説明

音声通話システム、方法、通信端末、およびプログラム

【課題】着信時に発側利用者の状況を着側利用者が容易に把握できるようにする。
【解決手段】発側端末10Aにおいて、自端末で撮影した発側画像を画像蓄積装置30へ送信し、発側画像の送信後、通信網51へ発信要求を通知し、通信網51からの着信応答の通知に応じて着側端末10Bとの間で音声通話を開始し、着側端末10Bにおいて、画像蓄積装置30から発側端末10Aの発側画像を受信し、通信網51からの音声通話に関する着信要求の通知に応じて、取得した発側端末10Aの発側画像を画面表示するとともに、画像蓄積装置30からの発側画像の受信完了後、音声通話に関する着信表示を行い、当該着信表示後の応答操作に応じて通信網51へ着信応答を通知して、発側端末10Aとの間で音声通話を開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声通話技術に関し、特に着信時に発側端末に関する情報を着側端末で表示する音声通話技術に関する。
【背景技術】
【0002】
通信網に接続された電話端末間で音声通話を行う場合、着信時に発側端末の電話番号など、発側利用者を特定するための発信者情報を通信網から着側端末へ通知して、着側端末で画面表示する番号表示サービスが提供されている(例えば、非特許文献1など参照)。これにより、着信に応答する前に、着側利用者が発信者を確認することができ、安心して応答することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】「OCNドットフォン/電話番号表示サービス」、http://www.ocn.ne.jp/voip/phone/option/?voipd-t2&voip=2#option01、NTTコミュニケーションズ株式会社
【非特許文献2】「固定電話/携帯電話に通話を発信」、http://www.skype.com/intl/ja/features/allfeatures/call-phones-and-mobiles/、Skype Technologies
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
着側利用者が着信に応答するかどうかを判断する際、発側利用者に応じて判断する場合が多く、このような場合には前述した従来技術で対応できる。しかし、特定の発信者であれば必ず応答するわけではなく、発側利用者の状況に応じて着信に応答するかどうかを判断する場合もある。例えば、発側利用者が他の友人と一緒にいる場合など、着側利用者が興味を持つような状況に発信者がいるかどうかによって応答するかどうかを判断する場合も多い。
【0005】
しかしながら、前述した従来技術では、着信時に電話番号などの発側利用者を特定するための発信者情報しか表示されないため、発側利用者がどのような状況で発信しているのかを着側利用者が詳細に把握できないという問題点があった。
【0006】
一方、着信時に、発信者の画像を着側端末へ通知するサービスもある(例えば、非特許文献2など参照)。しかしながらこのような画像は、予め発信者がプロフィールとして登録しておいた固定的な画像であり、このような画像から発側利用者がどのような状況で発信しているのかを着側利用者が詳細に把握することはできない。また、発側利用者が音声通話のための発信に先立って、電子メールに画像を添付して着側利用者へ通知することも考えられるが、電子メールに添付されている画像を確認した後、着信へ応答するか否かを判断する必要があり、発側利用者および着側利用者の双方にとって操作が煩雑となるという問題点があった。
【0007】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、着信時に発側利用者の状況を着側利用者が容易に把握することができる音声通話技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的を達成するために、本発明にかかる音声通話システムは、第1の通信網を介して相互間で音声通話を行う発側端末および着側端末と、第2の通信網を介して発側端末および着側端末と画像をやり取りする画像蓄積装置とを備え、発側端末に、自端末のカメラ部で撮影した発側画像を画像蓄積装置へ送信する画像送信部と、発側画像の送信後、第1の通信網へ着側端末との音声通話のための発信要求を通知し、第1の通信網からの着信応答の通知に応じて第1の通信網を介した着側端末との間で音声通話を開始する通話制御部とを含み、着側端末に、画像蓄積装置から発側端末の発側画像を受信する画像受信部と、第1の通信網からの音声通話に関する着信要求の通知に応じて、画像受信部で取得した発側端末の発側画像を画面表示する画像表示部と、第1の通信網からの音声通話に関する着信要求の通知に応じて、画像受信部での発側画像の受信完了後、音声通話に関する着信表示を行い、当該着信表示後の応答操作に応じて第1の通信網へ着信応答を通知して、第1の通信網を介した発側端末との間で音声通話を開始する通話制御部とを含んでいる。
【0009】
この際、画像蓄積装置で、発側端末から発側画像とともに受信した、音声通話を識別するための通話識別情報を、当該発側画像と関連付けて蓄積し、着側端末からの画像取得要求に応じて、当該画像取得要求で指定された通話識別情報と関連する発側画像を着側端末へ送信し、着側端末の画像受信部で、着信要求に含まれる音声通話の通話識別情報を指定した画像取得要求を画像蓄積装置へ通知して、画像蓄積装置から発側端末の発側画像を取得するようにしてもよい。
【0010】
また、発側端末の画像送信部は、画像蓄積装置へ発側画像を送信する際、着側端末を識別するための端末識別情報を発側画像とともに送信し、画像蓄積装置は、発側端末から発側画像を受信した際、当該発側画像とともに受信した着側端末の端末識別情報に基づいて、当該発側画像を着側端末へ通知するようにしてもよい。
【0011】
また、着側端末に、自端末のカメラ部で撮影した着側画像と自端末の端末識別情報とを、画像蓄積装置へ送信する画像送信部をさらに含み、画像蓄積装置で、着側端末から受信した着側画像および端末識別情報を関連付けて蓄積し、発側端末からの画像取得要求に応じて、当該画像取得要求で指定された端末識別情報と関連する着側画像を発側端末へ送信し、発側端末に、自端末の記憶部に登録されている相手端末の端末識別情報を含む端末情報を画面表示する際、これら相手端末のうちの任意の端末識別情報を指定した画像取得要求を画像蓄積装置へ通知して、画像蓄積装置から相手端末の着側画像を取得してそれぞれ画面表示する相手情報表示部をさらに含むようにしてもよい。
【0012】
この際、着側端末に、自端末が音声通話可能な起動状態にあるか否かを示す端末状態を、着側端末の端末識別情報とともに画像蓄積装置へ送信する端末状態送信部をさらに含み、画像蓄積装置で、着側端末から受信した端末状態を着側画像および端末識別情報と関連付けて蓄積し、発側端末からの端末状態取得要求に応じて、当該端末状態取得要求で指定された端末識別情報と関連する端末状態を発側端末へ送信し、発側端末の相手情報表示部で、相手端末の端末情報を画面表示する際、これら相手端末の端末識別情報を指定した端末状態取得要求を画像蓄積装置へ通知して、画像蓄積装置から相手端末の端末状態を取得し、このうち当該端末状態が起動状態を示す起動相手端末の端末識別情報を指定した画像取得要求を画像蓄積装置へ通知して、画像蓄積装置から起動相手端末の着側画像を取得してそれぞれ画面表示するようにしてもよい。
【0013】
また、本発明にかかる音声通話方法は、第1の通信網を介して相互間で音声通話を行う発側端末および着側端末と、第2の通信網を介して発側端末および着側端末と画像をやり取りする画像蓄積装置とを備える音声通話システムで用いる音声通話方法であって、発側端末の画像送信部が、自端末のカメラ部で撮影した発側画像を画像蓄積装置へ送信する画像送信ステップと、発側端末の通話制御部が、発側画像の送信後、第1の通信網へ着側端末との音声通話のための発信要求を通知し、第1の通信網からの着信応答の通知に応じて第1の通信網を介した着側端末との間で音声通話を開始する通話制御ステップと、着側端末の画像受信部が、画像蓄積装置から発側端末の発側画像を受信する画像受信ステップと、着側端末の画像表示部が、第1の通信網からの音声通話に関する着信要求の通知に応じて、画像受信部で取得した発側端末の発側画像を画面表示する画像表示ステップと、着側端末の通話制御部が、第1の通信網からの音声通話に関する着信要求の通知に応じて、画像受信部での発側画像の受信完了後、音声通話に関する着信表示を行い、当該着信表示後の応答操作に応じて第1の通信網へ着信応答を通知して、第1の通信網を介した発側端末との間で音声通話を開始する通話制御ステップとを備えている。
【0014】
また、本発明にかかる通信端末は、第1の通信網を介して相互間で音声通話を行う発側端末および着側端末として動作する2つの通信端末と、第2の通信網を介してこれら通信端末と画像をやり取りする画像蓄積装置とを備える音声通話システムで用いられる通信端末であって、発側端末として動作する際、自端末のカメラ部で撮影した発側画像を画像蓄積装置へ送信する画像送信部と、発側端末として動作する際、発側画像の送信後、第1の通信網へ着側端末との音声通話のための発信要求を通知し、第1の通信網からの着信応答の通知に応じて第1の通信網を介した着側端末との間で音声通話を開始する通話制御部と、着側端末として動作する際、画像蓄積装置から発側端末の発側画像を受信する画像受信部と、着側端末として動作する際、第1の通信網からの音声通話に関する着信要求の通知に応じて、画像受信部で取得した発側端末の発側画像を画面表示する画像表示部と、着側端末として動作する際、第1の通信網からの音声通話に関する着信要求の通知に応じて、画像受信部での発側画像の受信完了後、音声通話に関する着信表示を行い、当該着信表示後の応答操作に応じて第1の通信網へ着信応答を通知して、第1の通信網を介した発側端末との間で音声通話を開始する通話制御部とを備えている。
【0015】
また、本発明にかかるプログラムは、コンピュータを、前述した通信端末を構成する各部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、着側端末において、画像蓄積装置からの発側画像の受信完了に応じて、着信表示と発側画像さらにはメッセージの画面表示とがほぼ同時に並行して行われることになる。このため、着側利用者は、着側端末での着信表示により、着信が通知されたことを認識するとともに、そのとき着信応答する前に、着側端末で画面表示されている発側画像さらにはメッセージにより、発側利用者の状況を確認することができる。このため、着側利用者は、着信時に発側利用者の状況を容易に把握することができ、発側利用者の状況に応じて着信に応答するかどうかを判断することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1の実施の形態にかかる音声通話システムの構成を示すブロック図である。
【図2】着信表示画面例である。
【図3】画像データベースの管理テーブルを示す構成例である。
【図4】第1の実施の形態にかかる音声通話システムの動作を示すシーケンス図である。
【図5】第2の実施の形態にかかる音声通話システムの動作を示すシーケンス図である。
【図6】着側端末での発側画像管理テーブルの構成例である。
【図7】第3の実施の形態にかかる音声通話システムの構成を示すブロック図である。
【図8】第3の実施の形態にかかる音声通話システムの動作を示すシーケンス図である。
【図9】相手情報の画面表示例である。
【図10】第4の実施の形態にかかる音声通話システムの動作を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる音声通話システムについて説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる音声通話システムの構成を示すブロック図である。
【0019】
この音声通話システム1は、通信網50に接続された複数の通信端末10間での音声通話を行う通信システムである。これら通信端末10は、それぞれ同様の機能を有しており、いずれかが発側端末10Aまたは着側端末10Bとなって、発側端末10Aから着側端末10Bへ発信し、着側端末10Bでの応答に応じて発側端末10Aと着側端末10Bとの間で音声通話が開始される。
【0020】
画像蓄積装置30は、サーバ装置などの情報処理装置からなり、HTTP(HyperText Transfer Protocol)やFTP(File Transfer Protocol)などのデータ通信プロトコルに基づいて通信端末10との間で画像などの各種情報をやり取りする機能を有している。
【0021】
呼制御装置40は、音声通話用の通信網を構成するサーバ装置などの情報処理装置からなり、SIP(Session Initiation Protocol)などの呼制御プロトコルに基づいて通信端末10間の音声通話について接続制御を行う機能を有している。
【0022】
通信網50は、有線または無線の電話網やインターネットなどのIP網からなり、通信端末10との間での音声通話やデータ通信などの通信サービスを提供する機能を有している。図1では、通信網50内に、通信端末10間での音声通話サービスを提供する通信網(第1の通信網)51と、通信端末10間でのデータ通信サービスを提供する通信網(第2の通信網)52とが設けられている。なお、これら通信網51,52は1つの通信網で実現してもよい。
【0023】
本実施の形態は、通信端末10のうちの発側端末10Aにおいて、自端末のカメラ部で撮影した発側画像を画像蓄積装置30へ送信し、発側画像の送信後、通信網51へ着側端末10Bとの音声通話のための発信要求を通知し、通信網51からの着信応答の通知に応じて通信網51を介した着側端末10Bとの間で音声通話を開始し、通信端末10のうちの着側端末10Bにおいては、画像蓄積装置30から発側端末10Aの発側画像を受信し、通信網51からの音声通話に関する着信要求の通知に応じて、取得した発側端末10Aの発側画像を画面表示し、発側画像の画面表示後、音声通話に関する着信表示を行い、当該着信表示後の応答操作に応じて通信網51へ着信応答を通知して、通信網51を介した発側端末10Aとの間で音声通話を開始するようにしたものである。
【0024】
[通信端末]
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる音声通話システム1で用いる通信端末10の構成について詳細に説明する。
【0025】
通信端末10は、全体として音声通話機能を有する有線あるいは無線のデータ通信端末からなる。
この通信端末10には、主な機能として、操作入力部11、画面表示部12、カメラ部13、記憶部14、音声通話部15、通話制御部16、画像編集部21、画像送信部22、画像受信部23、および画像表示部24が設けられており、互いにデータやり取り可能に接続されている。
【0026】
操作入力部11は、ダイヤルキーや機能キーを含むキーボードやマウスなどの操作入力装置からなり、利用者の操作を検出して各機能部へ出力する機能を有している。
画面表示部12は、LCDなどの画面表示装置からなり、各機能部から出力された操作メニュー、画像、メッセージなどの表示データを画面表示する機能を有している。
カメラ部13は、CCDカメラなどの撮影装置からなり、利用者操作に応じて通信端末10の周囲の状況を撮影し、得られた画像を各機能部へ出力する機能を有している。
【0027】
記憶部14は、半導体メモリやハードディスクなどの記憶装置からなり、各機能部での処理動作に用いる各種処理情報やプログラムを記憶する機能を有している。
記憶部14で記憶する主な処理情報として、自端末の電話番号やデータ通信用のアドレス、カメラ部13で撮影した画像、画像蓄積装置30から受信した画像がある。
【0028】
音声通話部15は、コーデックなどの専用の音声通話回路や、スピーカおよびマイクを有し、RTP(Real-time Transport Protocol)などの通信プロトコルに基づいて、通信網51を介した他の通信端末10との音声通話を実現する機能を有している。
【0029】
通話制御部16は、SIPなどの呼制御プロトコルに基づいて呼制御装置40との間で、発信要求、着信通知、着信応答などの各種呼制御メッセージをやり取りすることにより、音声通話部15を用いた通信端末10間の音声通話について接続制御を行う機能と、通信網51を介した呼制御装置40からの音声通話に関する着信要求の通知に応じて、画像受信部23での発側画像の受信完了後、音声通話に関する着信表示を行う機能と、当該着信表示後の応答操作に応じて通信網51を介して呼制御装置40へ着信応答を通知して、通信網51を介した発側端末10Aとの間で音声通話を開始する機能と、発信時に通話識別情報を生成して記憶部14へ保存する機能とを有している。
【0030】
画像編集部21は、記憶部14に保存されている、カメラ部13で撮影された画像を、利用者操作に応じて編集し記憶部14へ保存する機能と、利用者操作に応じてメッセージを作成・編集し記憶部14へ保存する機能とを有している。
【0031】
画像送信部22は、着側端末10Bへの発信時、すなわち自端末が発側端末10Aの場合、着側端末10Bへの発信に先だって、カメラ部13で撮影された画像や画像編集部21で作成・編集されたメッセージを記憶部14から読み出し、通信網52を介して画像蓄積装置30へ送信する機能を有している。
【0032】
画像受信部23は、通信網51を介して呼制御装置40からの着信要求を受信した場合、すなわち自端末が着側端末10Bの場合、受信した着信要求から発側端末10Aとの音声通話に関する通話識別情報を取得し、この通話識別情報を指定した画像取得要求を通信網52を介して画像蓄積装置30へ通知する機能と、画像蓄積装置30から通信網52を介して発側端末10Aの発側画像を受信して記憶部14へ保存する機能と、受信した着信要求から通話識別情報を指定したメッセージ取得要求を通信網52を介して画像蓄積装置30へ通知する機能と、画像蓄積装置30から通信網52を介して発側端末10Aのメッセージを受信して記憶部14へ保存する機能とを有している。通話識別情報については、発側電話番号、着側電話番号、あるいは音声通話を識別するための識別番号(CallID)など、音声通話を識別できる情報であればよい。
【0033】
画像表示部24は、通信網51を介して呼制御装置40からの着信要求を受信した場合、すなわち自端末が着側端末10Bの場合、画像受信部23で取得した発側端末10Aの発側画像やメッセージを記憶部14から読み出し、これら発側画像やメッセージを着信表示とともに画面表示部12で画面表示する機能を有している。
図2は、着信表示画面例である。ここでは、発信者を特定する発側電話番号に加えて、発側端末10Aの発側画像およびメッセージが画面表示されている。
【0034】
通信端末10は、パソコン、PDA、携帯通信端末などの一般的なデータ通信端末と同様、通信部などの各種構成を有しており、その1つとして、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部14からプログラムを読み込んで実行することにより、各種処理部を実現する演算処理部を有している。したがって、通信端末10のうち、画像編集部21、画像送信部22、画像受信部23、および画像表示部24については、演算処理部で実現してもよい。
【0035】
[画像蓄積装置]
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる音声通話システム1で用いる画像蓄積装置30の構成について詳細に説明する。
【0036】
画像蓄積装置30は、全体としてサーバ装置などの情報処理装置からなり、HTTPやFTPなどのデータ通信プロトコルに基づいて、通信網52を介して通信端末10との間で画像などの各種情報をやり取りする機能を有している。
この画像蓄積装置30には、主な機能部として、画像管理部31と画像データベース(以下、画像DBという)32とが設けられている。
【0037】
画像管理部31は、通信網52を介して発側端末10Aから発側画像やメッセージと音声通話を識別するための通話識別情報とを受信する機能と、受信した発側画像やメッセージと通話識別情報とを関連付けて画像DB32へ登録する機能と、通信網52を介した着側端末10Bからの画像取得要求の受信に応じて、当該画像取得要求で指定された通話識別情報と関連する発側画像を画像DB32から検索し着側端末10Bへ送信する機能と、通信網52を介した着側端末10Bからのメッセージ取得要求の受信に応じて、当該メッセージ取得要求で指定された通話識別情報と関連するメッセージを画像DB32から検索し、着側端末10Bへ送信する機能とを有している。
【0038】
画像DB32は、ハードディスクや半導体メモリからなり、画像管理部31で受信した画像やメッセージを、これら画像やメッセージとともに受信した通話識別情報とを関連付けて蓄積する機能を有している。
【0039】
図3は、画像データベースの管理テーブルを示す構成例である。ここでは、発側電話番号や着側電話番号を含む通話識別情報ごとに、画像ファイル名とメッセージとが関連付けて登録されている。この管理テーブルでは、画像ファイル名を用いて画像の関連付けを行い、実際の画像データを示す画像ファイルは、管理テーブルとは別個に画像DB32へ蓄積される。なお、画像ファイル名として、発側端末10Aの電話番号などの通話識別情報を含むことにより、通話識別情報の一部またはすべてを兼用してもよい。また、通話識別情報としては、発側電話番号や着側電話番号に限定されるものではなく、音声通話を識別するための他の識別情報を用いてもよい。
【0040】
画像蓄積装置30は、サーバ装置やパソコンなどの一般的な情報処理装置と同様、通信部や記憶部などの各種構成を有しており、その1つとして、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部からプログラムを読み込んで実行することにより、各種処理部を実現する演算処理部を有している。したがって、画像蓄積装置30のうち、画像管理部31については、演算処理部で実現してもよい。
【0041】
[第1の実施の形態の動作]
次に、図4を参照して、本実施の形態にかかる音声通話システム1の動作について説明する。図4は、第1の実施の形態にかかる音声通話システムの動作を示すシーケンス図である。ここでは、発側端末10Aからの着信に対して着側端末10Bが応答して音声通話を開始する場合について説明する。
【0042】
まず、発側利用者は、着側端末10Bへの発信に先だって、発側端末10Aにおいて画像撮影操作を行う。カメラ部13は、操作入力部11で検出された発側利用者の画像撮影操作に応じて、発側端末10Aの周囲の状況を撮影し、発側画像として記憶部14へ保存する(ステップ100)。この際、発側利用者は、必要に応じて画像編集操作を行うことにより、カメラ部13で撮影された画像を画像編集部21に編集した後、記憶部14へ保存する。また、着側端末10Bへメッセージを送信する際には、画像編集部21によりメッセージを作成し、記憶部14へ保存する。
【0043】
続いて、画像送信部22は、着側端末10Bへの発信に先だって、記憶部14から発側画像を読み出し、例えば発側電話番号や着側電話番号からなる通話識別情報を付加した発側画像を含む画像登録要求を、通信網52を介して画像蓄積装置30へ送信する(ステップ101)。
【0044】
画像蓄積装置30の画像管理部31は、通信網52を介して発側端末10Aから画像登録要求を受信し、この画像登録要求に対する応答を発側端末10Aへ返送するとともに(ステップ102)、この画像登録要求に含まれる発側画像と通話識別情報とを関連付けて画像DB32へ登録する(ステップ103)。
【0045】
この後、発側利用者による発信操作が発側端末10Aの操作入力部11で検出された場合(ステップ110)、発側端末10Aの画像送信部22は、記憶部14を参照して着側端末10Bへのメッセージの有無を確認する。ここで、着側端末10Bへのメッセージが保存されている場合には、このメッセージを記憶部14から読み出し、例えば発側電話番号や着側電話番号からなる通話識別情報を付加したメッセージを含むメッセージ登録要求を、通信網52を介して画像蓄積装置30へ送信する(ステップ111)。
【0046】
画像蓄積装置30の画像管理部31は、通信網52を介して発側端末10Aからメッセージ登録要求を受信し、このメッセージ登録要求に対する応答を発側端末10Aへ返送するとともに(ステップ112)、このメッセージ登録要求に含まれるメッセージと通話識別情報とを関連付けて画像DB32へ登録する(ステップ113)。
【0047】
このようにして、発側画像さらにはメッセージを画像送信部22から画像蓄積装置30へ送信した後、発側端末10Aの通話制御部16は、着側端末10Bとの音声通話のための発信要求を、通信網51を介して呼制御装置40へ送信する(ステップ120)。
【0048】
呼制御装置40は、通信網51を介して発側端末10Aから発信要求を受信した場合、この発信要求で指定されている着側端末10Bに対し、通信網51を介して発側端末10Aとの音声通話のための着信要求を通知する(ステップ121)。
【0049】
着側端末10Bの画像受信部23は、通話制御部16により通信網51を介して呼制御装置40から着信要求を受信した場合、この着信要求から発側端末10Aとの音声通話に関する通話識別情報を取得し、この通話識別情報を指定した画像取得要求を、通信網52を介して画像蓄積装置30へ通知する(ステップ130)。
【0050】
画像蓄積装置30の画像管理部31は、通信網52を介して発側端末10Aから画像取得要求を受信した場合、当該画像取得要求で指定された通話識別情報と関連する発側画像を画像DB32から検索し(ステップ131)、検索した発側画像を含む応答を、通信網52を介して着側端末10Bへ送信する(ステップ132)。
【0051】
着側端末10Bの画像受信部23は、画像取得要求に応じて画像蓄積装置30から通信網52を介して送信された発側端末10Aの発側画像を受信して記憶部14へ保存し、発側画像の受信完了を着側端末10Bの通話制御部16に通知する。
この後、画像表示部24は、画像受信部23で受信した発側画像を画面表示部12で画面表示する(ステップ133)。これにより、着側利用者に対して発側端末10Aで撮影された発側画像が提示される。
【0052】
また、着側端末10Bの画像受信部23は、通話制御部16により通信網51を介して呼制御装置40から着信要求を受信した場合、この着信要求から発側端末10Aとの音声通話に関する通話識別情報を取得し、この通話識別情報を指定したメッセージ取得要求を、通信網52を介して画像蓄積装置30へ通知する(ステップ140)。
【0053】
画像蓄積装置30の画像管理部31は、通信網52を介して発側端末10Aからメッセージ取得要求を受信した場合、当該メッセージ取得要求で指定された通話識別情報と関連するメッセージを画像DB32から検索し(ステップ141)、検索したメッセージを含む応答を、通信網52を介して着側端末10Bへ送信する(ステップ142)。
【0054】
着側端末10Bの画像受信部23は、メッセージ取得要求に応じて画像蓄積装置30から通信網52を介して送信された発側端末10Aからのメッセージを受信して記憶部14へ保存し、画像表示部24は、このメッセージを記憶部14から読み出して画面表示部12で画面表示する(ステップ143)。
【0055】
また、通話制御部16は、画像受信部23から通知された発側画像受信完了に応じて、通信網51を介して呼制御装置40から受信した着信要求に基づいて、発側端末10Aとの音声通話に関する着信表示を行う(ステップ122)。
この着信表示により、着側利用者は、着信が通知されたことを認識し、画面表示された発側画像さらにはメッセージにより、発側利用者の状況を確認することができる。
【0056】
この後、着側利用者による応答操作が操作入力部11により検出された場合(ステップ123)、通話制御部16は、着信要求に対する着信応答を、通信網51を介して呼制御装置40へ送信する(ステップ124)。
【0057】
呼制御装置40は、通信網51を介して着側端末10Bから着信応答を受信した場合、この発信要求で指定されている発側端末10Aに対し、通信網51を介して着側端末10Bとの音声通話のための着信応答を通知する(ステップ125)。
【0058】
これにより、発側端末10Aの通話制御部16と、着側端末10Bの通話制御部16とが、それぞれの音声通話部15を制御して、通信網51を介した発側端末10Aとの間で音声通話を開始する(ステップ126)。
【0059】
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、通信端末10のうちの発側端末10Aにおいて、自端末のカメラ部13で撮影した発側画像を画像蓄積装置30へ送信し、発側画像の送信後、通信網51へ着側端末10Bとの音声通話のための発信要求を通知し、通信網51からの着信応答の通知に応じて通信網51を介した着側端末10Bとの間で音声通話を開始し、通信端末10のうちの着側端末10Bにおいては、画像蓄積装置30から発側端末10Aの発側画像を受信し、通信網51からの音声通話に関する着信要求の通知に応じて、取得した発側端末10Aの発側画像を画面表示するとともに、画像蓄積装置30からの発側画像の受信完了後、音声通話に関する着信表示を行い、当該着信表示後の応答操作に応じて通信網51へ着信応答を通知して、通信網51を介した発側端末10Aとの間で音声通話を開始するようにしたものである。
【0060】
これにより、着側端末10Bでは、画像蓄積装置30からの発側画像の受信完了に応じて、着信表示と発側画像さらにはメッセージの画面表示とがほぼ同時に並行して行われることになる。このため、着側利用者は、着側端末10Bでの着信表示により、着信が通知されたことを認識するとともに、そのとき着信応答する前に、着側端末10Bで画面表示されている発側画像さらにはメッセージにより、発側利用者の状況を確認することができる。このため、着側利用者は、着信時に発側利用者の状況を容易に把握することができ、発側利用者の状況に応じて着信に応答するかどうかを判断することが可能となる。
【0061】
また、通常、画像データのデータサイズは、呼制御メッセージより大きいため、画像データの送受信に要する時間は、呼制御メッセージをやり取りする時間に比較して長くなる傾向がある。このため、発側端末10Aにおいて、発信要求の送信と同時に発側画像を送信した場合、画像データのデータサイズや通信網52のスループットにも影響されるが、着側端末10Bに着信要求が届いた時点で、発側画像を画像蓄積装置30からすぐに取得することができず、待ち時間が発生する可能性がある。
【0062】
この点について、本実施の形態では、発側端末10Aから呼制御装置40へ発信要求を送信する前に、発側画像を画像蓄積装置30へ送信するようにしたので、呼制御装置40からの着信要求に応じて着側端末10Bが画像蓄積装置30から発側画像を取得する場合の待ち時間をゼロとし、あるいは短縮することができる。このため、着信要求の受信から着信表示の開始までの所要時間を短縮することができる。
【0063】
なお、本実施の形態では、発側端末10Aにおいて、発側利用者が画像撮影操作を行った後、発信操作を行うことにより、発信要求の送信に先立って発側画像を送信するようにした場合を例として説明したが、これら発側画像と発信要求の送信制御については、これに限定されるものではない。
例えば、ステップ120において、発側端末10Aから発信要求を送信する際、発側画像の画像登録要求に対する画像蓄積装置30からの応答(ステップ102)の受信有無を確認し、応答の受信が確認された時点で発信要求を送信するようにしてもよい。これにより、発信要求より先のタイミングで発側画像を確実に送信することができる。
【0064】
また、本実施の形態では、着側利用者が不在で着信に応答できない場合、着側端末10Bの記憶部14に発側画像が保存される。このため、着側利用者による不在着信履歴の確認操作に応じて、画像表示部24で記憶部14から発側画像を読み出し、通話制御部16が着信時に保存した着信履歴情報とともに、画面表示部12で画面表示するようにしてもよい。これにより、不在着信確認時に、その着信時における発側利用者の状況を把握することができ、発側利用者に対して折り返し発信するか否かを適切に判断することができる。
【0065】
また、着側端末10Bが話中で着信に応答できない場合にも、不在時と同様に、着側端末10Bの記憶部14に発側画像が保存される。このため、着側利用者による話中着信履歴の確認操作に応じて、画像表示部24で記憶部14から発側画像を読み出し、通話制御部16が着信時に保存した着信履歴情報とともに、画面表示部12で画面表示するようにしてもよい。これにより、話中着信確認時に、その着信時における発側利用者の状況を把握することができ、発側利用者に対して折り返し発信するか否かを適切に判断することができる。
【0066】
また、通話制御部16で話中着信と判定された場合、画像受信部23で、発側画像さらにはメッセージを画像蓄積装置30から取得して記憶部14へ保存するものの、画像表示部24での、これらの画面表示は中止すればよい。なお、話中着信表示を行う場合には、画像表示部24で、画像蓄積装置30から取得した発側画像さらにはメッセージを、画面表示するようにしてもよい。
【0067】
[第2の実施の形態]
次に、図5を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる音声通話システム1について説明する。図5は、第2の実施の形態にかかる音声通話システムの動作を示すシーケンス図であり、図4と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
【0068】
第1の実施の形態では、着側端末10Bにおいて、呼制御装置40から着信要求を受信した後、画像蓄積装置30へ画像取得要求を送信して発側画像を取得する場合について説明した。本実施の形態では、着側端末10Bにおいて、呼制御装置40から着信要求を受信する前に、画像蓄積装置30から発側画像を受信する場合について説明する。
【0069】
本実施の形態にかかる画像蓄積装置30において、画像管理部31は、通信網52を介して発側端末10Aから発側画像を受信した際、発側画像と通話識別情報とを関連付けて画像DB32へ登録するとともに、通話識別情報に含まれる着側端末10Bの端末識別情報に基づいて、発側画像を含む画像取得指示を、通信網52を介して着側端末10Bへ送信する機能を有している。
【0070】
また、通信端末10において、画像送信部22は、画像蓄積装置30へ発側画像を送信する際、着側端末10Bを識別するための端末識別情報を記憶部14から読み出して発側画像とともに送信する機能を備え、画像受信部23は、通信網52を介して画像蓄積装置30から画像取得指示を受信した際、この画像取得指示に含まれている発側画像を記憶部14に保存する機能を備えている。
なお、本実施の形態にかかる他の構成については、第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
【0071】
[第2の実施の形態の動作]
次に、図5を参照して、本実施の形態にかかる音声通話システム1の動作について説明する。ここでは、発側端末10Aからの着信に対して着側端末10Bが応答して音声通話を開始する場合について説明する。
【0072】
まず、発側利用者は、着側端末10Bへの発信に先だって、発側端末10Aにおいて画像撮影操作を行う。カメラ部13は、操作入力部11で検出された発側利用者の画像撮影操作に応じて、発側端末10Aの周囲の状況を撮影し、発側画像として記憶部14へ保存する(ステップ100)。この際、発側利用者は、必要に応じて画像編集操作を行うことにより、カメラ部13で撮影された画像を画像編集部21に編集した後、記憶部14へ保存する。また、着側端末10Bへメッセージを送信する際には、画像編集部21によりメッセージを作成し、記憶部14へ保存する。
【0073】
続いて、画像送信部22は、着側端末10Bへの発信に先だって、記憶部14から発側画像と、例えば着側電話番号などの着側端末10Bの端末識別情報を含む通話識別情報とを読み出し、これら発側画像と通話識別情報とを含む画像登録要求を、通信網52を介して画像蓄積装置30へ送信する(ステップ101)。
【0074】
画像蓄積装置30の画像管理部31は、通信網52を介して発側端末10Aから画像登録要求を受信し、この画像登録要求に対する応答を発側端末10Aへ返送するとともに(ステップ102)、この画像登録要求に含まれる発側画像と通話識別情報とを関連付けて画像DB32へ登録する(ステップ103)。
【0075】
この後、画像管理部31は、通話識別情報に含まれている着側端末10Bの端末識別情報に基づいて、発側画像と通話識別情報とを含む画像取得指示を、通信網52を介して着側端末10Bへ送信する(ステップ200)。
【0076】
これに応じて、着側端末10Bの画像受信部23は、通信網52を介して画像蓄積装置30から画像取得指示を受信し、この画像取得指示に対する画像蓄積装置30へ返送するとともに(ステップ201)、この画像取得指示に含まれている発側画像を記憶部14に保存し(ステップ202)、発側画像の受信完了を着側端末10Bの通話制御部16に通知する。
【0077】
図6は、着側端末での発側画像管理テーブルの構成例である。ここでは、発側画像の受信日時、発側画像の画像ファイル名、およびメッセージが関連付けて登録されている。この管理テーブルでは、画像ファイル名を用いて発側画像の関連付けを行い、実際の発側画像データを示す画像ファイルは、管理テーブルとは別個に記憶部14へ保存される。なお、画像ファイル名として、発側端末10Aの電話番号などの通話識別情報を含むことにより、通話識別情報の一部またはすべてを兼用してもよい。この際、通話識別情報としては、発側電話番号や着側電話番号に限定されるものではなく、音声通話を識別するための他の識別情報を用いてもよい。
【0078】
この後、発側利用者による発信操作が発側端末10Aの操作入力部11で検出された場合(ステップ110)、発側端末10Aの画像送信部22は、記憶部14を参照して着側端末10Bへのメッセージの有無を確認する。ここで、着側端末10Bへのメッセージが保存されている場合には、このメッセージを記憶部14から読み出し、例えば発側電話番号や着側電話番号からなる通話識別情報を付加したメッセージを含むメッセージ登録要求を、通信網52を介して画像蓄積装置30へ送信する(ステップ111)。
【0079】
画像蓄積装置30の画像管理部31は、通信網52を介して発側端末10Aからメッセージ登録要求を受信し、このメッセージ登録要求に対する応答を発側端末10Aへ返送するとともに(ステップ112)、このメッセージ登録要求に含まれるメッセージと通話識別情報とを関連付けて画像DB32へ登録する(ステップ113)。
【0080】
このようにして、発側画像さらにはメッセージを画像送信部22から画像蓄積装置30へ送信した後、発側端末10Aの通話制御部16は、着側端末10Bとの音声通話のための発信要求を、通信網51を介して呼制御装置40へ送信する(ステップ120)。
【0081】
呼制御装置40は、通信網51を介して発側端末10Aから発信要求を受信した場合、この発信要求で指定されている着側端末10Bに対し、通信網51を介して発側端末10Aとの音声通話のための着信要求を通知する(ステップ121)。
【0082】
着側端末10Bの画像表示部24は、通話制御部16により通信網51を介して呼制御装置40から着信要求を受信した場合、この着信要求から発側端末10Aとの音声通話に関する通話識別情報を取得し、この通話識別情報、例えば発側電話番号と対応する発側画像を、記憶部14から読み出して画面表示部12で画面表示する(ステップ210)。これにより、着側利用者に対して発側端末10Aで撮影された発側画像が提示される。
【0083】
また、着側端末10Bの画像受信部23は、通話制御部16により通信網51を介して呼制御装置40から着信要求を受信した場合、この着信要求から発側端末10Aとの音声通話に関する通話識別情報を取得し、この通話識別情報を指定したメッセージ取得要求を、通信網52を介して画像蓄積装置30へ通知する(ステップ140)。
【0084】
画像蓄積装置30の画像管理部31は、通信網52を介して発側端末10Aからメッセージ取得要求を受信した場合、当該メッセージ取得要求で指定された通話識別情報と関連するメッセージを画像DB32から検索し(ステップ141)、検索したメッセージを含む応答を、通信網52を介して着側端末10Bへ送信する(ステップ142)。
【0085】
着側端末10Bの画像受信部23は、メッセージ取得要求に応じて画像蓄積装置30から通信網52を介して送信された発側端末10Aからのメッセージを受信して記憶部14へ保存する。画像表示部24は、このメッセージを記憶部14から読み出して画面表示部12で画面表示する(ステップ143)。
【0086】
また、通話制御部16は、画像受信部23からの通知に基づいて発側画面の取得完了を確認した後、通信網51を介して呼制御装置40から受信した着信要求に基づいて、発側端末10Aとの音声通話に関する着信表示を行す(ステップ122)。
この着信表示により、着側利用者は、着信が通知されたことを認識し、画面表示された発側画像さらにはメッセージにより、発側利用者の状況を確認することができる。
【0087】
この後、着側利用者による応答操作が操作入力部11により検出された場合(ステップ123)、通話制御部16は、着信要求に対する着信応答を、通信網51を介して呼制御装置40へ送信する(ステップ124)。
【0088】
呼制御装置40は、通信網51を介して着側端末10Bから着信応答を受信した場合、この発信要求で指定されている発側端末10Aに対し、通信網51を介して着側端末10Bとの音声通話のための着信応答を通知する(ステップ125)。
【0089】
これにより、発側端末10Aの通話制御部16と、着側端末10Bの通話制御部16とが、それぞれの音声通話部15を制御して、通信網51を介した発側端末10Aとの間で音声通話を開始する(ステップ126)。
【0090】
[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態では、発側端末10Aの画像送信部22で、画像蓄積装置30へ発側画像を送信する際、着側端末10Bを識別するための端末識別情報を発側画像とともに送信し、画像蓄積装置30で、発側端末10Aから発側画像を受信した際、当該発側画像とともに受信した着側端末10Bの端末識別情報に基づいて、当該発側画像を着側端末10Bへ通知するようにしたので、呼制御装置40からの着信要求を受信する前に、着側端末10Bが画像蓄積装置30から発側画像の取得を開始することができる。このため、第1の実施の形態と比較して、着信要求の受信から着信表示の開始までの所要時間をさらに短縮することができる。
【0091】
[第3の実施の形態]
次に、図7を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかる音声通話システム1について説明する。図7は、第3の実施の形態にかかる音声通話システムの構成を示すブロック図であり、図1と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
【0092】
第1および第2の実施の形態では、着信時に発側端末10Aの状況を着側端末10Bで発側画像により確認する場合を例として説明した。本実施の形態では、発信時に着側端末10Bの状況を発側端末10Aで着側画像により確認する場合について説明する。
【0093】
本実施の形態にかかる通信端末10には、第1および第2の実施の形態と比較して、端末状態送信部25と相手情報表示部26とが追加されている。
端末状態送信部25は、自端末が音声通話可能な起動状態にあるか否かを示す端末状態を、記憶部14から読み出した自端末の端末識別情報とともに、通信網52を介して画像蓄積装置30へ送信する機能を有している。
【0094】
相手情報表示部26は、一般的なアドレス帳機能や電話帳機能において、記憶部14に登録されている相手端末の端末識別情報を含む端末情報を画面表示する際、これら相手端末のうちの任意の端末識別情報を指定した画像取得要求を、通信網52を介して画像蓄積装置30へ通知して、画像蓄積装置から相手端末の着側画像を取得してそれぞれ画面表示する機能を有している。
【0095】
また、画像蓄積装置30において、画像管理部31は、着側端末10Bから受信した着側画像および端末識別情報を関連付けて画像DB32へ登録し、発側端末10Aからの画像取得要求に応じて、当該画像取得要求で指定された端末識別情報と関連する着側画像を検索し、通信網52を介して発側端末10Aへ送信する機能を有している。
【0096】
また、本実施の形態にかかるより具体的な構成としては、着側画像を画像蓄積装置30から発側端末10Aが取得する際、音声通話可能な着側端末10Bの着側画像のみを取得するようにしてもよい。
この場合、相手情報表示部26は、記憶部14に登録されている相手端末の端末識別情報を指定した端末状態取得要求を画像蓄積装置30へ通知して、画像蓄積装置30から相手端末の端末状態を取得する機能と、これら相手端末のうちの当該端末状態が起動状態を示す起動相手端末の端末識別情報を指定した画像取得要求を、通信網52を介して画像蓄積装置30へ通知して、画像蓄積装置30から相手端末の着側画像を取得してそれぞれ画面表示する機能を有している。
【0097】
また、画像蓄積装置30の画像管理部31は、着側端末10Bから受信した端末状態を着側画像および端末識別情報と関連付けて画像DB32へ登録し、発側端末10Aからの端末状態取得要求に応じて、当該端末状態取得要求で指定された端末識別情報と関連する端末状態を画像DB32から検索し、通信網52を介して発側端末10Aへ送信する機能を有している。
なお、本実施の形態にかかる他の構成については、第1または第2の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
【0098】
[第3の実施の形態の動作]
次に、図8を参照して、本実施の形態にかかる音声通話システム1の動作について説明する。図8は、第3の実施の形態にかかる音声通話システムの動作を示すシーケンス図である。ここでは、発側端末10Aがアドレス帳機能や電話帳機能において、各相手端末の端末情報を画面表示する際、各相手端末の着側画像を、画像蓄積装置30から取得して画面表示する場合について説明する。
【0099】
着側端末10Bの端末状態送信部25は、操作入力部11で検出された着側利用者の端末状態送信操作に応じて(ステップ300)、自端末が音声通話可能な起動状態にあることを示す端末状態と、記憶部14に登録されている自端末の端末識別情報とを含む端末状態登録要求を、通信網52を介して画像蓄積装置30へ送信する(ステップ301)。
【0100】
この際、端末状態送信操作では音声通話可能であることを示す起動状態のみを送信するようにしてもよく、端末状態送信操作で音声通話可否を選択し、その選択結果に応じて声通話可能であることを示す起動状態または声通話不能であることを示す停止状態を送信するようにしてもよい。
また、端末状態登録要求は、着側端末10Bの動作開始時や動作終了時など、音声通話の可否が変化した時点で、起動状態あるいは停止状態を自動的に送信するようにしてもよい。
【0101】
画像蓄積装置30の画像管理部31は、通信網52を介して着側端末10Bから端末状態登録要求を受信した場合、この端末状態登録要求に対する応答を着側端末10Bへ返送するとともに(ステップ302)、当該端末状態登録要求に含まれる端末状態と端末識別情報とを関連付けて画像DB32へ登録する(ステップ303)。
【0102】
また、着側端末10Bのカメラ部13は、操作入力部11で検出された着側利用者の端末状態送信操作に応じて、着側端末10Bの周囲の状況を撮影し、着側画像として記憶部14へ保存する(ステップ304)。
【0103】
続いて、画像送信部22は、記憶部14から着側画像と、例えば着側電話番号などの着側端末10Bの端末識別情報とを読み出し、これら着側画像と端末識別情報とを含む画像登録要求を、通信網52を介して画像蓄積装置30へ送信する(ステップ305)。
【0104】
画像蓄積装置30の画像管理部31は、通信網52を介して着側端末10Bから画像登録要求を受信し、この画像登録要求に対する応答を着側端末10Bへ返送するとともに(ステップ306)、この画像登録要求に含まれる着側画像と端末識別情報とを関連付けて画像DB32へ登録する(ステップ307)。
なお、着側端末10Bにおける端末状態登録要求と画像登録要求とは、いずれを先に送信してもよい。
【0105】
この後、発側端末10Aの相手情報表示部26は、操作入力部11で検出された相手情報表示操作に応じて(ステップ310)、記憶部14からアドレス帳機能や電話帳機能により登録されている相手情報を読み出して、これら相手情報に登録されている端末識別情報を含む端末情報取得要求を、通信網52を介して画像蓄積装置30へ送信する(ステップ311)。
【0106】
画像蓄積装置30の画像管理部31は、通信網52を介して発側端末10Aから端末情報取得要求を受信し、この端末情報取得要求で指定された端末識別情報と関連する端末状態を画像DB32から検索し(ステップ312)、得られた端末状態とこれらに関連する端末識別情報とを含む応答を、通信網52を介して発側端末10Aへ送信する(ステップ313)。
【0107】
発側端末10Aの相手情報表示部26は、通信網52を介して画像蓄積装置30から端末情報取得要求に対する応答を受信し、この応答に含まれている端末識別情報のうちから端末状態が起動状態を示す起動相手端末の端末識別情報を選択し、これら端末識別情報を指定した画像取得要求を、通信網52を介して画像蓄積装置30へ送信する(ステップ314)。
【0108】
画像蓄積装置30の画像管理部31は、通信網52を介して発側端末10Aから画像取得要求を受信し、この画像取得要求で指定された端末識別情報と関連する着側画像を画像DB32から検索し(ステップ315)、得られた画像取得要求とこれらに関連する端末識別情報とを含む応答を、通信網52を介して発側端末10Aへ送信する(ステップ316)。
【0109】
発側端末10Aの相手情報表示部26は、通信網52を介して画像蓄積装置30から画像取得要求に対する応答を受信し、この応答に含まれている着信画像を、記憶部14から読み出した相手情報に付加して、画面表示部12で画面表示する(ステップ317)。
図9は、相手情報の画面表示例である。ここでは、登録番号、名前、電話番号などの相手情報に加えて、着信画像やその着信画像の撮影日時が、画面表示されている。
【0110】
[第3の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、着側端末10Bの画像送信部22で、自端末のカメラ部13で撮影した着側画像と自端末の端末識別情報とを、画像蓄積装置30へ送信して登録し、発側端末10Aの相手情報表示部26で、記憶部14に登録されている相手端末の端末情報を画面表示する際、これら相手端末のうちの任意の端末識別情報を指定した画像取得要求を画像蓄積装置30へ通知して、画像蓄積装置30から相手端末の着側画像を取得してそれぞれ画面表示するようにしたものである。
【0111】
これにより、発側端末10Aでアドレス帳機能や電話帳機能を利用して、画面表示された端末情報のうちから発信先を選択して発信する際、着側端末10Bの状況を示す着側画像が、端末情報とともに画面表示される。このため、発側利用者は、発信時に着側利用者の状況を容易に把握することができ、着側利用者の状況に応じて発信するかどうかを判断することが可能となる。
【0112】
また、本実施の形態では、着側端末10Bの端末状態送信部25で、自端末が音声通話可能な起動状態にあるか否かを示す端末状態を、自端末の端末識別情報とともに画像蓄積装置30へ登録しておき、発側端末10Aの相手情報表示部26で、相手端末の端末情報を画面表示する際、これら相手端末の端末状態を画像蓄積装置30から取得し、このうち当該端末状態が起動状態を示す起動相手端末の着側画像のみを画像蓄積装置30から取得するようにしたので、通話可能な起動状態にある相手端末の着側画像のみを取得することができる。これにより、着側画像の取得に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0113】
[第4の実施の形態]
次に、図10を参照して、本発明の第4の実施の形態にかかる音声通話システム1について説明する。図10は、第4の実施の形態にかかる音声通話システムの動作を示すシーケンス図である。
【0114】
第1〜第3の実施の形態では、着信時や発信時に、発側画像や着側画像などの相手端末の画像を取得して画面表示する場合について説明した。本実施の形態では、音声通話中に相手端末の画像を画面表示する場合について説明する。
【0115】
本実施の形態にかかる通信端末10において、画像受信部23は、相手端末と音声通話中に、定期的、順次、あるいは利用者の画像取得操作に応じて、当該音声通話の通話識別情報を含む画像取得要求を、通信網52を介して画像蓄積装置30へ送信する機能と、この画像取得要求に応じて、通信網52を介して画像蓄積装置30から送信された相手画像を受信して記憶部14へ保存する機能とを有している。
【0116】
画像表示部24は、画像受信部23に保存された相手画像を記憶部14から読み出して、画面表示部12で画面表示する機能を有している。
画像送信部22は、利用者の画面送信操作に応じて、カメラ部13で撮影した端末画像を、通信網52を介して画像蓄積装置30へ送信する機能を有している。
【0117】
また、画像蓄積装置30の画像管理部31は、通信網52を介した通信端末10からの画像取得要求の受信に応じて、当該画像取得要求で指定された通話識別情報と関連する端末画像を画像DB32から検索する機能と、検索により得られた端末画像を要求元の通信端末10へ通信網52を介して送信する機能と、検索により関連する端末画像が得られなかった場合には当該画像取得要求を保留し、新たに関連する端末画像が画像DB32へ登録された時点で、端末画像を要求元の通信端末10へ通信網52を介して送信する機能とを有している。
【0118】
[第4の実施の形態の動作]
次に、図10を参照して、本実施の形態にかかる音声通話システム1の動作について説明する。ここでは、発側端末10Aと着側端末10Bとが通信網51を介して音声通話している状態で、着側端末10Bが、発側端末10Aが登録した発側画像を取得して画面表示する場合について説明する。
【0119】
まず、着側端末10Bの画像受信部23は、発側端末10Aと音声通話中に、定期的、順次、あるいは利用者の画像取得操作に応じて、当該音声通話の通話識別情報を含む画像取得要求を、通信網52を介して画像蓄積装置30へ送信する(ステップ400)。
【0120】
画像蓄積装置30の画像管理部31は、通信網52を介した通信端末10からの画像取得要求の受信に応じて、当該画像取得要求で指定された通話識別情報と関連する発側画像を画像DB32から検索する(ステップ401)。ここで、該当する未送信の発側画像が登録されていない場合、画像管理部31は当該画像取得要求を保留する(ステップ402)。
【0121】
この後、発側端末10Aのカメラ部13は、操作入力部11で検出された発側利用者の画像撮影操作に応じて、発側端末10Aの周囲の状況を撮影し、発側画像として記憶部14へ保存する(ステップ410)。
また、画像送信部22は、利用者の画面送信操作に応じて、カメラ部13で撮影した発側画像と通話識別情報とを記憶部14から読み出し、この発側画像と通話識別情報とを含む画像登録要求を、通信網52を介して画像蓄積装置30へ送信する(ステップ411)。
【0122】
画像蓄積装置30の画像管理部31は、通信網52を介して発側端末10Aから画像登録要求を受信し、この画像登録要求に対する応答を発側端末10Aへ返送するとともに(ステップ412)、この画像登録要求に含まれる発側画像と通話識別情報とを関連付けて画像DB32へ登録する(ステップ413)。
【0123】
また、画像管理部31は、保留した着側端末10Bからの画像取得要求で指定された通話識別情報を確認し、新規に登録した発側画像が該当する通話識別情報と関連付けられていることから、この発側画像を含む応答を、通信網52を介して着側端末10Bへ送信する(ステップ414)。この際、画像管理部31は、送信した発側画像が送信済みであることを画像DB32に登録しておく。
【0124】
着側端末10Bの画像受信部23は、通信網52を介して画像蓄積装置30から画像取得要求に対する応答を受信し、この応答に含まれている発側画像を記憶部14へ保存する。
画像表示部24は、この発側画像を記憶部14から読み出して画面表示部12で画面表示する(ステップ415)。これにより、音声通話中、発側端末10Aで撮影された発側画像が着側端末10Bで画面表示される。
【0125】
[第4の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態では、音声通話中、画像蓄積装置30を介して相手端末で撮影した画像を取得して画面表示するようにしたので、着信時や発信時だけでなく音声通話中であっても相手利用者の状況を、画像により詳細に把握することができる。
また、本実施の形態では、画像蓄積装置30で画像取得要求を保留し、該当する端末画像が登録された時点で要求元の通信端末10へ送信するようにしたので、端末画像の登録から遅延することなく要求元の通信端末10へ最新の画像を送信することができる。
【0126】
なお、画像蓄積装置30で画像取得要求を保留しない場合も考えられる。この場合には、画像取得要求で指定された通話識別情報と関連する端末画像が登録されていない際、その旨を要求元の通信端末10へ通知し、関連する端末画像が登録されている場合には、該当する端末画像を要求元の通信端末10へ送信すればよい。
【0127】
また、本実施の形態では、着側端末10Bから画像取得を要求する場合を例として説明したが、発側端末10Aから画像取得を要求する場合についても同様に実現することができ、前述した図10において、発側端末10Aと着側端末10Bとが入れ替わったシーケンスとなる。
また、本実施の形態では、音声通話中に端末画像をやり取りする場合を例として説明したが、端末画像に代えてメッセージをやり取りするようにしてもよく、端末画像とメッセージの両方をやり取りするようにしてもよい。
【0128】
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【0129】
また、各実施の形態では、画像蓄積装置30と呼制御装置40とを別個の通信網51,52に接続された別個の装置で実現した場合を例として説明したが、これに限定されるものではない。例えば、画像蓄積装置30と呼制御装置40とを同一の通信網51または通信網52に接続してもよく、さらには画像蓄積装置30と呼制御装置40とを1つの装置で実現してもよい。
【0130】
また、各実施の形態において、画像蓄積装置30の画像DB32に端末画像さらにはメッセージを登録する際、画像管理部31において、指定された通話識別情報や端末識別情報に関連付けて、以前の端末画像が登録されている場合には、新たな端末画像で更新すればよい。これにより、画像DB32の記憶容量を効率よく利用できる。
なお、画像DB32が十分な記憶容量を持つ場合、新たな端末画像で更新せず、画像管理部31において、連番や登録日時で通話識別情報や端末識別情報ごとに、複数の端末画像を管理し、通信端末10からの画像取得要求に応じて、関連する端末画像のうちから最新の端末画像を取得して通知するようにしてもよい。
【0131】
また、各実施の形態では、画像蓄積装置30を介して通信端末10間で端末画像をやり取りする場合について説明したが、前述したように端末画像を複数管理する場合には、これら端末画像のやり取りごとに、画像DB32に端末画像が蓄積されることになる。このため、画像管理部31で、これら端末画像を画像ライブラリとして通信端末10へ提供するようにしてもよい。
【0132】
具体的には、利用者による通信端末10での画像履歴確認要求操作に応じて、画像受信部23が自端末の端末識別情報を含む画像履歴取得要求を画像蓄積装置30へ送信する。これに応じて画像蓄積装置30の画像管理部31は、受信した画像履歴取得要求で指定された端末識別情報と関連する端末画像を画像DB32で検索し、得られた端末画像を要求元の通信端末10へ返送する。通信端末10の画像表示部24は、画像蓄積装置30から受信した各端末画像を、画像履歴として画面表示部12により画面表示する。
これにより、通信端末10の音声通話に関する履歴を、利用者が画像で確認することができる。
【符号の説明】
【0133】
1…音声通話システム、10…通信端末、10A…発側端末、10B…着側端末、11…操作入力部、12…画面表示部、13…カメラ部、14…記憶部、15…音声通話部、16…通話制御部、21…画像編集部、22…画像送信部、23…画像受信部、24…画像表示部、25…端末状態送信部、26…相手情報表示部、30…画像蓄積装置、31…画像管理部、32…画像DB、40…呼制御装置、50…通信網、51…通信網(第1の通信網)、52…通信網(第2の通信網)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の通信網を介して相互間で音声通話を行う発側端末および着側端末と、
第2の通信網を介して前記発側端末および前記着側端末と画像をやり取りする画像蓄積装置と
を備え、
前記発側端末は、
自端末のカメラ部で撮影した発側画像を前記画像蓄積装置へ送信する画像送信部と、
前記発側画像の送信後、前記第1の通信網へ前記着側端末との前記音声通話のための発信要求を通知し、前記第1の通信網からの着信応答の通知に応じて前記第1の通信網を介した前記着側端末との間で前記音声通話を開始する通話制御部と
を含み、
前記着側端末は、
前記画像蓄積装置から前記発側端末の前記発側画像を受信する画像受信部と、
前記第1の通信網からの前記音声通話に関する着信要求の通知に応じて、前記画像受信部で取得した前記発側端末の前記発側画像を画面表示する画像表示部と、
前記第1の通信網からの前記音声通話に関する着信要求の通知に応じて、前記画像受信部での前記発側画像の受信完了後、前記音声通話に関する着信表示を行い、当該着信表示後の応答操作に応じて前記第1の通信網へ着信応答を通知して、前記第1の通信網を介した前記発側端末との間で前記音声通話を開始する通話制御部と
を含む
ことを特徴とする音声通話システム。
【請求項2】
請求項1に記載の音声通話システムにおいて、
前記画像蓄積装置は、前記発側端末から前記発側画像とともに受信した、前記音声通話を識別するための通話識別情報を、当該発側画像と関連付けて蓄積し、前記着側端末からの画像取得要求に応じて、当該画像取得要求で指定された通話識別情報と関連する発側画像を前記着側端末へ送信し、
前記着側端末の前記画像受信部は、前記着信要求に含まれる前記音声通話の通話識別情報を指定した画像取得要求を前記画像蓄積装置へ通知して、前記画像蓄積装置から前記発側端末の前記発側画像を取得する
ことを特徴とする音声通話システム。
【請求項3】
請求項1に記載の音声通話システムにおいて、
前記発側端末の前記画像送信部は、前記画像蓄積装置へ前記発側画像を送信する際、前記着側端末を識別するための端末識別情報を前記発側画像とともに送信し、
前記画像蓄積装置は、前記発側端末から前記発側画像を受信した際、当該発側画像とともに受信した前記着側端末の端末識別情報に基づいて、当該発側画像を前記着側端末へ通知する
ことを特徴とする音声通話システム。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の音声通話システムにおいて、
前記着側端末は、自端末のカメラ部で撮影した着側画像と自端末の端末識別情報とを、前記画像蓄積装置へ送信する画像送信部をさらに含み、
前記画像蓄積装置は、前記着側端末から受信した前記着側画像および前記端末識別情報を関連付けて蓄積し、前記発側端末からの画像取得要求に応じて、当該画像取得要求で指定された端末識別情報と関連する前記着側画像を前記発側端末へ送信し、
前記発側端末は、自端末の記憶部に登録されている相手端末の端末識別情報を含む端末情報を画面表示する際、これら相手端末のうちの任意の端末識別情報を指定した前記画像取得要求を前記画像蓄積装置へ通知して、前記画像蓄積装置から前記相手端末の前記着側画像を取得してそれぞれ画面表示する相手情報表示部をさらに含む
ことを特徴とする音声通話システム。
【請求項5】
請求項4に記載の音声通話システムにおいて、
前記着側端末は、自端末が音声通話可能な起動状態にあるか否かを示す端末状態を、前記着側端末の前記端末識別情報とともに前記画像蓄積装置へ送信する端末状態送信部をさらに含み、
前記画像蓄積装置は、前記着側端末から受信した前記端末状態を前記着側画像および前記端末識別情報と関連付けて蓄積し、前記発側端末からの端末状態取得要求に応じて、当該端末状態取得要求で指定された端末識別情報と関連する前記端末状態を前記発側端末へ送信し、
前記発側端末の前記相手情報表示部は、前記相手端末の前記端末情報を画面表示する際、これら相手端末の端末識別情報を指定した前記端末状態取得要求を前記画像蓄積装置へ通知して、前記画像蓄積装置から前記相手端末の端末状態を取得し、このうち当該端末状態が前記起動状態を示す起動相手端末の端末識別情報を指定した前記画像取得要求を前記画像蓄積装置へ通知して、前記画像蓄積装置から前記起動相手端末の前記着側画像を取得してそれぞれ画面表示する
ことを特徴とする音声通話システム。
【請求項6】
第1の通信網を介して相互間で音声通話を行う発側端末および着側端末と、第2の通信網を介して前記発側端末および前記着側端末と画像をやり取りする画像蓄積装置とを備える音声通話システムで用いる音声通話方法であって、
前記発側端末の画像送信部が、自端末のカメラ部で撮影した発側画像を前記画像蓄積装置へ送信する画像送信ステップと、
前記発側端末の通話制御部が、前記発側画像の送信後、前記第1の通信網へ前記着側端末との前記音声通話のための発信要求を通知し、前記第1の通信網からの着信応答の通知に応じて前記第1の通信網を介した前記着側端末との間で前記音声通話を開始する通話制御ステップと、
前記着側端末の画像受信部が、前記画像蓄積装置から前記発側端末の前記発側画像を受信する画像受信ステップと、
前記着側端末の画像表示部が、前記第1の通信網からの前記音声通話に関する着信要求の通知に応じて、前記画像受信部で取得した前記発側端末の前記発側画像を画面表示する画像表示ステップと、
前記着側端末の通話制御部が、前記第1の通信網からの前記音声通話に関する着信要求の通知に応じて、前記画像受信部での前記発側画像の受信完了後、前記音声通話に関する着信表示を行い、当該着信表示後の応答操作に応じて前記第1の通信網へ着信応答を通知して、前記第1の通信網を介した前記発側端末との間で前記音声通話を開始する通話制御ステップと
を備えることを特徴とする音声通話方法。
【請求項7】
第1の通信網を介して相互間で音声通話を行う発側端末および着側端末として動作する2つの通信端末と、第2の通信網を介してこれら通信端末と画像をやり取りする画像蓄積装置とを備える音声通話システムで用いられる通信端末であって、
前記発側端末として動作する際、自端末のカメラ部で撮影した発側画像を前記画像蓄積装置へ送信する画像送信部と、
前記発側端末として動作する際、前記発側画像の送信後、前記第1の通信網へ前記着側端末との前記音声通話のための発信要求を通知し、前記第1の通信網からの着信応答の通知に応じて前記第1の通信網を介した前記着側端末との間で前記音声通話を開始する通話制御部と、
前記着側端末として動作する際、前記画像蓄積装置から前記発側端末の前記発側画像を受信する画像受信部と、
前記着側端末として動作する際、前記第1の通信網からの前記音声通話に関する着信要求の通知に応じて、前記画像受信部で取得した前記発側端末の前記発側画像を画面表示する画像表示部と、
前記着側端末として動作する際、前記第1の通信網からの前記音声通話に関する着信要求の通知に応じて、前記画像受信部での前記発側画像の受信完了後、前記音声通話に関する着信表示を行い、当該着信表示後の応答操作に応じて前記第1の通信網へ着信応答を通知して、前記第1の通信網を介した前記発側端末との間で前記音声通話を開始する通話制御部と
を備えることを特徴とする通信端末。
【請求項8】
コンピュータを、請求項7に記載の通信端末を構成する各部として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−99894(P2012−99894A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−243436(P2010−243436)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(399035766)エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 (321)
【Fターム(参考)】