説明

食品加工用帯鋸盤

【課題】 食品加工用帯鋸盤として、高い安全性を確保するとともに、清掃作業の作業性を損なわない。
【解決手段】 カラーセンサが手袋Gに付した特定色を検出したことを条件として、コントローラ31により安全動作を行わせることとし、該安全動作は、帯鋸刃14を駆動する駆動モータ11を停止するとともに、制動手段が帯鋸刃14に制動力を作用させることを含む食品加工用帯鋸盤Mであって、前記制動手段は、格別の機械的制動装置を有しないで、帯鋸刃14の駆動系構成部分の摩擦力を制動力として作用させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、冷凍まぐろなどの食品を、冷凍状態のままで切断したり切り分けたりする際に用いる、食品加工用帯鋸盤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
帯鋸盤による加工作業では、駆動中の帯鋸刃の近くまで被加工物を手で近づけて加工を行うので、細心の注意を払わなければ事故に直結することになりかねず、事故防止のための安全装置が設けられている。
従来のこの種の帯鋸盤においては、作業者の手袋に付した特定の色をカラーセンサで検知することにより、帯鋸刃への動力伝達を断ち、同時に制動手段で帯鋸刃を機械的に挟持して制動するものがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−155789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、食品加工用帯鋸盤においては、食品加工に伴って小さな食品クズが飛散して機械の各部に付着し、衛生面から頻繁に清掃作業を行う必要がある。
前記特許文献1においては、制動手段として機械的に帯鋸刃を挟持するものが開示されているが、制動手段の内部まで清掃が必要となり清掃作業がきわめて煩雑になる。
【0005】
この発明は、このような事情に基づいてなされたもので、食品加工用帯鋸盤として高い安全性を確保するとともに、同時に、食品加工用帯鋸盤の清掃作業性を良好に維持することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、カラーセンサが手袋に付した特定色を検出したことを条件として、コントローラにより安全動作を行わせることとし、該安全動作は、帯鋸刃を駆動する駆動用モータを停止するとともに、制動手段が帯鋸刃に制動力を作用させることを含む食品加工用帯鋸盤であって、
前記制動手段は、格別の機械的制動装置を有しないで、帯鋸刃の駆動系構成部分の摩擦力を制動力として作用させることを特徴とする食品加工用帯鋸盤である。
【0007】
請求項1記載の発明によれば、カラーセンサが手袋を検出したことを条件として、コントローラが帯鋸刃の駆動用モータを停止するので、高い安全性が確保される。
そのうえ、制動手段が、格別に機械的制動装置を有しておらず、帯鋸刃の駆動系構成部分により生じる摩擦力を制動力として利用するものであるので、制動手段の設置に伴って機械的構成を複雑にすることが少なく、制動装置の内部まで清掃する必要を生じないので清掃作業の作業性を損なうことがない。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記制動手段は、さらに帯鋸刃に対して非接触で制動力を作用する電気的制動装置を有していることを特徴とする請求項1記載の食品加工用帯鋸盤である。
【0009】
請求項3に記載の発明は、前記食品加工用帯鋸盤は、上下に配設された上側プーリと下側プーリとを備え、前記上側プーリの上側と下側プーリの下側を経由するように環状に形成された帯鋸刃を装着した縦型の帯鋸盤であって、
前記下側プーリを退避駆動手段で帯鋸刃から上方に離間した退避位置への退避移動を可能に構成するとともに、
退避駆動手段による下側プーリの退避位置への退避移動を、前記コントローラによる安全動作に含ませて、下側プーリから帯鋸刃への駆動力の伝達を遮断させることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の食品加工用帯鋸盤である。
【0010】
請求項4に記載の発明は、帯鋸刃の下方に配置される前記上側プーリには、軽量化手段が設けられていることを特徴とする請求項3記載の食品加工用帯鋸盤である。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、カラーセンサが手袋を検出したことを条件として、コントローラが帯鋸刃の駆動用モータを停止するので、高い安全性が確保される。
そのうえ、制動手段が、格別に機械的制動装置を有しておらず、帯鋸刃の駆動系構成部分により生じる摩擦力を制動力として利用するものであるので、制動手段の設置に伴って機械的構成を複雑にすることが少なく、制動装置の内部まで清掃する必要を生じないので清掃作業の作業性を損なうことがない。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、非接触で制動力を作用する電気的制動装置であれば、設置されていても機械的可動部がないので、比較的簡単に清掃作業を行うことができる。また、大きな制動力をさらに付加することができるので、安全性が一層向上する。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、帯鋸刃面から下側プーリを上方に退避させるので、下側プーリと帯鋸刃との離間の際に帯鋸刃が重力の影響で変形してもその変形が離間のタイミングを遅らせることにはならず、両者の離間が迅速に行われる。
その結果、駆動力伝達の遮断が迅速となって安全性が向上する。
【0014】
前記退避駆動手段が作動した際に帯鋸刃の重量は上側プーリが支えることになるが、その際に上側プーリの回転慣性が大きければ帯鋸刃はその分長く作動を継続することになる。
請求項4に記載の発明によれば、上側プーリに軽量化手段を設けて、上側プーリの回転慣性を小さくしてあるので、帯鋸刃の停止までの時間短縮して安全性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態に係る食品加工用帯鋸盤の斜視図である。
【図2】食品加工用帯鋸盤の正面図である。
【図3】帯鋸刃の駆動系の全体概略を示す斜視図である。
【図4】帯鋸刃の駆動プーリユニットと退避駆動手段とを示す正面概要図である。
【図5】駆動プーリユニットを支持する案内支持金具の図4におけるA−A線に沿う断面図である。
【図6】駆動プーリユニットの上部を下方に向けて押圧して固定する上部押圧金具の中央縦断面図である。
【図7】図6のB方向からの矢視図である。
【図8】この食品加工用帯鋸盤の制御ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、図面に基づいて食品加工用帯鋸盤Mの全体構成の概要を説明する。
まず、図1に示すように、帯鋸盤Mは、下部筐体1と上部筐体2とを有していて、下部筐体1の上面にはワークテーブル3が設けられ、そのワークテーブル3の一側部(図1では右側)に偏して上部筐体2の下部2aが接続されている。
そして、その上部筐体2の上部2bは、上部筐体2の下部2aから図上で左側に膨出した形状に形成されていて、前記ワークテーブル3上でこの上部筐体2の膨出した上部2bとの間に加工作業用空間Sが形成されている。
【0017】
前記下部筐体1内には、駆動モータ11や駆動プーリ12が設けられ、上部筐体2内には従動プーリ13が設けられて、これらの駆動プーリ12および従動プーリ13に環状の帯鋸刃14が巻き掛けられて、縦型帯鋸盤の構成となっている(図2参照)。
ワークテーブル3にはスリット3aが2箇所(1箇所のみを図示)に形成されていて、これらのスリット3aを通じて帯鋸刃14の循環走行が可能となり、また、環状の帯鋸刃14の交換が可能となる。
すなわち、駆動プーリ12および従動プーリ13に巻き掛けられた帯鋸刃14は、駆動プーリ12から従動プーリ13に向かう際には、前記下部筐体1から一方のスリット(図示せず)を通じて上部筐体2の下部2aに入り、これを経て上部筐体2内の従動プーリ13に達する。
【0018】
また、従動プーリ13から駆動プーリ12へは、従動プーリ13の膨出した上部筐体2の上部2bの下面から、加工作業用空間S内に露出して、所要の加工作業に供された後に、ワークテーブル3のスリット3a(図1)から下側筐体1に戻って駆動プーリ12の外周に達するようになっており、このようにして帯鋸刃14の循環走行が行われる。
下部筐体1の前面および上部筐体2の前面には、それぞれ取手を有する扉が設けられている。
そして、上部筐体2には従動プーリ13を上下動させる機構(図示せず)が設けられており,ハンドル15によって手動操作することで、帯鋸刃14の張り具合を適宜に調整させることができ、帯鋸刃14の張り具合を緩めることで、前記スリット3aを通して帯鋸刃14を上下のプーリ12,13から取り外して新たなものと交換することができる。
【0019】
このように上下のプーリ12,13に装着される帯鋸刃14は、図3および図4に示す駆動プーリユニット16により循環駆動される。
この実施の形態の駆動プーリユニット16は、その駆動プーリユニット16の全体が上下に移動可能に構成されているが、以下の説明では、話の煩雑を避けるため、まず、駆動プーリユニット16自体の構成について先に説明を行うこととし、駆動プーリユニット16の上下移動に関係する事柄に関しては、その後に説明する。
この実施の形態において、駆動プーリユニット16は、矩形状に形成されたスライドベース17に所要の構成部品が組み付けられてユニット化したものである。
スライドベース17は、図2に破線で示すように下部筐体1の扉と平行かつ鉛直に起立した状態で下部筐体1内に設置される。
【0020】
そのスライドベース17の一面側には出力軸11a端に出力プーリ18を装備した駆動モータ11が設置され、この駆動モータ11の出力プーリ18より上方には中間プーリ19が配置されて駆動モータ11の前記出力プーリ18とベルト21で連結されている。
その中間プーリ19の支軸22は、スライドベース17を貫通して回転可能に支持されており、他面側には帯鋸刃14を支持する駆動プーリ12が装着されている。
したがって、駆動モータ11に通電されると、そのモータ動力は、出力プーリ18、ベルト21、中間プーリ19、支軸22、駆動プーリ12を通じて、帯鋸刃14に動力が伝えられて循環走行が行われる。なお、この実施例ではベルト21を用いたが、これに限らず、駆動モータ11の出力軸11aを支軸22に直結して駆動構造を簡素化してもよい。
【0021】
このように構成された駆動プーリユニット16は、下部筐体1内において、図4に示すようにスライドベース17の両端下部を、それぞれ案内支持金具23で支持させて所定位置に位置決めするとともに、また、スライドベース17の両側上部を上部押圧金具24で下方に押圧して弾発固定している。
案内支持金具23は、図4および図5に示すように、正面視略正方形で有底チャンネル構造となっていて、図4の左右に配置された2つの案内支持金具は対象形状に形成されたものである。
そして、図5に示すように、溝部23aには、駆動プーリユニット16のスライドベース17の側縁部17aが嵌め合わされて、上下動のみを可能に拘束され、底壁部23bは、スライドベース17の底縁部17bと衝合されて、スライドベース17の位置決めとなるように、案内する。
上部押圧金具24は、図4および図6,7に示すように、前記案内支持金具23と同様に、スライドベース17の上縁部17cの両側をそれぞれ固定するものであるが、バネを用いて弾発的に固定するようになっている点で、先の案内支持金具23とは異なっている。
【0022】
この点は、図6,7に示すように、先に説明した案内支持金具23と同様に溝部24bと上底部24cを設けて、その上底部24cに、プッシャ24dを上下動可能に保持させて、上底部24cとプッシャ24dとの間に押圧バネ24aを介装させてある。
このような上部押圧金具24でスライドベース17の上縁部17cの両側を圧縮状態とした押圧バネ24aで押さえ込ませることで、スライドベース17は押圧バネ24aの弾発力で下方に押圧されて前記案内支持金具23の底部で位置決めされた状態に弾発固定される。
なお、これらの案内支持金具23および上部押圧金具24は、いずれも下部筐体1内の適宜の強度メンバに固定されているものであるが、図示は省略してある。
【0023】
そして、前記したスライドベース17の両側下部の案内支持金具23間の中央位置には、不図示のフレームに固定された電磁シリンダ25が下から上向きに臨むように配置されている。
この電磁シリンダ25は、この発明でいう退避駆動手段に該当するものであって、電源が投入されると伸長動作を行って前記のように固定された駆動プーリユニット16のスライドベース17下縁中央を下方から上方に突き上げて、駆動プーリユニット16を少し上の位置に設定されている退避位置(図4中に仮想線で示す)に押し上げる。
【0024】
なお、この電磁シリンダ25による上方への突き上げ力は、前記した2つの上部押圧金具24の押圧バネ24aがスライドベース17を下方に押し下げる力の和よりも十分大きく設定されている。
そのため、電磁シリンダ25が伸長作動した際には、上部押圧金具24内の押圧バネ24aを押し縮めて駆動プーリユニット16が少し(例えば、2cm)上方の位置(退避位置)に移動し、退避することになる。
この移動にともなって、駆動プーリ12は帯鋸刃14表面との接触が直ちに解消され、駆動プーリ12から帯鋸刃14への動力伝達が迅速に遮断される。
【0025】
次に、この帯鋸盤Mにおける冷凍魚の切断作業時の動作を、以下に説明する。
作業の開始に先立って、帯鋸盤Mの不図示の電源スイッチと起動スイッチとを順にオンする。これによって、帯鋸盤Mの帯鋸刃14の駆動系統と、コントローラ31関係に電源が供給される。なお、電磁シリンダ25や後述する電磁ブレーキユニット33等の安全装置の駆動電源は供給されずに待機状態となる。
起動スイッチのオンにより、帯鋸刃14の駆動が開始するので、図1に仮想線で示すように冷凍魚Fを、作業者が加工作業用空間Sのワークテーブル3上で駆動している帯鋸刃14に近づけて所要の切断作業を行う。
【0026】
そして、このワークテーブル3上で、帯鋸刃14を含む近傍周囲にカラーセンサ32の検出範囲を設定してある(例えば、平面視で帯鋸刃14の周りを1cmの幅で検出範囲とする。)。
この検出範囲内では、検出対象とする特定色を例えば黄色とし、作業者が黄色の手袋Gを着用して作業を行っている場合に、作業者の手袋Gが検出範囲内に侵入すると、カラーセンサ32がこれを検出してコントローラ31に検出信号を送り、コントローラ31からの信号で各部に配置した安全装置類が安全動作を行うことになる。
【0027】
図8に示すように、カラーセンサ32からの検出信号は、コントローラ31に送信され、コントローラ31の内部で手袋Gが前記した検出範囲内であるか否かが判断され、検出範囲内と判断されると、駆動モータ11、電磁シリンダ25および電磁ブレーキユニット33のそれぞれの電源スイッチをオンして所定の電源を供給することになる。
この帯鋸盤Mにおいては、駆動モータ11、電磁シリンダ25および電磁ブレーキユニット33の3つを安全装置類として用いるが、かならずしも3つ全てを用いずともよく、いずれか1または適宜2の組み合わせとしてもよい。
以下において、これらによる安全動作をそれぞれ分けて説明する。
【0028】
(1)電磁シリンダ25の伸長作動による駆動プーリユニット16の上方の退避位置への退避。
先にも説明したように、この退避移動により、
駆動プーリ12と帯鋸刃14表面との接触が直ちに解消されて、駆動プーリ12から帯鋸刃14への動力伝達が迅速に遮断される。なお、電磁シリンダに限らず、エアシリンダなどその他のアクチュエータを用いてもよい。
また、この実施例の帯鋸盤Mのように、縦型帯鋸盤の下側に配置した駆動プーリ12を上方に退避させた場合、帯鋸刃14は上側に配置した従動プーリ13に懸垂支持された状態となるので、従動プーリ13の回転慣性が大きいと、その回転慣性によって帯鋸刃14の駆動が少しの間継続することも考えられる。
そこで、図3に示すように、従動プーリ13に大きな6つの肉抜き穴13aを軽量化手段として設けて回転慣性を低減させて帯鋸刃14の迅速な停止を企図している。
【0029】
(2)駆動モータ11の駆動停止、および駆動モータ11から帯鋸刃14に至る動力伝達経路での摩擦力を制動力とする。
本項の制動効果は、前記(1)による駆動プーリ12から帯鋸刃14への動力伝達の遮断がされない状態で有効である。とくに、駆動モータ11の駆動停止後に、そのまま駆動モータ11に対して公知の発電ブレーキ等の電気ブレーキを構成するように制御をすれば、大きな制動力を得て帯鋸刃14を迅速に停止することができる。
また、この場合には、機械的構成が増加しないので、清掃作業の作業性を損なうこともない。
【0030】
(3)電磁ブレーキユニット33への通電による帯鋸刃14の制動。
上部筐体2の下部2a内で、ここを通過する帯鋸刃14の近傍位置に、公知の電磁ブレーキユニット33を設置して、その電磁ブレーキユニット33と帯鋸刃14を成す鋼板との間で非接触でありながら電磁気的な力を発生させて帯鋸刃14に制動力を作用させるものである。
このような電磁ブレーキユニット33を用いて帯鋸刃14との間に電磁ブレーキを構成すると、非接触で帯鋸刃14に制動力を作用させることができ、カラーセンサ32が手袋Gを検出した際に迅速に強力な制動力を確実に帯鋸刃14に作用させることができて安全性が高まる。しかも、電磁ブレーキユニット33は帯鋸刃14と非接触の状態で制動力を作用させるので、帯鋸刃14などの清掃作業についてその作業性を損なうことが少ない。
この実施例では、電磁ブレーキ方式を挙げて説明したが、これに限らず、発電ブレーキなど非接触で制動力を生じる電気ブレーキであれば上述の電磁ブレーキの代替として使用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明の食品加工用帯鋸盤は、冷凍魚等の食品を加工するために用いる食品加工用帯鋸盤製造業について利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0032】
F…冷凍魚 G…手袋 M…食品加工用帯鋸盤
S…加工作業用空間 1…下部筐体 2…上部筐体
2a…下部 2b…上部 3…ワークテーブル
3a…スリット 11…駆動モータ 11a…出力軸
12…駆動プーリ 13…従動プーリ 13a…肉抜き穴
14…帯鋸刃 15…ハンドル 16…駆動プーリユニット
17…スライドベース 17a…側縁部 17b…底縁部
17c…上縁部 18…出力プーリ 19…中間プーリ
21…ベルト 22…支軸 23…案内支持金具
23a…溝部 23b…底壁部 24…上部押圧金具
24a…押圧バネ 24b…溝部 24c…上底部
24d…プッシャ 25…電磁シリンダ 31…コントローラ
32…カラーセンサ 33…電磁ブレーキユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラーセンサが手袋に付した特定色を検出したことを条件として、コントローラにより安全動作を行わせることとし、該安全動作は、帯鋸刃を駆動する駆動用モータを停止するとともに、制動手段が帯鋸刃に制動力を作用させることを含む食品加工用帯鋸盤であって、
前記制動手段は、格別の機械的制動装置を有しないで、帯鋸刃の駆動系構成部分の摩擦力を制動力として作用させることを特徴とする食品加工用帯鋸盤。
【請求項2】
前記制動手段は、さらに帯鋸刃に対して非接触で制動力を作用する電気的制動装置を有していることを特徴とする請求項1記載の食品加工用帯鋸盤。
【請求項3】
前記食品加工用帯鋸盤は、上下に配設された上側プーリと下側プーリとを備え、前記上側プーリの上側と下側プーリの下側を経由するように環状に形成された帯鋸刃を装着した縦型の帯鋸盤であって、
前記下側プーリを退避駆動手段で帯鋸刃から上方に離間した退避位置への退避移動を可能に構成するとともに、
退避駆動手段による下側プーリの退避位置への退避移動を、前記コントローラによる安全動作に含ませて、下側プーリから帯鋸刃への駆動力の伝達を遮断させることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の食品加工用帯鋸盤。
【請求項4】
帯鋸刃の下方に配置される前記上側プーリには、軽量化手段が設けられていることを特徴とする請求項3記載の食品加工用帯鋸盤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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