説明

電波と薬理学的に活性な物質(substance)との組み合わせ

本発明は、電波と;
(a)モノクローナル抗体及び/又は
(b)チロシンキナーゼインヒビタ及び/又は
(c)脈管形成インヒビタ及び/又は
(d)ファルネシルトランスフェラーゼインヒビタ及び/又は
(e)トポイソメラーゼ−Iインヒビタ又はトポイソメラーゼ−IIインヒビタ及び/又は
(f)サイトカイン及び/又は
(g)アンチセンスオリゴヌクレオチド
を含む群から選択される薬理学的に活性な薬剤と、場合により1つ以上の化学療法剤と;をともに含む組み合わせ、及び、癌、腫瘍及び転移の予防及び/又は処置のためのこの組み合わせの使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の技術分野】
【0001】
本発明は、電波と薬理学的に活性な基質との組み合わせに関する。さらに、本発明の組み合わせは化学療法剤を含むことができ、好ましくは、腫瘍及び転移の予防及び/又は処置のために使用される。
【背景技術】
【0002】
異なる照射法を用いた癌治療は長い間知られており、それは最先端の技術である。そこには特に、X線、γ線を用いた照射、及びエネルギーが低いマイクロ波等の放射線を用いた照射が含まれる。
【0003】
高エネルギーのX線又は放射線を用いた照射以外に、組織を電磁放射線で処置する代替技術がある:
1.マイクロ波:周波数範囲400から2500MHz
2.超音波:周波数0.5〜5MHz
3.無線周波:周波数3〜300MHz
4.「熱源」−高熱、熱水
5.レーザー
電波を用いた照射は、特に局所的な処置に適しており、ヨーロッパではESHO(European Society of Hyperthermic Oncology)の指令に従って行なわれている(Hand, J.W.Quality Assurance Guidelines for ESHO protocols, Int.J.Hyperthermia 5,1989,421〜428)。
【0004】
異なる放射線療法と高熱との組み合わせは、好ましくはマイクロ波処置によって生成されるが、これは既知であり研究がなされている(Hehr,T.,Current and Potential Role of Thermoradiotherapy for Solid Tumors,Onkologie,2003,26,295〜302;Seegenschmiedt M.H.,Radiotherapie und Hyperthermie − ein neuer Weg in der interdisziplinaeren Tumortherapie,Jahrbuch Radiologie(Guenther ed),Springer,161〜171,1994)。この組み合わせ治療の相乗効果は現在検討されており、まだ十分であるとは証明されていない(van der Zee J, Point−counterpoint: what is the optimal trial design to test hyperthermia for carcinoma of the cervix? Point: addition of hyperthermia or cisplatin to radiotherapy for patients with cervical cancer; two promising combinations−−no definite conclusions, International Journal of Hyperthermia, 2002, Vol.18(1),19〜24)。
【0005】
高熱と化学療法剤との組み合わせも、すでに利用されている治療方法である(WO93/18751,Liposome encapsulated taxol and method of using the same;Kuwano H., Preoperative hyperthermia combined with chemotherapy and irradiation for the treatment of patients with esophageal carcinoma, Tumori,1995,Vol.81(1),18〜22;Rietbroek RC, Hyperthermia in combination with chemotherapy in gynecological cancers, Nederlands tijdschrift voor geneeskunde,2002,Vol.143(2),p:85〜8;Colombo R.,Multicentric study comparing intravesical chemotherapy alone and with local microwave hyperthermia for prophylaxis of recurrence of superficial transitional cell carcinoma,Journal of Clinical Oncology,2003,Vol.21(23),4270〜6)。
【0006】
化学治療による処置において、いくつかの良い効果は、高熱を用いたさらなる処置を用いて、原則として仮定される:一方、腫瘍内及び腫瘍に対する輸送の向上を介する、腫瘍における化学療法剤の改良されたバイオアベイラビリティー、及び一方、すでに熱的に負荷を与えられ、弱められた腫瘍におけるさらなる有効性。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、腫瘍及び化学療法剤に依存して、異なる効果が生じる場合があり、このことは、高熱を用いたさらなる処置がなんら利点を与えないことも示す(van Bree C.,Local hyperthermic treatment does not enhance mitoxantrone effectiveness for responses of a rat solid tumor regrowing after irradiation, Journal of Cancer Research and Clinical Oncology, 1996,122(3), 147〜53)。
【0008】
本発明の目的は、癌、腫瘍及び転移の予防及び/又は処置に適する電磁放射線及び基質の組み合わせを提供することである。
【0009】
この目的は、独立項の技術的教示によって解決される。本発明のさらなる有利な実施形態、局面及び詳細は、従属項、説明及び実施例から分かるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
驚くべきことに、電波及び特定の基質の組み合わせが、癌、腫瘍及び転移の予防及び処置に非常に適していることが判明した。
【0011】
上述の基質の場合には、少なくとも1つの薬理学的に活性な基質が好ましく、さらに、癌治療において使用される薬理学的に活性な基質が好ましい。
【0012】
特に、これらの好ましい基質の場合には、活性剤は以下を含む群から選択される:
(a)モノクローナル抗体及び/又は
(b)チロシンキナーゼインヒビタ及び/又は
(c)脈管形成インヒビタ及び/又は
(d)ファルネシルトランスフェラーゼインヒビタ及び/又は
(e)トポイソメラーゼ−Iインヒビタ又はトポイソメラーゼ−IIインヒビタ及び/又は
(f)サイトカイン及び/又は
(g)アンチセンスオリゴヌクレオチド。
【0013】
本発明によって使用される治療抗体は、腫瘍細胞及び転移に抗するモノクローナル抗体である。ここには、セツキシマブ、トラスツズマブ、アレムトツマブ、リツキシマブ、ベバシツマブ、EMD7200、レンカレックス(rencarex)、HeFi−1、アポリツマブ(apolizumab)、トシツモマブ、ABX−EGF、HuMAx−EGFR、ラベツツマブ(labetuzumab)、ペムツモマブ(pemtumomab)、トライアブ(triab)、Mab17−1A(パノレックス)、MDX−210、MDX−220、MDX−447、MDX−H210、ゲムツズマブ、オゾガミシン、放射能でマークされた抗体、例えば、インジウム−111(In−111)イブリツモマブチウキセタン(ibritumomab tiuxetan)、イットリウム−90(Y−90)イブリツモマブチウキセタン、抗−CD80 mAb、WX−G250RIT(I−131)のような抗体が含まれる。
【0014】
チロシンキナーゼインヒビタは、チロシンキナーゼの機能を妨害する分子である。これは、表皮成長因子レセプタ(EGFR)、例えば、ErB−1、ErB−2(Her2/Neu)、ErB−3、ErB−4等、又は膜内外因子の他のレセプタ、例えば、脈管内皮生育因子(VEGF)、線維芽細胞成長因子(FEF)、血小板由来成長因子(PDGF)、インスリン様成育因子(IGF−I)又は肝細胞増殖因子(c−met)の抑制を介して起こり得る。ここで、抗体及び「低分子」は関連し得る。本発明に従って使用されることになる「低分子」の例は、ゲフィチニブ、イマチニブ、PKI−166、CI−1033、及びSU−6668である。
【0015】
脈管形成インヒビタは、腫瘍の血液を供給する血管の成長を抑制する基質である。これには、例えば、シレンジチド(cilengitide)、ネオバスタット、IM862、SU5415、SU5416、SU6668及びスラミンが含まれる。
【0016】
ファルネシルトランスフェラーゼインヒビタは、例えば、BMS214662及びR115777(ザルネスタチピファルニブ(zarnesta tipifarnib))である。
【0017】
免疫修飾物質としてのサイトカインの例は、アルデスロイキン、インターロイキン−2、インターロイキン−12、インターフェロン、例えば、インターフェロン−α2a、インターフェロン−α2b、インターフェロンβ、インターフェロンγ、及び組換え腫瘍壊死因子、例えば、タソネルミン(tasonermin)である。
【0018】
アンチセンスオリゴヌクレオチドには、例えばAP12009が含まれる。
【0019】
本発明に従って使用されることになる化学療法剤は、葉酸アンタゴニスト、例えば、メトトレキサート、プリン及びピリミジン塩基のアンタゴニスト、例えば、フルオロウラシル、カペシタビン、ゲムシタビン、シタラビン、ペントスタチン、シトシンアラビノシド、メルカプトプリン、フルダラビン、クラドリビン、チオグアニン、パクリタキセル、ニトロ尿素、エトポシド、カンパテシン(campathecin)、ブレオマイシン、プリアマイシン(pliamycin)、ミトキサントロン(mitoxantron)、サイトカラシンB、グラミシジンB、臭化エチジウム、エメチン、マイトマイシン、テノポシド(tenoposide)、コルヒチン、ミトラマイシン(mithramycine)、1−デヒドロテストステロン、グルココルチコイド、プロカインテトラカイン、リドカイン、プロパノロール、プロマイシン(puromycine)、ストレプトゾチシン(streptozoticine)、アルキル化細胞増殖抑制剤、例えば、シクロホスファミド、イフォスファミド、メルファラン、チオテパ、ブスルファン、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、プロカルバジン、ダカルバジン、テモゾロマイド、エトポシド、テニポシド、有糸分裂インヒビタ、例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン、パクリタキセル、ドセタキセル、トロフォスファミド(trofosfamide)、クロランブシル、トレオサルファン、エストラムスチン、ニムスチン、カルムスチン、ロムスチン、細胞増殖抑制活性抗生物質、例えば、ダクチノマイシン、アンスラサイクリン、例えば、ダウノルビシン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、ドキソルビシンリポ、イダルビシン及びエピルビシン、ブレオマイシン、マイトマイシン、ミトキサントロン、アムサクリン、アクチノマイシンD、ホルモン及びホルモンアンタゴニスト、例えば、ブセレリン(buselerin)、ゴセレリン(goselerin)、リュープロレイン、トリプトレリン、抗エストロゲン、例えば、タモキシフェン、アロマターゼインヒビタ、例えば、アミノグルテチミド、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、フォルメスタン、テストラクトン(testolacton)、グルココルチコイド、他の細胞増殖抑制剤、例えば、ミルテフォシン、ヒドロキシ尿素、トレチノイン、トポイソメラーゼインヒビタ、例えば、カンプトセシン誘導体、例えば、イリノテカン又はハイカムチン、トポテカン又は他の化学療法剤、例えば、イマチニブ、アムサクリン、ペントスタチン、ベキサロテン(bexaroten)及びアスパラギナーゼ等である。
【0020】
上述の化学療法剤は、場合により、本発明に従う組み合わせとともに使用することができる。
【0021】
驚くべきことに、電波(3〜300MHz)が、癌、腫瘍及び転移と闘うための特定の基質の有効性を顕著に高めることもわかった。このことにより、多くの場合に、これらの基質の副作用を同時に減らすことになる。基質として上述の薬理学的に活性な基質を使用することができ、癌治療において使用される薬理学的に活性な基質及び化学療法剤がさらに好ましい。
【0022】
このように、本発明はさらに、上述の基質の活性を高めるため、及び/又は上述の基質の副作用の低減のための電波の使用に関する。
【0023】
用語「活性を高める」とは、例えば、薬理学的に活性な基質のIC50値の減少が理解される。活性の増加はさらに、ほぼ同じ結果が、少ない薬理学的活性を有する基質を用いて達成されることを意味する。
【0024】
副作用の低減は、好ましくは、これらの活性剤によってそれぞれ生じる化学療法剤(細胞増殖抑制剤)及び副作用に関する。化学療法剤の副作用は、当業者に既知であり、腫瘍治療において重大な問題である。
【0025】
治療が成功する可能性は、本発明の組み合わせが使用される場合に顕著に高くなり、患者のQOLも顕著に向上する。さらに、電波を用いた処置が非侵襲形態において有効であり、すなわち、電子高熱が電極を使用し、外科的介入を必要とせず、腫瘍に対して最小距離の皮膚に配置され、皮膚を介して直接照射するということは重要である。このように、例えばカテーテルを用いることによって、腫瘍領域に直接電極を配置する必要はない。このように、処置のコストは低減され、処置はかなり快適になり、患者の危険性が減る。
【0026】
本発明による組み合わせは、特に、以下の癌又はそれぞれの種類の腫瘍及び転移の場合に使用される:乳癌、特に放射及び化学療法後の反回性乳癌、皮膚癌腫、例えば、基礎細胞癌、棘細胞癌、黒色腫、皮膚転移、体表の近くに位置する全ての悪性腫瘍、軟部組織腫瘍、子宮内膜癌、子宮頚癌、卵嚢癌、卵巣悪性腫瘍、精巣癌又はそれぞれ外陰部癌腫、胚細胞腫瘍、前立腺癌、甲状腺癌、肝細胞癌、肝転移、大腸癌又はそれぞれ結腸直腸癌、直腸癌、肺癌、例えば、小細胞及び非小細胞の気管支癌、リンパ節癌、ホジキンリンパ腫及び非ホジキンリンパ腫、膵臓癌又はそれぞれ膵臓癌腫、結合組織腫瘍、軟部組織肉腫、腺癌、例えば、胃、膵臓、胆嚢、食道癌腫、他の胃癌腫、骨溶解性の癌腫及び骨形成の癌腫、腎細胞癌、胃腸管のmalignomas、脳腫瘍、例えば、神経グリア芽細胞腫、神経膠星状細胞腫、のど、鼻及び耳域の腫瘍、悪質な新形成、神経芽細胞腫、脈絡叢黒色腫、急性白血病、聴神経鞘腫、膨大部癌、肛門癌、膀胱癌、乳癌、バーキットリンパ腫、体癌、CUP−症候群、小腸癌、小腸の腫瘍、脳室上衣細胞腫、上皮癌種、ユーイング腫、胃腸の腫瘍、胆嚢癌、子宮癌、子宮頸癌、女性生殖器腫瘍、血液学的新形成、ヘアリーセル白血病、尿道癌、皮膚癌、脳転移、下垂体腫瘍、カルチノイド、カポジ肉腫、喉頭癌、骨癌、直腸癌、頭蓋咽頭腫、口域及び唇上の癌、白血病、眼瞼腫瘍、リンパ腫、直腸癌、髄芽細胞腫、黒色腫、膜細胞の新形成、ホジキンの疾患、菌状息肉腫、鼻癌、神経鞘腫、腎癌、乏突起神経膠腫、食道癌、骨肉腫、陰茎癌、プラズマ細胞腫、食道癌、網膜芽細胞腫、膣癌、シュネーベルガーの疾患、T細胞リンパ腫(菌状息肉腫)、胸腺腫、管癌、眼腫瘍、尿道癌、泌尿器腫瘍、尿路上皮性癌、ウィルムの腫瘍および/又は舌癌。
【0027】
本発明の組み合わせの場合には、電波の周波数範囲は、3から30MHz、好ましくは5から20MHz、特に好ましくは10〜15MHzの範囲の周波数である。13.56MHzの周波数が特に好ましい。さらに、電波は好ましくは容量結合によって生成される。
【0028】
さらに、本発明は、本発明の組み合わせの適用による、癌、腫瘍及び/又は転移の予防及び/又は処置のための方法に関する。腫瘍は、好ましくは、癌性腫瘍及び良性腫瘍である。
【0029】
癌、腫瘍及び/又は転移の予防及び/又は処置のためのこの方法において、電波は、以下の群から選択される少なくとも1つの活性剤と組み合わせて使用される:
(a)モノクローナル抗体及び/又は
(b)チロシンキナーゼインヒビタ及び/又は
(c)脈管形成インヒビタ及び/又は
(d)ファルネシルトランスフェラーゼインヒビタ及び/又は
(e)トポイソメラーゼ−Iインヒビタ又はトポイソメラーゼ−IIインヒビタ及び/又は
(f)サイトカイン及び/又は
(g)アンチセンスオリゴヌクレオチド。
【0030】
ここで、電波場は、好ましくは腫瘤外側に適用される。
【0031】
すでに述べたように、1つ以上の化学療法剤は、(a)〜(g)で述べられた1つ以上の活性剤の投与に対してさらに適用することができる。
【0032】
化学療法剤は、好ましくは、上述の群から選択される。(a)〜(g)で述べられる活性剤の場合には、上述の活性剤も問題になる。
【0033】
電波場は、好ましくは容量結合を介して生成され、好ましくは、腫瘤外側に適用される。電波による処置は、容量結合によって電波場を生成する装置を用いて行なわれる。容量結合は、2電極間に位置する組織に基づき、両電極は交流電源によって給電され、キャパシタプレートとして働く。電磁場は中波の形態で両電極間に蓄積する。
【0034】
電波場は、好ましくは腫瘤外側に適用され、特に好ましくは腫瘍外側及び肉体外側に適用される。このことは、一般的に電波を用いた処置には侵襲的な介入が必要ではないので、侵襲的に適用される電極を近づけるのが困難な腫瘍の場合に、腫瘍の領域内へ導入できることを意味する。癌、腫瘍及び/又は転移の処置のための本発明の方法は、本明細書中に記載される少なくとも1つの抗癌基質の投与と組み合わされる電波用の体外供給源を使用する。このように、本発明は、癌、腫瘍及び/又は転移の処置に適した組み合わせを調製するために、好ましくは腫瘤外側又は体外にある、電波の少なくとも1つの供給源の使用を、少なくとも1つの抗癌基質と組み合わせて開示する。少なくとも1つの抗癌基質は、通常は、吸入によって、又は腹腔内、筋肉内、皮下、粘膜皮膚、経口、直腸、静脈内、局所、頬、皮内、膣内、胃内、皮内、経皮、又は舌下で投与される。
【0035】
電波又は電波場の周波数は、それぞれ、3から30MHz、好ましくは5から20MHz、特に好ましくは10から15MHzの範囲内であり、特に好ましくは、13.56MHz(すなわち、このような適用のためにヨーロッパで電気通信局が承認している周波数)である。
【0036】
上述の方法の場合には、電波を用いた照射及び活性剤の適用は、同時又は異なる時間で達成することができ、活性剤の投与と電波を用いた処置の間は、72時間、好ましくは48時間、特に好ましくは24時間未満である。
【0037】
指示に依存して、電波を用いた処置が、活性剤の投与と同時に達成されるか、又は活性剤の投与とは異なる時間で達成されるのが好ましい。活性剤の投与から照射が遅れて適用される好ましい時間間隔は、12時間、24時間、36時間、48時間、60時間及び72時間であり、ここで、24時間、48時間及び72時間が特に好ましい。当業者のために、照射及び少なくとも1つの活性剤の投与の最良の順序、少なくとも1つの化学療法剤との可能な組み合わせを見出すのには、ほんの少しの実験のみが必要である。
【0038】
さらに、(a)〜(g)に述べられた少なくとも1つの活性剤は、さらに少なくとも1つの化学療法剤と同時に投与しても/あるいは化学療法剤と別の時間に投与してもよい。時間差は、1時間〜数日の間の数であってもよいが、同時投与が好ましい。
【0039】
活性剤及び化学療法剤は有用な処方で適用され、好ましくは全身適用される。
【実施例】
【0040】
(実施例1)
電子高熱:
癌の処置のための高熱は、癌細胞を殺すために発癌性組織を選択的に加熱することを意味する。ここで、処置中の温度は重要なパラメータである。しかし、細胞は、いわゆる熱ショックタンパク質(HSP)を用いて、熱による破壊から自身を保護する。電子高熱では、標的組織は電気によって加熱され、通常の高熱プロセスと比較して細胞中の熱ショックタンパク質の合成を減らし、腫瘍細胞の破壊は実質的により効果的である。
【0041】
電子高熱において、13.56MHzの操作周波数を有する装置は、正確に調整され、以下の仕様を有する:
操作原理:容量結合を用いた無線周波の適用
方法:電子高熱又はそれぞれ局所領域の電子高熱
30から150Wの範囲の照射電力
トランスミッタ:水−ボーラス
処置の制御パラメータ:相当する温度
電子高熱の活性の可能な原理:
外部に適用される電界は、1K/mの温度勾配に維持することができ、1500nW/mの永久熱フローを生成し、これは標的細胞膜を介する自然の熱フロー(20nW/m)より明らかに大きい。この勾配及び生じる熱フローにより、最初にNaが細胞に流れ込むという事実に起因して、膜を介して150pA/mの電流を導くことができる;これらの流れは、細胞から典型的に利用可能なナトリウム流速123pA/mよりも大きい。このように、膜は極性を減じて不安定化し、Na/Kポンプが強化される。その目的のために、ATPが必要となり、ATPにより、膜での熱生成がさらに増加する。膜は、イオンに対してよりも水に対してかなり透過性があるので、それ故に、水は、熱力学的結合において最も良好に輸送される化合物である。0.001K/nmの熱フローは、1.32MPaまでの圧力を作りだすことができる。一般的に、リン脂質の濃度がさらに高いことに起因して悪性細胞は比較的硬質な膜を持っているため、増加した圧力により、健康細胞に影響を与える前に、悪性細胞を選択的に破壊する。この活性の原理は科学的な観点からはまだ検証されておらず、それ故に仮説とみなされている。
【0042】
処置の間、自動的な同期化(定在波;SWR≦1.1)は、絶えず電気的な結果を与える。電極とコンデンサ(処置される体の領域での結合のためのアプリケータ)との間に加えられる比較的低い電界強度(最大500V/m)の結果、膜によって保護される細胞内部への貫入の減少(約10V/m)がこれらからもたらされる。
【0043】
電子高熱用に開発された装置はアプリケータを備えており、コンデンサ中で患者が誘電体であり、精確に適合させた電気共振回路の一部であるので、定在波比の非常に精確な調整が可能である。
【0044】
電子高熱装置は、適合及び同期を行なうことができ、全ての微細な調整は、通常、オペレータによって行なわれ、プロセスを常に制御するための電気的パラメータを定期的に測定できる。処置される組織の温度を測定するために、吸収されたエネルギーの測定結果及びインピーダンスが使用される。アプリケータの適合及び調整は、電気力学的計算に基づいて行われる。良好な選択性及び正確に調整された熱吸収に起因して、比較的低い全エネルギーを、処置のために使用ができる。
【0045】
さらに、コンデンサ(患者に対する容量結合に役立つ)の表面は、皮膚の火傷を防ぎ、及び同時に患者を過剰に加熱する危険を冒さずに、処置中に、より高いエネルギーを加えることを可能にするために、十分に冷却される。通常は、熱エネルギーは、皮膚を40℃より高い温度まで加熱するには十分ではない。
【0046】
患者は、皮膚表面にできるだけ近く電極を近づけることによって処置され、腫瘍に対する電極の距離はできる限り小さい。処置時間は1週間に3日、1時間である。実質的に、処置中も処置後も、何ら副作用は観察されない。
【0047】
(実施例2)
セツキシマブを用いた、及び電子高熱と組み合わせてセツキシマブを用いた、大腸の悪性腫瘍の処置。
【0048】
相当する段階(CEA約6000ng/ml)の転移性結腸直腸悪性腫瘍(mCRC)をもつ4人の患者を、2つのグループに分けた。
【0049】
各グループをモノクローナル抗体セツキシマブ(初期投薬量400mg/m、1週間の投薬量250mg/m)で処置し、4人の患者のうち2人を、1週間に3日(月曜日、水曜日及び金曜日)それぞれ1時間、電子高熱を用いてさらに処置した。この処置を10週間続けた。
【0050】
図1は、電子高熱を用いてさらに処置された患者の場合には、セツキシマブ抗体のみを用いて処置された患者と比較して、すでに60日後にCEAが顕著に低下していることを明らかに示している。
【0051】
(実施例3)
ジェムザール及びセツキシマブ、及び局所電子高熱を組み合わせて用いることによる、肝転移を有する膵臓悪性腫瘍の治療。
【0052】
転移性膵臓悪性腫瘍を患う患者を、ジェムザール(1000mg/m)及びセツキシマブ(初期投薬量400mg/m、1週間の投薬量250mg/m)の組み合わせを用いて4ヶ月間処置した。この処置の間、腫瘍マーカーCEA及びCA19−9のレベルは持続的に増加した。8ヶ月目に、電子高熱を用いて患者をさらに処置した。電子高熱を用いたさらなる処置を、1週間に3日間、それぞれ1時間行なった。ジェムザール及びセツキシマブの投薬量は、この期間中に変えなかった。
【0053】
図2は、局所電子高熱を用いたさらなる処置の開始直後、両方の腫瘍マーカーの値が顕著に減少していることを明らかに示している。
【0054】
(さらなる実施例:)
実施例2に従う試験を、以下の腫瘍について今までに行なっている:
頸部腫瘍、非ホジキン癌、黒色腫、直腸の癌、喉及び首の腫瘍、軟組織肉腫、肺癌、膀胱癌、乳癌、反回性乳癌、小細胞肺癌、神経グリア芽細胞腫、胃癌及び食道癌。
【0055】
電子高熱処置とともにさらに投与することができる活性剤として、以下の基質を使用することができる:
ビンクリスチン、ドキソルビシン、エピルビシン、イマチニブ、レンカレックス(rencarex)、シレンギチド(cilengitide)、ネオバスタット、インターフェロンγ、ダカルバジン、シクロホスファミド、ダウノルビシン及びインターロイキン。
【0056】
図1において見ることができる最初の結果は陽性である。
【0057】
電子高熱が非侵襲性処置法として適用され、電界は体外に加えられ、その結果、患者にとって快適で穏やかな簡単な処置が達成可能であることが注記されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】図1は、セツキシマブを用いた、及び電子高熱(EHT)と組み合わせてセツキシマブを用いた、大腸の悪性腫瘍の処置の90日間の一連の処置を示す(CEA及びCA19−9は、腫瘍マーカーである。)。
【図2】図2は、ジェムザール及びセツキシマブ、及び局所的な電子高熱(EHT)の組み合わせを用いた、肝転移を有する膵臓悪性腫瘍の治療の数ヶ月間の一連の処置を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電波と;
(a)モノクローナル抗体及び/又は
(b)チロシンキナーゼインヒビタ及び/又は
(c)脈管形成インヒビタ及び/又は
(d)ファルネシルトランスフェラーゼインヒビタ及び/又は
(e)トポイソメラーゼ−Iインヒビタ又はトポイソメラーゼ−IIインヒビタ及び/又は
(f)サイトカイン及び/又は
(g)アンチセンスオリゴヌクレオチド
を含む群から選択される少なくとも1つの活性剤と;の組み合わせ。
【請求項2】
少なくとも1つの化学療法剤をさらに含む、
請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの化学療法剤が、葉酸アンタゴニスト、メトトレキサート、プリン及びピリミジン塩基のアンタゴニスト、フルオロウラシル、カペシタビン、ゲムシタビン、シタラビン、ペントスタチン、シトシンアラビノシド、メルカプトプリン、フルダラビン、クラドリビン及びチオグアニン、アルキル化細胞増殖抑制剤、シクロホスファミド、イフォスファミド、メルファラン、チオテパ、ブスルファン、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、プロカルバジン、ダカルバジン、テモゾロマイド、エトポシド、テニポシド、有糸分裂インヒビタ、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン、パクリタキセル、ドセタキセル、トロフォスファミド(trofosfamide)、クロランブシル、トレオサルファン、エストラムスチン、ニムスチン、カルムスチン、ロムスチン、細胞増殖抑制活性抗生物質、例えば、ダクチノマイシン、アンスラサイクリン、ダウノルビシン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、ドキソルビシンリポ、イダルビシン、エピルビシン、ブレオマイシン、マイトマイシン、ミトキサントロン、アムサクリン、アクチノマイシンD、ホルモン及びホルモンアンタゴニスト、ブセレリン(buselerin)、ゴセレリン(goselerin)、リュープロレイン、トリプトレリン、抗エストロゲン、タモキシフェン、アロマターゼインヒビタ、アミノグルテチミド、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、フォルメスタン、テストラクトン(testolacton)、グルココルチコイド、ミルテフォシン、ヒドロキシ尿素、トレチノイン、トポイソメラーゼインヒビタ、カンプトセシン誘導体、イリノテカン、ハイカムチン、トポテカン、イマチニブ、アムサクリン、ペントスタチン、ベキサロテン(bexaroten)及びアスパラギナーゼである、
請求項2に記載の組み合わせ。
【請求項4】
前記電波の周波数範囲は3から30MHz、好ましくは5から20MHz、特に好ましくは10から15MHzである、
請求項1から3のいずれか1項に記載の組み合わせ。
【請求項5】
前記電波から形成される電波場は容量結合により生成される、
請求項1から4のいずれか1項に記載の組み合わせ。
【請求項6】
前記モノクローナル抗体、チロシンキナーゼインヒビタ、脈管形成インヒビタ、ファルネシルトランスフェラーゼインヒビタ、トポイソメラーゼ−Iインヒビタ、トポイソメラーゼ−IIインヒビタ、サイトカイン及び/又はアンチセンスオリゴヌクレオチドが、セツキシマブ、トラスツズマブ、アレムトツマブ、リツキシマブ、ベバシツマブ、EMD7200、レンカレックス(rencarex)、HeFi−1、アポリツマブ(apolizumab)、トシツモマブ、ABX−EGF、HuMAx−EGFR、ラベツツマブ(labetuzumab)、ペムツモマブ(pemtumomab)、トライアブ(triab)、Mab17−1A(パノレックス)、MDX−210、MDX−220、MDX−447、MDX−H210、ゲムツズマブ、オゾガミシン、放射能でマークされた抗体、インジウム−111(In−111)イブリツモマブチウキセタン(ibritumomab tiuxetan)、イットリウム−90(Y−90)イブリツモマブチウキセタン、抗−CD80 mAb、WX−G250RIT(ヨウ素−131)、ゲフィチニブ、イマチニブ、PKI−166、CI−1033、SU−6668、シレンギチド(cilengitide)、ネオバスタット、IM862、SU5415、SU5416、スラミン、BMS214662、R115777(ザルネスタチピファルニブ(zarnesta tipifarnib))、アルデスロイキン、インターロイキン−2、インターロイキン−12、インターフェロン、インターフェロン−α2a、インターフェロン−α2b、インターフェロンβ、インターフェロンγ、タソネルミン(tasonermin)、AP12009を含む群から選択される、
請求項1から5のいずれか1項に記載の組み合わせ。
【請求項7】
癌、発癌性及び/又は良性腫瘍及び転移の予防及び/又は処置のための、請求項1から6のいずれか1項に記載の組み合わせの使用。
【請求項8】
前記癌、腫瘍及び転移が、乳癌、特に放射及び化学療法後の反回性乳癌、皮膚癌腫、例えば、基礎細胞癌、黒色腫、皮膚転移、体表の近くに位置する全ての悪性腫瘍、軟部組織腫瘍、子宮内膜癌、子宮頚癌、卵嚢癌又はそれぞれ卵巣悪性腫瘍、精巣癌又はそれぞれ外陰部癌腫、胚細胞腫瘍、前立腺癌、甲状腺癌、肝細胞癌、肝転移、大腸癌又はそれぞれ結腸直腸癌、直腸癌、肺癌、例えば、小細胞及び非小細胞の気管支癌、リンパ節癌、ホジキンリンパ腫及び非ホジキンリンパ腫、膵臓癌又はそれぞれ膵臓癌腫、結合組織腫瘍、軟部組織肉腫、腺癌、例えば、胃、膵臓、胆嚢、食道癌腫、他の胃癌腫、骨溶解性の癌腫及び骨形成の癌腫、腎細胞癌、胃腸管のmalignomas、脳腫瘍、例えば、神経グリア芽細胞腫、神経膠星状細胞腫、のど、鼻及び耳域の腫瘍、悪質な新形成、神経芽細胞腫、脈絡叢黒色腫、急性白血病、聴神経鞘腫、膨大部癌、肛門癌、膀胱癌、乳癌、バーキットリンパ腫、体癌、CUP−症候群、小腸癌、小腸の腫瘍、脳室上衣細胞腫、上皮癌種、ユーイング腫、胃腸の腫瘍、胆嚢癌、子宮癌、子宮頸癌、女性生殖器腫瘍、血液学的新形成、ヘアリーセル白血病、尿道癌、皮膚癌、脳転移、下垂体腫瘍、カルチノイド、カポジ肉腫、喉頭癌、骨癌、直腸癌、頭蓋咽頭腫、口域及び唇上の癌、白血病、眼瞼腫瘍、リンパ腫、直腸癌、髄芽細胞腫、黒色腫、膜細胞の新形成、ホジキンの疾患、菌状息肉腫、鼻癌、神経鞘腫、腎癌、乏突起神経膠腫、食道癌、骨肉腫、陰茎癌、プラズマ細胞腫、食道癌、網膜芽細胞腫、膣癌、シュネーベルガーの疾患、T細胞リンパ腫(菌状息肉腫)、胸腺腫、管癌、眼腫瘍、尿道癌、泌尿器腫瘍、尿路上皮性癌、ウィルムの腫瘍および/又は舌癌である、
請求項7に記載の使用。
【請求項9】
前記電波が前記活性剤と同時に使用されるか、又は72時間まで、好ましくは48時間まで、特に好ましくは24時間まで遅れて使用される、
請求項7又は8に記載の使用。
【請求項10】
前記電波によって生成される電波場が腫瘤外側に適用される、
請求項7から9のいずれか1項に記載の使用。
【請求項11】
以下:
(a)モノクローナル抗体及び/又は
(b)チロシンキナーゼインヒビタ及び/又は
(c)脈管形成インヒビタ及び/又は
(d)ファルネシルトランスフェラーゼインヒビタ及び/又は
(e)トポイソメラーゼ−Iインヒビタ又はトポイソメラーゼ−IIインヒビタ及び/又は
(f)サイトカイン及び/又は
(g)アンチセンスオリゴヌクレオチド及び/または
(h)化学療法剤
を含む群から選択される活性剤の活性を増加させるための電波の使用。
【請求項12】
化学療法剤の副作用を減らすための電波の使用。
【請求項13】
前記化学療法剤が、以下:葉酸アンタゴニスト、メトトレキサート、プリン及びピリミジン塩基のアンタゴニスト、フルオロウラシル、カペシタビン、ゲムシタビン、シタラビン、ペントスタチン、シトシンアラビノシド、メルカプトプリン、フルダラビン、クラドリビン、チオグアニン、パクリタキセル、ニトロ尿素、エトポシド、カンパテシン(campathecin)、ブレオマイシン、プリアマイシン(pliamycin)、ミトキサントロン(mitoxantron)、サイトカラシンB、グラミシジンB、臭化エチジウム、エメチン、マイトマイシン、テノポシド(tenoposide)、コルヒチン、ミトラマイシン(mithramycine)、1−デヒドロテストステロン、グルココルチコイド、プロカインテトラカイン、リドカイン、プロパノロール、プロマイシン(puromycine)、ストレプトゾチシン(streptozoticine)、アルキル化細胞増殖抑制剤、シクロホスファミド、イフォスファミド、メルファラン、チオテパ、ブスルファン、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、プロカルバジン、ダカルバジン、テモゾロマイド、エトポシド、テニポシド、有糸分裂インヒビタ、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン、パクリタキセル、ドセタキセル、トロフォスファミド(trofosfamide)、クロランブシル、トレオサルファン、エストラムスチン、ニムスチン、カルムスチン、ロムスチン、細胞増殖抑制活性抗生物質、例えば、ダクチノマイシン、アンスラサイクリン、ダウノルビシン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、ドキソルビシンリポ、イダルビシン、エピルビシン、ブレオマイシン、マイトマイシン、ミトキサントロン、アムサクリン、アクチノマイシンD、ホルモン及びホルモンアンタゴニスト、ブセレリン(buselerin)、ゴセレリン(goselerin)、リュープロレイン、トリプトレリン、抗エストロゲン、タモキシフェン、アロマターゼインヒビタ、アミノグルテチミド、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、フォルメスタン、テストラクトン(testolacton)、グルココルチコイド、ミルテフォシン、ヒドロキシ尿素、トレチノイン、トポイソメラーゼインヒビタ、カンプトセシン誘導体、イリノテカン、ハイカムチン、トポテカン、イマチニブ、アムサクリン、ペントスタチン、ベキサロテン(bexaroten)及びアスパラギナーゼを含む群から選択される、
請求項11又は12に記載の使用。
【請求項14】
前記モノクローナル抗体、チロシンキナーゼインヒビタ、脈管形成インヒビタ、ファルネシルトランスフェラーゼインヒビタ、トポイソメラーゼ−Iインヒビタ、トポイソメラーゼ−IIインヒビタ、サイトカイン及び/又はアンチセンスオリゴヌクレオチドが、セツキシマブ、トラスツズマブ、アレムトツマブ、リツキシマブ、ベバシツマブ、EMD7200、レンカレックス(rencarex)、HeFi−1、アポリツマブ(apolizumab)、トシツモマブ、ABX−EGF、HuMAx−EGFR、ラベツツマブ(labetuzumab)、ペムツモマブ(pemtumomab)、トライアブ(triab)、Mab17−1A(パノレックス)、MDX−210、MDX−220、MDX−447、MDX−H210、ゲムツズマブ、オゾガミシン、放射能でマークされた抗体、インジウム−111(In−111)イブリツモマブチウキセタン(ibritumomab tiuxetan)、イットリウム−90(Y−90)イブリツモマブチウキセタン、抗−CD80 mAb、WX−G250RIT(ヨウ素−131)、ゲフィチニブ、イマチニブ、PKI−166、CI−1033、SU−6668、シレンギチド(cilengitide)、ネオバスタット、IM862、SU5415、SU5416、スラミン、BMS214662、R115777(ザルネスタチピファルニブ(zarnesta tipifarnib))、アルデスロイキン、インターロイキン−2、インターロイキン−12、インターフェロン、インターフェロン−α2a、インターフェロン−α2b、インターフェロンβ、インターフェロンγ、タソネルミン(tasonermin)、AP12009を含む群から選択される、
請求項11から13のいずれか1項に記載の使用。
【請求項15】
前記電波の周波数範囲が、3から30MHz、好ましくは5から20MHz、特に好ましくは10から15MHzの範囲の周波数である、
請求項11から14のいずれか1項に記載の使用。
【請求項16】
(a)モノクローナル抗体及び/又は
(b)チロシンキナーゼインヒビタ及び/又は
(c)脈管形成インヒビタ及び/又は
(d)ファルネシルトランスフェラーゼインヒビタ及び/又は
(e)トポイソメラーゼ−Iインヒビタ又はトポイソメラーゼ−IIインヒビタ及び/又は
(f)サイトカイン及び/又は
(g)アンチセンスオリゴヌクレオチド
の群から選択される少なくとも1つの活性剤と組み合わせて電波を用いることによる、癌、腫瘍及び/又は転移の予防及び/又は処置のための使用。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−537489(P2008−537489A)
【公表日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−526187(P2007−526187)
【出願日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【国際出願番号】PCT/DE2005/001028
【国際公開番号】WO2005/120638
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(506406021)
【氏名又は名称原語表記】Jochen KALBE
【住所又は居所原語表記】Immigratherstrasse 58a, 42799 Leichlingen, Germany
【出願人】(506405895)
【氏名又は名称原語表記】Georg LUDWIG
【住所又は居所原語表記】Rontgenstrasse 27, 88131 Lindau, Germany
【Fターム(参考)】