説明

電磁石

【課題】プランジャーの始動前期間を短くすると共に電磁石装置の磁気的吸引力を大きくし、電磁石装置の小型化,大容量化を図ることを可能にする。
【解決手段】電磁石1の磁路2は、上部鉄心部3と下部鉄心部4との間に配置された複数の側脚部5と、その側脚部5間における上部鉄心部に対し該上部鉄心部3から下部鉄心部4方向に延設された中央鉄心脚部6と、により構成される。プランジャー7は、中央鉄心脚部6と対向して下部鉄心部に設けられた通路部8内を通過し、且つ中央脚部先端部6Aに対し磁気吸引力により接離する。前記の固定鉄心2内には、プランジャーを磁気駆動させるコイル10を配置する。このコイル10は、複数個(1〜n個(nは自然数))のコイルに区分化されたものによって構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁石装置に関するものであって、特にコイルを複数の区分コイルに区分化し、各区分コイルの励磁電流を鋸歯状の波形にするものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電磁石(例えば、特許文献1等)においては、固定鉄心内に配置され磁束を発生するコイル等の磁束発生手段を備え、この電磁石における動作速度はコイルの巻数に依存している。すなわち、始動時においてコイルに対し電圧を印加しても、コイル巻線のインダクタンスにより電流が時間的に遅れながら増加する。電磁石の吸引力は電流により発生するものであり、その吸引力は電流より遅れながら増加する。このため、電磁石(プランジャー等)の動作速度は電流の増加に依存、換言すれば、コイルの巻数に依存している。
【0003】
高速操作に適した電磁石を構成する場合、この電流の増加率を向上させるために、コイルの巻数を減少させてインダクタンスを小さくする必要がある。また、コイルの所要起磁力(電流×巻数)を得るために、コイルに対しては大きな電流を流す必要がある。
【0004】
前記のように大きな電流を流すためには、大きな電源、大きなケ−ブル、抵抗を小さくする大きな断面積のコイル巻線、該大きな断面積のコイル巻線を収納する大きなスペースを持つ鉄心、さらに、磁気抵抗面から長い磁路長に対応する大きな断面を持つ鉄心等を構成し、大電流で且つ大型化された電磁石にしなければならない。
【特許文献1】特開2002−8498号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の電磁石において、コイルに電圧を印加してから電磁石(プランジャー等)が始動するまでの間(以下、始動前期間と称する)の時間は、前記のような構成(あるいは、動作条件)により殆ど一定であり、その始動前期間の時間を微調整する手段としては始動負荷力(電磁石を始動させる際に要する負荷力;以下、始動開始力と称する)を変更する以外にないと思われていた。このため、始動前期間の時間を短くする用途、例えば、高電圧の真空遮断器の操作器に従来の電磁石を使用した場合において、その真空遮断器が始動するまでに要する時間が長くなると、以下に示す問題が起こる恐れがある。
【0006】
すなわち、真空遮断器の投入時において、その真空遮断器内の固定電極と可動電極とが開放状態で高電圧が印加された状態が続くと、それら固定電極と可動電極との極間にてコロナ放電(極間放電)が生じる恐れがある。このようなコロナ放電が生じる現象は、前記の投入時間を速くすることにより回避できることが知られている。
【0007】
しかしながら、前述のように電磁石装置の吸引力は電流によって発生するものであり、従来の電磁石装置では磁気的吸引力が電流よりも遅れながら増加してプランジャーの始動が遅れてしまい、前述のような問題を回避することが困難であった。
【0008】
このようなことから、前記のような投入時間を速く(すなわち、始動前期間を短く)することができる電磁石装置の開発が要求されている。また、電磁石装置の磁気的吸引力を大きくすることも要求されている。
【0009】
本発明は前記課題に基づいてなされたものであり、プランジャーの始動前期間を短くすると共に電磁石装置の磁気的吸引力を大きくし、電磁石装置の小型化,大容量化を図ることが可能な電磁石装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、前記課題の解決を図るために、請求項1記載の発明は、磁路内に配置されたコイルと、そのコイルの起磁力によって駆動するプランジャーと、を構成したした電磁石装置であって、前記コイルを第1区分コイルから第n区分コイルに区分化(すなわち、n個(nは自然数)の区分化コイルに区分化)し、前記の第1区分コイルの通電後に第2区分コイルから第n区分コイルに対して順次通電するように制御する手段を、それら第2区分コイルから第n区分コイルに対してそれぞれ設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、磁路内に配置されたコイルと、そのコイルの起磁力によって駆動するプランジャーと、を構成したした電磁石装置であって、前記コイルを第1区分コイルから第n区分コイルに区分化し、前記第1区分コイルの通電後に該第1区分コイルの励磁電流値が最高値に達する時間の前後にてプランジャーの通過を検出し、前記の検出後に第2区分コイルから第n区分コイルに対して順次通電するように制御する手段を、プランジャーの通過位置に対して設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、前記の請求項1または2記載の発明において、前記の制御する手段は、スイッチまたは光電管から構成されたことを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3記載の発明において、前記の電磁石装置は、開閉器の操作器に使用されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
以上示したように本発明の電磁石装置によれば、磁束発生手段であるコイルが複数個、すなわち第1区分コイルから第n区分コイルに区分化され、第2区分コイルから第n区分コイルの制御手段は、第1区分コイルが通電されてから遅れて通電されるため、第1区分コイルの抵抗およびリアクスタンスは、従来の電磁石装置のように区分化されないコイルの抵抗およびリアクスタンスと比較して小さく、その小さい分に応じて第1区分コイルが速やかに励磁化し通電されのが早くなる。これに伴い、プランジャーの始動時間を速く(始動前期間を短く)することが出来ると共に、励磁電流の増加により電磁石装置の磁気的吸引力を大きくすることができる。また、本発明の電磁石装置を遮断器の操作器、例えば高電圧用の遮断器に適用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明に係る実施の形態の電磁石装置を図面等に基づいて詳細に説明する。
【0016】
[実施例1]
まず、本実施の形態における電磁石装置の実施例1を説明する。図1は本実施例の電磁石装置1の断面を説明するものであり、図2は図1に示すコイル10の等価回路図を示すものであり、図3は励磁電流i1,i2とプランジャー7の駆動時間Tとの関係を示す特性図である。
【0017】
符号2は磁路を示すものであり、互いに対向する上部鉄心部3と下部鉄心部4との間に側脚部(あるいは、複数の側脚部)5A,5Bが設けられ、その側脚部5Aと側脚部5Bとの間の上部鉄心部3には該上部鉄心部3から下部鉄心部4方向に伸びる中央鉄心脚部6が設けられている。この中央鉄心脚部6と対向する下部鉄心部4には、プランジャー7を通過させるための通路部8が形成されている。前記のプランジャー7は、通路部8を貫通して中央脚部先端部6Aに対して接離し、中央鉄心脚部6の断面積S1はプランジャー7の断面積S2よりも大きく形成されている。
【0018】
プランジャー7の上端部および下端部には上部ロッド7Aおよび下部ロッド7Bが設けられ、上部ロッド7Aは中央鉄心脚部6および上部鉄心部3を貫通する貫通孔7Cに挿入され、プランジャー7内に穿設した貫通孔には上側又は下側ネジ溝7Dが付される。この上側ネジ溝7Dに対して上側ロッド7Aが装着され、下側ネジ溝7Dには重り7Eを介してボルト7Fが装着される。このような構成より、プランジャー7に対してロッド7Aおよび7Bが取付けられている。したがって、ボルト7Fを着脱して重り7Eの重さを調整(あるいは、重り7E自体の重さを変更して調整)することにより、プランジャー7の動作速度、すなわち動作時間を調整することができる。
【0019】
前記のような磁路2内に、磁束発生手段(例えば、コイル;詳細を後述する)を配置することにより、電磁石1が構成されている。通路部8においては、下部鉄心部4に対し中央鉄心脚部6とラップするように形成され、その通路部8の挿入口側は、下部鉄心部4の一部から通路部8側に突起した突起部4Aによって構成される。前記の突起部4Aは、中央鉄心脚部6とラップするように突起し、前記の通路部8を形成(一部を形成)している。
【0020】
コイル10は、1〜n個(nは自然数)のコイルに区分化されたものによって構成され、図2中では3つに区分化されたコイル(以下、それぞれ第1区分コイル10S1,第2区分コイル10S2,第3区分コイル10S3と称する)から構成されている。図2中の第1区分コイル10S1には第1スイッチS1が接続され、第2区分コイル10S2,第3区分コイル10S3にはそれぞれ制御部10Cにより制御される第2スイッチS2,第3スイッチS3が接続されている。
【0021】
前記のように、コイルは複数に区分化することができるが、例えば第1区分コイル10S1には制御手段であるスイッチを設けず、第2区分コイル以降の各区分コイルには該各区分コイルを順次通電することが可能なスイッチを設ける必要がある。前記の第1区分コイル10S1と第3区分コイル10S3との間には直流電源10Aが接続され、直流回路10Bを構成している。
【0022】
次に、前記のように構成された電磁石装置1の動作について説明する。制御部10Cにより第2スイッチS2及び第3スイッチS3を開放し通電を遮断した状態にて、第1スイッチ10Sを閉じて直流回路10Cを通電すると、第1区分コイル10S1に励磁電流i1が流れる。この第1区分コイル10S1での励磁電流i1は、図3に示すように鋸歯状の波形(以下、第1鋸波形と称する)10S1’となるように、時間の経過と共に増加するように制御部10Cによって制御する。
【0023】
そして、時間T1にて、制御部10Cにより第2スイッチS2を閉じる。この制御部10Cから第2スイッチS2への指令に関しては、プランジャー7の始動開始前後にて通電指令を出し、その第2スイッチS2を閉じる。すなわち、時間T1における励磁電流i1が最高値に達した際に通電指令を出し、その第2スイッチS2を閉じる。
【0024】
その結果、第2区分コイル10S2が通電され該第2区分コイル10S2に対して励磁電流i1が流れるが、その第2区分コイル10S2の通電初期、すなわちプランジャー7の始動開始時には、第2区分コイル10S2の抵抗およびリアクタンスによって励磁電流i1が第1区分コイル10S1の最高値よりも降下(垂直降下)した後に、第2区分コイル10S2を流れる励磁電流i1が増加し、鋸歯状の波形(以下、第2鋸波形と称する)10S2’が形成される。
【0025】
前記の第2鋸波形10S2’は、第1区分コイル10S1および第2区分コイル10S2での励磁電流i1が加算されたものに相当する。このことから、第2鋸波形10S2’の励磁電流i1の最高値は、第1鋸波形10S1’の最高値よりも高く、および従来技術の電磁石装置の最高値よりも高い励磁電流値となる。
【0026】
その後、時間T2において、制御部10Cにより第3スイッチS3を閉じると、第3区分コイル10S3に励磁電流i1が流れ、鋸歯状の波形(以下、第3鋸波形と称する)10S3’が形成される。この第3鋸波形10S3’の励磁電流i1の最高値は、第2鋸波形10S2’の励磁電流i1の最高値よりも高い励磁電流値となる。
【0027】
次に、前記のような励磁電流i1の特性に基づいて、プランジャー7の駆動特性(図3中の符号7A1)を説明する。まず、第1区分コイル10S1に励磁電流i1が流れて時間T1が経過すると共に、励磁電流i1が増加して第1鋸波形10S1’を形成し、これによりプランジャー7は始動開始され、時間T1における励磁電流i1が最高値に達した際に通電指令を出し、第2スイッチS2を閉じる。その後、時間T1,T2で急激にプランジャー7の駆動が速くなる。なお、図3中の点線で示す曲線i2,7A2は、それぞれ従来の電磁石装置における励磁電流,プランジャー7の駆動特性を示すものであって、前期の励磁電流i1,駆動特性7A1と比較するためのものである。
【0028】
本実施例では、第1区分コイル10S1に励磁電流i1を流して該第1区分コイル10S1を励磁し、時間T1前後にてプランジャー7が始動を開始しているが、従来の電磁石装置のように単にコイルを備えただけの装置の場合(本実施例のように区分されていないコイルを備えた場合)、励磁電流i2を流すと全てのコイルが励磁されるため、たとえ時間T1を経過した後であってもプランジャー7は始動を開始しない。
【0029】
このような差異が生じる理由は、本実施例における第1区分コイル10S1の抵抗およびリアクタンスが、従来の電磁石装置における全てのコイルの抵抗およびリアクタンスよりも小さいと考えられる。したがって、本実施例の電磁石装置によれば、従来の電磁石装置と比較して、より速く第1区分コイル10S1を励磁でき、プランジャー7の始動開始時間を大幅に早くできることが読み取れる。
【0030】
その後、前記の閉じられていた第2スイッチS2および第3スイッチS3を順次開放して励磁電流i1を流すことにより、第2鋸波形10S2’,第3鋸波形10S3’を形成する。これら第2鋸波形10S2’,第3鋸波形10S3’においても、従来の電磁石装置における全てのコイルの抵抗およびリアクタンスよりも小さい。したがって、それら第2区分コイル10S2,第3区分コイル10S3に励磁電流i1を流し、各区分コイルを飽和励磁状態にすることができる。これに対し、従来の電磁石装置では、全てのコイルにおいて完全に飽和励磁状態にするのに長時間を要するだけでなく、飽和励磁状態になる前に動作が終了してしまう恐れがある。
【0031】
このことから、本実施例の励磁電流値i1は従来の励磁電流値i2よりも大きくでき、本実施例の電磁石装置1の磁気的吸引力は従来の電磁石装置の磁気的吸引力よりも大きくできる。従って、本実施例の電磁石装置においては、磁気的吸引力を大きくした分に応じて、その電磁石装置1の小型化や大容量化を図ることができる。
【0032】
また、本実施例の電磁石装置1では、そのプランジャー7の始動開始を従来の電磁石装置よりも早くできる、その電磁石装置を開閉器(例えば、真空遮断器の操作器)に適用した場合には、以下に示す利点がある。
【0033】
すなわち、本実施例の電磁石装置1を真空遮断器に適用した場合には、その真空遮断器内の固定電極と可動電極とが開放かつ高電圧を印加した状態にて、その可動電極を固定電極に投入すると、プランジャー7の始動開始時に第1区分コイル10S1が速やかに励磁されることにより、プランジャー7の始動開始時間が従来の電磁石装置よりも大幅に早くなり、操作器を速やかに動作することができる。これにより、固定電極に対する可動電極の接近が早くなり、極間放電が生じ難くなることから、例えば可動電極と固定電極との極間を長くする等の対策を行う必要がなくなり、結果として装置の大型化を図らなくとも真空遮断器の耐電圧を向上でき、高電圧の真空遮断器に適用することが可能となる。
【0034】
前述の実施例における制御部10Cは、第2スイッチS2,第3スイッチS3を順次遮断することにより励磁電流i1を流して、第1鋸波形10S1’,第2鋸波形10S2’,第3鋸波形10S3’を形成したが、例えばスイッチ以外で制御部10Cに演算記憶部を使用する場合には、その演算記憶部に例えば第1区分コイル,第2区分コイル等の励磁電流i1が最高値に達し得る電流値とその時間に関するデータを格納し、その励磁電流i1が最高値に達する時間の際に該演算制御部から第2スイッチS2及び第3スイッチS3に対し通電指令を順次出すようにしても良い。
【0035】
また、第1スイッチS1,第2スイッチS2においてタイマー機能を有する装置を接続し、各区分コイルの励磁電流が最高値に達し得る時間に、そのタイマー機能を有する装置を作動させ第1スイッチS1,第2スイッチS2を順次開放するようにしても良い。
【0036】
すなわち、各区分コイルの励磁電流が最高値に相当する値に達する時間になった際に、それら各区分コイル(第2区分コイル10S2や第3区分コイル10S3)を順次開放(遮断)するように制御できる手段であれば、適宜構成しても良い。
【0037】
[実施例2]
次に、本実施の形態における電磁石装置の他の実施例2を説明する。本実施例は、図1中の符号M1やM2で示すように、プランジャー7の通過位置に対しマイクロスイッチを配置する。これらマイクロスイッチM1,M2は、例えば電磁石装置の取付けに用いられるシャーシ板(図示せず)に対して、取付けることが可能である。マイクロスイッチM1,M2の配置位置に関しては、プランジャー7が駆動して時間T1,T2を経過する時間と同じ時間のプランジャー7の通過位置に対して、設置されている。なお、本実施例では、時間T1,T2に関して、それぞれ励磁電流i1が最高値に達する場合を記載したが、それら時間T1,T2は最高値に達する前後であっても良い。
【0038】
そして、プランジャー7が移動し時間T1,T2に達した際、前記の各マイクロスイッチM1,M2を順次閉じ、第2区分コイル10S2,第3区分コイル10S3に対して励磁電流i1を順次流すことにより、実施例1と同様の作用効果が得られる。また、プランジャー7の通過位置に応じてマイクロスイッチM1,M2が設置されることから、マイクロスイッチM1,M2自体が時間制御の役割を果し、電磁石装置の構造の簡素化を図ることができると共に、保守点検や修理が容易になる。
【0039】
さらに、マイクロスイッチM1,M2の設置個所に対し、光を発する光電管を取付けても良い。すなわち、プランジャーの位置を検出し、その検出値によって第2区分コイル10S2,第3区分コイル10S3に対して通電指令を順次出し、第2区分コイル10S2,第3区分コイル10S3を順次通電できる制御手段であれば、適宜使用しても良い。
【0040】
以上のように、本実施の形態の電磁石装置によれば、プランジャーの始動時を早く(すなわち、始動前期間を短く)すると共に、電磁石装置の磁気的吸引力を大きくした分に応じて、その電磁石装置の小型化や大容量化を図ることができる。
【0041】
以上、本発明において、記載された具体例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範囲で多彩な変形および修正が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変形および修正が特許請求の範囲に属することは当然のことである。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施形態に係わる電磁石装置の一例の縦断面図。
【図2】図1の電磁石装置の各区分コイルの等価回路図。
【図3】図1の電磁石装置における励磁電流とプランジャーの駆動時間との関係を示す特性図。
【符号の説明】
【0043】
1…電磁石装置、2…磁路、3…上部鉄心部、4…下部鉄心部、4A…突起部、4B…下部鉄心部内側面、5A,5B…側脚部、6…中央鉄心脚部、6A…中央鉄心脚部先端部、7…プランジャー、7A…上部ロッド、7B…下部ロッド、7C…貫通穴、8…通路部、10…コイル、10A…直流電源、10B…直流回路、10C…制御部、S1…第1スイッチ、S2…第2スイッチ、S3…第3スイッチ、10S1…第1区分コイル、10S2…第2区分コイル、10S3…第3区分コイル、10S1’…第1鋸波形、10S2’…第2鋸波形、10S3’…第3鋸波形、M1,M2…マイクロスイッチ、i1,i2…励磁電流。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁路内に配置されたコイルと、そのコイルの起磁力によって駆動するプランジャーと、を構成したした電磁石装置であって、
前記コイルを第1区分コイルから第n区分コイルに区分化し、
前記の第1区分コイルの通電後に第2区分コイルから第n区分コイルに対して順次通電するように制御する手段を、それら第2区分コイルから第n区分コイルに対してそれぞれ設けたことを特徴とする電磁石装置。
【請求項2】
磁路内に配置されたコイルと、そのコイルの起磁力によって駆動するプランジャーと、を構成したした電磁石装置であって、
前記コイルを第1区分コイルから第n区分コイルに区分化し、
前記第1区分コイルの通電後に該第1区分コイルの励磁電流値が最高値に達する時間の前後にてプランジャーの通過を検出し、
前記の検出後に第2区分コイルから第n区分コイルに対して順次通電するように制御する手段を、プランジャーの通過位置に対して設けたことを特徴とする電磁石装置。
【請求項3】
前記の制御する手段は、スイッチまたは光電管から構成されたことを特徴とする請求項1または2記載の電磁石装置。
【請求項4】
前記の電磁石装置は、開閉器の操作器に使用されることを特徴とする請求項1乃至3記載の電磁石装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−24795(P2006−24795A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−202325(P2004−202325)
【出願日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【出願人】(501383635)株式会社日本AEパワーシステムズ (168)
【出願人】(503426639)有限会社技術コンサルティング谷水 (8)
【Fターム(参考)】