説明

音声からマルチメディアへのネットワーク主導型サービス変更

【課題】発信側と終端側とを含む無線システムにおいて、コネクションの切断が、いかなるときもユーザに認識されることのない、簡易で十分に迅速な異なる通信サービス間の移動端末スイッチングを可能とするための方法、装置、及びシステムを提供する。
【解決手段】無線システムにおいて修正要求を開始することを含み、この修正要求は、第1のモードから第2のモードへのサービス変更である。更に、修正要求が端末によって承諾される場合に、第1のモードから第2のモードへ端末を修正することと、修正要求が承諾された後、無線ベアラ割り当てを完了することを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信の分野に関連する。
【背景技術】
【0002】
ビデオ、ウェブコンテンツ、画像及び文書のようなマルチメディアコンテンツの様々な形式や組み合わせを運ぶ多数の通信サービスが存在する。本明細書において使用されるように、「マルチメディア」という用語は、視覚的要素を有する任意のコンテンツを意味する。無線通信ネットワークの移動端末、特にセルラーネットワークの電話は現在、様々な通信サービスにおけるマルチメディアデータを含むデータを搬送する機能を有する。携帯電話、コードレス電話、携帯情報端末(PDA)、パームヘルドコンピュータ、及びラップトップコンピュータのような移動端末の多くの形式が使用されている。現在の無線技術開発における大きな努力は、変更されるアプリケーションのために移動端末を使用し、そういった装置のユーザに関連するデータ及び情報の全てを送受信するための適切な通信電力を維持している間、彼らの生活におけるイベント及びニーズを、彼らが継ぎ目なく統合することを可能とするためのものである。
【0003】
第3世代(3G)及び第4世代(4G)ネットワークによってサポートされ、コンピュータ、ソフトウェア、ディスプレイ、及びその他の技術における最新の手法を利用する高度な移動端末は、様々な多くの異なる通信サービスにアクセスし、受信するかもしれない。残念ながら、通信サービスのスイッチングのための方法及び(ユーザに認識される)手順の所要時間は、大きく予測できないほどに変化することが考えられる。これらの通信サービスは、他のネットワークにおける異なる情報源によって提供され、様々なデータ転送技術に基づき、その上に構築されることが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平09−065425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
少なくともこれらに理由によって、移動通信における異なる通信サービス間の現在のスイッチング方法は不利益を有する。従って、コネクションの切断が、いかなるときもユーザに認識されることのない、簡易で十分に迅速な異なる通信サービス間の移動端末スイッチングを可能とするための効果的な解決策への必要性が存在する。
【0006】
先行技術の解決策は、終端側における端末が音声からマルチメディアへのサービスの変更を拒否することを決定した場合、または、終端側ユーザ装置のために修正が失敗した場合に、発信側における不要な割り当て修正、また、データトラフィックにおける不要な中断を避けることについては言及していない。
また、終端側のユーザ端末においてサービス変更が成功したことを知る前に発信側の端末のための発信側における割り当て修正が開始されなければ、不要な割り当て修正及び不要なデータトラフィック中断が発信側において避けられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は無線ネットワークにおいてサービス変更を開始する。一つの実施形態において本発明は、無線システムにおけるサービス変更を開始するための方法を含む。無線システムは、発信側と終端側を含む。この方法は、無線システムにおける修正要求を開始することを含み、ここで修正要求は、第1のモードから第2のモードへのサービス変更である。この方法は、修正要求が端末によって承諾された場合に第1のモードから第2のモードへ端末を修正し、修正要求が承諾された後に無線ベアラ割り当てを完了することを含む。
【0008】
本発明のもう一つの好適な実施形態は、無線システムにおいてサービス変更を開始するための装置であり、無線システムは発信側と終端側を含む。この装置は、無線システムにおける修正要求を開始する手段を備え、ここで修正要求は第1のモードから第2のモードへサービス変更である。この装置は更に、修正要求が端末によって承諾された場合に、第1のモードから第2のモードへ端末を修正するための第1の修正手段と、修正要求が承諾された後、無線ベアラ割り当てを完了するベアラ割り当て手段とを備える。
本発明のもう一つの好適な実施形態は、無線ネットワークにおいてサービス変更を開始するためのシステムであり、無線ネットワークは発信側と終端側を含む。このシステムは、無線システムにおいて修正要求を開始するスイッチングモジュールを有し、この修正要求は、第1のモードから第2のモードへのサービス変更である。このシステムは更に、修正要求が端末によって承諾された場合、第1のモードから第2のモードへ端末を修正するための第1の修正モジュールと、修正要求が承諾された後に無線ベアラ割り当てを完了するためのベアラ割り当てモジュールとを備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】例示的な構成に従った例示的ネットワークのブロック図である。
【図2】本発明の好適な実施形態を示すフロー図である。
【図3】発信端末がサービス修正を拒否する場合のシナリオを示す図である。
【図4】終端側Bがサービス変更を拒否する場合のシナリオを示す図である。
【図5】サービス要求を拒否する終端側のRNCのシナリオを示す図である。
【図6A】発信側のRNCがサービス変更を拒否する場合のシナリオを示す図である。
【図6B】発信側のRNCがサービス変更を拒否する場合のシナリオを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、例示の構成に従った例示のネットワーク構成のブロック図である。図1は、Uu無線インタフェースを介して、ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)40の各第1及び第2のノードB21、22へ接続される第1のユーザ装置(UE)11及び第2のユーザ装置UE12を示す。ノードB21、22は、無線リソース管理に関与し、一般的な基地局と同様の機能を有することが考えられる。更に、UTRAN40は、Iubと呼ばれるインタフェースを介してノードB21、22と接続される少なくとも一つの無線ネットワーク制御装置(RNC)30を備え、そのドメイン(即ち、それに接続されたノードB21、22)における無線リソースの管理及び制御の責任を負っている。RNC30は、UTRAN40がコアネットワーク(CN)50へ提供する全てのサービスのためのサービスアクセスポイントである。図1は、Iubインタフェースを介してノードB23及び24に接続されるRNC35をもまた示す。Iurと呼ばれるRNC30及びRNC35の間でインタフェースが提供される。図面の簡易化のため、RNC35よりむしろRNC30に関連して以下説明する。CN50は、移動通信交換局/在圏((visitor)ロケーションレジスタ(MSC/VLR)52を備え、それは、回線交換(CS)サービスのためにその現在位置においてUEにサービスを提供する交換器(MSC)及びデータベース(VLR)である。MSC機能は、CSトランザクションをスイッチングするために使用され、VLR機能は、サービングシステムにおけるUEの位置についての情報と同様に、訪問中のユーザのサービスプロファイルに関連する情報を維持してもよい。MSC/VLR52を介してアクセスされるネットワークの部分は、CSドメインとして言及されうる。MSC/VLR52は、ゲートウェイMSC(GMSC)54に接続されることが考えられ、それは、公衆交換電話網(PSTNs)、総合デジタル通信網(ISDNs)または公衆陸上移動網(PLMNs)のような外部CSネットワーク60にCN50が接続されるポイントにおける交換機である。全ての入力及び出力CSコネクションがGMSC54を経由する。
【0011】
Iuインタフェースを介したCN50及びUTRAN40の間のマルチキャスト通信を実現するために、アクティブデータ送信だけでなくIuインタフェースから要求されるリソースの予約及び構成に基づいて、データ転送に関連するマルチキャストの異なる特性が考慮されることが考えられる。現在の3GPP仕様書はRANAP(無線アクセスネットワーク応用部)及びIuUP(Iuインタフェースユーザプレーンプロトコル)のようなシグナリングプロトコルを定義する。RANAPは、UTRAN関連事項のために使用される無線ネットワークレイヤのために特定された全ての制御情報を含む、Iuインタフェースにおけるシグナリングプロトコルである。IuUPもまた、無線ネットワークレイヤに属し、可能な限り、それが使用されるためのCNドメインに独立するように定義されている。IuUPは、無線アクセスベアラ(RABs)に関連するユーザデータをIuインタフェース上で搬送することが考えられる。各RABは、プロトコルのそれ自身のインスタンスを有している。このプロトコルは、完全に透過な動作またはユーザデータセグメントのためのフレーミングのいずれか、初期化のために使用される基本的な制御信号及びオンライン制御を実行することが考えられる。これらの場合に基づいて、IuUPは、二つのモード、すなわち、完全に透過な動作のための透過モード及びフレーム化されたユーザデータセグメントに対応する所定のSDU(サービスデータユニット)サイズのためのサポートモードを有してもよい。
【0012】
マルチキャストサービスを受信することを望む各UEは、サービスプロバイダと、または、マルチキャストサービスのオペレータとの合意を有することが考えられる。従って、マルチキャストサービスを受信することを許可されたUEは、実際のマルチキャストセッションの開始前に、無線インタフェース上でマルチキャストデータを受信するように構成される。
【0013】
セッションの開始は、ネットワーク(NW)から開始してもよい。例えば、ゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)またはMBMS−SCがセルラーネットワークにおいてマルチキャストセッションのためのニーズを定義するかもしれない。このネットワーク装置から、マルチキャストセッションを開始するためのニーズが、PDPコンテキストのアクチベーションを開始するSGSNに示されることが考えられる。PDPコンテキストのアクチベーションが透過的にUTRAN及びUEになされるが、RNCのサービスは、マルチキャストセルにおいてマルチキャストサービス/グループ状態を示すことが必要かもしれない。RNCがマルチキャストユーザを有するかを、UTRANが登録してもよい。本発明の実施形態は、マルチキャスト情報がSGSNへ提供されることを提供する。それは、PDPコンテキストアクチベーションプロセスを、UTRANからの何らの情報も要求することなく開始するかもしれない。
【0014】
RNCまたはMBMS−SCは、これらに制限されるものではないが、サービスのためのリソースの欠如やそのネットワークの一部から発見されたサービスの加入者の欠如を含む任意の数の原因のためにアクチベーション要求を拒否するかもしれない。
【0015】
音声からマルチメディアへのネットワーク主導型サービス変更は、UE−Bは音声からマルチメディアへのサービス変更を拒否することを決めた場合、または、UE−BのためのRAB割り当て修正が失敗した場合、例えば、不要なRAB割り当て修正をもたらすかもしれないし、またデータトラフィックにおける中断が回避されうる。
【0016】
したがって、本発明は、ユーザ装置Bが音声からマルチメディアへのサービス変更を「修正拒否」メッセージとともに拒否した場合、または、RAB割り当て修正がユーザ装置Bのために失敗した場合、発信側における不要なRAB割り当て修正を回避し、データトラフィックにおける不要な中断もまた回避する。
【0017】
AまたはBのいずれかの在圏(visited)MSCが、出力マルチメディアコールを、例えば、受信地域の状態が悪化したことにより、もはやサポートできない場合、この関係の在圏MSCはマルチメディアから音声へのサービス変更を開始するであろう。その後、音声コールが依然継続している間に、再び在圏MSCがマルチメディアをサポートすることができるようになった場合、以前にマルチメディアから音声へのサービス変更を開始しており、その他のサービス変更がその間に実行されていない限り、同じ在圏MSCが音声からマルチメディアへのサービス変更を開始してもよい。
【0018】
本発明が、上述のネットワーク主導型サービス変更の観点から説明された。両ユーザのための割り当て修正及びサービス変更が完了した場合が以下に記述され、また、他の図の記載のための基礎も提供する図2が図示される。
【0019】
また、図2〜7はまた、発信側Aと終端側Bの間の通信のための「コアネットワーク手順」と呼ばれるものを示す。コアネットワーク手順の例が以下に示される。
【0020】
コール設定のとき及びコールのアクティブ状態の間の両方の場合に、サービス変更及びフォールバック要求を送信するためのネットワークにおける機能を提供するために、通常の帯域外トランスコーダ制御手順が使用される。使用されるコーデック(codec)は以下に記述される。
【0021】
コーデックネゴシエーション手順は、好ましいコーデックの順序付けされたリストを発信MSCから終端MSCへ送信する。ユーザプレーンとの対話を要求するノードは、それがサポートしないコーデックは削除するであろう。終端MSCは、そのコールのための使用可能なコーデックのリストから「選択コーデック」を選択するであろう。この選択は、受信されたコーデックのリスト及び「コール確認」メッセージにおいて終端UEによって与えられた情報に基づく。
【0022】
マルチメディアコールが要求されることを示すために、ダミーコーデックがコーデックリストに含まれる。二つのダミーコードが以下に示される。
【0023】
第1(ダミーコード1)は、音声からマルチメディアへの端末主導型サービス変更のために使用される。このコーデックは、3G−324.Mコーデックとして言及される。それは、任意のSCUDIF準拠MSCによってサポートされる。
【0024】
第2(ダミーコード2)は、音声からマルチメディアへのネットワーク主導型サービス変更のために使用されるであろう。このコーデックは、本明細書において3G−324.M2コーデックとして言及される。3G−324.M2コーデックは、CoIDを除き3G−324Mコーデックと同じである。それは、音声からマルチメディアへのネットワーク主導型サービス変更をサポートするSCDIF準拠MSCによってサポートされる。
【0025】
上述の二つのコーデックは、コアネットワークによって使用されるだけであり、サポートされたコーデックリストIEにおいて端末から送信されない。発信MSCは、望ましい順に一覧表示されたサポートされたコーデックタイプのリストを有する。
【0026】
UEから受信される「設定」メッセージが、マルチメディアBC−IE及び音声BC−IEに加えて、サービス変更の値及びフォールバックを伴うリピート指示子を含む場合、MSCはサポートされるコーデックタイプのリストにおける3G−324.Mコーデックを含んでもよい。
【0027】
本発明の好適な実施形態が以下に記述される。図2及び上記記載を参照すると、(a)において、コール設定の間に、構成(構成1及び構成2)があらかじめ折衝される。これは、ユーザAの移動サービス交換局(MSC A)によって完遂される。MSC Aは折衝された割り当てをユーザAの無線ネットワーク制御装置(RNC A)へ送信する。サービス変更が要求され、RNC Aがサービス変更手順を開始する(b)。
【0028】
サービス変更手順(b)は、無線ネットワーク制御装置RNC AからMSC Aへ送信される「無線アクセスネットワーク応用プロトコル無線アクセスベアラ(RANAP RAB)修正要求 代替構成要求」から開始する。
【0029】
(c)において、MSC Aは、「修正」メッセージをUE Aへ送信することで「修正要求」の承諾を要求する。(d)において、UE Aが、「修正完了」メッセージを送信することで修正を承諾する。
【0030】
「修正完了」を送信することで、UE Aが修正要求を受領した後にだけ、サービス変更のための手順がUE Bのための遠隔地側において開始される。
【0031】
遠隔地側において、(f)でMSC Bが、「修正」メッセージを使用して、UE Bへ向けてコール中修正手順を開始する。別の構成がなされない限り、端末はユーザからの確認を要求するであろう。変更が承諾された場合、UE Bは「修正完了」メッセージを用いてMSC Bに応答する(g)。一方、変更が拒否された場合、「修正拒否」メッセージが送信されるであろう。
【0032】
「修正」メッセージが受信された場合、両側においてRABが新たなモードのために再構成されるまで(h)−(i)、UE AまたはUE Bのいずれもデータトラフィックを中断しないし、古いモードにおいてデータの送受信を継続されない。端末、この例においてはUE Bが、「修正完了」メッセージとともに承諾した場合(g)、無線ベアラが、新たなモードにおいてデータを送受信するであろう。両側がサービス変更を承諾した後、(k)で、RAB割り当て要求がMSC AからRNC Aへ送信される。(l)において、RNC Aが、RAB割り当てが完了したことを示す指示子を送信する。
【0033】
いずれかの側において端末がサービス変更を拒否した場合、在圏MSCはそのコールをクリアするか、元のサービスへ変更するように他の側へサービス変更手順を開始するであろう。本例においては、元のサービスへ戻すために、サービス変更手順が開始される。
【0034】
図3は、発信端末がサービス修正を拒否する場合のシナリオを記述する。(a)及び(b)の再構成のための割り当て及び要求は、図2に関連して上述されたものと同様である。しかし、このシナリオでは、UE AはMSC Aから送信された再構成要求を拒否する(d)。UE Aが再構成要求を拒否したため、終端側Bのためのサービス変更を開始する手順は開始されていない。従って、両発信側A及び終端側Bへの不要なRAB割り当て修正及び不要なデータトラフィック中断が、発信側Aで回避される。
【0035】
図4は、終端側Bがサービス変更を拒否する場合のシナリオを図示する。この例にしたがえば、サービス変更はUE Bによって拒否される。ステップ(a)から(f)は図2に関連して上述されたものと同様である。しかし、終端側Bにおいて、変更がUE Bによって承諾されず、UE Bが「修正拒否」メッセージによってMSC Bへ応答する(gg)。
【0036】
(hh)において、終端側は、要求されたサービス変更がB側において不成功であったことを示す。このとき、コールモードをマルチメディアから音声へ戻すために、「修正」メッセージをUE Aへ送信することでMSC Aが新たな「修正」要求を送信し(l)、この要求が承諾される(m)。この例においては、UE Bが再構成要求を拒否しても、不要なRAB割り当て修正及び不要なデータトラフィック中断が、発信側Aにおいて回避される。
【0037】
図5は、サービス要求を拒否する終端側のRNCのシナリオを、本発明の好適な実施形態に従って、図示する。しかし、RAB割り当て要求は、RNC Bによって拒否される。このシナリオは、UE Bが音声からマルチメディアへ既に切替えて、これから音声へ戻す必要があるため、UE Bがサービス変更を拒否するものとは異なる。
【0038】
図5において、ステップ(a)から(h)は、図2に関連して上述したものと同様である。しかし、このとき、UE Bは送信された「修正」要求を承諾し、RAB割り当て処理がB側で開始している。上述のように、(h)において、RAB割り当て要求が、MSC BからRNC Bへ送信される。しかし、この例にしたがえば、RNC Bはこの要求を拒否し、その結果、RAB割り当ての修正が失敗する結果をもたらす(ii)。
【0039】
RAB割り当て修正における失敗した試みの結果、この例では音声である元のモードへ戻すために、新たな「修正」メッセージがMSC BからUE Bへ送信される(n)−(o)。UE Bが音声に戻った後、(p)において、発信側AはB側での失敗したサービス変更について通知される。このとき、UE Aはマルチメディアモードから音声モードへ戻る(q)−(r)。
【0040】
図6A−6Bは、発信側RNCがサービス変更を拒否するときのシナリオを図示する。ステップ(a)から(j)は、図2に関連して示されたものと同様である。以下に述べるように、この時点で、両UE A及びUE Bは、音声からマルチメディアへ修正されている。RAB割り当てが終端側Bのために今完了されるため、MSC AがRAB割り当て要求メッセージをRNC Aへ今送信する(j)。上述の理由のため、RNC割り当て要求は失敗し、この失敗がMSC Aに示される(kk)。
【0041】
(t)において、新たな修正メッセージを送信することで、UE Bは元のモード、この場合音声、へ切替えされて戻される必要がある。一度この修正が承諾されると(u)、この手順は終端側Bを音声モードへ切替えて戻すことを開始する。
【0042】
(u)において、修正要求を承諾するUE Bに応答して、新たなRAB割り当て要求がB側(v)へ送信される。このとき、B側における成功したRAB割り当ての後、コールモードが音声に切替えされて戻される(w)。
【0043】
(x)において、コアネットワーク手順は、UE B修正及びB側におけるRAB割り当ての成功の指示子を送信する。しかし、古いリソースが開放されなかったため、UE Aのための新たなRAB割り当ては必要とされない。従って、発信A側のための不要なRAB割り当てが回避される。
【0044】
上述の本発明が、異なるステップの順序で、及び/または、開示されたものとは異なる構成によるハードウェア要素を用いて実行されてもよい。従って、本発明がこれらの好ましい実施形態に基づいて記述されたが、本発明の精神及び範囲内において、当業者には、一定の修正、変形、及び択一的な構造物が明らかである。例えば、本発明は、ハードウェアや、ソフトウェアや、コンピュータ読み取り可能媒体、ファームウェア及びASICからなるコンピュータ製品や、同様のものによって実施されうる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発信側及び終端側を含む無線システムにおいてサービス変更を開始する方法であって、
無線システムにおいて、第1のモードから第2のモードへのサービス変更である修正要求を開始し、
修正要求が端末によって承諾された場合に、第1のモードから第2のモードへ端末を修正し、
修正要求が承諾された後に、無線ベアラ割り当てを完了する、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記修正要求を開始するステップは、無線システムの発信側において修正要求を開始することを含み、
前記ユーザ装置を修正するステップは、発信側において第1の端末を、終端側において第2の端末を修正することを含み、
前記無線ベアラ割り当てを完了するステップは、修正要求が第2の端末によって承諾された後に無線ベアラ割り当てを完了することを含む、ことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記修正要求を開始するステップは、無線システムの発信側において修正要求を開始することを含み、
前記ユーザ装置を修正するステップは、発信側にある第1の端末と終端側にある第2の端末を修正することを含み、
前記無線ベアラ割り当てを完了するステップは、修正要求が第2の端末によって承諾された後、終端側において無線ベアラ割り当てを完了すること、および、
無線ベアラ割り当てが終端側において完了した場合、発信側において第2の無線ベアラ割り当てを完了することを含む、ことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記修正要求を開始するステップは、無線システムの発信側において修正要求を開始することを含み、
前記ユーザ装置を修正するステップは、発信側にある第1の端末及び終端側にある第2の端末を修正することを含み、
前記無線ベアラ割り当てを完了するステップは、修正要求が第2の端末によって承諾された後に、終端側の無線ベアラ割り当てを完了し、
終端側において完了された無線割り当てを発信側へ通知し、
発信側における無線ベアラ割り当てを完了することを含む、ことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記修正要求を開始するステップは、無線システムの発信側において修正要求を開始し、
発信側において修正要求を承諾し、第1のモードから第2のモードへ、発信側に関連付けられた第1の端末を修正し、
修正要求を発信側が承諾したことを終端側に通知し、
修正要求が終端側によって承諾された場合、終端側に関連付けられた第2の端末を修正する、ことを含み、
前記無線ベアラ割り当て段階を完了するステップは、修正要求が第2の端末によって承諾された後に、終端側の無線ベアラ割り当てを完了し、
終端側における完了された無線割り当てを発信側に通知し、
発信側において無線ベアラ割り当てを完了することを含む、ことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
前記修正要求を開始するステップは、無線システムの発信側において修正要求を開始し、
発信側からの修正要求を承諾し、第1のモードから第2のモードへ、発信側に関連付けられた第1の端末を修正し、
発信側が修正要求を承諾したことを終端側に通知し、
修正要求が終端側で承諾された場合、終端側に関連付けられた第2の端末を第2のモードへ修正することを含み、
前記無線ベアラ割り当てを完了するステップは、第2の端末によって修正要求が承諾された後に、終端側の無線ベアラ割り当てを完了し、
終端側の完了された無線割り当てを発信側に通知し、
発信側における無線割り当て完了の失敗を終端側に通知し、
第2の端末を、第2のモードから第1のモードへ切替えて戻し、
終端側において無線ベアラ割り当てを承諾し、完了し、
完了した第2の無線ベアラ割り当てを発信側に通知し、
第1の端末を第2のモードから第1のモードへ切替えることを含む、ことを特徴とする方法。
【請求項7】
発信側と終端側を含む無線システムにおいてサービス変更を開始するための装置であって、
第1のモードから第2のモードへのサービス変更である修正要求を、無線システムにおいて開始するためのスイッチング手段と、
修正要求が端末によって承諾された場合、第1のモードから第2のモードへ該端末を修正するための第1の修正手段と、
修正要求が承諾された後、無線ベアラ割り当てを完了するためのベアラ割り当て手段と、を含むことを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項7に記載の装置であって、
前記スイッチング手段は、無線システムの発信側において修正要求を開始し、
前記第1の修正手段は、発信側に関連付けられた第1の端末及び終端側に関連付けられた第2の端末を修正し、
前記ベアラ割り当て手段は、修正要求が第2の端末によって承諾された後に、無線ベアラ割り当てを完了することを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項7に記載の装置であって、
前記スイッチング手段は、無線システムの発信側において修正要求を開始し、
前記第1の修正手段は、発信側に関連付けられた第1の端末及び終端側に関連付けられた第2の端末を修正し、
前記ベアラ割り当て手段は、修正要求が第2の端末によって承諾された後に、終端側において無線ベアラ割り当てを完了し、
更に、無線ベアラ割り当てが終端側において完了した場合、発信側において第2の無線ベアラ割り当てを完了するための第2のベアラ割り当て手段を含む、ことを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項7に記載の装置であって、
前記スイッチング手段は、無線システムの発信側において修正要求を開始し、
前記第1の修正手段は、発信側に関連付けられた第1の端末及び終端側に関連付けられた第2の端末を修正し、
更に、修正要求が第2の端末によって承諾された後に、終端側の無線ベアラ割り当てを完了する第2のベアラ割り当て手段と、
終端側において完了された無線割り当てを発信側に通知するための通知手段と、
発信側の無線ベアラ割り当てを完了する第1のベアラ割り当て手段とを含む、ことを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項7に記載の装置であって、
前記スイッチング手段は、無線システムの発信側において第1のモードから第2のモードへ修正要求を開始し、
更に、修正要求を承諾するための第1の修正手段であって、第1の端末は第1のモードから第2のモードへ修正され、第1の端末は発信側に関係付けられる、第1の修正手段と、
発信側が修正要求を承諾したことを終端側に通知するための第1の通知手段と、
発信側修正要求が承諾された場合、第1のモードから第2のモードへ、終端側に関連付けられた第2の端末を修正するための第2の修正手段と、
修正要求が発信側において承諾された後に、終端側の無線ベアラ割り当てを完了するための第2のベアラ割り当て手段と、
終端側において完了した無線割り当てを発信側へ通知するための第2の通知手段と、
発信側の無線ベアラ割り当てを完了する第1のベアラ割り当て手段とを含む、ことを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項7に記載の装置であって、
無線システムの発信側において第1のモードから第2のモードへ修正要求を開始するためのスイッチング手段と、
発信側において修正要求を承諾し、発信側に関係付けられた第1の端末を第1のモードから第2のモードへ修正するための第1の修正手段と、
発信側が修正要求を承諾したことを終端側に通知するための第1の通知手段と、
修正要求が第1の端末によって承諾された場合に、第2のモードへ第2の端末を修正するための第2の修正手段と、
修正要求が第2の端末によって承諾された後に、終端側の無線ベアラ割り当てを完了するための第2のベアラ割り当て手段と、
終端側において完了された無線割り当てを発信側に通知するための第2の通知手段と、
発信側において無線割り当ての完了が失敗したことを終端側に通知するための確認手段と、
第1のモードから第2のモードへ第2の端末を戻すための切替え手段と、を含み、
前記第2のベアラ割り当て手段は、終端側において第2の無線ベアラ割り当てを承諾し完了し、
前記第2の通知手段は、完了された第2の無線ベアラ割り当てを発信側に通知し、
前記スイッチング手段は、第2のモードから第1のモードへ第1の端末を切替える、ことを特徴とする装置。
【請求項13】
発信側と終端側を含む無線ネットワークにおいてサービス変更を開始するためのシステムであって、
第1のモードから第2のモードへのサービス変更である修正要求を無線システムにおいて開始するスイッチングモジュールと、
修正要求が端末によって承諾された場合、第1のモードから第2のモードへ該端末を修正するための第1の修正モジュールと、
修正要求が承諾された後に、無線ベアラ割り当てを完了するためのベアラ割り当てモジュールと、を備えることを特徴とするシステム。
【請求項14】
請求項13に記載のシステムであって、
前記スイッチングモジュールは、無線システムの発信側において修正要求を開始し、
前記第1の修正モジュールは、発信側に関連付けられた第1の端末及び終端側に関連付けられた第2の端末を修正し、
前記ベアラ割り当てモジュールは、修正要求が第2の端末によって承諾された後に、無線ベアラ割り当てを完了する、ことを特徴とするシステム。
【請求項15】
請求項13に記載のシステムであって、
前記スイッチングモジュールは、無線システムの発信側において修正要求を開始し、
前記第1の修正モジュールは、発信側に関連付けられた第1の端末及び終端側に関連付けられた第2の端末を修正し、
前記ベアラ割り当てモジュールは、修正要求が第2の端末によって承諾された後に、終端側において無線ベアラ割り当てを完了し、
更に、無線ベアラ割り当てが終端側において完了された場合、発信側における第2の無線ベアラ割り当てを完了する第2のベアラ割り当てモジュールを備えることを特徴とするシステム。
【請求項16】
請求項13に記載のシステムであって、
前記スイッチングモジュールは無線システムの発信側において修正要求を開始し、
前記第1の修正モジュールは、発信側に関連付けられた第1の端末及び終端側に関連付けられた第2の端末を修正し、
更に、修正要求が第2の端末によって承諾された後に、終端側の無線ベアラ割り当てを完了する第2の無線ベアラ割り当てモジュールと、
終端側において完了された無線割り当てを発信側に通知する通知モジュールと、
発信側の無線ベアラ割り当てを完了する第1のベアラ割り当てモジュールと、を備えることを特徴とするシステム。
【請求項17】
請求項13に記載のシステムであって、
前記スイッチングモジュールは、無線システムの発信側において第1のモードから第2のモードへの修正要求を開始し、
更に、修正要求を承諾する第1の修正モジュールであって、第1の端末は第1のモードから第2のモードへ修正され、発信側に関連付けられる、第1の修正モジュールと、
発信側が修正要求を承諾したことを終端側に通知する第1の通知手段と、
発信側修正要求が承諾された場合、第1のモードから第2のモードへ終端側に関連付けられた第2の端末を通知する第2の修正手段と、
修正要求が発信側において承諾された後に、終端側の無線ベアラ割り当てを完了する第2のベアラ割り当てモジュールと、
終端側において完了された無線割り当てを発信側に通知する第2の通知モジュールと、
発信側の無線ベアラ割り当てを完了する第1のベアラ割り当てモジュールと、を備えることを特徴とするシステム。
【請求項18】
請求項13に記載のシステムであって、
無線システムの発信側において第1のモードから第2のモードへの修正要求を開始するスイッチングモジュールと、
発信側からの修正要求を承諾し、発信側に関連付けられた第1の端末を第1のモードから第2のモードへ修正する第1の修正モジュールと、
発信側が修正要求を承諾したことを終端側に通知する第1の通知モジュールと、
修正要求が第1の端末によって承諾された場合、第1のモードから第2のモードへ第2の端末を修正する第2の修正モジュールと、
修正要求が第2の端末によって承諾された後、終端側の無線ベアラ割り当てを完了する第2のベアラ割り当てモジュールと、
終端側において完了された無線割り当てを発信側に通知する第2の通知モジュールと、
発信側の無線割り当ての完了の失敗を終端側に通知する確認モジュールと、
第2のモードから第1のモードへ第2の端末を切替えて戻す切替え手段と、を備え、
前記第2のベアラ割り当て手段は、終端側において第2の無線ベアラ割り当てを承諾し、完了し、
前記第2の通知モジュールは、完了された第2の無線ベアラ割り当てを発信側に通知し、
前記スイッチング手段は、第2のモードから第1のモードへ第1の端末を切替える、ことを特徴とするシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【公開番号】特開2012−157043(P2012−157043A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−63083(P2012−63083)
【出願日】平成24年3月21日(2012.3.21)
【分割の表示】特願2007−555727(P2007−555727)の分割
【原出願日】平成18年2月28日(2006.2.28)
【出願人】(398012616)ノキア コーポレイション (1,359)
【Fターム(参考)】