説明

音声再生装置、その制御方法、制御プログラム及び記録媒体

【課題】複数種類のフォーマットのオーディオデータの中から容易に音質のばらつきを抑えたデータを選択して再生することができる音声再生装置、その制御方法、制御プログラム及び記録媒体を提供する。
【解決手段】複数種類のフォーマットのオーディオデータのいずれかを再生中に、トリックプレイ指示を入力した場合、再生中のオーディオデータと同じフォーマットのオーディオデータを選んで順に再生するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数種類のフォーマットのオーディオデータを再生する音声再生装置、その制御方法、制御プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、CDDA(Compact Disc Digital Audio:音楽CD)などの記録媒体に記憶された曲を再生する音声再生装置が知られている。この種の音声再生装置には、記録媒体内の複数の曲を曲順で再生する機能に加えて、ランダムな曲順で再生する機能を具備したものが提供されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−163935号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、近年の曲データ(オーディオデータ)には、PCM(Pulse Code Modulation)などの非圧縮データ形式や、MP3(MPEG Audio Layer-3)等の圧縮データ形式といった様々なフォーマットが存在している。
この種の様々なフォーマットの曲データが混在する場合、従来の再生順で再生すると、非圧縮データと圧縮データとが混在して再生され、再生音質にばらつきが生じてしまうことがある。
再生音質のばらつきをなくす場合、ユーザがプログラム機能などを利用して音質差の少ない曲データを予め指定して再生させることは可能であるが、その選択作業が繁雑になってしまう。
【0004】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、複数種類のフォーマットのオーディオデータの中から容易に音質のばらつきを抑えたデータを選択して再生することができる音声再生装置、その制御方法、制御プログラム及び記録媒体を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明は、複数種類のフォーマットのオーディオデータが混在する一又は複数の記録媒体を再生可能な音声再生装置において、オーディオデータのトリックプレイ指示を入力可能な操作手段と、任意のオーディオデータの再生中に前記操作手段が前記トリックプレイ指示を入力した場合、前記再生中のオーディオデータと同じフォーマットのオーディオデータを選んで順に再生する再生制御手段とを備えることを特徴とする。
この発明によれば、任意のオーディオデータの再生中にトリックプレイ指示を入力した場合、再生中のオーディオデータと同じフォーマットのオーディオデータを選んで順に再生するので、容易に音質のばらつきを抑えたオーディオデータを選択して再生することができる。
【0006】
上記構成において、前記オーディオデータは、非圧縮データと圧縮データを含み、前記再生制御手段は、非圧縮データのオーディオデータの再生中に前記操作手段が前記トリックプレイ指示を入力した場合、非圧縮データのオーディオデータを選んで順に再生することが好ましい。この構成によれば、非圧縮データのオーディオデータだけを容易に再生することができる。
【0007】
また、上記構成において、前記再生制御手段は、任意のオーディオデータの再生中に前記操作手段が前記トリックプレイ指示を入力した場合、前記再生中のオーディオデータと同じフォーマットであって、かつ、ビットレートも略同じオーディオデータを選んで順に再生することが好ましい。
【0008】
また、本発明は、複数種類のフォーマットのオーディオデータが混在する一又は複数の記録媒体を再生可能な音声再生装置の制御方法において、
任意のオーディオデータの再生中にオーディオデータのトリックプレイ指示を入力した場合、前記再生中のオーディオデータと同じフォーマットのオーディオデータを選んで順に再生することを特徴とする。この発明によれば、任意のオーディオデータの再生中にオーディオデータのトリックプレイ指示を入力した場合、再生中のオーディオデータと同じフォーマットのオーディオデータを選んで順に再生するので、容易に音質のばらつきを抑えたオーディオデータを選択して再生することができる。
【0009】
また、本発明は、以上説明した音声再生装置およびその制御方法に適用する他、この発明を実施するための制御プログラムを電気通信回線を介して一般ユーザに配布したり、そのようなプログラムを、CD−ROMや、フロッピー(登録商標)ディスクや光記録ディスクといった、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に格納して一般ユーザに配布する、といった態様でも実施され得る。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、任意のオーディオデータの再生中にオーディオデータのトリックプレイ指示を入力した場合、再生中のオーディオデータと同じフォーマットのオーディオデータを選んで順に再生するので、容易に音質のばらつきを抑えたオーディオデータを選択して再生することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
図1は本発明の実施形態に係る音声再生装置1を示すブロック図である。この音声再生装置1は、自動車等の車両に搭載される車載用音声再生装置であり、例えば、車両の前部中央に位置するコンソールボックスに配置されて運転者などが容易に操作可能な位置に配置され、車両のバッテリからの電力供給を受けて動作する。
【0012】
この音声再生装置1は、大別すると、ドライブ10と、再生制御部20と、アンプ30と、スピーカ40と、圧縮・伸長部50と、ハードディスク装置60と、操作部70と、制御部80とを備えている。
ドライブ10は、CDDA(Compact Disc Digital Audio:音楽CD)などのディスク型記録媒体が装填可能で、装填されたディスク型記録媒体からデジタル形式の曲データなどを読み出し、読み出したデータを再生制御部20に出力する。
【0013】
再生制御部20は、復調回路やD/A変換回路などを備え、制御部80の制御の下、ドライブ10や圧縮・伸長部50から出力されたデジタル形式の曲データに伸長処理やデジタルアナログ変換などを施してアナログ形式の音声信号を生成し、この音声信号をアンプ30に出力する。アンプ30は、音声信号を増幅して車両に配置されたスピーカ40に出力し、スピーカ40から対応する音声を車内に出力させる。
また、上記再生制御部20は、制御部80の制御の下、ドライブ10から読み出して伸長処理が施された非圧縮データ形式(PCM形式)の曲データを圧縮・伸長部50に出力する。
【0014】
圧縮・伸長部50は、非圧縮データ形式の曲データを複数種類のフォーマットに変換するエンコーダと、各フォーマットの曲データを非圧縮データ形式(PCM形式)に変換するデコーダとを備えており、この圧縮・伸長部50は、非圧縮データ(PCM)の曲データを、非圧縮データ(WAVE)の曲データや、MP3やWMA(Windows(登録商標) Media Audio)などの圧縮データ形式の曲データに変換する機能およびこれらの逆変換を行う機能を具備している。
【0015】
ハードディスク装置60は、多数の曲データを記憶可能な大容量な記録媒体として機能し、このハードディスク装置60には、図2(A)に示すように、圧縮・伸長部50により変換された各種フォーマットの曲データが格納される。なお、この図において、拡張子「wma」がWAVE形式の曲データであり、拡張子「mp3」がMP3形式の曲データであり、拡張子「wma」がWMA形式の曲データである。なお、ハードディスク装置60に代えて、フラッシュメモリなどの不揮発性の半導体メモリなどの他の記録媒体を適用してもよい。
【0016】
操作部70は、ユーザの操作を検出してユーザからの各種指示を制御部80に通知するものであり、電源のオンオフ用操作子や音量調整用操作子や演奏操作用操作子などを有し、本実施形態では、演奏用操作子として、再生指示用の「再生」ボタン75と、停止指示用の「停止」ボタン76と、曲送りや曲戻しの他、早送り再生および巻き戻し再生を指示するための「送り」ボタン77と、選曲指示用の「選択」ボタン78(例えば曲番号を指定するボタン)と、通常再生とは異なるランダム再生、リピート再生、イントロ再生等のトリックプレイを指示するための「トリックプレイ」ボタン79とを有している。
【0017】
制御部80は、この音声再生装置1全体を制御するコンピュータとして機能するものであり、CPU、ROMおよびRAMなどを備え、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、音声再生装置1の各部を制御する。
具体的には、この制御部80は、操作部70を介して入力されたユーザ指示に基づいて、ドライブ10に装填されたCDDAやハードディスク装置60に記憶された複数種類の曲データを再生する再生制御を行う。また、制御部80は、操作部70を介して入力されたユーザ指示に基づいて、ドライブ10に装填されたCDDAから曲データを読み出し、圧縮・伸長部50によりユーザが指定したフォーマットの曲データに変換させ、この曲データをハードディスク装置60に記憶させる録音制御を行う。すなわち、この録音制御によってハードディスク装置60に複数種類のフォーマットの曲データが混在して格納される。
【0018】
また、本実施形態の上記ROMには、曲の再生順を制御する制御プログラムが格納されており、ドライブ10に装填されたCDDAを再生する場合、および、ハードディスク装置60に記憶された曲データを再生する場合に、CPUがこの制御プログラムを実行することにより、曲の再生順が制御される。
【0019】
次に曲再生制御について説明する。図3は、この制御を示すフローチャートである。なお、ここではハードディスク装置60内の曲データを再生する場合を例に説明するが、CDDAを再生する場合も略同様である。
まず、制御部80は、ユーザ指示がない場合はデフォルト設定(初期設定)に従って、又は、ユーザ指示を入力した場合はユーザ指示に従って最初に再生する曲を選曲し(ステップS1)、「再生」ボタン75が操作されて再生指示を入力すると(ステップS2:YES)、選曲した曲データの再生を開始する(ステップS3)。
【0020】
具体的には、制御部80は、ユーザ指示がない場合、図2(B)に示すように、デフォルト(初期設定)の曲順(例えば録音順などを基準に設定した曲番号順)で曲データを順に再生する。これに対し、ユーザが「選択」ボタン78を操作して曲番号を指定した場合、制御部80は、その曲番号に対応する曲データを再生し、その後、デフォルトの曲順で次の曲データを順に再生する。
【0021】
ここで、ハードディスク装置60内の曲データの再生を行う場合、圧縮・伸長部50により曲データの拡張子に基づいて非圧縮データを除いてデコード処理が切り換えられて共通形式のデジタルオーディオ信号に変換されて出力される。そして、このデジタルオーディオ信号は、再生制御部20によりアナログオーディオ信号に変換されてアンプ30に出力されることにより、所定音量の音声でスピーカ40から報音される。また、CDDAの曲データを再生する場合は、圧縮・伸長部50により伸長処理が施されてデジタルオーディオ信号がアンプ30に出力されることにより、対応する音声がスピーカ40から出力される。
【0022】
次に、「送り」ボタン77が操作されて送り指示を入力した場合(ステップS4:YES)、制御部80は、送り指示に応じて早送り再生処理又は巻き戻し再生処理、或いは、曲送り処理又は曲戻し処理を行う(ステップS5)。例えば、制御部80は、曲再生中に「送り」ボタン77が長押し操作された際には、送り指示に応じて早送り再生処理又は巻き戻し再生処理を行い、「送り」ボタン77が短時間だけ操作された際には、送り指示に応じて曲送り処理或いは曲戻し処理を行う。
【0023】
また、「停止」ボタン76が操作されて停止指示を入力した場合(ステップS6:YES)、制御部80は、曲の再生を停止する(ステップS7)。また、「トリックプレイ」ボタン79が操作されてトリックプレイ指示を入力した場合(ステップS8:YES)、再生中の曲データと同じフォーマットの曲データを選んで順に再生する再生制御(トリックプレイ)を開始する(ステップS9)。また、上記いずれのボタン75〜79のボタンが操作されない場合は、上記ステップS1〜S9の処理を順次循環的に実行し、それ以外の操作子が操作された場合は、その操作子に応じた処理フローへと移行する。
【0024】
すなわち、「再生」ボタン75が操作されただけの場合、図2(B)に示すように、一般的な曲順で曲データを再生する通常再生モードで動作し、これにより、ハードディスク装置60内に存在する複数種類のフォーマットの曲データが混在する場合には、様々なフォーマットの曲データが順次再生される。一方、「再生」ボタン75と「トリックプレイ」ボタン79とが順に操作された場合、以下に詳述するように、曲データの再生順がデフォルトと異なる順で再生するトリックプレイモードへ移行する。
【0025】
次に、トリックプレイの再生制御について詳述する。図4は、この制御を示すフローチャートである。
制御部80は、「トリックプレイ」ボタン79が操作されてトリックプレイ指示を入力すると、トリックプレイモードへ移行し、まず、現在再生中の曲データのフォーマットを示す情報をRAMに記憶させる(ステップS10)。続いて、制御部80は、曲データの再生が終了するまで待機し(ステップS12)、再生が終了すると、RAMに記憶したフォーマットを示す情報に基づき、ハードディスク装置60内の曲データから、同じフォーマットの曲データを抽出し(ステップS13)、抽出した曲データを所定順で順次再生する(ステップS14)。
【0026】
具体的には、WAVE形式の曲データ再生中にトリックプレイ指示を入力した場合、制御部80は、図2(C)に示すように、ハードディスク装置60内の複数種類のフォーマットの曲データからWAVE形式の曲データを抽出して再生リストを作成し、この再生リストに従った順でWAVE形式の曲データだけを順に再生する。
一方、MP3形式の曲データ再生中にトリックプレイ指示を入力した場合、制御部80は、図2(D)に示すように、ハードディスク装置60内の複数種類のフォーマットの曲データからMP3形式の曲データを抽出して再生リストを作成し、この再生リストに従った順でMP3形式の曲データだけを順に再生する。
【0027】
なお、この場合の再生順は、各曲データに予め割り当てられた曲番号順でもよいし、曲データの名称順でもよいし、ランダムに設定してもよく、再生順をどのように設定するかは任意に設定が可能である。
また、再生リストを作らずに、一曲分の曲データの再生が終了する毎に、ハードディスク装置60内の曲データから同じフォーマットの曲データを選んで再生するようにしてもよい。この場合、曲データの再生後に、その曲データが再生済みであることを示す情報をRAMなどに格納しておくことにより、再生済みの曲データを再び選んで再生することがないようにすることが好ましい。
【0028】
このトリックプレイ中に「送り」ボタン77が操作されて送り指示を入力した場合(ステップS15:YES)、制御部80は、早送り再生処理又は巻き戻し再生処理、或いは、同じフォーマットの曲データ間で曲送り処理又は曲戻し処理を行う(ステップS16)。例えば、制御部80は、「送り」ボタン77が長押し操作された際には、送り指示に応じて早送り再生処理又は巻き戻し再生処理を行い、「送り」ボタン77が短時間だけ操作された際には、送り指示に応じて曲送り処理或いは曲戻し処理を行う。
【0029】
また、「停止」ボタン76が操作されて停止指示を入力した場合(ステップS17:YES)、制御部80は、曲の再生を停止する(ステップS18)。トリックプレイで曲の再生を停止した場合、制御部80は、デフォルトの曲順で曲を再生する通常再生モードへ移行すべく、処理をステップS1に戻す一方、「停止」ボタン76が操作されず、曲の再生が継続する間は、トリックプレイモードを維持し、同じフォーマットの曲データを順に再生する処理を繰り返す。以上がトリックプレイの再生制御である。
【0030】
以上説明したように、本実施形態によれば、トリックプレイ指示用の「トリックプレイ」ボタン79を設け、任意の曲データの再生中にトリックプレイ指示が入力された場合、再生中の曲データと同じフォーマットの曲データを自動的に選んで順に再生するので、例えば、非圧縮データなどの高音質の曲データ再生中にユーザが「トリックプレイ」ボタン79を操作するだけで、その高音質の曲データと同じフォーマットの曲データだけを再生することができる。
また、比較的低音質の曲データ再生中にユーザが「トリックプレイ」ボタン79が操作された場合は、その曲データと同じフォーマットの曲データだけが再生されるので、音質のばらつきを抑えて複数の曲データを再生することができる。
従って、ハードディスク装置60に複数種類のフォーマットの曲データが混在する場合でも、ユーザが容易に音質のばらつきを抑えた再生順で複数の曲データを再生させることが可能になる。
【0031】
また、本実施形態では、トリックプレイモードに移行した場合、「停止」ボタン76が操作されると曲を停止して通常再生モードへ移行するので、通常再生モードへ移行する際の特別な操作が必要なく、そのまま各種フォーマットの曲データをすぐに再生させることができる。従って、通常再生モードで曲再生中に、所望のフォーマットの曲データが再生された際に再びユーザが「トリックプレイ」ボタン79を操作すれば、前回と同一の或いは異なるフォーマットの曲データ群だけの再生を容易に開始させることが可能である。
すなわち、本実施形態の音声再生装置1は、プログラム機能を利用して同じフォーマットの曲データを選択する場合に比して、格段に少ない操作回数で同じフォーマットの曲データを選択して再生することが可能である。
【0032】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれるものである。例えば、上記実施形態では、WAVE形式、MP3形式およびWMA形式の曲データが混在する場合を例に説明したが、これに限らず、それ以外のフォーマットの曲データが混在する場合にも広く適用可能である。
また、上記実施形態では、ハードディスク装置60に記憶された複数種類のフォーマットの曲データを再生する場合に、同じフォーマットの曲データだけを選らんで再生する場合について説明したが、これに限らず、ハードディスク装置などの複数の記録媒体に、複数種類のフォーマットの曲データが混在する場合に、これらの中から同じフォーマットの曲データだけを選んで再生する場合に広く適用が可能である。
【0033】
また、上記実施形態では、トリックプレイ指示を入力した場合に再生中の曲データと同じフォーマットの曲データを選んで順に再生する場合について説明したが、これに限らず、再生中の曲データと同じフォーマットであって、かつ、ビットレート(=曲データのサンプリングレート)も同一或いは略同じ曲データを選んで順に再生するようにしてもよい。この構成によれば、音質に大きく影響するビートレートも略同じ曲データが選ばれて再生されるので、曲データ間の音質のばらつきをより抑えることが可能である。
【0034】
また、上記実施形態では、曲データを再生する場合に本発明を適用する場合について説明したが、曲データに限らず、要は、複数種類のフォーマットが混在する複数のオーディオデータを再生する場合に広く適用が可能である。
さらに、上記実施形態では、車載用の音声再生装置1に本発明を適用する場合について説明したが、これに限らず、音声再生機能を有するナビゲーション装置などの他の車載装置や車載装置以外の音声再生装置に広く適用が可能である。
【0035】
また、上記実施形態では、曲の再生順を制御する制御プログラムを予めROMに格納しておく場合を説明したが、これに限らず、この制御プログラムを、磁気記録媒体、光記録媒体、半導体記録媒体などのコンピュータが読み取り可能な記録媒体に格納し、コンピュータが記録媒体からこの制御プログラムを読み取って実行するようにしてもよい。また、この制御プログラムを通信ネットワーク上の配信サーバなどからダウンロードできるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施形態に係る音声再生装置を示すブロック図である。
【図2】(A)はハードディスク装置に記憶された複数の曲データを示す図であり、(B)は通常再生モードの再生順の一例を示す図であり、(C)および(D)はトリックモードの再生順の一例を示す図である。
【図3】曲再生制御を示すフローチャートである。
【図4】トリックプレイの再生制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0037】
1 音声再生装置
10 ドライブ
20 再生制御部
30 アンプ
40 スピーカ
50 圧縮・伸長部
60 ハードディスク装置(記録媒体)
70 操作部(操作手段)
79 「トリックプレイ」ボタン
80 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類のフォーマットのオーディオデータが混在する一又は複数の記録媒体を再生可能な音声再生装置において、
オーディオデータのトリックプレイ指示を入力可能な操作手段と、
任意のオーディオデータの再生中に前記操作手段が前記トリックプレイ指示を入力した場合、前記再生中のオーディオデータと同じフォーマットのオーディオデータを選んで順に再生する再生制御手段と
を備えることを特徴とする音声再生装置。
【請求項2】
請求項1に記載の音声再生装置において、
前記オーディオデータは、非圧縮データと圧縮データを含み、
前記再生制御手段は、非圧縮データのオーディオデータの再生中に前記操作手段が前記トリックプレイ指示を入力した場合、非圧縮データのオーディオデータを選んで順に再生することを特徴とする音声再生装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の音声再生装置において、
前記再生制御手段は、任意のオーディオデータの再生中に前記操作手段が前記トリックプレイ指示を入力した場合、前記再生中のオーディオデータと同じフォーマットであって、かつ、ビットレートも略同じオーディオデータを選んで順に再生することを特徴とする音声再生装置。
【請求項4】
複数種類のフォーマットのオーディオデータが混在する一又は複数の記録媒体を再生可能な音声再生装置の制御方法において、
任意のオーディオデータの再生中にオーディオデータのトリックプレイ指示を入力した場合、前記再生中のオーディオデータと同じフォーマットのオーディオデータを選んで順に再生することを特徴とする音声再生装置の制御方法。
【請求項5】
複数種類のフォーマットのオーディオデータが混在する一又は複数の記録媒体を再生可能な音声再生装置をコンピュータにより制御するための制御プログラムにおいて、
前記コンピュータに、任意のオーディオデータの再生中にオーディオデータのトリックプレイ指示を入力した場合、前記再生中のオーディオデータと同じフォーマットのオーディオデータを選んで順に再生させるための制御プログラム。
【請求項6】
複数種類のフォーマットのオーディオデータが混在する一又は複数の記録媒体を再生可能な音声再生装置をコンピュータにより制御するための制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
前記コンピュータに、任意のオーディオデータの再生中にオーディオデータのトリックプレイ指示を入力した場合、前記再生中のオーディオデータと同じフォーマットのオーディオデータを選んで順に再生させるための制御プログラムを記録した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−84462(P2008−84462A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−264496(P2006−264496)
【出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】