電流検出装置
【課題】高周波の交流電流であっても精度よく電流検出を行う。
【解決手段】電流検出装置1は、バッテリケーブル4の電圧を検出する電圧センサ10と、電圧センサ10により検出された電圧とバッテリケーブル4の抵抗とに基づいてバッテリ2の電流を計算するコントローラー20とを有している。この場合、バッテリケーブル4は、複数の素線を内外になるように撚って構成されるリッツ線で構成されている。
【解決手段】電流検出装置1は、バッテリケーブル4の電圧を検出する電圧センサ10と、電圧センサ10により検出された電圧とバッテリケーブル4の抵抗とに基づいてバッテリ2の電流を計算するコントローラー20とを有している。この場合、バッテリケーブル4は、複数の素線を内外になるように撚って構成されるリッツ線で構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリが備えるバッテリ端子の一方から所定の点へ接続されるバッテリケーブルに流れる電流を検出する電流検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両に搭載されたバッテリから負荷へ供給される電流又はバッテリへ供給される電流を検出するための電流検出装置が知られている。例えば特許文献1には、バッテリケーブルをシャントとして用いる電流検出装置が開示されている。この電流検出装置は、一方の端子と車両の基準点との間のバッテリケーブルを有する自動車バッテリの流出入電流を、バッテリケーブルの電圧を測定し、測定電圧のデジタル値から決定する。具体的には、ケーブルの抵抗値が既知の場合、電流をオームの法則で計算する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2003−511313号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、バッテリケーブルとして単芯線を用いた場合、表皮効果により、高周波領域では電流密度分布の片寄りによって抵抗が実質的に増大する。このため、例えば直流電流100Aと交流電流100Aとで比較すると、バッテリケーブルの電圧値は交流電流時の方が高くなる。よって、高周波の交流電流において電流検出の精度が低下してしまうという不都合がある。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高周波の交流電流であっても精度よく電流検出を行うことである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するために、本発明は、バッテリ端子として正極端子及び負極端子を有するバッテリであって、当該バッテリのバッテリ端子の一方から所定の点へ接続されるバッテリケーブルに流れる電流を検出する電流検出装置を提供する。この場合、バッテリケーブルの電圧を検出する電圧検出部と、電圧検出部により検出された電圧と、バッテリケーブルの抵抗とに基づいて、バッテリの電流を計算する演算手段と、を有する。ここで、バッテリケーブルは、複数の素線を内外になるように撚って構成されるリッツ線で構成されている。
【0007】
ここで、本発明において、リッツ線は、その抵抗が同一断面積の単芯線の抵抗を下回る範囲となるように、当該リッツ線を構成する個々の素線の素線径が設定されていることが好ましい。
【0008】
また、本発明において、素線のそれぞれは、以下の数式を満たす素線径を備えることが好ましい。
【数1】
【数2】
【0009】
上記の数式において、「φ」は素線の素線径、「f」は周波数、「S」はリッツ線を構成する導体全体の断面積である。
【0010】
また、本発明において、素線のそれぞれは、周波数が6kHz以下、リッツ線を構成する導体全体の断面積が40mm2の場合において、素線径が1mm以下であることが好ましい。
【0011】
また、本発明において、素線のそれぞれは、0.1mmから0.3mmまでの範囲の素線径であることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、バッテリケーブルとしてのリッツ線は、高周波の交流電流が流れる場合であっても、電気抵抗の増加を抑制することができるので、演算において利用する既知の抵抗値との間に生じる乖離を抑制することができる。これにより、高周波の交流電流であっても精度よく電流検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】電流検出装置の全体構成を模式的に示す説明図
【図2】バッテリケーブルの端部近傍を模式的に説明図
【図3】同心撚りと呼ばれる構造のリッツ線の構成を模式的に示す説明図
【図4】同心撚りと呼ばれる構造のリッツ線の構成を模式的に示す説明図
【図5】均一撚りと呼ばれる構造のリッツ線の構成を模式的に示す説明図
【図6】複合撚りと呼ばれる構造のリッツ線の構成を模式的に示す説明図
【図7】単芯線とリッツ線とにおける等価直列抵抗の周波数特性を示す図
【図8】図7に示す周波数特性のうち1kHz〜100kHzの範囲を拡大して示す図
【図9】図7に示す周波数特性のうち100kHz〜100MHzの範囲を拡大して示す図
【図10】上限周波数とリッツ線の断面積との関係を示す図
【図11】係数α,βと素線径との関係を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、本実施形態にかかる電流検出装置1の全体構成を模式的に示す説明図である。この電流検出装置1は、自動車等を含む車両に搭載されたバッテリ2から放電される電流又は当該バッテリ2に充電される電流を検出する装置である。電流検出装置1は、電圧センサ10と、コントローラー20とを主体に構成されている。
【0015】
車両に搭載されたバッテリ2は、スターター・モータ、照明装置、空調装置等の各種の負荷3に電力を供給する。また、このバッテリ2は、必要に応じて、図示しないオルタネータといった発電装置等から供給される電力を充電することができるようになっている。バッテリ2としては、鉛蓄電池、リチウムイオン電池といった種々の二次電池を利用することができる。
【0016】
バッテリ2は、バッテリ端子として正極端子2aと負極端子2bとを備えており、正極端子2aと車両のフレーム又はシャーシといった基準電位点GNDとの間に負荷3が接続されている。また、負極端子2bと基準電位点GNDとの間には、リターンパスとなる負極側のバッテリケーブル4が接続されている。このバッテリケーブル4には、バッテリ2の充放電に対応して電流が流れることとなる。
【0017】
図2は、バッテリケーブル4を模式的に説明図である。バッテリケーブル4は、比較的に周波数の高い交流電力を伝送するのに好適なケーブルであり、高周波用電線40と、その長さ方向の両端部にそれぞれ設けられた端子45とを備えている。高周波用電線40は、その導体部としてのリッツ線41と、このリッツ線41の外周面を覆う被覆部材44とを有している。なお、リッツ線41の詳細については後述する。
【0018】
例えば、バッテリケーブル4の両端には、引き出し線5がそれぞれ接続されており、電圧センサ10には、この引き出し線5を介してバッテリケーブル4の両端の電圧が印加されている。電圧センサ10は、バッテリケーブル4の電圧(本実施形態では、バッテリケーブル4の両端電圧)を検出し、その検出値をコントローラー20に出力する。
【0019】
コントローラー20は、電圧センサ10により検出された電圧と、バッテリケーブル4の抵抗とに基づいて、バッテリ2の電流を計算する(演算手段)。コントローラー20としては、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェースを主体に構成されたマイクロコンピュータを用いることができる。具体的には、コントローラー20は、バッテリケーブル4による電圧降下を用いてバッテリ2の電流を検出する。電圧は、バッテリ2の電流に依存して変化する。バッテリケーブル4の両端電圧が電流の変化に対応して変化すると、電圧センサ10に印加される電圧が変化する。コントローラー20は、バッテリケーブル4に現れる電圧を電圧センサ10から取得することで、バッテリ2に流出入する電流をオームの法則より演算する。
【0020】
【数3】
【0021】
同数式において、Iは検出対象となるバッテリ2の電流であり、Eは電圧センサ10により検出される電圧である。一方、Rはバッテリケーブル4の抵抗であり、バッテリケーブル4に対応する既知の値を利用することができる。
【0022】
本実施形態の特徴の一つとして、バッテリケーブル4には、前述の通りリッツ線41が採用されている。リッツ線41は、それぞれの表面が電気絶縁された導体で構成される複数の素線42を撚り合わせて立体的に構成されている。図3〜図6を参照し、リッツ線の具体例について説明する。ここで、図3,4は、同心撚りと呼ばれる構造のリッツ線41Aの構成を模式的に示す説明図であり、図5は、均一撚りと呼ばれる構造のリッツ線41Bの構成を模式的に示す説明図である。また、図6は、複合撚りと呼ばれる構造のリッツ線41Cの構成を模式的に示す説明図である。なお、図3、図10中の各素線の中に示した数字は、各素線を区別するために割り当てた番号を表している。
【0023】
図3〜6に示すように、リッツ線41A〜41Cは、複数(例えば7本)の素線42を撚り合わせて構成されている。各々の素線42は、例えばエナメル線のようなマグネットワイヤである。すなわち、図4に代表して例示するように、素線42は、細長い線状の導体42aとその表面を覆う絶縁皮膜42bとで構成されている。したがって、互いに隣接する素線42同士はそれらの外周面で電気的に接触することはなく、電気絶縁されている。もっとも、リッツ線41の両端部では、全ての素線42が互いに電気的に接続された状態で使用される。
【0024】
図3,4に示したリッツ線41Aについては、複数の素線42が同一軸の周囲を螺旋状に周回するように、つまり図4に示すような断面で見ると同心円上を周回するように撚られている。この場合、中央に位置する素線42の位置は変化しない。これを同心撚りと呼ぶ。
【0025】
一方、図5に示したリッツ線41Bについては、複数の素線42が均等にあるいはランダムに撚られている。つまり、図4に示すような断面で見ると、各素線42の位置は、中心位置と外周位置との間の範囲内で位置が変化する。すなわち、同じ1つの素線42であっても、長さ方向(Z方向)のある位置では中央付近に配置され、別のある位置では外周に近い位置に配置された状態になる。これを均一撚りと呼ぶ。
【0026】
また、図6に示したリッツ線41Cについては、複数の素線42を撚り合わせて構成した束線43A〜43Gをそれぞれ構成し、これらの束線43A〜43Gを更に撚り合わせて構成してある。束線43A〜43Gの各々を構成するための複数の素線42の撚り方については、前述の同心撚りの場合もあるし、均一撚りの場合もある。また、複数の束線43A〜43Gの撚り方についても、前述の同心撚りの場合もあるし、均一撚りの場合もある。このような撚り方を複合撚りと呼ぶ。
【0027】
通常の電線(すなわち、単芯線)では、周波数が高くなるにつれて電線の導体を通る電流が導体の表面に近い領域に偏って流れるようになる。この表皮効果により、電線に高周波電流を流す場合には、周波数が低い場合と比べて電流が流れにくくなり、高周波領域では電流密度分布の片寄りによって電気抵抗が実質的に増大する。このため、例えば直流電流100Aと交流電流100Aとで比較すると、バッテリケーブル4の電圧値は交流電流時の方が高くなる。よって、交流電流の電流検出と、直流電流の電流検出とでバッテリケーブル4の抵抗を同様として扱うと、交流電流の電流検出時に過大な値が算出されてしまう。また、同心撚りのリッツ線41Aにおいても、通常の電線と同様に、電気抵抗が増大する。
【0028】
この点、本実施形態に示すリッツ線41は、均一撚りされたリッツ線41B又は複合撚りされたリッツ線41Cで構成されている。このリッツ線41は、複数の素線42を内外になるように撚って構成されており、高周波電流を流すのに適した構造を有している。前述の通り、リッツ線41を構成する個々の素線42は、互いに隣接する素線42同士が絶縁されているので、リッツ線41を構成する導体全体の表面積は断面積が同じ一般的な導線と比べると非常に大きくなる。したがって、リッツ線41を流れる高周波電流が各素線42の表面近傍に偏って流れる場合でも、比較的小さい抵抗で電流を流すことができることとなる。
【0029】
ところで、リッツ線41に生じる抵抗は、リッツ線41を構成する導体全体の断面積や、素線径によって異なる。すなわち、高周波電流を流すのに適した構造となるリッツ線41であるためには、その抵抗が同一断面積の単芯線の抵抗を下回る範囲となることが必要であるといえる。
【0030】
図7は、断面線2mm2の単芯線と、リッツ線41(素線径10μm,50μm,100μm)とにおける等価直列抵抗Rsの周波数特性を示す図である。また、図8は、図7に示す周波数特性のうち1kHz〜100kHzの範囲を拡大して示す図であり、図9は、図7に示す周波数特性のうち100kHz〜100MHzの範囲を拡大して示す図である。
【0031】
図8から分かるように、単芯線の抵抗は概ね7.6kHzで増加し始めるが、リッツ線41の抵抗は増加しない。この値を下限周波数という。一方、図9から分かるように、周波数が高くなると、単芯線の抵抗よりもリッツ線41の抵抗の方が大きくなる。具体的には、素線径10μmのリッツ線41の場合、概ね24MHz以上の周波数でリッツ線41の抵抗の方が大きくなり、素線径50μmのリッツ線41の場合、概ね2.8MHz以上の周波数でリッツ線41の抵抗の方が大きくなり、素線径100μmのリッツ線41の場合、概ね950kHz以上の周波数でリッツ線41の抵抗の方が大きくなる。この値を上限周波数という。
【0032】
これらの上限周波数と、リッツ線41の断面積との関係を求め、その結果を図10に示す。各素線径の上限周波数は、リッツ線41の断面積に対して指数関数的に変化している。そのため、両者の関係は、下式の形で近似することができる。
【0033】
【数4】
【0034】
ここで、fは上限周波数(Hz)であり、Sはリッツ線41の断面積(mm2)である。また、α及びβは係数であり、表1に示す値となる。
【0035】
【表1】
【0036】
図11は、係数α,βと素線径との関係を示す説明図である。係数α,βについても指数関数的に変化しており、素線径をφ(μm)とした場合、個々の係数α,βは数式5,6にて表すことができる。
【0037】
【数5】
【0038】
【数6】
【0039】
これらの関係を考慮すると、上限周波数fは、素線径φと、リッツ線41の断面積Sとの間には、以下に示す関係が成立することとなる。
【0040】
【数7】
【0041】
ここで、上限周波数は単芯線とリッツ線41との等価直列抵抗Rsが一致する周波数であるため、素線径φはφ1の半分以下にすることとする。
【数8】
【0042】
車両に搭載されるバッテリ2の電流を検出する場合、通常6kHz以下の高周波の電流が精度よく検出できればよい。また、バッテリケーブル4は40mm2程度の太さが一般的である。すなわち、高周波電流を流すのに適した構造となるリッツ線41であるためには、その抵抗が同一断面積の単芯線の抵抗を下回る範囲となることが必要であり、断面積40mm2、上限周波数fを6kHzとして、数式5より、リッツ線41の素線径φを求めればよい。かかる演算によると、リッツ線41の素線径φは1mm程度以下であり、素線径φが小さい程、抵抗の増加はゼロに近づくこととなる。
【0043】
ただし、バッテリケーブル4のコストを考慮すると、素線径φは0.1mm以上が妥当な値となる。また、バッテリケーブル4は車両のシャーシ等に配線されるため、適当な柔軟性が求められることより、素線径φは0.3mm以下が適当となる。これらを考慮すると、素線径が0.1mm〜0.3mmの素線42にてリッツ線41を構成することが好ましいことが導出される。
【0044】
このように本実施形態において、電流検出装置1は、バッテリケーブル4の電圧を検出する電圧センサ10と、電圧センサ10により検出された電圧とバッテリケーブル4の抵抗とに基づいてバッテリ2の電流を計算するコントローラー20とを有している。この場合、バッテリケーブル4は、複数の素線42を内外になるように撚って構成されるリッツ線41で構成されている。
【0045】
かかる構成によれば、バッテリケーブル4としてのリッツ線41は、高周波の交流電流が流れる場合であっても、電気抵抗の増加を抑制することができるので、コントローラー20によって利用される既知の抵抗値との間に生じる乖離を抑制することができる。これにより、高周波の交流電流であっても精度よく電流検出を行うことができる。
【0046】
また、本実施形態において、リッツ線41は、その抵抗が同一断面積の単芯線の抵抗を下回る範囲となるように、当該リッツ線41を構成する個々の素線42の素線径が設定されている。かかる構成によれば、高周波の交流電流が流れる場合であっても、単芯線の電線と比較して、電気抵抗の増加を抑制することができる。これにより、高周波の交流電流であっても精度よく電流検出を行うことができる。
【0047】
また、本実施形態において、素線42のそれぞれは、前述の数式7,8を満たす素線径φを備えている。具体的には、素線42のそれぞれは、周波数が6kHz以下、リッツ線41を構成する導体全体の断面積が40mm2の場合において、素線径が1mm以下である。これにより、高周波の交流電流が流れる場合であっても、単芯線の電線と比較して、電気抵抗の増加を抑制することができ、高周波の交流電流であっても精度よく電流検出を行うことができる。
【0048】
また、本実施形態において、素線42のそれぞれは、0.1mmから0.3mmまでの範囲の素線径にされている。かかる構成によれば、前述の効果を奏する範囲であるのみならず、高コストを抑制し、かつ車両への配線性を損ねない範囲として有用なバッテリケーブル4としての価値を備えることとなる。
【0049】
以上、本実施形態にかかる電流検出装置について説明したが、本発明はこの実施形態に限定されることなく、その発明の範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0050】
1 電流検出装置
2 バッテリ
2a 正極端子
2b 負極端子
3 負荷
4 バッテリケーブル
40 高周波用電線
41 リッツ線
42 素線
42a 導体
42b 絶縁被膜
44 被覆部材
45 端子
5 引き出し線
10 電圧センサ
20 コントローラー
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリが備えるバッテリ端子の一方から所定の点へ接続されるバッテリケーブルに流れる電流を検出する電流検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両に搭載されたバッテリから負荷へ供給される電流又はバッテリへ供給される電流を検出するための電流検出装置が知られている。例えば特許文献1には、バッテリケーブルをシャントとして用いる電流検出装置が開示されている。この電流検出装置は、一方の端子と車両の基準点との間のバッテリケーブルを有する自動車バッテリの流出入電流を、バッテリケーブルの電圧を測定し、測定電圧のデジタル値から決定する。具体的には、ケーブルの抵抗値が既知の場合、電流をオームの法則で計算する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2003−511313号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、バッテリケーブルとして単芯線を用いた場合、表皮効果により、高周波領域では電流密度分布の片寄りによって抵抗が実質的に増大する。このため、例えば直流電流100Aと交流電流100Aとで比較すると、バッテリケーブルの電圧値は交流電流時の方が高くなる。よって、高周波の交流電流において電流検出の精度が低下してしまうという不都合がある。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高周波の交流電流であっても精度よく電流検出を行うことである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するために、本発明は、バッテリ端子として正極端子及び負極端子を有するバッテリであって、当該バッテリのバッテリ端子の一方から所定の点へ接続されるバッテリケーブルに流れる電流を検出する電流検出装置を提供する。この場合、バッテリケーブルの電圧を検出する電圧検出部と、電圧検出部により検出された電圧と、バッテリケーブルの抵抗とに基づいて、バッテリの電流を計算する演算手段と、を有する。ここで、バッテリケーブルは、複数の素線を内外になるように撚って構成されるリッツ線で構成されている。
【0007】
ここで、本発明において、リッツ線は、その抵抗が同一断面積の単芯線の抵抗を下回る範囲となるように、当該リッツ線を構成する個々の素線の素線径が設定されていることが好ましい。
【0008】
また、本発明において、素線のそれぞれは、以下の数式を満たす素線径を備えることが好ましい。
【数1】
【数2】
【0009】
上記の数式において、「φ」は素線の素線径、「f」は周波数、「S」はリッツ線を構成する導体全体の断面積である。
【0010】
また、本発明において、素線のそれぞれは、周波数が6kHz以下、リッツ線を構成する導体全体の断面積が40mm2の場合において、素線径が1mm以下であることが好ましい。
【0011】
また、本発明において、素線のそれぞれは、0.1mmから0.3mmまでの範囲の素線径であることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、バッテリケーブルとしてのリッツ線は、高周波の交流電流が流れる場合であっても、電気抵抗の増加を抑制することができるので、演算において利用する既知の抵抗値との間に生じる乖離を抑制することができる。これにより、高周波の交流電流であっても精度よく電流検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】電流検出装置の全体構成を模式的に示す説明図
【図2】バッテリケーブルの端部近傍を模式的に説明図
【図3】同心撚りと呼ばれる構造のリッツ線の構成を模式的に示す説明図
【図4】同心撚りと呼ばれる構造のリッツ線の構成を模式的に示す説明図
【図5】均一撚りと呼ばれる構造のリッツ線の構成を模式的に示す説明図
【図6】複合撚りと呼ばれる構造のリッツ線の構成を模式的に示す説明図
【図7】単芯線とリッツ線とにおける等価直列抵抗の周波数特性を示す図
【図8】図7に示す周波数特性のうち1kHz〜100kHzの範囲を拡大して示す図
【図9】図7に示す周波数特性のうち100kHz〜100MHzの範囲を拡大して示す図
【図10】上限周波数とリッツ線の断面積との関係を示す図
【図11】係数α,βと素線径との関係を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、本実施形態にかかる電流検出装置1の全体構成を模式的に示す説明図である。この電流検出装置1は、自動車等を含む車両に搭載されたバッテリ2から放電される電流又は当該バッテリ2に充電される電流を検出する装置である。電流検出装置1は、電圧センサ10と、コントローラー20とを主体に構成されている。
【0015】
車両に搭載されたバッテリ2は、スターター・モータ、照明装置、空調装置等の各種の負荷3に電力を供給する。また、このバッテリ2は、必要に応じて、図示しないオルタネータといった発電装置等から供給される電力を充電することができるようになっている。バッテリ2としては、鉛蓄電池、リチウムイオン電池といった種々の二次電池を利用することができる。
【0016】
バッテリ2は、バッテリ端子として正極端子2aと負極端子2bとを備えており、正極端子2aと車両のフレーム又はシャーシといった基準電位点GNDとの間に負荷3が接続されている。また、負極端子2bと基準電位点GNDとの間には、リターンパスとなる負極側のバッテリケーブル4が接続されている。このバッテリケーブル4には、バッテリ2の充放電に対応して電流が流れることとなる。
【0017】
図2は、バッテリケーブル4を模式的に説明図である。バッテリケーブル4は、比較的に周波数の高い交流電力を伝送するのに好適なケーブルであり、高周波用電線40と、その長さ方向の両端部にそれぞれ設けられた端子45とを備えている。高周波用電線40は、その導体部としてのリッツ線41と、このリッツ線41の外周面を覆う被覆部材44とを有している。なお、リッツ線41の詳細については後述する。
【0018】
例えば、バッテリケーブル4の両端には、引き出し線5がそれぞれ接続されており、電圧センサ10には、この引き出し線5を介してバッテリケーブル4の両端の電圧が印加されている。電圧センサ10は、バッテリケーブル4の電圧(本実施形態では、バッテリケーブル4の両端電圧)を検出し、その検出値をコントローラー20に出力する。
【0019】
コントローラー20は、電圧センサ10により検出された電圧と、バッテリケーブル4の抵抗とに基づいて、バッテリ2の電流を計算する(演算手段)。コントローラー20としては、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェースを主体に構成されたマイクロコンピュータを用いることができる。具体的には、コントローラー20は、バッテリケーブル4による電圧降下を用いてバッテリ2の電流を検出する。電圧は、バッテリ2の電流に依存して変化する。バッテリケーブル4の両端電圧が電流の変化に対応して変化すると、電圧センサ10に印加される電圧が変化する。コントローラー20は、バッテリケーブル4に現れる電圧を電圧センサ10から取得することで、バッテリ2に流出入する電流をオームの法則より演算する。
【0020】
【数3】
【0021】
同数式において、Iは検出対象となるバッテリ2の電流であり、Eは電圧センサ10により検出される電圧である。一方、Rはバッテリケーブル4の抵抗であり、バッテリケーブル4に対応する既知の値を利用することができる。
【0022】
本実施形態の特徴の一つとして、バッテリケーブル4には、前述の通りリッツ線41が採用されている。リッツ線41は、それぞれの表面が電気絶縁された導体で構成される複数の素線42を撚り合わせて立体的に構成されている。図3〜図6を参照し、リッツ線の具体例について説明する。ここで、図3,4は、同心撚りと呼ばれる構造のリッツ線41Aの構成を模式的に示す説明図であり、図5は、均一撚りと呼ばれる構造のリッツ線41Bの構成を模式的に示す説明図である。また、図6は、複合撚りと呼ばれる構造のリッツ線41Cの構成を模式的に示す説明図である。なお、図3、図10中の各素線の中に示した数字は、各素線を区別するために割り当てた番号を表している。
【0023】
図3〜6に示すように、リッツ線41A〜41Cは、複数(例えば7本)の素線42を撚り合わせて構成されている。各々の素線42は、例えばエナメル線のようなマグネットワイヤである。すなわち、図4に代表して例示するように、素線42は、細長い線状の導体42aとその表面を覆う絶縁皮膜42bとで構成されている。したがって、互いに隣接する素線42同士はそれらの外周面で電気的に接触することはなく、電気絶縁されている。もっとも、リッツ線41の両端部では、全ての素線42が互いに電気的に接続された状態で使用される。
【0024】
図3,4に示したリッツ線41Aについては、複数の素線42が同一軸の周囲を螺旋状に周回するように、つまり図4に示すような断面で見ると同心円上を周回するように撚られている。この場合、中央に位置する素線42の位置は変化しない。これを同心撚りと呼ぶ。
【0025】
一方、図5に示したリッツ線41Bについては、複数の素線42が均等にあるいはランダムに撚られている。つまり、図4に示すような断面で見ると、各素線42の位置は、中心位置と外周位置との間の範囲内で位置が変化する。すなわち、同じ1つの素線42であっても、長さ方向(Z方向)のある位置では中央付近に配置され、別のある位置では外周に近い位置に配置された状態になる。これを均一撚りと呼ぶ。
【0026】
また、図6に示したリッツ線41Cについては、複数の素線42を撚り合わせて構成した束線43A〜43Gをそれぞれ構成し、これらの束線43A〜43Gを更に撚り合わせて構成してある。束線43A〜43Gの各々を構成するための複数の素線42の撚り方については、前述の同心撚りの場合もあるし、均一撚りの場合もある。また、複数の束線43A〜43Gの撚り方についても、前述の同心撚りの場合もあるし、均一撚りの場合もある。このような撚り方を複合撚りと呼ぶ。
【0027】
通常の電線(すなわち、単芯線)では、周波数が高くなるにつれて電線の導体を通る電流が導体の表面に近い領域に偏って流れるようになる。この表皮効果により、電線に高周波電流を流す場合には、周波数が低い場合と比べて電流が流れにくくなり、高周波領域では電流密度分布の片寄りによって電気抵抗が実質的に増大する。このため、例えば直流電流100Aと交流電流100Aとで比較すると、バッテリケーブル4の電圧値は交流電流時の方が高くなる。よって、交流電流の電流検出と、直流電流の電流検出とでバッテリケーブル4の抵抗を同様として扱うと、交流電流の電流検出時に過大な値が算出されてしまう。また、同心撚りのリッツ線41Aにおいても、通常の電線と同様に、電気抵抗が増大する。
【0028】
この点、本実施形態に示すリッツ線41は、均一撚りされたリッツ線41B又は複合撚りされたリッツ線41Cで構成されている。このリッツ線41は、複数の素線42を内外になるように撚って構成されており、高周波電流を流すのに適した構造を有している。前述の通り、リッツ線41を構成する個々の素線42は、互いに隣接する素線42同士が絶縁されているので、リッツ線41を構成する導体全体の表面積は断面積が同じ一般的な導線と比べると非常に大きくなる。したがって、リッツ線41を流れる高周波電流が各素線42の表面近傍に偏って流れる場合でも、比較的小さい抵抗で電流を流すことができることとなる。
【0029】
ところで、リッツ線41に生じる抵抗は、リッツ線41を構成する導体全体の断面積や、素線径によって異なる。すなわち、高周波電流を流すのに適した構造となるリッツ線41であるためには、その抵抗が同一断面積の単芯線の抵抗を下回る範囲となることが必要であるといえる。
【0030】
図7は、断面線2mm2の単芯線と、リッツ線41(素線径10μm,50μm,100μm)とにおける等価直列抵抗Rsの周波数特性を示す図である。また、図8は、図7に示す周波数特性のうち1kHz〜100kHzの範囲を拡大して示す図であり、図9は、図7に示す周波数特性のうち100kHz〜100MHzの範囲を拡大して示す図である。
【0031】
図8から分かるように、単芯線の抵抗は概ね7.6kHzで増加し始めるが、リッツ線41の抵抗は増加しない。この値を下限周波数という。一方、図9から分かるように、周波数が高くなると、単芯線の抵抗よりもリッツ線41の抵抗の方が大きくなる。具体的には、素線径10μmのリッツ線41の場合、概ね24MHz以上の周波数でリッツ線41の抵抗の方が大きくなり、素線径50μmのリッツ線41の場合、概ね2.8MHz以上の周波数でリッツ線41の抵抗の方が大きくなり、素線径100μmのリッツ線41の場合、概ね950kHz以上の周波数でリッツ線41の抵抗の方が大きくなる。この値を上限周波数という。
【0032】
これらの上限周波数と、リッツ線41の断面積との関係を求め、その結果を図10に示す。各素線径の上限周波数は、リッツ線41の断面積に対して指数関数的に変化している。そのため、両者の関係は、下式の形で近似することができる。
【0033】
【数4】
【0034】
ここで、fは上限周波数(Hz)であり、Sはリッツ線41の断面積(mm2)である。また、α及びβは係数であり、表1に示す値となる。
【0035】
【表1】
【0036】
図11は、係数α,βと素線径との関係を示す説明図である。係数α,βについても指数関数的に変化しており、素線径をφ(μm)とした場合、個々の係数α,βは数式5,6にて表すことができる。
【0037】
【数5】
【0038】
【数6】
【0039】
これらの関係を考慮すると、上限周波数fは、素線径φと、リッツ線41の断面積Sとの間には、以下に示す関係が成立することとなる。
【0040】
【数7】
【0041】
ここで、上限周波数は単芯線とリッツ線41との等価直列抵抗Rsが一致する周波数であるため、素線径φはφ1の半分以下にすることとする。
【数8】
【0042】
車両に搭載されるバッテリ2の電流を検出する場合、通常6kHz以下の高周波の電流が精度よく検出できればよい。また、バッテリケーブル4は40mm2程度の太さが一般的である。すなわち、高周波電流を流すのに適した構造となるリッツ線41であるためには、その抵抗が同一断面積の単芯線の抵抗を下回る範囲となることが必要であり、断面積40mm2、上限周波数fを6kHzとして、数式5より、リッツ線41の素線径φを求めればよい。かかる演算によると、リッツ線41の素線径φは1mm程度以下であり、素線径φが小さい程、抵抗の増加はゼロに近づくこととなる。
【0043】
ただし、バッテリケーブル4のコストを考慮すると、素線径φは0.1mm以上が妥当な値となる。また、バッテリケーブル4は車両のシャーシ等に配線されるため、適当な柔軟性が求められることより、素線径φは0.3mm以下が適当となる。これらを考慮すると、素線径が0.1mm〜0.3mmの素線42にてリッツ線41を構成することが好ましいことが導出される。
【0044】
このように本実施形態において、電流検出装置1は、バッテリケーブル4の電圧を検出する電圧センサ10と、電圧センサ10により検出された電圧とバッテリケーブル4の抵抗とに基づいてバッテリ2の電流を計算するコントローラー20とを有している。この場合、バッテリケーブル4は、複数の素線42を内外になるように撚って構成されるリッツ線41で構成されている。
【0045】
かかる構成によれば、バッテリケーブル4としてのリッツ線41は、高周波の交流電流が流れる場合であっても、電気抵抗の増加を抑制することができるので、コントローラー20によって利用される既知の抵抗値との間に生じる乖離を抑制することができる。これにより、高周波の交流電流であっても精度よく電流検出を行うことができる。
【0046】
また、本実施形態において、リッツ線41は、その抵抗が同一断面積の単芯線の抵抗を下回る範囲となるように、当該リッツ線41を構成する個々の素線42の素線径が設定されている。かかる構成によれば、高周波の交流電流が流れる場合であっても、単芯線の電線と比較して、電気抵抗の増加を抑制することができる。これにより、高周波の交流電流であっても精度よく電流検出を行うことができる。
【0047】
また、本実施形態において、素線42のそれぞれは、前述の数式7,8を満たす素線径φを備えている。具体的には、素線42のそれぞれは、周波数が6kHz以下、リッツ線41を構成する導体全体の断面積が40mm2の場合において、素線径が1mm以下である。これにより、高周波の交流電流が流れる場合であっても、単芯線の電線と比較して、電気抵抗の増加を抑制することができ、高周波の交流電流であっても精度よく電流検出を行うことができる。
【0048】
また、本実施形態において、素線42のそれぞれは、0.1mmから0.3mmまでの範囲の素線径にされている。かかる構成によれば、前述の効果を奏する範囲であるのみならず、高コストを抑制し、かつ車両への配線性を損ねない範囲として有用なバッテリケーブル4としての価値を備えることとなる。
【0049】
以上、本実施形態にかかる電流検出装置について説明したが、本発明はこの実施形態に限定されることなく、その発明の範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0050】
1 電流検出装置
2 バッテリ
2a 正極端子
2b 負極端子
3 負荷
4 バッテリケーブル
40 高周波用電線
41 リッツ線
42 素線
42a 導体
42b 絶縁被膜
44 被覆部材
45 端子
5 引き出し線
10 電圧センサ
20 コントローラー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリ端子として正極端子及び負極端子を有するバッテリであって、当該バッテリのバッテリ端子の一方から所定の点へ接続されるバッテリケーブルに流れる電流を検出する電流検出装置において、
前記バッテリケーブルの電圧を検出する電圧検出部と、
前記電圧検出部により検出された電圧と、前記バッテリケーブルの抵抗とに基づいて、前記バッテリの電流を計算する演算手段と、を有し、
前記バッテリケーブルは、複数の素線を内外になるように撚って構成されるリッツ線で構成されていることを特徴とする電流検出装置。
【請求項2】
前記リッツ線は、その抵抗が同一断面積の単芯線の抵抗を下回る範囲となるように、当該リッツ線を構成する個々の素線の素線径が設定されていることを特徴とする請求項1に記載された電流検出装置。
【請求項3】
前記素線のそれぞれは、以下の数式を満たす素線径を備えることを特徴とする電流検出装置。
【数1】
【数2】
(前記の数式において、「φ」は素線の素線径、「f」は周波数、「S」はリッツ線を構成する導体全体の断面積である。)
【請求項4】
前記素線のそれぞれは、周波数が6kHz以下、前記リッツ線を構成する導体全体の断面積が40mm2の場合において、素線径が1mm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載された電流検出装置。
【請求項5】
前記素線のそれぞれは、0.1mmから0.3mmまでの範囲の素線径であること特徴とする請求項4に記載された電流検出装置。
【請求項1】
バッテリ端子として正極端子及び負極端子を有するバッテリであって、当該バッテリのバッテリ端子の一方から所定の点へ接続されるバッテリケーブルに流れる電流を検出する電流検出装置において、
前記バッテリケーブルの電圧を検出する電圧検出部と、
前記電圧検出部により検出された電圧と、前記バッテリケーブルの抵抗とに基づいて、前記バッテリの電流を計算する演算手段と、を有し、
前記バッテリケーブルは、複数の素線を内外になるように撚って構成されるリッツ線で構成されていることを特徴とする電流検出装置。
【請求項2】
前記リッツ線は、その抵抗が同一断面積の単芯線の抵抗を下回る範囲となるように、当該リッツ線を構成する個々の素線の素線径が設定されていることを特徴とする請求項1に記載された電流検出装置。
【請求項3】
前記素線のそれぞれは、以下の数式を満たす素線径を備えることを特徴とする電流検出装置。
【数1】
【数2】
(前記の数式において、「φ」は素線の素線径、「f」は周波数、「S」はリッツ線を構成する導体全体の断面積である。)
【請求項4】
前記素線のそれぞれは、周波数が6kHz以下、前記リッツ線を構成する導体全体の断面積が40mm2の場合において、素線径が1mm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載された電流検出装置。
【請求項5】
前記素線のそれぞれは、0.1mmから0.3mmまでの範囲の素線径であること特徴とする請求項4に記載された電流検出装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−83543(P2013−83543A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−223590(P2011−223590)
【出願日】平成23年10月11日(2011.10.11)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月11日(2011.10.11)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】
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