説明

風力タービンの落雷保護及び監視システム

【解決手段】ハブ(8)及びエンジン室(4)間に落雷を導電するために落雷導電手段(26,30,32,40)を有する風力タービンハブ及びエンジン室の組立体が提供される。ハブは、エンジン室に対して回転するよう実装されると共にタービン翼を支持するよう構成される。ハブは、ハブが支持する複数のタービン翼に接続するためのハブ導体(26)を有する。落雷導電手段は、互いに対面すると共に互いに対して変位可能な導電トラック(40)及び端子(30,32)を有する。導電トラック及び端子の一方は、ハブに実装されると共にハブ導体に電気接続される。導電トラック及び端子の他方はエンジン室に実装される。端子は、導電トラックから離間した端子本体(30)と、端子本体から導電トラックに向かって延びる犠牲導電端子延長部(32)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、風力タービンの落雷保護システム、接地に落雷を導電させる方法、及び風力タービンへの落雷を監視する監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
落雷を接地するための落雷導電システムを有する風力タービンが知られている。このような風力タービンの一例は米国特許出願公開第2007/0114797号明細書に開示されている。この文献において、複数の風力タービン翼には、落雷を接地に導電するための集電環が設けられている。小さな火花ギャップだけ集電環から離間した一端で各々配置されるように、ロータ支持エンジン室に火花ギャップ部材が実装されている。落雷の電気は、集電環に導電された後、火花ギャップを越えて接地される。ロータから離れる方向に落雷を導電するためにこのような火花ギャップを使用することは、高インピーダンス接続を与えるので、効率的ではない。また、部品間の誤差のため、火花ギャップが十分に小さくなるように火花ギャップを維持することは困難である。火花ギャップが大き過ぎると、効果的に接地されない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、本発明の目的は、従来技術に伴う少なくとも一つの不具合を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1側面によれば、ハブ及びエンジン室(nacelle)間に落雷を導電するために落雷導電手段を有する風力タービンハブ及びエンジン室の組立体が提供される。ハブは、エンジン室に対して回転するよう実装されると共にタービン翼を支持するよう構成される。ハブは、ハブが支持する複数のタービン翼に接続するためのハブ導体を有する。落雷導電手段は、互いに対面すると共に互いに対して変位可能な導電トラック及び端子を有する。導電トラック及び端子の一方は、ハブに実装されると共にハブ導体に電気接続される。導電トラック及び端子の他方はエンジン室に実装される。端子は、導電トラックから離間した端子本体と、端子本体から導電トラックに向かって延びる犠牲導電端子延長部とを有する。端子に犠牲導電端子延長部を設けることにより、端子延長部は、端子延長部及び導電トラック間にギャップが存在するまで導電トラックでコンタクトを摺動させることにより、摩耗することができる。このギャップが形成される方法により、ギャップは極めて小さくなる。落雷の電気が端子及び導電トラック間に導電すると、端子本体及び導電トラック間の端子延長部の大部分が気化し、端子及び導電トラック間にアークが形成される。このアークはプラズマを発生させ、導電トラックへの連続した導電を可能にする導電経路をイオン化空気から形成する。このような落雷が発生した後、犠牲端子延長部を交換することが必要である。
【0005】
最も早い段階でアーク形成及びその結果のプラズマ形成を開始するために、端子延長部は、少なくとも導電トラックまで延びることが望ましい。上述したように、ハブ及びエンジン室が最初に取り付けられる際に、端子延長部は導電トラックに接触するのが好適であり、端子延長部及び導電トラック間に小さなギャップが存在するまで、ハブの最初の回転は端子延長部の摩耗を生じさせる。
【0006】
端子延長部は、横並びに配置された複数の導電部材を有するのが好適である。このような配置は、各々が比較的小さな断面積を有する、導電トラックと対面する複数の端子延長部を提供する。小さな断面積により、これら端子延長部の端部で電場強度が増大する。このため、端子延長部及び導電トラック間の空気をイオン化させる電位が増加する。都合のよいことには、端子延長部はブラシ状の導電手段を具備し、多数の導電ワイヤからなるブラシを具備してもよい。
【0007】
好適には、端子及び導電トラック間の電場強度を増大させ、従って端子及び導電トラック間の空気をイオン化する電位を増大するために、端子本体の一表面がトラックに向かってドーム状に形成される。
【0008】
導電トラックはエンジン室に実装されてもよいし、端子はハブに実装されてもよい。このような配置により、各タービン翼からの落雷導体を個々の端子に別々の導電接続することができる。各タービン翼は、落雷導体によって少なくとも1個の端子に接続されるのが好適である。しかし、各タービン翼を複数の端子に接続することも可能である。このような配置は、有利な冗長性を与えるであろう。
【0009】
本発明の第2側面によれば、以下の工程を具備する、風力タービンハブ及びエンジン室の組立体内での落雷電気の導電方法が提供される。
(1)本発明の第1側面に従った風力タービンハブ及びエンジン室を設ける工程、
(2)ハブ導体から端子本体に落雷電気を導電した後、端子延長部を通って導電トラックに、さらには接地に導電する工程、
(3)端子延長部を通って電気が流れる結果、端子本体及び導電トラック間で端子延長部の大部分を気化させる工程、
(4)端子本体及び導電トラック間に導電プラズマ経路を形成する工程、及び
(5)プラズマ経路を介して端子本体及び導電トラック間で導電し続ける工程。
【0010】
本発明の第3側面によれば、複数の風力タービン翼を支持するロータを有する風力タービン落雷監視システムが提供される。各風力タービン翼は、落雷導体と、落雷導体が落雷を接地に導電する際に電気信号を発生するよう構成された誘導センサとを有する。落雷の際に落雷導体に極めて大きな電流(200kAのオーダー)流れるので、誘導センサを用いて落雷を検知することは、このような検知を有効にする特に信頼性の高い方法を提供する。
【0011】
また、この監視システムは、風力タービン翼に落雷したことに関連するデータを得るよう構成されたデータ入手手段を有するのが好適である。風力タービンがいわゆる風力発電地帯における複数の風力タービンの一つである場合、データ入手手段は、風力タービンに落雷したことに関連するデータを得るよう構成されるのが好適である。このようなシステムを用いれば、どの風力タービンのどの犠牲端子が交換を要するかを迅速に突き止めることが可能になる。
【0012】
システムは、ハブ用の支持構造により支持された送信器及びハブ間の伝送用に、電気信号を光信号に変換するよう構成された変換器を有するのが好適である。このような配置は、信号を送信器に送信するようハブ及びエンジン室間の相対移動を調整するために、集電環又は同様の電気接続部の必要性を無くす。このようなシステムは、ハブを通ってハブからエンジン室のデータ入手システムに延びる単一光ファイバを通って信号を多重化することができる。
【0013】
都合のよいことには、監視システムはSCADA(監督制御及びデータ入手)システムをさらに具備する。各誘導センサは、どのタービン翼に落雷したかを監視することができるように信号をSCADAシステムに送信するよう構成された誘導ループを具備する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態に係る風力タービンをハブ及びエンジン室と共に示す側面図である。
【図2】図1の風力タービンの1個のタービン翼の部分を示す断面図である。
【図3】図1の風力タービンのハブ及びエンジン室を通る概略断面図である。
【図4】図3の4−4線に沿った組立体の概略断面図である。
【図5】図3の5−5線に沿った組立体の概略断面図である。
【図6】端子の別の構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明を例示により説明する。
【0016】
図1は、本発明に係るハブ8及びエンジン室4の組立体を有する風力タービン2を示す。エンジン室4は塔6により支持され、ハブ8は、回転軸16の回りに回転するための2枚のタービン翼10を支持する。各タービン翼10は、その外部の端部付近に配置されたドーム状落雷パッド14を有する。図1の2で示された上側タービン翼10の一部の拡大断面が図2に示される。図2は、銅合金等の適当な導電材料製の落雷導体18がパッド14の内側部分に接続される様子を示す。落雷導体18は、タービン翼10に沿ってハブ8まで延びており、落雷導体の一部を取り囲むコイルの形態の誘導センサ20を有する。誘導センサ20からのセンサリード22は、タービン翼10に沿ってハブ8まで延びる。誘導センサ20は、落雷導体18に沿って他の位置、例えばハブ8内に配置されてもよい。また、誘導センサ20は、図示されるように落雷導体18を取り囲む必要はない。しかし、誘導センサ20が落雷導体18に沿って通る落雷を検知するほど落雷導体18に近い場合、誘導センサ20は、落雷導体18に隣接して配置されてもよい。
【0017】
図3を参照すると、ハブ8は、落雷導体18に接続され、銅合金製であってもよく落雷導体18の延長部を構成してもよいハブ導体26を含む。ハブ導体26はまた、ハブ8からエンジン室4に向かって突出する端子28に接続される。落雷導体18及びハブ導体26は、絶縁層27内に包み込まれている。端子28は、銅合金製であってもよい端子本体30と、犠牲導電端子延長部32とを有する。端子本体30は、ハブ8に固定するためのフランジ付き基部34を有する。端子本体30はまた、端子延長部32が固定される有底穴36を有する。エンジン室4の外面に固定された環状の導電トラック40に対面する端子本体30の表面38は、ドーム状をなす。端子延長部32は、ステンレス鋼ワイヤであってもよい多数の導電ワイヤを有する。これらのワイヤは、端子本体30からほぼ導電トラック40まで延びるブラシの形態である。
【0018】
図6には、端子の別の構造が示される。図6の端子は、ドーム状末端面44を有する端子本体46を有する。端子本体46は、端子延長部42を構成する多数のワイヤにより囲まれる。これらのワイヤは、端子本体46の周囲にワイヤをしっかりと保持するステンレス鋼ジュビリークリップ(商標)等のクリップ48により囲まれる。
【0019】
ハブ8は、その後面60から延びてエンジン室本体24の前面50の開口62を通過するロータシャフト52を用いて回転するよう支持される。エンジン室本体24の内側には、エンジン室本体24及び内側ベアリング部材と係合する外側ベアリング部材54を用いて回転するよう実装される。各内側ベアリング部材は、ロータシャフト52を受容する透孔64を有する。発電室53は、ロータシャフト52及びエンジン室本体24の間に配置される。発電室53内には発電手段が配置される。簡単のために、発電手段は省略されている。
【0020】
導電トラック40は、その後面のねじ孔と係合するボルト66を用いて回転軸16及びロータシャフト52に対して同心状に、エンジン室本体24の前面50に環状に固定されている。図5は、図3の5−5線に沿った断面図であり、導電トラック40がエンジン室本体24に接続された状態のエンジン室本体24の前面を示す。塔導体68は、導電トラック40に電気接続され、エンジン室本体24を貫通して塔6の下方へ接地まで引き回される。図4は、図3の4−4線に沿った断面図であり、ハブ8の後面60及び端子28を示す。
【0021】
ハブ8が最初にエンジン室4に接続されると、端子延長部32が導電トラック40にちょうど接触するよう設計される。ハブ8が回転すると、端子延長部32は、各端子延長部32及び導電トラック40間に極めて小さいギャップが生ずる点まで摩耗する。
【0022】
ハブ8において、2個の誘導センサ20からのセンサリード22は、誘導センサ20からの電気信号を、光ファイバ72を用いて搬送される光信号に変換する変換器70に接続される。光ファイバ72は、ロータシャフト52の通路76内に沿って延びる。光ファイバ72は、ロータシャフト52の後面78で終端する。或いは、誘導センサ20からの信号は、別のやり方ではエンジン室4内のデータ入手システム80に伝送されてもよい。例えば、信号は、電気的形式のままで、ロータシャフト52を取り囲むよう配置されたスリップリングを用いてエンジン室4に搬送されてもよい。
【0023】
支持部82は、エンジン室本体24内でロータシャフト52の後面78に隣接して実装される。支持部82は、ロータシャフト52内で光ファイバ72に整列した状態で光ファイバスタブ84を支持する。光ファイバスタブ84は、第1変換器70から光ファイバ72及び光ファイバスタブ84を介して受信される光信号をワイヤ86によりデータ入手システム80に搬送される電気信号に変換する第2変換器74に接続される。データ入手システム80は、いわゆるSCADA(監督制御及びデータ入手)システムの形態であってもよい。磁石90は、ロータシャフト52に実装され、ロータシャフト52が回転する毎に支持部82に接続された近接センサ92を通過するよう配置されている。近接センサ92からの信号は、別のワイヤ88を用いてSCADAシステム80に引き回される。SCADAシステムにはまた、タービン翼の別の特性に関連する別のデータを供給してもよい。伝送線94は、SCADAシステム80から、図1に示され風力タービン2から離間したデータ処理システム102につながる。データ処理システム102は、風力タービン2に関連するデータにアクセスするために、スクリーン98及びキーボード100に接続された中央処理ユニット96を有してもよい。
【0024】
パッド14の1個に落雷すると、電流が、ハブ導体26及び端子本体30へと関連する落雷導体18を下る。次に、電流が端子延長部32に流入した後、端子延長部32及び導電トラック40間にアークが形成される。導電トラック40からは、電流が塔導体68に沿って接地へ流れることができる。端子延長部32及び導電トラック40間のインタフェースでは、端子延長部32が気化し、この気化が生ずると、端子28及び導電トラック40間でアークが生ずる。このアークは、イオン化空気から導電プラズマ経路を発生する。導電プラズマ経路は、端子本体30及び導電トラック40間に効率的な導電を与える。落雷が生じた後、消耗した端子延長部32を交換する必要がある。
【0025】
落雷が生ずる際、落雷導体18を下る導電により、センサリード22を用いて第1変換器70に搬送された電気信号を、落雷導体18に関連する誘導センサ20が発生する。第1変換器70では、電気信号が光信号に変換され、電気信号に逆変換される第2変換器74まで光ファイバ72及び光ファイバスタブ84に沿って搬送される。第2変換器74からの電気信号は、伝送線94を介してデータ処理システム102まで前方へ伝送するためにSCADAシステムに引き回される。データ処理システム102は、どの風力タービンに落雷したか、特にどのタービン翼に落雷したかを作業者が監視することができるヒューマンインタフェースを構成する。
【0026】
本発明の特定の一実施形態を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の範囲から逸脱することなく、本実施形態に対し変更を加えることができることを理解されたい。風力タービンは3枚以上であってもよい。導電トラックはハブに実装されてもよいし、1個以上の端子がエンジン室に実装されてもよい。全ての落雷導体は単一のハブに実装された端子に接続されてもよいし、或いは、各落雷導体は2個以上の端子に接続されてもよい。犠牲端子延長部は、尖った末端を有する複数のロッドの形態であってもよいし、落雷を導電する際に気化する材料製の固体部材の形態であってもよい。誘導センサは、タービン翼からつながる落雷導体のハブ部内に配置されてもよい。
【符号の説明】
【0027】
2 風力タービン
4 エンジン室
8 ハブ
10 タービン翼
18 落雷導体
20 誘導センサ
26 ハブ導体
28 端子
30 端子本体
32 犠牲導電端子延長部
38 表面
40 導電トラック
70 変換器
80 データ入手システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハブ及びエンジン室間に落雷を導電するために落雷導電手段を有する、風力タービンハブ及びエンジン室の組立体であって、
前記ハブは、前記エンジン室に対して回転するよう実装されると共にタービン翼を支持するよう構成され、
前記ハブは、該ハブが支持する複数のタービン翼に接続するためのハブ導体を有し、
前記落雷導電手段は、互いに対面すると共に互いに対して変位可能な導電トラック及び端子を有し、
前記導電トラック及び前記端子の一方は、前記ハブに実装されると共に前記ハブ導体に電気接続され、
前記導電トラック及び前記端子の他方は前記エンジン室に実装され、
前記端子は、前記導電トラックから離間した端子本体と、該端子本体から前記導電トラックに向かって延びる犠牲導電端子延長部とを有することを特徴とする風力タービンハブ及びエンジン室の組立体。
【請求項2】
前記犠牲導電端子延長部は、少なくとも前記導電トラックまで延びることを特徴とする請求項1記載の風力タービンハブ及びエンジン室の組立体。
【請求項3】
前記犠牲導電端子延長部は、横並びに配置された複数の導電部材を有することを特徴とする請求項1又は2記載の風力タービンハブ及びエンジン室の組立体。
【請求項4】
前記犠牲導電端子延長部はブラシ状の導電手段を具備することを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項記載の風力タービンハブ及びエンジン室の組立体。
【請求項5】
前記犠牲導電端子延長部は、多数の導電ワイヤからなるブラシを具備することを特徴とする請求項4記載の風力タービンハブ及びエンジン室の組立体。
【請求項6】
前記端子本体の一表面が前記導電トラックに向かってドーム状に形成されることを特徴とする請求項1ないし5のうちいずれか1項記載の風力タービンハブ及びエンジン室の組立体。
【請求項7】
前記導電トラックは前記エンジン室に実装され、
前記端子は前記ハブに実装されることを特徴とする請求項1ないし6のうちいずれか1項記載の風力タービンハブ及びエンジン室の組立体。
【請求項8】
前記ハブにより支持された複数のタービン翼を具備し、
前記タービン翼の各々は、落雷導体により少なくとも1個の前記端子に接続されていることを特徴とする請求項7記載の風力タービンハブ及びエンジン室の組立体。
【請求項9】
前記タービン翼の各々は、落雷導電手段により複数の前記端子に接続されていることを特徴とする請求項8記載の風力タービンハブ及びエンジン室の組立体。
【請求項10】
風力タービンハブ及びエンジン室の組立体内での落雷電気の導電方法であって、
請求項1ないし8のうちいずれか1項記載の風力タービンハブ及びエンジン室の組立体に従った風力タービンハブ及びエンジン室を設ける工程と、
前記ハブ導体から前記端子本体に落雷電気を導電した後、前記犠牲導電端子延長部を通って前記導電トラックに、さらには接地に導電する工程と、
前記犠牲導電端子延長部を通って電気が流れる結果、前記端子本体及び前記導電トラック間で前記犠牲導電端子延長部の大部分を気化させる工程と、
前記端子本体及び前記導電トラック間に導電プラズマ経路を形成する工程と、
前記導電プラズマ経路を介して前記端子本体及び前記導電トラック間で導電し続ける工程と
を具備することを特徴とする風力タービンハブ及びエンジン室の組立体内での落雷電気の導電方法。
【請求項11】
複数の風力タービン翼を支持するロータを有する風力タービン落雷監視システムであって、
前記風力タービン翼の各々は、落雷導体と、該落雷導体が落雷を接地に導電する際に電気信号を発生するよう構成された誘導センサとを有することを特徴とする風力タービン落雷監視システム。
【請求項12】
前記風力タービン翼に落雷したことに関連するデータを得るよう構成されたデータ入手手段を具備することを特徴とする請求項11記載の風力タービン落雷監視システム。
【請求項13】
前記ハブ用の支持構造により支持された送信器及び前記ハブ間の伝送用に、電気信号を光信号に変換するよう構成された変換器を具備することを特徴とする請求項11又は12記載の風力タービン落雷監視システム。
【請求項14】
前記監視システムはSCADAシステムをさらに具備し、
前記誘導センサの各々は、どのタービン翼に落雷したかを監視することができるように信号を前記SCADAシステムに送信するよう構成された誘導ループを具備することを特徴とする請求項11ないし13のうちいずれか1項記載の風力タービン落雷監視システム。
【請求項15】
請求項1ないし9のうちいずれか1項記載の風力タービンハブ及びエンジン室の組立体を具備する風力タービンを組み合わせた請求項11ないし14のうちいずれか1項記載の風力タービン落雷監視システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−524201(P2012−524201A)
【公表日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−505145(P2012−505145)
【出願日】平成22年4月13日(2010.4.13)
【国際出願番号】PCT/EP2010/054806
【国際公開番号】WO2010/119027
【国際公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(502165089)タイコ エレクトロニクス ユーケー リミテッド (15)
【Fターム(参考)】