説明

面状照明装置とそれを用いた液晶表示装置

【課題】レーザ光を光ファイバまたは空間などを伝播させて導光板の側面部から入射させて、導光板内に所定の光量のレーザ光を蓄積し、制御部により選択された導光板の分割部のみから出射させることにより高コントラスト比の画像表示ができる薄型・低消費電力の面状照明装置およびこれを用いた液晶表示装置を提供する。
【解決手段】導光部15から出射した走査光16を少なくともいずれかの側面部17から入射する導光板18と、導光板18の内部を進行するレーザ走査光19を検出する受光部20とを備え、側面部17は外側にレーザ走査光19を反射する反射部24が配置され、導光板18の第2の主面部13は、複数の領域に分割された分割部25からなり、制御部21は、選択部26により第2の主面部13の分割部25を選択して第1の主面部12から出力光11を出射させている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶テレビなどの非自発光型表示装置に用いられるレーザ光源を使用した高輝度の面状照明装置とそれを用いた液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、液晶分子の配向による電気光学効果を利用して背面から照射される光の透過量を制御することにより画像を表示する方式であり、一般的には蛍光表示管などにより構成されるバックライトユニットと呼ばれる面状の照明装置を必要とする。近年、このような液晶表示装置は大画面化が進み、50型サイズのテレビジョン用のディスプレイ装置まで実用化されてきている。しかしながら、大型化に伴い消費電力も増加してきていることから、低消費電力化を実現する技術開発が望まれている。また、同時に画像品質の向上を目的として、明暗のコントラストのアップも望まれている。
【0003】
このような低消費電力化に対応するために、発光効率の良い光源として発光ダイオードやレーザを使用することが検討され、発光ダイオードを光源とする面状照明装置ではすでに実用化もされている。例えば、液晶プロジェクタの映像平面内の領域が複数の領域に分割され、このそれぞれの分割領域にそれぞれ対応する発光ダイオードを配置し、制御手段により各分割領域に対応する各分割画像内の映像信号値に応じて、この対応する発光ダイオードの発光量をそれぞれ制御している(例えば、特許文献1参照)。このことにより、液晶プロジェクタの低消費電力化と表示画像上の白と黒の輝度のコントラスト比の向上とを実現しようとしている。
【0004】
また、複数の分割領域を有して発光ダイオードを含めた光発生部を光源として、この複数の分割領域に対応した液晶表示パネルの分割領域それぞれのピーク階調値により発光ダイオードからの光の輝度を制御する駆動部を備えた液晶表示装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。同様に光源の発光ダイオードを複数に分割された表示画面の分割領域に対して少なくとも1つずつ配置して、発光ダイオードの制御回路は照明光が必要とされる画面領域にのみ照明光が照射されるように発光ダイオードを分割領域単位で駆動制御するディスプレイ装置が開示されている(例えば、特許文献3参照)。これらの構成により、ディスプレイ装置は局部的な輝度制御を行うことができるので低消費電力化および高コントラスト比で動作することができる。
【0005】
さらに、液晶表示装置全体の厚みを薄くするために光源の発光ダイオードを導光板の対向する側面に配置したエッジライト型面状照明装置において、導光板の主面に対向して複数の領域分割された反射体を配置している。そして、導光板の照明光を出射させたい領域にそれぞれの反射体を密着させて、導光板内を走査する発光ダイオードから出射された光が反射体で反射および散乱されて主面から照明光が取り出されて画像を表示している装置が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
【特許文献1】特開2005−156785号公報
【特許文献2】特開2005−338857号公報
【特許文献3】特開2001−142409号公報
【特許文献4】特開2005−258403号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1から3において開示されている面状照明装置においては、導光板の直下に多くの発光ダイオードを配置するので薄型化が困難であるという課題がある。また、上記特許文献1から4において開示されている面状照明装置においては、導光板の主面または側面に隣接して多くの発光ダイオードなどの光デバイスが配置されるので多くの部品を精度よく実装しなければならないという課題も生じる。さらに、これらの発光ダイオードから出射された光は、導光板内を対向する主面に反射して主面に平行な方向に伝播したのち導光板の側面から外へ出て行くので光量ロスが生じるが、この課題を防止する具体的な内容については上記特許文献1から4において記載も示唆もされていない。
【0007】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、レーザ光源からのレーザ光を光ファイバまたは空間などを伝播させて導光板の側面部から入射させて、導光板内に所定の光量のレーザ光を蓄積し、制御部により選択された導光板の分割部のみから出射させることにより高コントラスト比の画像表示ができる薄型・低消費電力の面状照明装置およびこれを用いた液晶表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の面状照明装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、上記レーザ光を入射する導光部と、上記導光部から出射した走査光を少なくともいずれかの側面部から入射し第1の主面部から出射する導光板と、上記導光板の内部を進行するレーザ走査光を検出する受光部と、少なくとも上記レーザ光源、上記導光部、上記導光板および上記受光部を制御する制御部と、を備えた面状照明装置であって、上記導光板の上記側面部のうち上記走査光が入射する入射部を除いた側面部は、外側に前記レーザ走査光を反射する反射部が配置され、上記導光板の上記第1の主面部と対向して配置された第2の主面部は、複数の領域に分割された分割部からなり、上記制御部は、選択部により上記第2の主面部の上記分割部を選択して上記第1の主面部から出力光を出射させている構成からなる。
【0009】
このような構成とすることにより、導光板内に所定の光量のレーザ光を蓄積し、制御部により選択された導光板の分割部のみから出射させることができるので、面状照明装置は高コントラスト比の画像表示ができ薄型・低消費電力で動作することができる。
【0010】
また、受光部は分割部のうち2以上の分割部に配置されている構成としてもよい。このような構成とすることにより、導光板内部の光量分布を検出することや光量分布を均一化することができる。
【0011】
また、導光部は、入力端部からレーザ光を入射し出力端部が導光板のいずれかの側面部の入射部に接続された光ファイバからなる構成としてもよい。このような構成とすることにより、製作が容易な薄型の面状照明装置が実現できる。
【0012】
また、導光部は、導光板のいずれかの側面部に隣接して配置され入射部に走査光を入射させる導光棒と入力端部からレーザ光を入射し出力端部は導光棒に接続された光ファイバとからなる構成としてもよい。このような構成とすることにより、製作が容易な薄型の面状照明装置が実現できる。
【0013】
また、導光部は、少なくともポリゴンミラーとその駆動部とからなり、レーザ光はポリゴンミラーにより走査光として生成されていずれかの側面部より入射する構成としてもよい。このような構成とすることにより、高輝度で均一な出力光を出射し、かつ製作が容易な薄型の面状照明装置が実現できる。
【0014】
また、導光部は、一組の偏光プリズムと半波長板を組み合わせた偏光制御部が導光板のいずれかの側面部に複数個並んで隣接して配置されることにより、S偏光またはP偏光の走査光がいずれかの側面部から平行に入射する構成としてもよい。このような構成とすることにより、偏光が揃った高輝度で均一な出力光を出射し、かつ製作が容易な薄型の面状照明装置が実現できる。
【0015】
また、導光部の一方の端部から他方の端部の方向に並んだ偏光制御部の半波長板を順次回転させることにより走査光を生成させている構成としてもよい。このような構成とすることにより、選択された分割部のみから偏光の揃った出力光を高コントラスト比で出射することができる。
【0016】
また、導光板の入射部を除いて導光棒および導光板の側面部のうち少なくともいずれかを取り囲んだリフレクタがさらに隣接して配置された構成としてもよい。このような構成とすることにより、導光板に入射するレーザ光を光量ロスなく有効に使うことができるので、面状照明装置は低消費電力で動作することができる。
【0017】
また、選択部は、第2の主面部に隣接し分割部に対応して配置された複数の散乱素子からなり、制御部は、複数の散乱素子のうち選択された散乱素子の素子表面を分割部に密着させることにより導光板内を走査するレーザ走査光を素子表面で散乱させて第1の主面部から出力光を出射させている構成としてもよい。このような構成とすることにより、第1の主面部のうち選択された分割部からのみ高コントラスト比の出力光が出射することができる。
【0018】
また、素子表面は、入射する走査光に対して反射または散乱させることを電気的に切り換える液晶フィルムまたは圧電フィルムで形成されている構成としてもよい。このような構成とすることにより、第1の主面部のうち選択された分割部からのみ高コントラスト比の出力光が出射することができ、この分割部を高速で切り換えることもできる。
【0019】
また、選択部は、第2の主面部の外側の周辺部に導光板の短辺方向または長辺方向に沿って配列された複数の電極部と電気的に接続され、選択部は、第2の主面部の中央部を挟んで短辺方向にそれぞれ配置された一対の短辺電極部と長辺方向にそれぞれ配置された一対の長辺電極部とを選択し、一対の短辺電極部および一対の長辺電極部の間に2つの表面弾性波を発生させた弾性波領域を生成し、2つの弾性波領域が交差する分割部を選択することによりレーザ走査光を散乱させて第1の主面部から出力光を出射する構成としてもよい。
【0020】
このような構成とすることにより、導光板に大きい機械的応力を与えることなく、第1の主面部のうち選択された分割部からのみ高コントラスト比の出力光が出射することができる。
【0021】
また、導光板は第2の主面部に隣接して導電性フィルムが形成され、入射部が形成された側面部を除く一対の側面部に沿って第2の主面部の短辺方向にそれぞれ配置された一対の短辺電極部または長辺方向にそれぞれ配置された一対の長辺電極部が形成され、制御部は一対の短辺電極部または一対の長辺電極部の間に表面弾性波を発生させた弾性波領域を生成することにより、ポリゴンミラーまたは偏光制御部から走査されて入射した導光板内の少なくとも1列に並んだ複数の分割部を走査するレーザ走査光が、複数の分割部と弾性波領域とが交差する分割部より表面弾性波により散乱されて第1の主面部から出力光として出射する構成としてもよい。
【0022】
このような構成とすることにより、導光板にほとんど機械的応力を与えることなく、第1の主面部のうちレーザ走査光と表面弾性波とにより選択された分割部からのみ高コントラスト比の出力光が出射することができる。
【0023】
また、レーザ光源は、少なくとも赤色光、緑色光および青色光を出射する光源からなり、光源から出射されるそれぞれのレーザ光は、同じ光路により導光部に入射して、導光板の第1の主面部より出力光として出射し、受光部は、赤色光、緑色光および青色光をそれぞれ受光する受光素子をさらに備え、制御部は、受光素子で検出した光出力に基づいて赤色光、緑色光および青色光を出射する光源からのそれぞれのレーザ光の光量を制御する構成としてもよい。
【0024】
このような構成とすることにより、色むらのない色再現性に優れた低消費電力で動作する面状照明装置が実現できる。
【0025】
また、本発明の液晶表示装置は、液晶表示パネルと、液晶表示パネルを背面側から照明するバックライト照明装置と、を備え、バックライト照明装置が上記記載の面状照明装置である構成からなる。
【0026】
このような構成とすることにより、色再現性に優れた高コントラスト比の画像表示ができ薄型・低消費電力で動作する液晶表示装置を実現することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明の面状照明装置によれば、導光板内に所定の光量のレーザ光をロスなく蓄積し、選択された導光板の分割部のみから出射させることができるので、高コントラスト比の画像表示ができ薄型・低消費電力で動作させることができる。また、本発明の面状照明装置をバックライト照明装置として用いた液晶表示装置は、色再現性に優れた高コントラスト比の画像表示ができ薄型・低消費電力での動作を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、同じ要素には同じ符号を付しており、説明を省略する場合がある。
【0029】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1にかかる面状照明装置10の概略構成図で、(a)は面状照明装置10の構成全体を模式的に示す斜視図、(b)は出力光11が出射する第1の主面部12と対向して配置された第2の主面部13の正面から見た平面図、(c)は(b)の1A−1A線から見た概略断面図である。なお、図1(a)および(b)においては面状照明装置10の各部分はそれぞれの構成を理解しやすくするために分離して配置しているように示しているが、実際の構成においては図示しないベースプレート上や縁枠内などに設置して全体を一体的に固定している。
【0030】
図1(a)から(c)に示すように、面状照明装置10はレーザ光(図示せず)を出射するレーザ光源14と、レーザ光(図示せず)を入射する導光部15と、導光部15から出射した走査光16を少なくともいずれかの側面部17から入射し第1の主面部12から出射する導光板18と、導光板18の内部を進行するレーザ走査光19を検出する受光部20とを備えている。そして、面状照明装置10の制御部21は少なくともレーザ光源14(14R、14G、14B)、導光部15、導光板18および受光部20を配線22により電気的に制御している。また、導光板18の側面部17のうち走査光16が入射する入射部23を除いた側面部17は外側にレーザ走査光19を反射する反射部24が配置され、導光板18の第1の主面部12と対向して配置された第2の主面部13は、図1(a)に示すように複数の領域に分割された分割部25からなる。そして、制御部21は、選択部26により第2の主面部13の分割部25を選択して第1の主面部12から出力光11を出射させている。
【0031】
このような構成とすることにより、導光板18内に所定の光量のレーザ光を蓄積し、制御部21により選択された導光板18の分割部25のみから出力光11を出射させることができるので、面状照明装置10は高コントラスト比の画像表示ができ薄型・低消費電力で動作することができる。
【0032】
ところで、図1(a)から(c)において導光部15は、入力端部27aからレーザ光(図示せず)を入射し出力端部27bが導光板18のいずれかの側面部17の入射部23に接続された光ファイバ27からなる。このような構成とすることにより、製作が容易な薄型の面状照明装置10が実現できる。
【0033】
次に分割部25が選択部26により具体的に選択される内容について説明する。すなわち、選択部26は、第2の主面部13の外側の周辺部13bに導光板18の短辺方向28aまたは長辺方向28bに沿って配列された複数の電極部29と電気的に接続されている。そして、選択部26は、第2の主面部13の中央部13aを挟んで短辺方向28aにそれぞれ配置された一対の短辺電極部29aと長辺方向28bにそれぞれ配置された一対の長辺電極部29bとを選択し、一対の短辺電極部29aおよび一対の長辺電極部29bの間に2つの表面弾性波30a、30bを発生させた弾性波領域30を生成している。そして、2つの弾性波領域30が交差する分割部25を選択することによりレーザ走査光19を散乱させて第1の主面部12から出力光11を出射する構成としている。なお、対向する一対の短辺電極部29aおよび一対の長辺電極部29bは、一対のうちの一方が、例えば超音波振動子(図示せず)からなる光偏向領域形成体を含み、他の一方が光偏向領域形成体から伝播してきた表面弾性波の振動を吸収する吸収体を含んでいる。あるいは、光偏向領域形成体および吸収体をともに含む、一対の短辺電極部29aおよび一対の長辺電極部29bのどちらからでも表面弾性波を生成または吸収できるようにしてもよい。
【0034】
このような構成とすることにより、導光板18に大きい機械的応力を与えることなく、第1の主面部12のうち選択された分割部25からのみ高コントラスト比の出力光11が出射することができる。したがって、図1(a)から(c)の面状照明装置10では分割部25は、短辺電極部29aおよび長辺電極部29bの幅W1、W2で縦と横にマトリクス状に区分された領域となっている。
【0035】
なお、図1(b)に示すように受光部20(20a、20b、20c、20d)は分割部25のうち2以上の分割部25に配置されている。すなわち、図1(b)に示すように導光板18の内部で第2の主面部13に隣接して中央に受光部20c、導光部15近傍に受光部20d、導光部15から遠いところに受光部20a、20bと4つの分割部25にそれぞれ配置されている。このような構成とすることにより、導光板18内部の光量分布を検出することや光量分布を均一化することができる。
【0036】
また、図1(b)に示す受光部20(20a、20b、20c、20d)はレーザ走査光19の光量を検出する受光素子(図示せず)に加えて、さらに赤色光、緑色光および青色光をそれぞれ受光する受光素子(図示せず)をさらに備えて、レーザ光源14の各光源(14R、14G、14B)からのレーザ光を波長毎に受光することができる。このことは異なる受光素子の受光面上に、受光する波長のレーザ光のみが透過するように誘電体多層膜を形成することにより容易に実現できる。さらに、図1(a)および(b)に示すようにレーザ光源14は、少なくとも赤色光(R光)、緑色光(G光)および青色光(B光)を出射する光源、すなわちR光源14R、G光源14GおよびB光源14Bから構成されている。これらの光源(14R、14G、14B)から出射されるそれぞれのレーザ光は、同じ光路、ここでは光ファイバ27、により導光部15に入射して、導光板18の第1の主面部12により出力光11として出射する。このときに、制御部21は受光素子(図示せず)で検出した光出力に基づいてR光、G光およびB光を出射する光源(14R、14G、14B)からのそれぞれのレーザ光の光量を制御することにより出力光11の光量および色再現性を調整する。このような構成とすることにより、色むらのない色再現性に優れた低消費電力で動作する面状照明装置10が実現できる。
【0037】
図2は本実施の形態にかかる他の面状照明装置40の概略構成図で、(a)は面状照明装置40の構成全体を模式的に示す上面図、(b)は(a)の2A−2A線から見た概略断面図である。
【0038】
面状照明装置40は図1の面状照明装置10と異なり、導光部15が導光棒41と光ファイバ42とから構成されており、他の構成はほぼ同様である。すなわち、図2(a)に示すように導光部15は、導光板18のいずれかの側面部17に隣接して配置され入射部23に走査光16を入射させる導光棒41と入力端部27aからレーザ光を入射し出力端部27bは導光棒41に接続された光ファイバ42とから構成されている。なお、導光棒41は円柱状の形状をしており、リフレクタ43aに取り囲まれているので、走査光16は光量ロスなく導光板18の入射部23である導光棒41と対向する側面部17より導光板18に入射する。また、図2(a)および(b)に示すように導光板18の入射部23を除いて導光棒41および導光板18の側面部17のうち少なくともいずれかを取り囲んだリフレクタ43a、43bがさらに隣接して配置されている。このことにより、導光板18の側面部17からレーザ走査光19が少し透過してもリフレクタ43bで反射されて導光板18内に再び入射することができる。そして、図1で説明した面状照明装置10と同様に、出力光11は制御部21が選択部26により選択した分割部25から出射される。
【0039】
このような構成とすることにより、導光板18内に所定の光量のレーザ光を蓄積し、制御部21により選択された導光板18の分割部25のみから出射させることができるので、面状照明装置40は高コントラスト比の画像表示ができ薄型・低消費電力で動作することができる。また、導光棒41を用いると入射部23から均一な光量分布で走査光16を導光板18に入射させることが比較的簡単な構成で実現できる。したがって、リフレクタ43a、43bにより導光板18に入射するレーザ光を光量ロスなく有効に使うことができ、かつ面状照明装置40が比較的容易に製作することができる。
【0040】
(実施の形態2)
図3は、実施の形態2にかかる面状照明装置をバックライト照明装置として用いた液晶表示装置の構成を示す概略断面図である。ここでは、例えば面状照明装置10を用いて説明する。
【0041】
図3に示すように、本実施の形態の液晶表示装置100は、液晶表示パネル101と、この液晶表示パネル101を背面側から照明するためのバックライト照明装置とを備えている。そして、このバックライト照明装置が第1の実施の形態で説明した、例えば図1(a)に示す面状照明装置10を用いた構成としている。
【0042】
ここで液晶表示パネル101は、透過型または半透過型構成で、例えばTFTアクティブマトリクス型構成からなり、表示領域には図3に示すように赤色画素部(Rサブピクセル)105R、緑色画素部(Gサブピクセル)105Gおよび青色画素部(Bサブピクセル)105Bを1つの画素105とする多数の画素が設けられており、TFTにより駆動される。そして、2枚のガラス基板102、104の間に液晶層103が設けられており、この液晶層103を駆動するためのTFTはガラス基板102、104の一方に形成されているが、図示していない。106は出射側偏光フィルムであり、107は入射側偏光フィルムである。この液晶表示パネル101は従来から使用されている構成であるので、さらなる構成についての説明は省略する。
【0043】
ところで、面状照明装置10(バックライト照明装置)の導光板18の第1の主面部12から出射する出力光11はR光、G光およびB光を合波した光である。液晶表示パネル101の入射側偏光フィルム107を透過した出力光11は直線偏光となる。液晶層103はTFTにより駆動され、出力光11の偏光面を切り替えて画素105から出射する光のスイッチングを行う。このとき、出力光11の走査に応じて画素105のTFTの動作を同期して行うことにより、所望の画像を表示することが出来る。このときに、面状照明装置10からの出力光11は選択部(図示せず)で選択された分割部のみから出力されるので、画面全体では高コントラスト比の画像表示をすることができる。
【0044】
したがって、このような構成とすることにより、面状照明装置10の導光板18内に所定の光量のレーザ光を蓄積し、制御部21により選択された導光板18の分割部25のみから出射させることができる。その結果、分割部25に対応する液晶表示パネル101の複数の画素105により液晶表示装置100の画像を表示することができるので、液晶表示装置100は高コントラスト比の画像表示ができ、薄型・低消費電力で動作することができる。
【0045】
なお、図3の液晶表示装置100において、レーザ光を拡散し表示視野角を広げるために拡散板108を液晶表示パネル101の出射側偏光フィルム106に隣接して設けている。拡散板108は、好ましくは前方光散乱が大きく後方光散乱が小さい拡散板であることが望ましい。これにより、レーザ光を拡散板108で前方方向に大きく広げて光散乱するので表示の視野角が大きくなり斜め周囲方向から視認できることにより、液晶表示装置100の画像表示品質が向上できる。なお、視野角拡大のために、少なくとも画素単位のマイクロレンズの列を画素列の直後近傍あるいは液晶表示パネルの偏光フィルムに隣接して設けてもよい。これにより、導光板18の第1の主面部12から直進して液晶表示パネル101の画素105で制御されて出射されたレーザ光をマイクロレンズで四方に拡散することができ、画像表示の視野角を拡げることができる。
【0046】
なお、第1および第2の実施の形態において使用するレーザ光源を構成するR光源、G光源およびB光源からのレーザ光は、光源に半導体レーザ光源やSHGレーザ光源を用いることにより色純度のよいものが得られるので色再現範囲を大幅に拡大することができる。
【0047】
また、導光板内に所定の光量のレーザ光を蓄積し、制御部により選択された分割部のみから出射させるので、同じ波長のレーザ光において複数の経路のレーザ光が混じりあうのでスペックルノイズが抑制されたレーザ光を利用することができる。
【0048】
(実施の形態3)
図4は本発明の実施の形態3にかかる面状照明装置60の概略構成図で、(a)は出力光11が出射する第1の主面部12と対向して配置された第2の主面部13の正面から見た平面図、(b)は4A−4A線から見た概略断面図である。ただし、ポリゴンミラー61などの部分は断面ではなくわかり易い模式的な図で示している。なお、図4(a)および(b)においては面状照明装置60の各部分はそれぞれの構成を理解しやすくするために分離して配置しているように示しているが、実際の構成においては図示しないベースプレート上や縁枠内などに設置して全体を一体的に固定している。
【0049】
面状照明装置60は図1の面状照明装置10と異なり、導光部がポリゴンミラー61やその駆動部62などで構成され、また、光ファイバは使用されずに走査光16は空間を伝播して導光板63に入射している。そして、導光板63は実施の形態1で例示した導光板18と一部の構成が異なるが、詳細は以下で説明する。これらを除く構成はほぼ同様である。
【0050】
すなわち、図4(a)に示すように本実施の形態の面状照明装置60の導光部は、少なくともポリゴンミラー61とその駆動部62とからなり、レーザ光64はポリゴンミラー61により走査光16として生成されていずれかの側面部17より導光板63に入射されている。そして、走査光16がそれぞれ導光板63の入射部23に垂直に入射するように入射部23の手前に、例えば、その焦点距離がポリゴンミラー61のミラー面61aに一致するようにフレネルレンズ59が配置されている。このように配置することにより、レーザ光源14(14R、14G、14B)から出射するレーザ光64はポリゴンミラー61で走査されて走査光16となり、導光板63の入射部23に揃って垂直に入射する。なお、レーザ光64はレーザ光源14(14R、14G、14B)からそれぞれ出射するR光64R、G光64GおよびB光64Bを2つのダイクロイックミラー65により同じ光軸の1つの光線にまとめられている。このようにして、導光板63の中をレーザ走査光19が長辺方向28bに沿って第1の主面部12および第2の主面部13の内側で全反射しながら伝播していく。
【0051】
一方、導光板63は第2の主面部13に隣接して導電性フィルム66が形成され、入射部23が形成された側面部17aを除く一対の側面部17b、17dに沿って第2の主面部13の長辺方向28bにそれぞれ配置された一対の長辺電極部67a、67bが形成されている。そして、制御部21は一対の長辺電極部67a、67bの間に表面弾性波68aを発生させた弾性波領域68bを生成する。このようにすることにより、ポリゴンミラー61から走査されて入射した導光板63内の少なくとも1列に並んだ複数の分割部25を走査するレーザ走査光19が、複数の分割部25と弾性波領域68bとが交差する分割部25Xより表面弾性波68aにより散乱されて図4(b)に示すように出力光11として出射する。すなわち、レーザ走査光19はポリゴンミラー61により長辺方向28bと平行に主走査がなされ表面弾性波68aにより副走査がなされて、これらの交差する分割部25Xで散乱されることにより出力光11として第1の主面部12から出射される。
【0052】
このような構成とすることにより、導光板内に所定の光量のレーザ光を蓄積し、制御部により選択された導光板の分割部のみから出射させることができるので、面状照明装置は高コントラスト比の画像表示ができ薄型・低消費電力で動作することができる。
【0053】
また、高輝度で均一な出力光を出射し、かつ製作が容易な薄型の面状照明装置が実現できる。さらに、導光板にほとんど機械的応力を与えることなく、第1の主面部のうちレーザ走査光と表面弾性波とにより選択された分割部からのみ高コントラスト比の出力光が出射することができる。
【0054】
なお、図4では表面弾性波を発生するのに長辺方向にそれぞれ配置された一対の長辺電極部が形成されていたが、ポリゴンミラーからの走査光を導光板の長辺方向に長い側面部から入射させるときには短辺方向にそれぞれ配置された一対の短辺電極部が形成されて、この短辺電極部により表面弾性波が発生するようにしても同様の動作および効果が実現できる。
【0055】
(実施の形態4)
図5は本発明の実施の形態4にかかる面状照明装置70の概略構成図で、(a)は出力光11が出射する第1の主面部12と対向して配置された第2の主面部13の正面から見た平面図、(b)は5A−5A線から見た概略断面図である。なお、図5(a)および(b)においては面状照明装置60の各部分はそれぞれの構成を理解しやすくするために分離して配置しているように示しているが、実際の構成においては図示しないベースプレート上や縁枠内などに設置して全体を一体的に固定している。
【0056】
面状照明装置70は図4の面状照明装置60と異なり、導光部15は、一組の偏光プリズム71aと半波長板71bを組み合わせた偏光制御部71が導光板63のいずれかの側面部17(17a、17b、17c、17d)に複数個並んで隣接して配置されることにより、S偏光またはP偏光の走査光72が、いずれかの側面部17(17a、17b、17c、17d)から平行に入射している。なお、これらを除く構成はほぼ同様である。
【0057】
図5(a)に示すように、導光部15は光分岐部73、導光部本体74およびシリンドリカルレンズ75を含んで構成される。なお、偏光プリズム71a、73aはP偏光を透過しS偏光をミラー面71c、73cで反射する。また、光分岐部73は偏光プリズム73a、半波長板73bおよび直角プリズム73dを含んで構成されている。ここで、半波長板71b、73bはアクロマティック半波長板であり、R光64R、G光64GおよびB光64Bがその範囲に含まれる440nmから650nmの波長の光に対してほぼ180度の位相差を与える。したがって、直線偏光の光線の偏光面とアクロマティック波長板の光学軸が45度をなす場合、入射光と出射光では偏光面が90度回転する。また直線偏光の光線の偏光面とアクロマティック波長板の光学軸がα度をなす場合、入射光と出射光では偏光面が2α度回転する。アクロマティック波長板である半波長板71b、73bは図示しない回転機構により支持されており、入射光の偏光面に対して光学軸のなす角度を任意に設定できるようになっている。
【0058】
レーザ光64は反射ミラー58で反射したのち導光部15の光分岐部73に入射し、偏光プリズム73aのミラー面73cによりレーザ光64はP偏光とS偏光に分離されて、P偏光は透過しS偏光は反射する。反射されたS偏光は直角プリズム73dで反射され、半波長板73bで偏光面が90度回転させられてP偏光となる。したがって、図5(a)に示すように導光板63の短辺方向に平行に2本のP偏光のレーザ光が導光部本体74に入射していくこととなる。
【0059】
この導光部本体74をレーザ光が進行していく中で半波長板71bの光学軸を偏光面と合わせれば、レーザ光は偏光プリズム71aを透過して次の偏光プリズムに到達する。一方、半波長板71bの光学軸を偏光面と45度の角度をなすようにすれば、レーザ光は偏光プリズム71aのミラー面71cで反射されて導光板63の長辺方向28bに進行する。そして、走査光72はシリンドリカルレンズ75を通過して導光板63の厚み方向に集光されたのち、入射部23から導光板63に入射する。それぞれの偏光制御部71で入射してくるレーザ光の偏光面に対して光学軸を0度と45度で切り替えることにより、レーザ光を導光部本体74の所定の位置より導光板63に対して走査することが出来る。なお、レーザ光64を図5(a)の平面内で左右に振ることで、偏光制御部71のミラー面71cで反射する位置を変えて光を連続的に走査することも可能である。すなわち、導光部15の一方の端部から他方の端部の方向、例えば図5(a)の短辺方向28aに並んだ偏光制御部71の半波長板71bを順次回転させることにより走査光72を生成させている。このようにして、走査光72は導光板63に入射し、その中をレーザ走査光19が長辺方向28bに沿って第1の主面部12および第2の主面部13の内側で全反射しながら伝播していく。
【0060】
一方、導光板63は第2の主面部13に隣接して導電性フィルム66が形成され、入射部23が形成された側面部17aを除く一対の側面部17b、17dに沿って第2の主面部13の長辺方向28bにそれぞれ配置された一対の長辺電極部67a、67bが形成されている。そして、制御部21は一対の長辺電極部67a、67bの間に表面弾性波68aを発生させた弾性波領域68bを生成する。このようにすることにより、導光部本体74の偏光制御部71から走査されて入射した導光板63内の少なくとも1列に並んだ複数の分割部25を走査するレーザ走査光19が、複数の分割部25と弾性波領域68bとが交差する分割部25Xより表面弾性波68aにより散乱されて図5(b)に示すように出力光11として出射する。すなわち、レーザ走査光19は導光部本体74の偏光制御部71により長辺方向28bと平行に主走査がなされ表面弾性波68aにより副走査がなされて、これらの交差する分割部25Xで散乱されることにより出力光11として第1の主面部12から出射される。
【0061】
このような構成とすることにより、導光板内に所定の光量のレーザ光を蓄積し、制御部により選択された導光板の分割部のみから出射させることができる。さらに走査光72は偏光方向の揃った直線偏光とすることができるので、液晶表示パネル(図示せず)と組み合わせた場合に面状照明装置は、高コントラスト比の画像表示ができ薄型・低消費電力で動作することができる。しかも、液晶表示パネル(図示せず)の入射側の偏光フィルム(図示せず)を不要とすることもできる。
【0062】
また、高輝度で均一な出力光を出射し、かつ製作が容易な薄型の面状照明装置が実現できる。さらに、導光板にほとんど機械的応力を与えることなく、第1の主面部のうちレーザ走査光と表面弾性波とにより選択された分割部からのみ高コントラスト比の出力光が出射することができる。
【0063】
(実施の形態5)
図6は本発明の実施の形態5にかかる面状照明装置80の概略構成図で、(a)は面状照明装置80の構成全体を模式的に示す上面図、(b)は(a)の6A−6A線から見た概略断面図である。
【0064】
図6(a)および(b)に示す面状照明装置80は、図2(a)および(b)に示す面状照明装置40と選択部により分割部を選択する手段と出力光を取り出す手段が異なり、他の構成はほぼ同様である。すなわち、選択部26は、第2の主面部13に隣接し分割部25に対応して配置された複数の散乱素子82からなる。そして、制御部21は、複数の散乱素子82のうち選択された散乱素子82Xの素子表面83を分割部25Xに密着させることにより導光板81内を走査するレーザ走査光19を素子表面83で散乱させて第1の主面部12から出力光11を出射させている。なお、散乱素子82は1つのシート(図示せず)上に短辺方向28aと長辺方向28bにマトリクス状に配置されており、制御部21および選択部26とは配線22aにより相互に電気的に接続されている。また、散乱素子82は選択部26により選択されないときは図6(b)に示すように一定の空間84により導光板81の第2の主面部13から離れて位置している。一方、散乱素子82は選択部26により選択されたときは、例えば図6(b)の散乱素子82Xのように電気的または機械的な手段(図示せず)により素子表面83が第2の主面部13に押し付けられて密着する。
【0065】
このような構成とすることにより、導光板81内に所定の光量のレーザ光を蓄積し、制御部21により選択された導光板81の分割部25、ここでは例えば分割部25X、のみから出力光11を出射させることができるので、面状照明装置80は高コントラスト比の画像表示ができ薄型・低消費電力で動作することができる。
【0066】
また、実施の形態3から5において、実施の形態2で示した図3の面状照明装置10に代えて面状照明装置60、70、80を配置して液晶表示装置100を構成してもよい。このような構成とすることにより、面状照明装置の導光板内に所定の光量のレーザ光を蓄積し、制御部により選択された導光板の分割部のみから出射させることができる。その結果、分割部に対応する液晶表示パネルの複数の画素により液晶表示装置の画像を表示することができるので、液晶表示装置は高コントラスト比の画像表示ができ、薄型・低消費電力で動作することができる。
【0067】
なお、実施の形態3から5において使用するレーザ光源を構成するR光源、G光源およびB光源からのレーザ光は、光源に半導体レーザ光源やSHGレーザ光源を用いることにより色純度のよいものが得られるので色再現範囲を大幅に拡大することができる。
【0068】
また、導光板内に所定の光量のレーザ光を蓄積し、制御部により選択された分割部のみから出射させるので、同じ波長のレーザ光において複数の経路のレーザ光が混じりあうのでスペックルノイズが抑制されたレーザ光を利用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明に係る面状照明装置は、導光板内に所定の光量のレーザ光をロスなく蓄積し、選択された導光板の分割部のみから出射させることができるので、高コントラスト比の画像表示ができ薄型・低消費電力で動作させることができる。したがって、例えば、平面型の大画面で薄型の液晶表示装置などに利用することができ有用である。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】(a)本発明の実施の形態1にかかる面状照明装置の概略構成図で、面状照明装置の構成全体を模式的に示す斜視図(b)本発明の実施の形態1にかかる面状照明装置の概略構成図で、出力光が出射する第1の主面部と対向して配置された第2の主面部の正面から見た平面図(c)本発明の実施の形態1にかかる面状照明装置の概略構成図で、(b)の1A−1A線から見た概略断面図
【図2】(a)本発明の実施の形態1にかかる他の面状照明装置の概略構成図で、は面状照明装置の構成全体を模式的に示す上面図(b)本発明の実施の形態1にかかる面状照明装置の概略構成図で、(a)の2A−2A線から見た概略断面図
【図3】本発明の実施の形態2にかかる液晶表示装置の構成を示す概略断面図
【図4】(a)本発明の実施の形態3にかかる面状照明装置の概略構成図で、は出力光が出射する第1の主面部と対向して配置された第2の主面部の正面から見た平面図(b)本発明の実施の形態3にかかる面状照明装置の概略構成図で、(a)の4A−4A線から見た概略断面図
【図5】(a)本発明の実施の形態4にかかる面状照明装置の概略構成図で、は出力光が出射する第1の主面部と対向して配置された第2の主面部の正面から見た平面図(b)本発明の実施の形態4にかかる面状照明装置の概略構成図で、(a)の5A−5A線から見た概略断面図
【図6】(a)本発明の実施の形態5にかかる他の面状照明装置の概略構成図で、面状照明装置の構成全体を模式的に示す上面図(b)本発明の実施の形態5にかかる他の面状照明装置の概略構成図で、(a)の6A−6A線から見た概略断面図
【符号の説明】
【0071】
10,40,60,70,80 面状照明装置
11 出力光
12 第1の主面部
13 第2の主面部
13a 中央部
13b 周辺部
14 レーザ光源
14R R光源(赤色レーザ光源)
14G G光源(緑色レーザ光源)
14B B光源(青色レーザ光源)
15 導光部
16,72 走査光
17(17a,17b,17c,17d) 側面部
18,63,81 導光板
19 レーザ走査光
20(20a,20b,20c,20d) 受光部
21 制御部
22,22a 配線
23 入射部
24 反射部
25,25X 分割部
26 選択部
27,42 光ファイバ
27a 入力端部
27b 出力端部
28a 短辺方向
28b 長辺方向
29 電極部
29a 短辺電極部
29b,67a,67b 長辺電極部
30,68b 弾性波領域
30a,30b,68a 表面弾性波
41 導光棒
43a,43b リフレクタ
58 反射ミラー
59 フレネルレンズ
61 ポリゴンミラー
61a,71c,73c ミラー面
62 駆動部
64 レーザ光
64R R光(赤色レーザ光)
64G G光(緑色レーザ光)
64B B光(青色レーザ光)
65 ダイクロイックミラー
66 導電性フィルム
71 偏光制御部
71a,73a 偏光プリズム
71b,73b 半波長板
73 光分岐部
73d 直角プリズム
74 導光部本体
75 シリンドリカルレンズ
82,82X 散乱素子
83 素子表面
84 一定の空間
100 液晶表示装置
101 液晶表示パネル
102,104 ガラス基板
103 液晶層
105 画素
105R 赤色画素部(Rサブピクセル)
105G 緑色画素部(Gサブピクセル)
105B 青色画素部(Bサブピクセル)
106 出射側偏光フィルム
107 入射側偏光フィルム
108 拡散板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光を出射するレーザ光源と、
前記レーザ光を入射する導光部と、
前記導光部から出射した走査光を少なくともいずれかの側面部から入射し第1の主面部から出射する導光板と、
前記導光板の内部を進行するレーザ走査光を検出する受光部と、
少なくとも前記レーザ光源、前記導光部、前記導光板および前記受光部を制御する制御部と、を備えた面状照明装置であって、
前記導光板の前記側面部のうち前記走査光が入射する入射部を除いた側面部は、外側に前記レーザ走査光を反射する反射部が配置され、
前記導光板の前記第1の主面部と対向して配置された第2の主面部は、複数の領域に分割された分割部からなり、
前記制御部は、選択部により前記第2の主面部の前記分割部を選択して前記第1の主面部から出力光を出射させていることを特徴とする面状照明装置。
【請求項2】
前記受光部は前記分割部のうち2以上の前記分割部に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の面状照明装置。
【請求項3】
前記導光部は、入力端部から前記レーザ光を入射し出力端部が前記導光板の前記いずれかの側面部の前記入射部に接続された光ファイバからなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の面状照明装置。
【請求項4】
前記導光部は、前記導光板のいずれかの側面部に隣接して配置され前記入射部に前記走査光を入射させる導光棒と入力端部から前記レーザ光を入射し出力端部は前記導光棒に接続された光ファイバとからなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の面状照明装置。
【請求項5】
前記導光部は、少なくともポリゴンミラーとその駆動部とからなり、前記レーザ光は前記ポリゴンミラーにより前記走査光として生成されて前記いずれかの側面部より入射することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の面状照明装置。
【請求項6】
前記導光部は、一組の偏光プリズムと半波長板を組み合わせた偏光制御部が前記導光板の前記いずれかの側面部に複数個並んで隣接して配置されることにより、S偏光またはP偏光の前記走査光が前記いずれかの側面部から平行に入射することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の面状照明装置。
【請求項7】
前記導光部の一方の端部から他方の端部の方向に並んだ前記偏光制御部の前記半波長板を順次回転させることにより走査光を生成させていることを特徴とする請求項6に記載の面状照明装置。
【請求項8】
前記導光板の前記入射部を除いて前記導光棒および前記導光板の前記側面部のうち少なくともいずれかを取り囲んだリフレクタがさらに隣接して配置されたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の面状照明装置。
【請求項9】
前記選択部は、前記第2の主面部に隣接し前記分割部に対応して配置された複数の散乱素子からなり、前記制御部は、前記複数の散乱素子のうち選択された散乱素子の素子表面を前記分割部に密着させることにより前記導光板内を走査するレーザ走査光を前記素子表面で散乱させて前記第1の主面部から出力光を出射させていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の面状照明装置。
【請求項10】
前記素子表面は、入射する前記走査光に対して反射または散乱させることを電気的に切り換える液晶フィルムまたは圧電フィルムで形成されていることを特徴とする請求項9に記載の面状照明装置。
【請求項11】
前記選択部は、前記第2の主面部の外側の周辺部に前記導光板の短辺方向または長辺方向に沿って配列された複数の電極部と電気的に接続され、前記選択部は、前記第2の主面部の中央部を挟んで前記短辺方向にそれぞれ配置された一対の短辺電極部と前記長辺方向にそれぞれ配置された一対の長辺電極部とを選択し、前記一対の短辺電極部および前記一対の長辺電極部の間に2つの表面弾性波を発生させた弾性波領域を生成し、前記2つの弾性波領域が交差する前記分割部を選択することにより前記レーザ走査光を散乱させて前記第1の主面部から出力光を出射することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の面状照明装置。
【請求項12】
前記導光板は前記第2の主面部に隣接して導電性フィルムが形成され、前記入射部が形成された側面部を除く一対の側面部に沿って前記第2の主面部の短辺方向にそれぞれ配置された一対の短辺電極部または長辺方向にそれぞれ配置された一対の長辺電極部が形成され、前記制御部は前記一対の短辺電極部または一対の長辺電極部の間に表面弾性波を発生させた弾性波領域を生成することにより、前記ポリゴンミラーまたは前記偏光制御部から走査されて入射した前記導光板内の少なくとも1列に並んだ複数の分割部を走査する前記レーザ走査光が、前記複数の分割部と前記弾性波領域とが交差する前記分割部より前記表面弾性波により散乱されて前記第1の主面部から出力光として出射することを特徴とする請求項5から請求項7のいずれかに記載の面状照明装置。
【請求項13】
前記レーザ光源は、少なくとも赤色光、緑色光および青色光を出射する光源からなり、前記光源から出射されるそれぞれのレーザ光は、同じ光路により前記導光部に入射して、前記導光板の前記第1の主面部より前記出力光として出射し、
前記受光部は、赤色光、緑色光および青色光をそれぞれ受光する受光素子をさらに備え、
前記制御部は、前記受光素子で検出した光出力に基づいて前記赤色光、緑色光および青色光を出射する光源からの前記それぞれのレーザ光の光量を制御することを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の面状照明装置。
【請求項14】
液晶表示パネルと、
前記液晶表示パネルを背面側から照明するバックライト照明装置と、を備え、
前記バックライト照明装置が請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の面状照明装置であることを特徴とする液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−123256(P2010−123256A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−122062(P2007−122062)
【出願日】平成19年5月7日(2007.5.7)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】