30分間、細胞をインキュベートし、1mg/mlのヨウ化プロピジウムを含むPBS−アジド−BSA中で再懸濁した。サンプルをCyAn ADPで評価し、データをp185neu+細胞の割合(%)として報告した。
【0055】
野生型BALB/cマウスにおける抗p185neu反応の誘導
マウスに、50μgのEC−TMプラスミドを注入し、0.2A〜0.4Aの異なる一定電流設定で、一定電流電気穿孔(CCE)を投与した(図3)。EC−TMプラスミドを用いたワクチン接種により誘導される最も明らかな免疫反応は、抗p185neu抗体の上昇のため、ワクチン接種2週間後に血清を採取し、特定の抗体力価を評価した。誘導された抗p185neu抗体の力価は、電気電流アンペアの強度に反比例するようである。最低電流設定の0.2Aが、全ての他の実験に使用された。p185neuタンパク質に対する抗体の誘導が、増大した用量のEC−TMプラスミドを用いて、一定電流電気穿孔されたマウスで評価された。CCEから2および4週間後に採取された個々のマウスからの血清は、全ての用量のEC−TMプラスミドが、ワクチン接種から2(データ示さず)および4週間後の両方で、抗p185neu抗体を誘導できたことを示した。電気穿孔から4週間後、50μgのEC−TMプラスミドを一定電で流電気穿孔したマウスから得た血清は、最も高い力価を示した(図4a)。さらに、CCEから2週間後に採取された血清は、抗p185neu抗体のアイソタイプ成分を評価するために統合し、0.2A条件が、neu+腫瘍に対する抗腫瘍活性において最も効果的な抗体である、IgG2a(図4b)へのアイソタイプ転換を強く誘導したことを示した。
【0056】
癌ワクチン実験において、電流設定(0.2A)の一定電流電気穿孔が、効果的なレベルのIgG2抗体を誘導する。高い電流設定(0.3および0.4A)は、おそらく、より多くの筋肉損傷を伴う、EC−TMプラスミド発現の減少、したがって、特定の抗体力価の減少を導く低効率な電気穿孔をもたらした。
【0057】
実施例3 マウスにおけるSEAPに対する抗体
プラスミドコンストラクト
偏在性サイトメガロウイルス(CMV)プロモータは、pCMV−SEAPベクターにおいて、ヒト分泌型胚性アルカリホスファターゼ(SEAP)レポータ導入遺伝子産物の発現を導く。商業的に入手可能なキット(Qiagen Inc.,Chatsworth,CA)を使用して、プラスミドを得た。運動発色性LAL(Endosafe,Charleston,SC)により測定されたエンドトキシンレベルは0.01EU/μg以下であった。共通HAおよびNAコンストラクトは、近年、ヒトに致命的であると証明された16H5ウイルスからの、および40以上のヒトN1ウイルスからの一次ウイルス配列を分析することにより生成した。これらの配列は、Los Alamos National Laboratoryのインフルエンザ配列データベースからダウンロードした。共通配列を生成した後、コザック配列、コドン最適化、およびRNA最適化の追加を含む、哺乳類発現のために、コンストラクトを最適化した。これらのコンストラクトは、それから、pVAXベクター(Invitrogen,Carlsbad,CA)にサブクローン化した。特に記載がない限り、プラスミド製剤は、無菌水で希釈し、ポリ−L−グルタミン酸ナトリウム塩(MW=10.5kDa average)(Sigma,St.Louis,MO)を用いて、1%重量/重量に製剤化し、さらに、VGX Pharmaceuticals,Immune Therapeutics Division(The Woodlands,TX)で、HPLCにより精製した。
【0058】
マウスへの発現コンストラクトの注入
最初の実験において、C57/Bl6マウス(10匹/群)の群は、4または80秒の遅延時間で、0.1Aの一定電流で、前脛骨筋(TA)または腓腹(G)筋に、筋特異的合成プロモータ(pSPc5−12−SEAP)の制御下で、10μgのプラスミド発現SEAPを注入した。対照群は、EPを用いずに(EPなし)、TAにプラスミドを導入した。追加群のマウスに、TA筋およびG筋に、EPを用いて、およびEPを用いずに、等モル濃度で、プラスミドバックボーン(NB)が欠損した、同一のプロモータ、導入遺伝子、および3’ポリアデニル化信号を有する発現カセットを導入した。
【0059】
第2のマウス実験において、一群に5匹のマウス×16群(総数80匹のマウス)を使用した(表1)。様々な製剤(生理食塩水、生理食塩水+1%LGS、水、水+1%LGS)かつ電流強度で、50μgのCMV−SEAP(10mg/mLで)を、マウス(5匹/群)に注入した。マウスは、TA筋またはG筋へのIM注入のために、様々な電流(0.1A〜0.2A)を用いて、4秒の遅延時間で、電気穿孔した。
【0060】
全ての場合において、マウスを3日間、順化し、体重を測定し、耳にタグを付けた。食餌および水は、実験期間中、自由に利用できた。研究0日目、動物の体重を測定し、採血し、齧齒用の組み合わせ麻酔−キシラジン(37.5mg/mL、0.05mL/30グラム体重)、ケタミン(1.9mg/mL、0.016mL/10グラム体重)、アセプロマジン(0.37mg/mL、0.025mL/15グラム体重)を使用して麻酔をし、プラスミドをデザイン毎に投与し、電気穿孔した。
【0061】
0、4、7、および11日目に、それぞれ、マウスの体重を測定し、血液を、後眼窩出血を介してマイクロチューブに採取した。血液を室温で10〜15分間、凝血させ、その後、10分間、3000xgで遠心分離し、さらなる分析まで血清を−80℃で保管した。
【表1】

【0062】
SEAPアッセイ
血清サンプルを解凍し、SEAP活性を測定するために、ホスホ光化学発光レポータアッセイキット(Applied Biosystems,Bedford,MA)を使用して50μLをアッセイした。アッセイの検出の下限は、3pg/mLである。SEAP活性のアッセイ前に、より濃縮された血清サンプルを、対照種の特異的な血清で、1:10に希釈した。全てのサンプルをLUMIstar Galaxyルミノメータ(BMG Labtechnologies,Offenburg,Germany)を使用して読み取った。
【0063】
SEAP間接ELISA
ヒトSEAPタンパク質に対する免疫原性を、ChastainらのJ Pharm Sci 2001 Apr;90(4):474−84からの修正手順を使用して、マウスにおいて測定した。Nunc Maxisorb(Rochester,NY)プレートを、一晩、4℃で、PBS(100ナノグラム/ヒト胎盤アルカリホスファターゼのウェル(Sigma)を含む100μl)中で、精製したヒト胎盤アルカリホスファターゼで被覆した。プレートをデカントし、3回洗浄した。プレートを、PBS中の0.05%Tween20の1%BSA(Sigma)(遮断溶液)を使用して遮断し、室温で2時間、インキュベートした。血清サンプルを1:100に希釈した後、別の希釈プレートにおいてPBS中の0.05%Tween 20の1%BSA(Sigma)で、1:4に段階希釈した。プレートから遮断溶液をデカントした。100μlの希釈された試験血清を各ウェルに添加し、室温で2時間、インキュベートした。血清希釈をデカントし、3回洗浄した。二次抗体(ホスラディッシュペルオキシダーゼ標識ウサギ抗マウス抗体)を、PBS中の0.05%Tween20の1% BSAで、1:1000に希釈し、室温で1時間、インキュベートした。プレートをデカントし、洗浄した。0.1Mのクエン酸緩衝液中で、100μlのo−フェニレンジアミン(OPD)基質を各ウェルに添加(0.67mg/mL)し、8分間、インキュベートし、100μlの1M H2SO4を、反応を停止するために添加した。吸光度をSpectramax Plus384プレート読取装置(Molecular Devices,Sunnyvale,CA)を用いて、490nmで測定した。
【0064】
SEAP発現プラスミド注入が、注入とEP間の遅延時間が80秒および4秒の両方で、TA筋対G筋に投与されると、発現が増大した(図5)。SPc5−12−SEAPプラスミドが、TA筋に注入されると、血清SEAPレベルは、EP(P<1.3E−21)を用いずにプラスミドを導入した対照動物より285倍高く、TA筋(357±6対357±6.2pg/mL/g)における4秒と80秒間の遅延時間には、差異は観察されず、同一条件下でのG筋への注入は、対照群(G80秒対EPなし対照、P<0.003;G4秒対EPなし対照、P<7.7E−06)より90〜182倍高いSEAPレベルを生じた。(バックボーンなし(NB)だが、同一のプロモータ、導入遺伝子、および3’ポリアデニル化信号を有する)発現カセットを含むプラスミドフラグメントのみを、等モル製剤で、TA筋およびG筋に注入した時、発現レベルは、IM+EP(80秒対EPなし、P<1.8E−08;4秒対EPなし、P<3.8E−05)を受けなかった対照群より210〜250倍であった。TA80秒でのSEAP発現は、NB80秒群(P<0.008)より24%高く、一方、TA4秒は、NB 4秒群(P<0.004)より高かった。C5−12−SEAPおよびEPを用いない(EPなし)NBを投与された両群は、ほとんどSEAPを発現しなかった。
【0065】
マウス−SEAP発現は製剤に依存する
SEAP導入遺伝子が偏在性プロモータの制御下である時のSEAPレベルの差異を評価した(対 最初のマウス実験で使用された筋特異的プロモータ)。発現レベルは、プラスミド注入EP手順がTA筋対G筋(P=0.05)で実施された場合に上昇することが分かった(図6)。この特定の実験において、生理食塩水+LGS製剤は、群内変動が高かったために統計学的優位性は達成しなかったが、生理食塩水製剤(それぞれ、41.1±7.9pg/mL/g対31.0±5.9pg/mL/g)と比較して、血清SEAPレベルが高かった。0.1A電流設定で電気穿孔されたマウスは、0.2Aの一定電流で同一のプラスミド製剤を導入されたマウスより高いSEAP発現を生じた。
【0066】
マウス−抗SEAP抗体の誘導
生理食塩水+LGSによるSEAPプラスミドの製剤化は、高いタンパク質発現を生じたが、抗SEAP抗体の力価は、水+LGSで製剤化されたSEAPプラスミドを用いて注入されたマウスと比較した時、低かった(図7)。
【0067】
実施例4 ブタにおけるインフルエンザに対する抗体
総数40匹のブタを10群×4匹のブタに分けた(表2)。ブタを4日間順化させ、体重を測定し、耳にタグを付けた。研究0日目、ブタの体重を測定し、採血し、ブタ用の組み合わせ麻酔−ケタミン(20mg/kg)、キシラジン(20mg/kg)、およびアトロピン(0.04mg/kg)を使用して麻酔をし、それから、イソフルラン(5%で誘導、2〜3%で維持)を使用して麻酔した。ブタ(4匹/群)に、様々なプラスミド濃度および電流強度で、0.6mLのCMV−HA(共通H5抗原を発現するpVAXベースのコンストラクト)、CMV−NA(共通N1抗原を発現するpVAXベースのコンストラクト)、およびCMV−SEAP(レポータ遺伝子分泌型胚性アルカリホスファターゼ(SEAP)を発現するコンストラクト)プラスミド(プラスミド濃度、および「筋肉損傷」評価のために溶液の粘度を上げるために添加される最後のコンストラクト)+1.0%wt/wtLGSを注入した。上の実施例3に提供される材料および方法に従い、プラスミドを製剤化した。4秒後、5本の電極を備え、以下のパルスパラメータで操作された適応一定電流CELLECTRA(登録商標)筋肉内(IM)システム(VGX Pharmaceuticals)を使用して電気穿孔した:52ミリ秒パルス、パルス間が1秒、様々な電流(0.1、0.3および0.5A)を用いた3パルス。
【表2】

注入後14日目および35日目の生検の迅速な同定のために、各注入部位を包囲する領域を刺青した。
【0068】
ブタを麻酔から回復させ、完全な回復を確認するために、24時間、慎重に監視した。処理後2〜3時間内に完全に回復しなかったブタは、すべて書き留めた。ブタの体重を測定し、10日目、21日目、および35日目に採血した。ブタに、21日目に2回目のワクチンを投与した。血液を別のファルコンチューブに採取し、これを凝血させ、血清を遠心分離して単離し、それから氷上のチューブにアリコートさせた。
【0069】
赤血球凝集阻害(HI)アッセイ
ブタ血清は、1部分量の血清を3部分量の酵素で希釈することにより、レセプタ破壊酵素(RDE)を用いて処理し、37℃の水浴で一晩、インキュベートした。56℃で30分インキュベートすることにより、該酵素を不活性化した後、6部分量のPBSを添加して、最終希釈の1/10にした。前述の通り、ウイルスの4つのHAユニットおよび1%のウマの赤血球細胞を使用して、V型底の96ウェルマイクロタイタープレートで、HIアッセイを実施した(Stephenson,I.,et al.,Virus Res.,103(1−2):91−5(July 2004))。
【0070】
HIアッセイ(図8)により示されるように、最も高い力価は、0.5A(120±40、P=0.11対2mg/0.3AおよびP=0.02対2mg/0.1A)の電流設定で、2mgのHA発現プラスミドが投与された群からの血清で見られ、2mgの各プラスミドが導入された群において、電界の強度に伴い、力価は減少し、電流のいずれかのプラスミド量が、その後、減少した場合、力価はより可変的で、群の間に差異はなかった。
【0071】
HI力価は、2mgのHA発現プラスミドが投与され、0.5Aで電気穿孔された群で、最も高かった。さらに、力価は、0.5Aで電気穿孔された群のプラスミド量の、および電界の強度の減少に伴い減少した。低プラスミド量、または低電流強度は、群内の可変性を増大するようであった。
【0072】
実施例5: フェレットにおけるインフルエンザに対する抗体
生後4〜6ヶ月の、または少なくとも体重が1kgの20匹の雄のフェレット(Triple F Farms,Sayre,PA)を、本研究に使用し、BIOQUAL,Inc.(Rockville,MD)で飼育した。ファレット研究デザインは表3にある。研究の前に2週間、動物を順化させた。0、4および9週目で、動物を免疫化(麻酔下)した。血液を2週間毎に採取した。
【0073】
本研究は、フェレットのインフルエンザ誘導モデルで、IM送達した後に、CELLECTRA(登録商標)適応一定電流電気穿孔筋肉内(IM)システム(VGX Pharmaceuticals,The Woodlands,TX)を使用して電気穿孔されたHA、NA、およびM2e−NP DNAワクチンの有効性を試験した。上の実施例3に提供される材料および方法に従い、DNAプラスミドを製剤化した。表3に概要を述べるように、群2、群3および群4の動物に、0.2mgのそれぞれのインフルエンザプラスミドワクチンを接種した。1プラスミドワクチン(群2および群3)が接種された、またはワクチンを接種されなかった(対照群1)用量群を補正するために、差異はpVAX空ベクターにより補われ、各群の全ての動物が、総用量の0.6mgのプラスミドを導入するようにした。5本の針電極アレイを使用した電気穿孔の条件は、0.5Amps、52ミリ秒パルス幅、パルス間が1秒、注入と電気穿孔の間の遅延が4秒であった。
【表3】

【0074】
赤血球凝集阻害(HI)アッセイ
血清は、1部分量の血清を3部分量の酵素で希釈することにより、レセプタ破壊酵素(RDE)を用いて処理し、37℃の水浴で一晩、インキュベートした。56℃で30分インキュベートすることにより、酵素を不活性化した後、6部分量のPBSを添加して、最終希釈の1/10にした。前述の通り、ウイルスの4つのHAユニットおよび1%のウマの赤血球細胞を使用して、V型底の96ウェルマイクロタイタープレートで、HIアッセイを実施した(Stephenson,I.,et al.,Virus Res.,103(1−2):91−5(July 2004))。HIアッセイに使用されたウイルスは、疾病管理センターから得た交雑ウイルス株であるA/Viet/1203/2004(H5N1)/PR8−IBCDC−RG(クレイド1ウイルス)およびA/Indo/05/2005(H5N1)/PR8−IBCDC−RG2(クレイド2ウイルス)。インフルエンザ感染のフェレットモデルは、ヒト疾患をより反映し、また、より厳密な誘導モデルであると考えられる。フェレットは、インフルエンザに感染したヒトに類似する症状、およびヒトならびにトリインフルエンザウイルスに関して類似する組織指向性を表す。研究を通して、異なる時間点で採取した血清は、H5N1ウイルスに対するHI活性を検出するために使用した。図9に示すように、共通H5特異的HAコンストラクトを含む両群は、2回の免疫化後、保護レベルの抗体(>1:40)を達成し、クレイド2H5N1ウイルスを阻害することも可能であった。つまり、HIアッセイは、共通HA株がクレイド1ウイルスに基づくにも関わらず、両方のウイルス株に対して陽性であった。
【0075】
実施例6 霊長類におけるインフルエンザの抗体
アカゲザルをこれらの研究において免疫化した。実験の開始前に2ヶ月、動物を順化した。研究は以下のように進行させた:0週目に、1回目の免疫化(プラスミド量投与)を実施し、基準採血した。2週目に、採血を実施した。3週目に、2回目の免疫化(プラスミド量投与)を実施した。5週目に、採血を実施した。6週目に、3回目の免疫化(プラスミド量投与)を実施し、採血した。8週目に、採血を実施した。
【表4】

【0076】
全てのプラスミドを、上の前述の実施例に記載されるように、10mg/mLで、注入用水+1%LGSに製剤化し、研究群毎(上の表4のC、D、GおよびH群)に、単一溶液に混合した。IM CELLECTRA(登録商標)EP(VGX Pharmaceuticals)、ID CELLECTRA(登録商標)EP(VGX Pharmaceuticals)、およびIM注入を指す各群の補正注入量を算出した。ID投与のために、必要な注入量が、部位毎に100μLを超える場合、製剤は注入部位の数に分けられる(どのくらいの総mgのワクチンが投与されるかによって、2、3、または6)。IM注入を受けた動物の単一部位に全製剤を与えた。
【0077】
ブタ実験、ファレット実験、およびヒト以外の実験に使用されたCELLECTRA(登録商標)適応一定電流装置が、実施例で説明された。電気穿孔条件は、以下であった:IM注入および電気穿孔群において、条件は0.5Amps、52ミリ秒/パルス、3パルス、プラスミド注入と電気穿孔との間の遅延が4秒であった。ID注入および電気穿孔群において、条件は、0.2Amps、52ミリ秒/パルス、3パルス、プラスミド注入と電気穿孔との間の遅延が4秒であった。
【0078】
赤血球阻害(HI)アッセイ−サル血清は、1部分量の血清を3部分量の酵素で希釈することにより、レセプタ破壊酵素(RDE)を用いて処理し、37℃の水浴で一晩、インキュベートした。56℃で30分インキュベートすることにより、酵素を不活性化した後、6部分量のPBSを添加して、最終希釈の1/10にした。前述の通り、ウイルスの4つのHAユニットおよび1%のウマの赤血球細胞を使用して、V型底の96ウェルマイクロタイタープレートで、HIアッセイを実施した。本明細書に提示したデータは、2回目の免疫化後の結果である(3回目の免疫前に採取された出血)
【0079】
2回目の免疫化から3週間後にHI力価を測定した。その結果は、図10に示されたグラフに見られる。ID注入を介してHAプラスミドワクチン後に電気穿孔を受けたサルは、IM+EP群の平均力価の2倍以上、およびIM群のみの平均力価のほぼ3倍(*P<0.03)を示した。未処理対照群は、まったくHI力価を表さなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳類の細胞で抗原を発現できるDNAプラスミドを使用して、前記哺乳類に組換えウイルス抗原に対する抗体を生成する方法であって、
プロモータに操作可能に連結されたコード配列を含むDNAプラスミドを前記哺乳類の組織に注入するステップ、
前記DNAプラスミドの進入および前記抗原の発現を可能にするために、前記組織の細胞を電気穿孔するのに効果的な電気パルスを送達できる電気穿孔装置を用いて前記組織を電気穿孔するステップ、及び
前記抗原に対する抗体を生成するために、前記哺乳類が、前記発現抗原に反応することを可能にするステップ
を含む、前記方法。
【請求項2】
前記抗原が、癌抗原ではないことを条件とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記抗原が、HIV env、HIV gag、インフルエンザHA、インフルエンザNA、またはインフルエンザM2e−NPである、請求項1〜2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項4】
前記抗体が、中和抗体である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記抗体が、アイソタイプIgG1またはIgG2aである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記電気穿孔するステップが、一定電流の電気穿孔装置を用いて前記組織を電気穿孔するステップを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記電気穿孔装置が、CELLECTRA装置である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記電気穿孔するステップが、約0.01Ampから約1.0Ampの電流を送るステップを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記電気穿孔ステップが、約0.1Ampから約0.5Ampの電流を送達するステップを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記電気穿孔ステップが、約0.1Ampから約0.2Ampの電流を送るステップを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記電流が、パルス継続時間中、一定の電流である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記電気穿孔ステップが、前記注入ステップ後、約1秒から約20秒実施される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記電気穿孔ステップが、前記注入ステップ後、約1秒から約10秒実施される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記電気穿孔ステップが、前記注入ステップ後、約1秒から約5秒実施される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記電気穿孔ステップが、前記注入ステップ後、約4秒実施される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記電気穿孔するステップが、2つ以上の電気パルスを送達するステップを含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記電気穿孔するステップが、3つの電気パルスを送達するステップを含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記電気穿孔するステップが、電気パルス間で、約0.1秒から約5秒休止するステップを含む、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記電気穿孔するステップが、電気パルス間で、約1秒休止するステップを含む、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記DNAプラスミドが、1mg/mlを超える濃度で、前記注入するステップで注入される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記DNAプラスミドの濃度が、2mg/mlを超える、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記DNAプラスミドの濃度が、4mg/mlを超える、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記方法が、次の日に繰り返される、請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
次の日に、前記哺乳類に前記抗原のタンパク質追加免疫を行うステップをさらに含む、請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記注入するステップが、皮内または筋肉内組織に注入するステップを含む、請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記注入するステップが、アジュバントを注入するステップをさらに含む、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
所望のウイルス抗原に対して特異的に抗体を単離する方法であって、前記抗体が、哺乳類の細胞で前記抗原を発現できるDNAプラスミドを使用して、前記哺乳類で生成され、
プロモータに操作可能に連結されたコード配列を含むDNAプラスミドを前記哺乳類の組織に注入するステップ、
前記DNAプラスミド進入および前記抗原の発現を可能にするために、前記組織の細胞を電気穿孔するのに効果的な電気パルスを送達できる電気穿孔装置を用いて前記組織を電気穿孔するステップ、
前記抗原に対する抗体を生成するために、前記哺乳類が、前記発現抗原に反応することを可能にするステップ、
前記哺乳類から血清を採取するステップ、及び
前記血清から前記抗体を抽出するステップ
を含む、前記方法。
【請求項28】
前記抽出された抗体を精製するステップをさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項29】
前記抗原が癌抗原ではないことを条件とする、請求項27〜28のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記抗原が、HIV env、HIV gag、p185neu、インフルエンザHA、インフルエンザNA、またはインフルエンザM2e−NPである、請求項27〜29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記抗体が、中和抗体である、請求項27〜30のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
前記抗体は、アイソタイプIgG1またはIgG2aである、請求項27〜31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
前記電気穿孔するステップが、一定電流の電気穿孔装置を用いて前記組織を電気穿孔するステップを含む、請求項27〜32のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
前記電気穿孔装置が、CELLECTRA装置である、請求項27〜33のいずれか1項に記載の任意の1つ方法。
【請求項35】
前記電気穿孔するステップが、約0.01Ampから約1.0Ampの電流を送るステップを含む、請求項27〜34のいずれか1項に記載の方法。
【請求項36】
前記電気穿孔するステップが、約0.1Ampから約0.5Ampの電流を送達するステップを含む、請求項27〜34のいずれか1項に記載の方法。
【請求項37】
前記電気穿孔するステップが、約0.1Ampから約0.2Ampの電流を送達するステップを含む、請求項27〜34のいずれか1項に記載の方法。
【請求項38】
前記電流が、パルス継続時間中、一定の電流である、請求項27〜37のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
前記電気穿孔するステップが、前記注入するステップの後、約1秒から約20秒実施される、請求項27〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
前記電気穿孔するステップが、前記注入するステップの後、約1秒から約10秒実施される、請求項27〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項41】
前記電気穿孔するステップが、前記注入するステップの後、約1秒から約5秒実施される、請求項27〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項42】
前記電気穿孔するステップが、前記注入するステップの後、約秒4秒実施される、請求項27〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項43】
前記電気穿孔するステップが、2つ以上の電気パルスを送達するステップを含む、請求項27〜42のいずれか1項に記載の方法。
【請求項44】
前記電気穿孔するステップが、3つの電気パルスを送達するステップを含む、請求項27〜43のいずれか1項に記載の方法。
【請求項45】
前記電気穿孔するステップが、電気パルス間で、約0.1秒から約5秒休止するステップを含む、請求項27〜44のいずれか1項に記載の方法。
【請求項46】
前記電気穿孔するステップが、電気パルス間で、約1秒休止するステップを含む、請求項27〜44のいずれか1項に記載の方法。
【請求項47】
前記DNAプラスミドが、1mg/mlを超える濃度で、前記注入ステップで注入される、請求項27〜46のいずれか1項に記載の方法。
【請求項48】
前記DNAプラスミドの濃度が、2mg/mlを超える、請求項27〜46のいずれか1項に記載の方法。
【請求項49】
前記DNAプラスミドの濃度が、4mg/mlを超える、請求項27〜46のいずれか1項に記載の方法。
【請求項50】
前記方法が、次の日に繰り返される、請求項27〜49のいずれか1項に記載の方法。
【請求項51】
次の日に、前記哺乳類に前記抗原のタンパク質追加免疫を行うステップをさらに含む、請求項27〜50のいずれか1項に記載の方法。
【請求項52】
前記注入するステップが、皮内または筋肉内組織に注入するステップを含む、請求項27〜51のいずれか1項に記載の方法。
【請求項53】
前記注入するステップが、アジュバントを注入するステップをさらに含む、請求項28〜52のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公表番号】特表2011−504173(P2011−504173A)
【公表日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−534227(P2010−534227)
【出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【国際出願番号】PCT/US2008/083631
【国際公開番号】WO2009/065032
【国際公開日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【出願人】(510131269)ブイジーエックス ファーマシューティカルズ,リミティド ライアビリティー カンパニー (1)
【Fターム(参考)】