説明

頭部装着型入力装置

【課題】 少ない操作部材を用いて効率よく、かつ、直感的に情報の入力操作を行うことができる頭部装着型入力装置を提供する
【解決手段】 第1押さえ部4と、前記第1押さえ部と左右方向について同じ側にある第1操作入力部14と、第2押さえ部6と、前記第2押さえ部と左右方向について同じ側にある第2操作入力部16と、一端に前記第1押さえ部、他端に前記第2押さえ部が接続され、前記第1押さえ部及び前記第2押さえ部により使用者の頭部に挟着させる連結部8と、前記第1操作入力部により入力された第1情報と、前記第2操作入力部により入力された第2情報との組み合わせにより情報の入力を行う入力部とを備える

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、頭部装着型入力装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、使用者の視線の動きを検出することにより、文字等の情報の入力操作を行うことができるヘッドマウントディスプレイが存在する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−24602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、使用者が一点を凝視し続ける場合には、眼精疲労を引き起こす可能性があった。また、効率よく文字入力を行うためにはPCのキーボードのように多数の操作部材を設けることが好ましいが、ヘッドマウントディスプレイの形状の特徴上、文字入力のための多くの操作部材を設けることは困難であった。
【0005】
本発明の目的は、少ない操作部材を用いて効率よく、かつ、直感的に情報の入力操作を行うことができる頭部装着型入力装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る頭部装着型入力装置は、第1押さえ部と、前記第1押さえ部と左右方向について同じ側にある第1操作入力部と、第2押さえ部と、前記第2押さえ部と左右方向について同じ側にある第2操作入力部と、一端に前記第1押さえ部、他端に前記第2押さえ部が接続され、前記第1押さえ部及び前記第2押さえ部により使用者の頭部に挟着させる連結部と、前記第1操作入力部により入力された第1情報と、前記第2操作入力部により入力された第2情報との組み合わせにより情報の入力を行う入力部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る頭部装着型入力装置によれば、少ない操作部材を用いて効率よく、かつ、直感的に情報の入力操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るHMDの外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る音声出力部の外側を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るHMDのシステム構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る表示部に表示され使用者に提供される映像情報を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る音声出力部の外側を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る表示部に表示され使用者に提供される映像情報を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るHMDの回転可能な表示部を示す図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係るヘッドセットシステムを示す図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るヘッドセットシステムのシステム構成を示すブロック図である。
【0009】
以下、本発明に係る頭部装着型入力装置の第1の実施の形態についてヘッドマウントディスプレイ(以下、HMDという。)を例に説明する。図1は、第1の実施の形態に係るヘッドマウントディスプレイの外観を示す斜視図である。図1に示すように、HMD2は二つの音声出力部4,6を有し、これらは連結部8により結合されている。音声出力部4,6にはそれぞれスピーカ20,22(図3参照)が収納されている。ここで、HMD2を使用者の頭部に装着するときは、音声出力部4,6で両耳を挟むようにして頭部に固定する。即ち、連結部8は弾性力を有するため、この弾性力を用いてHMD2を使用者の頭部に固定する。
【0010】
図2に示すように、音声出力部6の外側の上部には図示しない回転軸を介して支持アーム10が取り付けられ、支持アーム10の先端部には使用者の片眼に映像を入力することによって、映像情報を使用者に提供する表示部12が取り付けられている。
【0011】
また、音声出力部6の外側の略中央には使用者の指示を入力する操作部材である横ダイヤル16が設けられている。横ダイヤル16は、横方向への回転操作及び、横ダイヤル16を内側へ押下する操作を使用者の入力として受付可能に構成されている。
【0012】
音声出力部4の外側の略中央には使用者の指示を入力する操作部材である縦ダイヤル14が設けられている。縦ダイヤル14は、縦方向への回転操作及び、縦ダイヤル14を内側に押下する操作を使用者の入力として受付可能に構成されている。
【0013】
図3は、第1の実施の形態に係るHMDのシステム構成を示すブロック図である。HMD2は、コントローラ18を備え、コントローラ18には、縦ダイヤル14、横ダイヤル16、音声を出力するスピーカ20,22、LCD28に表示する映像情報を一時的に記憶するメモリ24、映像情報や設定等の種々の情報を記憶するフラッシュメモリ26、表示部12の内部に設けられたLCD28の駆動を行うLCDドライバ30、表示部12の内部に設けられたバックライト32の制御を行うバックライトドライバ34が接続されている。
【0014】
なお、表示部12の内部においては、画像や映像等の映像情報を電気的に表示するLCD28の背面にバックライト32が配置され、バックライト32から射出された照明光を用いてLCD28に表示された映像情報を照明する。LCD28に表示された映像情報はミラー36により反射された後、接眼レンズ38によりサイズが変更され使用者の眼に入力される。
【0015】
次に、第1の実施の形態に係るHMDの操作処理について説明する。使用者の頭部にHMD2が装着され図示しない電源スイッチをオンにすると、コントローラ18が起動し表示部12のLCD28に表示した映像を使用者の片眼に入力することによって映像情報を使用者に提供する。例えば、使用者に提供される映像情報中に文字入力欄が含まれる場合に、使用者により文字入力欄の選択が行われると図4に示すように50音表を表示し、50音表には選択されている文字を示すカーソル40を表示する。なお、文字入力欄の選択は、例えば、使用者による縦ダイヤル14または横ダイヤル16の押下操作により行われる。
【0016】
縦ダイヤル14の縦方向への回転操作が行われると、図4に示す50音表においてカーソル40は縦方向に移動する。例えばカーソル40が「あ」に表示されている状態において縦ダイヤル14が下方向へ回転操作されるとカーソル40は検出した変化量に応じて下方向に移動し、「あ行」に表示されている「いうえお」のうちの何れかの文字を選択した状態で表示される。
【0017】
また、横ダイヤル16の横方向への回転操作が行われると、図4に示す50音表においてカーソル40は横方向に移動する。例えばカーソルが「あ」に表示されている状態において横ダイヤル16が回転操作されるとカーソル40は検出した変化量に応じて右方向に移動し、「あ」の横に並んで表示されている列「かさたなはまらやわん」のうちの何れかの文字を選択した状態で表示される。
【0018】
即ち、使用者は縦ダイヤル14を用いた回転操作及び横ダイヤル16を用いた回転操作の組み合わせにより入力しようとする文字の選択を行う。また、入力する文字の決定は縦ダイヤル14または横ダイヤル16の何れかを押下することにより行われ、カーソル40により選択されている文字を入力する。
【0019】
本実施の形態に係るHMDによれば、ダイヤルの回転操作方向とカーソルの移動方向が一致するため、使用者は直感的な操作による文字入力を行うことができる。
【0020】
なお、上述の実施の形態においては、操作部材にダイヤルを用いる構成を例に説明したが、これに限られず操作部材をシーソースイッチやタッチパネル、独立したキーを用いて構成してもよい。
【0021】
また、上述の実施の形態においてはかな入力を例に説明したが、かな入力に限られずアルファベット、数字、ロシア文字、ギリシヤ文字、ハングル文字等の文字入力であればどのような文字でもよい。
【0022】
また、上述の実施の形態においては縦ダイヤル14と横ダイヤル16をそれぞれ音声出力部4,6に配置する構成として説明したが、連結部8上の左右方向について同じ側に配置してもよい。
【0023】
次に、図面を参照して本発明の第2の実施の形態に係るHMDについて説明する。この第2の実施の形態に係るHMDは、第1の実施の形態に係るHMDにおける横ダイヤルを縦ダイヤルに変更したものである。従って、第1の実施の形態と同一の構成についての詳細な説明は省略し、異なる部分のみについて詳細に説明する。また、第1の実施の形態と同一の構成には同一の符号を付して説明する。
【0024】
図5に示すように音声出力部6の外側略中央には縦ダイヤル42が設けられている。縦ダイヤル42は、縦方向への回転操作及び、縦ダイヤル42を内側へ押下する操作を使用者の入力として受付可能に構成されている。
【0025】
次に、第2の実施の形態に係るHMDの操作処理について説明する。使用者の頭部にHMD2が装着され図示しない電源スイッチをオンにすると、コントローラ18が起動し表示部12のLCD28に表示した映像を使用者の片眼に入力することによって映像情報を使用者に提供する。例えば、使用者に提供される映像中に文字入力欄が含まれる場合に、使用者による縦ダイヤル14または縦ダイヤル42の押下操作により映像情報中における文字入力欄が選択されると、図6に示すように、映像情報の左側に図4に示す50音表の各行の代表文字「あかさたなはまやらわ」を縦に並べた列44を表示する。また、列44には選択されている代表文字を示すカーソル46を表示し、列44の右側にはカーソル46によって選択されている代表文字が含まれる行を縦に並べた行48を表示する。さらに行48には選択されている文字を示すカーソル50を表示する。
【0026】
図1に示すように表示部12により使用者の左眼に映像情報を入力する場合には、縦ダイヤル42が回転操作されると列44に表示されているカーソル46を縦方向に移動し、縦ダイヤル14が回転操作されると行48に表示されているカーソル50を縦方向に移動する。
【0027】
例えば、文字「あ」が選択されている状態、即ち、列44において「あ」が選択され、かつ、行48において「あ」が選択されている状態において、図6に示す文字「ね」を選択する場合の操作処理について説明する。使用者により縦ダイヤル42が縦方向に回転操作され列44において選択されている代表文字を「な」とすると、カーソル46は縦方向に移動し、行48には代表文字「な」を含む行、即ち「な行」(「なにぬねの」)を表示する。このときカーソル50により選択されている文字は「な」である。次に、使用者により縦ダイヤル14が縦方向に回転操作され行48においてカーソル50が表示されている文字を「ね」とすることにより、文字「ね」が選択される。
【0028】
即ち、使用者は縦ダイヤル14を用いた回転操作及び縦ダイヤル42を用いた回転操作の組み合わせにより入力しようとする文字の選択を行う。また、縦ダイヤル14または42が押下操作されると文字「ね」の入力決定が行われる。
【0029】
また、列44において、文字「あ」が選択されている状態において、使用者により縦ダイヤル14が縦方向に回転操作され行48においてカーソル50の表示が行われている文字を「え」とした後に、さらに使用者により縦ダイヤル42が縦方向に回転操作され列44において選択されている子音を「な」とすることにより、文字「ね」を選択してもよい。即ち、縦ダイヤル42と縦ダイヤル14の操作順序に関わらず何れが先に操作された場合であっても、縦ダイヤル42の縦方向への回転操作における変化量及び縦ダイヤル14の縦方向への回転操作における変化量が同じである場合には同じ文字を選択することができる。
【0030】
本実施の形態に係るHMDによれば、HMDが使用者の頭部に装着された場合に、使用者に対して左側に位置するダイヤルと右側に位置するダイヤルとが同じ方向に回転するため、さらに使用者が入力を行いやすい装置とすることができる。また、使用者に提供される映像情報内において左側に表示される選択肢を使用者に対して左側に位置するダイヤルで選択し、右側に表示される選択肢を使用者に対して右側に位置するダイヤルで選択を行うことができ、さらに映像情報におけるカーソルの移動方向とダイヤルの操作方向が一致し、直感的な操作を行うことができる。
【0031】
なお、上述の実施の形態においては使用者の左眼に映像情報を入力する構成を例に説明したが、使用者の利き眼に応じて右眼に映像情報を入力する構成としてもよい。この場合には、図7の矢印で示すように図示しない回転軸を中心にして支持アーム10を180°回転させ、表示部12のLCD28に表示される映像情報を使用者の右眼に入力することにより使用者に提供する。この場合においても、使用者に提供される映像情報が図6で示す映像となるようにLCD28に映像が表示される。このとき、縦ダイヤル42は使用者の右側に、縦ダイヤル14は使用者の左側にそれぞれ位置する。従って、コントローラ16は、使用者により縦ダイヤル42が縦方向に操作された場合にはカーソル50の表示が行われている文字を変更し、縦ダイヤル14が縦方向に操作された場合には列44において選択されている子音を変更する制御を行う。この場合においても、使用者に提供される映像情報内において左側に表示される選択肢を使用者に対して左側に位置するダイヤルで選択し、右側に表示される選択肢を使用者に対して右側に位置するダイヤルで選択を行うことができ、直感的な操作を行うことができる。
【0032】
また、上述の実施の形態においては、使用者に対して左右に位置する音声出力部のそれぞれに縦ダイヤルを設ける構成として説明したが、使用者に対して左右に位置する音声出力部のそれぞれに横ダイヤルを設ける構成としてもよい。
【0033】
なお、上述の実施の形態においては、かな入力を例に説明を行ったが、かな入力に限られずアルファベット、数字、ロシア文字、ギリシヤ文字、ハングル文字等の文字入力であればどのような文字でもよい。例えば、アルファベットを入力する場合には、アルファベットを3〜4文字の次に示すようにグループ分けを行う。即ち、
abc
def
ghi
jkl
mno
pqrs
tuv
wxyz
のように表示し、使用者に映像情報が提供される。この場合には、左側に示す「adgjmptw」を縦に並べた列が上述の列44に該当する。また、例えば列44の「a」の右側に示す「abc」等、列44の右側に示す3〜4文字のアルファベットが上述の行48に該当する。
【0034】
また、上述の実施の形態においては縦ダイヤル14と縦ダイヤル42をそれぞれ音声出力部4,6に配置する構成として説明したが、連結部8上の左右方向について同じ側に配置してもよい。
【0035】
次に、図面を参照して本発明の第3の実施の形態に係る頭部装着型入力装置についてヘッドセットシステムを例に説明する。この第3の実施の形態に係るヘッドセットは、第1の実施の形態に係るHMDにおける表示部を省略し、外部装置との無線通信部を付加したものある。従って、第1の実施の形態と同一の構成についての詳細な説明は省略し、異なる部分のみについて詳細に説明する。また、第1の実施の形態と同一の構成には同一の符号を付して説明する。
【0036】
図8は、第3の実施の形態に係るヘッドセットシステムを示す図である。ヘッドセットシステム52は、ヘッドセット54及びヘッドセット54と無線通信が可能であって表示部58を備えた外部装置であるPC56を備えている。
【0037】
図9は、第3の実施の形態に係るヘッドセットシステムのシステム構成を示すブロック図である。ヘッドセット54は、コントローラ18を備え、コントローラ18には、縦ダイヤル14、横ダイヤル16、スピーカ20,22、外部装置に表示する映像情報を一時的に記憶するメモリ24、フラッシュメモリ26、PC56等の外部装置との無線による情報の送受信の制御を行うBluetoothドライバ60が接続されている。また、Bluetoothドライバ60にはPC56等の外部装置との情報の送受信を行うアンテナ62が接続されている。
【0038】
また、PC56は、CPU64を備え、CPU64には、映像情報等を表示する表示部58、ヘッドセット54との無線による情報の送受信制御を行うBluetoothドライバ66が接続されている。また、Bluetoothドライバ66には、ヘッドセット54との情報の送受信を行うアンテナ68が接続されている。ここで、ヘッドセット54とPC56との通信においては、例えば、BlutoothのHID(Human Interface Device)プロファイルを用いて通信を行う。
【0039】
次に、第3の実施の形態に係るヘッドセットシステムの操作処理について説明する。使用者の頭部にヘッドセット54が装着され図示しない電源スイッチをオンにすると、コントローラ18が起動し、Bluetoothドライバ60はアンテナ62を介して映像情報をPC56へ送信する。PC56においてCPU64は、アンテナ68を介して映像情報を受信すると表示部58に映像を表示することによって映像情報を使用者に提供する。
【0040】
例えば、使用者に提供される映像中に文字入力欄が含まれる場合に、使用者による縦ダイヤル14または縦ダイヤル42の押下操作により映像情報中における文字入力欄が選択されると、Bluetoothドライバ60はアンテナ62を介して操作指示情報をPC56へ送信する。PC56においてCPU64は、アンテナ68を介して操作指示情報を受信すると、図4に示すように表示部58に50音表を表示する。また、50音表には選択されている文字を示すカーソル40を表示する。
【0041】
縦ダイヤル14の縦方向への回転操作が行われると、Bluetoothドライバ60はアンテナ62を介して操作指示情報をPC56へ送信する。PC56においてCPU64は、アンテナ68を介して操作指示情報を受信すると、図4に示す50音表においてカーソル40は縦方向に移動する。例えばカーソル40が「あ」に表示されている状態において縦ダイヤル14が下方向へ回転操作されるとカーソル40は検出した変化量に応じて下方向に移動し、「あ行」に表示されている「いうえお」のうちの何れかの文字を選択した状態で表示される。
【0042】
また、横ダイヤル16の横方向への回転操作が行われると、Bluetoothドライバ60はアンテナ62を介して操作指示情報をPC56へ送信する。PC56においてCPU64は、アンテナ68を介して操作指示情報を受信すると、図4に示す50音表においてカーソル40は横方向に移動する。例えばカーソルが「あ」に表示されている状態において横ダイヤル16が回転操作されるとカーソル40は検出した変化量に応じて右方向に移動し、「あ」の横に並んで表示されている列「かさたなはまらやわん」のうちの何れかの文字を選択した状態で表示される。
【0043】
即ち、使用者は縦ダイヤル14を用いた回転操作及び横ダイヤル16を用いた回転操作の組み合わせにより入力しようとする文字の選択を行う。また、入力する文字の決定は縦ダイヤル14または横ダイヤル16の何れかが押下されることにより行われる。即ち、縦ダイヤル14または横ダイヤル16の何れかが押下されるとBluetoothドライバ60はアンテナ62を介して操作指示情報をPC56へ送信する。PC56においてCPU64は、アンテナ68を介して操作指示情報を受信すると、行われ、カーソル40により選択されている文字を入力する。
【0044】
本実施の形態に係るヘッドセットシステムによれば、ヘッドセットに表示部を備えない場合であっても、ヘッドセットに設けられた操作部材を用いて容易に情報の入力を行うことができる。
【0045】
上述の実施の形態に外部装置としてPCを例に説明したが、TVやプロジェクタを用いたプロジェクションシステム等映像情報を表示できる装置であればよい。
【0046】
なお、上述の実施の形態においては、映像情報及び操作指示情報をPC56へ送信し文字入力を行う構成を例に説明したが、ヘッドセット54から送信された映像情報に限らずPC56により表示される映像により提供される選択肢において縦ダイヤル14による入力及び横ダイヤル16による入力を組合せた選択を行ってもよい。
【0047】
また、上述の実施の形態においては縦ダイヤル14と横ダイヤル16をそれぞれ音声出力部4,6に配置する構成として説明したが、連結部8上の左右方向について同じ側に配置してもよい。
【0048】
上述の各実施の形態に係るヘッドマウントディスプレイ及びヘッドセットシステムによれば、かな入力の際に2つのダイヤルの機能を母音選択機能と子音選択機能とに分けているため、効率的な入力を行うことができる。
【符号の説明】
【0049】
2…HMD、4,6…音声入力部、8…連結部、12…表示部、14…縦ダイヤル、16…横ダイヤル、18…コントローラ、28…LCD、30…LCDドライバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1押さえ部と、
前記第1押さえ部と左右方向について同じ側にある第1操作入力部と、
第2押さえ部と、
前記第2押さえ部と左右方向について同じ側にある第2操作入力部と、
一端に前記第1押さえ部、他端に前記第2押さえ部が接続され、前記第1押さえ部及び前記第2押さえ部により使用者の頭部に挟着させる連結部と、
前記第1操作入力部により入力された第1情報と、前記第2操作入力部により入力された第2情報との組み合わせにより情報の入力を行う入力部と
を備えることを特徴とする頭部装着型入力装置。
【請求項2】
前記入力部は、文字の入力を行うことを特徴とする請求項1記載の頭部装着型入力装置。
【請求項3】
前記第1操作入力部と前記第2操作入力部とは、同一方向の変化量を検出することを特徴とする請求項1または2記載の頭部装着型入力装置。
【請求項4】
前記入力部により入力される情報の選択肢を示す第1映像と、前記第1映像とともに前記第1操作入力部及び前記第2操作入力部により入力された情報に基づく第2映像とを生成する映像信号生成部を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の頭部装着型入力装置。
【請求項5】
前記映像信号生成部は、前記第1操作入力部または前記第2操作入力部において入力された変化量の検出方向と、前記第2映像の移動方向が一致するように映像を生成することを特徴とする請求項4記載の頭部装着型入力装置。
【請求項6】
前記第1操作入力部により入力された前記第1情報を記憶する第1情報記憶部と、
前記第2操作入力部により入力された前記第2情報を記憶する第2情報記憶部と、
前記第1操作入力部による入力が行われる場合に前記第2情報記憶部を参照し、前記第2操作入力部による入力が行われる場合に前記第1情報記憶部を参照する参照部と
を備えることを特徴とする請求項4または5記載の頭部装着型入力装置。
【請求項7】
前記第1押さえ部及び前記第2押さえ部の前記使用者に対する位置に応じて、前記第1操作入力部に割り当てられた選択機能と前記第2操作入力部に割り当てられた選択機能とを入れ替える選択機能変更部を備えることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の頭部装着型入力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−227769(P2011−227769A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−98092(P2010−98092)
【出願日】平成22年4月21日(2010.4.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】