説明

電源装置及び架空送電線用標識灯

【課題】電線から安定した電力を安価に取得し、利用する。
【解決手段】発光体10は、シート形状をなす絶縁体の絶縁シート11と、シート形状をなす透明な絶縁体の絶縁シート13との間に、無機EL材料を含んでシート形状をなす無機ELシート12が挟持されてなるものと、絶縁シート13に隣接する導電シート14とから構成される。導電シート14は、電線Lから離隔する方向に所定の長さだけ延長された部分である導電アンテナ15を有する。また、LED灯1の両端子が、それぞれ電線L及び導電アンテナ15に接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線の誘導電場を利用した電源装置及びその電源装置を用いた架空送電線用標識灯に関する。
【背景技術】
【0002】
送電鉄塔に航空障害灯を設置する場合、現地には電源がないので、最も近い所にある配電線から低圧線を鉄塔まで施設する必要がある。その他の手段として、避雷用に架空地線(GW:Ground Wire)が送電鉄塔や電柱の最上端に架けられているが、その架空地線を鉄塔と絶縁状態にし、架空地線に発生する誘導電力を航空障害灯の電源に利用する方法がある。航空障害灯として、特許文献1には、コイルとLED(Light Emitting Diode)を有する標識灯を架空送電線に直接取り付け、その送電線を流れる電流によりコイルに発生した誘導電流を用いて、LEDを点灯させることが記載されている。特許文献2には、太陽電池と、太陽電池から得られる起電力を蓄電する蓄電池と、蓄電池からの電力により発光すべく送電線に取り付けられる発光標識体と、外部が暗くなったことを検知して発光標識体を作動させる光センサスイッチとを備えた夜間標識灯について記載されている。
【特許文献1】特開平8−126177号公報
【特許文献2】特開平6−269118号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、航空障害灯の設置コストは非常に高い(数千万円/基、電源を除く)という問題がある。また、鉄塔付近に電源がない場合には、配電設備の設置(数十万円/柱1本)や、数径間に亘る架空地線の絶縁化工事の実施等が必要になり、さらに費用が嵩むことになる。
【0004】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、電線から安定した電力を安価に取得し、利用することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明は、電源装置であって、絶縁体である絶縁シートと、前記絶縁シートに積層される導電シートと、前記絶縁シートから離隔する方向に延在するように前記導電シートに設けられる所定の長さを有する導電アンテナとからなり、電力を供給する電線に前記絶縁シートが設置された場合に、前記導電アンテナと、前記電線との間に、負荷を駆動するための電圧を発生することを特徴とする。
この構成によれば、電線から安定した電力を安価に取得することができる。
【0006】
また、本発明は、電源装置であって、無機EL材料を含む無機ELシートと、前記無機ELシートを挟持する第1の絶縁シート及び第2の絶縁シートと、前記第2の絶縁シートに積層される導電シートと、前記絶縁シートから離隔する方向に延在するように前記導電シートに設けられる所定の長さを有する導電アンテナとからなり、電力を供給する電線に前記第1の絶縁シートが設置された場合に、前記導電アンテナと、前記電線との間に、負荷を駆動するための電圧を発生することを特徴とする。
この構成によれば、電線から安定した電力を安価に取得することができる。
【0007】
また、本発明は、電源装置を用いた架空送電線用標識灯であって、前記導電アンテナと、前記電線との間に接続される発光部材を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、誘導電場を利用した電源装置を使用することによって、安価で短期間に架空送電線用標識灯を設置することができる。
【0008】
また、本発明は、架空送電線用標識灯であって、複数の前記発光部材が球体の表面に設けられることを特徴とする。
この構成によれば、球体の中心から外部に向かう方向に発光することによって、架空送電線用標識灯をいずれの方向からみても視認することができるので、安全を確保することができる。
【0009】
また、本発明は、架空送電線用標識灯であって、1以上の前記電線又は当該電線に設けられたスペーサに取り付けられることを特徴とする。
この構成によれば、架空送電線用標識灯を電線に簡単に取り付けることができるので、設置コストを節減することができる。
【0010】
また、本発明は、架空送電線用標識灯であって、1以上の前記電線又は当該電線に設けられたスペーサに懸架され、弾性体からなる吊り下げ装置に取り付けられることを特徴とする。
この構成によれば、電線の振動を吸収し、架空送電線用標識灯に対する影響を抑止することができる。
【0011】
その他、本願が開示する課題及びその解決方法は、発明を実施するための最良の形態の欄、及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、電線から安定した電力を安価に取得し、利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態を説明する。本発明の実施の形態に係る電源装置は、電力を供給する電線に設置され、その電線の誘導電場によって、電線と、絶縁体を介した導電体との間に発生する電位差を利用するものである。
【0014】
≪発光体の基本構造≫
図1は、発光体の基本構造と電線への設置状態を示す図であり、発光体10が電線Lに設置された状態の正面図、側面図及び上面図を示す。
【0015】
発光体10は、シート形状をなす絶縁体である絶縁シート(第1の絶縁シート)11と、シート形状をなす透明な絶縁体である絶縁シート(第2の絶縁シート)13との間に、無機EL材料を含んでシート形状をなす無機ELシート(発光部材)12が挟持されてなるものと、絶縁シート13に隣接する導電シート14とから構成される。絶縁シート11は例えばポリプロピレン(PP:PolyPropylene)等の周知の樹脂であり、絶縁シート13は例えばポリエチレンテレフタレート(PET:PolyEthylene Terephthalate)等の周知の透明樹脂である。無機ELシート12は、後述する、複数の発光粒子を形成する無機EL材料と、その複数の発光粒子を内部に分散支持する誘電体材料とを備えて構成されるものである。導電シート14は、透明な導電体であり、例えば、酸化インジウムスズ(ITO:Indium Tin Oxide)等の周知の透明導電体フィルムを成形したり、射出成形等により所定の形状をなす基材の表面にITO等の周知の透明導電体材料を蒸着したりして形成されるものである。
【0016】
なお、導電シート14は、絶縁シート13から離隔する方向に延在するように所定の長さだけ延長された部分である導電アンテナ15を有する。また、図1の上面図では、LED灯(発光部材)1の両端子がそれぞれ電線L及び導電アンテナ15に接続されている。
【0017】
≪無機EL材料≫
本実施の形態の無機EL材料は、いわゆる真性EL材料であり、交流電場の印加により発光するものである(電場発光)。この電場発光の原理は、以下の通りである。先ず、誘電体材料と無機EL材料との界面、或いは、誘電体材料近傍の無機EL材料における電子が電場により加速され(ホットエレクトロン)、無機EL材料における発光中心の電子を励起する。なお、このメカニズムは、例えば特開2005−116503号公報又は国際出願公開第02/080626号に開示されている通りである。次に、この発光中心は、励起状態にある電子が基底状態に戻る際のエネルギーの差分を光として放出する。
【0018】
≪誘電体材料≫
本実施の形態の誘電体材料は、例えば有機高分子材料である。この有機高分子材料は、無機EL材料の発光を透過し易い、即ち可視光に対し透明な樹脂が好ましく、例えば、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。なお、この有機高分子材料は、水分により変質する虞のある無機EL材料に対する防湿性を有するもの(例えばフッ素系樹脂)が好ましい。また、この有機高分子材料は、アクリル等、光透過性がより高いものが好ましい。つまり、無機EL材料を分散支持するための有機高分子材料は、前述した絶縁シート11及び絶縁シート13における有機高分子材料に比べてその体積比率が小さいため、主として光透過性の観点で選択することが好ましい。一方、絶縁シート11及び絶縁シート13に使用する有機高分子材料は、より高い分担電圧に耐えるべく、絶縁破壊電圧のより高いものが好ましい。
【0019】
≪電位差発生のメカニズム≫
図1に例示される発光体10は、以下に述べる発光メカニズムに基づいて発光するとされている。そして、その発光の元になる電位差を利用してLED灯1を点灯させる。
【0020】
つまり、発光体10は、誘導電場を発生する電線Lと例えば大地(アース)との間の電圧を、主として、絶縁シート13に対応するコンデンサCと、導電アンテナ15及びグラウンド間の空気に対応する(コンデンサCと直列に接続された)コンデンサC’とにより分担する等価回路を構成するものである。この場合、導電シート14の導電アンテナ15がある場合のコンデンサC’(空気)のインピーダンスは、仮に導電アンテナ15が無い場合のインピーダンスよりも小さくなる。これにより、コンデンサC(絶縁シート13)の分担電圧は、仮に導電アンテナ15が無い場合の分担電圧より大きくなり、よって無機ELシート12及び絶縁シート13の境界での誘導電場はより大きくなる。一般に、誘導電場が大きいほど、この誘導電場下の無機EL材料からの光量は多くなるとされているため、無機ELシート12における無機EL材料は、より高い輝度で発光し得る。
【0021】
以上の無機EL材料の発光の元になっているのは、絶縁シート13の分担電圧によって発生する電線Lと、導電アンテナ15との間の電位差であると言うこともできる。そして、その電位差を利用して、無機EL材料の発光だけでなく、他の負荷(例えば、LED灯1)を駆動させる電源装置を構成することが可能である。この場合、好適には、LED灯1に直流電流が流れるように整流回路をさらに含む構成としてもよい。なお、図1では、絶縁シート11及び13の間に無機ELシート12を挟んでいるが、無機ELシート12がない構成(導電アンテナ15、導電シート14及び絶縁シート13)であっても、電源装置を実現することは可能である。
【0022】
≪電源装置の実施例≫
図2は、実際にLED灯の点灯実験を行った際の、発光体の各構成要素の形状及び材質を示す図である。実験番号1−1〜3は無機ELシートを使った場合の実験であり、実験番号2−1〜3は無機ELシートを使わない場合の実験である。そして、無機ELシートを使う/使わない実験のそれぞれにおいて、さらに各シートの横の長さを3パターンに分けてLED灯の点灯を確認する。なお、表側の絶縁シート(図1では、絶縁シート13)には、厚さ50μmのPETを用いる。裏側の絶縁シート(図1では、絶縁シート11)には、厚さ60μmのPPを用いるが、そのPPは、実際には厚さ35μmのPPと、厚さ25μmの粘着層とからなる。導電シート及び導電アンテナには、厚さ125μmのITOを用いる。
【0023】
図3は、実際にLED灯の点灯実験を行った際の、発光体及びLED灯を棒電極に設置した状態を示す図である。図3(a)は、正面図及び側面図により設置状態を示したものである。電線Lの代わりに棒電極2が用いられ、発光体10A、10B及び10Cの順に、横の長さが長くなっている。これは、実験番号1−1〜3にそれぞれ対応する。図3(b)は、設置状態の全体を示す写真である。棒電極2の下に大地の代わりに導電体の板が設置されており、この板と、棒電極2との間に所定の電圧が印加される。図3(c)は、接近して見た設置状態を示す写真である。LED灯の一方の端子が棒電極に透明なテープで固定され、他方の端子がワニグチクリップとして導電アンテナに接続されている。
【0024】
図4は、無機ELシートを使った場合の点灯実験の結果を示す図である。図4(a)は、各実験番号におけるLED灯の点灯状態の写真及びその輝度を示す。図4(b)は、各実験番号における印加電圧と輝度との関係のグラフを示す。これによれば、発光体シートの面積が大きいほど、LED灯の輝度が大きくなることが分かる。
【0025】
図5は、無機ELシートを使わない場合の点灯実験の結果を示す図である。図5(a)は、各実験番号におけるLED灯の点灯状態の写真及びその輝度を示す。図5(b)は、各実験番号における印加電圧と輝度との関係のグラフを示す。これによれば、発光体シートの面積が大きいほど、LED灯の輝度が大きくなることが分かる。
【0026】
≪航空障害灯の実施例≫
図6は、電源装置を用いた航空障害灯の実施例を示す図である。航空障害灯は、架空送電線用標識灯の一実施形態である。図6(a)は、LEDタイプの航空障害灯の例を示す。この航空障害灯は、球体の表面に多数のLEDが設けられたものであり、具体的には球体の外層に内側からLEDが差し込まれた構造になっている。球体の材料には、FRP(Fiber Reinforced Plastics:繊維強化プラスチック)が用いられる。LEDタイプの航空障害灯は、長寿命(例えば、約5万時間)であり、省電力であるという特徴を有する。
【0027】
図6(b)は、発光体タイプの航空障害灯の例を示す。この航空障害灯は、円形状の発光体が球体の中心を通るように設けられたものであり、透明な球面を通して外部に光を発する。球体の材料には、FRPが用いられる。発光体タイプの航空障害灯は、軽量であるという特徴を有する。なお、LEDを円形面に設置して球体の中心を通るように設けてもよい。
【0028】
図7は、1本の電線に球体の航空障害灯を取り付ける場合の実施例を示す図である。図7(a)は、串刺し型の取り付け方法の例を示す。この取り付け方法は、球体の中心を通るように電線を球体に貫通させるものである。串刺し型の取り付け方法は、既製品があり、電線のねじれに弱いので、上下のある(天地無用の)機器(航空障害灯)には不向きであるが、電線取り付け点のストレスが小さいという特徴を有する。
【0029】
図7(b)は、提灯型の取り付け方法の例を示す。この取り付け方法は、球体の頂部を電線に取り付けるものである。提灯型の取り付け方法は、既製品がなく、電線取り付け点のストレスが大きいが、上下のある機器に適するという特徴を有する。
【0030】
図7(c)は、吊り下げ型の取り付け方法の例を示す。この取り付け方法は、吊り下げ装置を介して球体を電線に取り付けるものである。吊り下げ装置は、ばね等の弾性体からなることによって、電線の振動を吸収する効果を奏する。吊り下げ型の取り付け方法は、既製品がなく、電線取り付け点のストレスが大きいが、振動吸収効果が期待でき、上下のある機器に適するという特徴を有する。なお、球体と、電線とが衝突しないように対策する必要がある。
【0031】
図8は、2本の電線に球体の航空障害灯を取り付ける場合の実施例を示す図である。図8(a)は、スペーサ固定型の取り付け方法の例を示す。この取り付け方法は、略平行な2つの電線に跨って設けられたHの字型の複導体用スペーサを球体に貫通させ、球体を固定するものである。スペーサ固定型の取り付け方法は、既製品がなく、上下のある機器に適しており、電線取り付け点のストレスが小さく、球体が安定するという特徴を有する。
【0032】
図8(b)は、スペーサ吊り下げ型の取り付け方法の例を示す。この取り付け方法は、略平行な2つの電線に跨って設けられたHの字型の複導体用スペーサに、吊り下げ装置を介して球体を取り付けるものである。スペーサ吊り下げ型の取り付け方法は、既製品がなく、吊り下げ装置による振動吸収効果が期待でき、上下のある機器に適するという特徴を有する。なお、球体と、電線とが衝突しないように対策する必要がある。
【0033】
図8(c)は、スペーサ垂直型の取り付け方法の例を示す。この取り付け方法は、上下に位置し、略平行な2本の電線に跨って設けられたHの字型の相間スペーサを球体に貫通させ、球体を固定させるものである。スペーサ垂直型の取り付け方法は、既製品がなく、上下のある機器に適し、電線取り付け点のストレスが小さいという特徴を有する。なお、相関スペーサは、1回線あたり3相(3本)ある電線への着氷雪に伴うスリートジャンプやギャロッピング等の現象による電気的短絡事故を抑制するために、電線間(異なる相間)に取り付けるものである。スリートジャンプは、電線に付着した氷雪が気温や風等の気象条件の変化により一斉に脱落して、電線がはね上がる現象である。ギャロッピングは、電線に揚力が生じて電線が上下に振動する現象であり、冬季には送電線に扁平状の氷雪が付着する場合があり、この扁平状の氷雪に横風が当たると揚力が発生する。
【0034】
図9は、4本の電線に球体の航空障害灯を取り付ける場合の実施例を示す図であり、スペーサ固定型の取り付け方法を示す。この取り付け方法は、上下左右に位置し、略平行な4本の電線に跨って設けられた4導体用スペーサに、球体を取り付けるものである。スペーサ固定型の取り付け方法は、既製品がなく、上下のある機器に適し、電線取り付け点のストレスが小さく、球体が安定するという特徴を有する。
【0035】
以上説明した本発明の実施の形態によれば、電線Lから安定した電力を安価に取得することができる。そして、誘導電場を利用した電源装置を使用することによって、安価で短期間に航空障害灯を設置することができる。
【0036】
また、球面にLEDを設置することで、球体の中心から外部に向かう方向に発光することによって、航空障害灯をいずれの方向からみても視認することができるので、安全を確保することができる。次に、航空障害灯を電線に直接又はスペーサを介して簡単に取り付けることができるので、設置コストを節減することができる。そして、吊り下げ装置を介して取り付けることができるので、電線の振動を吸収し、航空障害灯に対する影響を抑止することができる。
【0037】
以上、本発明を実施するための最良の形態について説明したが、上記実施の形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。例えば、本発明の架空送電線用標示灯を、航空法に従って昼間障害標識(球形標示物)に適用し、赤(黄赤)の一色である障害灯と、白の一色である標示灯とを交互に45mの等間隔に設置することが考えられる。これによれば、夜間であっても、何か連なっているものが存在していることを視認できるので、さらに安全を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】発光体の基本構造と電線への設置状態を示す図である。
【図2】実際にLED灯の点灯実験を行った際の、発光体の各構成要素の形状及び材質を示す図である。
【図3】実際にLED灯の点灯実験を行った際の、発光体及びLED灯を棒電極に設置した状態を示す図であり、(a)は正面図及び側面図により設置状態を示し、(b)は設置状態の全体の写真を示し、(c)は接近して見た設置状態の写真を示す。
【図4】無機ELシートを使った場合の点灯実験の結果を示す図であり、(a)は各実験におけるLED灯の点灯状態の写真及びその輝度を示し、(b)は各実験における印加電圧と輝度との関係のグラフを示す。
【図5】無機ELシートを使わない場合の点灯実験の結果を示す図であり、(a)は各実験におけるLED灯の点灯状態の写真及びその輝度を示し、(b)は各実験における印加電圧と輝度との関係のグラフを示す。
【図6】電源装置を用いた航空障害灯の実施例を示す図であり、(a)はLEDタイプの航空障害灯の例を示し、(b)は発光体タイプの航空障害灯の例を示す。
【図7】1本の電線に球体の航空障害灯を取り付ける場合の実施例を示す図であり、(a)は串刺し型の取り付け方法の例を示し、(b)は提灯型の取り付け方法の例を示し、(c)は吊り下げ型の取り付け方法の例を示す。
【図8】2本の電線に球体の航空障害灯を取り付ける場合の実施例を示す図であり、(a)はスペーサ固定型の取り付け方法の例を示し、(b)はスペーサ吊り下げ型の取り付け方法の例を示し、(c)はスペーサ垂直型の取り付け方法の例を示す。
【図9】4本の電線に球体の航空障害灯を取り付ける場合の実施例を示す図である。
【符号の説明】
【0039】
1 LED灯(発光部材)
10 発光体
11 絶縁シート(第1の絶縁シート)
12 無機ELシート(発光部材)
13 絶縁シート(第2の絶縁シート)
14 導電シート
15 導電アンテナ
L 電線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁体である絶縁シートと、
前記絶縁シートに積層される導電シートと、
前記絶縁シートから離隔する方向に延在するように前記導電シートに設けられる所定の長さを有する導電アンテナと、
からなり、
電力を供給する電線に前記絶縁シートが設置された場合に、前記導電アンテナと、前記電線との間に、負荷を駆動するための電圧を発生することを特徴とする電源装置。
【請求項2】
無機EL材料を含む無機ELシートと、
前記無機ELシートを挟持する第1の絶縁シート及び第2の絶縁シートと、
前記第2の絶縁シートに積層される導電シートと、
前記第2の絶縁シートから離隔する方向に延在するように前記導電シートに設けられる所定の長さを有する導電アンテナと、
からなり、
電力を供給する電線に前記第1の絶縁シートが設置された場合に、前記導電アンテナと、前記電線との間に、負荷を駆動するための電圧を発生することを特徴とする電源装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の電源装置を用いた架空送電線用標識灯であって、
前記導電アンテナと、前記電線との間に接続される発光部材を備えた
ことを特徴とする架空送電線用標識灯。
【請求項4】
請求項3に記載の架空送電線用標識灯であって、
複数の前記発光部材が球体の表面に設けられる
ことを特徴とする架空送電線用標識灯。
【請求項5】
請求項4に記載の架空送電線用標識灯であって、
1以上の前記電線又は当該電線に設けられたスペーサに取り付けられる
ことを特徴とする架空送電線用標識灯。
【請求項6】
請求項4に記載の架空送電線用標識灯であって、
1以上の前記電線又は当該電線に設けられたスペーサに懸架され、弾性体からなる吊り下げ装置に取り付けられる
ことを特徴とする架空送電線用標識灯。

【図2】
image rotate

【図1】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2008−253099(P2008−253099A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−93910(P2007−93910)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【出願人】(000004503)ユニチカ株式会社 (1,214)
【Fターム(参考)】