説明

非栄養甘味料および苦味剤を用いた飲料製品

本発明の態様は、少なくとも1種類の非栄養甘味料で甘味を付与され、非栄養甘味料の長引く甘い後味を低減させるのに十分な量の苦味剤化合物をさらに含む、例えば濃縮およびレディ・トゥ・ドリンク飲料配合物などを含む飲料組成物に関する。特定の例証的な実施の形態では、非栄養甘味料は、ステビオール配糖体、羅漢果、タウマチン、モナチン、モネリン、ブラゼイン、スクラロースのうちの1種類以上でありうる。本発明の別の態様は、長引く甘い後味を有する非栄養甘味料と苦味剤化合物とを混合して、混合物が飲料に含まれる場合に、苦味剤化合物が非栄養甘味料の長引く甘い後味を低減させるのに十分な量で存在するような、混合物を製造する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願明細書は、「非栄養甘味料および苦味剤を用いた飲料製品(Beverage Products with Non-Nutritive Sweetener and Bitterant)」という発明の名称で2007年3月14日に出願された、米国特許出願第11/686,260号明細書(代理人整理番号056943.00033)の優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本発明は飲料と、飲料濃縮物などのその他の飲料製品に関する。特に本発明は、非栄養甘味料を取り入れたた配合を有して、改善された香味特性または栄養特性を有する、飲料およびその他の飲料製品に関する。
【背景技術】
【0003】
長年にわたり、さまざまな配合の飲料の製造が知られてきた。改善された新しい配合は、変化する市場の需要を満たすために望ましい。特に例えば代替となるカロリー量を含む代替となる栄養特性を有する飲料に対する市場の需要が認識される。また良好な味、口当たりなどを含む、代替となる香味特性を有する飲料に対する市場の需要が認識される。さらにその配合が、天然成分、すなわち収穫した植物およびその他の天然原料から蒸留、抽出、濃縮されまたは同様に得られて、さらなる加工が限定的であるか、皆無である成分をより多く使用した、飲料および飲料濃縮物などのその他の飲料製品に対する消費者の関心がある。
【0004】
新しい飲料配合物、例えば代替となる甘味料、香味料、香味増強剤などを用いた新しい飲料配合物の開発には、付随する苦味および/またはその他の異味関連した、取り組むべき課題が存在する。さらにこのような課題は、典型的には、代替となる栄養および/または香味特性のために開発された新しい飲料配合物に存在する。また栄養特性、香味、貯蔵寿命、およびその他の目的を含む目的の組合せを充分に満たすことができる、新しい飲料配合物が必要とされている。
【0005】
新しい飲料配合物の開発は障害に直面している。例えば参照によってその全体を本願明細書に援用する特許文献1は、サッカリンまたはステビア抽出物と、アスパルテームとの混合物を含む炭酸飲料が、砂糖を含むものよりも官能的に心地よさが劣る傾向にあることを示唆している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第4,956,191号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって本発明の目的は、飲料およびその他の飲料製品を提供することである。本発明の少なくとも特定の実施の形態(すなわち必ずしも本発明の全ての実施の形態ではない)の目的は、望ましい呈味特性を有する飲料およびその他の飲料製品を提供することである。本発明の少なくとも特定の(しかし必ずしも全てではない)実施の形態の目的は、改善された配合を有する飲料およびその他の飲料製品を提供することである。本発明または本発明の特定の実施の形態のこれらのおよびその他の目的、特徴、および利点は、以下の開示および典型的な実施の形態の説明から当業者には明白になるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1つの態様によれば、長引く甘い後味を有する少なくとも1種類の非栄養甘味料を含んでなる非栄養甘味料成分で甘味付けされ、長引く甘い後味を低減させる(すなわち部分的に、実質的にまたは完全に排除する)のに十分な量で苦味剤をさらに含んでなる、飲料と、飲料濃縮物などの飲料製品が提供される。特定の典型的な実施の形態では、苦味剤は、配合中で知覚できない量(すなわち濃度またはレベル)、すなわちその味覚閾値未満で、対象とする飲料配合物に使用される。すなわち苦味剤は、大抵の消費者が、飲料中で独立した、または特徴的な香味として苦味剤の香味を検出するのに要する量未満の量で使用される。特定の典型的な実施の形態では、長引く甘い後味を有する非栄養甘味料は、例えば砂糖、高果糖コーンシロップ(HFCS)などの栄養甘味料と、対象とする配合中で長引く甘い後味を低減させる(すなわち部分的にまたは完全に隠し、または別のやり方で減少させまたは完全に排除する)のに有効な苦味剤と共に使用される。
【0009】
別の態様によれば、カロリー低減飲料、または対応する濃縮物が提供される。開示の本態様に従ったカロリー低減飲料は、飲料に長引く甘い後味を与える非栄養甘味料成分(場合によっては、便宜上単に非栄養甘味料と本明細書で称される)で甘味付けされ、1つ以上の非栄養甘味料を含んでなり、苦味剤、すなわち少なくとも1種類の苦味剤化合物を非栄養甘味料の長引く甘い後味を低減させるのに十分な量でさらに含んでなる。特定の実施の形態では、苦味剤はリモニンを含んでなる。特定の実施の形態では、苦味剤はリモニンとナリンギンの混合物を含んでなる。カロリー低減飲料は、1つ以上の非栄養甘味料で完全に甘味付けされても、または栄養性および非栄養甘味料の組合せで甘味付けされてもよい。
【0010】
長引く甘い後味とは、カロリー低減飲料を飲み込んだ後に消費者の口内に残る、カロリー低減飲料中の1つ以上の非栄養甘味料によって、少なくともある程度引き起こされる甘い香味を指す。本明細書での用法では、長引く甘い後味は、ショ糖またはHFCS甘味飲料に付随する知覚される甘味の時間を超えて延長する。全ての人工甘味料および非栄養性天然甘味料は、ショ糖またはHFCSについて知覚される甘味時間を大きく超える甘味消滅時間を有する。本明細書での用法では「苦味剤」とは化合物または化合物の組合せであり、例えば場合によってはその化合物が、件の飲料製品中で苦味剤として有効なその他の成分も有する材料として添加される。例えば苦味剤が複数の苦味剤化合物である特定の典型的な実施の形態では、このような化合物は、同一属内のいくつかの異なる果実種から、または異なる属の種から濃縮され、抽出され、または別のやり方で誘導されてもよい。特定の典型的な実施の形態では、苦味剤は柑橘類果実および/または柑橘類ジュースから得られた1つ以上の化合物を含んでなる。特定の典型的な実施の形態では、苦味剤はリモニンを含んでなる。特定の典型的な実施の形態では、苦味剤はリモニンとナリンギンの混合物を含んでなる。開示される飲料の特定の典型的な実施の形態では、飲料中の苦味剤の重量%は、例えば約1ppm〜約250ppmなど、約50ppt〜500ppmである。
【0011】
特に断りのない限り、非栄養甘味料または非栄養甘味料成分への本明細書での言及は、1つ以上の非栄養甘味料を意味する。すなわち非栄養甘味料は、単一甘味料または非栄養甘味料の組合せであってもよい。複数の非栄養甘味料が用いられる実施の形態では、それらの1つ以上が長引く甘い後味に寄与してもよい。異なる長引く甘い後味には、異なる非栄養甘味料が寄与してもよく、この開示によれば、苦味剤成分を使用して、このような複数の長引く甘い後味の1つ以上を低下させてもよい。特定の典型的な実施の形態では、同一苦味剤化合物が複数の異なる長引く甘い後味を低減させる。別の実施の形態では、使用される複数の苦味剤化合物は、複数の長引く甘い後味を低減させるのに各様に有効である。
【0012】
別の態様によれば、カロリー低減飲料濃縮物が提供される。特定の典型的な実施の形態では、飲料濃縮物はシロップである。さらに他の典型的な実施の形態では、飲料濃縮物は乾燥粉末ミックスである。カロリー低減飲料濃縮物は、非栄養甘味料、すなわち少なくとも1種類の非栄養甘味料で甘味付けされ、非栄養甘味料の長引く甘い後味を低減させるのに十分な量で、苦味剤成分、すなわち少なくとも1種類の苦味剤化合物をさらに含んでなる。特定の典型的な実施の形態では、苦味剤はリモニンを含んでなる。選ばれた実施の形態では、飲料濃縮物中で複数の苦味剤化合物が利用される。特定の典型的な実施の形態では、複数の苦味剤は複数の植物種を原料とする。特定のこのような実施の形態では、ナリンギンおよびリモニンの双方が苦味剤として共に利用される。特定の典型的な実施の形態では、飲料濃縮物中の苦味剤の重量%は、例えば約1ppm〜約250ppmなど、50ppt〜500ppmである。
【0013】
本発明の別の態様は、例えば乾燥、液体またはその他の形態であり、非栄養甘味料と、非栄養甘味料の長引く甘い後味を低減させるのに十分な量の苦味剤との混合物を含有する製品である、甘味料製品に関する。特定の典型的な実施の形態では、苦味剤はリモニンを含んでなる。特定の典型的な実施の形態では、苦味剤はリモニンとナリンギンを含んでなる。このような混合物中の苦味剤は、少なくとも特定の実施の形態では、(食物中の混合物について推奨または意図される使用レベルにおいて)知覚できない量、すなわち食物中で独立して知覚される苦い香味を生じるのに不十分な量で存在する。知覚できない量、知覚できない濃度および知覚できないレベルという用語は、本明細書および特許請求の範囲で、知覚できない量、知覚できない濃度、および知覚できないレベルという用語と同義的に使用される。特定の実施の形態では製品は甘味料を保有し、すなわち非栄養甘味料と苦味剤との混合物の所定の1回量を保有する、1つ以上のパッケージを含んでなる。開示の本態様に従った特定の実施の形態では、混合物を水溶液またはその他の食物、例えば甘味付けする飲料と混合するための説明書もまた提供される。別の実施の形態では、説明書を省いてもよい。1つ以上の苦味剤化合物は、混合物中に所定量で、すなわち例えば食物中の非栄養甘味料の長引く甘い後味を隠すなど、低減させるのに有効な量で存在する。
【0014】
本明細書で開示される飲料およびその他の飲料製品の特定の典型的な実施の形態の以下の説明の利益を所与として、当業者は、本発明の少なくとも特定の実施の形態が、望ましい呈味特性、栄養特性などを提供するのに適した改善されたまたは代替となる配合を有することを理解するであろう。当業者は、以下の典型的な実施の形態の説明から、本発明または本発明の特定の実施の形態のこれらおよびその他の態様、特徴、および利点をより良く理解するであろう。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示に従った飲料およびその他の飲料製品は、多数の異なる特定の配合または構成のいずれかを有してもよいと解されるものとする。本開示に従った飲料製品の配合は、製品の意図される市場区分、その所望の栄養特性、香味特性などの要因次第で、ある程度、変動しうる。例えば下述の飲料配合物のいずれかを含む特定の飲料の実施の形態の配合にさらなる成分を添加することは、一般に任意の選択であろう。追加的な(すなわちより多くのおよび/またはその他の)甘味料を添加してもよく、任意のこのような配合に、香味料、電解質、ビタミン、フルーツジュースまたはその他の果実製品、味物質、マスキング剤など、香味増強剤、および/または炭酸を典型的に添加して、味、口当たり、栄養特性などを変化させることができる。一般に本開示に従った飲料は、典型的に少なくとも水、甘味料、酸味料、および香味料、および典型的に酸味料、着色剤、および/または炭酸もまた含んでなる。この開示に従った少なくとも特定の配合に好適であろう典型的な香味料としては、コーラ香味料、柑橘系香味料、スパイス香味料、その他が挙げられる。発泡性のために二酸化炭素の形態で炭酸を添加してもよい。その他の成分、製造技術、所望の貯蔵寿命などに応じて、必要に応じて保存料を追加できる。随意的に、カフェインを添加できる。本明細書で開示される飲料の特定の例示的実施の形態は、特徴的に炭酸水、甘味料、コーラナッツ抽出物および/またはその他の香味料、カラメル色素、リン酸、および随意的にその他の成分を含有するコーラ風味の炭酸飲料である。追加的および代替となる適切な成分は、本開示の利益を所与として、当業者によって認識されるであろう。
【0016】
本明細書で開示される飲料製品としては、飲料、すなわちレディ・トゥ・ドリンク液剤、飲料濃縮物などが挙げられる。飲料としては、例えば炭酸および非炭酸清涼飲料、ファウンテン飲料、冷凍レディ・トゥ・ドリンク飲料、コーヒー飲料、茶飲料、乳飲料、粉末清涼飲料、ならびに液体、スラリー、または固体濃縮物、フレーバーウォーター、機能性飲料(enhanced water)、フルーツジュースおよびフルーツジュース風味の飲料、スポーツドリンク、およびアルコール製品が挙げられる。予定される飲料濃縮物の少なくとも特定の典型的な実施の形態は、最初の水量を用いて調製され、それに追加的成分が添加される。濃縮還元(full strength)の飲料組成物は、濃縮物にさらなる水量を添加することで飲料濃縮物から形成できる。典型的に例えば濃縮還元飲料は、およそ1部の濃縮物とおよそ3部〜およそ7部の水とを合わせることで、濃縮物から調製できる。特定の典型的な実施の形態では、濃縮還元飲料は1部の濃縮物と5部の水とを合わせることで調製される。特定の典型的な実施の形態では、濃縮還元の飲料を形成するのに使用される追加的な水は炭酸水である。その他の特定の実施の形態では、濃縮還元飲料は、濃縮物の形成およびその後の希釈なしに直接調製される。
【0017】
水は飲料中の基本成分である。本明細書で開示されるのは、典型的にその中に残りの成分が溶解、乳化、懸濁または分散する、媒体または主要な液体部分である。本明細書で開示される飲料の特定の実施の形態の製造において純水が使用でき、飲料の味、臭気または外観に悪影響を及ぼさないように、標準飲料品質の水を用いることができる。水は典型的に無色透明で、不快なミネラル、味覚および臭気がなく、有機物を含まず、アルカリ度が低く、飲料生産時に適用される産業および政府の標準規格に基づいて許容可能な微生物学的品質である。特定の典型的な実施の形態では、水は飲料の約80%〜約99.9重量%のレベルで存在する。少なくとも特定の典型的な実施の形態では、本明細書で開示される飲料および濃縮物で使用される水は「処理水」であり、これは米国特許第7,052,725号明細書で開示されるカルシウムなどを随意的に追加する前に、水の全溶解固形物を低減させるように処理された水を指す。処理水を製造する方法については当業者に知られており、脱イオン化、蒸留、濾過、および逆浸透(「r−o」)が挙げられる。特に「処理水」、「精製水」、「脱塩水」、「蒸留水」、および「r−o水」という用語は、本考察において一般に同義であるものと理解され、それから実質的に全てのミネラル含有物が除去されて、典型的に例えば250ppmの全溶解固形物などの約500ppm以下の全溶解固形物を含有する水を指す。
【0018】
本明細書での用法では「味」とは、甘味の知覚、甘味の知覚の一時的作用、すなわち開始および持続時間、例えば苦さおよび金属味などの異味、残留知覚(後味)、および例えばボディや厚みなどの触覚知覚の組合せを指す。本明細書での用法では、「完全カロリー」の飲料配合物とは、栄養甘味料で完全に甘味付けされたものである。「栄養甘味料」という用語は、一般に典型的な使用量で、顕著なカロリ−量を提供する甘味料を指し、例えば248g(8オンス)で提供される飲料が約5カロリーを超える。本明細書での用法では「強力な甘味料」とは、砂糖の少なくとも2倍の甘さがある甘味料、すなわち重量を基準にして、同等の甘味を達成する砂糖の1/2未満の重量しか必要としない甘味料を意味する。例えば強力な甘味料は、砂糖で糖度10のレベルに甘味付けされた飲料と同等の甘味を達成するのに、砂糖の重量の2分の1未満しか必要としない。強力な甘味料としては、栄養甘味料(例えば羅漢果ジュース濃縮物)および非栄養甘味料(例えば典型的に羅漢果粉末)の双方が挙げられる。さらに非栄養甘味料には、天然の非栄養甘味料(例えばステビオール配糖体、羅漢果など)と人工の非栄養甘味料(例えばネオテームなどの双方が含まれる。しかしながら、本明細書で開示される天然飲料製品では、天然の強力甘味料のみが用いられる。特定の強力な甘味料の一般に許容される有効性の数値として、例えば、下記のものが挙げられる:
チクロ 砂糖の30倍の甘さ
ステビオサイド 砂糖の100〜250倍の甘さ
モグロサイドV 砂糖の100〜300倍の甘さ
レバウディオサイドA 砂糖の150〜300倍の甘さ
アセスルファム−K 砂糖の200倍の甘さ
アスパルテーム 砂糖の200倍の甘さ
サッカリン 砂糖の300倍の甘さ
ネオヘスペリジン・ジヒドロカルコン 砂糖の300倍の甘さ
スクラロース 砂糖の600倍の甘さ
ネオテーム 砂糖の8,000倍の甘さ
本明細書での用法では「非栄養甘味料」とは、典型的な使用量で顕著なカロリー量を提供しないもの、すなわち砂糖の糖度10と同等の甘さを達成するのに、248g(8オンス)で提供される飲料あたり約5カロリー未満のカロリーを与えるもののことをいう。本明細書での用法では「カロリー低減飲料」とは、完全カロリーのもの、典型的に既に商品化された完全カロリーのものと比較して、248g(8オンス)で提供される飲料あたりのカロリーが少なくとも25%低減された飲料を意味する。本明細書での用法では「低カロリー飲料」は、248g(8オンス)で提供される飲料あたり40カロリー未満を有する。本明細書での用法では「ゼロカロリー」または「ダイエット」とは、例えば248g(8オンス)で提供される飲料あたり5カロリー未満を有することを意味する。
【0019】
本明細書に開示される飲料製品の天然の実施の形態は、それらが通常は食品中に存在するとは予想されないであろう人工または合成のもの(供給源にかかわらず、任意の着色料を含む)を含まないという点において、天然である。従って、本明細書では、「天然」の飲料組成物は、次の指針に従って定義される:天然成分の原料は、天然に存在するか、または由来する。発酵および酵素を含む生合成を用いることはできるが、化学薬品を用いた合成は利用しない。人工着色料、保存料、および香味料は天然成分とは見なさない。成分は、ある特定の技術を通じて処理または精製して差し支えなく、これら技術としては、少なくとも、物理的処理、発酵、および酵素分解が挙げられる。適切な処理および精製技術には、少なくとも、吸収、吸着、凝集、遠心分離、細断(chopping)、加熱調理(焼く、揚げる、茹でる、ローストする)、冷却、切断、クロマトグラフィー、コーティング、結晶化、消化(digestion)、乾燥(噴霧、フリーズドライ、真空)、蒸発、蒸留、電気泳動、乳化、カプセル化、抽出、押出、ろ過、発酵、粉砕、煮出し(infusion)、軟化(maceration)、微生物学的処理(レンネット、酵素)、混合、剥離、パーコレーション、冷蔵/冷凍、圧搾、浸出(steeping)、洗浄、加熱、イオン交換、凍結乾燥、浸透、沈殿、塩析、昇華/凝華、超音波処理、濃縮、凝集(flocculation)、均一化、再構成、酵素分解(天然に存在する酵素を使用する)が挙げられる。加工助剤(清澄剤、触媒、凝集剤、ろ過助剤、および結晶化抑制剤などを含む、食品成分の魅力または有用性を高めるための製造上の助剤として用いられる物質として現在定義される。21 CFR §170.3(o)(24)参照。)は、二次的添加物(incidental additives)とみなされ、適切に除去される場合には使用して差し支えない。
【0020】
本明細書で開示される飲料の様々な実施の形態で使用するのに適した甘味料としては、栄養性および非栄養性天然および人工または合成甘味料が挙げられる。適切な非栄養甘味料およびこのような甘味料の組合せは、所望の栄養特性、飲料の呈味特性、口当たり、およびその他の官能要因について選択される。少なくとも特定の典型的な実施の形態に適した非栄養性人工甘味料としては、例えばアスパルテーム、ネオテーム、およびアリテームなどのペプチド系の甘味料、および、例えばサッカリンナトリウム、サッカリンカルシウム、アセスルファムカリウム、サイクラミン酸ナトリウム、サイクラミン酸カルシウム、ネオヘスペリジン・ジヒドロカルコン、およびスクラロースなどの非ペプチド系の甘味料が挙げられる。アリテームは、沈殿を形成することが知られているカラメル含有飲料にはあまり望ましくないであろう。特定の典型的な実施の形態では、飲料製品は甘味料として単独で、またはその他の甘味料と共にアスパルテームを用いる。その他の特定の典型的な実施の形態では、甘味料はアスパルテームおよびアセスルファムカリウムを含んでなる。少なくとも特定の典型的な実施の形態に適したその他の非栄養甘味料としては、例えばソルビトール、マンニトール、キシリトール、グリチルリチン、D−タガトース、エリスリトール、メソ−エリスリトール、マリトール、マルトース、乳糖、フルクト−オリゴ糖類、羅漢果粉末と、例えばレバウディオサイドA、ステビオサイドなどのレバウディオサイド類のようなステビオール配糖体と、アセスルファム、アスパルテーム、その他のジペプチド、チクロ、スクラロース、サッカリン、キシロース、アラビノース、イソモルト、ラクチトール、マルチトール、トレハロース、およびリボースと、タウマチン、モネリン、ブラゼイン、L−アラニン、およびグリシンなどのタンパク質甘味料、および関連化合物、それらの任意の混合物が挙げられる。羅漢果粉末、例えばレバウディオサイドAやステビオサイドなどのレバウディオサイド類のようなステビオール配糖体、および関連化合物は、下でさらに詳しく論じるように天然の非栄養甘味料である。本明細書で開示される飲料製品の特定の実施の形態において、非栄養甘味料の異味を隠すための1つ以上の苦味剤を用いて、(例えば単独で、または栄養甘味料と併せた非栄養甘味料の1つまたは組合せなどの)適切な非栄養甘味料を選択することは、本開示の利益を所与として当業者の能力の範囲内であろう。
【0021】
本明細書で開示される飲料の少なくとも特定の典型的な実施の形態では、甘味料成分として、ショ糖、液体ショ糖、果糖、液体果糖、ブドウ糖、液体ブドウ糖、例えばリンゴ、チコリ、蜂蜜などの天然原料から得られる、例えば高果糖コーンシロップなどのブドウ糖果糖シロップ、転化糖、メープルシロップ、メープル糖、蜂蜜、例えば甘しゃ糖蜜(1番糖蜜、2番糖蜜、廃糖蜜、およびテンサイ糖蜜など)などのブラウンシュガー糖蜜、サトウモロコシシロップ、羅漢果ジュース濃縮物および/またはその他などの栄養性の結晶または液体の天然甘味料が挙げられる。このような甘味料は、所望される飲料の甘味レベルに応じて、約6%〜約16重量%などの飲料の約0.1%〜約20重量%の量で、少なくとも特定の典型的な実施の形態中に存在する。所望される飲料の均一性、テクスチャ、および味を達成するために、本明細書で開示される天然飲料製品の特定の典型的な実施の形態では、一般に飲料産業で用いられるような規格化された液糖を使用できる。典型的にこのような規格化された甘味料は、飲料の香味、色または粘稠度に悪影響を及ぼすこともあり得る微量の非糖類固形分を含まない。
【0022】
甘味料は、摂取および飲料での使用に適した食用消耗品である。「食用消耗品」とは、ヒトまたは動物が摂取する食物または飲料、または食物または飲料の成分を意味する。本明細書でおよび特許請求の範囲で使用される甘味料または甘味料は、飲料に甘味を提供する、すなわち味覚によって甘いと知覚される、栄養性または非栄養性の天然または合成飲料成分または添加剤(またはそれらの混合物)でありうる。香味剤および甘味料の知覚は、要素の相互関係にある程度に左右されるかもしれない。香味および甘味はまた別々に知覚されるかもしれず、すなわち香味および甘味の知覚は、互いに依存しても互いに独立していてもよい。例えば大量の香味剤を使用すると少量の甘味料が容易に知覚されるかもしれず、逆もまた然りである。したがって香味剤と甘味料の間の経口および嗅覚相互作用には、要素の相互関係が伴いうる。
【0023】
強力な非栄養甘味料は、典型的にそれらの甘味付け能力、飲料が市販される国の任意の適用される規制条項、飲料の所望レベルの甘味などに応じて、約30ml(1液量オンス)の飲料あたりミリグラムレベルで用いられる。本明細書で開示される飲料製品の様々な実施の形態で使用するための適切な追加的または代替となる甘味料を選択することは、本開示の利益を所与として、当業者の能力の範囲内である。
【0024】
上述のように、本明細書で開示される飲料の少なくとも特定の典型的な実施の形態は、甘味付けのために、例えばレバウディオサイドAやステビオサイドなどのレバウディオサイドのようなステビオール配糖体、または関連化合物、またはそれらの任意の混合物を用いる。これらの化合物はステビア植物体からの抽出などによって得ることができる。ステビア(例えばアマハステビア(Stevia rebaudiana Bertoni))は、甘味のある植物である。葉は天然の甘いジテルペングリコシドの複合混合物を含有する。例えばレバウディオサイドA、ステビオサイドなどのレバウディオサイドのようなステビオール配糖体は、甘味に寄与するステビアの成分である。典型的にこれらの化合物は、ステビオサイド(4〜13%乾燥重量)、ステビオールビオサイド(微量)、ならびにレバウディオサイドA(2〜4%)、レバウディオサイドB(微量)、レバウディオサイドC(1〜2%)、レバウディオサイドD(微量)、およびレバウディオサイドE(微量)を含むレバウディオサイド類、およびズルコサイドA(0.4〜0.7%)を含む。次の非甘味成分もまた、ステビア植物の葉に存在することが確認されている:ラブダン、ジテルペン、トリテルペン、ステロール、フラボノイド、揮発油成分、色素、ガム、および無機物質。
【0025】
様々な異なる綴りと発音があり、本明細書で場合によってはLHGと略記される甘味料羅漢果は、ウリ科(Cucurbitaceae)、ジョリフィエア族(Joliffieae)、トラジアンチナエ亜族(Thladianthinae)、ラカンカ属(Siraitia)の植物の果実から得ることができる。LHGは、S.グロスベノリイ(grosvenorii)、S.シアメンシス(siamensis)、S.シロマラドジャエ(silomaradjae)、S.シッキメンシス(sikkimensis)、S.アフリカナ(africana)、S.ボルネエンシス(borneensis)、およびS.タイワニアナ(taiwaniana)属/種から得られることが多い。適切な果実としては、羅漢果と称されることが多いS.グロスベノリイ(grosvenorii)属/種のものが挙げられる。LHGはトリテルペン配糖体またはモグロサイドを含有し、その構成物はLGH甘味料として使用されうる。羅漢果は、天然栄養性または天然非栄養甘味料として提供できる強力な甘味料である。例えば羅漢果ジュース濃縮物は栄養甘味料でありうるが、羅漢果粉末は非栄養甘味料でありうる。羅漢果はジュースまたはジュース濃縮物、粉末などとして使用できる。好ましくは、LHGジュースは、例えば0.1%〜約15%などの少なくとも約0.1%のモグロサイド、好ましくはモグロサイドV、モグロサイドIV、11−オキソ−モグロサイドV、シアメノサイド、およびそれらの混合物を含有する。LHGは、例えば参照によってその全体を本願明細書に援用する米国特許第5,411,755号明細書に記載されるように生産できる。その他の果実、野菜または植物からの甘味料もまた、少なくとも本明細書で開示される飲料の特定の典型的な実施の形態中で、天然または加工甘味料または甘味増強剤として使用してもよい。
【0026】
本発明の態様は、飲料中の非栄養甘味料の長引く甘い後味を隠すのに十分な量(すなわち複数の苦味剤化合物が共に用いられる場合は総計)で、例えば1つ以上の苦味剤化合物などの苦味剤成分を含んでなるカロリー低減飲料に関する。特定の典型的な実施の形態では、苦味剤は柑橘類の苦味剤を含んでなる。特定の典型的な実施の形態では、苦味剤はナリンギンおよび/またはリモニンを含んでなり、長引く後味を隠す。柑橘類苦味剤を得る方法は当業者に知られている。説明に役立つ実例として、どちらもその全体を参照によって援用する米国特許第6,544,577号明細書および米国特許第6,054,168号明細書は、柑橘類果実から柑橘類苦味剤ナリンギンおよびリモニンを得るための方法とシステムについて開示している。苦味剤を得るための開示された一方法によれば、柑橘類果実またはそれらのジュースをダイアフィルトレーションするステップを行ってもよい。そこに開示される特定の実施の形態では、苦味剤総量の半分以上がフルーツジュースから取り出される。
【0027】
天然苦味剤のレベルは原料果実によって変動するが、通常のブドウ果実原料には、典型的な範囲である約500ppm〜約1200ppmのナリンギンが存在し、オレンジ原料では約5ppm〜約100ppmのリモニンが一般的である。上の説明に役立つ実例は、苦味剤原料として直接オレンジおよびブドウ果実に言及するが、当業者は本開示を考慮して、非柑橘類果実を含むその他の果実を利用してもよいことを容易に理解するであろう。特定の実施の形態では、複数の苦味剤は同一属内のいくつかの果実種に由来する。別の実施の形態では用いられる苦味剤は、有機の異なる属、または例えばココア、茶、コーヒー、穀物、野菜、ナッツ、ビール、ワインなどのその他の無関係の原料からのものである。
【0028】
本開示を通読することにより、当業者は、複数の要因のいずれかに応じて、例えば抽出または別のやり方でそれらを得る、苦味剤を得るための様々な方法とシステムが変動し、量および苦味剤成分中で利用される特定の苦味剤についても同様であることを容易に理解するであろう。方法、システム、および成分に影響を与えるかもしれない典型的な要因としては、対象とする特定の飲料またはその他の製品に所望される香味特性、製品に意図される流通および保存、経済的検討事項、製品中の非栄養甘味料濃度、製品中のその他の成分の選択および量が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0029】
苦味剤は、例えば固体、水溶液またはスラリーを含む異なる物理的状態および/または形態で、製造、流通、および/または保存されてもよい。特定の実施の形態では、水溶液を導入および/または除去して、状態または形態を改変してもよい。様々な水溶液は、例えば水、随意的に炭酸水または化合物とは異なる濃度を有する苦味剤を含んでもよい。同様に、例えば固体、水溶液またはスラリーを含む異なる物理的状態および/または形態で、例えば苦味剤と、甘味料などの非栄養甘味料とを含んでなる甘味料の1回分を製造、流通、および/または保存してもよい。
【0030】
本発明の一態様によれば、レディ・トゥ・ドリンク飲料、または粉末またはシロップのような濃縮物などの飲料製品中で非栄養甘味料と併せて、知覚できない量の苦味剤化合物が使用される。本明細書での用法では「知覚できない量の苦味剤」という用語は、飲料またはその他の食物の香味特性を改変するが、それ自体が食物の苦味に寄与していることは知覚できない、苦味剤の量または濃度を意味する。したがってこのような飲料を摂取する人は、本開示に従って配合に添加された苦味剤から苦味を認識しない。しかし対照的に、1つは苦味剤成分あり、もう1つは苦味剤成分なしの実質的に複製である配合を比較すると、典型的な消費者は、例えばこのような長引く後味の排除などの長引く甘い後味の望ましい低下を検知できる。
【0031】
本開示の別の態様は、非栄養甘味料(本明細書でも1つ以上の非栄養甘味料を意味する)と苦味剤とを含有する非飲料製品に関する。すなわち上で開示されるように、本開示の別の態様は、非栄養甘味料と苦味剤とを含有する消費者が使用するのに適した甘味料などの甘味料製品を提供する。このような消費者が使用するのに適した甘味料製品の少なくとも特定の典型的な実施の形態中の苦味剤成分は、特に例えば甘味料製品の使用に際して消費者が特定の説明書に従えば、少なくとも1種類の非栄養甘味料の長引く甘い後味を低減させるのに十分である、知覚できない量で存在する。
【0032】
特定の実施の形態では、甘味料がその中で保存、流通、および使用できる、複数の1回量のパッケージまたは小分け包装の形態で製品が提供される。したがって例えばこのようなパッケージは、非栄養甘味料と、非栄養甘味料の長引く甘い後味を隠すための1つ以上の苦味剤化合物との乾燥または濃縮液体甘味料混合物を保有して保存する。特定の典型的な実施の形態では、例えば混合物を特定の飲料またはその他の食物と合わせるため、一般に甘味料として使用するため、水溶液中で使用するなどのために、甘味料混合物の使用説明書が提供される。説明書は、例えば甘味料混合物を含有するボール箱の外側、および/または甘味料混合物の1回量を保有する小分け包装の外側など、製品包装外側の印刷などの任意の形態で提供されてもよい。別の実施の形態では、説明書は、例えば1つ以上の可読表面の印刷など、製品中に含まれる別の挿入物上に提供されてもよい。
【0033】
特定の典型的な実施の形態では、消費者は使用する甘味料混合物の量を承知しており、または使用量が容易に推定されるために、説明書は必要でなく提供されない。一例としてコーヒーまたはその他の飲料中で甘味料の包みを使用する消費者は、一般に一定体積の飲料あたり一定数の甘味料の包みを使用する。例えば消費者は、甘味料が砂糖、アスパルテーム、スクラロースなどであるかどうかに関わらず、慣例として2個の30.98g(1オンス)包みの甘味料をコーヒーに入れるであろう。したがって製品の特定の実施の形態は、甘味料混合物をコーヒーまたはその他の水性飲料に添加するための説明書を含まなくてもよい。甘味料の苦味剤成分の1つ以上の苦味剤化合物は、非栄養甘味料の長引く甘い後味を隠す。上で開示されるように、少なくとも特定の典型的な実施の形態では、苦味剤成分は甘味料混合物中に知覚できない量で存在する。
【0034】
本明細書で開示される飲料で使用される酸は、例えば飲料の味に酸味を与え、美味性を高め、口渇を癒す効果を増大させ、甘味を修正して、保存料としての穏やかな作用を含む、いくつかの機能のいずれか1つ以上を果たすことができる。適切な酸については既知であり、本開示の利益を所与として当業者には明白であろう。本明細書で開示される飲料製品のいくつかまたは全ての実施の形態で使用するのに適した典型的な酸としては、リン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、ギ酸、アスコルビン酸、フマル酸、グルコン酸、コハク酸、マレイン酸、およびアジピン酸、およびそれらの任意の混合物が挙げられる。酸は例えば溶液の形態で、飲料に所望のpHを提供するのに十分な量で使用できる。典型的に酸味料の1つ以上の酸が、使用される酸味料、所望のpH、その他の使用成分などに応じて、合計で例えば飲料の0.1%〜0.25重量%などの飲料の約0.05%〜約0.5重量%など、飲料の約0.01%〜約1.0重量%の量で使用される。本明細書で開示される飲料の少なくとも特定の典型的な実施の形態のpHは、約2.0〜約5.0.の範囲内の値でありうる。特定の典型的な実施の形態中の酸は、飲料の風味を高める。過度の酸は飲料の風味を損ない、酸味またはその他の異味をもたらす可能性がある一方、少な過ぎる酸は飲料の味を味気ないものにする可能性がある。
【0035】
選択される特定の酸または酸群および使用量は、その他の成分、飲料製品の所望の貯蔵寿命、ならびに飲料pH、滴定酸度、および味に対する影響にある程度左右される。当業者は、本開示の利益を所与として、調製する飲料製品がアスパルテームなどのペプチド系の人工甘味料を含有する場合、得られる飲料組成物を特定のpH未満に維持して、人工甘味料の甘味効果を保つのが最善であることを認識するであろう。カルシウム強化飲料の形成においてカルシウム塩の存在はpHを増大させるので、塩の溶解を助け、人工甘味料の安定性に望ましいpHを保つための追加的な酸が必要になる。組成物の滴定酸度を増大させる飲料組成物中の追加的な酸の存在は、得られる飲料により強い酸味(tart)または酸味(sour)をもたらすであろう。本明細書で開示される飲料製品の任意の特定の実施の形態の酸味料成分について、適切な酸または酸の組合せ、およびこのような酸の量を選択することは、本開示の利益を所与として、当業者の能力の範囲内であろう。
【0036】
本明細書に開示される飲料製品の特定の典型的な実施の形態はまた、pHを調整するため、少量のアルカリ化剤を含めてもよい。このような薬剤としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、および炭酸カルシウムが挙げられる。例えば、アルカリ化剤の水酸化カリウムは、約0.02重量%〜約0.04重量%の量で使用して差し支えなく、特定の飲料では約0.03%の量が一般的である。量は、当然ながら、アルカリ化剤の種類、および調節すべきpHの程度に応じて決まるであろう。
【0037】
本明細書で開示される飲料製品は、随意的に香味料組成物、すなわち例えば天然および合成フルーツ香味料、植物香味料、その他の香味料、およびそれらの混合物などの1つ以上の香味成分を含有する。本明細書での用法では「フルーツ香味料」という用語は一般に種子植物の可食繁殖部分に由来する香味料を指す。例えばバナナ、トマト、クランベリーなど種に甘い果肉が付随するもの、および小さな多肉質のベリーを有するものの双方が含まれる。ベリーという用語はまた、複合果、すなわち「真の」ベリーではないが、一般にベリーとして認識されている果実も含めて本明細書で使用される。「フルーツ香味料」という用語には、天然原料に由来するフルーツ香味料を模して作られた合成的に調製された香味料もまた含まれる。適切な果実またはベリー源の例としては、ベリー全体またはその部分、ベリージュース、ベリージュース濃縮物、ベリーピューレおよびその配合物、乾燥ベリー粉末、乾燥ベリージュース粉末などが挙げられる。
【0038】
典型的なフルーツ香味料としては、例えばオレンジ、レモン、ライムなどの柑橘類香味料、ブドウ果実、およびリンゴ、ブドウ、チェリー、およびパイナップル香味料などの香味料、およびそれらの混合物が挙げられる。特定の典型的な実施の形態では、飲料濃縮物および飲料は、例えばジュース濃縮物またはジュースなどのフルーツ香味料成分を含んでなる。本明細書での用法では「植物香味料」という用語は、果実以外の植物部分に由来する香味料を指す。したがって植物香味料は、堅果、樹皮、根、および葉の精油および抽出物に由来する香味料を含むことができる。「植物香味料」という用語には、天然原料に由来する植物香味料を模して作られた合成的に調製された香味料もまた含まれる。このような香味料の例としては、コーラ香味料、茶香味料などとそれらの混合物が挙げられる。香味料成分はまた、様々な上述の香味料の配合物をさらに含んでなることができる。飲料濃縮物および飲料の特定の典型的な実施の形態では、コーラ香味料成分または茶香味料成分が使用される。本発明の飲料に香味特性を与えるのに有用な香味成分の特定の量は、選択される香味、所望の香味印象、および香味成分の形態に左右されるであろう。当業者は、本開示の利益を所与として、使用される特定の香味成分の量を容易に判断し、所望の香味印象を達成できるであろう。
【0039】
本明細書で開示される飲料製品の少なくとも特定の典型的な実施の形態で使用するのに適したジュースとしては、例えば果実、野菜およびベリーのジュースが挙げられる。本発明では、ジュースを濃縮物、ピューレ、ストレート(single strength)のジュースの形態、またはその他の適切な形態で用いることができる。「ジュース」という用語は、本明細書での用法では、フルーツ、ベリー、または野菜のストレートジュース、ならびに濃縮物、ピューレ、ミルクおよびその他の形態を含む。随意的に複数の異なるフルーツ、野菜および/またはベリーのジュースをその他の香味料と組み合わせて、所望の香味を有する飲料を作り出すことができる。適切なジュース源の例としては、プラム、プルーン、ナツメヤシ、スグリ、イチジク、ブドウ、レーズン、クランベリー、パイナップル、桃、バナナ、リンゴ、西洋ナシ、グァバ、アプリコット、サスカトゥーンベリー、ブルーベリー、プレーンズベリー(plains berry)、プレーリーベリー(prairie berry)、クワの実、ニワトコの実、バルバドスチェリー(アセロラチェリー)、チョークチェリー、ココナッツ、オリーブ、キイチゴ、イチゴ、ハックルベリー、ローガンベリー、デューベリー、ボイゼンベリー、キーウィ、チェリー、ブラックベリー、マルメロ、クロウメモドキ、パッションフルーツ、アメリカスモモ、ナナカマド、グズベリー、ザクロ、柿、マンゴー、ルーバーブ、パパイア、ライチ、レモン、オレンジ、ライム、タンジェリン、タンジェリン、ミカン、タンジェロ、およびザボン、およびグレープフルーツが挙げられる。少なくとも特定の典型的な実施の形態で使用するのに適した多数の追加的および代替となるジュースは、本開示の利益を所与として当業者には明らかであろう。ジュースを用いる本発明の飲料中では、ジュースは、例えば飲料の少なくとも約0.2重量%のレベルで使用してもよい。特定の典型的な実施の形態では、ジュースは飲料の約0.2%〜約40重量%のレベルで用いられる。典型的に、ジュースは、用いる場合には、約1%〜約20重量%の量で使用できる。
【0040】
色のより薄い特定のジュースは、飲料の色を暗くすることなしに特定の典型的な実施の形態の配合に含めて、香味を調節しおよび/または飲料のジュース含量を増大させることができる。このようなジュースの例としては、リンゴ、西洋ナシ、パイナップル、桃、レモン、ライム、オレンジ、アプリコット、グレープフルーツ、タンジェリン、ルーバーブ、カシス、マルメロ、パッションフルーツ、パパイア、マンゴー、グァバ、ライチ、キーウィ、ミカン、ココナッツ、およびバナナが挙げられる。必要に応じて、香味を抜き、脱色したジュースを用いることができる。
【0041】
本明細書で開示される飲料製品の少なくとも特定の典型的な実施の形態で使用するのに適した香味料としては、例えば桂皮、クローブ、シナモン、コショウ、ショウガ、バニラスパイス香味料、カルダモン、コリアンダー、ルートビア、ササフラス、朝鮮人参などのスパイス香味料が挙げられる。少なくとも特定の典型的な実施の形態で使用するのに適した多数の追加的および代替となる香味料は、本開示の利益を所与として当業者には明白であろう。香味料は、抽出物、含油樹脂、ジュース濃縮物、ボトラーズベースの形態、または当該技術分野で知られているその他の形態でありうる。少なくとも特定の典型的な実施の形態では、このようなスパイスまたはその他の香味が、ジュースまたはジュースの組合せの香味を補う。
【0042】
1種類以上の香味料をエマルジョンの形態で使用することができる。香味料エマルジョンは、香味料のいくつかまたは全てを一緒に、随意的に飲料のその他の成分と共に、乳化剤と混合することで調製できる。乳化剤は、一緒に混合される香味料と共に、または香味料を混合した後で加えて差し支えない。特定の典型的な実施の形態では、乳化剤は水溶性である。典型的な適切な乳化剤としては、アカシアゴム、加工デンプン、カルボキシメチルセルロース、トラガカントガム、ガティガム、およびその他の適切なガムが挙げられる。追加的な適切な乳化剤は、本開示の利益を所与として、飲料配合の当業者には明白であろう。典型的な実施の形態中の乳化剤は、香味料と乳化剤の混合物の約3%を超える。特定の典型的な実施の形態では、乳化剤は混合物の約5%〜約30%である。
【0043】
本明細書で開示される飲料の特定の典型的な実施の形態に泡立ちを提供するために、二酸化炭素が使用される。飲料の炭酸化には当技術分野で知られている任意の技術および炭酸化装置を使用することができる。二酸化炭素は飲料の味と外観を高め、好ましくない細菌を抑制および破壊することによって飲料の清潔さの保護の一助となりうる。特定の実施の形態では、例えば飲料は約7.0体積の二酸化炭素までのCOレベルを有する。典型的な実施の形態は、例えば約0.5〜5.0体積の二酸化炭素を有してもよい。本明細書でのおよび独立請求項での用法では、1体積の二酸化炭素は、60°F(16℃)および大気圧において任意の所定量の水に吸収される二酸化炭素量と定義される。気体の体積は、それを吸収する水と同じ空間を占める。二酸化炭素含量は、所望レベルの泡立ち、および飲料の味または口当たりに対する二酸化炭素の影響に基づいて、当業者が選択できる。炭酸化は天然または合成でありうる。
【0044】
随意的に本明細書で開示される飲料の様々な実施の形態に、カフェインを添加できる。添加されるカフェインの量は、所望の飲料特性、飲料が市販される国の任意の適用される規制条項などによって決まる。特定の典型的な実施の形態では、カフェインは飲料量重の0.02%以下のレベルで含まれる。カフェインは食物および飲料で使用するのに許容可能な純度でなくてはならない。カフェインは天然または合成起源でありうる。
【0045】
本明細書で開示される飲料濃縮物および飲料は、一般に典型的に飲料配合に認められるもののいずれかを含む追加的成分を含有してもよい。例えば典型的にこれらの追加的成分を添加して、飲料濃縮物を安定化できる。このような追加的成分の例としては、カフェイン、カラメルおよびその他の着色剤または染料、消泡剤、ガム、乳化剤、茶固形分、混濁成分、およびミネラルおよび非ミネラル栄養補給剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。非ミネラルの栄養補給剤成分の例は当業者に知られており、例えばビタミンA、D、E(トコフェロール)、C(アスコルビン酸)、B(チアミン)、B(リボフラビン)、B、B12、およびK、ナイアシン、葉酸、ビオチン、およびそれらの組合せを含む抗酸化剤およびビタミンが挙げられる。任意の非ミネラル栄養補給剤は、典型的に品質管理基準の下で一般に許容される量で存在する。典型的な量は約1%〜約100%RDVであり、このようなRDVは確立されている。確立されている場合、特定の典型的な実施の形態では、非ミネラル栄養補給剤成分は約5%〜約20%RDVの量で存在する。
【0046】
本明細書で開示される飲料の少なくとも特定の実施の形態で、保存料を使用してもよい。すなわち少なくとも特定の典型的な実施の形態は、任意の溶解された保存料系を含有する。pH4未満の溶液、特に3未満のものは、典型的に「微生物学的に安定」であり、すなわちそれらは微生物の増殖を抑制し、したがって、さらなる保存料を必要とせずに、消費する前に長期貯蔵するのに適している。しかしながら、必要に応じて、追加的な保存料系を使用できる。保存料系を使用する場合、それは例えば場合によっては甘味料の添加に先だって、製造中の任意の適切な時点で飲料製品に添加できる。本明細書での用法では、「保存料系」または「保存料」という用語は、例えば安息香酸ナトリウム、カルシウム、およびカリウムなどの安息香酸塩と、例えばソルビン酸ナトリウム、カルシウム、およびカリウムなどのソルビン酸塩と、例えばクエン酸ナトリウムおよびクエン酸カリウムなどのクエン酸塩と、例えばヘキサメタリン酸ナトリウム(SHMP)などのポリリン酸塩と、それらの混合物のような既知の化学保存料、およびアスコルビン酸、EDTA、BHA、BHT、TBHQ、デヒドロ酢酸、二炭酸ジメチル、エトキシキン、ヘプチルパラベンなどの抗酸化剤、およびそれらの組合せを含むがこれに限定されるものではない、食物および飲料組成物での使用が認可された全ての適切な保存料を含む。保存料は、適用される法規制下の規定最大レベルを超えない量で使用できる。使用される保存料のレベルは、典型的に、計画される最終製品pH、ならびに特定の飲料配合物の微生物学的腐敗非栄養性の評価に応じて調節される。用いられる最大レベルは、典型的に飲料の約0.05重量%である。本開示に記載される飲料の用途に、適切な保存料または保存料の組合せを選択することは、本開示の利益を所与として当業者の能力の範囲内である。
【0047】
本明細書で開示される飲料製品の少なくとも特定の典型的な実施の形態に適したその他の飲料保存方法としては、例えば無菌包装、および/または熱間充填およびトンネル低温殺菌などの加熱処理または熱加工ステップが挙げられる。このようなステップを使用して、飲料製品中の酵母、カビ、および微生物の増殖を低減させることができる。例えばBraunらに付与された米国特許第4,830,862号明細書は、フルーツジュース飲料の製造における低温殺菌の使用、ならびに炭酸飲料中の適切な保存料の使用について開示している。Kastinに付与された米国特許第4,925,686号明細書は、安息香酸ナトリウムおよびソルビン酸カリウムを含有する加熱低温殺菌凍結可能フルーツジュース組成物について開示している。一般に加熱処理としては、典型的には、高温短時間、例えば約87.78℃(約190°F)で10秒間などを使用する高温充填法、典型的には低温長時間、例えば約71.11℃(約160°F)で10〜15分間などを使用するトンネル殺菌法、および、典型的には、例えば高圧下、すなわち1気圧を超える圧力下、約121.1℃(約250°F)で3〜5分間を使用するレトルト法が挙げられる。
【実施例】
【0048】
以下の実施例は本発明の特定の実施の形態であるが、それを制限することは意図されない。全ての百分率は特に断りのない限り重量を基準とする。
【0049】
便宜上、一部の成分は、本明細書の特定の事例では、飲料製品の配合および製造に使用する成分の原形を基準にして記載されていることを当業者は理解するであろう。成分のこのような原形は、最終的な飲料製品に含まれる成分の形態とは異なる場合がある。よって、例えば、本明細書の開示に従った飲料製品の特定の典型的な実施の形態では、ショ糖および液体ショ糖は、典型的には、飲料に実質的に均一に溶解し、分散するであろう。同様に、固形物、濃縮物(例えば、ジュース濃縮物)などと認定される他の成分も、典型的には、それらの原形を保つというよりは、むしろ、飲料または飲料濃縮物全体に、均一に分散するであろう。したがって、飲料製品配合物の成分の形態についての言及は、飲料製品中の成分の形態を限定するものとして捉えるべきではなく、製品配合物中に認められる構成要素として成分を記載する簡便な手段として捉えるべきである。
【0050】
当業者は、便宜上、飲料製品を配合または製造するのに使用される成分の原形態に言及して、特定の場合におけるいくつかの成分について、本明細書で述べられていることを理解するであろう。このような成分の原形態は、完成飲料製品中で成分が認められる形態と異なってもよい。したがって例えば本開示に従った飲料製品の特定の典型的な実施の形態では、典型的にショ糖および液体ショ糖が、飲料中に実質的に均質に溶解分散される。同様に固形濃縮物(例えばジュース濃縮物)などとして同定されたその他の成分も原形態に留まらず、典型的に飲料全体を通じて、または飲料濃縮物全体を通じて均質に分散する。したがって飲料製品配合成分の形態への言及は、飲料製品中の成分の形態の制限でなく、製品配合の単離成分として成分について述べる簡便な手段と見なすべきである。
【0051】
上の典型的な実施の形態の開示および説明の利益を所与として、本明細書で開示される本発明の一般原理に沿って多数の代替となるおよび異なる実施の形態が可能であることは、当業者には明白であろう。当業者は、全てのこのような様々な変更および代替となる実施の形態が、本発明の真の範囲と精神内にあることを認識するであろう。添付の特許請求の範囲は、全てのこのような変更および代替となる実施の形態をカバーすることが意図される。本開示および続く特許請求の範囲における単数形不定冠詞または定冠詞(例えば「a」、「an」、「the」など)の使用は、特定例において文脈から、用語がその特定例において厳密に唯一を意味することが明白である場合を除き、「少なくとも1つ」を意味する特許における伝統的アプローチに従うものと理解すべきである。同様に「含んでなる」という用語は制約がなく、追加的な項目、特徴、成分などを排除しない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水、
長引く甘い後味を有する少なくとも1種類の非栄養甘味料、および
前記非栄養甘味料の長引く甘い後味を低減させるのに十分なレベルで存在する、リモニンを含んでなる、長引く甘い後味を低減させる苦味剤成分
を含んでなる、カロリー低減飲料。
【請求項2】
前記少なくとも1種類の非栄養甘味料が、ステビオール配糖体、羅漢果、タウマチン、モナチン、モネリン、ブラゼイン、スクラロース、およびそれらの任意の組合せからなる群より選択されることを特徴とする、請求項1に記載のカロリー低減飲料。
【請求項3】
前記苦味剤成分がナリンギンをさらに含んでなることを特徴とする、請求項1に記載のカロリー低減飲料。
【請求項4】
前記苦味剤成分が、飲料製品中に知覚できないレベルで存在することを特徴とする、請求項1に記載のカロリー低減飲料。
【請求項5】
前記苦味剤成分の濃度が50ppt〜500ppmであることを特徴とする、請求項1に記載のカロリー低減飲料。
【請求項6】
エリスリトールおよびd−タガトースをさらに含んでなることを特徴とする、請求項1に記載のカロリー低減飲料。
【請求項7】
コーラ香味料、ジュース、フルーツ香味料、植物香味料、スパイス、およびそれらの組合せからなる群より選択される香味料をさらに含んでなることを特徴とする、請求項1に記載のカロリー低減飲料。
【請求項8】
前記苦味剤成分の濃度が約1ppm〜約250ppmであることを特徴とする、請求項1に記載のカロリー低減飲料。
【請求項9】
前記苦味剤成分の量が、前記非栄養甘味料成分の長引く甘い後味を排除するのに十分な量であることを特徴とする、請求項1に記載のカロリー低減飲料。
【請求項10】
少なくとも1種類の栄養甘味料をさらに含んでなることを特徴とする、請求項1に記載のカロリー低減飲料。
【請求項11】
前記飲料が透明であることを特徴とする、請求項1に記載の飲料。
【請求項12】
カロリー低減飲料用のカロリー低減飲料濃縮物であって、
長引く甘い後味を有する非栄養甘味料成分、および
濃縮物を希釈剤と混合して飲料を作る際に、前記非栄養甘味料成分の長引く甘い後味を低減させるのに十分な量のリモニンを含んでなる、長引く甘い後味を低減させる苦味剤成分
を含んでなることを特徴とする、カロリー低減飲料濃縮物。
【請求項13】
前記濃縮物がシロップであることを特徴とする、請求項12に記載のカロリー低減飲料濃縮物。
【請求項14】
前記非栄養甘味料成分が、ステビオール配糖体、羅漢果、タウマチン、モナチン、モネリン、ブラゼイン、スクラロース、およびそれらの任意の組合せからなる群より選択される非栄養甘味料を含んでなることを特徴とする、請求項12に記載のカロリー低減飲料濃縮物。
【請求項15】
前記苦味剤成分がナリンギンをさらに含んでなることを特徴とする、請求項12に記載のカロリー低減飲料濃縮物。
【請求項16】
前記苦味剤成分の濃度が50ppt〜500ppmであることを特徴とする、請求項12に記載のカロリー低減飲料濃縮物。
【請求項17】
前記苦味剤成分の濃度が約1ppm〜約250ppmであることを特徴とする、請求項12に記載のカロリー低減飲料濃縮物。
【請求項18】
少なくとも1種類の栄養甘味料をさらに含んでなることを特徴とする、請求項12に記載のカロリー低減飲料濃縮物。
【請求項19】
少なくとも、
(i)長引く甘い後味を有する非栄養甘味料成分と、
(ii)飲料において、前記非栄養甘味料成分の長引く甘い後味を低減させるのに有効な量のリモニンを含んでなる苦味剤成分と
を混合するステップを含んでなる、飲料製造方法。
【請求項20】
前記非栄養甘味料が、ステビオール配糖体、羅漢果、タウマチン、モナチン、モネリン、ブラゼイン、スクラロース、およびそれらの任意の組合せからなる群より選択されることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記苦味剤成分の濃度が50ppt〜500ppmであることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
エリスリトールおよびd−タガトースを、前記混合物と混合するステップをさらに含んでなることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
コーラ香味料、ジュース、フルーツ香味料、植物香味料、スパイス、およびそれらの任意の組合せからなる群より選択される香味料を、前記混合物と混合するステップをさらに含んでなることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
前記苦味剤成分の濃度が約1ppm〜約250ppmであることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項25】
前記苦味剤成分の量が、前記非栄養甘味料成分の長引く甘い後味を排除するのに十分な量であることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項26】
前記苦味剤成分がナリンギンをさらに含んでなることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項27】
栄養甘味料を前記混合物と混合するステップをさらに含んでなることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項28】
非栄養甘味料を含む、長引く甘い後味を有する非栄養甘味料成分、および
食物中での非栄養甘味料の長引く甘い後味を低減させるのに有効な量のリモニンを含んでなる苦味剤成分
を含んでなる、甘味料混合物。
【請求項29】
食物中での前記甘味料混合物の使用説明書と共に包装されることを特徴とする、請求項28に記載の甘味料混合物。
【請求項30】
単回使用量の乾燥混合物として小分け包装されることを特徴とする、請求項28に記載の甘味料混合物。
【請求項31】
前記小分け包装が、食物における前記甘味料混合物の使用説明書を伴うことを特徴とする、請求項28に記載の甘味料混合物。
【請求項32】
複数のパッケージに包装された、請求項28に記載の甘味料混合物であって、
各パッケージがその中に所定量の甘味料混合物を有することを特徴とする、甘味料混合物。
【請求項33】
前記苦味剤成分がナリンギンをさらに含んでなることを特徴とする、請求項28に記載の甘味料混合物。
【請求項34】
前記苦味剤成分の濃度が50ppt〜500ppmであることを特徴とする、請求項28に記載の甘味料混合物。

【公表番号】特表2010−521179(P2010−521179A)
【公表日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−553807(P2009−553807)
【出願日】平成20年3月14日(2008.3.14)
【国際出願番号】PCT/US2008/057019
【国際公開番号】WO2008/112983
【国際公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願人】(509257411)ザ コンセントレイト マニュファクチャリング カンパニー オブ アイルランド (31)
【氏名又は名称原語表記】THE CONCENTRATE MANUFACTURING COMPANY OF IRELAND
【Fターム(参考)】