説明

非接触ICカード用スキミング防止機能を備えたカード収容具

【課題】複数の非接触ICカードを収納可能で、所望の1枚の非接触ICカードのみを起動させて読取り可能としつつ、その他の収納された非接触ICカードについてはスキミングを防止することのできるカード収容具を提供する。
【解決手段】第1の非接触ICカードと第2の非接触ICカードとを収納する収容具において、カード収容時にこれらのカードの間には磁性体および導電体からなる板状部材が配置される。このとき、第1の非接触ICカード側に位置するリーダから磁界を受けると、導電体で発生した渦電流により反磁界が生じることにより、第2の非接触ICカードは起動されず、記録された情報は読取られない。一方、第1の非接触ICカードはリーダからの磁界により起動されて返信を行い、記録した情報が読取られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は非接触ICカード用スキミング防止機能を備えたカード収容具に係り、より詳細には、複数の非接触ICカードを収納し、そのうち所望の1枚のみを読取り可能とする財布、パスケース、カードケース等のカード収容具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、クレジットカードやキャッシュカード、公共交通機関の乗車券等、日常の様々な場面で非接触ICカードを利用したサービスが提供されるようになってきている。
この非接触ICカードの動作を図5(a)および(b)を参照して端的に説明する。非接触ICカード10をリーダ20にかざしたとき、リーダ20が非接触ICカード10に対して磁界Aを発生する。磁界Aが非接触ICカード10に内蔵されているコイルを通過すると、コイルでは磁束が電流に変換され、ICの電源として利用される。そして、リーダ20からの磁界とは逆向きの磁界Bが発生し、リクエストコマンド信号に対する返信Bを行う。このようにしてリーダ20はICカード10に記録されている情報を読取ることができる。
【0003】
非接触ICカードはリーダにかざすだけで使用できるため、手軽で便利である。しかし反面、カードに記録された情報が所持者の知らない間に不正に読取られる事態も発生している。そこで、スキミングと呼ばれるこうした不正な読取りを防止することを目的として、本発明者は特許文献1に記載の非接触ICカード用スキミング防止機能を備えたカードを開発した。
【0004】
特許文献1に記載のスキミング防止機能を備えたカードは、金、銀、銅、アルミニウムのうちいずれかよりなる金属薄板と、この金属薄板をPET(ポリエチレンテレフタレート)またはPVC(ポリ塩化ビニル)によりラミネート加工した化粧板とから構成される。図6(a)および(b)に示すように、このスキミング防止機能を備えたカードと非接触ICカード10とを近接して配置することにより、リーダ20からの磁界を受けたとき、スキミング防止機能を備えたカードの金属薄板に発生する渦電流によってリーダ20の磁界を打消す反磁界が生じ、非接触ICカード10は起動されない。したがって、非接触ICカードに記録されている情報がリーダに読取られることはない。
【0005】
また、同様に、非接触ICカードのスキミングを防止する機能を備えた財布やカード入れ等も登場している。例えば、特許文献2に記載のカードのスキミングを防護できる財布は、軟鉄製鉄板を折り曲げて形成した専用のカードケースを付属的に設けており、このカードケースに非接触ICカードを収容することによって、カード携帯時における外部からのカード情報の不正な読取りを防止している。
【0006】
あるいは、特許文献3に記載の携帯用カード収納具によれば、収納した非接触ICカードの片面側が電磁波シールド部を備えたカバーにより覆われ、カードケースを折り畳んでいるときにはリーダからの電磁波等がカードケース内に透過しないので、非接触ICカードは起動されない。
【特許文献1】特許第3836496号公報
【特許文献2】特開2006−271759号公報
【特許文献3】特開2006−167011号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1乃至3等に記載の発明によれば、収納した非接触ICカードのスキミングを防止することができるが、これはすなわち通常のリーダによる読取りも防止してしまうことを意味する。非接触ICカードの利点はリーダにかざすだけで簡便に読取りを行うことができる点にあり、使用時にいちいちカードを取り出さなければならないのでは利便性が大きく低下してしまう。
【0008】
また、近時では多くの消費者が複数の異なる非接触ICカードを所持するようになっており、これらのカードはしばしば財布等に一緒に収納される。しかし、複数の非接触ICカードをスキミング防止機能を持たない財布等に一緒に収納している場合、そのままリーダにかざすと、各カードがそれぞれ起動されて混信を招いてしまう。したがって、使用時にはやはり所望のカード1枚のみを取り出さなければならない。
【0009】
ここで、特許文献3に記載の携帯用カード収納具はスキミングの防止と収納したままの状態での非接触ICカードの利用とを両立させたものであるが、非接触ICカードの利用に際しては、カードケースを開状態とした上で、読取りを所望の非接触ICカードをリーダにかざす必要がある。カードケースを開くことは、カードを取り出すのに比べれば手間がかからないが、例えば乗車券として使用される非接触ICカードにおいてはできる限りスムーズに改札が行われるのが望ましいため、単にリーダにかざすだけで他に何も動作を行うことなく使用できるとよい。
【0010】
こうした実情に鑑み、本発明は、複数の非接触ICカードを収納することができ、且つこれらの非接触カードを収納したままの状態で、所望の1枚の非接触ICカードのみを使用可能とするカード収容具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前述の目的を達成するために本発明が提供するのは、単一の第1の非接触ICカードと、単一または複数の第2の非接触ICカードとを収容可能であり、第1の非接触ICカードを収納する第1収納部と、第2の非接触ICカードを収納する第2収納部とを備えたカード収容具である。このカード収容具において、第1収納部と第2収納部との間には、磁性体と導電体とから構成され、第1収納部側に磁性体を、第2収納部側に導電体を備えた板状部材が介在される。板状部材は、第1の非接触ICカードに記録された情報の読取りのために周波数13.56MHzの磁界が印加されたとき−9.54dBの磁界強度減衰率を有し、第1の非接触ICカードを起動させつつ、第2の非接触ICカードの起動は阻止する。
【0012】
本発明がさらに提供するのは、単一の第1の非接触ICカードと、単一の第2の非接触ICカードとを収容可能であり、第1の非接触ICカードを収納する第1収納部と、第2の非接触ICカードを収納する第2収納部とを備えたカード収容具である。このカード収容具において、第1収納部と第2収納部との間には、第1の磁性体と、第2の磁性体と、第1および第2の磁性体に挟持された導電体とからなる板状部材が介在される。板状部材は、第1または第2の非接触カードに記録された情報の読取りのために周波数13.56MHzの磁界が印加されたとき−9.54dBの磁界強度減衰率を有し、第1の非接触ICカードを起動させつつ、第2の非接触ICカードの起動は阻止するか、または、第2の非接触ICカードを起動させつつ、第1の非接触ICカードの起動は阻止する。
【0013】
本発明のカード収容具において、導電体は厚さが0.5μmの銅であり、磁性体は周波数13.56MHzの磁界が印加されたとき1より高い比透磁率を有する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複数の非接触ICカードを収納することができ、収納したままの状態でリーダにかざしても混信を起こすことなく、所望の1枚の非接触ICカードのみを起動させて記録された情報を読取ることができるとともに、収納された他の非接触ICカードについてはスキミングを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
なお、以下の説明において、「表側」とは相対的にリーダに近い位置、「裏側」とは相対的にリーダから遠い位置における配置を意味する。したがって、例えば、磁性体および導電体からなる板状部材を非接触ICカードの「表側」に配置するとは、リーダと非接触ICカードとの間に板状部材を配置することを、また、「裏側」に配置するとは、リーダと板状部材との間に非接触ICカードを配置することをそれぞれ表すものとする。さらに、板状部材を非接触ICカードの表側および裏側のいずれに配置する場合であっても、板状部材を構成する磁性体および導電体のうち、磁性体が常にリーダに近い側に配置されるものとする。
【0016】
本発明者は、特許文献1に記載のスキミング防止機能を備えたカードの開発過程において、磁性体であるフェライトについて測定を行い、フェライトが次のような性質を持つことを見出した。すなわち、第一に、フェライト片を非接触ICカードの表側に配置した場合、フェライト片はリーダからの磁界を打消し、非接触ICカードを起動させない。第二に、フェライト片を非接触ICカードの裏側に配置した場合、フェライト片はリーダからの磁界を増幅し、非接触ICカードに記録された情報の読取りを助長する。
【0017】
ここで、このような性質を備えた磁性体と導電体とからなる板状部材を非接触ICカードの裏側に配置した場合には、非接触ICカードは起動されることがわかっているが、その詳細については明らかではない。
【0018】
例えば、図7(a)および(b)の模式図に示すように、第1の非接触ICカード101と第2の非接触ICカード102との間に磁性体40と薄い導電体30とを介在させ、リーダから磁界Aを受けた場合を考える。このとき、第1の非接触ICカード101のみを起動させることを目的としているにもかかわらず、第1の非接触ICカード101および第2の非接触ICカード102がともに起動されてそれぞれ返信Bを行うため、混信が起こる。
【0019】
次に、図8(a)および(b)の模式図に示すように、第1の非接触ICカード101と第2の非接触ICカード102との間に薄い磁性体40と導電体30とを介在させ、リーダから磁界Aを受けた場合を考える。ここでは、導電体30で発生した渦電流により強い反磁界Cが生じ、第1の非接触ICカード101および第2の非接触ICカード102はいずれも起動されず、返信すなわち読取りは行われない。
【0020】
非接触ICカードの規格を考慮すると、この板状部材において−9.54dBの磁界強度減衰率を得ることができれば、図9(a)および(b)に示すように、磁性体40および導電体30の表側にある第1の非接触ICカード101は起動されて返信Bを行い、且つ裏側に位置する第2の非接触ICカード102は起動されず、混信の問題は発生しないと考えられる。しかしながら、どのような材質および厚さの導電体および磁性体を用いればこれを実現できるのかは明らかではない。
【0021】
したがって、そのような導電体と磁性体との組み合わせについて明らかにするため、導電体として銅箔を用い以下のような測定を行った。
【0022】
表1に示すのは、厚さの異なる銅箔の磁界強度減衰率をKEC法により測定した結果である。銅箔の厚さは0.3μm、0.5μm、0.6μmの3種類とした。また、厚さ0.15mmの磁性体についても同様に測定を行い、結果を示してある。
【0023】
ここで使用する磁性体は、周波数13.56MHzの磁界が印加されたときの比透磁率が1よりも高いものであればよく、フェライトに限らない。詳述すると、図10(a)に示すように、比透磁率が低い磁性体401を用いた場合、磁力線の入射角が直角に近くなるため、反磁界Cの生成が大きくなり、情報の読取りを所望する第1の非接触ICカード101が起動されなくなる。一方、図10(b)に示すように、比透磁率が高い磁性体402を用いた場合には、磁力線の入射角が鋭角になるため、反磁界Cの生成が小さくなって、第1の非接触ICカード101には影響を与えない。よって、本発明においては比透磁率の高い磁性体を用いることとする。
なお、ここで、銅箔は銅箔のみ、磁性体は磁性体のみについてそれぞれ測定を行った。
【0024】
【表1】

【0025】
表1より、銅箔および磁性体はいずれもある程度の磁界強度減衰率を示したが、中でも、厚さ0.5μmの銅箔によれば−9.2dBの減衰率を得られることがわかった。
【0026】
続いて、この厚さ0.5μmの銅箔の近傍に厚さ0.15mmの磁性体を配置した場合の磁界強度減衰率について、同様にKEC法により測定した結果を表2に示す。ここでは、銅箔の表側にのみ磁性体を配置した場合、および銅箔の表裏両面に磁性体を配置した場合の測定値を示している。
【0027】
【表2】

【0028】
表2より、銅箔の表側に磁性体を配置すると表1に示した銅箔のみの場合よりも高い減衰率が得られること、ならびに銅箔の表裏に磁性体を配置するとさらに高い減衰率が得られることが明らかになった。すなわち、厚さ0.5μm以上の銅箔の表側のみまたは表裏に磁性体を配置した板状部材を用いれば、前述の−9.54dB以下の磁界強度減衰率を達成することができることがわかった。
【0029】
こうした測定結果を踏まえて再び図9(a)および(b)を参照する。同図において、銅箔30の厚さが0.5μm、磁性体40の厚さが0.15mmであるとき、第1および第2の非接触ICカード101および102がリーダ20からの磁界Aを受けると、銅箔30では渦電流が発生し、反磁界Cが生じる。これにより、第2の非接触ICカード102は起動されない。また、この反磁界Cの生成は第1の非接触ICカード101を起動させないほど大きいものではないので、第1の非接触ICカード101はリーダ20に対して返信Bを行い、第1の非接触ICカード101に記録された情報の読取りが行われる。
【0030】
このような銅箔と磁性体とを用いれば、例えば次のようなカード収容具を作製することができる。
【0031】
図1〜3に示すのは、本発明の第一の実施例による非接触ICカード用スキミング防止機能を備えた財布である。この財布50は、図2に示すように、内側に複数のカードおよび札入れ用ポケットを備え、カード用ポケットには、例えば複数の非接触ICカード102a〜102fを収納することができる。財布50は破線Xで折り畳んだ状態で携帯する。なお、カード用ポケットに収納するカードは必ずしも非接触ICカードでなくともよく、一般的に財布やカード入れに収納する磁気式や紙製のカード等でもよい。
【0032】
図3は、破線Xで折り畳んだ状態の財布50の外観を示し、折り目Xが図中では上側となっている。図示するように、財布50は外ポケット60を備え、ここには非接触式ICカード101を1枚のみ収納可能である。また、外ポケット60の裏側にあたる財布50の内側には、カード102a〜102fを収納するカード用ポケットが位置するものとする。
【0033】
ここで、財布50は全体として、例えば牛革等の皮革により作製される。そして、少なくとも内側のカードおよび札入れ用ポケットと外ポケット60とが配置される部分には、外側の皮革501と内側の皮革502との間に磁性体40と導電体30とが挟み込まれる。このとき、導電体30が財布の内側、磁性体40が財布の外側となる。また、外ポケット60には外側の皮革501と同一の皮革が用いられる。このような構成とすることにより、リーダからの磁界を受けたとき、外ポケット60に収納した非接触ICカード101のみが起動され、財布に収納された他の非接触ICカード102a〜102fは起動されない。
【0034】
本発明の第二の実施例においては、図4の模式図に示すように、導電体30の表裏に磁性体40を配置して、1枚の第1の非接触ICカード101と1枚の第2の非接触ICカード102とをそれぞれ読取り可能とすることもできる。この実施例の場合、リーダ201から磁界A1を受けたときには、反磁界C1の作用により第1の非接触ICカード101のみが返信B1を行う。また、リーダ202から磁界A2を受けたときには、反磁界C2の作用により第2の非接触ICカード102のみが返信B2を行う。こうした構成は、例えば図示しないカードケースとして実現可能である。
【0035】
本発明の各実施例において、厚さ0.5μmの銅箔はスパッタリングにより得るものとするが、他の方法により得ることも可能である。また、本発明の第一および第二の実施例においては銅箔を使用したが、使用する導電体が銅に限られないことは明らかであり、金、銀、銅、アルミニウム等を用いることもできる。
【0036】
また、本発明の他の実施例においては、磁性体を用いずに、銅箔と非接触ICカードとの間に間隙を設けることにより、第一および第二の実施例と同様の効果をもたらすことも可能である。ただし、その場合、銅箔に傷がつくなどの損傷が及んだとき、銅箔の裏側にある非接触ICカードが起動されてしまうことがある。したがって、銅箔と磁性体との間には磁性体を配置して銅箔を保護するのが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0037】
以上、本発明の好適な実施例を説明したが、本発明は財布やカードケースに限定されず、他にも例えば定期乗車券入れ等、非接触ICカードを収容する収容具として様々に実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の第一の実施例による財布を説明する図。
【図2】本発明の第一の実施例による財布を説明する図。
【図3】本発明の第一の実施例による財布を説明する図。
【図4】本発明の第二の実施例を説明する模式図。
【図5】非接触ICカードの動作を説明する模式図。
【図6】スキミング防止機能を備えたカードを使用した場合の非接触ICカードの動作を説明する模式図。
【図7】第1の非接触ICカードと第2の非接触ICカードとの間に磁性体および導電体を介在させた場合における動作を説明する図。
【図8】第1の非接触ICカードと第2の非接触ICカードとの間に磁性体および導電体を介在させた場合における動作を説明する図。
【図9】第1の非接触ICカードと第2の非接触ICカードとの間に磁性体および導電体を介在させた場合における動作を説明する図。
【図10】第1の非接触ICカードと第2の非接触ICカードとの間に比透磁率の異なる磁性体および導電体を介在させた場合における動作を説明する図。
【符号の説明】
【0039】
10 非接触ICカード
101 第1の非接触ICカード
102,102a〜102f 第2の非接触ICカード
20,201,202 リーダ
30 導電体/銅箔
40 磁性体
401 低磁性体
402 高磁性体
50 財布
501 外側の皮革
502 内側の皮革
60 外側ポケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単一の第1の非接触ICカードと、単一または複数の第2の非接触ICカードとを収容可能であり、前記第1の非接触ICカードを収納する第1収納部と、前記第2の非接触ICカードを収納する第2収納部とを備えたカード収容具であって、
前記第1収納部と前記第2収納部との間には、磁性体と導電体とから構成され、前記第1収納部側に前記磁性体を、前記第2収納部側に前記導電体を備えた板状部材が介在され、
前記板状部材は、前記第1の非接触ICカードに記録された情報の読取りのために周波数13.56MHzの磁界が印加されたとき−9.54dBの磁界強度減衰率を有し、前記第1の非接触ICカードを起動させつつ、前記第2の非接触ICカードの起動は阻止することを特徴とするカード収容具。
【請求項2】
単一の第1の非接触ICカードと、単一の第2の非接触ICカードとを収容可能であり、前記第1の非接触ICカードを収納する第1収納部と、前記第2の非接触ICカードを収納する第2収納部とを備えたカード収容具であって、
前記第1収納部と前記第2収納部との間には、第1の磁性体と、第2の磁性体と、前記第1および第2の磁性体に挟持された導電体とからなる板状部材が介在され、
前記板状部材は、前記第1または第2の非接触カードに記録された情報の読取りのために周波数13.56MHzの磁界が印加されたとき−9.54dBの磁界強度減衰率を有し、前記第1の非接触ICカードを起動させつつ、前記第2の非接触ICカードの起動は阻止するか、または、前記第2の非接触ICカードを起動させつつ、前記第1の非接触ICカードの起動は阻止することを特徴とするカード収容具。
【請求項3】
請求項1または2に記載のカード収容具において、
前記導電体は、厚さが0.5μmの銅であり、
前記磁性体は、周波数13.56MHzの磁界が印加されたとき1より高い比透磁率を有することを特徴とするカード収容具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2008−152558(P2008−152558A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−340218(P2006−340218)
【出願日】平成18年12月18日(2006.12.18)
【出願人】(591030488)株式会社大洋 (11)
【Fターム(参考)】