説明

顕微観察用光学装置

【課題】検出像におけるスポットノイズおよび背景ノイズを同時に低減させること。
【解決手段】顕微観察用光学装置4は、サンプルSからの赤外光をカメラ3に入射させる光学装置であって、低倍率の顕微光学系5に対応する開口13d,13eを有し、サンプルSからの光をカメラ3に通過させる真空容器12内に配置された絞り部材であるコールドストップ13と、高倍率の顕微光学系5に対応する開口14を有し、サンプルSからの光をコールドストップ13に向けて通過させる真空容器12外に配置された絞り部材であるウォームストップ10と、ウォームストップ10をサンプルSからの光の光軸上に出し入れ可能に支持する支持部材11とを備え、ウォームストップ10は、カメラ3側に反射面15を有し、開口14は開口13d,13eより小さい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体からの光を拡大して観察するための顕微観察用光学装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、物体からの赤外線等の特定波長の光を観察するための光学装置が用いられている。このような光学装置においては、物体以外からの光の影響を抑えるような仕組みが設けられている。例えば、下記特許文献1には、セグメント化されたトロイダルウォームシールドを有する赤外線検出装置が開示されている。この赤外線検出装置には、赤外線検出器を囲むコールドシールドの前面に真空窓が設けられ、この真空窓の前方に3つのトロイダル反射部材が配置されている。これらのトロイダル反射部材は、中心に開口が形成されており、それらの開口が検出装置の中心軸に対して対象に位置するように中心軸上に並んで配置されている。それぞれの開口の大きさは赤外線検出器で検出する光学像の径に応じて設定される。また、これらのトロイダル反射部材の内側の面はトロイダル面になっている。
【0003】
また、下記特許文献2には、交換レンズを介して物体からの赤外光を検出素子に入射させるための赤外線光学装置が開示されており、この赤外線光学装置は検出素子の周囲に設けられたデュワ瓶と、デュワ瓶の外部に設けられた2つのミラーアパーチャとを備え、これらのミラーアパーチャは交換レンズの光軸に沿って移動可能にされている。このミラーアパーチャの内側にはミラー面が設けられており、物体からの赤外光は、ミラーアパーチャの開口部を通過してデュワ瓶内の検出素子に達する一方で、検出素子からミラー面を見ると冷却された部分、すなわち、検出素子のみしか見えないので、物体以外から放射される赤外光は検出素子に入射しないようにされる。その結果、良好な結像性能が実現できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第4,820,923号
【特許文献2】特開平6−160696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の赤外線検出装置では、コールドシールドの開口に合わせてトロイダル反射部材の開口の大きさを設定しているため、物体側に配置される光学系の倍率が切り替わった際に、その倍率に応じた像を検出素子に入射させることが困難である。
【0006】
また、上記特許文献2に記載の赤外線光学装置では、物体側の交換レンズを交換した際にミラーアパーチャを交換レンズの光軸に沿って移動させることで倍率の異なる様々な開口数の交換レンズで物体を好適に観察することができるが、ミラーアパーチャの位置調整のための機構が必要であり、装置が大型化する傾向にある。また、交換対象の複数の交換レンズの像側開口数の差が大きい場合には、ミラーアパーチャの調整可能な距離を長くとる必要があるために、装置が大型化する傾向にある。
【0007】
そこで、本発明は、かかる課題に鑑みて為されたものであり、物体の観察倍率を複数に切り替えることを可能にするとともに、装置の小型化を容易に実現することが可能な顕微観察用光学装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の顕微観察用光学装置は、物体からの光を撮像素子に入射させる顕微観察用光学装置であって、第1の倍率を有する前記物体側の光学系に対応する第1の開口を有し、前記物体からの光を前記撮像素子に通過させる真空容器内に配置されたコールドストップと、第2の倍率を有する前記物体側の光学系に対応する第2の開口を有し、前記物体からの光を前記コールドストップに向けて通過させる前記真空容器外に配置された絞り部材であるウォームストップと、前記ウォームストップを前記物体からの光の光軸上に出し入れ可能に支持する支持部材と、を備え、前記ウォームストップは、前記撮像素子側に反射面を有し、第2の開口は第1の開口より小さい。
【0009】
このような顕微観察用光学装置によれば、物体側の光学系として第1の倍率に設定された光学系を用いた場合には、ウォームストップを光軸上から外すことにより、物体からの光が、その光学系のNAに対応した第1の開口を有するコールドストップによって絞られて撮像素子に入射するので、撮像素子による検出像における背景ノイズが低減される。さらに、物体側の光学系として第2の倍率に設定された光学系を用いた場合には、その光学系のNAに対応した第2の開口を有するウォームストップを光軸上に配置させることによって、物体からの光がその光束に応じて絞られた後にコールドストップを通過して撮像素子に入射する。ここで、第2の開口は第1の開口より小さいので、ウォームストップを出し入れする支持部材を真空容器の外側に設けても複数の倍率の光学系に対応して背景ノイズを低減することができるので、支持部材の構造が単純化される。また、この支持部材は光学系の光軸に交わる方向に設けられるので、支持部材の小型化も容易に実現される。その結果、複数の観察倍率の光学系に対して背景ノイズを低減しながら物体の観察倍率を複数に切り替えることを可能にするとともに、装置の小型化を容易に実現することができる。
【0010】
ここで、第2の倍率は第1の倍率より高い、ことが好適である。この場合、物体の観察倍率を低倍率と高倍率で切り替えることができる。
【0011】
また、支持部材は、ウォームストップの第2の開口を、真空容器の物体側の窓部に近接する位置で出し入れ可能に構成されている、ことも好適である。かかる支持部材を備えれば、第2の倍率の光学系を使用した場合に、その像側開口数に合わせて径を絞ることができる。
【0012】
さらに、支持部材は、ウォームストップの第2の開口を、第2の倍率を有する光学系の瞳位置に対応する位置で出し入れ可能に構成されている、ことも好適である。かかる支持部材を備えれば、第2の倍率の光学系を使用した場合に、その像側開口数に合わせて径を絞ることができる。
【0013】
またさらに、ウォームストップの反射面は、撮像素子に対してコールドストップを映し、かつ、撮像素子自体を映さないように形成されている、ことも好適である。かかる構成によれば、ウォームストップに設けられた反射面により、撮像素子では、コールドストップからの光が観測され、撮像素子で反射された光が観測されることはない。これにより、物体側の光学系を切り替えて使用した場合に、撮像素子による検出像におけるスポットノイズおよび背景ノイズの両方を低減することができる。
【0014】
さらにまた、ウォームストップの反射面には、開口側から外側にかけて、開口を含む面に対して傾斜が緩やかな第1の面と、当該面に対して傾斜が急な第2の面とが連続して形成されている、ことが好適である。かかる構成を採れば、第2の面によって撮像素子においてコールドストップ以外の部分からの光を観測しないように設定できるとともに、第1の面によって撮像素子自体の反射光を観測しにくくすることができる。
【0015】
また、反射面は、少なくとも1部が凹面状に形成されている、ことも好適である。この場合、撮像素子に対してコールドストップからの光を反射する形状を容易に設定することができる。
【0016】
さらに、ウォームストップとコールドストップとの間の真空容器外に設けられ、ウォームストップの開口に向かい合う開口を有し、撮像素子側に反射面が形成された絞り部材である補助ウォームストップをさらに備える、ことも好適である。こうすれば、撮像素子からの反射光が再度撮像素子に入射することを防止できるとともに、ウォームストップの径を小さくしても撮像素子に高温部からの光を入射しにくくすることができる。
【0017】
またさらに、ウォームストップの反射面の曲率半径は、撮像素子とウォームストップとの距離の2倍以下である、ことも好適である。かかる構成を採れば、撮像素子に対してコールドストップの外側の高温部からの光を入射しにくくすることができる。
【0018】
さらにまた、ウォームストップ又は補助ウォームストップの反射面は、少なくとも1部が平面状に形成されている、ことも好適である。この場合、簡易な形状によって撮像素子自体を反射した光が撮像素子に入射することを防止することができる。
【0019】
また、ウォームストップ又は補助ウォームストップの反射面は、少なくとも1部が円錐面状に形成されていることも好適である。この場合も、簡易な形状によって撮像素子自体を反射した光が撮像素子に入射することを防止することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、複数の観察倍率の光学系に対して背景ノイズを低減することを可能にするとともに、装置の小型化を容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の好適な一実施形態に係る顕微装置の概略構成図である。
【図2】図1の顕微観察用光学装置4を中心軸線に沿って切断して示す斜視図である。
【図3】図1の顕微観察用光学装置4を中心軸線に沿って切断して示す斜視図である。
【図4】図2のウォームストップ10が取り外された顕微観察用光学装置4においてサンプルSからの光束の入射状態を示す平面図である。
【図5】図3のウォームストップ10が挿入された顕微観察用光学装置4においてサンプルSからの光束の入射状態を示す平面図である。
【図6】図2及び図3のウォームストップ10の平面図である。
【図7】図6のウォームストップ10の反射面15bに対する撮像素子16の観測範囲を示す平面図である。
【図8】図3の顕微観察用光学装置4によって設定される撮像素子16の観測範囲を示す平面図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る顕微観察用光学装置24の要部を示す平面図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係る顕微観察用光学装置44の要部を示す平面図である。
【図11】本発明の第4実施形態に係る顕微観察用光学装置64の要部を示す平面図である。
【図12】本発明の変形例であるウォームストップ110の平面図である。
【図13】本発明の別の変形例であるウォームストップ210の平面図である。
【図14】本発明の別の変形例であるウォームストップ310の平面図である。
【図15】本発明の別の変形例であるウォームストップ90の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しつつ本発明に係る顕微観察用光学装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0023】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る発光観察用の顕微装置1の概略構成図である。同図に示す顕微装置1は、暗箱2と、暗箱2内に収納されたサンプル(物体)Sから発せられる赤外光を検出可能なカメラ(撮像素子)3と、カメラ3に取り付けられた顕微観察用光学装置4と、顕微観察用光学装置4と一体化されたカメラ3とサンプルSとの間に配置された顕微光学系5とによって構成されている。この顕微光学系5は、サンプルSの赤外線像を所望の倍率でカメラ3に結像するための光学系であり、比較的低倍率のレンズを内蔵するマクロ光学系7と、マクロ光学系7の倍率に比較して高倍率のレンズを内蔵するミクロ光学系8とが、光学系切替機構6によって切り替え可能に支持されて構成されている。このような顕微光学系5によって、マクロ光学系7及びミクロ光学系8のいずれかがサンプルSと顕微観察用光学装置4との間に配置されるように切り替えられ、これにより、サンプルSから発せられる赤外線が、所望の倍率に応じた対物光学系を通ってカメラ3に入射する。
【0024】
顕微観察用光学装置4は、赤外線を検出可能なカメラ3と、サンプルSの赤外線像をその倍率を切り替えてカメラ3に結像させる顕微光学系5に組み合わせるための光学装置である。図2及び図3は、顕微観察用光学装置4を中心軸線に沿って切断して示す斜視図である。図2は、顕微光学系5をマクロ光学系7に切り替えた際の顕微観察用光学装置4の使用状態を示しており、図3は、顕微光学系5をミクロ光学系8に切り替えた際の顕微観察用光学装置4の使用状態を示している。
【0025】
顕微観察用光学装置4は、マクロ光学系7及びミクロ光学系8からの赤外線の光束がそれぞれ結像する像面を再結像するリレーレンズ9と、リレーレンズ9側から入射する光束を絞るための遮光性の絞り部材であるウォームストップ10と、このウォームストップ10をリレーレンズ9の光軸上に出し入れ可能に支持する支持部材11と、略円柱状の真空容器12と、真空容器12内のリレーレンズ9の光軸上に配置され、リレーレンズ9側から入射する光束を絞るための遮光性の絞り部材であるコールドストップ13とを備えている。
【0026】
ウォームストップ10は、略円板形状を有しており、この中心には略円形状の開口14が形成されるとともに、開口14の外側のリレーレンズ9に対して反対側の面には反射面15が形成されている。このようなウォームストップ10は、長尺状の支持部材11に固定され、支持部材11によってリレーレンズ9の光軸に垂直な方向にスライド可能に支持される。すなわち、ウォームストップ10は、リレーレンズ9の出射面9aから離脱した位置(図2)と、リレーレンズ9の出射面9aに向かい合うように挿入した位置(図3)との間で出し入れ可能にされる。ウォームストップ10を挿入した場合には、ウォームストップ10が、その開口14の中心をリレーレンズ9の光軸と一致させた状態で顕微光学系5のミクロ光学系8の瞳位置に対応した位置に配置される。このミクロ光学系8の瞳位置に対応した位置は、好ましくは瞳位置の近傍であり、瞳位置が真空容器12内に存在する場合には可能な限り瞳位置に近い位置、具体的には、真空容器12のサンプルS側の窓部12aに近接した位置である。
【0027】
コールドストップ13は、図示しない冷却装置によって低温状態に維持された真空容器12の内部に配置され、円筒状の筒部材13aの内側に2重の絞り部材13b,13cが一体的に形成されてなる。これらの絞り部材13b,13cは略円板形状を有しており、それらの中心には略円形状の開口13d,13eが、開口13d,13eの中心がリレーレンズ9の光軸に一致するようにそれぞれ形成されている。そして、真空容器12のリレーレンズ9側の端面には、円形状の窓部12aが設けられ、リレーレンズ9を透過したサンプルSからの光束が窓部12aを透過して真空容器12内のコールドストップ13に入射する。さらに、真空容器12のリレーレンズ9に対して反対側の円形状の開口部12bには、カメラ3の先端部が気密に接続され、カメラ3に内蔵される撮像素子の像検出面がコールドストップ13を挟んで窓部12aと対面するように配置される。このような構成により、コールドストップ13の全体とカメラ3の先端部とが低温状態に維持可能にされる。
【0028】
次に、ウォームストップ10及びコールドストップ13のサイズの関係について説明する。図4は、ウォームストップ10が取り外された顕微観察用光学装置4においてサンプルSからの光束の入射状態を示す平面図であり、図5は、ウォームストップ10が挿入された顕微観察用光学装置4においてサンプルSからの光束の入射状態を示す平面図である。
【0029】
図4を参照すると、顕微光学系5をマクロ光学系7に切り替えた際には、比較的低倍率のマクロ光学系7を用いても高い感度を得るためにNAが大きいレンズを使う必要があるため、マクロ光学系7の射出瞳径はそれに応じて大きくなる。この場合は、サンプルSから出射されてマクロ光学系7を通過した光束Bは、リレーレンズ9によって再結像されてから、コールドストップ13の絞り部材13b,13cの開口13d,13eを通過してカメラ3に内蔵された撮像素子16に入射する。この際に撮像素子16において周囲からの輻射を観測することを防止するために、開口13d,13eの内径は、光束Bの径に対応するようにマクロ光学系7の倍率に対応した大きさに設定される。ここで言う「倍率に対応した大きさ」とは、マクロ光学系7の倍率によって決まる光束Bの径に応じた許容範囲の誤差を含む光束Bの径の100〜120%の大きさを意味し、光束Bの径に完全に一致する大きさに限定されるものではない。
【0030】
図5を参照すると、顕微光学系5をミクロ光学系8に切り替えた際には、比較的高倍率のミクロ光学系8において必要なNAはマクロ光学系7に比べて小さいため、ミクロ光学系8の射出瞳径はそれに応じて小さくなる。具体的には、ミクロ光学系8のNAはマクロ光学系7に対し数十分の一となる。この場合は、サンプルSから出射されてミクロ光学系8を通過した光束Bは、リレーレンズ9によって再結像されてから、ウォームストップ10の開口14、及びコールドストップ13の絞り部材13b,13cの開口13d,13eを順次通過してカメラ3に内蔵された撮像素子16に入射する。この際に撮像素子16において周囲からの輻射を観測することを防止するために、開口14の内径は、光束Bの径に対応するようにミクロ光学系8の倍率に対応した大きさに設定される。これにより、開口14の内径は開口13d,13eの内径よりも小さく設定されることになる。ここで言う「倍率に対応した大きさ」とは、ミクロ光学系8の倍率によって決まる光束Bの径に応じた許容範囲の誤差を含む光束Bの径の100〜120%の大きさを意味し、光束Bの径に完全に一致する大きさに限定されるものではない。
【0031】
次に、ウォームストップ10の構成について詳細に説明する。図6にはウォームストップ10の平面図を示す。
【0032】
ウォームストップ10の撮像素子16側の面には、金、銀等の反射率の高い材料がコーティングされた反射面15が形成されている。この反射面15は、開口14の開口端から外側に向けて、開口14の開口端を含む面に対して傾斜が緩やかな反射面15aと、開口14の開口端を含む面に対して傾斜が急な反射面15bとが、この順で連続して形成されて成る。具体的には、反射面15aが開口14の開口端を含む面に対して略平行な平面をなし、反射面15bが外側に向けて徐々に傾斜角が急になる凹面(例えば、球面など)をなす。また、反射面15bは、傾斜角が一定である円錐面形状であってもよい。これらの反射面15a,15bの形状は、撮像素子16に対してコールドストップ13を映し、かつ、撮像素子16自体を映さないように設定されている。
【0033】
具体的には、ウォームストップ10の反射面15bとして光軸上に球心をもつ球面形状を採用する場合には、撮像素子16からの発光および反射散乱光が再度撮像素子16に結像することを防ぐため、反射面15bの法線が撮像素子16に直接向かないように、反射面15bの曲率半径Rが撮像素子16とウォームストップ10の距離と異なるように設定されている。具体的には、曲率半径Rが撮像素子16とウォームストップ10の距離の1倍を十分超えるように設定されている。また、ウォームストップ10の反射面15bとして円錐面を採用する場合は、撮像素子16からの発光および反射散乱光が再度撮像素子16に結像することを防ぐため、反射面15bの法線が撮像素子16に直接向かないように、その法線が光軸と交わる位置が、撮像素子から十分に離れるよう設定されている。
【0034】
また、図7に示すように、ウォームストップ10の反射面15bは、コールドストップ13の絞り部材13bの開口13dの直径に相当する部分、すなわち、同図の一点鎖線と交わる部分の傾斜における曲率半径が、撮像素子16とウォームストップ10の距離の約2倍以下に設定されている。これは、撮像素子16から延びる視線をコールドストップ13の内部に戻して、外部の輻射を撮像素子16に導かないための条件である。より詳細には、撮像素子16とウォームストップ10の距離がLであり、反射面15bのNAがNであり、反射面15bの有効なエッジ位置の傾斜角度がNA換算でN=NL/R(Rは反射面15bの曲率半径)であり、反射面15bのエッジ位置から見たコールドストップ13の外周までの角度がNA換算でNであり、反射面15bから見た撮像素子16のNAがNである場合は、撮像素子16から常にコールドストップ13の外側が見えない条件は下記式(1);
>N+N−2N …(1)
で与えられる。従って、上記式(1)を基に、反射面15bの曲率半径Rは、下記式(2);
R<2NL/(N+N−N) …(2)
を満たすように設定される。なお、NA換算とは、角度をsin関数で換算したものである。
【0035】
さらには、ウォームストップ10の反射面15bのコールドストップ13の絞り部材13bの開口13dの直径に相当する部分の傾斜角は、45度以下に設定される。これは、ウォームストップ10とコールドストップ13の隙間からの輻射を撮像素子16に入射させないために必要な条件である。また、このように傾斜角を小さくすることでウォームストップ10の厚さを薄くすることができ、ウォームストップ10によって適切な光学系を容易に形成できる。
【0036】
上述した構成の顕微観察用光学装置4において、ウォームストップ10が挿入されたときに設定される撮像素子16の観測範囲について、図8を参照しながら説明する。
【0037】
同図に示すように、ウォームストップ10の内側の反射面15aにより、撮像素子16から延びる視線S,Sは、コールドストップ13のいずれかの絞り部材13b,13cの冷却された部分に向けられる。それとともに、光束Bが撮像素子16の撮像面で散乱及び反射されることによって生じる散乱光、反射光は、反射面15aによって撮像素子16の外側に反射され、撮像素子16に入射することはない。また、ウォームストップ10の外側の反射面15bにより、撮像素子16から延びる視線Sは、コールドストップ13の絞り部材13bの冷却された部分に向けられ、絞り部材13bの外部の温かい部分に向けられることはない。それとともに、撮像素子16の撮像面で生じる散乱光、反射光は、反射面15bによって撮像素子16の外側に反射され、撮像素子16に入射することはない。
【0038】
以上説明した顕微観察用光学装置4によれば、サンプルS側の顕微光学系5として低倍率に設定されたマクロ光学系7を用いた場合には、ウォームストップ10を光軸上から外すことにより、サンプルSからの光が、そのマクロ光学系7のNAに対応した開口13d,13eを有するコールドストップ13によって絞られて撮像素子16に入射するので、撮像素子16による検出像における背景ノイズが低減される。さらに、サンプルS側の顕微光学系5として高倍率に設定されたミクロ光学系8を用いた場合には、そのミクロ光学系8のNAに対応した開口14を有するウォームストップ10を光軸上に配置させることによって、サンプルSからの光がその光束に応じて絞られた後にコールドストップ13を通過して撮像素子16に入射する。ここで、ウォームストップ10の開口14はコールドストップ13の開口13d,13eより小さいので、ウォームストップ10を出し入れする支持部材11を真空容器12の外側に設けても複数の倍率の顕微光学系5に対応して赤外線像を好適に絞ることができるので、支持部材11の構造が単純化される。また、この支持部材11は顕微光学系5の光軸に交わる方向に設けられるので、支持部材11の小型化も容易に実現される。その結果、サンプルSの観察倍率を複数に切り替えたときに背景ノイズを低減することを可能にするとともに、顕微観察用光学装置4の小型化を容易に実現することができる。
【0039】
また、支持部材11は、ウォームストップ10の開口14を、真空容器11のサンプルS側の窓部12aに近接する位置、すなわち、ミクロ光学系8の瞳位置に対応する位置で出し入れ可能に構成されているので、高倍率のミクロ光学系8を使用した場合に、サンプルSの赤外線像をその径に合わせて絞ることができる。
【0040】
また、顕微観察用光学装置4によれば、ウォームストップ10に設けられた反射面15により、撮像素子16では、コールドストップ13からの光が観測され、撮像素子16で反射された光が観測されることはない。これにより、サンプルS側の顕微光学系5を切り替えて使用した場合に、撮像素子16による検出像におけるスポットノイズおよび背景ノイズの両方を低減することができる。
【0041】
一般の顕微鏡装置では、高倍率の対物レンズと低倍率の対物レンズの両方を使用する際には、まず、低倍率のレンズを有効に使用するためにカメラ側のNAを十分に大きくする必要がある。具体的には、低倍率のレンズのカメラに対する倍率がa、NAがnである場合には、カメラ側のNAをn/aに設定する必要がある。ところが、高倍率のレンズに必要なNAは低倍率のレンズと比較して数十分の一であるため、両方のレンズを有効に使用するためには、カメラのNAを調整するためのコールドストップは低倍率のレンズのNAに合わせる必要があった。そのため、従来の顕微鏡装置では、高倍率のレンズを使用した際に余分なNAの部分から周囲の輻射を観察してしまい背景ノイズを上昇させる結果となっていた。背景ノイズの問題を解決するためには、コールドストップのサイズを対物レンズに応じて変更することが効果的ではあるが、コールドストップは通常真空中に配置されて極低温に冷却されているため、サイズ変更のための機構を設けることは難しい。これに対して、本実施形態によれば、サンプルS側の顕微光学系5の倍率に応じて、真空容器12外のウォームストップ10を出し入れすることにより、コールドストップのサイズを小さくした効果を得ることができる。また、ウォームストップ10の位置が射出瞳の位置に制限されることがないため、専用の対物レンズを設計する必要が無く全体の光学設計が容易になる。
【0042】
また、従来文献(特開平6−160696号公報)に記載の赤外線光学装置では、物体側の交換レンズを交換した際にミラーアパーチャを交換レンズの光軸に沿って移動させることで様々な像側開口数の交換レンズにおいて好適に観察することができるが、ミラーアパーチャの位置の微調整のための機構が必要であり、装置が大型化する傾向にある。また、交換対象の複数の交換レンズの開口数の差が大きい場合には、ミラーアパーチャの調整可能な距離を長くとる必要があるために、装置が大型化する傾向にある。これに対し、本実施形態の顕微観察用光学装置4では、顕微光学系5の光軸に交わる方向にウォームストップ10を出し入れする支持部材11が設けられているため、微調整のための機構も必要なく、光軸方向に距離を確保する必要もなく、装置の小型化が容易である。
【0043】
また、ウォームストップ10の反射面15には、開口14側から外側にかけて、反射面15aと反射面15bとが連続して形成されているので、撮像素子16においてコールドストップ13以外の部分からの輻射熱を観測しないように設定できるとともに、撮像素子16自体の反射光を観測しにくくすることができる。
【0044】
また、ウォームストップ10の反射面15bの曲率半径は、撮像素子16とウォームストップ10との距離の2倍以下に設定されているので、撮像素子16に対してコールドストップ13の外側の高温部からの輻射を入射しにくくすることができる。
【0045】
さらに、ウォームストップ10の開口14は、コールドストップ13の開口13d,13eよりも小さいので、サンプルS側の顕微光学系5を切り替えて使用しても、その顕微光学系5のNAに対応して検出像における背景ノイズを低減することができる。
【0046】
[第2実施形態]
図9は、本発明の第2実施形態に係る顕微観察用光学装置24の要部を示す平面図である。本実施形態の顕微観察用光学装置24は、ウォームストップ10の反射面15の形状が第1実施形態に係る顕微観察用光学装置4と異なる。
【0047】
具体的には、顕微観察用光学装置24のウォームストップ10は、開口14の開口端から外側にかけて、開口14の開口端を含む面に沿った平面状の反射面15cが形成されている。このような形状の反射面15cにより、撮像素子16から延びる視線Sは、コールドストップ13のいずれかの絞り部材13b,13cの冷却された部分に向けられる。それとともに、光束Bが撮像素子16の撮像面で散乱及び反射されることによって生じる散乱光、反射光は、反射面15cによって撮像素子16の外側に反射され、撮像素子16に入射することはない。
【0048】
[第3実施形態]
図10は、本発明の第3実施形態に係る顕微観察用光学装置44の要部を示す平面図である。本実施形態の顕微観察用光学装置44は、ウォームストップ10の反射面15の形状と、ウォームストップ10及びそれを支持する支持部材11がコールドストップ13を収納する真空容器12と分離されている点とが第1実施形態に係る顕微観察用光学装置4と異なる。
【0049】
すなわち、ウォームストップ10は、真空容器12の窓部12aから離れた位置においてリレーレンズ9の光軸上に出し入れ可能なように支持部材11によって支持されている。なお、ウォームストップ10と窓部12aとの間には、ミラー等の光学系が配置されていてもよく、この光学系によってウォームストップ10を通過する光束B2の向きを変更して、撮像素子16及びコールドストップ13をリレーレンズ9の光軸からずらして配置してもよい。これにより、顕微観察用光学装置44の大型化を避けることができる。
【0050】
また、顕微観察用光学装置24のウォームストップ10は、開口14の開口端から外側にかけて、開口14の開口端を含む面に対する傾斜角が次第に大きくなるような凹面状の反射面15dが形成されている。凹面状の反射面15dを採用することで撮像素子16に対してコールドストップ13からの光を反射する形状を容易に設定することができる。このような形状の反射面15dにより、撮像素子16から延びる視線S,S,Sは、コールドストップ13の内部の冷却された部分に向けられる。それとともに、光束Bが撮像素子16の撮像面で散乱及び反射されることによって生じる散乱光、反射光は、反射面15dによって撮像素子16の外側に反射され、撮像素子16に入射することはない。
【0051】
[第4実施形態]
図11は、本発明の第4実施形態に係る顕微観察用光学装置64の要部を示す平面図である。本実施形態の顕微観察用光学装置64は、ウォームストップ10とコールドストップ13との間の真空容器12の窓部12aの外側近傍に補助ウォームストップ70が設けられている点が第3実施形態に係る顕微観察用光学装置44と異なる。
【0052】
この補助ウォームストップ70は、略円板状の形状を有する遮光性部材であり、真空容器12の窓部12aに沿ってその中心軸がリレーレンズ9の光軸に一致するように配置されている。また、補助ウォームストップ70の中心部には、光束B2の径よりも十分大きな径を有し、コールドストップ13の開口に向かい合う円形の開口74が形成されている。さらに、補助ウォームストップ70の窓部12a側の開口74の外側の面には、平面状の反射面75が形成されている。
【0053】
このような補助ウォームストップ70を備えることにより、撮像素子16からウォームストップ10の外側に延びる視線Sは、補助ウォームストップ70の反射面75によってコールドストップ13の冷却された部分に向けられる。それとともに、撮像素子16の撮像面からウォームストップ10の外側に向けられる散乱光、反射光は、反射面75によってコールドストップ13の外側に反射され、撮像素子16に入射することはない。
【0054】
このような構成の顕微観察用光学装置64によれば、撮像素子16からの反射光および散乱光が再度撮像素子16に入射することを防止できるとともに、ウォームストップ10の径を小さくしても撮像素子16に高温部からの光を入射しにくくすることができる。その結果、装置を小型化することができるとともに光学設計が容易になる。
【0055】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。例えば、ウォームストップの数は特定数に限定されるものではなく、サンプルS側で切り替えて使用する対物レンズの数に応じて増減させてもよい。また、補助ウォームストップ70の窓部12a側の開口74の外側の面に形成される反射面75は、平面状に限らず、球面等の凹面状でもよいし、円錐面状であってもよい。
【0056】
ウォームストップの反射面の形状は、図12に示すような形状であってもよい。同図に示す本発明の変形例であるウォームストップ110には、開口114の開口端から外側にかけて、リレーレンズ9の光軸に沿った断面が円弧状であって、リレーレンズ9の光軸に関して回転対称である反射面115が撮像素子16側に形成されている。この反射面115は、反射面115によって形成される円弧の中心が、撮像素子16の検出面上の端部に位置し、反射面115の垂線が光軸に交わることなく光軸に対して垂直な方向において同一方向に位置する撮像素子16の端部に延びるような形状を有する。ただし、この反射面115は、その円弧の中心が必ずしも撮像素子16の端部に位置する形状には限定されず、撮像素子16の端部から中央部よりに位置する形状であってもよい。このような反射面115を有するウォームストップ110によっても、撮像素子16に対してコールドストップ13を映し、かつ、撮像素子16自体を映さないように設定される。具体的には、ウォームストップ110の開口114から入射した信号又はノイズの一部が、撮像素子16の表面で正反射し、更にウォームストップ110で反射した後に撮像素子16に戻ることを防止できる。また、反射面115上の各点の法線をできるだけ内側に向けることで、撮像素子16に対して冷たい部分、すなわち、コールドストップ13を映すことができる。
【0057】
また、ウォームストップの反射面の形状は、図13に示すような形状であってもよい。同図に示す本発明の変形例であるウォームストップ210には、開口214の開口端から外側にかけて、リレーレンズ9の光軸に沿った断面が円弧状であって、リレーレンズ9の光軸に関して回転対称である反射面215が撮像素子16側に形成されている。この反射面215は、反射面215によって形成される円弧の中心が、撮像素子16の検出面上の反対側の端部に位置し、反射面215の垂線が光軸に交わって光軸に対して垂直な方向において逆方向に位置する撮像素子16の端部に延びるような形状を有する。ただし、この反射面215は、その円弧の中心が必ずしも撮像素子16の端部に位置する形状には限定されず、撮像素子16の端部から中央部よりに位置する形状であってもよい。このような反射面215を有するウォームストップ210によっても、ウォームストップ110と同様に、撮像素子16に対してコールドストップ13を映し、かつ、撮像素子16自体を映さないように設定される。
【0058】
また、ウォームストップの反射面の形状は、図14に示すように、反射面115と反射面215の形状を組み合わせたような形状であってもよい。同図に示す本発明の変形例であるウォームストップ310には、開口314の開口端から外側にかけて、2つの反射面315a,315bが、この順で撮像素子16側に形成されている。この反射面315aは、反射面115と同様な断面形状であって、反射面315aによって形成される円弧の中心が、撮像素子16の検出面上の端部に位置するような形状を有する。また、反射面315bは、反射面215と同様な断面形状であって、反射面315bによって形成される円弧の中心が、撮像素子16の検出面上の反対側の端部に位置するような形状を有する。このような反射面315を有するウォームストップ310によっても、ウォームストップ110,210と同様に、撮像素子16に対してコールドストップ13を映し、かつ、撮像素子16自体を映さないように設定される。
【0059】
また、ウォームストップの反射面の形状は、図15に示すような形状であってもよい。同図に示す本発明の変形例であるウォームストップ90には、撮像素子16側に拡がる内壁を有する開口94が形成されており、この開口94の内壁に反射面95が形成されている。このような反射面95は、開口94の開口端を含む面に対して傾斜角が一定な円錐面形状をなし、この傾斜角及びウォームストップ90の厚さ(=開口94の長さ)は、撮像素子16に対してコールドストップ13を映し、かつ、撮像素子16自体を映さないように設定される。
【0060】
また、顕微装置1には、顕微観察用光学装置4,22,44,64の支持部材11を駆動する駆動機構と、その駆動機構を制御する制御回路が備えられていてもよく、その制御回路が、事前に登録された対物レンズのデータを基に、ウォームストップ10を自動的に出し入れするように制御してもよい。
【0061】
また、顕微装置1は、観察対象であるサンプルSとして、半導体、無機・有機の蛍光・燐光を発する物質等の赤外線等の特定波長の光を発する様々な物体を対象とすることができる。
【符号の説明】
【0062】
3…カメラ(撮像素子)、4,22,44,64…顕微観察用光学装置、5…顕微光学系、7…マクロ光学系、8…ミクロ光学系、10,90,110,210,310…ウォームストップ、11…支持部材、13…コールドストップ、13d,13e…開口、14,114,214,314…開口、15,15a,15b,15c,15d,115,215,315a,315b…反射面、16…撮像素子、70…補助ウォームストップ、74…開口、75…反射面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体からの光を撮像素子に入射させる顕微観察用光学装置であって、
第1の倍率を有する前記物体側の光学系に対応する第1の開口を有し、前記物体からの光を前記撮像素子に通過させる真空容器内に配置されたコールドストップと、
第2の倍率を有する前記物体側の光学系に対応する第2の開口を有し、前記物体からの光を前記コールドストップに向けて通過させる前記真空容器外に配置された絞り部材であるウォームストップと、
前記ウォームストップを前記物体からの光の光軸上に出し入れ可能に支持する支持部材と、を備え、
前記ウォームストップは、前記撮像素子側に反射面を有し、
前記第2の開口は前記第1の開口より小さい、
ことを特徴とする顕微観察用光学装置。
【請求項2】
前記第2の倍率は前記第1の倍率より高い、
ことを特徴とする請求項1記載の顕微観察用光学装置。
【請求項3】
前記支持部材は、前記ウォームストップの前記第2の開口を、前記真空容器の前記物体側の窓部に近接する位置で出し入れ可能に構成されている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の顕微観察用光学装置。
【請求項4】
前記支持部材は、前記ウォームストップの前記第2の開口を、前記第2の倍率を有する前記光学系の瞳位置に対応する位置で出し入れ可能に構成されている、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の顕微観察用光学装置。
【請求項5】
前記ウォームストップの前記反射面は、前記撮像素子に対して前記コールドストップを映し、かつ、前記撮像素子自体を映さないように形成されている、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の顕微観察用光学装置。
【請求項6】
前記ウォームストップの前記反射面には、前記開口側から外側にかけて、前記開口を含む面に対して傾斜が緩やかな第1の面と、当該面に対して傾斜が急な第2の面とが連続して形成されている、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の顕微観察用光学装置。
【請求項7】
前記反射面は、少なくとも1部が凹面状に形成されている、
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の顕微観察用光学装置。
【請求項8】
前記ウォームストップと前記コールドストップとの間の前記真空容器外に設けられ、前記ウォームストップの前記開口に向かい合う開口を有し、前記撮像素子側に反射面が形成された絞り部材である補助ウォームストップをさらに備える、
ことを特徴とする請求項7記載の顕微観察用光学装置。
【請求項9】
前記ウォームストップの前記反射面の曲率半径は、前記撮像素子と前記ウォームストップとの距離の2倍以下である、
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の顕微観察用光学装置。
【請求項10】
前記ウォームストップの前記反射面は、少なくとも1部が平面状に形成されている、
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の顕微観察用光学装置。
【請求項11】
前記ウォームストップの前記反射面は、少なくとも1部が円錐面状に形成されている、
ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の顕微観察用光学装置。
【請求項12】
前記補助ウォームストップの前記反射面は、少なくとも1部が平面状に形成されている、
ことを特徴とする請求項8に記載の顕微観察用光学装置。
【請求項13】
前記補助ウォームストップの前記反射面は、少なくとも1部が円錐面状に形成されている、
ことを特徴とする請求項8に記載の顕微観察用光学装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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