説明

顔写真を使用した画像作成システム

【課題】携帯電話機等に取り込んだ自分の顔画像に対し、この画面上で仮装を行うことで画面上での楽しみや面白みを向上させる。
【解決手段】ユーザがQRコードやアドレスあるいはバーコードにより携帯サイトへアクセスすることによりキャラクター画像2をダウンロードする手段と、携帯電話機PのカメラQで顔を撮影して写真データを、ダウンロードしたキャラクター画像2の空白状態にある顔部分3に取り込む手段と、キャラクター画像2上でキャラクターへの仮装・表情変更を行う手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば携帯電話機等に取り込んだ自分の顔画像に対し、画面上で仮装等を行うことを可能にした顔写真を使用した画像作成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、特許文献1に開示されているように、顔の絵若しくは写真を印刷若しくは複写によって印刷した顔フィルムを設け、当該顔フィルムを、前記頭部の顔部に設けられた鼻の位置と顔フィルムに印刷された鼻の位置を合わせた後、顔部の中心線に沿って配置し、前記中心線を中心とした所定範囲を押圧若しくは擦りつけにより貼り付け、当該顔フィルムを加熱し、かつ顔フィルムの周縁を伸展させながら顔部の周囲に貼り付けたマスコット人形なる技術が存在する。
【特許文献1】特開2004−261620号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来においては、マスコット人形の顔部分に、例えばインクジェットで印刷した顔フィルムを直接貼り付けて成る実体のある人形形態であって、例えば携帯電話機等に取り込んだ自分の顔画像に対し、この画面上で仮装等を行うことを可能にした画像作成システムなる技術は未だ存在しないのであった。
【0004】
そこで、本発明は、叙上のような従来存した諸事情に鑑み案出されたもので、例えば携帯電話機等に取り込んだ自分の顔画像に対し、この画面上で仮装を行うことで画面上での楽しみや面白みを向上させることができ、また、この画像作成データをスクリーンセーバー、待ち受け画像、メールテンプレート等に使用でき、さらに、この作成データを例えばオリジナルの名前付キーホルダー、おせんべい、Tシャツ、皮革製品、置物等の各種の商品製造センターに送信することにより、これらにプリントして提供することで顔部分に実体感を持たせて本人の顔そのものを表現できる付加価値のある商品を個人に提供することができる顔写真を使用した画像作成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明においては、ユーザがQRコードやアドレスあるいはバーコードにより携帯サイトへアクセスすることによりキャラクター画像をダウンロードする手段と、カメラで顔を撮影し、この写真データを、ダウンロードされたキャラクター画像の空白状態にある顔部分に取り込む手段と、キャラクター画像上で写真データによる個人の顔の仮装・表情変更を行う手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】
人形本体の絵柄をカメラ付き携帯電話機へダウンロードする手段と、その壁紙を使用して顔部分の位置決めをする手段と、個人の顔をカメラ付き携帯電話機で撮影して人形本体の空白状態にある顔部分に取り入れる手段と、この画像データを各種オリジナルの商品製造センターに電子メールで送る手段と、商品製造センターにより、この送信された画像データを基にして、オリジナル商品に印刷して個人に提供する手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
顔写真は、携帯電話機カメラまたはデジタルカメラによるデジタルデータである。
【0008】
顔写真は、携帯電話機のメール機能を用いたデジタルデータである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、例えば携帯電話機等に取り込んだ自分の顔画像に対し、この画面上で仮装を行うことで画面上での楽しみや面白みを向上させることができ、また、この画像作成データをスクリーンセーバー、待ち受け画像、メールテンプレート等に使用でき、さらに、この作成データを例えばオリジナルの名前付キーホルダー、おせんべい、Tシャツ、皮革製品、置物等の各種の商品製造センターに送信することにより、これらにプリントして提供することで顔部分に実体感を持たせて本人の顔そのものを表現できる付加価値のある商品を個人に提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の一形態を説明する。
図1には、例えば携帯電話機Pに付設されているCCDカメラQにより画面上に個人の顔写真を取り込んだ画像データであり、該画像データ1は、ユーザがQRコードやアドレスあるいはバーコードにより携帯サイトへアクセスすることによりキャラクター画像2をダウンロードしてから、このキャラクター画像2の空白状態にされている顔部分3に取り込むものである。
【0011】
そして、画面上において、キャラクター画像2への仮装や表情変更等を行う。
すなわち、画面データ1上で、例えば眉毛、目、鼻、口、頬等の顔のパーツや、あるいはメガネ、ヒゲ、くるくるほっぺた、涙、汗、怒り等のイラスト的なマークをのせて、撮影された自分の顔にデコレーションする等の仮装設定を行ったり、または、ソフト上で表情を変化させたりすることで、オリジナルの実写顔入り画像を作成する。さらに、バックの部分やデコレーションパーツを動かすことにより動画として扱うことも可能である。さらに、お好みの書体を使って名前や言葉等をオリジナルで作成し前記画像データ1上に添付することもできる。
【0012】
このときの仮装後の画像データ1の用途としては、携帯電話機Pの画面上の壁紙として、例えばスクリーンセーバー、待ち受け画像、メールテンプレート、アイコン等に使用される。また、そのデータを利用して財布、名刺(カード)入れ、キーホルダー、ストラップ等の雑貨、Tシャツ、ハンカチ、パンツ、靴下、靴、鞄、腕時計、帽子、ベルト等の衣類および装身具、置時計、置物、フォトスタンド、額縁、皿等に、例えばインクジェットプリンタ等で印刷し、さらに紫外線硬化性樹脂(UVコーティング樹脂)をコーティングすることで耐久性を付与させる。
尚、インク自体に紫外線硬化性樹脂を予め混合しておけば、印刷後に紫外線発光装置で紫外線を照射することによって硬化定着が容易に行える。
【0013】
具体的に、メールテンプレート等に使用する場合には、従来の携帯メールで「デコメール」(登録商標)という各種テンプレートが用意されているものがある。すなわち、そこから選びたい文章を打ち込み、文章自体は決められた書体で表示されるもので、そこで、本人が撮影した自分の顔が添付される。
【0014】
そして、この作成された画像データ1を例えば、図1に示すように、オリジナルの名前付きキーホルダー、おせんべい、Tシャツ、置物等の各種の商品製造センターRに送信することにより、該画像データ1を各種の商品Sに、例えばインクジェットプリンタ等で印刷して個人に提供する。
【0015】
このインクジェットプリンタで印刷するときには、インク自体は水性インク仕様ということで基本的には印刷材料への親水性のためのコーティングから、印刷後のトップコーティングが必要となる。そこで、このトップコーティングに関して、紫外線硬化性樹脂をコーティングすることで保護するか、またはインク内に紫外線硬化性樹脂を混合した個別のコーティングによる保護する等の処理を行う。
【0016】
また、これら商品Sに個人の名前を印刷する場合には、携帯電話機Pの画面上で、例えば外国語、ローマ字、ひらがな、イタリック等、その他の種々の書体を任意に選別することで、商品Sに個人の名前が印刷される。
【0017】
顔写真を印刷するためには、基本的にはデジタルデータが必要なので、そのデータを、例えばカメラ付き携帯電話機Pのカメラデータから得るか、あるいは携帯電話機Pのメール機能を用いるか等してデータ取得上のシステム化を図ることもできる。
【0018】
また、携帯電話機Pを使用せずに、顔写真をデジタルカメラから取り入れた場合には、顔写真データをパーソナルコンピューター内に取り入れて、その大きさが調整される。そして、その顔写真から顔面部分をトリミングして、その顔面部分だけを、パーソナルコンピューターでダウンロードしたキャラクター画像2の空白状態の顔部分3に取り込む。この後にパーソナルコンピューターの画面上で上記したように自分の顔の仮装や表情変更等の設定を行う。
【0019】
次に、以上のように構成された顔写真による画像作成システムのさらに具体的な動作手順の一例について図3に基づき説明する。
先ず、例えば人気アトラクション等において、乗車待ちで並んでいるユーザに退屈感を無くすことを目的とし、ユーザの列に対してポスターや貼り歩手等でQRコードやアドレスあるいはバーコードを掲示してホームページにアクセスしてもらう(ステップ1)。
【0020】
そして、人気のある人形等のキャラクター画像2の絵柄をCCDカメラQ付きの携帯電話機Pへダウンロードしてもらい(ステップ2)、その壁紙をフィルターとして使用して空白状態の顔部分3の位置決めをして(ステップ3)から、個人の顔をCCDカメラQで撮影して前記顔部分3に移した後(ステップ4)、データ上で、例えば眉毛、目、鼻、口、頬等の顔のパーツや、あるいはメガネ、ヒゲ、くるくるほっぺた、涙、汗、怒り等のイラスト的なマークを画面上でのせて、撮影された自分の顔にデコレーションする等の仮装設定を行う(ステップ5)。そして、この画像データ1を商品製造センターR側に電子メールで送る(ステップ6)。
【0021】
そして、商品製造センターRでは、この送信された画像データ1を基にして、商品Sに該画像データ1を、例えばインクジェット等で印刷する(ステップ7)。
【0022】
次いで、必要に応じて、また商品Sの種類に応じて、印刷された部位に剥がれ防止用のトップコートを施し(ステップ8)てから、乗車されたユーザに提供する(ステップ9)。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明は、オリジナルの名前付きキーホルダー、おせんべい、Tシャツ、皮革製品、置物等の商品以外の様々な物品にも応用でき、カメラ付き携帯電話機を利用した幅広い商品展開が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明を実施するための最良の形態における携帯電話機のCCDカメラにより画面上に個人の顔写真を取り込んだ画像データの一例を示す正面図である。
【図2】同じく画像データを、オリジナルの名前付きキーホルダー、おせんべい、Tシャツ、置物等の各種の商品に印刷した状態の正面図である。
【図3】同じく顔写真による画像作成システムの具体的な動作手順の一例を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0025】
P 携帯電話機
Q CCDカメラ
R 商品製造センター
S 商品
1 画像データ
2 キャラクター画像
3 顔部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザがQRコードやアドレスあるいはバーコードにより携帯サイトへアクセスすることによりキャラクター画像をダウンロードする手段と、カメラで顔を撮影し、この写真データを、ダウンロードされたキャラクター画像の空白状態にある顔部分に取り込む手段と、キャラクター画像上で写真データによる個人の顔の仮装・表情変更を行う手段とを備えたことを特徴とする顔写真を使用した画像作成システム。
【請求項2】
人形本体の絵柄をカメラ付き携帯電話機へダウンロードする手段と、その壁紙を使用して顔部分の位置決めをする手段と、個人の顔をカメラ付き携帯電話機で撮影して人形本体の空白状態にある顔部分に取り入れる手段と、この画像データを各種オリジナルの商品製造センターに電子メールで送る手段と、商品製造センターにより、この送信された画像データを基にして、オリジナル商品に印刷して個人に提供する手段とを備えたことを特徴とする顔写真を使用した画像作成システム。
【請求項3】
顔写真は、携帯電話機カメラまたはデジタルカメラによるデジタルデータである請求項1または2記載の顔写真を使用した画像作成システム。
【請求項4】
顔写真は、携帯電話機のメール機能を用いたデジタルデータである請求項1乃至3のいずれか記載の顔写真を使用した画像作成システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2008−146279(P2008−146279A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−331429(P2006−331429)
【出願日】平成18年12月8日(2006.12.8)
【出願人】(594194309)メルヘンワールド株式会社 (23)
【Fターム(参考)】