説明

電磁波吸収体及びその製造方法

【課題】電磁波吸収体及びその製造方法において、軽量で運搬・施工が容易であり、不燃性であって建築物にも適用することができ、優れた電磁波吸収特性を有すること。
【解決手段】アルミナセラミックス粉体2と分散剤3と蒸留水4をアルミナ製ポットミルに入れて24時間ボールミル混合を行い(S10)、更に単量体5と架橋剤6を追加して、更に24時間ボールミル混合を実施し(S11)、調整された2次混合スラリーを脱泡(S12)した後、界面活性剤7と重合開始剤8と重合触媒9を追加して、気泡発生器で攪拌して2次混合スラリー中に多量の気泡を導入し(S13)、成形型に充填して(S14)静置するとゲル化して湿潤成形体が形成される(S15)。湿潤成形体を脱型(S16)し、25℃で乾燥させ(S17)、焼成炉に入れて還元焼成(S18)すれば、気孔率が60%〜80%の範囲内のアルミナを主体とした電磁波吸収体1が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軽量かつ不燃性で電磁波吸収特性に優れた電磁波吸収体及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車用道路において利用される電波の帯域は拡大傾向にあり、特にITS(高度道路交通システム)の推進によって、ETC(5.8GHz)で用いられているDSRC(専用狭域通信)の利用分野が広がることによって、この傾向は顕著となっている。このため、DSRCに対応した電波吸収体の需要が拡大している。その一例として、特許文献1に記載の電波音波吸収体の発明がある。
【0003】
この特許文献1においては、電波反射体と吸音部と電波吸収部と誘電体からなる板状の電波吸収部保護部とを積層してなる電波音波吸収体の発明について開示している。かかる構成の電波音波吸収体を用いることによって、電波吸収部保護部側から到来する電波及び音波を吸収する機能を兼ね備えるとともに、従来の電波音波吸収体では困難であった野外での使用が可能になり、道路等にも設置することができるとしている。
【0004】
また、特許文献2においては、火山噴出物(シラス)の発泡粒子と電波損失材(導電性カーボン)とケイ酸アルカリ水溶液とを混合した電波吸収用混合物に炭酸ガスを接触し固化してなる電波吸収層と、金属板または金属箔である電波反射層とが接着層を介して接着してなる電波吸収体及びその製造方法の発明について開示している。これによって、接着層の厚みを従来よりも格段に小さくすることができ、優れた電波吸収特性を発揮することができるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−003259号公報
【特許文献2】特開2003−152381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2のいずれにおいても、電波吸収体の重量が大きくなってしまい、道路周辺(トンネル内、駐車場の天井等)における取付け・施工が困難であり、また電気的に異方性となって等方的な電波吸収特性が得られないという問題点があった。これに対して、合成樹脂・合成繊維を主体とした軽量の電波吸収体も種々提案されているが、これらの電波吸収体は建築物に要求される不燃性の要件を満たさないという問題点があった。
【0007】
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべくなされたものであって、軽量で運搬・施工が容易であり、不燃性であって建築物にも適用することができ、優れた電磁波吸収特性を有する電磁波吸収体及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明に係る電磁波吸収体は、気孔率が60%〜80%の範囲内のセラミックス焼結体を主体とする電磁波吸収体であって、前記セラミックス焼結体内に炭素からなる網状の導電路が張り巡らされた構造を有し、周波数5.8GHzにおける電波吸収性能が20dB以上であるものである。
【0009】
ここで、セラミックス焼結体を構成する「セラミックス」としては、種々のものを用いることが可能であり、酸化物系セラミックスとしては、シリカ(SiO2 )、アルミナ(Al23 )、ムライト(Al23−SiO2 )、ジルコニア(ZrO2 )等を、非酸化物系セラミックスとしては炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(Si34 )、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ホウ素(BN)等を用いることができる。
【0010】
請求項2の発明に係る電磁波吸収体は、請求項1の構成において、前記セラミックスはアルミナ(Al23 )であるものである。
【0011】
請求項3の発明に係る電磁波吸収体は、請求項1または請求項2の構成において、前記炭素からなる網状の導電路は、単量体(モノマー)を重合させて形成した炭素鎖からなる高分子化合物のネットワークを還元焼成してなるものである。
【0012】
請求項4の発明に係る電磁波吸収体の製造方法は、気孔率が60%〜80%の範囲内のセラミックス焼結体を主体とする電磁波吸収体の製造方法であって、焼結用セラミックス粉体と、分散剤と、水と、重合して炭素鎖からなる高分子となる単量体(モノマー)と、架橋剤とを混合してスラリーとするスラリー調整工程と、前記スラリーに界面活性剤と重合開始剤と重合触媒とを混合して攪拌し、前記スラリーに気泡を導入する気泡導入工程と、気泡を導入した前記スラリーを成形型に充填して静置する成形工程と、前記成形型から湿潤成形体を取り出す脱型工程と、前記湿潤成形体を乾燥して生成形体とする乾燥工程と、前記生成形体を還元雰囲気で焼成する還元焼成工程とを具備するものである。
【0013】
請求項5の発明に係る電磁波吸収体の製造方法は、請求項4の構成において、前記セラミックスはアルミナ(Al23 )であるものである。
【0014】
請求項6の発明に係る電磁波吸収体の製造方法は、請求項4または請求項5の構成において、前記単量体(モノマー)はメタクリルアミドであるものである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明に係る電磁波吸収体は、気孔率が60%〜80%の範囲内のセラミックス焼結体を主体とする電磁波吸収体であって、セラミックス焼結体内に炭素からなる網状の導電路が張り巡らされた構造を有し、周波数5.8GHzにおける電波吸収性能が20dB以上である。
【0016】
このように、セラミックス焼結体内に炭素からなる網状の導電路が張り巡らされることによって電波吸収性能を有しているため、等方性の電磁波吸収特性が得られる。また、気孔率が60%〜80%の範囲内と大きいため、極めて軽量である。更に、セラミックス焼結体を主体とすることから不燃性であり、また気孔率が大きくても取り扱い上十分な強度を有している。そして、周波数5.8GHzにおける電波吸収性能が20dB以上であることから、ETCを始めとするITSにおいて使用される電磁波吸収体として適している。
【0017】
このようにして、軽量で運搬・施工が容易であり、不燃性であって建築物にも適用することができ、優れた電磁波吸収特性を有する電磁波吸収体となる。
【0018】
請求項2の発明に係る電磁波吸収体においては、前記セラミックスはアルミナ(Al23 )であることから、請求項1に係る発明の効果に加えて、より低温で焼成することができ、しかも原料が入手しやすいことから、より低コストで製造することができるという作用効果が得られる。
【0019】
請求項3の発明に係る電磁波吸収体においては、炭素からなる網状の導電路が、単量体を重合させて形成した炭素鎖からなる高分子化合物のネットワークを還元焼成してなることから、請求項1または請求項2に係る発明の効果に加えて、より網状の導電路を緊密かつ均一に形成することができ、より優れた電磁波吸収特性を有する電磁波吸収体となるという作用効果が得られる。
【0020】
請求項4の発明に係る電磁波吸収体の製造方法は、焼結用セラミックス粉体と、分散剤と、水と、重合して炭素鎖からなる高分子となる単量体と、架橋剤とを混合してスラリーとするスラリー調整工程と、スラリーに界面活性剤と重合開始剤と重合触媒とを混合して攪拌し、スラリーに気泡を導入する気泡導入工程と、気泡を導入したスラリーを成形型に充填して静置する成形工程と、成形型から湿潤成形体を取り出す脱型工程と、湿潤成形体を乾燥して生成形体とする乾燥工程と、生成形体を還元雰囲気で焼成する還元焼成工程とを具備する。
【0021】
これによって、湿潤成形体の全体に均一に単量体が重合した炭素鎖からなる高分子化合物のネットワークが張り巡らされると同時に、均一に気泡が分布した構造となる。したがって、この湿潤成形体を乾燥して還元雰囲気で焼成することによって、炭素鎖からなる高分子化合物のネットワークが還元焼成されて、炭素からなる網状の導電路がセラミックス焼結体内に張り巡らされるとともに、気孔率が60%〜80%の範囲内のセラミックス焼結体となって、不燃性で軽量の電磁波吸収体が得られる。
【0022】
このようにして、軽量で運搬・施工が容易であり、不燃性であって建築物にも適用することができ、優れた電磁波吸収特性を有する電磁波吸収体の製造方法となる。
【0023】
請求項5の発明に係る電磁波吸収体の製造方法においては、前記セラミックスはアルミナ(Al23 )であることから、請求項4に係る発明の効果に加えて、より低温で焼成することができ、しかも原料が入手しやすいことから、より低コストで製造することができるという作用効果が得られる。
【0024】
請求項6の発明に係る電磁波吸収体の製造方法においては、炭素からなる網状の導電路が、メタクリルアミドを重合させて形成した炭素鎖からなる高分子化合物のネットワークを還元焼成してなることから、請求項4または請求項5に係る発明の効果に加えて、より網状の導電路を緊密かつ均一に形成することができ、より優れた電磁波吸収特性を有する電磁波吸収体となるという作用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は本発明の実施例に係る電磁波吸収体の製造方法を示すフローチャートである。
【図2】図2は本発明の実施例に係る電磁波吸収体の電波吸収特性の測定方法を示す模式図である。
【図3】図3は本発明の実施例に係る電磁波吸収体の電波吸収特性の測定結果を示すグラフである。
【図4】図4(a)は本発明の実施例に係る電磁波吸収体の断面を示す走査型電子顕微鏡(SEM)写真、(b)は(a)を更に拡大したSEM写真である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の実施の形態においては、セラミックス焼結体を構成する「セラミックス」としては、種々のものを用いることが可能であり、酸化物系セラミックスとしては、シリカ(SiO2 )、アルミナ(Al23 )、ムライト(Al23−SiO2 )、ジルコニア(ZrO2 )等を、非酸化物系セラミックスとしては炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(Si34 )、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ホウ素(BN)等を用いることができる。特に、より低温で焼成することができ、しかも原料が入手しやすいことから、アルミナ(Al23 )を用いることが好ましい。
【0027】
また、本発明の実施の形態においては、セラミックス焼結体内に炭素からなる網状の導電路を張り巡らせる方法として、種々の方法を用いることができるが、単量体を重合させて形成した炭素鎖からなる高分子化合物のネットワークを還元焼成して形成する方法が好ましい。重合させる単量体としては、炭素鎖からなる高分子化合物を形成することができるモノマーでさえあれば、種々のモノマーを使用することができる。
【0028】
具体的には、メタクリルアミド等のビニル系不飽和単量体、混合することによってウレタン結合を形成するポリオール化合物とイソシアネート化合物、熱硬化性ポリマーを形成するフェノール化合物、エポキシ化合物等を用いることができるが、特にメタクリルアミド等のビニル系不飽和単量体が好ましい。
【0029】
また、重合させる単量体としてメタクリルアミド等のビニル系不飽和単量体を用いる際には、同時にN,N′−メチレンビスアクリルアミド等の架橋性単量体を用いることが好ましい。これによって、炭素からなる網状の導電路を三次元的に張り巡らせることができるからである。
【0030】
更に、高分子化合物のネットワークを単量体を重合させて形成するに際しては、単量体に応じた重合開始剤や重合触媒等を用いることが好ましい。このような重合開始剤としては、有機過酸化物、過酸化水素化合物、アゾ化合物、ジアゾ化合物、過硫酸アンモニウム等を用いることができる。また、重合触媒としては、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン等を用いることができる。
【0031】
また、セラミックス焼結体を得るための焼成工程においては、形成された炭素鎖を焼失させないために、還元気流雰囲気中で焼成する還元焼成を実施する必要がある。還元気流雰囲気としては、窒素(N2 )ガス気流、アルゴン(Ar)ガス気流等を用いることができる。
【実施例】
【0032】
以下、本発明の電磁波吸収体及びその製造方法について、具体的な実施例に即して図面を参照しつつ説明するが、本発明はこれらの実施例によっていかなる限定をも受けるものではない。
【0033】
図1は本発明の実施例に係る電磁波吸収体の製造方法を示すフローチャートである。図2は本発明の実施例に係る電磁波吸収体の電波吸収特性の測定方法を示す模式図である。 図3は本発明の実施例に係る電磁波吸収体の電波吸収特性の測定結果を示すグラフである。図4(a)は本発明の実施例に係る電磁波吸収体の断面を示す走査型電子顕微鏡(SEM)写真、(b)は(a)を更に拡大したSEM写真である。
【0034】
最初に、本実施例に係る電磁波吸収体の製造方法について、図1のフローチャートを参照して説明する。図1に示されるように、最初にアルミナセラミックス粉体を溶媒としての水に分散させる1次混合を実施する(ステップS10)。すなわち、アルミナセラミックス粉体2(製品番号Al−160SG−4)と分散剤3(製品番号D305)と蒸留水4を、下記表1に示される配合比でアルミナ製ポットミルに入れて、メディアとしてジルコニアボールを用いて、18時間ボールミル混合を行う。
【0035】
【表1】

【0036】
この1次混合スラリーに対して、更に高分子化合物のネットワークの形成材料となる単量体5(メタクリルアミド)と架橋剤6(N,N′−メチレンビスアクリルアミド)を、上記表1に示される配合比で追加して、2次混合として、更に30分間ボールミル混合を実施する(ステップS11)。こうしてスラリー調整工程によって調整された2次混合スラリーを、アルミナ製ポットミルから取り出して脱泡(ステップS12)した後、気泡導入工程を実施する。
【0037】
すなわち、界面活性剤7(商品名「エマルゲン104P」花王(株)製)と重合開始剤8(ペルオキソ二硫酸アンモニウム)と重合触媒9(N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン)を、下記表2に示される配合比で2次混合スラリーに追加して、気泡発生器で攪拌することによって、2次混合スラリー中に多量の気泡を導入する(ステップS13)。なお、気泡導入率は、((1−導入スラリーの密度)/2次混合スラリーの密度)×100(%)で表される。例えば、容積1000ml以上の容器に400mlの2次混合スラリーを入れ、1000mlに達するまで泡立てた場合、気泡導入率は60(%)となる。
【0038】
【表2】

【0039】
この気泡導入スラリーを成形型に充填して(ステップS14)、90分間〜120分間静置することによって、モノマー(メタクリルアミド)が架橋してゲル化し、湿潤成形体が形成される(ステップS15)。この湿潤成形体を成形型から脱型(ステップS16)した後に、25℃で乾燥させる(ステップS17)。そして、焼成炉に入れてアルゴンガス雰囲気中で還元焼成する。焼成温度は1800℃、焼成時間は2時間である(ステップS18)。これによって、気孔率が60%〜80%の範囲内のアルミナセラミックスを主体とした電磁波吸収体1が得られる。
【0040】
このようにして作製した電磁波吸収体1の電波吸収特性を、図2に示されるようにして、電波暗室内で測定した。測定条件は、周波数4GHz〜8GHz、垂直入射(入射角度θ=0度)、測定体(電磁波吸収体1)寸法:150mm×150mm×5mm、裏面反射層10は0.3mm厚さのアルミテープである。電波吸収特性の測定結果を、図3に示す。
【0041】
図3に示されるように、周波数4GHz〜8GHzの範囲内のうち、周波数5.5GHz〜6.0GHzの範囲内で20dB以上の電波吸収率となり、更に周波数5.8GHzにおいては25dBの電波吸収率が得られた。
【0042】
この電磁波吸収体1の内部構造を、走査型電子顕微鏡(SEM)で確認した。図4(a)は、本実施例に係る電磁波吸収体1の断面を示すSEM写真である。図4(a)に示されるように、アルミナ焼結粒子(黒っぽく写っている)の周囲に、炭素(白っぽく写っている)のネットワークが張り巡らされた構造を有していることが分かる。図4(a)を更に拡大した図4(b)のSEM写真に示されるように、この炭素の網目はナノメートルサイズの太さを有するナノカーボンで形成されていることが確認された。
【0043】
このようにして、本実施例に係る電磁波吸収体1においては、図1に示されるフローチャートにしたがって製造されることによって、セラミックス焼結体内に炭素からなる網状の導電路が張り巡らされた構造を有し、軽量で運搬・施工が容易であり、不燃性であって建築物にも適用することができ、優れた電磁波吸収特性を有するものとなる。
【0044】
本発明を実施するに際しては、電磁波吸収体のその他の部分の構成、成分、形状、数量、材質、大きさ、製造方法等についても、電磁波吸収体の製造方法のその他の工程についても、上記実施例に限定されるものではない。
【0045】
なお、本発明の実施例で挙げている数値は、臨界値を示すものではなく、実施に好適な適正値を示すものであるから、上記数値を若干変更してもその実施を否定するものではない。
【符号の説明】
【0046】
1 電磁波吸収体
2 セラミックス粉体
3 分散剤
4 蒸留水
5 単量体
6 架橋剤
7 界面活性剤
8 重合開始剤
9 重合触媒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気孔率が60%〜80%の範囲内のセラミックス焼結体を主体とする電磁波吸収体であって、
前記セラミックス焼結体内に炭素からなる網状の導電路が張り巡らされた構造を有し、周波数5.8GHzにおける電波吸収性能が20dB以上であることを特徴とする電磁波吸収体。
【請求項2】
前記セラミックスはアルミナ(Al23 )であることを特徴とする請求項1に記載の電磁波吸収体。
【請求項3】
前記炭素からなる網状の導電路は、単量体(モノマー)を重合させて形成した高分子化合物のネットワークを還元焼成してなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電磁波吸収体。
【請求項4】
気孔率が60%〜80%の範囲内のセラミックス焼結体を主体とする電磁波吸収体の製造方法であって、
焼結用セラミックス粉体と、分散剤と、水と、重合して高分子となる単量体(モノマー)と、架橋剤とを混合してスラリーとするスラリー調整工程と、
前記スラリーに界面活性剤と重合開始剤及び/または重合触媒とを混合して攪拌し、前記スラリーに気泡を導入する気泡導入工程と、
気泡を導入した前記スラリーを成形型に充填して静置する成形工程と、
前記成形型から湿潤成形体を取り出す脱型工程と、
前記湿潤成形体を乾燥して生成形体とする乾燥工程と、
前記生成形体を還元雰囲気で焼成する還元焼成工程と
を具備することを特徴とする電磁波吸収体の製造方法。
【請求項5】
前記セラミックスはアルミナ(Al23 )であることを特徴とする請求項4に記載の電磁波吸収体の製造方法。
【請求項6】
前記単量体(モノマー)はメタクリルアミドであることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の電磁波吸収体の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2011−176101(P2011−176101A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−38817(P2010−38817)
【出願日】平成22年2月24日(2010.2.24)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成21年度,中部経済産業局,地域イノベーション創出研究開発事業(委託研究),産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(304021277)国立大学法人 名古屋工業大学 (784)
【出願人】(000173522)財団法人ファインセラミックスセンター (147)
【出願人】(504067365)グランデックス株式会社 (37)
【Fターム(参考)】