説明

音源分離システムおよび音源分離方法、並びに音響信号取得装置

【課題】 目的音と任意の方向から到来する妨害音とを精度よく分離することができ、かつ、装置の小型化を図ることができる音源分離システムおよび音源分離方法、並びに音響信号取得装置を提供すること。
【解決手段】 目的音到来方向に並べて配置された2個のマイクロフォン21,22と、これらの受音信号を用いて目的音強調用の線形結合処理を行って目的音優勢の信号を生成する目的音優勢信号生成手段30と、マイクロフォン21,22の受音信号を用いて目的音抑制用の線形結合処理を行って目的音劣勢の信号を生成する目的音劣勢信号生成手段40と、目的音優勢の信号のスペクトルと目的音劣勢の信号のスペクトルとを用いて目的音と妨害音とを分離する分離手段60とを設け、音源分離システム10を構成した。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離システムであって、
間隔を置いて配置された2個のマイクロフォンと、
これらの2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音強調用の線形結合処理を行うことにより少なくとも1つの目的音優勢の信号を生成する目的音優勢信号生成手段と、
前記2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音抑制用の線形結合処理を行うことにより前記目的音優勢の信号と対になる少なくとも1つの目的音劣勢の信号を生成する目的音劣勢信号生成手段と、
前記目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記目的音劣勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた前記目的音劣勢の信号のスペクトルとを用いて前記目的音と前記妨害音とを分離する分離手段と
を備えたことを特徴とする音源分離システム。
【請求項2】
請求項1に記載の音源分離システムにおいて、
前記2個のマイクロフォンは、目的音到来方向またはこの方向と略同じ方向に並べて配置され、
前記目的音優勢信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記2個のマイクロフォンのうちの目的音の音源に近い側に配置された一方のマイクロフォンの受音信号と、目的音の音源から遠い側に配置された他方のマイクロフォンの受音信号との差をとる構成とされ、
前記目的音劣勢信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記一方のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記他方のマイクロフォンの受音信号との差をとる構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項3】
請求項2に記載の音源分離システムにおいて、
前記分離手段は、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記目的音劣勢の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、それぞれの周波数帯域で大きい方のパワーを、分離して得られるスペクトルに帰属させる帯域選択を行う構成とされていることを特徴とする音源分離システム。
【請求項4】
請求項2に記載の音源分離システムにおいて、
前記分離手段は、前記目的音優勢の信号のスペクトルの各周波数帯域のパワーから、前記目的音劣勢の信号のスペクトルの同一の周波数帯域のパワーに係数を乗じた値を減じるスペクトラル・サブトラクションを行う構成とされていることを特徴とする音源分離システム。
【請求項5】
請求項2〜4のいずれかに記載の音源分離システムにおいて、
分離対象とする目的音を、通常モードの目的音と、この目的音と反対方向から到来する切替モードの目的音とで切り替えることが可能な構成とされ、
通常モードでは、前記一方のマイクロフォンが通常モードの目的音の音源に近い側に配置され、前記他方のマイクロフォンが通常モードの目的音の音源から遠い側に配置され、
切替モードでは、前記他方のマイクロフォンが切替モードの目的音の音源に近い側に配置され、前記一方のマイクロフォンが切替モードの目的音の音源から遠い側に配置され、
前記目的音劣勢信号生成手段は、
時間領域上または周波数領域上で、前記一方のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記他方のマイクロフォンの受音信号との差をとる第1目的音劣勢信号生成手段と、
時間領域上または周波数領域上で、前記他方のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記一方のマイクロフォンの受音信号との差をとる第2目的音劣勢信号生成手段と、
前記分離手段による処理対象とするための前記目的音劣勢の信号として、通常モード用の前記第1目的音劣勢信号生成手段により生成された第1の目的音劣勢の信号と切替モード用の前記第2目的音劣勢信号生成手段により生成された第2の目的音劣勢の信号とを切り替える切替手段と
を含んで構成されていることを特徴とする音源分離システム。
【請求項6】
請求項2〜5のいずれかに記載の音源分離システムにおいて、
前記目的音劣勢信号生成手段は、前記遅延処理を施す対象となるマイクロフォンの受音信号に対し、時間領域上または周波数領域上で、前記2個のマイクロフォンの間隔の音波伝播時間と同等または略同等な時間の遅延を与える構成とされていることを特徴とする音源分離システム。
【請求項7】
請求項2〜5のいずれかに記載の音源分離システムにおいて、
前記目的音劣勢信号生成手段は、前記遅延処理を施す対象となるマイクロフォンの受音信号に対し、時間領域上または周波数領域上で、前記2個のマイクロフォンの間隔の音波伝播時間よりも短い時間の遅延を与える構成とされていることを特徴とする音源分離システム。
【請求項8】
請求項2〜7のいずれかに記載の音源分離システムにおいて、
前記2個のマイクロフォンは、携帯機器の操作部および/または画面表示部が設けられた表面側およびこれと反対の裏面側の各対応位置に1個ずつ設けられていることを特徴とする音源分離システム。
【請求項9】
請求項8に記載の音源分離システムにおいて、
前記携帯機器は、不使用時には折り畳まれて閉じられ、使用時に開かれる折り畳み式の携帯電話機であり、
前記2個のマイクロフォンの設置間隔が前記携帯電話機の開閉操作に連動して変化し、開いたときの設置間隔が閉じているときの設置間隔よりも大きくなることを特徴とする音源分離システム。
【請求項10】
請求項8に記載の音源分離システムにおいて、
前記2個のマイクロフォンは、前記携帯機器の表裏面と平行な軸を中心に回転自在に取り付けられた回転支持部材の両側の端部に設けられ、この回転支持部材は、不使用時には前記携帯機器の表裏面と平行または略平行な状態とされて収納され、使用時に前記携帯機器の表裏面と直交または略直交する状態とされることを特徴とする音源分離システム。
【請求項11】
請求項1に記載の音源分離システムにおいて、
前記2個のマイクロフォンは、目的音到来方向と直角または略直角をなす方向に並べて配置され、
前記目的音優勢信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記2個のマイクロフォンの受音信号の和をとる構成とされ、
前記目的音劣勢信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記2個のマイクロフォンの受音信号の差をとる構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項12】
請求項11に記載の音源分離システムにおいて、
前記分離手段は、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記目的音劣勢の信号のスペクトルとの間で、少なくとも一方のスペクトルについて周波数に依存する係数を乗じたうえで同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、それぞれの周波数帯域で大きい方のパワーを、分離して得られるスペクトルに帰属させる帯域選択を行う構成とされていることを特徴とする音源分離システム。
【請求項13】
請求項11に記載の音源分離システムにおいて、
前記分離手段は、前記目的音優勢の信号のスペクトルの各周波数帯域のパワーから、前記目的音劣勢の信号のスペクトルの同一の周波数帯域のパワーに係数を乗じた値を減じるスペクトラル・サブトラクションを行う構成とされていることを特徴とする音源分離システム。
【請求項14】
請求項1に記載の音源分離システムにおいて、
前記2個のマイクロフォンは、目的音到来方向と直角または略直角をなす方向に並べて配置され、
前記目的音優勢信号生成手段は、
時間領域上または周波数領域上で、前記2個のマイクロフォンのうちの一方のマイクロフォンの受音信号と、他方のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第1の目的音優勢の信号を生成する第1目的音優勢信号生成手段と、
時間領域上または周波数領域上で、前記他方のマイクロフォンの受音信号と、前記一方のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第2の目的音優勢の信号を生成する第2目的音優勢信号生成手段とを備えて構成され、
前記目的音劣勢信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記2個のマイクロフォンの受音信号の差をとる構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項15】
請求項14に記載の音源分離システムにおいて、
前記分離手段は、
前記第1の目的音優勢の信号のスペクトルと前記目的音劣勢の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、それぞれの周波数帯域で大きい方のパワーを、分離して得られるスペクトルに帰属させる帯域選択を行う第1分離手段と、
前記第2の目的音優勢の信号のスペクトルと前記目的音劣勢の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、それぞれの周波数帯域で大きい方のパワーを、分離して得られるスペクトルに帰属させる帯域選択を行う第2分離手段と、
前記第1分離手段により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルと前記第2分離手段により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルとを用いて、これらのパワーを周波数帯域毎に加算するか、または周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを前記目的音のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う統合手段と
を備えて構成されていることを特徴とする音源分離システム。
【請求項16】
請求項14に記載の音源分離システムにおいて、
前記分離手段は、
前記第1の目的音優勢の信号のスペクトルの各周波数帯域のパワーから、前記目的音劣勢の信号のスペクトルの同一の周波数帯域のパワーに係数を乗じた値を減じるスペクトラル・サブトラクションを行う第1分離手段と、
前記第2の目的音優勢の信号のスペクトルの各周波数帯域のパワーから、前記目的音劣勢の信号のスペクトルの同一の周波数帯域のパワーに係数を乗じた値を減じるスペクトラル・サブトラクションを行う第2分離手段と、
前記第1分離手段により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルと前記第2分離手段により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルとを用いて、これらのパワーを周波数帯域毎に加算するか、または周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを前記目的音のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う統合手段と
を備えて構成されていることを特徴とする音源分離システム。
【請求項17】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離システムであって、
三角形の各頂点位置に配置された第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンと、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音強調用の線形結合処理を行うことにより少なくとも1つの目的音優勢の信号を生成する目的音優勢信号生成手段と、
前記第1および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音抑制用の線形結合処理を行うことにより前記目的音優勢の信号と対になる少なくとも1つの目的音劣勢の信号を生成する目的音劣勢信号生成手段と、
前記目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記目的音劣勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた前記目的音劣勢の信号のスペクトルとを用いて前記目的音と前記妨害音とを分離する分離手段と
を備えたことを特徴とする音源分離システム。
【請求項18】
請求項17に記載の音源分離システムにおいて、
前記第1および第2のマイクロフォンは、目的音到来方向またはこの方向と略同じ方向に並べて配置され、
前記第1および第3のマイクロフォンは、目的音到来方向と直角または略直角をなす方向に並べて配置され、
前記目的音優勢信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記第1のマイクロフォンの受音信号と、前記第2のマイクロフォンの受音信号との差をとる構成とされ、
前記目的音劣勢信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記第1のマイクロフォンの受音信号と、前記第3のマイクロフォンの受音信号との差をとる構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項19】
請求項18に記載の音源分離システムにおいて、
前記分離手段は、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記目的音劣勢の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、それぞれの周波数帯域で大きい方のパワーを、分離して得られるスペクトルに帰属させる帯域選択を行う構成とされていることを特徴とする音源分離システム。
【請求項20】
請求項18に記載の音源分離システムにおいて、
前記分離手段は、前記目的音優勢の信号のスペクトルの各周波数帯域のパワーから、前記目的音劣勢の信号のスペクトルの同一の周波数帯域のパワーに係数を乗じた値を減じるスペクトラル・サブトラクションを行う構成とされていることを特徴とする音源分離システム。
【請求項21】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離システムであって、
互いに交差する第1の方向および第2の方向のそれぞれに2個ずつ間隔を置いて並べて配置された合計4個のマイクロフォンと、
これらの4個のマイクロフォンのうちの前記第1の方向に並べて配置された2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音強調用の線形結合処理を行うことにより少なくとも1つの目的音優勢の信号を生成する目的音優勢信号生成手段と、
前記4個のマイクロフォンのうちの前記第2の方向に並べて配置された2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音抑制用の線形結合処理を行うことにより前記目的音優勢の信号と対になる少なくとも1つの目的音劣勢の信号を生成する目的音劣勢信号生成手段と、
前記目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記目的音劣勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた前記目的音劣勢の信号のスペクトルとを用いて前記目的音と前記妨害音とを分離する分離手段と
を備えたことを特徴とする音源分離システム。
【請求項22】
請求項21に記載の音源分離システムにおいて、
前記第1の方向は、目的音到来方向またはこの方向と略同じ方向であり、
前記第2の方向は、目的音到来方向と直角または略直角をなす方向であり、
前記目的音優勢信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記第1の方向に並べて配置された2個のマイクロフォンの受音信号の差をとる構成とされ、
前記目的音劣勢信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記第2の方向に並べて配置された2個のマイクロフォンの受音信号の差をとる構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項23】
請求項22に記載の音源分離システムにおいて、
前記分離手段は、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記目的音劣勢の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、それぞれの周波数帯域で大きい方のパワーを、分離して得られるスペクトルに帰属させる帯域選択を行う構成とされていることを特徴とする音源分離システム。
【請求項24】
請求項22に記載の音源分離システムにおいて、
前記分離手段は、前記目的音優勢の信号のスペクトルの各周波数帯域のパワーから、前記目的音劣勢の信号のスペクトルの同一の周波数帯域のパワーに係数を乗じた値を減じるスペクトラル・サブトラクションを行う構成とされていることを特徴とする音源分離システム。
【請求項25】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離システムであって、
四角形の各頂点位置に配置された第1、第2、第3、および第4の合計4個のマイクロフォンと、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音強調用の線形結合処理を行うことにより目的音優勢の信号を生成する目的音優勢信号生成手段と、
前記第1および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音抑制用の線形結合処理を行うことにより前記目的音優勢の信号と対になる第1の目的音劣勢の信号を生成する第1目的音劣勢信号生成手段と、
前記第1および第4の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音抑制用の線形結合処理を行うことにより前記目的音優勢の信号と対になる第2の目的音劣勢の信号を生成する第2目的音劣勢信号生成手段と、
前記目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記第1目的音劣勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた前記第1の目的音劣勢の信号のスペクトルとを用いて前記目的音を含む一方の側の音を分離する第1分離手段と、
前記目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2目的音劣勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた前記第2の目的音劣勢の信号のスペクトルとを用いて前記目的音を含む他方の側の音を分離する第2分離手段と、
前記第1分離手段により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルと前記第2分離手段により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルとを用いて、これらのパワーを周波数帯域毎に加算するか、または周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを前記目的音のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う統合手段と
を備えたことを特徴とする音源分離システム。
【請求項26】
請求項25に記載の音源分離システムにおいて、
前記第1および第2のマイクロフォンは、目的音到来方向またはこの方向と略同じ方向に並べて配置され、
前記第3のマイクロフォンは、前記第1のマイクロフォンと前記第2のマイクロフォンとを結ぶ線の一方の側に配置され、
前記第4のマイクロフォンは、前記第1のマイクロフォンと前記第2のマイクロフォンとを結ぶ線の他方の側に配置され、
前記目的音優勢信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記第1および第2のマイクロフォンの受音信号の差をとる構成とされ、
前記第1目的音劣勢信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記第1および第3のマイクロフォンの受音信号の差をとる構成とされ、
前記第2目的音劣勢信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記第1および第4のマイクロフォンの受音信号の差をとる構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項27】
請求項26に記載の音源分離システムにおいて、
前記第1分離手段は、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記第1の目的音劣勢の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、それぞれの周波数帯域で大きい方のパワーを、分離して得られるスペクトルに帰属させる帯域選択を行う構成とされ、
前記第2分離手段は、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2の目的音劣勢の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、それぞれの周波数帯域で大きい方のパワーを、分離して得られるスペクトルに帰属させる帯域選択を行う構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項28】
請求項26に記載の音源分離システムにおいて、
前記第1分離手段は、前記目的音優勢の信号のスペクトルの各周波数帯域のパワーから、前記第1の目的音劣勢の信号のスペクトルの同一の周波数帯域のパワーに係数を乗じた値を減じるスペクトラル・サブトラクションを行う構成とされ、
前記第2分離手段は、前記目的音優勢の信号のスペクトルの各周波数帯域のパワーから、前記第2の目的音劣勢の信号のスペクトルの同一の周波数帯域のパワーに係数を乗じた値を減じるスペクトラル・サブトラクションを行う構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項29】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離システムであって、
三角形の各頂点位置に配置された第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンと、
前記3個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音強調用の線形結合処理を行うことにより目的音優勢の信号を生成する目的音優勢信号生成手段と、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音抑制用の線形結合処理を行うことにより前記目的音優勢の信号と対になる第1の目的音劣勢の信号を生成する第1目的音劣勢信号生成手段と、
前記第1および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音抑制用の線形結合処理を行うことにより前記目的音優勢の信号と対になる第2の目的音劣勢の信号を生成する第2目的音劣勢信号生成手段と、
前記目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記第1目的音劣勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた前記第1の目的音劣勢の信号のスペクトルとを用いて前記目的音を含む一方の側の音を分離する第1分離手段と、
前記目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2目的音劣勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた前記第2の目的音劣勢の信号のスペクトルとを用いて前記目的音を含む他方の側の音を分離する第2分離手段と、
前記第1分離手段により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルと前記第2分離手段により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルとを用いて、これらのパワーを周波数帯域毎に加算するか、または周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを前記目的音のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う統合手段と
を備えたことを特徴とする音源分離システム。
【請求項30】
請求項29に記載の音源分離システムにおいて、
前記第1および第2のマイクロフォンは、目的音到来方向に対して傾斜する方向に並べて配置され、
前記第1および第3のマイクロフォンは、目的音到来方向に対して前記第1および第2のマイクロフォンの傾斜方向とは反対側に傾斜する方向に並べて配置され、
前記目的音優勢信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記第1のマイクロフォンの受音信号と、前記第2および第3のマイクロフォンの受音信号にそれぞれ同一または異なる比例係数を乗じた値の和との差をとる構成とされ、
前記第1目的音劣勢信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記第1および第2のマイクロフォンの受音信号の差をとる構成とされ、
前記第2目的音劣勢信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記第1および第3のマイクロフォンの受音信号の差をとる構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項31】
請求項30に記載の音源分離システムにおいて、
前記第1分離手段は、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記第1の目的音劣勢の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、それぞれの周波数帯域で大きい方のパワーを、分離して得られるスペクトルに帰属させる帯域選択を行う構成とされ、
前記第2分離手段は、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2の目的音劣勢の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、それぞれの周波数帯域で大きい方のパワーを、分離して得られるスペクトルに帰属させる帯域選択を行う構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項32】
請求項30に記載の音源分離システムにおいて、
前記第1分離手段は、前記目的音優勢の信号のスペクトルの各周波数帯域のパワーから、前記第1の目的音劣勢の信号のスペクトルの同一の周波数帯域のパワーに係数を乗じた値を減じるスペクトラル・サブトラクションを行う構成とされ、
前記第2分離手段は、前記目的音優勢の信号のスペクトルの各周波数帯域のパワーから、前記第2の目的音劣勢の信号のスペクトルの同一の周波数帯域のパワーに係数を乗じた値を減じるスペクトラル・サブトラクションを行う構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項33】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離システムであって、
目的音到来方向と直角または略直角をなす面上で三角形の各頂点位置に配置された第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンと、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いてこれらのマイクロフォン間を結ぶ線と直交する面に沿う第1高感度領域を形成する第1高感度領域形成信号のスペクトルを生成する第1高感度領域形成信号生成手段と、
前記第2および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いてこれらのマイクロフォン間を結ぶ線と直交する面に沿う第2高感度領域を形成する第2高感度領域形成信号のスペクトルを生成する第2高感度領域形成信号生成手段と、
前記第1高感度領域形成信号生成手段により生成された前記第1高感度領域形成信号のスペクトルと前記第2高感度領域形成信号生成手段により生成された前記第2高感度領域形成信号のスペクトルとを用いて前記第1高感度領域と前記第2高感度領域との共通部分に目的音を分離するための高感度領域を形成する高感度領域統合手段と
を備えたことを特徴とする音源分離システム。
【請求項34】
請求項33に記載の音源分離システムにおいて、
前記第1高感度領域形成信号生成手段は、前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項14〜16のいずれかに記載の音源分離システムと同じ処理を行い、前記第1高感度領域形成信号のスペクトルとして、請求項14〜16のいずれかに記載の音源分離システムにより分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成する構成とされ、
前記第2高感度領域形成信号生成手段は、前記第2および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項14〜16のいずれかに記載の音源分離システムと同じ処理を行い、前記第2高感度領域形成信号のスペクトルとして、請求項14〜16のいずれかに記載の音源分離システムにより分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成する構成とされ、
前記高感度領域統合手段は、前記第1高感度領域形成信号生成手段により生成された前記第1高感度領域形成信号のスペクトルと前記第2高感度領域形成信号生成手段により生成された前記第2高感度領域形成信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを前記目的音のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項35】
請求項33に記載の音源分離システムにおいて、
前記第1高感度領域形成信号生成手段は、前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項14〜16のいずれかに記載の音源分離システムと同じ処理を行い、前記第1高感度領域形成信号のスペクトルとして、請求項14〜16のいずれかに記載の音源分離システムにより分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成する構成とされ、
前記第2高感度領域形成信号生成手段は、前記第2および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項15または16に記載の音源分離システムと前記分離手段の前記統合手段による処理を除いて同じ処理を行い、請求項15または16に記載の音源分離システムを構成する前記分離手段の前記統合手段に代えて、前記第2高感度領域を前記第2のマイクロフォン側の領域または前記第3のマイクロフォン側の領域のいずれかに制限する高感度領域制限手段を備えた構成とされ、
この高感度領域制限手段は、請求項15または16に記載の音源分離システムを構成する前記第1目的音優勢信号生成手段で前記第2のマイクロフォンの受音信号に遅延処理が施されるとともに前記第2目的音優勢信号生成手段で前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理が施された場合に、前記第1分離手段により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルと前記第2分離手段により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記第2のマイクロフォン側の領域に制限された前記第2高感度領域を形成する前記第2高感度領域形成信号のスペクトルを生成するために、前記第1分離手段により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルのパワーが前記第2分離手段により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、前記第1分離手段により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うか、または前記第3のマイクロフォン側の領域に制限された前記第2高感度領域を形成する前記第2高感度領域形成信号のスペクトルを生成するために、前記第2分離手段により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルのパワーが前記第1分離手段により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、前記第2分離手段により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行う構成とされ、
前記高感度領域統合手段は、前記第1高感度領域形成信号生成手段により生成された前記第1高感度領域形成信号のスペクトルと前記第2高感度領域形成信号生成手段により生成された前記第2高感度領域形成信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを前記目的音のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項36】
請求項35に記載の音源分離システムにおいて、
前記高感度領域制限手段は、前記第2高感度領域を前記第2のマイクロフォン側の領域または前記第3のマイクロフォン側の領域のいずれに制限するのかを切替え可能な構成とされていることを特徴とする音源分離システム。
【請求項37】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離システムであって、
目的音到来方向と直角または略直角をなす面上で三角形の各頂点位置に配置された第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンと、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いてこれらのマイクロフォン間を結ぶ線と直交する面に沿う第1高感度領域を形成する第1高感度領域形成信号のスペクトルを生成する第1高感度領域形成信号生成手段と、
前記第2および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いてこれらのマイクロフォン間を結ぶ線と直交する面に沿う第2高感度領域を形成する第2高感度領域形成信号のスペクトルを生成する第2高感度領域形成信号生成手段と、
前記第1および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いてこれらのマイクロフォン間を結ぶ線と直交する面に沿う第3高感度領域を形成する第3高感度領域形成信号のスペクトルを生成する第3高感度領域形成信号生成手段と、
前記第1高感度領域形成信号生成手段により生成された前記第1高感度領域形成信号のスペクトルと前記第2高感度領域形成信号生成手段により生成された前記第2高感度領域形成信号のスペクトルと前記第3高感度領域形成信号生成手段により生成された前記第3高感度領域形成信号のスペクトルとを用いて前記第1高感度領域と前記第2高感度領域と前記第3高感度領域との共通部分に目的音を分離するための高感度領域を形成する高感度領域統合手段と
を備えたことを特徴とする音源分離システム。
【請求項38】
請求項37に記載の音源分離システムにおいて、
前記第1高感度領域形成信号生成手段は、前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項14〜16のいずれかに記載の音源分離システムと同じ処理を行い、前記第1高感度領域形成信号のスペクトルとして、請求項14〜16のいずれかに記載の音源分離システムにより分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成する構成とされ、
前記第2高感度領域形成信号生成手段は、前記第2および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項14〜16のいずれかに記載の音源分離システムと同じ処理を行い、前記第2高感度領域形成信号のスペクトルとして、請求項14〜16のいずれかに記載の音源分離システムにより分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成する構成とされ、
前記第3高感度領域形成信号生成手段は、前記第1および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項14〜16のいずれかに記載の音源分離システムと同じ処理を行い、前記第3高感度領域形成信号のスペクトルとして、請求項14〜16のいずれかに記載の音源分離システムにより分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成する構成とされ、
前記高感度領域統合手段は、前記第1高感度領域形成信号生成手段により生成された前記第1高感度領域形成信号のスペクトルと前記第2高感度領域形成信号生成手段により生成された前記第2高感度領域形成信号のスペクトルと前記第3高感度領域形成信号生成手段により生成された前記第3高感度領域形成信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して最も劣勢なパワーを前記目的音のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項39】
請求項37に記載の音源分離システムにおいて、
前記第1高感度領域形成信号生成手段は、前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項14〜16のいずれかに記載の音源分離システムと同じ処理を行い、前記第1高感度領域形成信号のスペクトルとして、請求項14〜16のいずれかに記載の音源分離システムにより分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成する構成とされ、
前記第2高感度領域形成信号生成手段は、前記第2および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項15または16に記載の音源分離システムと前記分離手段の前記統合手段による処理を除いて同じ処理を行い、請求項15または16に記載の音源分離システムを構成する前記分離手段の前記統合手段に代えて、前記第2高感度領域を前記第2のマイクロフォン側の領域または前記第3のマイクロフォン側の領域のいずれかに制限する高感度領域制限手段を備えた構成とされ、
この第2高感度領域形成信号生成手段の高感度領域制限手段は、請求項15または16に記載の音源分離システムを構成する前記第1目的音優勢信号生成手段で前記第2のマイクロフォンの受音信号に遅延処理が施されるとともに前記第2目的音優勢信号生成手段で前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理が施された場合に、前記第1分離手段により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルと前記第2分離手段により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記第2のマイクロフォン側の領域に制限された前記第2高感度領域を形成する前記第2高感度領域形成信号のスペクトルを生成するために、前記第1分離手段により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルのパワーが前記第2分離手段により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、前記第1分離手段により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うか、または前記第3のマイクロフォン側の領域に制限された前記第2高感度領域を形成する前記第2高感度領域形成信号のスペクトルを生成するために、前記第2分離手段により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルのパワーが前記第1分離手段により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、前記第2分離手段により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行う構成とされ、
前記第3高感度領域形成信号生成手段は、前記第1および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項15または16に記載の音源分離システムと前記分離手段の前記統合手段による処理を除いて同じ処理を行い、請求項15または16に記載の音源分離システムを構成する前記分離手段の前記統合手段に代えて、前記第3高感度領域を前記第1のマイクロフォン側の領域または前記第3のマイクロフォン側の領域のいずれかに制限する高感度領域制限手段を備えた構成とされ、
この第3高感度領域形成信号生成手段の高感度領域制限手段は、請求項15または16に記載の音源分離システムを構成する前記第1目的音優勢信号生成手段で前記第1のマイクロフォンの受音信号に遅延処理が施されるとともに前記第2目的音優勢信号生成手段で前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理が施された場合に、前記第1分離手段により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルと前記第2分離手段により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記第1のマイクロフォン側の領域に制限された前記第3高感度領域を形成する前記第3高感度領域形成信号のスペクトルを生成するために、前記第1分離手段により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルのパワーが前記第2分離手段により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、前記第1分離手段により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うか、または前記第3のマイクロフォン側の領域に制限された前記第3高感度領域を形成する前記第3高感度領域形成信号のスペクトルを生成するために、前記第2分離手段により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルのパワーが前記第1分離手段により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、前記第2分離手段により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行う構成とされ、
前記高感度領域統合手段は、前記第1高感度領域形成信号生成手段により生成された前記第1高感度領域形成信号のスペクトルと前記第2高感度領域形成信号生成手段により生成された前記第2高感度領域形成信号のスペクトルと前記第3高感度領域形成信号生成手段により生成された前記第3高感度領域形成信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して最も劣勢なパワーを前記目的音のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項40】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離システムであって、
三角形の各頂点位置に配置された第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンと、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対して直交する方向から到来する直交妨害音を抑圧する直交妨害音抑圧信号を生成する直交妨害音抑圧信号生成手段と、
前記第2および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対向する方向から到来する対向妨害音を抑圧するための制御用の信号を生成する対向妨害音抑圧制御用信号生成手段と、
前記直交妨害音抑圧信号生成手段により生成された前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルと前記対向妨害音抑圧制御用信号生成手段により生成された前記制御用の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルのパワーが前記制御用の信号のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、分離する目的音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うことにより、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルに含まれる対向妨害音のスペクトルを抑圧する対向妨害音抑圧手段とを備え、
前記直交妨害音抑圧信号生成手段は、前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項14〜16のいずれかに記載の音源分離システムと同じ処理を行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルとして、請求項14〜16のいずれかに記載の音源分離システムにより分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成する構成とされ、
前記対向妨害音抑圧制御用信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記第2のマイクロフォンの受音信号との差をとる制御用目的音優勢信号生成手段を備えた構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項41】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離システムであって、
三角形の各頂点位置に配置された第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンと、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対して直交する方向から到来する直交妨害音を抑圧する直交妨害音抑圧信号を生成する直交妨害音抑圧信号生成手段と、
前記第1、第2、および第3の3個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対向する方向から到来する対向妨害音を抑圧するための制御用の信号を生成する対向妨害音抑圧制御用信号生成手段と、
前記直交妨害音抑圧信号生成手段により生成された前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルと前記対向妨害音抑圧制御用信号生成手段により生成された前記制御用の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルのパワーが前記制御用の信号のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、分離する目的音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うことにより、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルに含まれる対向妨害音のスペクトルを抑圧する対向妨害音抑圧手段とを備え、
前記直交妨害音抑圧信号生成手段は、前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項14〜16のいずれかに記載の音源分離システムと同じ処理を行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルとして、請求項14〜16のいずれかに記載の音源分離システムにより分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成する構成とされ、
前記対向妨害音抑圧制御用信号生成手段は、
時間領域上または周波数領域上で、前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記第2のマイクロフォンの受音信号との差をとる第1制御用目的音優勢信号生成手段と、
時間領域上または周波数領域上で、前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記第1のマイクロフォンの受音信号との差をとる第2制御用目的音優勢信号生成手段と、
前記第1制御用目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた第1の制御用の目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2制御用目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた第2の制御用の目的音優勢の信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを制御用の目的音優勢の信号のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う制御用信号統合手段とを備えた構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項42】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離システムであって、
三角形の各頂点位置に配置された第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンと、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対して直交する方向から到来する直交妨害音を抑圧する直交妨害音抑圧信号を生成する直交妨害音抑圧信号生成手段と、
前記第2および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対向する方向から到来する対向妨害音を抑圧するための制御用の信号を生成する対向妨害音抑圧制御用信号生成手段と、
前記直交妨害音抑圧信号生成手段により生成された前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルと前記対向妨害音抑圧制御用信号生成手段により生成された前記制御用の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルのパワーが前記制御用の信号のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、分離する目的音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うことにより、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルに含まれる対向妨害音のスペクトルを抑圧する対向妨害音抑圧手段とを備え、
前記直交妨害音抑圧信号生成手段は、前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項11〜13のいずれかに記載の音源分離システムと同じ処理を行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルとして、請求項11〜13のいずれかに記載の音源分離システムにより分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成する構成とされ、
前記対向妨害音抑圧制御用信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記第2のマイクロフォンの受音信号との差をとる制御用目的音優勢信号生成手段を備えた構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項43】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離システムであって、
三角形の各頂点位置に配置された第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンと、
前記第1、第2、および第3の3個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対して直交する方向から到来する直交妨害音を抑圧する直交妨害音抑圧信号を生成する直交妨害音抑圧信号生成手段と、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対向する方向から到来する対向妨害音を抑圧するための制御用の信号を生成する対向妨害音抑圧制御用信号生成手段と、
前記直交妨害音抑圧信号生成手段により生成された前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルと前記対向妨害音抑圧制御用信号生成手段により生成された前記制御用の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルのパワーが前記制御用の信号のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、分離する目的音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うことにより、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルに含まれる対向妨害音のスペクトルを抑圧する対向妨害音抑圧手段とを備え、
前記直交妨害音抑圧信号生成手段は、前記第1、第2、および第3の3個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項17〜20のいずれかに記載の音源分離システムと同じ処理を行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルとして、請求項17〜20のいずれかに記載の音源分離システムにより分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成する構成とされ、
前記対向妨害音抑圧制御用信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記第2のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記第1のマイクロフォンの受音信号との差をとる制御用目的音優勢信号生成手段を備えた構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項44】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離システムであって、
互いに交差する第1の方向および第2の方向のそれぞれに2個ずつ間隔を置いて並べて配置された合計4個のマイクロフォンと、
これらの4個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対して直交する方向から到来する直交妨害音を抑圧する直交妨害音抑圧信号を生成する直交妨害音抑圧信号生成手段と、
前記4個のマイクロフォンのうちの前記第1の方向に並べて配置された2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対向する方向から到来する対向妨害音を抑圧するための制御用の信号を生成する対向妨害音抑圧制御用信号生成手段と、
前記直交妨害音抑圧信号生成手段により生成された前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルと前記対向妨害音抑圧制御用信号生成手段により生成された前記制御用の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルのパワーが前記制御用の信号のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、分離する目的音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うことにより、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルに含まれる対向妨害音のスペクトルを抑圧する対向妨害音抑圧手段とを備え、
前記直交妨害音抑圧信号生成手段は、前記4個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項21〜24のいずれかに記載の音源分離システムと同じ処理を行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルとして、請求項21〜24のいずれかに記載の音源分離システムにより分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成する構成とされ、
前記対向妨害音抑圧制御用信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記第1の方向に並べて配置された2個のマイクロフォンのうちの対向妨害音側のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記目的音側のマイクロフォンの受音信号との差をとる制御用目的音優勢信号生成手段を備えた構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項45】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離システムであって、
四角形の各頂点位置に配置された第1、第2、第3、および第4の合計4個のマイクロフォンと、
これらの4個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対して直交する方向から到来する直交妨害音を抑圧する直交妨害音抑圧信号を生成する直交妨害音抑圧信号生成手段と、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対向する方向から到来する対向妨害音を抑圧するための制御用の信号を生成する対向妨害音抑圧制御用信号生成手段と、
前記直交妨害音抑圧信号生成手段により生成された前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルと前記対向妨害音抑圧制御用信号生成手段により生成された前記制御用の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルのパワーが前記制御用の信号のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、分離する目的音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うことにより、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルに含まれる対向妨害音のスペクトルを抑圧する対向妨害音抑圧手段とを備え、
前記直交妨害音抑圧信号生成手段は、前記4個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項25〜28のいずれかに記載の音源分離システムと同じ処理を行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルとして、請求項25〜28のいずれかに記載の音源分離システムにより分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成する構成とされ、
前記対向妨害音抑圧制御用信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記第2のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記第1のマイクロフォンの受音信号との差をとる制御用目的音優勢信号生成手段を備えた構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項46】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離システムであって、
三角形の各頂点位置に配置された第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンと、
前記第1、第2、および第3の3個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対して直交する方向から到来する直交妨害音を抑圧する直交妨害音抑圧信号を生成する直交妨害音抑圧信号生成手段と、
前記第1、第2、および第3の3個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対向する方向から到来する対向妨害音を抑圧するための制御用の信号を生成する対向妨害音抑圧制御用信号生成手段と、
前記直交妨害音抑圧信号生成手段により生成された前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルと前記対向妨害音抑圧制御用信号生成手段により生成された前記制御用の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルのパワーが前記制御用の信号のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、分離する目的音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うことにより、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルに含まれる対向妨害音のスペクトルを抑圧する対向妨害音抑圧手段とを備え、
前記直交妨害音抑圧信号生成手段は、前記第1、第2、および第3の3個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項29〜32のいずれかに記載の音源分離システムと同じ処理を行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルとして、請求項29〜32のいずれかに記載の音源分離システムにより分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成する構成とされ、
前記対向妨害音抑圧制御用信号生成手段は、
時間領域上または周波数領域上で、前記第2のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記第1のマイクロフォンの受音信号との差をとる第1制御用目的音優勢信号生成手段と、
時間領域上または周波数領域上で、前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記第1のマイクロフォンの受音信号との差をとる第2制御用目的音優勢信号生成手段と、
前記第1制御用目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた第1の制御用の目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2制御用目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた第2の制御用の目的音優勢の信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを制御用の目的音優勢の信号のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う制御用信号統合手段とを備えた構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項47】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離システムであって、
三角形の各頂点位置に配置された第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンと、
前記第1、第2、および第3の3個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対して直交する方向から到来する直交妨害音を抑圧する直交妨害音抑圧信号を生成する直交妨害音抑圧信号生成手段と、
前記第1、第2、および第3の3個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対向する方向から到来する対向妨害音を抑圧するための制御用の信号を生成する対向妨害音抑圧制御用信号生成手段と、
前記直交妨害音抑圧信号生成手段により生成された前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルと前記対向妨害音抑圧制御用信号生成手段により生成された前記制御用の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルのパワーが前記制御用の信号のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、分離する目的音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うことにより、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルに含まれる対向妨害音のスペクトルを抑圧する対向妨害音抑圧手段とを備え、
前記直交妨害音抑圧信号生成手段は、前記第1、第2、および第3の3個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項29〜32のいずれかに記載の音源分離システムと同じ処理を行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルとして、請求項29〜32のいずれかに記載の音源分離システムにより分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成する構成とされ、
前記対向妨害音抑圧制御用信号生成手段は、時間領域上または周波数領域上で、前記第2および第3のマイクロフォンの受音信号にそれぞれ同一または異なる比例係数を乗じた値の和の信号に遅延処理を施した後の信号と、前記第1のマイクロフォンの受音信号との差をとる制御用目的音優勢信号生成手段を備えた構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項48】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離システムであって、
複数のマイクロフォンの受音信号を用いて、それぞれ異なる指向特性を有する複数の信号のスペクトルの組合せを2組以上生成する複数の異指向特性信号群生成手段と、
これらの各異指向特性信号群生成手段によりそれぞれ生成された2組以上の複数の信号のスペクトルの組合せを用いて、各組合せ内のスペクトル間のパワーの大小関係が各組合せ毎にそれぞれ定められた複数の条件を同時に満たすか否かを各周波数帯域毎に判断し、前記複数の条件を同時に満たす周波数帯域について、予め選択されたスペクトルのパワーを、分離する目的音のスペクトルとして帰属させる多次元帯域選択を行う高感度領域形成手段と
を備えたことを特徴とする音源分離システム。
【請求項49】
請求項48に記載の音源分離システムにおいて、
前記各異指向特性信号群生成手段は、それぞれ複数のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音優勢の信号のスペクトルおよび目的音劣勢の信号のスペクトルを生成する構成とされ、
前記高感度領域形成手段は、各組合せ毎の条件を、それぞれ目的音優勢の信号のスペクトルのパワーが目的音劣勢の信号のスペクトルのパワーよりも大きいという条件とし、これらの条件を同時に満たすか否かを各周波数帯域毎に判断する構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項50】
請求項49に記載の音源分離システムにおいて、
三角形の各頂点位置に配置された第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンを備え、
第1の異指向特性信号群生成手段は、
時間領域上または周波数領域上で、前記第1のマイクロフォンの受音信号と、前記第2のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第1の目的音優勢の信号を生成する第1目的音優勢信号生成手段と、
時間領域上または周波数領域上で、前記第2のマイクロフォンの受音信号と、前記第1のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第2の目的音優勢の信号を生成する第2目的音優勢信号生成手段と、
時間領域上または周波数領域上で、前記第1、第2のマイクロフォンの受音信号の差をとる目的音劣勢信号生成手段と、
前記第1目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた第1の目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた第2の目的音優勢の信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを目的音優勢の信号のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う統合手段とを備えて構成され、
第2の異指向特性信号群生成手段は、
時間領域上または周波数領域上で、前記第3のマイクロフォンの受音信号と、前記第2のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第1の目的音優勢の信号を生成する第1目的音優勢信号生成手段と、
時間領域上または周波数領域上で、前記第2のマイクロフォンの受音信号と、前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第2の目的音優勢の信号を生成する第2目的音優勢信号生成手段と、
時間領域上または周波数領域上で、前記第2、第3のマイクロフォンの受音信号の差をとる目的音劣勢信号生成手段と、
前記第1目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた第1の目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた第2の目的音優勢の信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを目的音優勢の信号のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う統合手段とを備えて構成され、
前記高感度領域形成手段は、前記第1または第2のいずれかの異指向特性信号群生成手段により生成された目的音優勢の信号のスペクトルのパワーを、分離する目的音のスペクトルとして帰属させる2次元帯域選択を行う構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項51】
請求項49に記載の音源分離システムにおいて、
三角形の各頂点位置に配置された第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンを備え、
第1の異指向特性信号群生成手段は、
時間領域上または周波数領域上で、前記第1のマイクロフォンの受音信号と、前記第2のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第1の目的音優勢の信号を生成する第1目的音優勢信号生成手段と、
時間領域上または周波数領域上で、前記第2のマイクロフォンの受音信号と、前記第1のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第2の目的音優勢の信号を生成する第2目的音優勢信号生成手段と、
時間領域上または周波数領域上で、前記第1、第2のマイクロフォンの受音信号の差をとる目的音劣勢信号生成手段と、
前記第1目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた第1の目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた第2の目的音優勢の信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを目的音優勢の信号のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う統合手段とを備えて構成され、
第2の異指向特性信号群生成手段は、
時間領域上または周波数領域上で、前記第3のマイクロフォンの受音信号と、前記第2のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第1の目的音優勢の信号を生成する第1目的音優勢信号生成手段と、
時間領域上または周波数領域上で、前記第2のマイクロフォンの受音信号と、前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第2の目的音優勢の信号を生成する第2目的音優勢信号生成手段と、
時間領域上または周波数領域上で、前記第2、第3のマイクロフォンの受音信号の差をとる目的音劣勢信号生成手段と、
前記第1目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた第1の目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた第2の目的音優勢の信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを目的音優勢の信号のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う統合手段とを備えて構成され、
第3の異指向特性信号群生成手段は、
時間領域上または周波数領域上で、前記第3のマイクロフォンの受音信号と、前記第1のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第1の目的音優勢の信号を生成する第1目的音優勢信号生成手段と、
時間領域上または周波数領域上で、前記第1のマイクロフォンの受音信号と、前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第2の目的音優勢の信号を生成する第2目的音優勢信号生成手段と、
時間領域上または周波数領域上で、前記第1、第3のマイクロフォンの受音信号の差をとる目的音劣勢信号生成手段と、
前記第1目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた第1の目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2目的音優勢信号生成手段により生成されまたはその後の周波数解析で得られた第2の目的音優勢の信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを目的音優勢の信号のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う統合手段とを備えて構成され、
前記高感度領域形成手段は、前記第1、第2、または第3のいずれかの異指向特性信号群生成手段により生成された目的音優勢の信号のスペクトルのパワーを、分離する目的音のスペクトルとして帰属させる3次元帯域選択を行う構成とされている
ことを特徴とする音源分離システム。
【請求項52】
請求項2,5〜7,14,35,39〜47,50,51のいずれかに記載の音源分離システムにおいて、
対になる2つの信号のうちの一方の信号に遅延処理を施した後の信号と、他方の信号との差をとる処理を行う場合に、前記遅延処理は、時間領域上または周波数領域上で、サンプリング周期の整数倍の遅延を与える処理であることを特徴とする音源分離システム。
【請求項53】
請求項1〜52のいずれかに記載の音源分離システムにおいて、
前記マイクロフォンは、無指向性または略無指向性のマイクロフォンであることを特徴とする音源分離システム。
【請求項54】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離方法であって、
間隔を置いて2個のマイクロフォンを配置しておき、
これらの2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音強調用の線形結合処理を行うことにより少なくとも1つの目的音優勢の信号を生成するとともに、
前記2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音抑制用の線形結合処理を行うことにより前記目的音優勢の信号と対になる少なくとも1つの目的音劣勢の信号を生成し、
その後、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記目的音劣勢の信号のスペクトルとを用いて前記目的音と前記妨害音とを分離する
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項55】
請求項54に記載の音源分離方法において、
前記2個のマイクロフォンを、目的音到来方向またはこの方向と略同じ方向に並べて配置しておき、
前記目的音優勢の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記2個のマイクロフォンのうちの目的音の音源に近い側に配置された一方のマイクロフォンの受音信号と、目的音の音源から遠い側に配置された他方のマイクロフォンの受音信号との差をとり、
前記目的音劣勢の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記一方のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記他方のマイクロフォンの受音信号との差をとる
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項56】
請求項55に記載の音源分離方法において、
前記目的音と前記妨害音とを分離する際には、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記目的音劣勢の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、それぞれの周波数帯域で大きい方のパワーを、分離して得られるスペクトルに帰属させる帯域選択を行うことを特徴とする音源分離方法。
【請求項57】
請求項55に記載の音源分離方法において、
前記目的音と前記妨害音とを分離する際には、前記目的音優勢の信号のスペクトルの各周波数帯域のパワーから、前記目的音劣勢の信号のスペクトルの同一の周波数帯域のパワーに係数を乗じた値を減じるスペクトラル・サブトラクションを行うことを特徴とする音源分離方法。
【請求項58】
請求項55〜57のいずれかに記載の音源分離方法において、
分離対象とする目的音を、通常モードの目的音と、この目的音と反対方向から到来する切替モードの目的音とで切り替えるために、
通常モードでは、前記一方のマイクロフォンを通常モードの目的音の音源に近い側に配置し、前記他方のマイクロフォンを通常モードの目的音の音源から遠い側に配置し、
切替モードでは、前記他方のマイクロフォンを切替モードの目的音の音源に近い側に配置し、前記一方のマイクロフォンを切替モードの目的音の音源から遠い側に配置し、
前記目的音劣勢信号を生成する際には、
通常モードでは、時間領域上または周波数領域上で、前記一方のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記他方のマイクロフォンの受音信号との差をとって第1の目的音劣勢の信号を生成し、
切替モードでは、時間領域上または周波数領域上で、前記他方のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記一方のマイクロフォンの受音信号との差をとって第2の目的音劣勢の信号を生成し、
前記目的音と前記妨害音とを分離する際には、前記目的音劣勢の信号として、通常モードでは、前記第1の目的音劣勢の信号を用い、切替モードでは、前記第2の目的音劣勢の信号を用いる
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項59】
請求項55〜58のいずれかに記載の音源分離方法において、
前記目的音劣勢の信号を生成する際には、前記遅延処理を施す対象となるマイクロフォンの受音信号に対し、時間領域上または周波数領域上で、前記2個のマイクロフォンの間隔の音波伝播時間と同等または略同等な時間の遅延を与えることを特徴とする音源分離方法。
【請求項60】
請求項55〜58のいずれかに記載の音源分離方法において、
前記目的音劣勢の信号を生成する際には、前記遅延処理を施す対象となるマイクロフォンの受音信号に対し、時間領域上または周波数領域上で、前記2個のマイクロフォンの間隔の音波伝播時間よりも短い時間の遅延を与えることを特徴とする音源分離方法。
【請求項61】
請求項55〜60のいずれかに記載の音源分離方法において、
前記2個のマイクロフォンを、携帯機器の操作部および/または画面表示部が設けられた表面側およびこれと反対の裏面側の各対応位置に1個ずつ設けることを特徴とする音源分離方法。
【請求項62】
請求項61に記載の音源分離方法において、
前記携帯機器は、不使用時には折り畳まれて閉じられ、使用時に開かれる折り畳み式の携帯電話機であり、
前記2個のマイクロフォンの設置間隔を前記携帯電話機の開閉操作に連動して変化させ、開いたときの設置間隔を閉じているときの設置間隔よりも大きくすることを特徴とする音源分離方法。
【請求項63】
請求項61に記載の音源分離方法において、
前記2個のマイクロフォンを、前記携帯機器の表裏面と平行な軸を中心に回転自在に取り付けられた回転支持部材の両側の端部に設け、この回転支持部材を、不使用時には前記携帯機器の表裏面と平行または略平行な状態として収納し、使用時に前記携帯機器の表裏面と直交または略直交する状態とすることを特徴とする音源分離方法。
【請求項64】
請求項54に記載の音源分離方法において、
前記2個のマイクロフォンを、目的音到来方向と直角または略直角をなす方向に並べて配置しておき、
前記目的音優勢の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記2個のマイクロフォンの受音信号の和をとり、
前記目的音劣勢の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記2個のマイクロフォンの受音信号の差をとる
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項65】
請求項64に記載の音源分離方法において、
前記目的音と前記妨害音とを分離する際には、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記目的音劣勢の信号のスペクトルとの間で、少なくとも一方のスペクトルについて周波数に依存する係数を乗じたうえで同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、それぞれの周波数帯域で大きい方のパワーを、分離して得られるスペクトルに帰属させる帯域選択を行うことを特徴とする音源分離方法。
【請求項66】
請求項64に記載の音源分離方法において、
前記目的音と前記妨害音とを分離する際には、前記目的音優勢の信号のスペクトルの各周波数帯域のパワーから、前記目的音劣勢の信号のスペクトルの同一の周波数帯域のパワーに係数を乗じた値を減じるスペクトラル・サブトラクションを行うことを特徴とする音源分離方法。
【請求項67】
請求項54に記載の音源分離方法において、
前記2個のマイクロフォンを、目的音到来方向と直角または略直角をなす方向に並べて配置しておき、
前記目的音優勢の信号を生成する際には、
時間領域上または周波数領域上で、前記2個のマイクロフォンのうちの一方のマイクロフォンの受音信号と、他方のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第1の目的音優勢の信号を生成するとともに、
時間領域上または周波数領域上で、前記他方のマイクロフォンの受音信号と、前記一方のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第2の目的音優勢の信号を生成し、
前記目的音劣勢の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記2個のマイクロフォンの受音信号の差をとる
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項68】
請求項67に記載の音源分離方法において、
前記目的音と前記妨害音とを分離する際には、
前記第1の目的音優勢の信号のスペクトルと前記目的音劣勢の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、それぞれの周波数帯域で大きい方のパワーを、分離して得られるスペクトルに帰属させる帯域選択を行って前記目的音を含む一方の側の音を分離するとともに、
前記第2の目的音優勢の信号のスペクトルと前記目的音劣勢の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、それぞれの周波数帯域で大きい方のパワーを、分離して得られるスペクトルに帰属させる帯域選択を行って前記目的音を含む他方の側の音を分離し、
その後、前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルと前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルとを用いて、これらのパワーを周波数帯域毎に加算するか、または周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを前記目的音のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項69】
請求項67に記載の音源分離方法において、
前記目的音と前記妨害音とを分離する際には、
前記第1の目的音優勢の信号のスペクトルの各周波数帯域のパワーから、前記目的音劣勢の信号のスペクトルの同一の周波数帯域のパワーに係数を乗じた値を減じるスペクトラル・サブトラクションを行って前記目的音を含む一方の側の音を分離するとともに、
前記第2の目的音優勢の信号のスペクトルの各周波数帯域のパワーから、前記目的音劣勢の信号のスペクトルの同一の周波数帯域のパワーに係数を乗じた値を減じるスペクトラル・サブトラクションを行って前記目的音を含む他方の側の音を分離し、
その後、前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルと前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルとを用いて、これらのパワーを周波数帯域毎に加算するか、または周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを前記目的音のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項70】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離方法であって、
第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンを三角形の各頂点位置に配置しておき、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音強調用の線形結合処理を行うことにより少なくとも1つの目的音優勢の信号を生成するとともに、
前記第1および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音抑制用の線形結合処理を行うことにより前記目的音優勢の信号と対になる少なくとも1つの目的音劣勢の信号を生成し、
その後、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記目的音劣勢の信号のスペクトルとを用いて前記目的音と前記妨害音とを分離する
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項71】
請求項70に記載の音源分離方法において、
前記第1および第2のマイクロフォンを、目的音到来方向またはこの方向と略同じ方向に並べて配置しておくとともに、
前記第1および第3のマイクロフォンを、目的音到来方向と直角または略直角をなす方向に並べて配置しておき、
前記目的音優勢の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記第1のマイクロフォンの受音信号と、前記第2のマイクロフォンの受音信号との差をとり、
前記目的音劣勢の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記第1のマイクロフォンの受音信号と、前記第3のマイクロフォンの受音信号との差をとる
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項72】
請求項71に記載の音源分離方法において、
前記目的音と前記妨害音とを分離する際には、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記目的音劣勢の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、それぞれの周波数帯域で大きい方のパワーを、分離して得られるスペクトルに帰属させる帯域選択を行うことを特徴とする音源分離方法。
【請求項73】
請求項71に記載の音源分離方法において、
前記目的音と前記妨害音とを分離する際には、前記目的音優勢の信号のスペクトルの各周波数帯域のパワーから、前記目的音劣勢の信号のスペクトルの同一の周波数帯域のパワーに係数を乗じた値を減じるスペクトラル・サブトラクションを行うことを特徴とする音源分離方法。
【請求項74】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離方法であって、
合計4個のマイクロフォンを互いに交差する第1の方向および第2の方向のそれぞれに2個ずつ間隔を置いて並べて配置しておき、
これらの4個のマイクロフォンのうちの前記第1の方向に並べて配置された2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音強調用の線形結合処理を行うことにより少なくとも1つの目的音優勢の信号を生成するとともに、
前記4個のマイクロフォンのうちの前記第2の方向に並べて配置された2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音抑制用の線形結合処理を行うことにより前記目的音優勢の信号と対になる少なくとも1つの目的音劣勢の信号を生成し、
その後、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記目的音劣勢の信号のスペクトルとを用いて前記目的音と前記妨害音とを分離する
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項75】
請求項74に記載の音源分離方法において、
前記第1の方向を、目的音到来方向またはこの方向と略同じ方向とし、
前記第2の方向を、目的音到来方向と直角または略直角をなす方向とし、
前記目的音優勢の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記第1の方向に並べて配置された2個のマイクロフォンの受音信号の差をとり、
前記目的音劣勢の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記第2の方向に並べて配置された2個のマイクロフォンの受音信号の差をとる
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項76】
請求項75に記載の音源分離方法において、
前記目的音と前記妨害音とを分離する際には、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記目的音劣勢の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、それぞれの周波数帯域で大きい方のパワーを、分離して得られるスペクトルに帰属させる帯域選択を行うことを特徴とする音源分離方法。
【請求項77】
請求項75に記載の音源分離方法において、
前記目的音と前記妨害音とを分離する際には、前記目的音優勢の信号のスペクトルの各周波数帯域のパワーから、前記目的音劣勢の信号のスペクトルの同一の周波数帯域のパワーに係数を乗じた値を減じるスペクトラル・サブトラクションを行うことを特徴とする音源分離方法。
【請求項78】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離方法であって、
第1、第2、第3、および第4の合計4個のマイクロフォンを四角形の各頂点位置に配置しておき、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音強調用の線形結合処理を行うことにより目的音優勢の信号を生成するとともに、
前記第1および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音抑制用の線形結合処理を行うことにより前記目的音優勢の信号と対になる第1の目的音劣勢の信号を生成し、
さらに前記第1および第4の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音抑制用の線形結合処理を行うことにより前記目的音優勢の信号と対になる第2の目的音劣勢の信号を生成し、
その後、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記第1の目的音劣勢の信号のスペクトルとを用いて前記目的音を含む一方の側の音を分離するとともに、
前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2の目的音劣勢の信号のスペクトルとを用いて前記目的音を含む他方の側の音を分離し、
続いて、前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルと前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルとを用いて、これらのパワーを周波数帯域毎に加算するか、または周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを前記目的音のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項79】
請求項78に記載の音源分離方法において、
前記第1および第2のマイクロフォンを、目的音到来方向またはこの方向と略同じ方向に並べて配置し、
前記第3のマイクロフォンを、前記第1のマイクロフォンと前記第2のマイクロフォンとを結ぶ線の一方の側に配置し、
前記第4のマイクロフォンを、前記第1のマイクロフォンと前記第2のマイクロフォンとを結ぶ線の他方の側に配置しておき、
前記目的音優勢の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記第1および第2のマイクロフォンの受音信号の差をとり、
前記第1の目的音劣勢の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記第1および第3のマイクロフォンの受音信号の差をとり、
前記第2の目的音劣勢の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記第1および第4のマイクロフォンの受音信号の差をとる
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項80】
請求項79に記載の音源分離方法において、
前記目的音を含む一方の側の音を分離する際には、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記第1の目的音劣勢の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、それぞれの周波数帯域で大きい方のパワーを、分離して得られるスペクトルに帰属させる帯域選択を行い、
前記目的音を含む他方の側の音を分離する際には、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2の目的音劣勢の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、それぞれの周波数帯域で大きい方のパワーを、分離して得られるスペクトルに帰属させる帯域選択を行う
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項81】
請求項79に記載の音源分離方法において、
前記目的音を含む一方の側の音を分離する際には、前記目的音優勢の信号のスペクトルの各周波数帯域のパワーから、前記第1の目的音劣勢の信号のスペクトルの同一の周波数帯域のパワーに係数を乗じた値を減じるスペクトラル・サブトラクションを行い、
前記目的音を含む他方の側の音を分離する際には、前記目的音優勢の信号のスペクトルの各周波数帯域のパワーから、前記第2の目的音劣勢の信号のスペクトルの同一の周波数帯域のパワーに係数を乗じた値を減じるスペクトラル・サブトラクションを行う
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項82】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離方法であって、
第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンを三角形の各頂点位置に配置しておき、
前記3個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音強調用の線形結合処理を行うことにより目的音優勢の信号を生成するとともに、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音抑制用の線形結合処理を行うことにより前記目的音優勢の信号と対になる第1の目的音劣勢の信号を生成し、
さらに前記第1および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて時間領域上または周波数領域上で目的音抑制用の線形結合処理を行うことにより前記目的音優勢の信号と対になる第2の目的音劣勢の信号を生成し、
その後、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記第1の目的音劣勢の信号のスペクトルとを用いて前記目的音を含む一方の側の音を分離するとともに、
前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2の目的音劣勢の信号のスペクトルとを用いて前記目的音を含む他方の側の音を分離し、
続いて、前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルと前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルとを用いて、これらのパワーを周波数帯域毎に加算するか、または周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを前記目的音のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項83】
請求項82に記載の音源分離方法において、
前記第1および第2のマイクロフォンを、目的音到来方向に対して傾斜する方向に並べて配置しておくとともに、
前記第1および第3のマイクロフォンを、目的音到来方向に対して前記第1および第2のマイクロフォンの傾斜方向とは反対側に傾斜する方向に並べて配置しておき、
前記目的音優勢の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記第1のマイクロフォンの受音信号と、前記第2および第3のマイクロフォンの受音信号にそれぞれ同一または異なる比例係数を乗じた値の和との差をとり、
前記第1の目的音劣勢の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記第1および第2のマイクロフォンの受音信号の差をとり、
前記第2の目的音劣勢の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記第1および第3のマイクロフォンの受音信号の差をとる
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項84】
請求項83に記載の音源分離方法において、
前記目的音を含む一方の側の音を分離する際には、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記第1の目的音劣勢の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、それぞれの周波数帯域で大きい方のパワーを、分離して得られるスペクトルに帰属させる帯域選択を行い、
前記目的音を含む他方の側の音を分離する際には、前記目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2の目的音劣勢の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、それぞれの周波数帯域で大きい方のパワーを、分離して得られるスペクトルに帰属させる帯域選択を行う
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項85】
請求項83に記載の音源分離方法において、
前記目的音を含む一方の側の音を分離する際には、前記目的音優勢の信号のスペクトルの各周波数帯域のパワーから、前記第1の目的音劣勢の信号のスペクトルの同一の周波数帯域のパワーに係数を乗じた値を減じるスペクトラル・サブトラクションを行い、
前記目的音を含む他方の側の音を分離する際には、前記目的音優勢の信号のスペクトルの各周波数帯域のパワーから、前記第2の目的音劣勢の信号のスペクトルの同一の周波数帯域のパワーに係数を乗じた値を減じるスペクトラル・サブトラクションを行う
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項86】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離方法であって、
目的音到来方向と直角または略直角をなす面上で三角形の各頂点位置に第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンを配置しておき、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いてこれらのマイクロフォン間を結ぶ線と直交する面に沿う第1高感度領域を形成する第1高感度領域形成信号のスペクトルを生成するとともに、
前記第2および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いてこれらのマイクロフォン間を結ぶ線と直交する面に沿う第2高感度領域を形成する第2高感度領域形成信号のスペクトルを生成し、
その後、前記第1高感度領域形成信号のスペクトルと前記第2高感度領域形成信号のスペクトルとを用いて前記第1高感度領域と前記第2高感度領域との共通部分に目的音を分離するための高感度領域を形成する
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項87】
請求項86に記載の音源分離方法において、
前記第1高感度領域形成信号を生成する際には、前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項67〜69のいずれかに記載の音源分離方法と同じ処理を行い、前記第1高感度領域形成信号のスペクトルとして、請求項67〜69のいずれかに記載の音源分離方法により分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成し、
前記第2高感度領域形成信号を生成する際には、前記第2および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項67〜69のいずれかに記載の音源分離方法と同じ処理を行い、前記第2高感度領域形成信号のスペクトルとして、請求項67〜69のいずれかに記載の音源分離方法により分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成し、
前記第1高感度領域と前記第2高感度領域との共通部分に目的音を分離するための高感度領域を形成する際には、前記第1高感度領域形成信号のスペクトルと前記第2高感度領域形成信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを前記目的音のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項88】
請求項86に記載の音源分離方法において、
前記第1高感度領域形成信号を生成する際には、前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項67〜69のいずれかに記載の音源分離方法と同じ処理を行い、前記第1高感度領域形成信号のスペクトルとして、請求項67〜69のいずれかに記載の音源分離方法により分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成し、
前記第2高感度領域形成信号を生成する際には、前記第2および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項68または69に記載の音源分離方法と分離処理の中のスペクトル統合処理を除いて同じ処理を行い、請求項68または69に記載の音源分離方法のスペクトル統合処理に代えて、前記第2高感度領域を前記第2のマイクロフォン側の領域または前記第3のマイクロフォン側の領域のいずれかに制限する高感度領域制限処理を行い、
この高感度領域制限処理を行う際には、請求項68または69に記載の音源分離方法の中の第1目的音優勢信号生成処理で前記第2のマイクロフォンの受音信号に遅延処理が施されるとともに第2目的音優勢信号生成処理で前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理が施された場合に、第1分離処理により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルと第2分離処理により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記第2のマイクロフォン側の領域に制限された前記第2高感度領域を形成する前記第2高感度領域形成信号のスペクトルを生成するために、前記第1分離処理により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルのパワーが前記第2分離処理により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、前記第1分離処理により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うか、または前記第3のマイクロフォン側の領域に制限された前記第2高感度領域を形成する前記第2高感度領域形成信号のスペクトルを生成するために、前記第2分離処理により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルのパワーが前記第1分離処理により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、前記第2分離処理により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行い、
前記第1高感度領域と前記第2高感度領域との共通部分に目的音を分離するための高感度領域を形成する際には、前記第1高感度領域形成信号のスペクトルと前記第2高感度領域形成信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを前記目的音のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項89】
請求項88に記載の音源分離方法において、
前記高感度領域制限処理を行う際には、前記第2高感度領域を前記第2のマイクロフォン側の領域または前記第3のマイクロフォン側の領域のいずれに制限するのかを切替え可能とされていることを特徴とする音源分離方法。
【請求項90】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離方法であって、
目的音到来方向と直角または略直角をなす面上で三角形の各頂点位置に第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンを配置しておき、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いてこれらのマイクロフォン間を結ぶ線と直交する面に沿う第1高感度領域を形成する第1高感度領域形成信号のスペクトルを生成するとともに、
前記第2および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いてこれらのマイクロフォン間を結ぶ線と直交する面に沿う第2高感度領域を形成する第2高感度領域形成信号のスペクトルを生成し、
さらに、前記第1および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いてこれらのマイクロフォン間を結ぶ線と直交する面に沿う第3高感度領域を形成する第3高感度領域形成信号のスペクトルを生成し、
その後、前記第1高感度領域形成信号のスペクトルと前記第2高感度領域形成信号のスペクトルと前記第3高感度領域形成信号のスペクトルとを用いて前記第1高感度領域と前記第2高感度領域と前記第3高感度領域との共通部分に目的音を分離するための高感度領域を形成する
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項91】
請求項90に記載の音源分離方法において、
前記第1高感度領域形成信号を生成する際には、前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項67〜69のいずれかに記載の音源分離方法と同じ処理を行い、前記第1高感度領域形成信号のスペクトルとして、請求項67〜69のいずれかに記載の音源分離方法により分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成し、
前記第2高感度領域形成信号を生成する際には、前記第2および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項67〜69のいずれかに記載の音源分離方法と同じ処理を行い、前記第2高感度領域形成信号のスペクトルとして、請求項67〜69のいずれかに記載の音源分離方法により分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成し、
さらに、前記第3高感度領域形成信号を生成する際には、前記第1および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項67〜69のいずれかに記載の音源分離方法と同じ処理を行い、前記第3高感度領域形成信号のスペクトルとして、請求項67〜69のいずれかに記載の音源分離方法により分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成し、
前記第1高感度領域と前記第2高感度領域と前記第3高感度領域との共通部分に目的音を分離するための高感度領域を形成する際には、前記第1高感度領域形成信号のスペクトルと前記第2高感度領域形成信号のスペクトルと前記第3高感度領域形成信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して最も劣勢なパワーを前記目的音のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項92】
請求項90に記載の音源分離方法において、
前記第1高感度領域形成信号を生成する際には、前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項67〜69のいずれかに記載の音源分離方法と同じ処理を行い、前記第1高感度領域形成信号のスペクトルとして、請求項67〜69のいずれかに記載の音源分離方法により分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成し、
前記第2高感度領域形成信号を生成する際には、前記第2および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項68または69に記載の音源分離方法と分離処理の中のスペクトル統合処理を除いて同じ処理を行い、請求項68または69に記載の音源分離方法の中のスペクトル統合処理に代えて、前記第2高感度領域を前記第2のマイクロフォン側の領域または前記第3のマイクロフォン側の領域のいずれかに制限する高感度領域制限処理を行い、
この第2高感度領域形成信号を生成する際の高感度領域制限処理を行う際には、請求項68または69に記載の音源分離方法の中の第1目的音優勢信号生成処理で前記第2のマイクロフォンの受音信号に遅延処理が施されるとともに第2目的音優勢信号生成処理で前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理が施された場合に、第1分離処理により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルと第2分離処理により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記第2のマイクロフォン側の領域に制限された前記第2高感度領域を形成する前記第2高感度領域形成信号のスペクトルを生成するために、前記第1分離処理により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルのパワーが前記第2分離処理により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、前記第1分離処理により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うか、または前記第3のマイクロフォン側の領域に制限された前記第2高感度領域を形成する前記第2高感度領域形成信号のスペクトルを生成するために、前記第2分離処理により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルのパワーが前記第1分離処理により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、前記第2分離処理により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行い、
前記第3高感度領域形成信号を生成する際には、前記第1および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項68または69に記載の音源分離方法と分離処理の中のスペクトル統合処理を除いて同じ処理を行い、請求項68または69に記載の音源分離方法の中のスペクトル統合処理に代えて、前記第3高感度領域を前記第1のマイクロフォン側の領域または前記第3のマイクロフォン側の領域のいずれかに制限する高感度領域制限処理を行い、
この第3高感度領域形成信号を生成する際の高感度領域制限処理を行う際には、請求項68または69に記載の音源分離方法の中の第1目的音優勢信号生成処理で前記第1のマイクロフォンの受音信号に遅延処理が施されるとともに第2目的音優勢信号生成処理で前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理が施された場合に、前記第1分離処理により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルと前記第2分離処理により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記第1のマイクロフォン側の領域に制限された前記第3高感度領域を形成する前記第3高感度領域形成信号のスペクトルを生成するために、前記第1分離処理により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルのパワーが前記第2分離処理により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、前記第1分離処理により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うか、または前記第3のマイクロフォン側の領域に制限された前記第3高感度領域を形成する前記第3高感度領域形成信号のスペクトルを生成するために、前記第2分離処理により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルのパワーが前記第1分離処理により分離された前記目的音を含む一方の側の音のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、前記第2分離処理により分離された前記目的音を含む他方の側の音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行い、
前記第1高感度領域と前記第2高感度領域と前記第3高感度領域との共通部分に目的音を分離するための高感度領域を形成する際には、前記第1高感度領域形成信号のスペクトルと前記第2高感度領域形成信号のスペクトルと前記第3高感度領域形成信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して最も劣勢なパワーを前記目的音のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項93】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離方法であって、
三角形の各頂点位置に第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンを配置しておき、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対して直交する方向から到来する直交妨害音を抑圧する直交妨害音抑圧信号を生成するとともに、
前記第2および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対向する方向から到来する対向妨害音を抑圧するための制御用の信号を生成し、
その後、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルと前記制御用の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルのパワーが前記制御用の信号のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、分離する目的音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うことにより、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルに含まれる対向妨害音のスペクトルを抑圧し、
前記直交妨害音抑圧信号を生成する際には、前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項67〜69のいずれかに記載の音源分離方法と同じ処理を行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルとして、請求項67〜69のいずれかに記載の音源分離方法により分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成し、
前記制御用の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記第2のマイクロフォンの受音信号との差をとることにより制御用の目的音優勢の信号を生成する
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項94】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離方法であって、
三角形の各頂点位置に第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンを配置しておき、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対して直交する方向から到来する直交妨害音を抑圧する直交妨害音抑圧信号を生成するとともに、
前記第1、第2、および第3の3個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対向する方向から到来する対向妨害音を抑圧するための制御用の信号を生成し、
その後、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルと前記制御用の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルのパワーが前記制御用の信号のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、分離する目的音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うことにより、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルに含まれる対向妨害音のスペクトルを抑圧し、
前記直交妨害音抑圧信号を生成する際には、前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項67〜69のいずれかに記載の音源分離方法と同じ処理を行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルとして、請求項67〜69のいずれかに記載の音源分離方法により分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成し、
前記制御用の信号を生成する際には、
時間領域上または周波数領域上で、前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記第2のマイクロフォンの受音信号との差をとって第1の制御用の目的音優勢の信号を生成するとともに、
時間領域上または周波数領域上で、前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記第1のマイクロフォンの受音信号との差をとって第2の制御用の目的音優勢の信号を生成し、
その後、前記第1の制御用の目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2の制御用の目的音優勢の信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを制御用の目的音優勢の信号のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項95】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離方法であって、
三角形の各頂点位置に第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンを配置しておき、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対して直交する方向から到来する直交妨害音を抑圧する直交妨害音抑圧信号を生成するとともに、
前記第2および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対向する方向から到来する対向妨害音を抑圧するための制御用の信号を生成し、
その後、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルと前記制御用の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルのパワーが前記制御用の信号のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、分離する目的音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うことにより、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルに含まれる対向妨害音のスペクトルを抑圧し、
前記直交妨害音抑圧信号を生成する際には、前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項64〜66のいずれかに記載の音源分離方法と同じ処理を行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルとして、請求項64〜66のいずれかに記載の音源分離方法により分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成し、
前記制御用の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記第2のマイクロフォンの受音信号との差をとることにより制御用の目的音優勢の信号を生成する
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項96】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離方法であって、
三角形の各頂点位置に第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンを配置しておき、
前記第1、第2、および第3の3個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対して直交する方向から到来する直交妨害音を抑圧する直交妨害音抑圧信号を生成するとともに、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対向する方向から到来する対向妨害音を抑圧するための制御用の信号を生成し、
その後、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルと前記制御用の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルのパワーが前記制御用の信号のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、分離する目的音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うことにより、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルに含まれる対向妨害音のスペクトルを抑圧し、
前記直交妨害音抑圧信号を生成する際には、前記第1、第2、および第3の3個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項70〜73のいずれかに記載の音源分離方法と同じ処理を行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルとして、請求項70〜73のいずれかに記載の音源分離方法により分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成し、
前記制御用の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記第2のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記第1のマイクロフォンの受音信号との差をとることにより制御用の目的音優勢の信号を生成する
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項97】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離方法であって、
合計4個のマイクロフォンを互いに交差する第1の方向および第2の方向のそれぞれに2個ずつ間隔を置いて並べて配置しておき、
これらの4個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対して直交する方向から到来する直交妨害音を抑圧する直交妨害音抑圧信号を生成するとともに、
前記4個のマイクロフォンのうちの前記第1の方向に並べて配置された2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対向する方向から到来する対向妨害音を抑圧するための制御用の信号を生成し、
その後、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルと前記制御用の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルのパワーが前記制御用の信号のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、分離する目的音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うことにより、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルに含まれる対向妨害音のスペクトルを抑圧し、
前記直交妨害音抑圧信号を生成する際には、前記4個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項74〜77のいずれかに記載の音源分離方法と同じ処理を行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルとして、請求項74〜77のいずれかに記載の音源分離方法により分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成し、
前記制御用の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記第1の方向に並べて配置された2個のマイクロフォンのうちの対向妨害音側のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記目的音側のマイクロフォンの受音信号との差をとることにより制御用の目的音優勢の信号を生成する
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項98】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離方法であって、
四角形の各頂点位置に第1、第2、第3、および第4の合計4個のマイクロフォンを配置しておき、
これらの4個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対して直交する方向から到来する直交妨害音を抑圧する直交妨害音抑圧信号を生成するとともに、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対向する方向から到来する対向妨害音を抑圧するための制御用の信号を生成し、
その後、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルと前記制御用の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルのパワーが前記制御用の信号のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、分離する目的音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うことにより、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルに含まれる対向妨害音のスペクトルを抑圧し、
前記直交妨害音抑圧信号を生成する際には、前記4個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項78〜81のいずれかに記載の音源分離方法と同じ処理を行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルとして、請求項78〜81のいずれかに記載の音源分離方法により分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成し、
前記制御用の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記第2のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記第1のマイクロフォンの受音信号との差をとることにより制御用の目的音優勢の信号を生成する
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項99】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離方法であって、
三角形の各頂点位置に第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンを配置しておき、
前記第1、第2、および第3の3個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対して直交する方向から到来する直交妨害音を抑圧する直交妨害音抑圧信号を生成するとともに、
前記第1、第2、および第3の3個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対向する方向から到来する対向妨害音を抑圧するための制御用の信号を生成し、
その後、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルと前記制御用の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルのパワーが前記制御用の信号のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、分離する目的音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うことにより、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルに含まれる対向妨害音のスペクトルを抑圧し、
前記直交妨害音抑圧信号を生成する際には、前記第1、第2、および第3の3個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項82〜85のいずれかに記載の音源分離方法と同じ処理を行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルとして、請求項82〜85のいずれかに記載の音源分離方法により分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成し、
前記制御用の信号を生成する際には、
時間領域上または周波数領域上で、前記第2のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記第1のマイクロフォンの受音信号との差をとって第1の制御用の目的音優勢の信号を生成するとともに、
時間領域上または周波数領域上で、前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号と、前記第1のマイクロフォンの受音信号との差をとって第2の制御用の目的音優勢の信号を生成し、
その後、前記第1の制御用の目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2の制御用の目的音優勢の信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを制御用の目的音優勢の信号のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行う
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項100】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離方法であって、
三角形の各頂点位置に第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンを配置しておき、
前記第1、第2、および第3の3個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対して直交する方向から到来する直交妨害音を抑圧する直交妨害音抑圧信号を生成するとともに、
前記第1、第2、および第3の3個のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音到来方向に対向する方向から到来する対向妨害音を抑圧するための制御用の信号を生成し、
その後、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルと前記制御用の信号のスペクトルとの間で同一の周波数帯域の各パワーの大小の比較を周波数帯域毎に行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルのパワーが前記制御用の信号のスペクトルのパワーよりも小さい周波数帯域について、その小さい方のパワーを、分離する目的音のスペクトルに帰属させる帯域選択を行うことにより、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルに含まれる対向妨害音のスペクトルを抑圧し、
前記直交妨害音抑圧信号を生成する際には、前記第1、第2、および第3の3個のマイクロフォンの受音信号を用いて、請求項82〜85のいずれかに記載の音源分離方法と同じ処理を行い、前記直交妨害音抑圧信号のスペクトルとして、請求項82〜85のいずれかに記載の音源分離方法により分離して得られる目的音のスペクトルと同じスペクトルを生成し、
前記制御用の信号を生成する際には、時間領域上または周波数領域上で、前記第2および第3のマイクロフォンの受音信号にそれぞれ同一または異なる比例係数を乗じた値の和の信号に遅延処理を施した後の信号と、前記第1のマイクロフォンの受音信号との差をとることにより制御用の目的音優勢の信号を生成する
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項101】
目的音と、この目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音とを分離する音源分離方法であって、
複数のマイクロフォンの受音信号を用いて、それぞれ異なる指向特性を有する複数の信号のスペクトルの組合せを2組以上生成する複数の異指向特性信号群生成処理を行った後、
これらの各異指向特性信号群生成処理によりそれぞれ生成された2組以上の複数の信号のスペクトルの組合せを用いて、各組合せ内のスペクトル間のパワーの大小関係が各組合せ毎にそれぞれ定められた複数の条件を同時に満たすか否かを各周波数帯域毎に判断し、前記複数の条件を同時に満たす周波数帯域について、予め選択されたスペクトルのパワーを、分離する目的音のスペクトルとして帰属させる多次元帯域選択を行うことにより高感度領域を形成する
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項102】
請求項101に記載の音源分離方法において、
前記各異指向特性信号群生成処理を行う際には、それぞれ複数のマイクロフォンの受音信号を用いて、目的音優勢の信号のスペクトルおよび目的音劣勢の信号のスペクトルを生成し、
前記高感度領域を形成する際には、各組合せ毎の条件を、それぞれ目的音優勢の信号のスペクトルのパワーが目的音劣勢の信号のスペクトルのパワーよりも大きいという条件とし、これらの条件を同時に満たすか否かを各周波数帯域毎に判断する
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項103】
請求項102に記載の音源分離方法において、
三角形の各頂点位置に第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンを配置しておき、
第1の異指向特性信号群生成処理を行う際には、
時間領域上または周波数領域上で、前記第1のマイクロフォンの受音信号と、前記第2のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第1の目的音優勢の信号を生成するとともに、
時間領域上または周波数領域上で、前記第2のマイクロフォンの受音信号と、前記第1のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第2の目的音優勢の信号を生成し、
さらに、時間領域上または周波数領域上で、前記第1、第2のマイクロフォンの受音信号の差をとって目的音劣勢の信号を生成し、
前記第1の目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2の目的音優勢の信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを目的音優勢の信号のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行い、
第2の異指向特性信号群生成処理を行う際には、
時間領域上または周波数領域上で、前記第3のマイクロフォンの受音信号と、前記第2のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第1の目的音優勢の信号を生成するとともに、
時間領域上または周波数領域上で、前記第2のマイクロフォンの受音信号と、前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第2の目的音優勢の信号を生成し、
さらに、時間領域上または周波数領域上で、前記第2、第3のマイクロフォンの受音信号の差をとって目的音劣勢の信号を生成し、
前記第1の目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2の目的音優勢の信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを目的音優勢の信号のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行い、
前記高感度領域を形成する際には、前記第1または第2のいずれかの異指向特性信号群生成処理により生成された目的音優勢の信号のスペクトルのパワーを、分離する目的音のスペクトルとして帰属させる2次元帯域選択を行う
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項104】
請求項102に記載の音源分離方法において、
三角形の各頂点位置に第1、第2、および第3の合計3個のマイクロフォンを配置しておき、
第1の異指向特性信号群生成処理を行う際には、
時間領域上または周波数領域上で、前記第1のマイクロフォンの受音信号と、前記第2のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第1の目的音優勢の信号を生成するとともに、
時間領域上または周波数領域上で、前記第2のマイクロフォンの受音信号と、前記第1のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第2の目的音優勢の信号を生成し、
さらに、時間領域上または周波数領域上で、前記第1、第2のマイクロフォンの受音信号の差をとって目的音劣勢の信号を生成し、
前記第1の目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2の目的音優勢の信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを目的音優勢の信号のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行い、
第2の異指向特性信号群生成処理を行う際には、
時間領域上または周波数領域上で、前記第3のマイクロフォンの受音信号と、前記第2のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第1の目的音優勢の信号を生成するとともに、
時間領域上または周波数領域上で、前記第2のマイクロフォンの受音信号と、前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第2の目的音優勢の信号を生成し、
さらに、時間領域上または周波数領域上で、前記第2、第3のマイクロフォンの受音信号の差をとって目的音劣勢の信号を生成し、
前記第1の目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2の目的音優勢の信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを目的音優勢の信号のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行い、
第3の異指向特性信号群生成処理を行う際には、
時間領域上または周波数領域上で、前記第3のマイクロフォンの受音信号と、前記第1のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第1の目的音優勢の信号を生成するとともに、
時間領域上または周波数領域上で、前記第1のマイクロフォンの受音信号と、前記第3のマイクロフォンの受音信号に遅延処理を施した後の信号との差をとって第2の目的音優勢の信号を生成し、
さらに、時間領域上または周波数領域上で、前記第1、第3のマイクロフォンの受音信号の差をとって目的音劣勢の信号を生成し、
前記第1の目的音優勢の信号のスペクトルと前記第2の目的音優勢の信号のスペクトルとを用いて、周波数帯域毎に各パワーの大小を比較して劣勢な方のパワーを目的音優勢の信号のスペクトルとして帰属させることによりスペクトル統合処理を行い、
前記高感度領域を形成する際には、前記第1、第2、または第3のいずれかの異指向特性信号群生成手段により生成された目的音優勢の信号のスペクトルのパワーを、分離する目的音のスペクトルとして帰属させる3次元帯域選択を行う
ことを特徴とする音源分離方法。
【請求項105】
請求項55,58〜60,67,88,92〜100,103,104のいずれかに記載の音源分離方法において、
対になる2つの信号のうちの一方の信号に遅延処理を施した後の信号と、他方の信号との差をとる処理を行う場合に、前記遅延処理は、時間領域上または周波数領域上で、サンプリング周期の整数倍の遅延を与える処理であることを特徴とする音源分離方法。
【請求項106】
請求項54〜105のいずれかに記載の音源分離方法において、
前記マイクロフォンを、無指向性または略無指向性のマイクロフォンとすることを特徴とする音源分離方法。
【請求項107】
目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音が存在する状況下で前記目的音を取得する音響信号取得装置であって、
携帯機器の操作部および/または画面表示部が設けられた表面側およびこれと反対の裏面側の各対応位置に1個ずつ設けられた2個のマイクロフォンと、
これらの2個のマイクロフォンの受音信号を用いて目的音強調用の線形結合処理を行うことにより少なくとも1つの目的音優勢の信号を生成する目的音優勢信号生成手段と、
前記2個のマイクロフォンの受音信号を用いて目的音抑制用の線形結合処理を行うことにより前記目的音優勢の信号と対になる少なくとも1つの目的音劣勢の信号を生成する目的音劣勢信号生成手段と
を備えたことを特徴とする音響信号取得装置。
【請求項108】
目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音が存在する状況下で前記目的音を取得する音響信号取得装置であって、
携帯機器の操作部および/または画面表示部が設けられた表面側に間隔を置いて設けられた2個のマイクロフォンと、
これらの2個のマイクロフォンの受音信号を用いて目的音強調用の線形結合処理を行うことにより少なくとも1つの目的音優勢の信号を生成する目的音優勢信号生成手段と、
前記2個のマイクロフォンの受音信号を用いて目的音抑制用の線形結合処理を行うことにより前記目的音優勢の信号と対になる少なくとも1つの目的音劣勢の信号を生成する目的音劣勢信号生成手段と
を備えたことを特徴とする音響信号取得装置。
【請求項109】
目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音が存在する状況下で前記目的音を取得する音響信号取得装置であって、
携帯機器の操作部および/または画面表示部が設けられた表面側およびこれと反対の裏面側の各対応位置に1個ずつ設けられた第1および第2のマイクロフォンと、
前記表面側に前記第1のマイクロフォンと間隔を置いて設けられた第3のマイクロフォンと、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて目的音強調用の線形結合処理を行うことにより少なくとも1つの目的音優勢の信号を生成する目的音優勢信号生成手段と、
前記第1および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて目的音抑制用の線形結合処理を行うことにより前記目的音優勢の信号と対になる少なくとも1つの目的音劣勢の信号を生成する目的音劣勢信号生成手段と
を備えたことを特徴とする音響信号取得装置。
【請求項110】
目的音の到来方向以外の任意の方向から到来する妨害音が存在する状況下で前記目的音を取得する音響信号取得装置であって、
携帯機器の操作部および/または画面表示部が設けられた表面側に設けられた第1のマイクロフォンと、
この第1のマイクロフォンが設けられた前記表面側と反対の裏面側に、前記第1のマイクロフォンの設置位置の対応位置から位置をずらして設けられた第2および第3のマイクロフォンと、
前記第1、第2、および第3の3個のマイクロフォンの受音信号を用いて目的音強調用の線形結合処理を行うことにより目的音優勢の信号を生成する目的音優勢信号生成手段と、
前記第1および第2の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて目的音抑制用の線形結合処理を行うことにより前記目的音優勢の信号と対になる第1の目的音劣勢の信号を生成する第1目的音劣勢信号生成手段と、
前記第1および第3の2個のマイクロフォンの受音信号を用いて目的音抑制用の線形結合処理を行うことにより前記目的音優勢の信号と対になる第2の目的音劣勢の信号を生成する第2目的音劣勢信号生成手段と
を備えたことを特徴とする音響信号取得装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【公開番号】特開2006−197552(P2006−197552A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−270931(P2005−270931)
【出願日】平成17年9月16日(2005.9.16)
【出願人】(899000068)学校法人早稲田大学 (602)
【Fターム(参考)】