説明

頭部模型

【課題】脳外科範囲の内視鏡を用いた手術(頭部に10mm以下の小孔を形成する)のトレーニングを行なうことができるとともに、切除・開放の対象となる消耗部品(膜)を容易に取り替えることができる頭部模型を提供すること。
【解決手段】内腔を有する略半球状の上頭部(2)と略円柱の下頭部(3)からなり、前記上頭部(2)は内腔に内部部材(21)と湾曲部材(41)を収容し、前記下頭部(3)は底板(51)を収容し、前記湾曲部材(41)と前記底板(51)は内部に取替え可能な膜(61、61a)を収容する空間(44、54)を形成した頭部模型(1)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脳神経外科領域における内視鏡を用いた医師の技能取得用トレーニングを行なう頭部模型に関するものである。
【背景技術】
【0002】
内視鏡を用いて診断、手術等の高度な技術が要求される分野における医師の技能取得用トレーニング等に用いる人体模型として特許文献1が開示されている。要するに、特許文献1の人体模型は、人体の表面や内部構造に合わせた形状を有する人体模型であり、人体の硬さや弾性に近い材質からなるものである。しかし、切除・開放等のトレーニングを行なう際に、切除・開放の対象となる消耗部品を取り替えることができない。
【0003】
そこで、膜型の本体部分は繰り返し利用可能であるトレーニング用の人体模型として特許文献2が開示されている。要するに特許文献2の人体模型は、人体の内部構造に合わせた形状を有し、人体の硬さから弾性と近い材質からなるものであり、内視鏡下鼻内手術操作により切除・開放の副鼻腔を対象とした部品は消耗部品として取り替え可能な設計となっている。しかし、副鼻腔を対象とした内視鏡下鼻内手術操作を行なうものであり、脳神経外科領域の内視鏡を用いた手術(頭部に10mm以下の小孔を形成する)においてトレーニングを行なえない。
【0004】
【特許文献1】特開2001−005377号公報(図5、図6参照)
【特許文献2】特開2004−347623号公報(図1、図6参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者が解決しようとする問題点は、特許文献1と特許文献2では、脳外科範囲の内視鏡を用いた手術(頭部に10mm以下の小孔を形成する)においてトレーニングを行なうには大変不便な点であり、また特許文献1では、切除・開放等のトレーニングを行なう際に、切除・開放の対象となる消耗部品を取り替えることができない点である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで本発明者は、以上の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、以下の発明に到達した。
[1]本発明は、内腔を有する略半球状の上頭部(2)と略円柱の下頭部(3)からなり、
前記上頭部(2)は内腔に内部部材(21)と湾曲部材(41)を収容し、
前記下頭部(3)は底板(51)を収容し、
前記湾曲部材(41)と前記底板(51)は内部に取替え可能な膜(61、61a)を収容する空間(44、54)を形成した頭部模型(1)を提供する。
[2]本発明は、前記上頭部(2)は外周壁から内腔へ連通する孔(4)を複数形成した[1]に記載の頭部模型(1)を提供する。
[3]本発明は、前記孔(4)にキャップ(5)を装着した[1]または[2]に記載の頭部模型(1)を提供する。
[4]本発明は、前記下頭部(3)は上部に底板固定溝(8)を形成し、当該底板固定溝(8)の上部から下部に亘って連続した深溝(9)と浅溝(10)を形成した[1]から[3]のいずれか1に記載の頭部模型(1)を提供する。
[5]本発明は、前記内部部材(21)は、中央部(22)と両側部(23)からなり、
前記中央部(22)は、外周壁の上部から下部へ連通する中央孔(25)を形成し、中央の外周壁に中央溝(24)を形成し、
前記両側部(23)は、外周壁の左右へ連通した孔(26)を形成した[1]から[4]のいずれか1に記載の頭部模型(1)を提供する。
[6]本発明は、前記内部部材(21)の中央溝(24)に湾曲部材(41)の突部(43)を係合した[1]から[5]のいずれか1に記載の頭部模型(1)を提供する。
[7]本発明は、前記湾曲部材(41)は外周壁の左右に連通した孔(42)を形成した[1]から[6]のいずれか1に記載の頭部模型(1)を提供する。
[8]本発明は、前記内部部材(21)と湾曲部材(41)を一体成形した[1]から[7]のいずれか1に記載の頭部模型(1)を提供する。
[9]本発明は、前記底板(51)は、外周壁の上部から下部へ連通した深孔(52)と浅孔(53)を形成した[1]から[8]のいずれか1に記載の頭部模型(1)を提供する。
本発明で「装着」とは、係合、嵌合、圧入、挿着、挿入等の意味を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明の頭部模型1は、内腔を有する略半球状の上頭部2と略円柱の下頭部3からなり、上頭部2は内腔に内部部材21と湾曲部材41を収容し、下頭部3は底板51を収容し、湾曲部材41と底板51は内部に取替え可能な膜61、61aを収容する空間44、54を形成しているため、脳外科範囲の内視鏡を用いた手術(頭部に10mm以下の小孔を形成する)のトレーニングを行なうことができる。また、切除・開放の対象となる消耗部品(膜)を容易に取り替えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1は本発明の頭部模型1の(a)上頭部2と下頭部3を合わせた状態の正面図、(b)略四半球の上頭部2を下頭部3から取り外した状態の正面図、(c)上頭部2と下頭部3を取り外した状態の正面図、図2は本発明の頭部模型1の上頭部2を取り外した状態の平面図(内部部材21と湾曲部材41を収容)、図3は本発明の頭部模型1の(a)略四半球を2つ合わせた上頭部2の平面図、(b)略半球の上頭部2の平面図、図4は図1(a)の断面図、図5は下頭部3のみの平面図、図6は内部部材21の(a)平面図、(b)正面図、(c)側面図、図7は湾曲部材41の(a)平面図、(b)正面図、(c)側面図、図8は底板51の(a)平面図、(b)正面図、(c)側面図、図9は膜61、61aの側面図である。
本発明の頭部模型1は内腔を有する略半球状の上頭部2と略円柱の下頭部3からなり、上頭部2は内腔に内部部材21と湾曲部材41を収容し、下頭部3は底板51を収容している。
【0009】
[上頭部2、下頭部3]
上頭部2は、図1、図3に例示するように内腔を有する略半球状で例えば図3(a)に例示するように単に半球状のものや、または図1(a)、(b)、(c)、図3(b)に例示するように略四半球を2つ合わせたものでもよい。
上頭部2は、外周壁から内腔へ連通する孔4を複数形成している。孔4は、上頭部2に2個以上形成することが好ましい。実際の手術では、頭部に10mm以下の小孔を形成し、内視鏡を挿入する。孔4は穿頭術であけた孔に相当する。孔4は、キャップ5を装着して液密にする。キャップ5は、孔4に液密に装着できればどのような形状、材質でもよい。上頭部2の内控は、人体の頭部と擬似させるため孔4から液体が充填される。実際の手術では、患者を寝かせた状態で行なうため、頭部模型1も傾けた状態でトレーニングする。
下頭部3は、図5に例示するように上部に底板固定溝8を形成し、前記底板固定溝8の上部から下部へ連続した深溝9と浅溝10を形成している。深溝9は、浅溝10より前頭部側に形成されている。浅溝10は、深溝9より溝が浅く形成されている。深溝9の後頭部側壁には、必要に応じて血管を形成してもよい。血管は、側壁に液状ゴムや繊維等を付着して立体感を出すことが好ましい。下頭部3は、上端から下部へ内部部材21を固定する中央部材溝11を形成してもよい。
上頭部2と下頭部3の材質は、内視鏡等の材質保護のためシリコンラバー等の軟質部材が好ましい。
頭部模型1は、上頭部2と下頭部3を合わせた接触面がトレーニング中にはずれないように、上頭部2と下頭部3の接触部に係合部材を形成するのが良い。例えば、上頭部2の下端部に環状の凸部6または凹部(図示せず)を形成し、下頭部3の上端部に形成した環状の凹部7または凸部(図示せず)を形成し、これらを凹凸で係合するのが好ましい。
上頭部2または下頭部3の外周壁は、前頭部と後頭部の違いがわかるように目や鼻等の部材や模様等を形成してもよい。
頭部模型1を用いてトレーニンングする際には、上頭部2の内腔に内部部材21と湾曲部材41を収容して、下頭部3に底板51を収容して上頭部2と下頭部3を合わせる。
【0010】
[内部部材21]
内部部材21は、図4に例示するように上頭部2の内腔に収容され、図6に例示するように略円柱状の中央部22と略半楕円球状の両側部23からなる。内部部材21は、人体の脳弓に相当する。中央部22は、外周壁の上部から下部へ連通する中央孔25を形成している。当該中央孔25は、人体のモンロー孔に相当する。中央部22は、外周壁の中央に中央溝24を形成している。中央部22は、中央孔25から後頭部側へ血管30を形成している。血管30は、内視鏡71を中央孔25に挿入する再に目印となるため、側壁に液状ゴムや繊維等を付着して立体感を出すことが好ましい。中央溝24は、湾曲部材41の下部に形成された突部43と係合する。
前記両側部23は、外周壁の左右へ連通した孔26を形成している。孔26内には、図12に例示するように擬似血腫を用いて除去するトレーニングの際に擬似血腫74を貯留する内室27を形成している。
前記孔26は、両側部23の外側の外周壁にキャップ29を装着し、当該両側部23の内側の外周壁にキャップ28を液密に装着する。キャップ28、29は、孔26を液密に装着できればどのような形状、材質でもよい。
中央部22と両側部23の外周壁は、必要に応じて血管を形成しても良い。血管は、側壁に液状ゴムや繊維等を付着して立体感を出すことが好ましい。
内部部材21の材質は、内視鏡等の材質保護のためシリコンラバー等の軟質形部材が好ましい。
【0011】
[湾曲部材41]
湾曲部材41は、図4に例示するように上頭部2の内腔に収容されている。湾曲部材41は、人体の脳梁に相当する。
湾曲部材41は、図7に例示するように左右に連通した孔42を形成している。前記湾曲部材41は、内部に取替え可能な膜61を収容する空間44を形成している。また、湾曲部材41の左右側面の両側及び/または片側に膜61を取り替えできるように取付けてもよい。
湾曲部材41は、内部の空間44で膜61を取替え可能に収容できるのであれば内部部材21と一体成形してもよい。湾曲部材41の材質は、ポリプロピレン合板やポリウレタン等硬質系素材が好ましい。
膜61、61aは、図9に例示するように外周に加工部62、62aを形成している。
膜61、61aの材質は、再生紙等セルロースが好ましい。加工部62、62aは、膜61、61aのよれを防ぐため膜61、61aの外周をラミネート加工するのが好ましい。
膜61、61aは、湾曲部材41の空間44または底板51の空間54に収容した際に孔42または深孔52と浅孔53を内部から塞いでいればどのような形状でもよい。
尚、湾曲部材41に装着した膜61、61aは、人体の透明中隔の左右の膜に相当する。
【0012】
[底板51]
底板51は、図8に例示するように外周壁の上部から下部へ連通した深孔52と浅孔53を形成している。深孔52は、人体の第三脳室底部に相当する。深孔52は、膜61aを隔てて下頭部3の深溝9と連通している。浅孔53は、膜61aを隔てて下頭部3の浅溝10と連通している。浅孔53は、人体の中脳水道入口部に相当する。
底板51は、内部に取替え可能な膜61aを収容する空間54を形成している。底板51の外周壁には、必要に応じて血管等を形成してもよい。血管は、側壁に液状ゴムや繊維等を付着して立体感を出すことが好ましい。
底板51の材質は、ポリプロピレン合板やポリウレタン等硬質系素材が好ましい。
【0013】
図10は本発明の頭部模型1で内視鏡71操作トレーニングを行なっている使用断面図であり(a)内視鏡71を介して内視鏡用カンシ72等で底板51の膜61aを貫通した状態、(b)貫通した膜61aの部位でバルーン73を拡張した状態、(c)バルーン73で拡張した部位に内視鏡71を挿入した状態、図11は本発明の頭部模型1で内視鏡71操作トレーニングを行なっている使用断面図であり、湾曲部材41の膜61を貫通して内視鏡71を挿入した状態、図12は本発明の頭部模型1で擬似血腫を用いて除去するトレーニングを行なっている断面図、図13は本発明の頭部模型1で脳内出血を想定した止血トレーニング行なっている使用断面図であり(a)内視鏡71で送血チューブ78の先端の膜79を貫通させた状態、(b)送血チューブ78の貫通した膜61を止血機材81で膜79を塞いでいる状態である。
【0014】
[内視鏡操作トレーニング]
(1)(第三脳室底開窓術)(図10)
本発明の頭部模型1を用いた第三脳室底開窓術のトレーニングは、内視鏡71を介して内視鏡用カンシ72等で底板51の深孔52から当該底板51の空間54に収容されている膜61aを貫通させるものである。
第三脳室底開窓術のトレーニングは、最初に内視鏡71を上頭部2の孔4に装着された一つのキャップ5をはずして孔4から内腔に挿入する。内腔に挿入された内視鏡71は、内部部材21の中央部22の上部から下部へ連通した中央孔25へ挿入し、図10(a)に例示するように内視鏡71を介して内視鏡用カンシ72等で底板51の孔52から当該底板51の空間54に収容されている膜61aを貫通する。このとき両側部23の外周壁の左右へ連通した孔26は、使用しないためキャップ28、29を装着している。
次に、図10(b)に例示するように膜61aの内視鏡用カンシ72等で貫通した部位は、さらに内視鏡71を介してバルーンカテーテル等を挿入して、バルーン73を拡張する。
続いて、図10(c)に例示するようにバルーン73で拡張された部位からバルーンカテーテルを抜く。深孔52は、膜61aを隔てて下頭部3の深溝9と連通しているため内視鏡71は深溝9に挿入される。
(2)(中脳水道形成術)
中脳水道形成術は、図示していないが上記手順と同様に内視鏡71を介して内視鏡用カンシ72等72で底板51の浅孔53から当該底板51の空間54に収容されている膜61aを貫通させるものである。浅孔53は、膜61aを隔てて下頭部3の浅溝10と連通しているため内視鏡71は浅溝10に挿入される。
底板51の空間54に収容された膜61aを取り替えることにより何度でもトレーニングを行なうことができる。
【0015】
(3)(透明中隔窓術のトレーニング)(図11)
本発明の頭部模型1を用いた透明中隔窓術のトレーニングは、内視鏡71を介して内視鏡用カンシ72等で湾曲部材41の孔42から湾曲部材41の空間44に収容されている膜61を貫通させるものである。
透明中隔窓術のトレーニングは、図11に例示するように内視鏡71を上頭部2の孔4に装着された一つのキャップ5をはずして孔4から内腔に挿入して内視鏡71を介して内視鏡用カンシ72等(図11に図示していない)で湾曲部材41に収容されている膜61を貫通する。貫通した部位は、内視鏡71を介してバルーンカテーテルを挿入して、バルーン73を拡張する。バルーン73(図11に図示していない)で拡張された部位からバルーンカテーテルを抜き内視鏡71を膜61に貫通するトレーニングを行なうことができる。
また、湾曲部材41の空間44に収容されている膜61を取り替えることにより何度でもトレーニングを行なうことができる。
【0016】
(4)(擬似血腫を用いて腫瘍を除去するトレーニング)(図12)
本発明の頭部模型1を用いた主な擬似血腫を用いて腫瘍を除去するトレーニングは、トレーニング手順として最初に、内部部材21の両側部23の外側に形成された孔26から内室27に赤色液体75(擬似血液の液体成分)と黒色様固形物76(擬似血液の固形成分)を混ぜた擬似血腫74(擬似血腫)を注入する。孔26は、擬似血腫74を注入し終わると再びキャップ5を装着し液密にする。
次に、図12に例示するように上頭部2の孔4に装着された一つのキャップ5をはずして、内視鏡71を孔4から内腔へ挿入する。内腔に挿入された内視鏡71は、内部部材21の内側の孔26から内室27へ挿入される。内部部材21の内室27は、内視鏡71により擬似血腫74が溜まっていることが確認できる。
さらに、内視鏡71を挿入した孔4から吸引チューブ77を孔4から内腔へ挿入する。吸引チューブ77は、内視鏡71と同じように内部部材21の内側の孔26から内部部材21の内室27へ挿入される。吸引チューブ77は、内視鏡71で擬似血腫74を確認しながら擬似血腫74中の黒色様固形物76を吸引する。
【0017】
(5)(脳内出血を想定した止血トレーニング)(図13)
本発明の頭部模型1を用いた主な脳内出血を想定した止血トレーニングは、トレーニング手順として最初に、上頭部2に形成された孔4のうちの一つのキャップ5をはずして、送血チューブ78を孔4から内腔へ挿入する。送血チューブ78を挿入した孔4とは別の孔4のもう一つのキャップ5をはずして、内視鏡71を孔4から内腔へ挿入する。図13(a)に例示するように内視鏡71を介して内視鏡用カンシ72等で送血チューブ78の先端の膜79を貫通することで、貫通した孔から赤色液体80(擬似血液)を内腔へ導入する。
さらに、図13(b)に例示するように内視鏡71を挿入した孔4から止血機材(高周波の溶着器)45を内腔へ挿入する。送血チューブ78の先端の膜79は、止血機材81の先端から高周波をあてることで塞がれる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の頭部模型1の(a)上頭部2と下頭部3を合わせた状態の正面図、(b)略四半球の上頭部2を下頭部3から取り外した状態の正面図、(c)上頭部2と下頭部3を取り外した状態の正面図
【図2】本発明の頭部模型1の上頭部2を取り外した状態の平面図(内部部材21と湾曲部材41を収容)
【図3】本発明の頭部模型1の(a)略四半球を2つ合わせた上頭部2の平面図、(b)略半球の上頭部2の平面図
【図4】図1(a)の断面図
【図5】下頭部3のみの平面図
【図6】内部部材21の(a)平面図、(b)正面図、(c)側面図
【図7】湾曲部材41の(a)平面図、(b)正面図、(c)側面図
【図8】底板51の(a)平面図、(b)正面図、(c)側面図
【図9】膜61、61aの側面図
【図10】本発明の頭部模型1で内視鏡71操作トレーニングを行なっている使用断面図であり(a)内視鏡71を介して内視鏡用カンシ72等で底板51の膜33aを貫通した状態、(b)貫通した膜33aの部位でバルーン73を拡張した状態、(c)バルーン73で拡張した部位に内視鏡71を挿入した状態
【図11】本発明の頭部模型1で内視鏡71操作トレーニングを行なっている使用断面図であり湾曲部材41の膜61を貫通して内視鏡71を挿入した状態
【図12】本発明の頭部模型1で擬似血腫を用いて除去するトレーニングを行なっている断面図
【図13】本発明の頭部模型1で脳内出血を想定した止血トレーニング行なっている使用断面図であり(a)内視鏡71で送血チューブ78の先端の膜79を貫通させた状態、(b)送血チューブ78の貫通した膜33を止血機材81で膜79を塞いでいる状態
【符号の説明】
【0019】
1 頭部模型
2 上頭部
3 下頭部
4 孔
5 キャップ
6 凸部
7 凹部
8 底板溝
9 深溝
10 浅溝
11 内部部材溝
12 分割部
21 内部部材
22 中央部
23 両側部
24 中央溝
25 中央孔
26 孔
27 内室
28、29 キャップ
30、31 血管
41 湾曲部材
42 孔
43 突部
44 空間
45 血管
51 底板
52 深孔
53 浅孔
54 空間
61、61a 膜
62、62a 加工部
71 内視鏡
72 内視鏡用カンシ
73 バルーン
74 擬似血腫
75 赤色液体
76 黒色様固形物
77 吸引チューブ
78 送血チューブ
79 膜
80 赤色液体
81 止血機材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内腔を有する略半球状の上頭部(2)と略円柱の下頭部(3)からなり、
前記上頭部(2)は内腔に内部部材(21)と湾曲部材(41)を収容し、
前記下頭部(3)は底板(51)を収容し、
前記湾曲部材(41)と前記底板(51)は内部に取替え可能な膜(61、61a)を収容する空間(44、54)を形成したことを特徴とする頭部模型(1)。
【請求項2】
前記上頭部(2)は外周壁から内腔へ連通する孔(4)を複数形成したことを特徴とする請求項1に記載の頭部模型(1)。
【請求項3】
前記孔(4)にキャップ(5)を装着したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の頭部模型(1)。
【請求項4】
前記下頭部(3)は上部に底板固定溝(8)を形成し、当該底板固定溝(8)の上部から下部に亘って連続した深溝(9)と浅溝(10)を形成したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の頭部模型(1)。
【請求項5】
前記内部部材(21)は、中央部(22)と両側部(23)からなり、
前記中央部(22)は、外周壁の上部から下部へ連通する中央孔(25)を形成し、中央の外周壁に中央溝(24)を形成し、
前記両側部(23)は、外周壁の左右へ連通した孔(26)を形成したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の頭部模型(1)。
【請求項6】
前記内部部材(21)の中央溝(24)に湾曲部材(41)の突部(43)を係合したことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の頭部模型(1)。
【請求項7】
前記湾曲部材(41)は外周壁の左右に連通した孔(42)を形成したことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の頭部模型(1)。
【請求項8】
前記内部部材(21)と湾曲部材(41)を一体成形したことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の頭部模型(1)。
【請求項9】
前記底板(51)は、外周壁の上部から下部へ連通した深孔(52)と浅孔(53)を形成したことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の頭部模型(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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