説明

電熱線

【課題】折曲げ強度が脆弱でなく、電熱線の巾が制約されず、別途サーモスタット等の温度調整制御器の必要でない電熱線を提供する。
【解決手段】可撓性通電拠り線の断面を矩形状に加工した通電線11、12の大なる1面を、露出させ、且つ、通電線11、12を並列に配設した構造を維持して、電気的絶縁材によって、一体成形された支持基盤1の表面に、露出された通電線11、12に密着接合するように、自己温度制御機能を有する発熱体材2を塗布し、外皮3によって、長さ方向の両端を除き、外皮3によって覆われた構造を持ち、通電線11、12に電圧を印加する事によって発熱体材2が加熱される手段の電熱線。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電熱線に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電熱線構造は、複数の平行した印刷電極、もしくは、箔状電極に自己温度制御機能発熱材を塗布した構造の電熱線。
【0003】
断面形状が丸型の通電拠り線を並列にして、自己温度制御機能発熱材で一体化し、外皮施工した構造の電熱線
【0004】
ニクロム線を外皮した構造の電熱線等が提案されている。
【特許文献1】特許公開2008−198407
【特許文献2】特許公開平5−047454
【非特許文献1】株式会社青森フジクラ金矢 FヒーターLV、HVシリーズ
【非特許文献2】日本ノーデン株式会社 ノーデンケーブル:電気温床線
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複数の平行した印刷電極、もしくは、箔状電極に自己温度制御機能発熱材を塗布した構造の電熱線は、その電極の断面積が狭小な為、通電電流容量が制限され、分割施工が必要である欠点及び、電極の折曲げ強度が脆弱な欠点があった。
【0006】
断面形状が丸型の通電拠り線を並列にして、自己温度制御機能発熱材で一体化し、外皮施工した構造の電熱線は、自己温度制御機能発熱材がポリマー系材料である為、電熱線の巾が制約される欠点があった。
【0007】
ニクロム線を外皮した構造の電熱線は、電力エネルギーの供給の為、閉回路施工、及び、別途サーモスタット等の温度調整制御器が必要となる欠点があった。
以上に述べた従来の提案では、安全性、施工性において不十分であった。
【0008】
本発明は、以下に述べる解決手段によって上述の問題を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
可撓性通電拠り線の断面を矩形状に加工した通電線11、12の大なる1面を、露出させ、且つ、通電線11、12を並列に配設した構造を維持して、電気的絶縁材によって、一体成形された支持基盤1の表面に、露出された通電線11、12に密着接合するように、自己温度制御機能を有する発熱体材2を塗布し、外皮3によって、長さ方向の両端を除き、外皮3によって覆われた構造を持ち、通電線11、12に電圧を印加する事によって発熱体材2が加熱される手段の電熱線。
【0010】
自己温度制御機能の発熱体部を塗布したフイルムの発熱体部が通電線11、12に接合するように貼付けた構造の請求項1記載の手段
【0011】
通電線11、12が、組編み線の断面を矩形状に加工した通電線の請求項1,2記載の手段
【発明の効果】
【0012】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0013】
複数の平行した印刷電極、もしくは、箔状電極に自己温度制御機能発熱材を塗布した構造の電熱線は、その電極の断面積が狭小な為、通電電流容量が制限され、分割施工が必要な欠点及び、電極の折曲げ強度が脆弱な欠点を解決した。
【0014】
断面形状が丸型の通電拠り線を並列にして、自己温度制御機能発熱材で一体化し、外皮施工した構造の電熱線は、自己温度制御機能発熱材がポリマー系材料であるため、電熱線の巾が制約されるため、熱効率が悪くなる欠点を解決した。
【0015】
ニクロム線を外皮した構造の電熱線は、電力エネルギーの供給の為、閉回路施工、及び、別途サーモスタット等の温度調整制御器が必要となる欠点を解決した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
【実施例1】
【0017】
図1は、本発明の実施例の可撓性通電拠り線の断面を矩形状に加工した通電線11、12の大なる1面を、露出させ、且つ、通電線11、12を並列に配設した構造を維持して、電気的絶縁材によって、一体成形された支持基盤1の表面に、露出された通電線11、12に密着接合するように、自己温度制御機能を有する発熱体材2を塗布し、外皮3によって、長さ方向の両端を除き、外皮3によって覆われた構造の電熱線斜視図。
【0018】
図2は、本発明の実施例の可撓性通電拠り線の断面を矩形状に加工した通電線11、12の大なる1面を、露出させ、且つ、通電線11、12を並列に配設した構造を維持して、電気的絶縁材によって、一体成形された支持基盤1の表面に、露出された通電線11、12に密着接合するように、自己温度制御機能を有する発熱体材2を塗布し、外皮3によって、長さ方向の両端を除き、外皮3によって覆われた構造の電熱線断面図。
【0019】
図3は、可撓性通電拠り線の断面を矩形状に加工した通電線11、12の大なる1面を、露出させ、且つ、通電線11、12を並列に配設した構造を維持して、電気的絶縁材によって、一体成形された支持基盤1の斜視図。
【0020】
図4は、本発明の実施例の可撓性通電拠り線の断面を矩形状に加工した通電線11、12の大なる1面を、露出させ、且つ、通電線11、12を並列に配設した構造を維持して、電気的絶縁材によって、一体成形された支持基盤1と自己温度制御機能発熱体2との密着接合部の断面図。
【産業上の利用可能性】
【0021】
寒冷地での横断歩道、各施設出入り口等の歩行障害者用スロープの凍結防止及び融雪。
【0022】
鉄道、高速道路等の架橋部の凍結防止及び融雪。
【0023】
鉄道駅ホーム及び旅客船の乗降ホームの縁端部等の凍結防止及び融雪。
【0024】
各施設の屋根融雪、樋、配管、送電線の凍結防止及び融雪。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施例の斜視図。
【図2】本発明の実施例の断面図。
【図3】本発明の実施例の支持基盤1の斜視図。
【図4】本発明の実施例の支持基盤1と自己温度制御機能発熱体2と断面図。
【符号の説明】
【0026】
1 支持基盤1
2 自己温度制御機能発熱体2
3 外皮3
11 通電線11
12 通電線12





























【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性通電拠り線の断面を矩形状に加工した通電線11、12の大なる1面を、露出させ、且つ、通電線11、12を並列に配設した構造を維持して、電気的絶縁材によって、一体成形された支持基盤1の表面に、露出された通電線11、12に密着接合するように、自己温度制御機能を有する発熱体材2を塗布し、外皮3によって、長さ方向の両端を除き、外皮3によって覆われた構造を持ち、通電線11、12に電圧を印加する事によって発熱体材2が加熱される電熱線。
【請求項2】
自己温度制御機能の発熱体部を塗布したフイルムの発熱体部が通電線11、12に接合するように貼付けた構造の請求項1記載の電熱線。
【請求項3】
通電線11、12が、組編み線の断面を矩形状に加工した通電線の請求項1,2記載の電熱線。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2010−277867(P2010−277867A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−129811(P2009−129811)
【出願日】平成21年5月29日(2009.5.29)
【出願人】(309014300)株式会社精華 (2)
【Fターム(参考)】