説明

電池及び組電池

【課題】強電タブ付近への電流集中により強電タブ近傍の温度が強電タブより離れた部位より上昇する傾向を有する電池であっても、発電要素面内の不均一な温度分布を解消して均一化し得る電池を提供する。
【解決手段】略薄板状の発電要素(2)と電池外装体(11)とを交互に積層した電池(1)であって、発電要素(2)への充電または放電の少なくとも一方を行わせるための強電タブ(8、9)を発電要素(2)の周縁部に備え、電池外装体(11)には強電タブ(8、9)に近づくほど積層方向に相対的に厚くなる冷却層(22、23)を有し、かつ冷却層(22、23)を含んだ電池外装体(11)の積層方向の厚さが電池外装体(11)の面内で一定であるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は発電要素を積層して構成する電池及び組電池の積層構造に関する。
【背景技術】
【0002】
略薄板状の発電要素を電池外装体としての樹脂−金属複合ラミネートフィルムで被覆し、当該樹脂−金属複合ラミネートフィルムの周縁部を熱融着により接合した電池を単位として積層するものがある(特許文献1参照)。このものでは、電池の中央部に熱伝導性を有する第1の粘着材を、電池の周縁部に接着強度のある第2の粘着材を塗布して2つの電池を貼り合わせることにより積層している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−272048号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記の電池では、発電要素への充電または放電の少なくとも一方を行わせるための強電タブを発電要素の周縁部に備えている。本発明者が実験したところでは、この強電タブ付近への電流集中により強電タブ近傍の温度が強電タブより離れた部位より上昇する傾向を有することを初めて見い出している。
【0005】
このように、発電要素の面内に不均一な温度分布が生じることで、発電要素の面内に劣化進行度の差異が生まれる結果、電池全体の寿命、信頼性が低下するといった問題が生じる。この発電要素面内の不均一な温度分布を解消するためには、発電要素面内での冷却効率等を変化させる必要がある。
【0006】
しかしながら、強電タブ付近への電流集中により強電タブ近傍の温度が強電タブより離れた部位より上昇する傾向を有する電池に対して、上記特許文献1の技術を適用しても、発電要素面内の不均一な温度分布を解消することはできない。上記特許文献1は、全体として略薄板状の電池からの放熱は周縁部より中央部ほうが高いとみなしている技術に過ぎず、発電要素面内の不均一な実際の温度分布に対応するものでないためである。
【0007】
そこで本発明は、強電タブ付近への電流集中により強電タブ近傍の温度が強電タブより離れた部位より上昇する傾向を有する電池であっても、発電要素面内の不均一な温度分布を解消して均一化し得る電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の電池は、略薄板状の発電要素と電池外装体とを交互に積層した電池である。そして、発電要素への充電または放電の少なくとも一方を行わせるための強電タブを発電要素の周縁部に備え、電池外装体には強電タブに近づくほど積層方向に相対的に厚くなる冷却層を有し、かつ冷却層を含んだ電池外装体の積層方向の厚さが電池外装体の面内で一定であるようにしている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、積層方向に厚さが変化する冷却層によって電池外装体の面内の冷却性能を変化させたので、発電要素の面内の温度を均一化することが可能となり、電池の寿命、信頼性の低下を抑制することができる。また、冷却層を含んだ電池外装体の積層方向の厚さを電池外装体の面内で一定であるようにしたので、発電要素2と電池外装体11とを容易に積層することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態の電池全体の斜視図である。
【図2】図1のA矢視図である。
【図3】図2の一部拡大図である。
【図4】現状の電池の斜視図である。
【図5】現状の電池の放電時のラミネートフィルムの表面温度分布を示すモデル図である。
【図6】第2実施形態の電池全体の斜視図である。
【図7】第3実施形態の電池全体の斜視図である。
【図8】図7のA矢視図である。
【図9】第4実施形態の電池全体の斜視図である。
【図10】図9のA矢視図である。
【図11】図10の一部拡大図である。
【図12】第5実施形態の冷却・保温層とラミネートフィルムの接合部の拡大断面図である。
【図13】第6実施形態の冷却・保温層とラミネートフィルムの接合部の拡大断面図である。
【図14】第7実施形態の冷却・保温層とラミネートフィルムの接合部の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0012】
(第1実施形態)
図1は本発明の一実施形態のリチウムイオン二次電池(以下単に「電池」という。)1全体の斜視図、図2は図1のA矢視図、図3は図2の一部拡大図である。電池1は双極型であってもなくてもかまわない。
【0013】
図1、図2に示したように、電池1は全体として略四角薄板状の発電要素2と電池外装体11とを上下方向に交互に積層したものである。
【0014】
図3に示したように、発電要素2は負極3と正極4とを互い違いに配置して積層すると共に、負極3と正極4の間にセパレータ5を設けたものである。負極3は負極集電体3aの両面に負極活物質層3b、3cを、正極4は正極集電体4aの両面に正極活物質層4b、4cをそれぞれ配置したものである。セパレータ5は両電極3、4が接触することを防止する役目を有するほか、電解液を保持することにより、電解質層を形成するものである。
【0015】
このように発電要素2を形成した後には、現状の電池1においては、図4に示したように、電池外装体を構成している。すなわち、2枚の矩形の高分子−金属複合ラミネートフィルム7を電池外装体として用いて発電要素2の両面を被覆し、被覆した高分子−金属複合ラミネートフィルム7の四つの周縁部7a、7b、7c、7dを熱融着にて接合した状態としている。また、負極集電体3a及び正極集電体4aには各電極(負極及び正極)と導通する強電タブ8、9を一方向に取り付け、高分子−金属複合ラミネートフィルム7の周縁部に挟まれるように高分子−金属複合ラミネートフィルム7の外部に導出させている。
【0016】
さて、発電や充電に伴い発電要素2の面内に不均一な温度分布が生じる。高温部ほど早く劣化するため、不均一な温度分布を放置すると電池1の寿命、信頼性が低下する。このため、発電要素2の面内の温度を均一化することが望まれている。
【0017】
これについて詳述する。電池1の面内温度分布を調査するため、本発明者が図4に示した現状の電池1を製作し、充放電による高分子−金属複合ラミネートフィルム7の表面温度を計測したところ、図5に示す結果を得た。図5は本発明者が初めて見い出した放電時の高分子−金属複合ラミネートフィルム7の表面温度分布をモデルで示したものである。図5において色が濃い部分ほど発熱による高分子−金属複合ラミネートフィルム7の表面温度が高いことを示している。図5によれば、正極タブ8や負極タブ9のある付近で最も発熱温度が高く、強電タブ8、9から離れるほど発熱温度が低くなっている。これは、強電タブ8、9と集電体との間の接触抵抗が大きいために、強電タブ8、9付近への電流集中により強電タブ8、9近傍の発熱温度が上昇する傾向があるためと考えられる。
【0018】
そこで本発明の第1実施形態では、略薄板状の発電要素2と電池外装体11とを交互に積層した電池1であって、発電要素2への充放電を行わせるための強電タブ8、9を発電要素2の周縁部に備え、電池外装体11には強電タブ8、9に向かうほど積層方向に相対的に厚くなる冷却層21を有し、かつ冷却層21を含んだ電池外装体11の積層方向の厚さが電池外装体11の面内で一定であるようにする。
【0019】
本実施形態の電池外装体11を説明する前に現状の電池1の電池外装体に用いられている高分子−金属複合ラミネートフィルム7を説明する。高分子−金属複合ラミネートフィルム7は、図4の下段に示したように、薄い金属層7aを第1樹脂層7bと第2樹脂層7cとでサンドイッチした構造のものである。ここで、薄い金属層に用いられる金属には例えばアルミニウムがある。第1樹脂層7bとして用いられる樹脂には例えばポリエチレンテレフタレートがある。第2樹脂層7cとして用いられる樹脂には例えばポリプロピレンがある。
【0020】
次に、本実施形態の電池外装体11の構成を説明する。本実施形態の電池外装体11は、図2に示したように、冷却層21を第1高分子−金属複合ラミネートフィルム12と第2高分子−金属複合ラミネートフィルム17とでサンドイッチした構造のものである。以下、高分子−金属複合ラミネートフィルムを、単に「ラミネートフィルム」という。
【0021】
本実施形態の電池外装材11には、現状の電池1の電池外装体と相違して、強電タブ8、9に向かう(図2で右方に向かう)ほど積層方向(図2で上下方向)に相対的に厚くなる縦断面が二等辺三角形状の冷却層21を有している。
【0022】
冷却層21は、図2に一点鎖線(仮想線)で示した平面を境に上部冷却層22と下部冷却層23とに分けて考えることができ、上下いずれの冷却層22、23も、縦断面が直角三角形状となるように形成されている。このように冷却層21を上下2つの部分に分割して考えるとき、上部冷却層22は上下に隣り合う2つの発電要素のうち上側の発電要素2の冷却を、下部冷却層23は上下に隣り合う2つの発電要素のうち下側の発電要素2の冷却を分担する。ここで、上側の発電要素2を「発電要素2A」、下側の発電要素2を「発電要素2B」とする。
【0023】
2つの冷却層22、23をいずれも断面が直角三角形状となるように設けたのは次の理由による。すなわち、図2において上下2つの各発電要素2A、2Bは右方に2つの強電タブ8、9が配置されているので、各発電要素2A、2Bからの発熱は右側ほど大きくなる。つまり、各発電要素2A、2Bには面内(図2で水平方向)に不均一な表面温度分布を有している。この不均一な表面温度分布を均一にするには、各発電要素2A、2Bからの発熱が相対的に大きい側ほど各冷却層22、23の厚さを厚くして、各発電要素2A、2Bからの発熱が相対的に小さい側より冷却効果を高めてやればよい。そこで、各発電要素2A、2Bからの発熱が相対的に大きくなる右側ほど各冷却層22、23の厚さを厚くしたものである。
【0024】
各冷却層22、23の最大の厚さD1及び各冷却層22、23の水平方向に対する傾斜角α1は、各発電要素2A、2Bの表面温度を各発電要素2A、2Bの面内で均一化し得るように適合により定める。ここで、水平方向(積層方向に直交する方向)に対する傾斜角を以下単に「傾斜角」という。
【0025】
各冷却層22、23としては、例えば冷却ジェルシートを用いればよい。冷却ジェルシートは、不織布と高分子ゲルのジェルとを貼り合わせた構造になっており、ジェルに含まれた水分が蒸発する際の蒸発熱により周囲の熱を奪うものである。各冷却層22、23を別体で構成してもよいし、2つの冷却層22、23を一体で形成してもかまわない。
【0026】
このように縦断面で直角三角形状に形成される2つの各冷却層22、23に対して、各冷却層22、23に上下から接合する一対のラミネートフィルム12、17も縦断面で直角三角形状に形成している。この場合、ラミネートフィルム12、17が冷却層22、23に上下から接合した状態で、第1ラミネートフィルム12の上面と、第2ラミネートフィルム17の下面とが平行となるように、各ラミネートフィルムの傾斜角β1を各冷却層の傾斜角α1と同じとする。これは、冷却層21(22、23)を含んだ電池外装体11の積層方向の厚さを電池外装体11の面内で一定であるようにすることで、発電要素2と電池外装体11とを容易に積層できるようにするためである。
【0027】
2つのラミネートフィルム12、17の構成をさらに図3を参照して説明する。図3に示したように、発電要素2の上下から電池外装体11が接合している。現状の電池1の電池外装体のサンドイッチ構造を本実施形態でも踏襲する。すなわち、図3に示したように、冷却層21の上側に位置する第1ラミネートフィルム12を、上から第2樹脂層15、金属層13、第1樹脂層14の順に積層したもので構成する。同様に、冷却層21の下側に位置する第2ラミネートフィルム17を、上から第1樹脂層19、金属層18、第2樹脂層20の順に積層したもので構成する。
【0028】
各ラミネートフィルム12、17全体の縦断面が直角三角形状となるように、各第1樹脂層14、19の厚さを各第1樹脂層14、19の面内で変化させる。すなわち、各第1樹脂層14、19を縦断面で直角三角形状に形成する。冷却層21の上側の第1樹脂層14の斜面14aを下方に向けて上部冷却層22の上面22aと、冷却層21の下側の第1樹脂層19の斜面19aを上方に向けて下部冷却層23の下面23aとそれぞれ接合する。そして、冷却層21の上側の第1樹脂層14の上面14bと冷却層21の下側の第1樹脂層19の下面19bとが平行となるようにする。このとき、冷却層21の上側の第1樹脂層14の斜面の傾斜角、冷却層21の下側の第1樹脂層19の斜面の傾斜角はいずれも同じ角度(=β1)である。一方、各金属層13、18、各第2樹脂層15、20については面内で厚さを変えることはしない。ここでは、各第1樹脂層14、19の厚さのみを変化させる場合で説明したが、各第2樹脂層15、20のみをあるいは各第1、第2の樹脂層の両方の厚さを変化させるようにしても同様の効果を得ることができる。
【0029】
上記金属層13、18は例えばアルミニウムで、上記第1樹脂層14、19は例えばポリエチレンテレフタレートのフィルムで、上記第2樹脂層15、20は例えばポリプロピレンのフィルムで形成する。金属層、第1樹脂層、第2樹脂層の材質はこれに限られるものでない。
【0030】
金属層13、18でなく、第1樹脂層14、19の厚さを第1樹脂層14、19の面内で変化させたのは、両者の熱伝導性の差を考慮したものである。すなわち、金属層13、18はもともと熱伝導性がよいのに対して、第1樹脂層14、19は、金属層12、18より熱伝導性が悪い。各発電要素2A、2Bからの熱を各冷却層22、23に伝達する経路に各第1樹脂層14、19があるので、発熱の相対的に大きい側の各第1樹脂層14、19を相対的に薄くして発熱が良く伝わるようにすることで、発熱の相対的に大きい側ほど効率よく発熱を各冷却層22、23へと伝達し得るようにしたのである。
【0031】
各冷却層22、23に上下より各ラミネートフィルム12、17が接合しており、電池外装体11の断面形状は上下に線対称なものとなっている。ただし、図1〜図3において電池外装体11の図面の寸法は実際の寸法を写すものでない。
【0032】
ここで、本実施形態の作用効果を説明する。
【0033】
第1実施形態によれば、強電タブ8、9に向かうほど積層方向に相対的に厚くなる各冷却層22、23によって、強電タブ8、9の近傍(図2で右方)の部位を強電タブ8、9より離れた部位(図2で左方)より相対的に強く冷却し得る。このように、電池外装体11の面内で厚さが変化する各冷却層22、23によって電池外装体11の面内の冷却性能を変化させたので、各発電要素2A、2Bの面内の温度を均一化することが可能となり、電池1の寿命、信頼性の低下を抑制することができる。また、各冷却層22、23を含んだ電池外装体11の積層方向の厚さを電池外装体11の面内で一定であるようにしたので、発電要素2と電池外装体11とを容易に積層することができる。
【0034】
また、電池1が自動車用電源として搭載される場合のように、振動の生じる場所に置かれたとき、各冷却層22、23が振動を吸収するので、現状の電池よりも電池1の寿命、安全性を向上できる。
【0035】
一方、電池1からの放熱は周縁部より中央部ほうが高いとみなして、中央部に放熱材を設けた従来装置では、発電要素2の面内で温度を均一化することはできない。
【0036】
(第2実施形態)
図6は第2実施形態の電池1全体の斜視図である。図6において第1実施形態の図1と同一部分には同一番号を付している。
【0037】
第1実施形態では、各冷却層21を冷却ジェルシートを用いて構成した。第2実施形態は、図6に示したように各冷却層21を、内部に空間を有する袋状に形成すると共に、各冷却層21を供給通路31とリターン通路32とで接続して並列の回路を構成する。そして、供給ポンプ33により冷媒を供給通路31を介して各冷却層21に供給し、温度上昇した冷媒をリターン通路32を介して供給ポンプ33に戻す。温度上昇した冷媒は熱交換器34によって冷却する。
【0038】
第2実施形態によれば、第1実施形態よりも発電要素2の冷却効果をさらに高めることができる。
【0039】
第2実施形態では、供給通路31、リターン通路32で各冷却層21を並列接続しているが、各冷却層21を直列接続してもかまわない。
【0040】
(第3実施形態)
図7は第3実施形態の電池1全体の斜視図、図8は図7のA矢視図で、第1実施形態の図1、図2と置き換わるものである。図7、図8において第1実施形態の図1、図2と同一部分には同一番号を付している。
【0041】
第1実施形態は2つの強電タブ8、9を片側に配置している複数の電池1を強電タブ3、9が同じ側に揃うように積層したものに対して本発明を適用したものであった。一方、第3実施形態は、強電タブ8、9を片側に配置している複数の電池1を強電タブ8、9が互い違いになるように積層しているものに対して本発明を適用するものである。
【0042】
第3実施形態においても電池外装材11が、冷却層21’を第1ラミネートフィルム12と第2ラミネートフィルム17とでサンドイッチした構造のものである点で第1実施形態と同じである。
【0043】
第1実施形態と相違するのは冷却層21’の縦断面の形状である。すなわち、第3実施形態の冷却層21’では、冷却層21’の縦断面を平行四辺形状としている。
【0044】
冷却層21’は、図8に一点鎖線(仮想線)で示した平面を境に上部冷却層22’と下部冷却層23’とに分けて考えることができ、上下いずれの冷却層22’、23’も、縦断面が直角三角形状となるように形成されている。このように冷却層21’を上下2つの部分に分割して考えるとき、上部冷却層22’は上下に隣り合う2つの発電要素のうち上側の発電要素2の冷却を、下部冷却層23’は上下に隣り合う2つの発電要素のうち下側の発電要素2の冷却を分担する。ここで、上側の発電要素2を「発電要素2A」、下側の発電要素2を「発電要素2B」とする。
【0045】
2つの冷却層22’、23’をいずれも断面が直角三角形状となるように設けたのは次の理由による。すなわち、図8において上側発電要素2Aは左方に2つの強電タブ8、9が配置されているので、上側発電要素2Aからの発熱は左側ほど大きくなる。つまり、上側発電要素2Aには面内(図8で水平方向)に不均一な表面温度分布を有している。この不均一な表面温度分布を均一にするには、上側発電要素2Aからの発熱が相対的に大きい側(つまり図8で左側)ほど上部冷却層22’の厚さを厚くして、上側発電要素2Aからの発熱が相対的に小さい側より冷却効果を高めてやればよい。そこで、上側発電要素2Aからの発熱が相対的に大きくなる左側ほど上部冷却層22’の厚さを厚くしたものである。
【0046】
同様にして、図8において下側発電要素2Bは右方に2つの強電タブ8、9が配置されているので、下側発電要素2Bからの発熱は右側ほど大きくなる。つまり、下側発電要素2Bにも面内(図8で水平方向)に不均一な表面温度分布を有している。この不均一な表面温度分布を均一にするには、下側発電要素2Bからの発熱が相対的に大きい側(つまり図8で右側)ほど下部冷却層23’の厚さを厚くして、下側発電要素2Bからの発熱が相対的に小さい側より冷却効果を高めてやればよい。そこで、下側発電要素2Bからの発熱が相対的に大きくなる右側ほど下部冷却層23’の厚さを厚くしたものである。
【0047】
各冷却層22’、23’の最大の厚さD1’及び各冷却層22’、23’の傾斜角α2は、各発電要素2A、2Bの表面温度を各発電要素2A、2Bの面内で均一化し得るように適合により定める。
【0048】
各冷却層22’、23’としては、例えば第1実施形態と同じに冷却ジェルシートを用いればよい。各冷却層22’、23’を別体で構成してもよいし、2つの冷却層22’、23’を一体で形成してもかまわない。
【0049】
このように縦断面で直角三角形状に形成される2つの各冷却層22’、23’に対して、各冷却層22’、23’に上下から接合する一対のラミネートフィルム12、17も縦断面で直角三角形状に形成している。この場合、ラミネートフィルム12、17が冷却層22’、23’に上下から接合した状態で、第1ラミネートフィルム12の上面と、第2ラミネートフィルム17の下面とが平行となるように、各ラミネートフィルムの傾斜角β2を各冷却層の傾斜角α2と同じとする。これは、冷却層21(22’、23’)を含んだ電池外装体11の積層方向の厚さを電池外装体11の面内で一定であるようにすることで、発電要素2と電池外装体11とを容易に積層できるようにするためである。
【0050】
このように電池外装体11を構成することでも、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。すなわち、第3実施形態によれば、上側発電要素2Aの強電タブ8、9に向かうほど積層方向に相対的に厚くなる冷却層22’によって、上側発電要素2Aの強電タブ8、9の近傍の部位を強電タブ8、9より離れた部位より相対的に強く冷却し得る。また、下側発電要素2Bの強電タブ8、9に向かうほど積層方向に相対的に厚くなる冷却層23’によって、下側発電要素2Bの強電タブ8、9の近傍の部位を強電タブ8、9より離れた部位より相対的に強く冷却し得る。つまり、電池外装体11の面内で厚さが変化する各冷却層22’、23’によって上下の各発電要素2A、2Bに対する電池外装体11の面内の冷却性能を変化させている。これによって、強電タブ8、9を片側に配置している複数の電池1を強電タブ8、9が互い違いになるように積層した電池1であっても、発電要素2の面内の温度を均一化することが可能となり電池1の寿命、信頼性の低下を抑制することができる。また、冷却層22’、23’を含んだ電池外装体11の積層方向の厚さを電池外装体11の面内で一定であるようにしたので、発電要素2と電池外装体11とを容易に積層することができる。
【0051】
ただし、2つの強電タブ8、9を片側に配置している複数の電池1を強電タブ8、9が同じ側に揃うように積層しているものに本発明を適用した第1実施形態のほうが、より良好な冷却効果を得ることができる。
【0052】
(第4実施形態)
図9は第4実施形態の電池全体の斜視図、図10は図9のA矢視図、図11は図10の一部拡大図で、第1実施形態の図1、図2、図3と置き換わるものである。図9、図10、図11において図1、図2、図3と同一部分には同一番号を付している。
【0053】
さて、寒冷地や冬場では発電要素2の面内で均等に冷却される。一方、発電や充電に伴う発電要素2の発熱は、図5に示したように発電要素2の面内で不均一となっている。このため、発電要素2は、最も発熱温度が高い正極タブ8や負極タブ9のある付近で最も保温され、タブ8、9から離れる部位で保温効果が低下してしまう。つまり、発電要素2を保温するときには、発電要素2の面内の保温温度を均一化することが望ましい。
【0054】
そこで第4実施形態では、電池外装体11に強電タブ8、9から離れる方向に向かうほど積層方向に相対的に厚くなる保温層41を有し、かつ保温層41を含んだ電池外装体11の積層方向の厚さが電池外装体11の面内で一定であるようにするものである。
【0055】
第4実施形態の電池外装体11の構成を説明する。第4実施形態の電池外装体11も、図10に示したように、保温層41を第1ラミネートフィルム12と第2ラミネートフィルム17とでサンドイッチした構造とする点で第1実施形態と同様である。
【0056】
第1実施形態との相違は、冷却と保温に対する考え方の差に伴うものである。すなわち、第4実施形態の電池外装材11には、強電タブ8、9から離れる方向に向かうほど(図10で左方に向かうほど)積層方向(図10で上下方向)に相対的に厚くなる縦断面が二等辺三角形状の保温層41を有している。
【0057】
保温層41は、図10に一点鎖線(仮想線)で示した平面を境に上部保温層42と下部保温層43とに分けて考えることができ、上下いずれの保温層42、43も、縦断面が直角三角形状となるように形成されている。このように保温層41を上下2つの部分に分割して考えるとき、上部保温層42は上下に隣り合う2つの発電要素のうち上側の発電要素2の保温を、下部保温層43は上下に隣り合う2つの発電要素のうち下側の発電要素2の保温を分担する。ここで、上側の発電要素2を「発電要素2A」、下側の発電要素2を「発電要素2B」とする。
【0058】
2つの保温層42、43をいずれも断面が直角三角形状となるように設けたのは次の理由による。すなわち、図10において上下2つの各発電要素2A、2Bは右方に2つの強電タブ8、9が配置されているので、各発電要素2A、2Bからの発熱は右側ほど大きくなる。つまり、各発電要素2A、2Bには面内(図10で水平方向)に不均一な表面温度分布を有している。保温によって各発電要素2A、2Bの面内の温度を均一にするには、各発電要素2A、2Bからの発熱が相対的に小さい側ほど各保温層42、43の厚さを厚くして、各発電要素2A、2Bからの発熱が相対的に大きい側より保温効果を高めてやればよい。そこで、各発電要素2A、2Bからの発熱が相対的に小さくなる左側ほど各保温層42、43の厚さを厚くしたものである。
【0059】
各保温層42、43の最大の厚さD2及び各保温層42、43の傾斜角α3は、各発電要素2A、2Bの表面温度を各発電要素2A、2Bの面内で均一化し得るように適合により定める。
【0060】
各保温層42、43としては、例えば断熱材を用いればよい。断熱材は、発電要素2の発熱した熱を発電要素2の外部に逃さす、かつ発電要素2の外部からの冷熱の侵入を防止するためのものである。
【0061】
各保温層41の構成はこれに限られない。例えば、各保温層41を、図6と同様にして内部に空間を有する袋状に形成すると共に、各保温層41を供給通路とリターン通路とで接続して並列の回路を構成する。そして、供給ポンプにより暖めた媒体を供給通路を介して各保温層41に供給し、温度低下した媒体をリターン通路を介して供給ポンプに戻す。温度低下した冷媒は熱交換器によって昇温させる。
【0062】
このように縦断面で直角三角形状に形成される2つの各保温層42、43と発電要素2とに上下で接合する一対のラミネートフィルム12、17も縦断面で直角三角形状に形成している。この場合、ラミネートフィルム12、17が保温層42、43に上下から接合した状態で、第1ラミネートフィルム12の上面と、第2ラミネートフィルム17の下面とが平行となるように、各ラミネートフィルムの傾斜角β3を各保温層の傾斜角α3と同じとする。これは、保温層41(42、43)を含んだ電池外装体11の積層方向の厚さを電池外装体11の面内で一定であるようにすることで、発電要素2と電池外装体11とを容易に積層できるようにするためである。
【0063】
2つのラミネートフィルム12、17の構成をさらに図11を参照して説明する。図11に示したように、発電要素2の上下から電池外装体11が接合している。すなわち、図11に示したように、保温層41の上側に位置する第1ラミネートフィルム12を、上から第2樹脂層15、金属層13、第1樹脂層14の順に積層したもので構成する。同様に、保温層41の下側に位置する第2ラミネートフィルム17を、上から第1樹脂層19、金属層18、第2樹脂層20の順に積層したもので構成する。
【0064】
各ラミネートフィルム12、17全体の縦断面が直角三角形状となるように、各第1樹脂層14、19の厚さを各第1樹脂層14、19の面内で変化させる。すなわち、各第1樹脂層14、19を縦断面で直角三角形状に形成する。保温層41の上側の第1樹脂層14の斜面14aを下方に向けて上部保温層42の上面42aと、保温層41の下側の第1樹脂層19の斜面19aを上方に向けて下部保温層43の下面43aとそれぞれ接合する。そして、保温層41の上側の第1樹脂層14の上面14bと保温層41の下側の第1樹脂層19の下面19bとが平行となるようにする。このとき、保温層41の上側の第1樹脂層14の斜面の傾斜角、保温層41の下側の第1樹脂層19の斜面の傾斜角はいずれも同じ角度(=β3)である。一方、各金属層13、各第2樹脂層15、20については面内で厚さを変えることはしない。ここでは、各第1樹脂層14、19の厚さのみを変化させる場合で説明したが、各第2樹脂層15、20のみをあるいは各第1、第2の樹脂層の両方の厚さを変化させるようにしても同様の効果を得ることができる。
【0065】
上記金属層13、18、第1樹脂層14、19、第2樹脂層15、20の材質は第1実施形態と同じでよい。すなわち、金属層13、18は例えばアルミニウムで、第1樹脂層14、19は例えばポリエチレンテレフタレートのフィルムで、第2樹脂層15、20は例えばポリプロピレンのフィルムで形成する。金属層、第1樹脂層、第2樹脂層の材質はこれに限られるものでない。
【0066】
各保温層42、43に上下より各ラミネートフィルム12、17が接合しており、電池外装体11の断面形状は上下に線対称なものとなっている。ただし、図9〜図11において電池外装体11の図面の寸法は実際の寸法を写すものでない。
【0067】
第4実施形態によれば、強電タブ8、9から離れる方向に向かうほど積層方向に相対的に厚くなる各保温層42、43によって、強電タブ8、9より離れた部位(図10で左方)を強電タブ8、9の近傍(図10で右方)の部位より相対的に強く保温し得る。このように、電池外装体11の面内で厚さが変化する各保温層42、43によって電池外装体11の面内の保温性能を変化させたので、各発電要素2A、2Bの面内の温度を均一化することが可能となり電池1の寿命、信頼性の低下を抑制することができる。また、各保温層42、43を含んだ電池外装体11の積層方向の厚さを電池外装体11の面内で一定であるようにしたので、発電要素2と電池外装体11とを容易に積層することができる。
【0068】
(第5、第6、第7の実施形態)
図12、図13、図14は第5、第6、第7の実施形態で、電池外装体11のうち冷却・保温層51とラミネートフィルム52の接合部の拡大断面図である。ここで、第5、第6、第7の実施形態の冷却・保温層51は、第1実施形態の冷却層22、23のいずれか一つ、第3実施形態の冷却層22’、23’のいずれか一つ、第4実施形態の保温層42、43のいずれか一つを代表させている。また、第5、第6、第7の実施形態のラミネートフィルム52は、第1、第3、第4の実施形態のラミネートフィルム12、17のいずれか一つを代表させている。
【0069】
第5、第6、第7の実施形態は、電池外装体11のうち冷却・保温層51とラミネートフィルム52の接合部に両者のズレを防止するズレ防止機構を有させるものである。ズレ防止機構として第5、第6、第7の実施形態では段差54、突起55、鋸刃状の段差56を設けている。
【0070】
段差54、突起55、鋸刃状の段差56を設けたのは、冷却・保温層51とラミネートフィルム52とが発電要素2の面方向(図12、図13、図14で左右方向)や積層方向(図12、図13、図14で上下方向)にずれることを防止するためである。
【0071】
第5、第6、第7の実施形態によれば、電池外装体11は冷却・保温層51(冷却層または保温層)とラミネートフィルム52からなり、両者の接合部に両者のズレを防止するズレ防止機構を有するので、両者の接合面を平滑面する場合と比較して、振動等に伴い両者が積層方向やこれと直交する方向にずれることを低減できる。
【0072】
実施形態では、リチウムイオン二次電池で説明したが、これに限られるものでない。略薄板状の発電要素と電池外装体とを交互に積層した電池であって、発電要素への充電または放電の少なくとも一方を行わせるための強電タブを発電要素の周縁部に備えるものであれば、一次電池にも本発明の適用がある。
【0073】
ところで、第1や第4の実施形態では、電池外装体11に冷却層21や保温層41を含め、電池外装体11と発電要素2とを交互に積層した電池1を考えた。しかしながら、電池の考え方はこれに限られない。例えば第1実施形態の図2において、発電要素2に上下から隣接する第1、第2のラミネートフィルム12、17だけを電池外装体として考えると、発電要素2及び電池外装体としての第1、第2のラミネートフィルム12、17で1つの電池が構成される。従って、電池外装体11に冷却層21を含めない考え方によれば、第1実施形態の図2は、略薄板状の発電要素2及び電池外装体(12、17)からなる電池と冷却層21とを交互に積層した組電池である。
【0074】
同様に第4実施形態の図10において、発電要素2に上下から隣接する第1、第2のラミネートフィルム12、17だけを電池外装体として考えると、発電要素2及び電池外装体としての第1、第2のラミネートフィルム12、17で1つの電池が構成される。従って、電池外装体11に保温層41を含めない考え方によれば、第4実施形態の図10は、略薄板状の発電要素2及び電池外装体(12、17)からなる電池と保温層41とを交互に積層した組電池である。
【0075】
このように電池外装体に対する考え方を変えるとき、第1実施形態では、発電要素2への充電または放電の少なくとも一方を行わせるための強電タブ8、9を発電要素2の周縁部に備え、冷却層21を強電タブ8、9に近づくほど積層方向に相対的に厚くなるように形成し、かつ冷却層21及びこれに隣接する電池外装体(12、17)全体の積層方向の厚さが冷却層21及びこれに隣接する電池外装体(12、17)全体の面内で一定であるようにすることとなる。
【0076】
このときの作用効果は第1実施形態と同様である。すなわち、冷却層21及びこれに隣接する電池外装体(12、17)全体の面内で厚さが変化する冷却層21によって冷却層21及びこれに隣接する電池外装体(12、17)全体の面内の冷却性能を変化させたので、各発電要素2の面内の温度を均一化することが可能となり、組電池の寿命、信頼性の低下を抑制することができる。また、冷却層21及びこれに隣接する電池外装体(12、17)全体の積層方向の厚さを冷却層21及びこれに隣接する電池外装体(12、17)全体の面内で一定であるようにしたので、電池(2、12、17)と冷却層21とを容易に積層することができる。
【0077】
同様に、第4実施形態では、発電要素2への充電または放電の少なくとも一方を行わせるための強電タブ8、9を発電要素2の周縁部に備え、保温層41を強電タブ8、9から離れるほど積層方向に相対的に厚くなるように形成し、かつ保温層41及びこれに隣接する電池外装体(12、17)全体の積層方向の厚さが保温層41及びこれに隣接する電池外装体(12、17)全体の面内で一定であるようにすることとなる。
【0078】
このときの作用効果は第4実施形態と同様である。すなわち、保温層41及びこれに隣接する電池外装体(12、17)全体の面内で厚さが変化する保温層41によって保温層41及びこれに隣接する電池外装体(12、17)全体の面内の保温性能を変化させたので、各発電要素2の面内の温度を均一化することが可能となり、組電池の寿命、信頼性の低下を抑制することができる。また、保温層41及びこれに隣接する電池外装体(12、17)全体の積層方向の厚さを保温層41及びこれに隣接する電池外装体(12、17)全体の面内で一定であるようにしたので、電池(2、12、17)と保温層41とを容易に積層することができる。
【符号の説明】
【0079】
1 電池
2 発電要素
8、9 強電タブ
11 電池外装体
12 第1ラミネートフィルム
17 第2ラミネートフィルム
21、21’ 冷却層
22、22’ 上部冷却層
23、23’ 下部冷却層
41 保温層
42 上部保温層
43 下部保温層
54 段差(ズレ防止機構)
55 突起(ズレ防止機構)
56 鋸刃状の段差(ズレ防止機構)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略薄板状の発電要素と電池外装体とを交互に積層した電池であって、
発電要素への充電または放電の少なくとも一方を行わせるための強電タブを発電要素の周縁部に備え、
電池外装体には強電タブに近づくほど積層方向に相対的に厚くなる冷却層を有し、
かつ冷却層を含んだ電池外装体の積層方向の厚さが電池外装体の面内で一定であるようにすることを特徴とする電池。
【請求項2】
前記電池外装体は前記冷却層と樹脂−金属複合ラミネートフィルムからなり、
両者の接合部に両者のズレを防止するズレ防止機構を有することを特徴とする請求項1に記載の電池。
【請求項3】
略薄板状の発電要素と電池外装体とを交互に積層した電池であって、
発電要素への充電または放電の少なくとも一方を行わせるための強電タブを発電要素の周縁部に備え、
電池外装体には強電タブから離れるほど積層方向に相対的に厚くなる保温層を有し、
かつ保温層を含んだ電池外装体の積層方向の厚さが電池外装体の面内で一定であるようにすることを特徴とする電池。
【請求項4】
前記電池外装体は前記保温層と樹脂−金属複合ラミネートフィルムからなり、
両者の接合部に両者のズレを防止するズレ防止機構を有することを特徴とする請求項3に記載の電池。
【請求項5】
前記強電タブを前記発電要素の四つの周縁部のうちの一方向に備え、
この強電タブが同じ方向にくるように前記発電要素と前記電池外装体とを交互に積層することを特徴とする請求項1から4までのいずれか一つに記載の電池。
【請求項6】
前記冷却層に冷媒を循環させることを特徴とする請求項1または2に記載の電池。
【請求項7】
略薄板状の発電要素及び電池外装体からなる電池と冷却層とを交互に積層した組電池であって、
発電要素への充電または放電の少なくとも一方を行わせるための強電タブを発電要素の周縁部に備え、
冷却層を強電タブに近づくほど積層方向に相対的に厚くなるように形成し、
かつ冷却層及びこれに隣接する電池外装体全体の積層方向の厚さが冷却層及びこれに隣接する電池外装体全体の面内で一定であるようにすることを特徴とする組電池。
【請求項8】
略薄板状の発電要素及び電池外装体からなる電池と保温層とを交互に積層した組電池であって、
発電要素への充電または放電の少なくとも一方を行わせるための強電タブを発電要素の周縁部に備え、
保温層を強電タブから離れるほど積層方向に相対的に厚くなるように形成し、
かつ保温層及びこれに隣接する電池外装体全体の積層方向の厚さが保温層及びこれに隣接する電池外装体全体の面内で一定であるようにすることを特徴とする組電池。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−4255(P2013−4255A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−133071(P2011−133071)
【出願日】平成23年6月15日(2011.6.15)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】