説明

電気通信ネットワーク上におけるコンテンツ配布の保護及び制御

【課題】コンテンツのあらゆる非合法的な転送をリアルタイムで検出することを可能にする、電気通信ネットワーク内におけるコンテンツ配布の監視方法及びシステムを提案する。
【解決手段】コンテンツに関する権利の所与の取得に対して固有のデータが該コンテンツ内に記入されており、電気通信ネットワーク(R)を通したコンテンツの転送中に、検出用プローブ(400)がコンテンツを分析して、前記取得に対して固有のデータを抽出し、中央監視機器(300)が、抽出された取得に対して固有のデータを用いて、記録媒体(310)内のコンテンツに関して取得した権利にアクセスし、進行中のコンテンツの転送が正当なものであるか否かを決定する。検出用プローブ(400)は好ましくは、電気通信ネットワーク(R)内でコンテンツが必ず通過するポイントに設置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気通信ネットワーク上におけるコンテンツ配布の保護及び制御に関する。
【0002】
本発明は、マルチメディアコンテンツの制御された配信のための電気通信ネットワークの分野に関する。本発明は、電気通信ネットワーク上におけるコンテンツ配信の監視、制御及び通知を、マルチメディアコンテンツのプロバイダに対し保証することを目的としている。
【背景技術】
【0003】
インターネット接続の処理量が増大し、かつオンライン販売が成功の一途をたどっている現状において、インターネット上におけるコンテンツの交換は、著しく増大している。かくして、数多くのマルチメディアコンテンツがコンテンツプロバイダから一度だけ購入され、次に、これらのコンテンツに帰属する権利を無視して数多くのユーザー宛てにインターネットを媒介として無料で配布されている。
【0004】
特に「ピア・ツー・ピア」という英語の用語でより良く知られている「ピア・ツー・ピア・ネットワーク」アーキテクチャは、この自由なコンテンツ交換の実施を可能にし、かくして著作権侵害現象を促進している。これらのアーキテクチャは、IPプロトコルによって可能となっている。これらは、マルチメディアコンテンツを万人が利用できるようにしている。このため、自らの端末のリソースをその他のインターネット利用者も利用できるようにすることを望むユーザーは、それを可能にするプログラムをインストールし、自らの端末の専用スペース内に利用者が自由に交換できる全てのコンテンツを入れる。なお、これらのアーキテクチャは、モバイルネットワークの世界に転用される傾向にある。
【0005】
従って、著作権侵害の防止対策の一環として、一方ではコンテンツプロバイダに対しコンテンツに付随する権利の保護を保証し、かつ他方ではエンドユーザーに対し、彼らが自らの端末上に転送することを望んでいるコンテンツの合法性を保証できなければならない。
【0006】
その上、電気通信ネットワーク内においてマルチメディアコンテンツの配布の監視を行なうことのできる解決策は、クライアント−サーバタイプであるか又は例えば「ピア・ツー・ピア」タイプであるかに関わらず、あらゆるアーキテクチャに適合し得るものでなくてはならない。
【0007】
情報の暗号化技術及び付随する転送メカニズムは今日、数多く利用可能である。しかしながら、これらの解決策は複雑な環境が求める全てのものを統合するものではない。実際、これらの解決策は、マルチメディアコンテンツが複数のタイプのアクセスネットワークを通して転送される場合に実施がきわめて困難である。その上、これらの解決策は、組み込まれたアルゴリズムが著作権侵害を受けた時点で直ちにその利点を失なってしまう。
【0008】
2002年6月に創設された業界フォーラムであるオープン・モバイル・アライアンスつまり「Open Mobile Alliance」(OMA)は特に、モバイルネットワークのみのためのコンテンツの輸送を規制するためのDRM(英語で「Digital Right Management」)の利用に基づくメカニズムを既定した。デジタル著作権管理DRMは、各コンテンツのデジタル識別に着手し、そのリストを作成し、ネットワーク上におけるその利用を制御して、特に無許可のコピーを妨げ、マルチメディア著作物のオンライン配信の安全確保を行なうことを可能にするメカニズムに基礎を置いている。
【0009】
しかしながらOMAは、機器及びソフトウェアに非常に厳しい制約条件を課し、非常に閉鎖的な環境を必要とする。実際、この場合、電気通信事業者は、自らのネットワークを端から端まで管理しなければならない。例えば携帯電話内にはセキュリティシステムがインプリメントされており、この場合ユーザーは自らの端末を制御できない。従って、この解決策は、ユーザーが容易に自らの端末のメモリーにアクセスしそれを再設定し、そこに新しいソフトウェアをインストールし、そこにインプリメントされているセキュリティシステムを無効にすることのできる開放された環境に移し換えることが困難である。その上、例えばインターネットといったようなこのタイプの開放された環境では、コンピュータ又はPDA又はその他のものであれ、端末は多数のアクセスネットワークを介して接続されている。従って、開放された環境において、そして常に進化するセキュリティメカニズムにおいては、もはや端末内ではなくネットワーク内にセキュリティシステムをインプリメントすることが必要である。
【0010】
その上、OMAにより提案されている解決策は、特にマルチテクノロジー及びマルチアクセスネットワークの状況における移動性及びローミングの状況全体に適合させられていないという意味において制限されている。実際、これらの解決策は、マルチメディアコンテンツの転送をモバイルネットワークのいくつかのアクセステクノロジーに制限している。かくして例えば、GSMネットワークから運用可能なマルチメディアコンテンツは、権利通知メカニズムがWLANアクセスネットワークからサポートされていないことを理由として、現在WLANアクセスネットワークから運用不可能である。
【0011】
デジタルタトゥーイングとも呼ばれるデジタルウォーターマーキング(電子透かし)は、ネットワークを経由するコンテンツの内部に隠れた永続的な署名情報を挿入することから成るもう一つの周知のマーキング技術である。このマーキングは、その挿入様式を認識していないあらゆるシステムにとって感知不能かつ検出不能であり続ける。しかしながら、これらの技術単独では、ユーザー間の交換を制御できない。これらの技術は、むしろ、著作権侵害を帰納的に証明するのには役立つが、この場合、ユーザーが非合法的な形でそれを入手したことの証拠を示し、かつ元来マーキングされていたコンテンツのコピーの中のウォーターマークを見つけ出さなくてはならない。従って、これらの技術は、電気通信ネットワーク上において交換されるコンテンツのリアルタイムでの制御を行なうことを可能にするものではない。
【0012】
従って、現在、インターネット上におけるコンテンツの配布及び交換を制御し、著作権侵害を回避することは非常に困難である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
それゆえ、本発明の目的である技術的課題は、コンテンツのあらゆる非合法的な転送をリアルタイムで検出することを可能にする、電気通信ネットワーク内におけるコンテンツ配布の監視方法及びシステムを提案することから成る。
【課題を解決するための手段】
【0014】
このため、本発明は、電気通信ネットワーク内におけるコンテンツ配布の監視方法において、コンテンツに関する権利の所与の取得に対して固有のデータが該コンテンツ内に記入されており、電気通信ネットワークを通したその転送中にコンテンツに対して、
−コンテンツを分析し、電気通信ネットワーク内に位置づけされた検出用プローブを用いて、そこから前記取得に対して固有のデータを抽出すること、
−抽出された取得に対して固有のデータを用いて、記録媒体内のコンテンツに関して取得した権利にアクセスすること、及び
−進行中のコンテンツの転送が正当なものであるか否かを決定すること、
という処理を実施することから成る方法に関する。
【0015】
かくして、本発明は、ネットワーク内に位置づけされたプローブを用いて、転送中のコンテンツ内の所与の取得に固有のデータを素早く検出し抽出することから成る。これにより、検出は、端末によって個別な形ではなく、ネットワーク内で包括的な形で実施される。プローブは好ましくは、例えばアクセスネットワーク内といったネットワーク内でコンテンツが必ず通過するポイントに設置される。
【0016】
有利には、コンテンツから抽出された取得に対して固有のデータならびに進行中の転送の特徴的データをプローブから電気通信ネットワークの中央監視機器に向けて送り、進行中の転送の正当性を決定することから成るステップが設けられている。転送の特徴的データは、例えばコンテンツ配布の送信元アドレス及び送信先アドレス、タイムスタンプなどを集合させている。
【0017】
プローブによりコンテンツから抽出された後、取得に対して固有のデータはその後リアルタイムで、進行中の転送の正当性について判断することを役目とする、電気通信ネットワーク内にインプリメントされた中央監視機器に向けて送られる。かくして、進行中の転送が正当なものであるか否かを決定することから成るオペレーションは、ネットワーク内に位置づけされた単数又は複数の検出プローブによって送信された情報に基づいて、集中的に行なわれる。
【0018】
好ましくは、コンテンツを分析し、そこから取得に対して固有のデータを抽出することから成るステップは、電気通信ネットワークのアクセスネットワーク内で実行される。アクセスネットワーク内にプローブをインプリメントすることで、ネットワーク内のコンテンツの通過を確実に検出することができる。
【0019】
有利には、進行中の転送の特徴的データはアクセスネットワークの特徴を含む。
【0020】
ユーザーは、同じタイプ又は異なるタイプ(モバイル型、WLAN、ナローバンド固定型、ブロードバンド固定型など)の、ネットワークへの複数のアクセスポイントを利用することができる。この場合、ユーザーは、利用されているアクセスポイントに応じてコンテンツに関する異なる権利を有すること、或いは逆に少なくとも二つの異なるアクセスポイントについてコンテンツに関する同じ権利を有することを望むことができる。同様に、取得の際に取得者が定義づけした権利に従って自らのアクセスポイントから該コンテンツを利用することを許可された複数のユーザーが、異なるそれぞれのアクセスポイントを有することも可能である。異なるネットワークアクセスポイントが利用される場合に該コンテンツに関するユーザーの権利のち密な管理を可能にするため、プローブは、利用されているアクセスネットワークの決定を可能にするアクセスネットワークの特徴を中央監視機器へ送信する。
【0021】
本発明は同様に、
−コンテンツに関する権利の所与の取得に対して固有のデータが中に記入されているコンテンツをネットワークを通して転送する間に、該コンテンツを分析し、そこから該取得に対して固有のデータを抽出することから成る検出メカニズムを実施するように構成された電気通信ネットワーク向けの検出プローブ;
−電気通信ネットワーク内におけるコンテンツ配布の中央監視機器であって、
・配布すべきコンテンツ内への、前記コンテンツに関する権利の所与の取得に対して固有のデータの組込みを制御し、及び
・ネットワークを通してコンテンツを転送する際に、コンテンツから抽出された取得に対して固有のデータを検出プローブから得て、これらのデータを用いて記録媒体内の該コンテンツに関する取得済みの権利にアクセスすることで、進行中のコンテンツの転送が合法的であるか否かを決定するように構成されている中央監視機器;
−所与の取得についてコンテンツに関する特徴、及び、少なくとも一人のユーザーについて電気通信ネットワークへのユーザーの少なくとも一つのアクセスポイント及びコンテンツに関する権利を含むコンテンツに関する取得済みの権利に関係するデータを含む、コンテンツに関する権利の取得に関係するデータの記録媒体;
−電気通信ネットワークのサービスプロバイダであって、
・電気通信ネットワーク内に位置づけされた先に定義した通りの中央監視機器、
・コンテンツに関する権利の取得に関係するデータの少なくとも一つの記録媒体、及び
・コンテンツに関する権利の所与の取得に対して固有のデータを、前記記録媒体内に記憶されたデータを基に、配布すべき前記コンテンツ内に記入するためのモジュール、
を含むサービスプロバイダ;及び、
−電気通信ネットワーク内におけるコンテンツ配布の監視システムであって、先に定義した通りのサービスプロバイダ及び先に定義した通りの少なくとも一つの検出プローブを含んで成る監視システム;
に関する。
【0022】
電気通信ネットワーク内にインプリメントされた中央監視機器は、一方では、コンテンツの保護のための配布すべきコンテンツ内への取得に対して固有のデータの組込みを制御し、他方では、進行中の転送が合法的であるか否かを決定するためにネットワーク内(好ましくはアクセスネットワーク内)にインプリメントされた単数又は複数の検出プローブから来るデータを受信する。この機器は、記録媒体内に記憶されたデータにアクセスするために、受信した所与の取得に対して固有のデータを利用し、これらのデータは、コンテンツに関する特徴、及び少なくとも一人のユーザーについてネットワークへのその単数又は複数のアクセスポイント、そしてコンテンツに関する各ユーザーに帰属する権利を結びつけるものである。これらのデータは、取得者によるコンテンツの取得の時点で定義される。進行中の転送に特徴的なデータ及び記録媒体内に記憶されたデータを見て、中央監視機器は、ネットワーク上で配布されたコンテンツに付随する権利が侵害されているか否かを決定し、そして侵害されている場合には進行中の転送が非合法的であることを認知する。
【実施例】
【0023】
本発明のその他の特殊性及び利点は、添付図面を参考にして、制限的な意味のない説明的な一例としての以下の記述を読むことにより、明らかになるだろう。
−図1は、電気通信ネットワーク内におけるコンテンツ配布の監視システムの概略図である。
−図2Aは、図1のネットワーク内での取得者によるコンテンツに関する権利の取得の際に実施されるステップを再現するフローチャートである。
−図2Bは、図1のネットワーク内で配布すべきコンテンツの保護ステップを再現するフローチャートである。
−図2Cは、図1のネットワーク内で進行中の転送の正当性についての監視及び制御ステップを再現するフローチャートである。
−図3は、図1のシステム及び二つのアクセスポイント間におけるコンテンツの合法的な交換の間に実施されるステップの概略図である。
−図4は、図1のシステム及び二つのアクセスポイント間におけるコンテンツの非合法的な交換の間に実施されるステップの概略図である。
−図5は、二つのアクセスポイント間におけるコンテンツの非合法的な交換の間に図4のシステムにより実施されるステップの変形実施形態の概略図である。
【0024】
図1は、電気通信ネットワークR内におけるここではマルチメディアであるコンテンツの配布の監視システムを概略的に示している。以下の記述では、このシステムがその他の電気通信ネットワークにも応用できるものであることを当然承知した上で、電気通信ネットワークの一例としてインターネットが挙げられている。
【0025】
図1に概略的に示されているようなシステムは、最初にコンテンツプロバイダFCからマルチメディアコンテンツに関する権利を取得し、次にそれを保護し、最後にユーザーの端末Aに向けてそれをルーティングすることから成る、特有の利用分野向けのものである。従ってこのシステムについて、権利の取得、保護及びコンテンツのルーティング監視のステップをそれぞれ再現する図2A〜2Cのフローチャートを参照しながら記述する。
【0026】
本システムは、電気通信ネットワークR内に分布する複数の要素で構成される。これには、
−FS−DRMと記されたDRMサービスプロバイダ、及び
−ここではネットワークRへのアクセスネットワークRA内に位置づけされ、F−RAと記されたアクセスリソースプロバイダにより管理される、「?WM」と記された少なくとも一つの検出プローブ400、
が含まれる。
【0027】
アクセスネットワークRAは、一方では電気通信ネットワークRに利用者の端末を連結すること、そして他方では、パケットの形でメディアコンテンツを搬送することを可能にしている。インターネットの例においては、F−RTと記されたIPトランスポートリソースプロバイダが、次に、IPパケットの形でそのネットワーク上においてマルチメディアコンテンツを搬送することを可能にしている。このとき、トランスポートネットワークは、他のアクセスリソースプロバイダF−RAに向けて、又はネットワークサービスプロバイダに向けて、又はネットワークのコンテンツプロバイダFCに向けて、アクセスリソースプロバイダF−RAが収集したデータストリームをルーティングする能力をもつ。
【0028】
簡略化を期して、図1には、唯一の検出プローブ?WM 400が表わされているが、当然のことながら、アクセスネットワークRAあたりのプローブの数はいかなる場合でも一つに制限されるわけではない。さらに、複数のアクセスネットワークのそれぞれの中に複数のプローブをインプリメントすることができる。これは、同一タイプ又は異なるタイプ(モバイル型、WLAN、固定型、ブロードバンド固定型など)のアクセスネットワークであり得る。プローブ400は、コンテンツ内のデジタルウォータマークのリアルタイム検出メカニズムを実施するように構成されている。このメカニズムは、ネットワークRを通したコンテンツの転送の際に、そこにウォーターマークの存在を検出するためにコンテンツを分析し、検出されたウォーターマークから、該ウォーターマーク内に格納された取得に対して固有のデータ(DRMデータ又は取得リファレンス)を素早く(すなわち転送中にリアルタイムで)抽出することから成る。アクセスネットワーク内に設置する代りに、プローブ400を、電気通信ネットワークR内、コアネットワーク内、好ましくはネットワークRを通して経由するコンテンツが必ず通過するポイントに設置することも可能である。FS−DRMによって管理されている中央監視機器300は、二つのアクセスポイント間での交換に関与する異なるアクセスネットワークRAに結びつけられた全ての検出プローブ400を制御する。
【0029】
簡略化のため、概略図ならびに記述は、唯一のコンテンツプロバイダFC及び唯一のアクセスリソースプロバイダF−RAにしか言及していない。当然のことながら、本発明はこの極めて限定的なケースに制限されるわけではなく、複数のコンテンツプロバイダFC及び複数のアクセスリソースプロバイダF−RAを関与させるさらに複雑な環境に応用される。
【0030】
サービスプロバイダFS−DRMは、例えばアプリケーションサーバタイプの中央監視機器300を含む。この機器300は、進行中のコンテンツ転送に関する全ての決定を行なうことから、システムの中枢を構成する。その役割は、
−配布すべきコンテンツ内への、前記コンテンツに関する権利の所与の取得に対して固有のデータの組込みを制御すること、及び
−ネットワークRを通してコンテンツを転送する際に、コンテンツから抽出された取得に対して固有のデータを検出プローブから得て、これらのデータを用いて記録媒体310内の該コンテンツに関する取得済みの権利にアクセスすることで、進行中のコンテンツの転送が合法的であるか否かを決定すること、
にある。
【0031】
コンテンツプロバイダFCが、著作権侵害を防止するために電気通信ネットワーク内におけるマルチメディアコンテンツ配布の監視サービスを享受することを望む場合、このコンテンツプロバイダは、自らがホスティングするマルチメディアコンテンツを第一段階(ステップ0)でDRMサービスプロバイダFS−DRMに提供する。FS−DRMにコンテンツを提供するためには、コンテンツプロバイダFCは、コンテンツが記憶されているデータベースタイプの自身に固有の記録媒体220から、FS−DRMに属する例えばデータベースタイプの記録媒体320にロードすることができる。かくして、FS−DRMは、コンテンツプロバイダFCのコンテンツデータベース220に一致したコピーを有する。もう一つの解決策は、FS−DRMにアクセス権を与えることによって自身のデータベース220をFS−DRMと共有することから成る。
【0032】
プロバイダFS−DRMは、監視サービスを享受することを望む各々のコンテンツプロバイダFCのコンテンツが中に記憶されることになる唯一の記録媒体320を有することができる。該プロバイダは、同様に、自らの監視サービスに申し込んだコンテンツプロバイダの数と同じだけの記録媒体320を有することもできる。
【0033】
マルチメディアコンテンツの取得を望むネットワークユーザーが、コンテンツプロバイダFCのコンテンツ管理サーバ200に自らの端末Aを接続する(ステップ1)。遠隔コンテンツ管理サーバ200は例えば、FCがホスティングするコンテンツに関係する情報が入ったもう一つのデータベース210と関連づけられている。これらの情報は例えば表題、要約、抄録、発行日などに対応する。これらの情報のおかげで、ユーザーは、サーバ200上で利用可能なコンテンツの中から自らがプロバイダFCから取得することを望んでいるものを選択することができる。このとき、権利取得プロセスは、取得者、その端末A、コンテンツプロバイダFC及びコンテンツを結びつけるデジタル著作権を定義づけすることから成る。これらのデジタル著作権は、「DRMデータ」と呼ばれるデータの一部を成す。
【0034】
取得プロセスは、取得者がコンテンツの利用状況を指定することが可能であることから、従来の取得プロセスに比べさらに充実している。この取得者は特に、ユーザーコミュニティーを定義づけすることができ、これらのユーザーに対して、例えば彼らとコンテンツを交換できるようにコンテンツに関する権利、これらのユーザーのそれぞれの単数又は複数のアクセスネットワーク、及びコンテンツをダウンロードするために利用されることになる端末などを定義づけする。これらの補足的情報により、その取得者のためのみならずその他のユーザー及び考慮対象のその他の利用のためにも、コンテンツに関する権利を定義づけすることが可能となる。コンテンツに関する権利のこの特有の取得について、取得リファレンスが同様に割当てられる。
【0035】
これらの情報全体(コンテンツについての特徴、取得者についてのそして場合によってはその他のユーザーについてのコンテンツに関する取得済み権利、取得者の及びその他のユーザーのそれぞれのアクセスポイント、取得リファレンスなど)は、それらがひとたび取得者とコンテンツプロバイダFCの間で定義づけされた時点で、中央機器300へと伝送され(ステップ2)、この中央機器は、例えばデータベースタイプの記録媒体310内にそれらを記憶する(ステップ3)。コンテンツに関する権利の取得に関係する情報記憶のデータベース310は、特に所与の取得について、コンテンツに関係する特徴(名称、コンテンツのタイプに関する説明、FCの名称)ならびに電気通信ネットワークRへの少なくとも一つのアクセスポイント及びコンテンツに関する権利を含めた、取得者自身及び/又は少なくとも一人のその他のユーザーに関係するデータを含む。このとき、データベース310は、以下のタイプの構造を呈する:
−取得対象のコンテンツ(「メディア」)の名称
−コンテンツのタイプに関する説明
−コンテンツプロバイダFCの名称
−コンテンツプロバイダFCにおける取得者のリファレンス
−取得のリファレンス
−コンテンツに付随する、取得者による利用権利
−コンテンツを利用する許可を受けたその他のユーザーのリスト
−コンテンツに関する1ユーザーの権利リスト(一時的な有効性)
−1ユーザのアクセスリスト
−1アクセスについてユーザーを識別するための判別用ネットワーク情報
【0036】
コンテンツに関する権利が取得済の取得者及びその他のユーザーは、各々電気通信ネットワークRへのそれぞれ単数又は複数のアクセスネットワークを有することができるという点に留意されたい。
【0037】
要するに、取得プロセスに際して、ユーザーとFCは、端末Aのユーザーである取得者のみならず、取得者により許可されたその他のユーザーに対しても付与されたコンテンツの利用権について合意する。所与の取得について定義された、データベース310内で取得リファレンスに結びつけられた権利の全体は、この取得に固有のものであり、DRMデータの一部を成す。
【0038】
コンテンツ管理サーバ200は、同時に中央機器300に対し、取得者がその権利を取得したばかりの識別されたコンテンツファイルを端末Aに伝送するように命令する。しかしながら、その伝送の前に、「メディア」と記されたファイルは、ステップ1の際に実施されたコンテンツに関する権利の取得に対して固有のデータを、ネットワーク上で配布すべきコンテンツ内に記入することにより保護されていなくてはならない。これらのデータはここでは、記録媒体310内に記憶された、コンテンツに関して取得されたデジタル著作権に関係するDRMデータにより構成されている。このために、機器300は、配布すべきコンテンツ内に、DRMデータを基にデジタルウォーターマークを組込むように、該コンテンツを保護するように構成された、「!WM」と記されたウォーターマーキングモジュール330を操作する(ステップ4)。従って、「WM」と記されたデジタルウォーターマークを記入できるように、モジュール330は一方では、配布すべきコンテンツに帰属するDRMデータをデータベース310内で回収し(ステップ5)、そして他方では配布すべきコンテンツに結びつけられたファイルをデータベース320内で回収する(ステップ6)。このときモジュール330は、配布すべきファイル メディア内にデジタルウォーターマークWMの形でDRMデータを記入する(ステップ7)。作成されたこのデジタルウォーターマークは、例えばこのメディアが暗号化されたファイルであるか否かとは無関係に、あらゆるメディアフォーマットに結びつけることができる。変形実施形態においては、ステップ1において実施された取得に対して固有のデータを構成するのに充分なDRMデータの一部分のみをウォーターマークの形でコンテンツ内に記入することができる。
【0039】
コンテンツ内に記入された、取得に対して固有のDRMデータは、このコンテンツを所与の取得に固有のウォーターマークでマーキングすることによってパーソナライズすることを可能にする。
【0040】
「メディア+WM」と記されたこのように保護されたコンテンツファイルはその後、トランスポートネットワークRT及びアクセスネットワークRAを通して端末Aに宛てて送信される(ステップ8)。この送信は、図1に例示されているようにウォーターマーキングモジュール330によって直接行なうこともできるし、又は、モジュール330から来る保護されたコンテンツの受信後に中央機器300によって行なうこともできる。
【0041】
このとき、端末Aはコンテンツファイルの受信を開始する。アクセスネットワークRAを通したこの転送中に、アクセスネットワークRA内にインプリメントされた、デジタルウォーターマークのリアルタイム検出用の「?WM」と記されたプローブ400が、その転送につれてルーティングされたファイルを分析する(ステップ9)。
【0042】
検出ステップ9の間に、プローブ400は転送中のコンテンツを分析し、挿入されたデジタルウォーターマークをそこで検出し、次にステップ10の間に、ここではDRMデータである、デジタルウォーターマークが格納する取得に対して固有のデータを抽出する。ステップ11の間に、プローブ400はこのとき中央機器300に宛てて信号を送信する。この信号は、一方では、転送中のコンテンツのデジタルウォーターマークから抽出されたDRMデータ、ならびに転送を行なうアクセスネットワークの特徴、コンテンツ配布の送信元アドレス及び送信先アドレス、タイムスタンプなどをここでは含む、進行中の転送の特徴的データを有している。
【0043】
中央機器300は、自らが受信するデータを基に、記録媒体310内に記憶されたDRMデータにアクセスすることができる。これらのDRMデータ(コンテンツの特徴、このコンテンツに関する権利を有するユーザー、これらの権利の定義及び利用されるアクセスネットワーク)及び進行中の転送の特徴的データを考慮して、中央機器300は進行中の転送が合法的であるか否かを決定する(ステップ12)。このとき、中央機器は検出プローブ400にメッセージを送信することができる(ステップ13)。このメッセージは、例えば進行中の転送の継続命令か又は中断命令であり得る。
【0044】
図1に例示されている実施例においては、端末Aのユーザーは予めコンテンツに関する権利を取得していることから、進行中の転送は合法的である。従って、メッセージ13は、該転送を通常通り行なわせることを検出プローブ400に確認させることから成る。最後に、転送が終了した時点で(ステップ14)、コンテンツはユーザーの端末A上に記憶される。
【0045】
このシステムは、端末Aのユーザーが電気通信ネットワークの柔軟性の恩恵を享受できるようにする。かくして、ユーザーは、コンテンツにアクセスするため及び/又は自らがコンテンツプロバイダFCから取得した権利に従って自身のコンテンツを再分配するために、異なるタイプのアクセスネットワーク(モバイル型、WLAN、固定型、ブロードバンド固定型など)及び異なる性質の端末を利用することができる。従って、本システムは、ユーザーがたとえローミングの状況にあり、自身の公称ラインにより電気通信ネットワークにアクセスしていなくても、自身のコンテンツを利用しそれらを再分配できるようにする。
【0046】
二つのアクセスポイント間での後の合法的交換の間に監視システムによって実施されるステップが図3に概略的に示されている。この場合、ユーザーは自身の端末Aから、自らがコンテンツプロバイダFCから権利を取得済みであるマルチメディアコンテンツを、自らが同様に取得段階中に権利を取得したもう一つのアクセスネットワークRA上に接続されている、もう一つの自身の端末A’に向けて転送する。類似の要領で、ユーザーは、自らが取得段階中に権利を取得した伝送である、自身の家族の一員に対する又は明確に範囲が定義された配布リストに対するファイルの伝送を行なうことを望むことができる。
【0047】
15という番号の付された第一のステップにおいては、端末Aは、もう一方の端末A’に向けて、保護されたファイル(メディア+WM)の送信を開始する。
【0048】
次のステップ16では、端末A’は、ファイルの受信を開始する。
【0049】
図1と2Cに関連して前述した通りのステップ10〜13が、その後実施される。転送は合法的であるため、中央監視機器300により検出メカニズム400に対して送られるメッセージ13は、転送を通常通り続行させることをこのメカニズムに確認させることから成る。
【0050】
最後に、合法的な転送は続行され、通常通り終了される。このとき、ファイルは端末A’上に記憶される(ステップ14)。
【0051】
図4は、二つのアクセスポイント間での後の非合法的交換の間に監視システムによって実施されるステップを概略的に示している。
【0052】
15という番号の付されたステップにおいて、端末Aのユーザーは、それに対して自らがコンテンツプロバイダFCから権利を先に取得済みである保護されたメディア(メディア+WM)の、ファイルについての権利が全く取得されていないもう一人のユーザーの端末Bに向けての送信を開始する。従ってこのコンテンツの端末Bに向かう転送は、不正行為である。
【0053】
次のステップ16で、Bはファイルを受信し始める。
【0054】
図1及び2Cを参照しつつ前述した通りのステップ10〜12が、その後実施される。
【0055】
検出プローブ400から受信したデータと記録媒体310内に記憶されたデータを比較した後、中央監視機器300は、その転送が非合法的であることを確認する。この場合、ステップ13において、中央機器300はアクセスネットワークRAのプローブ400に、該転送を中断すべきであることを通知する。
【0056】
ステップ17(図4及び2C参照)において、F−RAの検出メカニズム400はアクセスネットワークRAに対し、関係するデータストリームについてトラフィックを停止するよう命令する。該転送は失敗に終わる。ファイルの一部分しか端末B上に記憶することができなかった。
【0057】
最後に、ステップ18(図4及び2C参照)において、中央機器300は関係するコンテンツプロバイダFCに対し、その取得者の一人が、自ら権利を取得したメディアを権利を全く取得していないもう一人のユーザーに向けて転送しようと試みたということを通知する。
【0058】
図5は、二つのアクセスポイントの間での後の非合法的な転送の間に、監視システムによって実施されるステップの一変形形態を概略的に示している。
【0059】
この場合、ステップ15、16及び10〜12は、図4を参照しつつ前述した通りに展開する。
【0060】
ステップ18(図5及び2C参照)において、中央機器300は関係するコンテンツプロバイダFCに対し、その取得者の一人が、自ら権利を取得したメディアを権利を全く取得していないもう一人のユーザーに向けて転送を開始したという通知を送信する。しかしながら、非合法的な転送は、だからといって停止されず、続行され、通常通りに終了する(ステップ14)。従って、ファイルは端末B上に記憶される。しかしながら、該オペレーションは追跡されており、損害を被ったコンテンツプロバイダFCは、このとき、責任を有する者に対して費用徴収の訴訟手続きを起こすことができることになる。
【0061】
マルチアクセスネットワークの複雑な環境においては、DRMサービスプロバイダFS−DRMの中央機器300は、様々なアクセスリソースプロバイダF−RAの様々な検出プローブ400によって送信されたDRMデータを受信する。従って、二つのアクセスポイント間の交換に関与するn個のプロバイダF−RAについて、中央機器300は、可能性として、各プロバイダF−RAに付随する最低限n個の検出プローブ400にインターフェースされることになる。しかしながら、処理の複雑性は、中央機器300に向けて送信され、かつファイル内に組込まれたウォーターマークのDRMデータを含む、信号11に共通フォーマットが採用されているおかげで制限される。こうして、DRMサービスプロバイダFS−DRMは、同じ交換に関係する情報を検出することができ、このときデータ分析は上述の単一F−RAの場合と同一である。
【0062】
上述の方法及びシステムは、ネットワークのアーキテクチャの如何に関わらず、ファイルの不正な交換の現象をきわめて効果的に阻止できるようにする。これらは同様に、複雑なマルチアクセスネットワーク環境により提起される制約条件を満たすことをも可能にする。実際、一方では利用される端末の性質とは無関係にコンテンツを交換しそれらを視覚化すること、そして他方では転送を行なうアクセスネットワークの性質とは無関係にコンテンツに関する権利を変更することを可能にする。ここで、DRMサービスプロバイダのデータベース310内の権利の変更は、コンテンツプロバイダのみが操作することができ、DRMサービスプロバイダの機器に全くアクセスできないユーザー自身は操作することができないという点に留意されたい。そのためには、権利の変更を望むコンテンツプロバイダは中央機器300に接続し、中央機器に対しデータベース310の変更リクエストを送信する。かくしてコンテンツプロバイダは、コンテンツの制御ならびにその利用についての認識を保つ。
【0063】
なお、マルチメディアコンテンツの管理とマルチメディアコンテンツの保護及び各コンテンツに付随する権利についての制御の相関関係を解除することにより、ネットワーク内のDRMシステムの増加、及び特定のソフトウェアで各コンテンツプロバイダFCが自らに固有のDRMシステムをインプリメントするという状況を回避することができる。この相関関係の解除はさらに、インストールされたソフトウェアのメンテナンスの単純化、メモリー容量の最適化、及び特にユーザーの権利をまとめるデータベース310を集中的な形で管理する可能性といった利点を提供する。
【0064】
その上、非合法的な転送の検出は、もはや帰納的に行なわれず転送中にリアルタイムで行なわれ、例えばコンテンツプロバイダFCに対する通知及び/又は転送の中断といった不可欠となるアクションをリアルタイムで行なうことができる。その後、非合法的な転送の通知を受けたコンテンツプロバイダは、識別された著作権侵害を訴追することができる。
【0065】
最後に、非合法的な転送の検出は、自ら転送又は受信するコンテンツが保護されているか否か、及び配布が制御されているか否かを知る手段を一切もたないエンドユーザーに対し完全に透過的である。従って、このシステムは、著作権侵害の抑止及び防止のきわめて効果的な手段である。
【0066】
以上の記述において、コンテンツはこのコンテンツに関する権利の所与の取得に固有のDRMデータの記入によって保護されている。DRMデータの代りに、コンテンツに関してFCに対し取得者が行なった権利の取得に対して固有の形で割当てられた取得リファレンスを、コンテンツ内に記入することが可能である。取得リファレンスは、DRMデータに結びつけられた状態で記録媒体310内に記憶される。かかる取得リファレンスが、記録媒体310内のコンテンツに関する権利の所与の取得に対応する記録に対して一意的な形でアクセスすることを可能にする。
【0067】
同様に、好ましくはコンテンツの受信者にとって感知不能な形で、デジタルウォーターマーク以外の手段により、コンテンツ内に取得に対して固有のデータ(DRMデータ又は取得リファレンス)を記入することも考慮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】電気通信ネットワーク内におけるコンテンツ配布の監視システムの概略図である。
【図2A】図1のネットワーク内での取得者によるコンテンツに関する権利の取得の際に実施されるステップを再現するフローチャートである。
【図2B】図1のネットワーク内で配布すべきコンテンツの保護ステップを再現するフローチャートである。
【図2C】図1のネットワーク内で進行中の転送の正当性についての監視及び制御ステップを再現するフローチャートである。
【図3】図1のシステム及び二つのアクセスポイント間におけるコンテンツの合法的な交換の間に実施されるステップの概略図である。
【図4】図1のシステム及び二つのアクセスポイント間におけるコンテンツの非合法的な交換の間に実施されるステップの概略図である。
【図5】二つのアクセスポイント間におけるコンテンツの非合法的な交換の間に図4のシステムにより実施されるステップの変形実施形態の概略図である。
【符号の説明】
【0069】
200 コンテンツ管理サーバ
210 データベース
220 コンテンツデータベース
300 中央監視機器
310 記録媒体
320 記録媒体
330 ウォーターマーキングモジュール
400 プローブ
F−RA アクセスリソースプロバイダ
F−RT IPトランスポートリソースプロバイダ
FS−DRM DRMサービスプロバイダ
FC コンテンツプロバイダ
A、A’、B 端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気通信ネットワーク(R)内におけるコンテンツ配布の監視方法であって、コンテンツに関する権利の所与の取得に対して固有のデータが該コンテンツ内に記入されており、電気通信ネットワーク(R)を通したコンテンツの転送中に、コンテンツに対して、
−該コンテンツを分析し、電気通信ネットワーク(R)内に位置づけされた検出用プローブを用いて、そこから前記取得に対して固有のデータを抽出すること(10)、
−抽出された取得に対して固有のデータを用いて、記録媒体(310)内のコンテンツに関して取得した権利にアクセスすること、及び
−進行中のコンテンツの転送が正当なものであるか否かを決定すること(12)、
という処理を実施することから成る、コンテンツ配布の監視方法。
【請求項2】
コンテンツから抽出された取得に対して固有のデータならびに進行中の転送の特徴的データをプローブ(400)から電気通信ネットワーク(R)の中央監視機器(300)に向けて送信し、進行中の転送の正当性を決定することから成るステップが設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の監視方法。
【請求項3】
コンテンツを分析し、そこから取得に対して固有のデータを抽出することから成るステップが、電気通信ネットワーク(R)のアクセスネットワーク内で実行されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の監視方法。
【請求項4】
進行中の転送の特徴的データがアクセスネットワークの特徴を含むことを特徴とする、請求項3に記載の監視方法。
【請求項5】
前記コンテンツに関する権利の取得プロセスの際に、取得者が前記コンテンツを選択し、コンテンツプロバイダ(FC)に対して少なくとも一人のユーザーについて前記コンテンツに関する権利を定義し、その後、取得者とコンテンツプロバイダの間で定義された権利は中央監視機器(300)に伝送され、該機器がそれらを前記記録媒体(310)内に記録することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の監視方法。
【請求項6】
取得者とコンテンツプロバイダの間で定義されたコンテンツに関する権利が記録媒体(310)内でコンテンツの特徴に結びつけられ、コンテンツに関する権利とコンテンツの特徴の全体がDRMデータを構成し、該方法には、前記DRMデータの少なくとも一部分をコンテンツ内に記入する、中央監視機器(300)によって実行されるコンテンツ保護ステップが設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の監視方法。
【請求項7】
取得者とコンテンツプロバイダの間で定義されたコンテンツに関する権利が、記録媒体(310)内で取得リファレンスに結びつけられ、該方法には、前記取得リファレンスをコンテンツ内に記入する、中央監視機器(300)によって実行されるコンテンツ保護ステップが設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の監視方法。
【請求項8】
コンテンツの転送が非合法である場合に、この非合法な転送の通知を作成しこれをコンテンツプロバイダ(200)に宛てて送信することから成るステップ(18)が設けられていることを特徴とする、請求項5〜7のいずれか一つに記載の監視方法。
【請求項9】
コンテンツの転送が非合法である場合に、電気通信ネットワーク(R)のアクセスネットワークに対して進行中の非合法な転送を停止するよう命令することから成るステップが設けられていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一つに記載の監視方法。
【請求項10】
取得に対して固有のデータがデジタルウォーターマークの形でコンテンツ内に記入されていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一つに記載の監視方法。
【請求項11】
電気通信ネットワーク(R)向けの検出プローブ(400)であって、コンテンツに関する権利の所与の取得に対して固有のデータが中に記入されているコンテンツを前記ネットワーク(R)を通して転送する間に、該コンテンツを分析し(9)、そこから該取得に対して固有のデータを抽出する(10)ことから成る検出メカニズムを実施するように構成されていることを特徴とする検出プローブ。
【請求項12】
電気通信ネットワーク(R)の中央監視機器(300)に向けて、抽出された取得に対して固有のデータならびに進行中の転送に特徴的なデータを送信するように構成されていることを特徴とする、請求項11に記載のプローブ。
【請求項13】
電気通信ネットワーク(R)内におけるコンテンツ配布の中央監視機器であって、
−配布すべきコンテンツ内への、前記コンテンツに関する権利の所与の取得に対して固有のデータの組込みを制御し、及び
−ネットワーク(R)を通してコンテンツを転送する際に、コンテンツから抽出された取得に対して固有のデータを検出プローブから得て、これらのデータを用いて記録媒体(310)内の該コンテンツに関して取得された権利にアクセスし、進行中の転送が合法的であるか否かを決定する、
ように構成されていることを特徴とする、中央監視機器。
【請求項14】
取得者とコンテンツプロバイダの間で定義された通りのコンテンツに関して取得された権利を受信し、かつ記録媒体(310)内にそれらを記憶するように構成されていることを特徴とする、請求項13に記載の中央監視機器。
【請求項15】
コンテンツに関する権利の取得に関係するデータの記録媒体(310)であって、所与の取得についてコンテンツに関係する特徴、及び、少なくとも一人のユーザーについて電気通信ネットワーク(R)へのユーザーの少なくとも一つのアクセスポイント及びコンテンツに関する権利を含むコンテンツに関する取得済み権利に関係するデータを含むことを特徴とする、記録媒体。
【請求項16】
所与の取得についての取得リファレンスを含むことを特徴とする、請求項14に記載の記録媒体。
【請求項17】
電気通信ネットワーク(R)のサービスプロバイダであって、
−請求項13又は14に記載の、電気通信ネットワーク(R)内に位置づけされた中央監視機器、
−コンテンツに関する権利の取得に関係するデータの少なくとも一つの記録媒体(310)、及び
−コンテンツに関する権利の所与の取得に対して固有のデータを、前記記録媒体(310)内に記憶されたデータを基に、配布すべき前記コンテンツ内に記入するための、ウォーターマーキングモジュール(330)、
を含むことを特徴とする、電気通信ネットワーク(R)のサービスプロバイダ。
【請求項18】
少なくとも一つのコンテンツプロバイダにより提供されたコンテンツを記憶するためのコンテンツ記録媒体(320)を含むことを特徴とする、請求項17に記載のサービスプロバイダ。
【請求項19】
電気通信ネットワーク(R)内におけるコンテンツ配布の監視システムであって、
−請求項17又は18に記載のサービスプロバイダ、及び
−請求項11又は12に記載の少なくとも一つの検出プローブ(400)、
を含むことを特徴とする監視システム。
【請求項20】
該監視システムが、それぞれが電気通信ネットワーク(R)の複数のアクセスネットワーク内に位置づけされている請求項11又は12に記載の複数の検出プローブ(400)を含むことを特徴とする、請求項19に記載の監視システム。
【請求項21】
電気通信ネットワーク(R)内において配布するためのコンテンツ(メディア)であって、前記コンテンツに関する権利の取得に対して固有のデータがその中に組込まれていることを特徴とするコンテンツ。
【請求項22】
電気通信ネットワーク(R)内におけるコンテンツ配布の中央監視機器(300)に宛てられる、請求項11又は12に記載のプローブ(400)から来る信号であって、コンテンツから抽出された前記コンテンツに関する権利の取得に対して固有のデータ、ならびにネットワーク(R)を通してのコンテンツの進行中の転送に特徴的なデータを含むことを特徴とする信号。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−512887(P2008−512887A)
【公表日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−529380(P2007−529380)
【出願日】平成17年9月6日(2005.9.6)
【国際出願番号】PCT/FR2005/002217
【国際公開番号】WO2006/027495
【国際公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(591034154)フランス テレコム (290)
【Fターム(参考)】