説明

電磁波シールド構造

【課題】部品点数の増加を抑制し、電磁波の漏洩を確実に防止することができる、電磁波シールド構造を提供する。
【解決手段】上面に第1電子部品群3が実装されたメイン基板2と、側面及び天面を有し、前記第1電子部品群を覆うように前記メイン基板の上面上に配置され、導電性を有する、シールドケースフレーム13と、前記シールドケースフレームの天面17上に配置されたサブ基板5と、導電性を有し、前記サブ基板を前記シールドケースフレーム上に固定する、サブ基板固定フレーム7とを具備する。前記シールドケースフレームの天面には、開口が設けられている。前記サブ基板は、前記開口を塞ぐように配置されている。前記サブ基板は、グランドプレーン6を有している。前記サブ基板固定フレームは、枠状であり、内側で前記サブ基板の上面の外周部及び前記シールドケースフレームの側面の外側に当接するように、折り曲げられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁波シールド構造に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機などの携帯機器では、複数のプリント基板が用いられることがある。携帯機器を小型化するために、複数のプリント基板は、重ねられて配置されることがある。複数のプリント基板には、電子部品が実装される。電子部品は、電磁波を発生させることがある。電磁波を遮蔽するために、電磁波シールド構造が用いられる。
【0003】
図1は、電磁波シールド構造の一例を概略的に示す断面図である。図1に示される電磁波シールド構造109は、無線端末100内に設けられている。電磁波シールド構造109は、メイン基板101、サブ基板106、シールドケースフレーム103、及びシールドケース蓋104を備えている。メイン基板101の上面には、電子部品群102が実装されている。シールドケースフレーム103は、電子部品群102によって発生する電磁波を遮蔽するために設けられており、電子部品群102を覆うようにメイン基板101の上面上に配置されている。シールドケースフレーム103の天面には、メンテナンス用の開口が設けられている。シールドケース蓋104は、メンテナンス用の開口を覆うように、シールドケースフレーム103上に配置されている。サブ基板106は、シールドケース蓋104上に配置されている。サブ基板106は、両面テープ105によって、シールドケース蓋104に貼り付けられている。サブ基板106の上面上には、電子部品群110が実装されている。サブ基板106とメイン基板101とは、ケーブル107を介して電気的に接続されている。この電磁波シールド構造109によれば、シールドケースフレーム103及びシールドケース蓋104により、メイン基板101上に設けられた電子部品群102が発する電磁波が、遮蔽される。
【0004】
図2は、電磁波シールド構造の他の例を示す断面図である。この電磁波シールド構造109には、シールドケース108が設けられている。シールドケース108は、サブ基板106上に実装された電子部品群110を覆うように、サブ基板106の上面上に配置されている。その他の点については、図1に示した例と同様である。図2に示される電磁波シールド構造109によれば、サブ基板106上の電子部品群110が電磁波を発する場合であっても、シールドケース108がその電磁波を遮蔽する。
【0005】
関連技術が、特許文献1(特開2002−353660号公報)に記載されている。特許文献1には、制御回路ブロックが、電気部品を搭載した第1の回路基板と、この第1の回路基板上に取り付けられ且つ上面が開口した四角形の枠形状の金属板からなるシールドケースと、このシールドケースの上面開口部を塞ぐとともに搭載した電気部品がシールドケース内に位置するようにビスで固定することにより取り付けられる第2の回路基板とで構成されることが記載されている。
【0006】
他の関連技術が、特許文献2(特開2006−147917号公報)に記載されている。特許文献2には、基板上に電気部品を取り囲んで配設され、基板と対向する面にメンテナンス用の開口部を有する穴開きシールドケースと、穴開きシールドケースの開口部と対向する位置に配置された導電性を有する平板状の無線端末の構成部材と、導電性を有する平板状の構成部材の穴開きシールドケース側の面に貼り付けられ、無線端末が組み立てられたとき半対面が穴開きシールドケースの開口部の周辺に密着する導電性シート材とを有する、無線端末のシールド構造が記載されている。
【0007】
更に他の関連技術が、特許文献3(特開2007−67279号公報)に記載されている。特許文献3には、第1のプリント配線板と、この第1のプリント配線板に、底面が取り付けられた回路チップと、第1のプリント配線板に取り付けられ、回路チップの側面を覆って回路チップを囲み、回路チップの天面と対応する位置に開口が設けられたシールド用枠体と、回路チップの天面と対向する面にシールド用パターンが形成され、第1のプリント配線板に積層された第2のプリント配線板とを備える、シールド構造が開示されている。
【0008】
更に他の関連技術が、特許文献4(特許第3853769号)に記載されている。特許文献4には、プリント基板上に配置された第1の電子部品と、フレキシブル基板上に実装され、第1の電子部品に対して立体的に配置される第2の電子部品とを電磁シールドする、電子部品のシールド構造が開示されている。この電子部品のシールド構造は、第1の電子部品を電磁シールドするシールド空間の少なくとも一部を形成し、壁面の一部に開口部を有する第1のシールドケースと、係合手段を介して第1のシールドケースに対して着脱自在に取り付けられ、第1のシールドケースに取り付けられた状態で、第2の電子部品と開口部とを覆う第2のシールドケースを有する。第1のシールドケースと第2のシールドケースとの両部材間に、弾性変形する片持ち梁状に形成され弾性変形した状態で両部材間を電気的に接続するヒンジ部を備える。
【0009】
更に他の関連技術が、特許文献5(実開昭62−193783号公報)に記載されている。特許文献5には、電気部品を実装した主印刷回路配線板に対向して電気部品を実装した副印刷回路配線板を取り付けるものにおいて、主印刷配線板上にシールドケースを取り付けると共にこのシールドケースに着脱自在に装着される蓋の裏側に副印刷回路配線板を周囲を密接して固定したことを特徴とする印刷回路配線板の取付構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2002−353660号公報
【特許文献2】特開2006−147917号公報
【特許文献3】特開2007−67279号公報
【特許文献4】特許第3853769号
【特許文献5】実開昭62−193783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
図1及び図2に示した例では、シールドケースフレーム103の天面を塞ぐために、シールドケース蓋104を設ける必要がある。すなわち、部品点数が増加し、組立工数も増加してしまう。また、シールドケース蓋104及び両面テープ105の厚みにより、シールド構造全体の厚みが増加し、小型化の観点から不利になる。
【0012】
一方、特許文献1(特開2002−353660号公報)に記載されたものにおいては、シールドケースの上面開口部が、第2の回路基板により塞がれる。第2の回路基板は、ビスにより固定される。特許文献1においては、シールドケース蓋104を用いる必要はない。しかしながら、第2の回路基板が電磁波を遮蔽する機能を有しているかは不明である。また、ビスによって固定されるため、シールドケースと第2の回路基板との間に隙間が生じ、隙間を介して電磁波が漏洩する可能性もある。
【0013】
従って、本発明の課題は、部品点数の増加を抑制し、電磁波の漏洩を確実に防止することができる、電磁波シールド構造を提供することにある。
【0014】
尚、特許文献2(特開2006−147917号公報)には、平板状の構成部材に、シールドケースの開口部の周辺に密着する導電性シート材が設けられている点が開示されている。しかしながら、どのようにして導電性シートをシールドケースの開口部の周辺に密着させているのかは明かでなく、電磁波の漏洩を確実に防止するための工夫は開示されていない。
【0015】
また、特許文献3(特開2007−67279号公報)には、シールド用パターンが形成された第2のプリント配線板が、シールド用枠体に接触する点が開示されている。しかしながら、電磁波の漏洩を確実に防止するための工夫は、開示されていない。すなわち、単に第2のプリント配線板をシールド枠体上に接触している場合には、シールド枠体と第2のプリント配線板との間に隙間などが生じ、電磁波が漏洩してしまう可能性がある。
【0016】
また、特許文献4(特許第3853769号)には、プリント基板上に第1のシールドケースを取り付け、第1のシールドケース上にフレキシブル基板を配置し、フレキシブル基板上に第2のシールドケースが配置する点が開示されている。2つのシールドケースを用いる必要があり、部品点数の観点から不利となる。また、それらシールドケースとプリント基板等との間に形成される隙間を介して電磁波が漏洩してしまう点については、特に考慮されていない。また、第2のシールドケースを用いる必要があるため、厚み及び重量が大きくなってしまう。
【0017】
また、特許文献5(実開昭62−193783号公報)には、シールドケース内に、主印刷回路配線板及び副印刷回路配線板が配置される。シールドケース内に2つの印刷回路配線板を配置するために、シールドケースとしてサイズの大きなものを用いる必要があり、小型化の観点から不利である。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明に係るシールド構造は、上面に第1電子部品群が実装されたメイン基板と、側面及び天面を有し、前記第1電子部品群を覆うように前記メイン基板の上面上に配置され、導電性を有する、シールドケースフレームと、前記シールドケースフレームの天面上に配置されたサブ基板と、前記サブ基板を前記シールドケースフレーム上に固定するサブ基板固定フレームとを具備する。前記シールドケースフレームの天面には、開口が設けられている。前記サブ基板は、前記開口を塞ぐように配置されている。前記サブ基板は、グランドプレーンを有している。前記サブ基板固定フレームは、枠状であり、内側で前記サブ基板の上面の外周部及び前記シールドケースフレームの側面の外側に当接するように、折り曲げられている。
【0019】
この発明によれば、第1電子部品群は、シールドケースフレームによって覆われる。第1電子部品群が発する電磁波は、シールドケースフレームによって遮蔽される。また、シールドケースフレームの天面に設けられた開口は、サブ基板によって塞がれる。サブ基板にはグランドプレーンが設けられているため、電磁波が開口から漏洩することも防止される。すなわち、シールドケースフレームがサブ基板を覆うように構成されている必要はなく、電磁波シールド構造の厚みを小さくすることができる。また、開口を塞ぐための蓋を用いる必要がなく、部品点数の増加を抑えることができる。
【0020】
加えて、この発明によれば、サブ基板固定フレームが、枠状であり、内側で前記サブ基板の上面の外周部及び前記シールドケースフレームの側面の外側に当接するように、折り曲げられている。そして、このサブ基板固定フレームによって、サブ基板が固定される。従って、サブ基板とシールドケースフレームとの間に隙間が生じた場合であっても、その隙間を介して漏洩する電磁波は、サブ基板固定フレームによって遮蔽される。すなわち、電磁波の漏洩が確実に防止される。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、部品点数の増加を抑制し、電磁波の漏洩を確実に防止することができる、電磁波シールド構造が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】電磁波シールド構造の一例を概略的に示す断面図である。
【図2】電磁波シールド構造の他の例を示す断面図である。
【図3】第1の実施形態に係る電磁波シールド構造が設けられた携帯端末を概略的に示す断面図である。
【図4】サブ基板の端部の構成の一例を示す断面図である。
【図5】第1の実施形態の変形例に係る電磁波シールド構造の一部を概略的に示す断面図である。
【図6】第2の実施形態に係る電磁波シールド構造を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
【0024】
(第1の実施形態)
図3は、本実施形態に係る電磁波シールド構造が設けられた携帯端末1を概略的に示す断面図である。図3に示されるように、電磁波シールド構造15は、携帯端末1の筐体内に配置されている。
【0025】
電磁波シールド構造15は、メイン基板2、サブ基板5、シールドケースフレーム13、及びサブ基板固定フレーム7を備えている。
【0026】
メイン基板2には、上面上に、第1電子部品群3が実装されている。第1電子部品群3は、例えば、集積回路、トランジスタ、及びコンデンサなどを含んでいる。メイン基板2には、配線群(図示せず)が設けられており、その配線群は第1電子部品群3に接続されている。メイン基板2に設けられた配線群は、接地されるグランド配線(図示せず)を含んでいる。また、メイン基板2の上面上には、配線群と接続されるメイン基板端子9が設けられている。
【0027】
シールドケースフレーム13は、第1電子部品群3が放射する電磁波を遮蔽するために設けられている。シールドケースフレーム13は、側面16及び天面17を有している。シールドケースフレーム13は、第1電子部品群3を覆うように、メイン基板2の上面上に取り付けられている。シールドケースフレーム13は、導電性を有しており、例えば金属製である。シールドケースフレーム13は、はんだ付けによって、メイン基板2に設けられたグランド配線に接続されている。すなわち、シールドケースフレーム13は、接地されている。尚、メイン基板グランド端子9は、シールドケースフレーム13によっては覆われていない。また、シールドケースフレーム13の天面17には、メンテナンス用の開口が設けられている。
【0028】
サブ基板5は、メンテナンス用の開口を塞ぐように、シールドケースフレーム13の天面17上に配置されている。サブ基板5には、グランドプレーン6が設けられている。グランドプレーン6は、導体が全面に設けられた層である。グランドプレーン6は、サブ基板5の内層に設けられている。但し、グランドプレーン6は、サブ基板5の表層に設けられていてもよい。また、グランドプレーン6は、外周部において、サブ基板5の下面に露出している。グランドプレーン6は、露出した部分において、シールドケースフレーム13と接しており、シールドケースフレーム13を介して接地される。以下に、図4を参照して、この点について詳述する。
【0029】
図4は、サブ基板5の端部の構成の一例を示す断面図である。図4に示される例では、グランドプレーン6は、サブ基板5の内層に設けられている。サブ基板5の外周部においては、グランドプレーン6上の絶縁層が削除されており、グランドプレーン6がサブ基板5の下面に露出している。サブ基板5は、グランドプレーン6の露出部分において、シールドケースフレーム13と接している。このような構成を採用することにより、グランドプレーン6とシールドケースフレーム13とを電気的に接続することができ、グランドプレーン6を接地することができる。このように、サブ基板5にグランドプレーン6が設けられていることにより、第1電子部品群3が放射する電磁波が開口を介して漏洩することが防止される。
【0030】
尚、図3に示されるように、サブ基板5の上面上には、第2電子部品群4が実装されている。また、サブ基板の上面上には、サブ基板端子8が設けられている。サブ基板端子8は、ケーブル10を介して、メイン基板端子9に接続されている。これにより、サブ基板5に設けられた配線群が、メイン基板2に設けられた配線群に接続されている。
【0031】
サブ基板固定フレーム7は、サブ基板5をシールドケースフレーム13の上に固定するために設けられている。サブ基板固定フレーム7は、金属製であり、導電性を有している。サブ基板固定フレーム7は、枠状である。サブ基板固定フレーム7は、内側で、サブ基板5の上面の外周部及びシールドケースフレーム13の側面に当接するように、折り曲げられている。これにより、サブ基板5は、外周部において、シールドケースフレーム13の天面17とサブ基板固定フレーム7とによって、挟まれている。これにより、サブ基板5が固定されている。尚、サブ基板5の端部は、全周でサブ基板固定フレーム7に覆われており、露出していない。また、サブ基板固定フレーム7は、着脱自在になるように、サブ基板5の端部に取り付けられている。
【0032】
本実施形態に係る電磁波シールド構造15において、第1電子部品群3は、シールドケースフレーム13及びサブ基板5により囲まれた空間に配置される。シールドケースフレーム13は、メイン基板2を介して接地される。また、サブ基板5に設けられたグランドプレーン6は、シールドケースフレーム13を介して、接地される。従って、第1電子部品群6が放射する電磁波は、シールドケースフレーム13及びサブ基板5によって遮蔽される。また、メンテナンス時には、サブ基板固定フレーム7が取り外され、サブ基板5が取り外される。これにより、第1電子部品群3を露出させることができ、メンテナンスを行うことができる。
【0033】
ここで、本実施形態によれば、サブ基板5にグランドプレーン6が設けられているので、サブ基板5が、シールドケースフレーム13に設けられた開口の蓋として機能とする。開口を塞ぐために、蓋を別途用意する必要がなく、部品点数を抑制することができる。また、蓋に要する厚み及び重さを低減できる。
【0034】
また、本実施形態によれば、サブ基板固定フレーム7により、サブ基板5が固定される。図1および図2に示したように、両面テープを用いてサブ基板5が固定される場合には、メンテナンス時において、両面テープを剥がす作業が必要となる。メンテナンス時に要する工数が増加する。これに対し、本実施形態によれば、メンテナンス時においては、サブ基板固定フレーム7を取り外すだけでよい。サブ基板5を容易に取り外すことができるので、メンテナンス時に要する工数を削減することができる。
【0035】
更には、本実施形態によれば、サブ基板固定フレーム7により、サブ基板5の端部が全周に渡って、覆われる。サブ基板固定フレーム7は、シールドケースフレーム13に接触しているため、接地される。従って、サブ基板5とシールドケースフレーム13との間に隙間が生じていた場合であっても、隙間を介して漏洩した電磁波は、サブ基板固定フレーム7により遮蔽される。すなわち、第1電子部品群6が放射する電磁波が漏洩することを、確実に防止することができる。
【0036】
続いて、本実施形態の変形例に係る電磁波シールド構造15について説明する。図5は、本変形例に係る電磁波シールド構造15の一部を概略的に示す断面図である。本変形例においては、サブ基板5の構成が変更されている。その他の点については、上述の実施形態と同様である。
【0037】
図5に示されるように、本変形例においては、サブ基板5に、導電性のビア18が設けられている。ビア18は、グランドプレーン6に接続されるとともに、サブ基板5の上面に露出したグランドパターンに接続している。グランドパターンは、サブ基板5の上面において、サブ基板固定フレーム7に接触している。
【0038】
本変形例によれば、グランドプレーン6は、シールドケースフレーム13だけでなく、サブ基板固定フレーム7を介しても、接地される。従って、グランドプレーン6とメイン基板2との間の接触抵抗を低減でき、グランドプレーン6を確実に接地できる。これにより、電磁波の漏洩をより確実に防止できる。
【0039】
(第2の実施形態)
続いて、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態においては、サブ基板5上に配置される第2電子部品群4が放射する電磁波については、考慮されていない。サブ基板5上に配置される第2電子部品群4についても、放射される電磁波を遮蔽する必要がある場合がある。そこで、本実施形態では、第2電子部品群4が放射する電磁波が遮蔽されるように、工夫が施されている。
【0040】
図6は、本実施形態に係る電磁波シールド構造15を概略的に示す断面図である。本実施形態においては、第2電子部品群4が、サブ基板5の下面に実装されている。すなわち、第2電子部品群4は、シールドケースフレーム13及びサブ基板5によって囲まれる空間内に配置されている。その他の点については、第1の実施形態と同様の構成を採用することができるので、詳細な説明は省略する。
【0041】
本実施形態によれば、第2電子部品群4が、シールドケースフレーム13及びサブ基板5によって囲まれる空間内に配置されているため、第2電子部品群4が放射する電磁波についても遮蔽することが可能である。また、図2に示したように、第2電子部品群4がサブ基板5の上面に実装されている場合には、第2電子部品群4を覆うように、シールドケースを取り付けなければならない。これに対して、本実施形態によれば、第2電子部品群4を覆うシールドケースを別途に用意する必要がない。従って、部品点数を抑制することが可能である。
【0042】
以上、本発明について、第1及び第2の実施形態を用いて説明した。尚、これらの実施形態及び変形例は独立するものではなく、矛盾のない範囲内で互いに組み合わせて用いることも可能である。
【符号の説明】
【0043】
1 無線端末(筐体)
2 メイン基板
3 第1電子部品
4 第2電子部品
5 サブ基板
6 グランドプレーン
7 サブ基板固定フレーム
8 サブ基板端子
9 メイン基板端子
10 ケーブル
12 閉空間
13 シールドケースフレーム
15 電磁波シールド構造
16 側面
17 天面
100 無線端末
101 メイン基板
102 電子部品
103 シールドケースフレーム
104 シールドケース蓋
105 両面テープ
106 サブ基板
107 ケーブル
108 シールドケース
109 電磁波シールド構造
110 電子部品群

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に第1電子部品群が実装されたメイン基板と、
側面及び天面を有し、前記第1電子部品群を覆うように前記メイン基板の上面上に配置され、導電性を有する、シールドケースフレームと、
前記シールドケースフレームの天面上に配置されたサブ基板と、
導電性を有し、前記サブ基板を前記シールドケースフレーム上に固定する、サブ基板固定フレームと、
を具備し、
前記シールドケースフレームの天面には、開口が設けられており、
前記サブ基板は、前記開口を塞ぐように配置されており、
前記サブ基板は、グランドプレーンを有しており、
前記サブ基板固定フレームは、枠状であり、内側で前記サブ基板の上面の外周部及び前記シールドケースフレームの側面の外側に当接するように、折り曲げられている
電磁波シールド構造。
【請求項2】
請求項1に記載された電磁波シールド構造であって、
前記サブ基板には、第2電子部品群が実装されており、
前記第2電子部品群は、前記メイン基板、前記シールドケースフレーム、及び前記サブ基板によって形成される閉じた空間内に配置されるように、前記サブ基板の下面に実装されている
電磁波シールド構造。
【請求項3】
請求項1または2に記載された電磁波シールド構造であって、
前記メイン基板には、接地されるグランド配線が設けられており、
前記シールドケースフレームは、前記グランド配線に電気的に接続されている
電磁波シールド構造。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載された電磁波シールド構造であって、
前記グランドプレーンは、前記サブ基板と前記シールドケースフレームとの接触部分を介して、前記シールドケースフレームと電気的に接続されている
電磁波シールド構造。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載された電磁波シールド構造であって、
前記グランドプレーンは、前記サブ基板と前記サブ基板固定フレームとの接触部分を介して、前記サブ基板固定フレームと電気的に接続されている
電磁波シールド構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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