説明

頭皮マッサージ装置

【課題】供給不足また供給過剰にならないよう、一定量の毛髪頭皮ケアー剤を頭皮に供給する機能を有した頭皮マッサージ装置を提供すること。
【解決手段】頭皮マッサージ装置に毛髪頭皮ケアー剤供給装置4を着脱自在に装着し、毛髪頭皮ケアー剤供給装置4には毛髪頭皮ケアー剤貯蔵室8及び毛髪頭皮ケアー剤計量室9を設け、プッシュボタン7の操作で上部弁10及び下部弁12を開閉して毛髪頭皮ケアー剤計量室9内の毛髪頭皮ケアー剤を供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、頭皮マッサージ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特に男性の場合中年以降になると毛髪が薄くなることが多く頭皮ケアーは中高年の重要な関心事となっている。
脱毛を予防する方法としては頭髪部を常に清潔に保ちさらに頭皮の血行を良くする為適度のマッサージが有効だと言われている。
さらに育毛、発毛を促進するためには毛髪頭皮ケアー剤の使用が有効な場合もあり、多くの企業から毛髪頭皮ケアー剤、発毛剤が販売されている。一般に毛髪頭皮ケアー剤の中で育毛剤、発毛剤は高価な商品が多く適量無駄なく供給できることが求められている。
【0003】
頭皮マッサージ装置に関しては手動式、電動式共に多くの商品が既に市販されているが、マッサージ単体のものが多く、毛髪頭皮ケアー剤は通常それらの容器から別に頭皮に散布して使用しており、二度手間となっており面倒である。(特開2008−206902)
毛髪頭皮ケアー剤をブラシと一体で使用する先行技術は特開平9−206129で示されているが、毛髪頭皮ケアー剤を一定量供給制御する機能は無く勘に頼って供給量を調節することになっており、毛髪頭皮ケアー剤の供給過多又はまた供給不足になる可能性があった。
又毛髪頭皮ケアー剤の場合は、適量供給が示されており過剰に供給しても供給量に比例した効果は期待できないといわれている。特に毛髪頭皮ケアー剤は一般に高価であり、無駄な出費という点からも過剰供給は避けるのが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008―206902
【特許文献2】特開平9−206129
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする課題は、頭皮マッサージ装置において電動、手動にかかわらず、毛髪頭皮ケアー剤供給機能を設け、一定量の毛髪頭皮ケアー剤を簡単な操作で供給できる頭皮マッサージ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に記載の頭皮マッサージ装置は手動式、電動式を問わず頭皮マッサージ装置本体に毛髪頭皮ケアー剤供給装置を設け前記毛髪頭皮ケアー剤供給装置は毛髪頭皮ケアー剤貯蔵室と毛髪頭皮ケアー剤計量室から構成されている。さらに前記毛髪頭皮ケアー剤計量室は上部弁および前記上部弁と連動して上下する下部弁によって挟まれており、前記上部弁が下部に移動し前記計量室を閉鎖して前記下部弁が開くことによって前記計量室内に溜まった毛髪頭皮ケアー剤を排出し頭皮に供給可能とするものである。
【0007】
また本発明の請求項2に記載の頭皮マッサージ装置は請求項1において、前記毛髪頭皮ケアー剤供給装置のキャップにプッシュボタンが上下移動可能の状態で装備されていることを特徴とし、前記プッシュボタンを押し下げることによって弁棒を押し下げ前記上部弁、および上部弁と連動して上下する下部弁を開くことによって計量室に溜まった毛髪頭皮ケアー剤を排出するものである。
【0008】
また本発明の請求項3に記載の頭皮マッサージ装置は請求項2において、前記弁棒は空気孔を有し前期空気孔の一端は前記毛髪頭皮ケアー剤計量室に連通し他端は大気に開放されていることを特徴とする毛髪頭皮ケアー剤供給装置を有するものである。
【0009】
また本発明の請求項4に記載の頭皮マッサージ装置は請求項1,2,3において、前記毛髪頭皮ケアー剤供給装置を頭皮マッサージ装置本体から着脱自在とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の請求項1に記載の頭皮マッサージ装置は、以上のように構成することにより
前記弁棒を下部に移動させない状態においては、前記毛髪頭皮ケアー剤貯蔵室と前記毛髪頭皮ケアー剤計量室は連通しており前記毛髪頭皮ケアー剤貯蔵室に補充された毛髪頭皮ケアー剤は下部の前記毛髪頭皮ケアー剤計量室に流れ込み前記計量室が毛髪頭皮ケアー剤で充満される。次に弁棒を押し下げることに前記上部弁が前記計量室を塞ぎ前記下部弁が開くが、この時前記毛髪頭皮ケアー剤貯蔵室から遮断されるので、あらかじめ前記毛髪頭皮ケアー剤計量室に溜まっていた毛髪頭皮ケアー剤のみ外部に輩出される。したがって1回の弁棒の押し下げで一定量の毛髪頭皮ケアー剤が供給されることになり過不足なく最適の量が供給可能となる。
【0011】
またプッシュボタンのプッシュ動作と弁棒の上下動作を連動させることによって、簡単な
操作で一定量の毛髪頭皮ケアー剤の供給が可能となる。
また弁棒に空気孔を設け前記毛髪頭皮ケアー剤計量室が大気圧に接することによって、計量室に溜まった毛髪頭皮ケアー剤をよどみなく速やかに流出させることが可能となる。
【0012】
また前記毛髪頭皮ケアー剤供給装置は頭皮マッサージ装置本体と着脱自在となっており、毛髪頭皮ケアー剤の補給は前記毛髪頭皮ケアー剤供給装置を頭皮マッサージ装置本体装着状態でも行なうことが出来るが、前記毛髪頭皮ケアー剤供給装置は頭皮マッサージ装置本体から取り外して供給することも可能である。また取り外すことによって前記毛髪頭皮ケアー剤供給装置の清掃も手軽に行なうことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態を示す部分断面図である。
【図2】同、毛髪頭皮ケアー剤供給装置を頭皮マッサージ装置から取り外した状態を示した図であ る。
【図3】同、毛髪頭皮ケアー剤供給装置の断面図である。
【図4】同、毛髪頭皮ケアー剤供給装置から取り外した毛髪頭皮ケアー剤供給装置蓋の断面図を示 したものである。
【図5】同、毛髪頭皮ケアー剤を供給するためプッシュボタン押した状態を示す毛髪頭皮ケアー剤 供給装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明を実施する好適な形態について、添付図面を参照して説明する。
以下に説明される全てが本発明の必要条件であるとは限らない。
【実施例】
【0015】
図1〜5は本発明の一実施例を示したものである。
図1は本発明の頭皮マッサージ装置1の概要を示した部分断面図である。この頭皮マッサージ装置1は下部に毛髪頭皮ケアー剤排出口2Aを供えた頭皮マッサージ装置ボデイ2とブラシ3及び前記頭皮マッサージ装置ボディ2内に内蔵された機構部1A及び着脱自在の毛髪頭皮ケアー剤供給装置4より構成されている。
機構部1Aは本発明の趣旨に直接関連がないことから詳細は省略している。
即ちこの機構部1Aは電動式であっても、手動式であっても良い。
【0016】
図2は毛髪頭皮ケアー剤供給装置4が頭皮マッサージ装置1から分離され取りだされた状態を示したものである。
毛髪頭皮ケアー剤供給装置4の頭皮マッサージ装置ボデイ2の連結については、ぐらつきなく結合はしているが手で容易に抜き差しできる程度の勘合が望ましい。結合状態を最適にするため接合部にOリング等弾性部材(図は省略)を使用してもよい。
【0017】
前記毛髪頭皮ケアー剤供給装置4の構成について説明したのが図3〜5で前記毛髪頭皮ケアー剤供給装置4は図3に示すように、毛髪頭皮ケアー剤貯蔵室8と前記毛髪頭皮ケアー剤貯蔵室の下部に膨らみを設け毛髪頭皮ケアー剤計量室9が形成されている。
更に、前記毛髪頭皮ケアー剤計量室9の底部には孔が開口して毛髪頭皮ケアー剤が滴下可能なように形成されている。又この孔の周りに下部弁座13が形成されており通常は下部弁12によって、開口部は閉じ前記毛髪頭皮ケアー剤計量室9は外部に対し液漏れが無いよう閉鎖されている。
更に前記毛髪頭皮ケアー剤計量室9と毛髪頭皮ケアー剤貯蔵室8の間にはもう一つの弁即ち上部弁10があり、前記下部弁12と前記上部弁10は共に弁棒14に固定されている。又前記弁棒14は弁棒空気孔114Aが設けられており一端は前記毛髪頭皮ケアー剤計量室9内に解放され他端は前記毛髪頭皮ケアー剤貯蔵室8の上部の毛髪頭皮ケアー剤の満タン液面21の上部で解放され大気と通じている。
さらに前期弁棒14の最上部において、中央に孔が貫通したバネ受け21が圧入等の手段でバネ弁開閉バネ16伸縮時の力に耐え得るように固定されている。
前記バネ受21を弁座駆動バネ22が押し上げ前期バネ受21と一体になっている前記弁棒14が押し上げられ、前記下部弁12が下部弁座13に押しつけられて前記毛髪頭皮ケアー剤計量室9は外部に対し閉鎖されている。
【0018】
前記頭皮マッサージ装置1使用時においては、前記毛髪頭皮ケアー剤貯蔵室8は毛髪頭皮ケアー剤供給装置蓋5が装着されている。
また前記毛髪頭皮ケアー剤供給装置蓋5は図4に示すように、プッシュボタンバネ6で伏勢されたプッシュボタン7を有し前記プッシュボタン7の中央にプッシュボタン軸15が固定され、前記プッシュボタン軸15は前記プッシュボタン7のプッシュ動作でプッシュボタンバネ6を介して上下動可能な構造となっている。
19は前記プッシュボタン軸15の抜けを防止するためのeリングである。
なお、前記プッシュボタン軸15の下端はV字型に切りかかれている。
前記プッシュボタン軸15の下端の形状はV字型に限らず、前記バネ受け21を押し下げることが可能で且つ、前記バネ受け21の通気孔を閉鎖しなければその他の形状であってもかまわない。
【0019】
以下上記構成について、その作用を説明する。
毛髪頭皮ケアー剤の供給は前記毛髪頭皮ケアー剤供給装置蓋5を取り除き、適量の毛髪頭皮ケアー剤を前記毛髪頭皮ケアー剤貯蔵室8に供給する。その後前記毛髪頭皮ケアー剤供給装置蓋5を前記毛髪頭皮ケアー剤供給装置4に装着する。
この時点では前記下部弁12は弁座開閉バネ16によって押し上げられ外部に対し閉じられた状態になっており毛髪頭皮ケアー剤の外部への漏れはない、又前記上部弁10は開いた状態になっており、前記毛髪頭皮ケアー剤貯蔵室8から前記毛髪頭皮ケアー剤計量室9内に毛髪頭皮ケアー剤が供給される。
【0020】
毛髪頭皮ケアー剤を頭皮に供給する場合は、前記プッシュボタン7を押しさげることによって前記プッシュボタン軸15が前記弁座開閉バネ16で伏勢されている前記バネ受け21は押し下げられ前記バネ受け21に固定されている前記弁棒14とともに前記上部弁10が押し下げられ前記毛髪頭皮ケアー剤貯蔵室8と前記毛髪頭皮ケアー剤計量室9は分離される。同時に前記下部弁が開き前記毛髪頭皮ケアー剤計量室9に充填されている毛髪頭皮ケアー剤が前記毛髪頭皮ケアー剤排出口2Aを通じ外部に排出される。
この際前記弁棒空気孔14Aを通じて前記毛髪頭皮ケアー剤計量室9内の毛髪頭皮ケアー剤は大気圧で押し下げられ、よどみなく毛髪頭皮ケアー剤が供給される。
【0021】
なお、本発明の頭皮マッサージ装置1は、以上の実施例に限定されたものではなく特に前記毛髪頭皮ケアー剤供給装置4は育毛剤に限らず、ヘアートニック、ヘアーリキッド、液状シャンプーその他の整髪料の一定量供給にも効果を発揮する。
【産業上の利用可能性】
【0022】
以上のように本発明に係る頭皮マッサージ装置は、各種の応用に適用できる。
【符号の説明】
【0023】
1 頭皮マッサージ装置
1A 機構部
2 頭皮マッサージ装置ボディ
2A 毛髪頭皮ケアー剤排出口
3 ブラシ
4 毛髪頭皮ケアー剤供給装置
5 毛髪頭皮ケアー剤供給装置蓋
6 プッシュボタンバネ
7 プッシュボタン
8 毛髪頭皮ケアー剤貯蔵室
9 毛髪頭皮ケアー剤計量室
10 上部弁
11 上部弁座
12 下部弁
13 下部弁座
14 弁棒
14A 弁棒空気孔
15 プッシュボタン軸
16 弁開閉バネ
17 バネ受け
18 毛髪頭皮ケアー剤供給装置蓋空気孔
19 eリング
20 プッシュボタン軸切欠
21 満タン液面






【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動又は手動頭皮マッサージ装置において、上部弁および下部弁を備え、前記上部弁および前記下部弁が連動して上下動作することにより一定量の毛髪頭皮ケアー剤を供給することを特徴とする毛髪頭皮ケアー剤供給装置を備えた頭皮マッサージ装置。
【請求項2】
前記毛髪頭皮ケアー剤供給装置が毛髪頭皮ケアー剤貯蔵室と毛髪頭皮ケアー剤計量室から構成され、前記上部弁が閉じ前記毛髪頭皮ケアー剤貯蔵室と前記毛髪頭皮ケアー剤計量室が分離されている間下部弁が開いていることを特徴とする毛髪頭皮ケアー剤供給装置を有する頭皮マッサージ装置。
【請求項3】
前記毛髪頭皮ケアー剤供給装置において毛髪頭皮ケアー剤供給装置蓋にプッシュボタンが上下移動可能の状態で装備されており、バネ受けを介して上下動可能の弁棒を押し下げることが可能な毛髪頭皮ケアー剤供給装置を有する頭皮マッサージ装置。
【請求項4】
前記毛髪頭皮ケアー剤供給装置において前記上部弁、前記下部弁は弁棒に固定され、前記弁棒は前記計量室に通じる空気孔を有し他端は大気に開放されていることを特徴とする毛髪頭皮ケアー剤供給装置を有する頭皮マッサージ装置。
【請求項5】
前記毛髪頭皮ケアー剤供給装置が頭皮マッサージ装置本体と着脱自在になっていることを特徴とする頭皮マッサージ装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−197113(P2012−197113A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−64111(P2011−64111)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(300053298)エヌビーエス株式会社 (6)
【Fターム(参考)】