食品品質センサおよびその方法
本発明の一実施形態は、食製品の鮮度を判断する方法およびデバイス、ならびにそれらに関連する材料および方法に向けられる。一部の実施形態において、センサデバイスが提供される。該センサデバイスは、センサカードを受けるスロットを含む人間工学的本体と、マイクロコントローラと、該センサデバイスの動作ステータスを表示し、および/または結果を表示する複数のLEDと、該センサデバイスの動作ステータスを可聴なように提示し、および/または結果を可聴なように提示する聴覚手段とを含み得る。該デバイスは、該センサデバイスを動作させ、食品の鮮度を判断する該マイクロコントローラ上で動作する制御プログラムと、テストする食製品の周囲からエアを受けるために、食製品の近くに配置される第一のエア入口と、複数のセンサとセンサカード入口およびセンサカード出口とを含む置換可能なセンサカードとを含み得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権の主張)
本特許出願は、2004年10月4日付けで出願された米国仮特許出願第60/615,912号の米国特許法第119条(e)に基づく優先権を主張するものであり、この米国仮特許出願の開示全体は、本明細書にて参考として援用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、一般的に食品・飲料センサに関する。より具体的には、食品または飲料(本明細書では、以下両者を合わせて「食製品」と称する)の腐敗状態を判断する方法およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
食品のような商品の多くは、腐敗しやすい品物(perishable item)(生鮮品(perishable))である。生鮮品が、パッケージングして梱包されるとき、その商品がその有効寿命をいつ超えるかは容易に明らかではあり得ない。したがって、食品の腐敗状態を判断することは、食品の製造、貯蔵、流通、および消費/購入を通じて、クリティカルなタスクである。多数の食製品は、不適切な取り扱いの結果(例えば、輸送中に過度な温度に晒された鶏肉または肉)、あるいは単に経時変化(腐敗(spoilage)は不可避である)のいずれかの結果として、腐敗しやすい。
【0004】
今日、食品流通業者は、典型的には、自己の製品に、賞味期限/コードをラベル付けするが、しかし、これらの日付は、本質的に推定値を表わすに過ぎない。つまり、業者は、既知の経時変化プロファイルに対応する平均的、あるいは完璧でさえある「熱履歴」を仮定する。食品流通業者は、一般に連続的に自己の製品の品質をモニタしない。それゆえ、一部の腐敗した商品は、サプライチェーンから、小売店に流れ、買い物客による購入が行われることもあり得る。腐敗した製品は、病気への危険性をもたらすのみならず、食料品店主の収益損および消費者の無駄遣いをも意味する。さらに、「新鮮」な食製品あるいはまだ良好な品質の食製品が、あまりにも早く(すなわち、それらの食製品が実際に腐敗する前に)処分され得、これも商品と金銭との双方を無駄にする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
今日のデバイスは、食品の腐敗状態を判断するために存在するが、このようなデバイスは、迅速で、簡便で、効率的な診断を提供しない。なぜなら、このようなデバイスは、
・腐敗の指標として、有害な物質を使用し得ること、
・検出される特定の食品に「チューニング」されていない汎用指標を利用する(一部の食品における腐敗を示すレベルは、他の食品(例えば、魚、鶏肉、牛肉、豚肉)における鮮度と完全に一致し得る)こと、あるいは
・あまりにも長期間にわたり、コストを要すること(例えば、研究室で細菌学のコロニーテストを実行すること)
になるからである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の概要)
本発明の実施形態は、上述の産業界のニーズに対応し、簡便で信頼性の高い食製品腐敗検出器を提供する。この検出器は、好ましくは、携帯であり、好ましくは、迅速な応答時間を提供し、また、随意で、食品および汚染物質における変動に対してチューニング可能であり得る。
【0007】
さらに、本発明は、特定の有利な実施形態、特に、オペレータが分析されるべき食品のタイプを容易に選択することを可能とする片手操作を提供する携帯腐敗検出器、および、食品が新鮮であるか、良好である(新鮮ではないが、まだ腐敗しておらず、食しても安全である)か、あるいは腐敗しているかどうかについて視覚および/または聴覚表示も提供し得る検出器を含む。
【0008】
したがって、本発明の一実施形態において、センサデバイスが提供される。該センサデバイスは、本体と、エアをサンプリングする食製品の近くに配置されるエア入口と、エア出口と、少なくとも1つのセンサとを含み得る。少なくとも1つのセンサを通って流れるエアからの複数の所定の分子、粒子、バクテリア、ウイルス、および生体細胞のうちの少なくとも1つに該センサを暴露すると、該センサの電気特性が変化する。該デバイスは、また、該入口から該少なくとも1つのセンサを通すエアを吸入するエアポンプを含み得る。
【0009】
本発明のまた別の実施形態において、センサデバイスが提供される。該センサデバイスは、センサカードを受けるスロットを有する人間工学的本体と、マイクロコントローラと、該センサデバイスの動作ステータスを表示し、および/または結果を表示する複数のLEDと、該センサデバイスの動作ステータスを可聴なように提示し、および/または結果を可聴なように提示する聴覚手段とを含み得る。該デバイスは、また、該センサデバイスを動作させ、食品の鮮度を判断する該マイクロコントローラ上で動作する制御プログラムと、テストする食製品の周囲からエアを受けるために、食製品の近くに配置される第一のエア入口と、複数のセンサとセンサカード入口およびセンサカード出口とを含む置換可能なセンサカードとを含み得る。該センサカードは、該第一のエア入口から該センサカード入口の中にエアを受け入れ、該エアが該センサに影響を及ぼした後に、該エアは該センサカード出口を介して該センサカードから排出される。該エアフローに含まれる複数の所定の分子、粒子、バクテリア、ウイルス、および生体細胞のうちの少なくとも1つに該センサを暴露すると、各センサの1つ以上の電気特性(例えば、抵抗、容量)は変化する。該センサデバイスは、ファンアセンブリも含み得、該ファンアセンブリは、それから、および/またはセンサデバイスからのエアを排出のための出口を有するマニホルド(manifold)、ファンロータと、カバーとを有する。該カバーは、ファンアセンブリ入口を含み、該ファンアセンブリ入口は、該センサカード出口からエアを受け入れる。
【0010】
本発明のまたさらなる実施形態において、センサデバイス用の置換可能なセンサカードが提供される。該センサカードは、複数のセンサと、該複数のセンサと接続された複数の電気コンタクトとを含む。該コンタクトは、センサデバイス内の対応する電気コネクタで受ける。該センサカードは、センサカード入口と、センサカード出口とを有する。該センサカードは、該入口を介して該センサカードの中にエアを受け入れ、次いで、そこで、該エアは該センサに影響を及ぼす。該エアは、センサカード出口を介して該センサカードから最終的に排出される。該エアフローに含まれる複数の所定の分子、粒子、バクテリア、ウイルス、および生体細胞のうちの少なくとも1つに該センサを暴露すると、各センサの1つ以上の電気特性(例えば、抵抗、容量)は変化する。
【0011】
本発明の別の実施形態において、食製品の鮮度を判断する方法が提供される。該方法は、食品センサデバイス内の1つ以上のセンサが、テストする食製品近傍から受けるエアフローに暴露される前に、該1つ以上のセンサの1つ以上の電気特性の第一の値を測定することと、該センサの該1つ以上を該エアフローに暴露することと、該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第二の値を測定することと、該第二の値が該第一の値より所定量大きいかどうかを判断することとを含み得る。
【0012】
本発明の別の実施形態において、食製品の鮮度を判断する方法が提供される。該方法は、食品センサデバイス内の1つ以上のセンサが、テストする食製品近傍から受けるエアフローに暴露される前に、該1つ以上のセンサの1つ以上の電気特性の第一の値を測定することと、該センサのうちの該1つ以上を該エアフローに暴露することと、該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第二の値を測定することとを含み得る。該方法は、また、該1つ以上のセンサの周囲から該エアを浄化(purge)することと、該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第三の値を測定することと、該食製品の鮮度を判断するために、該1つ以上のセンサのそれぞれに対する該測定値を比較することとを含み得る。該方法は、また、該比較に基づいて、該1つ以上のセンサのそれぞれの個々の鮮度結果を判断することと、該1つ以上のセンサのそれぞれの該個々の鮮度結果に基づいて、該食製品の最終鮮度結果を判断することと、該食製品の該鮮度の視覚および/または聴覚表示を提示することとを含み得る。
【0013】
本発明の別の実施形態において、食製品の鮮度を判断するシステムが提供される。該システムは、食品センサデバイス内の1つ以上のセンサが、テストする食製品近傍から受けるエアフローに暴露される前に、該1つ以上のセンサの1つ以上の電気特性の第一の値と、該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第二の値とのうちの少なくとも1つを測定する測定手段とを含み得る。該システムは、また、該センサのうちの該1つ以上を該エアフローに暴露する暴露手段と、該第二の値が該第一の値より所定量大きいかどうかを判断する判断手段とを含み得る。
【0014】
本発明の別の実施形態において、食製品の鮮度を判断するシステムが提供される。該システムは、測定手段であって、食品センサデバイス内の1つ以上のセンサが、テストする食製品近傍から受けるエアフローに暴露される前の該1つ以上のセンサの1つ以上の電気特性の第一の値と、該1つ以上のセンサが、テストする食製品周囲から得られるエアフローに暴露された後の該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第二の値と、該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第三の値とのうちの少なくとも1つを測定する測定手段を含み得る。該システムは、また、該センサの該1つ以上を該エアフローに暴露する暴露手段と、該1つ以上のセンサの周囲からエアを浄化する浄化手段と、該食製品の該鮮度を判断するために、該1つ以上のセンサのそれぞれに対する該測定値を比較する比較手段と、該比較に基づいて、該1つ以上のセンサのそれぞれの個々の鮮度結果と、該1つ以上のセンサのそれぞれの該個々の鮮度結果に基づいて、該食製品の最終鮮度結果とのうちの少なくとも1つを判断する判断手段とを含み得る。該システムは、また、該食製品の該鮮度の視覚および/または聴覚表示を提示する提示手段とを含み得る。
【0015】
本発明の別の実施形態において、粒子、分子、および生体細胞のうちの少なくとも1つに暴露すると、可変な電気特性を有する材料を製造する方法は、溶媒中にポリアニリンを溶解または懸濁することと、該ポリアニリン−溶媒混合物を超音波で攪拌することと、該超音波で攪拌されたポリアニリン−溶媒混合物を酸と結合することと、該酸−ポリアニリン−溶媒混合物をカーボンと結合することとを含み得る。
【0016】
本発明の別の実施形態において、エアフローに含まれる粒子、分子、および/または生体細胞に暴露すると、電気特性が変化するセンサ材料は、約35重量パーセントと70重量パーセントの間のポリアニリンと、約5重量パーセントと25重量パーセントの間のカーボンと、約15重量パーセントと86重量パーセントの間のカーボンとを備え得る。
【0017】
本発明のさらに別の実施形態において、導電性ポリマにおける抵抗ドリフトを減衰する方法は、導電性ポリマをアンモニアガス、アミン蒸気、および/または腐敗食品蒸気に暴露することを含む。
【0018】
本発明のこれらおよび他の実施形態、目的、および利点は、以下の詳細な説明および添付図面、以下に続く図面の簡単な説明を参照することで、より明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(発明の詳細な説明)
ここから、本発明の特徴および詳細は、より具体的に記載される。本明細書に記載される特定の実施形態は、説明するためにのみ示され、本発明の制約を決して意味するものではない。本発明の主な特徴は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な実施形態で用いられ得る。本発明の一部の実施形態は、同時係属中で、共有の米国特許出願公開第20050153052号(発明の名称「Food and Beverage Quality Sensor」、2004年1月13日出願)に開示された実施形態と組み合わせて、あるいは、それらの実施形態と並行して使用され得、該出願公開は、その全体を本明細書に参考として援用する。
【0020】
図1および図2〜図2Bに示されるように、本発明の一実施形態は、携帯食品センサデバイス100に向けられ、このセンサデバイス100は、ユニークな頭部から背骨(spine)への角度を有する(図示されるような)人間工学形状因子を含み得る。デバイスは、またノーズカバー102(センサデバイスが使用されていないとき、内部センサを例えば、洗浄液などの任意の外部フューム(fume)から保護するために使用)と、本体アセンブリ104(デバイスを握るため)と、センサカード103アセンブリ(センサカード)とを含み得る。
【0021】
センサデバイスは、また表示灯108(例えば、LED)を有する制御部分106を含み得る。この(動作中の)表示灯のステータスは、(分析完了後に)腐敗しやすい食品のステータスを表示し得、また動作ステータス(例えば、オン、オフ、待機中、処理中)を表示し得る。この携帯デバイスは、幾つかの方法で構成され得るキーパッドエリア110をまた含み得る。これらの方法は、PDAまたは携帯電話で使用されるような四方向スイッチまたは「Dパッド」、あるいは図1および他の図面で示されるような単一の多機能スイッチの特徴を有する形状の特定の有利な実施形態を含む。
【0022】
本体サブアセンブリは、背骨114を含み得、その背中(back)部分112に付着される。背骨114は、電池室114aと、センサカードスロット114bとをさらに含み得る。サブアセンブリは、電池ドア116、吸入口118と、ファンアセンブリ120とをまた含み得る。一部の実施形態において、(留め具101および103以外の)他のパーツは、例えば、ボタン/ガスケット122、(LEDを覆う)トリプルレンズ124、ドーターボード126、およびマザーボード128は、背中部分に装着され得る。センサカードの置換時間表示灯/LED129は、またLED108に追加としても提供され得る。センサデバイスのコンポーネントは、センサデバイスのコンポーネントは、一緒にスナップフィット(snapfit)するように設計され得ることで、設計から実質的な(または全て)のネジ留め部分を排除していることは注目に値する。
【0023】
図3Aに示されるように、マザーボード128は、様々な電気コンポーネントを含み得る。デバイスは、これらのコンポーネントが一緒になって、(本発明の実施形態の一部を実行するために)サンプリングされた食製品の腐敗度/鮮度を判断すること、および他の関連プロセスを実行すること(例えば、低バッテリー)が可能とする。マザーボードは、負および正の電池コンタクト128aと、マイクロコントローラ(図14Aおよび関連して記載された説明参照)128bと、1つ以上のスイッチと、圧電ブザー128c(または他のサウンド/スピーカデバイス)と、LED129と、抵抗器(および他の電気コンポーネント)と、コンデンサと、ダイオードと、トランジスタと、メモりと、機械・電気コネクタ(例えば、128d)とのうちの1つ以上を含み得る。
【0024】
図3Bに示されるように、ドーターボードは、同様または類似のコンポーネントを含み得る。一部の実施形態において、ドーターボードは、負および正の電池/電源コンタクトと、マイクロコントローラと、1つ以上のスイッチ126a(少なくとも1つはボタンユニット122に対応し得る)と、圧電ブザー(または他のサウンド/スピーカデバイス)と、LED108と、抵抗器(および他の電気コンポーネント)と、コンデンサと、ダイオードと、トランジスタと、メモりと、機械・電気コネクタとのうちの1つ以上を含み得る。
【0025】
図4Aおよび図4Bは、ボタンユニット122を示す。これらは、センサデバイスをオンにする(目覚ます)ため、サンプリングされるべき食品のタイプを判断する選択をするため、および食品サンプリング処理を開始することに使用され得る。ボタンユニット122の製造は、ギャップレス(gap−less)デバイスを保証する。具体的には、ボタン部分122aは、例えば、ABS材料を用いて射出成形プロセスによって製造され得る。その後、成形されたボタン部分122aは、次いで、第二の成形ツールの中に挿入され得る。ここで、第二の材料(例えば、熱可塑性エラストマ(TPE))で製造される第二のコンポーネントであるボタンマウント122bは、ボタン部分122aの上に射出成形され、プラスチックとプラスチックとの結合を形成する。この結合によって、ガスケットのような効果が得られ、最終製品からギャップを排除することが可能になり、内部のエレクトロニクスが液体および他の異物(例えば、ほこり/汚れ)から保護される。
【0026】
図5A〜図5Bは、電池室114aおよびカバー116を示す。電池ドアは、当業者には馴染みある任意の公知の方法(例えば、ネジ、スナップフィットなど)を用いて、定位置に保持され得る一方で、本発明の一部の実施形態に従う電池ドアは、非定型の(atypical)スナップフィットの方法を用いて定位置に維持され得る。具体的には、図に示されるように、スナップは、電池ドアを外すための滑る動きと同じ平面にあることが好ましい。ドアを外すために、ユーザはスナップフィットを十分な力で押して、背骨パーツ114に位置する突起部114cが、電池ドア116の係合部分に位置する窪み部(indentation)116aから滑って出て行くようにする。電池ドアは、また、ドアを外す力を付与するのに役立つ握り部分116bを含み得る。
【0027】
デバイスは、都合よく置換可能または再充電可能な電源(例えば、単三(AA)電池)のいずれかで電力供給され得、ローパワー状況をユーザに知らせるために、内蔵ローパワー回路を含み得る。このような回路は、業界で公知であり、本発明の一部の実施形態で使用され得る。さらに、図6に示されるように、デバイスは、電池の挿入を上下逆にしないように、また電池方向プロテクタも含み得る。このような保護は、ローパワー電気回路を介して実行され得るが、本発明の一部の実施形態は、シンプルでコスト効率のよい機械的方法を利用し得る。図示されるように、電池室114aは、突起部114dを含み、この突起部は、電池の正の端子が、正端子にだけと接触することを許容する。したがって、電池室の正の電池端子コンタクトと隣接して電池の負の端子を置いても電気的接触はない。
【0028】
図7は、本体サブアセンブリ104の背骨114の上端の透視図を示す。図示されるように、ファンアセンブリ120は、背骨114の部分104aの中に受けられ得、吸入口118は、部分104bの中に受けられ得る。吸入口118は、突起部118aを含み、ファンアセンブリ120は、部分120aを含み、これらの突起部118aと部分120aとは、それぞれ背中部分112の部分とマザーボード128の部分とに適合する。これは、これらのコンポーネントが最終アセンブリの中で定位置に保持され得る。以上に列挙されたコンポーネントのようなコンポーネントは、センサデバイスの背骨または背中の設計の中に組み込まれ得、こうして、別個のコンポーネントに対する必要性を排除していることは、注目に値する。
【0029】
図8は、ファンアセンブリ120の一実施形態の透視図である。図示されるように、ファンアセンブリは、ファン120bと、ファンマニホルド120cと、ファンカバー120dとを含み得る。ファン120bは、図10に示されるようなリス籠タイプのファンを含む図8A〜図8Cおよび図9A〜図9Cのような代替の構成を含み得る。モータ120eは、ファンマニホルドの裏面で受けられ、当業者に馴染みある任意の方法(例えば、連結部材、接着剤、摩擦フィットなど)でファンマニホルド内に加えられ得る。ファンカバーは、エアをファンアセンブリの中心の中に引き込むために使用される入口120fと、環境にエアを吐き出すために、ファンマニホルド120cの側面に置かれた排出ポート120gとを含み得る。ファンアセンブリの動作は、タービンの動作に類似し得、ファンカバーとマニホルドとの間の(センサカードを含む)空洞を介して大量のエアを移動させ、ファンマニホルドの側面に位置する排出ポートの外に出す。隆起した形態(図示せず)は、排出ポート周りにも追加され得る。その結果、ユーザの手が排出ポートを覆っているときに、触覚を介してユーザに伝え得るためである。他のタイプのエア吸引デバイスも代替(あるいは、冗長のための追加)として、ファンアセンブリに使用され得ることは、注目に値する。例えば、ピストンおよび/またはブラダ(bladder)式のポンプは、デバイスの中にエアを引き込み、センサに通すために使用され得る。
【0030】
エアサンプルと接触する内部パーツは、不活性材料(例えば、ポリプロピレン、またはポリプロピレンと同様の特性を有する材料)から製造されることが好ましいことは、また注目すべきである。ポリプロピレンは、不活性材料であるので、射出成形に適した他の材料(例えば、ABS)より、任意のサンプル臭(すなわち、化学分子および/または生物学的粒子/有機体)を吸収または保持しにくい。したがって、吸入口、センサカードグリル、センサカードバックプレート、ファンカバー、ファン、およびファンマニホルドは、そのような材料から製造されることが好ましい。パーツの残部は、ガスケット材料およびレンズを除いて、別の材料(例えば、ABS)から製造され得る。好ましくは、このガスケット材料は、熱可塑性エラストマから製造され、そして、レンズはポリカーボネートから製造され得る。ABS(または、同様の特性を有する材料)は、その衝撃強さのために、他のパーツに対して好ましい。ポリカーボネートは、その半透明性のために、レンズに対して好ましい。当業者は、例えば、吸入口のような一部のコンポーネントは、またフレキシブルチューブ(flexible tubing)から製造され得ることを理解し得る。
【0031】
図11は、センサカード103を示し、このセンサカード103は、センサ回路ボード103aと、センサバックプレート103bと、センサグリル103cとを含み得る。センサグリルおよびバックプレートは、射出成形プラスチック製品であり得、それぞれは、エアフローのための開口部103d、103eを含む。さらに、センサグリルおよびバックプレートは、連結部材103fを備え、この2つの部品が、互いにネジ留め具なしに、その両者の間にセンサ回路ボードを挟んで付着され得る。握り部分103gも、またグリルカードおよび/またはバックプレート部分の中に、一体化されるように成形され得る(あるいは、それらの部分に付着される)。こうして、センサカードは、本体サブアセンブリの背骨114上にあるセンサカードスロット114bに容易に差し込まれ得、そこから容易に取り出され得る。
【0032】
センサカードは、また、無菌パッケージングを含み得る。このパッケージングは、デバイス内で使用するときに、破られ/開かれるのみである。例えば、本発明の実施形態の一つにおいて、センサカードは、センサカードのグリッド開口部103dとバックプレート開口部103eとの双方を封入するビニール包装を含み得る。穿孔(例えば、穿刺、破砕、開放)デバイスが、センサデバイスのセンサカードスロット内に含まれ得、この穿孔デバイスは103dと103eとの双方の包装を穿刺し、こうして、エアはこれらの開口部を通って流れ得る。好ましくは、103dおよび103eへの覆いは、汚染をトラップしないようにして、完全に取り外される。この点に関して、このようなパッケージング材料は、ユーザによって実質的に取り外され得る。
【0033】
センサカードは、高品質の分析を保証するように使い捨て可能な設計であることが好ましい。図12〜図13に示されるように、センサ回路ボードは、(例えば)表面実装エレクトロニクス向けに設計された単一層(例えば、FR−4)ラミネート回路ボードを備え得、コンタクト107に接触され得る1つ以上のセンサ105を一般的に含み得る。次いで、コンタクトは、(例えば)マザーボード内のエッジコネクタの中で受けられる。一実施形態に従うと、図12に示されるように、フューズ(F1)は、センサ回路ボード(二センサ回路ボードは、図12に示される)の中に含まれ得る。これは、センサカードの変化を示すためであり、使用回数が所定の閾値を超えるとき、フューズは飛び、センサデバイスは動作しなくなる。代替として、EEPROMメモリの使用は、センサカードが期限切れになるときを判断するために使用され得る(以下参照)。
【0034】
図13に示されるように、好ましくは、センサ回路ボードの一実施形態は、1つ以上のセンサデバイス105を有する側を含む。この側は、センサグリル内の開口部を介して吸入口からエアフローを受けるように置かれる。吸入口からのエアは、センサグリル内の開口部103dによって導かれ、1つ以上のセンサ105上で影響を及ぼし、そのセンサ上と周辺とを流れ、バックプレート内に提供された開口部103eを介してセンサカードの外に出る。それから、エアは、ファンアセンブリのファンカバーの入口120fに入り得、エアは、ファン120bによって排出ポート120gに排出される。
【0035】
図14Aは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの例示的な電気システム140の模式回路図を示す。図示されるように、マイクロコントローラ142は、集積回路網を有し、電源144から電力を受ける。スイッチ146は、デバイスの動作のステータス(例えば、オン、オフ、待機中、食品選択(例えば、牛肉、鶏肉、魚、豚肉)、およびエアサンプリング)を制御するマイクロコントローラへの入力を提供する。本発明の一部の実施形態においては、スイッチの各指示が食品タイプを表わすDスイッチは、食品タイプを選択するために使用され得る。本発明の他の実施形態は、任意の食製品(例えば、牛肉、鶏肉、魚、豚肉)に使用され得る独特な(unique)の鮮度アルゴリズムを使用する。
【0036】
図14Bは、マイクロコントローラとファンモータとの間の接続に向けられた本発明の一実施形態の図である。この実施形態において、ファンは、好ましくは直接Vcc(電源)に接続され、このVccは、マイクロコントローラと共有される。電力が印加されると、ファンが回りだす前に、モータは、電源に突発電流シンク(sudden current sink)を生じさせるショートとして機能する。電池は、突発的な電流の大需要に反応するのには遅いので、その結果、電源で電圧低下が起こり、マイクロコントローラで観察される。それゆえ、ファンの起動によって生成されるノイズを低減するために、ソフトスタートルーチンが、マイクロコントローラコードに含まれ得る。
【0037】
ソフトスタートルーチンは、今日一般に使用されている既存のソフトスタートルーチンとは異なる。具体的には、一般のソフトスタートの方法は、衝撃係数変調を伴なう固定周波数起動である。対照的に、本発明で使用される方法は、衝撃係数および周波数変調を使用する。これは、ファンがオン(信号パルスが高い)の時間を約11サイクルから約32サイクルに変調する間、固定された2サイクル(すなわち、所定のサイクル数)にわたって、ファンをオフに保つ(信号パルスが低い)ことによって達成される。オンの時間は、毎32周期(または約32周期)後に、(例えば)6サイクルのインクリメントで変化する。このルーチンは、電圧スイング(swing)を(例えば)0.58V内に減らし、その一方で、電圧修正時間を(例えば)17ms未満に短縮する。図14Cは、ソフトスタートルーチンに対するファン制御信号を示す。
【0038】
さらに別の実施形態において、食品タイプの選択は、所定の選択の一つを「スクロール」するために、ボタンユニット122を繰り返して押すことによって達成され得る。ボタンを押すごとに視覚表示および聴覚表示の一方または双方が、特定の選択がなされたことをユーザに知らせるために、提示される。このように、ボタンを1回押すと、デバイスは、全てのLEDを1回点滅し得、および/または圧電ブザーによって「ビープ音」を1回与え得て(例えば、鶏肉の選択)、もう1回ボタンを押すと、全てのLEDは2回点滅し得、および圧電ブザーは、ビープ音を2回発し得(例えば、牛肉の選択)、以下同様(例えば、第三の選択に対し、3回の点滅/ビープ音、第四の選択に対し、4回の点滅/ビープ音)である。ボタンを長時間(例えば、約1秒または約2秒より長く)押すことが、テストシーケンスが活性化し得る。
【0039】
マイクロコントローラは、センサデバイスの制御/動作プログラムを格納するために、メモリを含み得る(メモリは、また別個にも提供され得る)か、あるいは動作/制御プログラムは、センサデバイスの回路網の中に「ハードワイヤド(hard−wired)」され得る。マイクロコントローラおよび/またはマザーボードは、センサカード内の1つ以上のセンサの1つ以上の電気特性(および/またはセンサデバイスおよびセンサカードの他のパラメータ)を測定するための回路網を含み得る。代替として、センサデバイスは、カードパラメータなどを追跡し続けるために、メモリカードおよび/または更新されたマイクロプロセッサ(例えば、コンパクトフラッシュ(登録商標)、メモリスティック、SDメモリ、スマートメディアなど)を受け入れる個別のメモリカードポートを含み得る。センサデバイスは、センサデバイスのマイクロコントローラ、センサカード、および/またはメモリに情報を通信する1つ以上の通信ポート(例えば、USB、赤外線、シリアル、無線周波数、パラレル、SCSI、ファイアワイヤなど)をまた含み得る。したがって、マイクロコントローラは、1つ以上のLED108と、聴覚出力デバイス128c(例えば、スピーカ、圧電ブザー)と、ファン120(および/または他のエア移動デバイス)の動作とを制御し得る。センサカード103aは、電気コンタクト107を介して、マイクロコントローラと通信する。その結果、マイクロコントローラが、センサカード上に提供される1つ以上のセンサ105の出力を受信する(そして、このような出力を格納し得る)。
【0040】
マイクロコントローラおよび/またはセンサカードのメモリは、一般的な動作または特定の食製品のために、またデバイス用のアルゴリズム情報を提供し得る。このような情報は、(例えば)EEPROM148、または任意の他のタイプのメモリストレージを介して提供され得る。EEPROMは、使用する回数、利用の継続時間、および/またはカードと関連する他のパラメータをログするためにもまた使用され得る。さらに、I2CまたはSPIバス(あるいは任意の他のデータ通信バス)は、マイクロコントローラおよびEEPROMの中に含まれ、その両者間の通信をサポートし得る。
【0041】
特定の順序でセンサデバイスをアセンブリする方法は、多数あり得るが、図15は、本発明の一実施形態に従う一つの特定のアセンブリ順序の概観を示す。本図は、アセンブリ/テストの3つのレベルを示す。レベルIは、センサ回路ボードのアセンブリ/テストと、マザーボードのアセンブリ/テストと、ドーターボードのアセンブリ/テストとに対するサブコンポーネントレベルである。レベルIIは、センサデバイスの主コンポーネントのアセンブリであって、センサカードのアセンブリと、本体サブアセンブリのアセンブリとである。レベルIIIは、センサデバイスのアセンブリであり、本体サブアセンブリセンサカードスロットの中にセンサカードを挿入すること、およびノーズカバーである。この点において、本体サブアセンブリのアセンブリは、
(1)背中部分の中に置かれるボタン/ガスケットと、
(2)ボタン/ガスケットの上に置かれるトリプルレンズと、
(3)トリプルレンズの上に置かれ、ドーターボードがネジを緩める背中のボス(boss)に整列されるドーターボードと、
(4)次いで背中の中に置かれ、マザーボードがネジを緩める背中のボスに整列されるマザーボードと、
(5)アセンブリされるファンと、ファンマニホルドと、ファンカバーとからなるファンアセンブリと、
(6)ファンマニホルドにアセンブリされるモータと、
(7)背中にあるレールのガイドを介して定位置に置かれるモータが取り付けられたファンアセンブリと、
(8)背中のガイドスロットを介して定位置に置かれる吸入口と、
(9)背中とそれに今では取り付けられたコンポーネントに、背骨の中のそれぞれの開口部を通ってガイドされるマザーボード上の正および負の電池バネ接触(図示せず)で、取り付けられる背骨とそれに今では取り付けられたコンポーネントと、
(10)背中にネジ止めされると、
(11)挿入される電池と、
(12)定スライドして、定位置に入る電池ドアと
を含み得る。
【0042】
センサカードのアセンブリの特定のものに関して、滅菌環境が維持され得るように自動化設備を用いて、アセンブリされ得る。滅菌環境は、アセンブリ中および使用前に、センサが汚染されないようにするために好ましい。このような自動化設備を用いて、複数のセンサ回路ボードが、大型パネル(エッジで一緒に付着された複数のセンサ回路ボード)から製造され得る。パネルは、例えば、蒸気気相デグリーザ(degreaser)を用いて洗浄される。個々のセンサ回路ボードは、次いでパネルから取り外され得る。
【0043】
アセンブリパレットは、複数のセンサバックプレートコンポーネントを受けるために機械加工され得る。空洞は、コンポーネント(例えば、バックプレート)が間違った方向に向き得ないように、アセンブリパレットと一緒に含まれ得る。例示的なアセンブリパレットは、約8インチ×約15インチであり得、これは、自動化回路テスト用のGenRad,Inc.テストシステム(すなわち、ATE、自動化テスト設備)の中にロードするサイズに相当する。対応するボードパレットは、単一化されたセンサ回路ボードを受ける空洞を含み得、センサ回路ボードがボードパレットの中に正しい方向でアセンブリされることを保証するための空洞/部材(例えば、ボード上に非対称角度付きエッジ形態)もまた含み得る。ボードパレットは、任意の設備制約および妥当なリフト重量が許容し得るのと同程度に大きいものであり得る。次いで、ボードパレットは、ボードパレットフィーダトレイの上に置かれ得る。
【0044】
グリルパレットは、センサグリルパーツでロードされ得る。他のパレットと同様、グリルパレットは、センサグリルパーツがグリルパレットで不適切な向きに置かれ得ないように、特定の空洞をともなって機械加工され得る。グリルパレットは、任意の設備制約および妥当なリフト重量が許容し得るのと同程度に大きいものであり得る。次いで、満たされたグリルパレットは、グリルパレットフィーダトレイの上に置かれ得る。
【0045】
機械の視覚を用いて、例えば、センサカードは、次いで、センサバックプレートでセンサ回路ボードを整列させてアセンブリされ得る。グリルパレットからの各グリルパーツは、次いで、アセンブリパレットの対応するバックプレートおよび回路ボードアセンブリの中に、スナップされ得、これによって、センサカードは完成する。完成すると、アセンブリパレットは、機械の外に移送される。特定されるテスト要求に応じて、アセンブリパレットは、自動化テスト用のGenRad,Inc.テストステーションの中にロードされ得るか、あるいは、アセンブリパレットは取り置かれ、そこでオペレータが手動で(例えば、抵抗測定器を用いて)品質管理のために、所定の数のアセンブリの抵抗をテストし得る。
【0046】
センサカードがアセンブリされた後、このセンサカードは、マザーボード128(図3Aのアイテム128dも参照)上のエッジボードコネクタ158(図14参照)と、物理・電気的コンタクトを確立するために、スロット114bで本体サブアセンブリの中に挿入され得る。具体的には、センサカードは、吸入口118からのエアフローを受け、ファンアセンブリ120のファンカバー120dの入口120fの中にエアフローを排出するように置かれる。これは、センサアセンブリ内のセンサがエアフローに暴露されることを可能にする。背骨の窪みは、センサカードの取り外しを容易にするために使用され得る(例えば、成形された窪み)か、あるいはセンサカードの左側と右側との双方に背骨に窪みによって置き換え、または増やされ得る。さらに、(既に開示されたように)握り部分103gは、デバイスからカードを引き抜くときに、ユーザが握るために良好な表面を与えるように使用され得る。タブの形態は、センサカードの取り外しを容易にするために、センサカードのバックプレートおよびグリルに、また含まれ得る。
【0047】
本発明の一部の実施形態において、電池室に電池を適切に置いた後、デバイスは目覚め、センサデバイスがパワーダウン状態(電池室に電池なし/低電池)から、あるいはスリープ状態から目覚めたかどうかを判断するために、システムチェックを実行する。デバイスがパワーダウン状態のために目覚めさせられる場合、デバイスは設定手順を動作し、それは、スリープからの割り込みに目覚め、および1つ以上(あるいは全て)の周辺機器をローパワー状態に設定することが可能になる。
【0048】
デバイスは、次いで、電力の引き出しを最小にするために、スリープ状態に置かれ得る。スリープ状態において、マイクロコントローラは、ボタンユニットが押されたかどうかを判断するために、ボタンユニットをモニタする。したがって、ボタンが押される(および/または適用可能な場合、キー/Dパッドの他のキーが動かされる/押される)とき、デバイスは、目覚め、格納された動作プログラムの(マイクロコントローラによる)実行を開始する。プログラムは、現在目覚めているのは、キー/ボタンを押したこと(上記参照)によるものであることを検証することが好ましい。一旦キーが押されたことが検証されると、デバイスは、ボタンの選択された位置(例えば、サンプリングされる食製品のタイプ)を判断し得、サンプリングプロセスが開始される。各食品タイプは、食品のタイプに対応する個々のボタンを押すこと(マルチボタンの実施形態において)によって、あるいは単一のボタンユニットを押して、食品カテゴリーのリストをスクロールすること(図示された実施形態)によって選択され得る。ここで、特定の選択の視覚的および/または聴覚的確認が提示され得、その選択は、(例えば)LCD(またはLED)ディスプレイ(図示せず)に表示され得る。代替として、アルゴリズムが同じアルゴリズムで、あらゆる食品タイプに対して、食製品の鮮度を判断し得る場合の実施形態においては、食品タイプの選択は一切必要ではない。
【0049】
サンプリングされた食製品近傍から集められたエアがセンサカード内のセンサを横切って送風された後、マイクロコントローラは、1つ以上のアルゴリズムを介して、その1つ以上のセンサの1つ以上の電気特性(例えば、抵抗、容量)の変化によって、「腐敗」分子/粒子レベル(すなわち、鮮度)を判断する。
【0050】
本発明の実施形態は、センサカード内の単一のセンサのみを用いて動作し得るが、複数のセンサが使用されることが好ましい。一部の実施形態において、少なくとも4つのセンサが、3つの食品ステータス(新鮮、腐敗近し、腐敗)のシステムに対して使用される。このようなシステムにおいて、全部のセンサが、3つの食品状態の整数の倍数に等しくないのが好ましいことであり得る。例えば、センサの数が全部で、6、9、12、15(など)となることを避けることが好ましい。しかしながら、本発明の他の実施形態は、6、9、12、および15のセンサ(すなわち、3の倍数)を含み得る。
【0051】
サンプリングされた食品の鮮度を判断するために、本発明の実施形態の一部に従って、様々なアルゴリズムが、状態センサの抵抗変化とともに使用され得る。このようなアルゴリズムは、ピーク高さ、ベースラインシフト、特異形状(unique shape)アルゴリズム、またはこれらの組み合わせを含み得る。1つのアルゴリズムは、1つまたは全てのセンサで、あるいは異なるセンサに対して別個のアルゴリズムタイプが使用され得る。(例えば)減算および相対比を含む他のアルゴリズムは、アクティブセンサおよび基準センサを典型的には必要とする。さらに、複数のセンサを用いて、神経ネットワークアルゴリズムおよび指紋アルゴリズムを含むさらに他のアルゴリズムが、使用され得る。
【0052】
ベースラインシフトアルゴリズムの例が、図15Bに示される。この例において、センサの電気特性のベースラインシフトが電気特性のピーク値の半分より大きいとき、テストされた食製品は、腐敗されたものと考えられ得る。図15Cは、ベースラインシフトアルゴリズムの別の例を示す。この例において、ベースラインシフトは、ノイズに対するシフトの比の観点から測定される。図示された実施形態において、電気特性のベースラインシフトは、ノイズレベルの3倍を上回る場合、テストされた食製品は、腐敗している。
【0053】
図15Dは、特異形状アルゴリズムの例を示す。センサは、電気特性に、プラトーがないこと、および/またはベースライン値の過度の低下という特異形状を示し得る。図15E〜図15Gは、減算アルゴリズムに関連する3つのグラフを示す。ここで、2つのセンサの電気特性が測定され、次いで、一方のセンサの結果が、他方のセンサの結果から減算される。図15Hは、相対比アルゴリズムの結果のグラフである。ここで、電気特性のピーク値の比は、所定の設定比(例えば、1)と比較される。このようなアルゴリズムにおいて、比が1より大きい場合、テストされた食製品は腐敗したと指示され得る。
【0054】
図15I〜図15Jは、調整(conditioning)プロセスを示す図である。このようなプロセスにおいて。センサは、そのセンサの製造中に(例えば、センサ材料をセンサ上で乾燥する前に)、腐敗粒子/分子/細胞に暴露される。図示されるように、図15Iに示される調整されたセンサは、(図15Jに示されるセンサ結果とは対照的に)、新鮮な鶏肉を腐敗した鶏肉と区別し得る。
【0055】
図15Kは、ピーク高さアルゴリズムの使用を示す図である。このようなアルゴリズムにおいて、テスト中に見出された電気特性の最大値が閾値より大きい場合、このテストされた食製品は、腐敗している。
【0056】
マルチセンサの配列において、センサに対する1つ以上の電気特性のベースライン値、ピーク値、およびベースシフト値は、食品鮮度を判断するために、収集され、比較され得る。したがって、センサデバイスによって示される究極の最終結果は、サンプリングされた食品の特定のステータス/状態(すなわち、鮮度)を生じるセンサの数に依存する。各センサの結果は、パーセンテージに基づき得る「投票システム」を表わし得る。例えば、50%を超えるセンサが、一つの特定の条件(腐敗、腐敗近し、または新鮮)を判断する場合、その条件がテストの最終結果/確認事項となり得る。
【0057】
本発明の一つの特定の実施形態において、センサの1つ以上の電気特性に対するベースライン値、ピーク値、およびベースシフト値を用いて、1つのアルゴリズムが、複数の食品タイプに対する食品鮮度を判断するために使用される(例えば、牛肉、鶏肉、魚、豚肉に対して、1つのアルゴリズム)。このような電気特性は、(例えば)抵抗および容量のうちの少なくとも一方を含む。したがって、センサデバイスのこの実施形態に対する動作制御プログラムは、図16A〜図16Eに示される流れ図に従って動作する。ボタンユニット122が押されると、センサデバイスが「目覚め」、食品鮮度テストを開始する。ボタンが押されたことは、制御プログラムによって感知される(1602)。それは、ローリング(rolling)/シーケンシャルライト(sequential light)シーケンス(1604)の開始を可能とする(図17)。ローリングライトシーケンスの間、各センサ(図示された実施形態においては4つのセンサ)に対する1つ以上の電気特性に対するベースライン値は、ゼロ(0)に設定される(1608)。遅延1606も、また起こり得る。センサの現在のベースライン値が得られる(1610)。図示されるように、単一の値が得られ得るが、各センサに対して複数回の測定が採られることが好ましく(例えば、5回)、次いで、平均化され(1612)、平均化を実行する前に、遅延が生じ得る(例えば、500ms)。これらの値は、次いで、一次的または恒久的メモリ(例えば、マザーボード、ドーターボード、および/またはセンサカード)に格納され得る。
【0058】
ファンモータが、次いで、スイッチオンにされ(1614)、センサカードによる分析のためのエアのサンプルを入手する。センサデバイスのノーズは、食品の部分の上に保持される。好ましくは、センサデバイスのノーズ断面での吸入口の入口は、食品の表面から約0.125インチと約6インチとの間に置かれ、より好ましくは約0.125インチと約3インチとの間に置かれ、最も好ましくは約0.125インチと約0.50インチとの間に置かれる。
【0059】
ファンは、センサが十分にエアフローに暴露されることを保証するために、所定の期間にわたって、スイッチオンされる(1616)。この期間は、2〜30秒の間であり得るが、より好ましくは約5〜20秒の間であり得、最も好ましくは約14秒であり得る。その後、ファンはオフにされる(1618)。次いで、各センサの1つ以上の電気特性に対するピーク値が入手される(1622)が、好ましくは、分析は、ファンがオフにされた時点からの遅延(1620)後にのみ起こる。ベース値と同様に、各センサのピーク値の複数回の測定(例えば、5回)が得られ得る。その後、対応する電気特性の平均ピーク値が、各センサに対して取得される(1624)(平均化の前のわずかな遅れ、例えば、500msが生じ得る)、この値は、次いで、(一時的または恒久的)メモリに格納され得る。ローリングライトシーケンスは、次いで無効にされ(1626)、長い聴覚ビープ音が鳴らされ得る。
【0060】
電気特性は、センサそれ自体、または他の電気コンポーネントと組み合わされたセンサのいずれかの任意の測定可能な電気特性を備え得る。例えば、センサの抵抗および容量が判断され、ベースライン値、ピーク値、およびベースシフト値を判断し得る。
【0061】
例えば、マザーボード(またはドーターボード)上に、センサカード上の各センサに対する測定コンデンサが存在する。測定コンデンサは、低い温度係数(COGまたはNPOのセラミックタイプ)に基づいて選択され得る。コンデンサは、最初に出力ピンでコントローラによって充電される。一度、フルにパワーレベルまで充電されると、出力ピンは、入力として高インピーダンスモードに切り替えられる。次いで、ピンは、センサカード上のセンサに接続されるキャップの充電をモニタする。センサは、測定コンデンサに対して接地するための放電経路として機能する。センサの電気特性(例えば、抵抗および容量)が、電流の流れを決定するので、それゆえ、測定コンデンサの全放電時間に影響する。放電時間は、マイクロコントローラがコンデンサピンの電圧を(例えば、16ビットタイマを使用して)モニタすることで、正確にモニタされ得る。このような方法は、また、アナログデジタル変換に使用され得る。
【0062】
ここで、ファンがオフにされ、好ましくは、全てのLED108が点灯される(1628)。ユーザは、テストされている食製品からセンサデバイスを抜き、ボタンを再び押して(1630)、ローリングライトシーケンスを有効にし(1632)、センサカード内からエアを浄化する。エアは、ある期間(約1秒と約5秒との間、好ましくは約3秒)にわたってファンモータをオンにすることで浄化される(1634、1636)。その後、ファンはオフにされる(1638)。遅延(1640)が(約2秒と約10秒との間、好ましくは約8秒)生じる。ここで、1つ以上の電気値に対するベースシフト値は、各センサに対して得られ(1642)、次いで、平均化される(1644)。次いで、また、その値は、(一時的または恒久的)メモリに格納され得る。次いで、ローリングライトシーケンスは、無効にされる(1646)。
【0063】
次いで、テストされた食製品の鮮度は、図16Dに示されるように、各センサに対して、1つ以上の電気特性(例えば、抵抗および/または容量)のベースライン値、ピーク値、およびベースシフト値を比較することによって判断される。各結果(すなわち、赤:腐敗、黄:まだ新鮮だが、腐敗近し、および緑:新鮮)に対する各センサの結果のそれぞれに対するカウンタが、ゼロ(0)に初期化される。ステップ1648は、1回のテストに対し、最初に1回だけ行われ、次いで、各センサに対し、流れ図の1650と1690との間のステップが(中間結果に依存して)行われ得る。換言すれば、ステップ1650〜1690が、実質上全て(好ましくは全て)のセンサに対して評価されるまで、ステップ1692〜1699は行われない。
【0064】
したがって、各センサに対し、ベースシフト値がベースライン値以下であるかどうかについて判断がなされる(1650)。真の場合、ピーク値が、定数(一実施形態において、この定数は約1.0078である)で乗算されたベースライン値未満であるかどうかについて判断がなされる(1652)。真の場合、緑カウンタが、1つ進む(1654)。偽の場合、ピーク値が、ベースシフト値以下であるかどうかについて判断がなされる(1656)。真の場合、赤カウンタおよび黄カウンタが、1つ進む(1658)。偽の場合、ベースシフト値が、ベースライン値未満であるかどうかについて判断がなされる(1660)。真の場合、緑カウンタが、1つ増加する(1662)。偽の場合、ベースシフト値からベースライン値を減算して得られた結果の値が、ピーク値からベースライン値を減算し、その総計を定数(この実施形態において、約0.75)で乗算して得られた結果の値より大きいかどうかについて判断がなされる(1664)。真の場合、赤カウンタおよび黄カウンタが、1つ増加する(1666)。偽の場合、ベースシフト値からベースライン値を減算した結果に定数(この実施形態において、約2)を乗算して得られた結果の値が、ピーク値からベースライン値を減算して得られた結果の値より大きいかどうかについて判断がなされる(1668)。真の場合、黄カウンタが、1つ進む。偽である場合、緑カウンタが、1つ進む。
【0065】
(1650)での判断が偽の場合、ピーク値が、別の定数(この実施形態において、約0.9922)で乗算されたベースライン値より大きいかどうかについて判断がなされる(1674)。真の場合、緑カウンタが、1つ進む(1676)。偽の場合、ピーク値が、ベースシフト値以上であるかどうかについて判断がなされる(1678)。真の場合、緑カウンタが、1つ進む(1680)。偽の場合、ベースシフト値からベースライン値を減算して得られた結果の値に定数(この実施形態において、約2)を乗算した結果が、ベースライン値からピーク値を減算して得られた結果より大きいかどうかについて判断がなされる(1682)。真の場合、赤カウンタと黄カウンタとの双方が、1つ進む(1684)。偽の場合、ベースシフト値からベースライン値を減算して得られた結果の値に定数(この実施形態において、約3)を乗算した結果が、ベースライン値からピーク値を減算して得られた結果以上であるかどうかについて判断がなされる(1686)。真の場合、黄カウンタが、1つ進む(1688)。偽の場合、緑カウンタが、1つ進む(1690)。
【0066】
上述のように、以上のプロセス(ステップ1650〜1690)は、センサのそれぞれに対して行われる。全てのセンサに対し、結果が判断された後に、センサデバイスは、2回の短いビープ音と、1回の長いビープ音を出すか、あるいは、ビープ音/ブザー音、LED点灯などの何らかの他の配列である(1691)。したがって、四センサシステムにおいて、赤カウンタが2以上である場合(1692)、赤色LEDライト108が点灯し(1693)、食製品は腐敗している。赤カウンタが2未満である場合、黄色カウンタが2以上であるかどうかについて判断がなされる(1694)。真の場合、黄色LEDライト108が点灯し(1695)、食品はまだ新鮮であるが、腐敗に近づいている。黄カウンタが2未満である場合、緑LEDライトが点灯し(1696)、食品は新鮮である。LEDのうちの1つが、テスト結果を表示して点灯された後に(好ましくは、約2秒と約20秒との間)、センサデバイスは、スリープモードに入り(1697)、そして、このプロセスは、再度開始され得る(すなわち、新たな食製品をテストするために、あるいは同じ食製品のテストを再び行うために、図16Aに戻る)。
【0067】
図18は、上述した四センサシステムに対して考えられる結果を示す表である。示されるように、G投票(緑)は、サンプリングされた食品が新鮮であるという結果を表示し、Y投票(黄)は、サンプリングされた食品が腐敗に近づいているという結果を表示し、そして、R投票(赤)は、サンプリングされた食品が腐敗しているという結果を表示する(投票は、上記で検討されたような各状態に対するカウンタによって追跡される)。このように、この実施形態に従うと、3つ以上のセンサが、特定の結果を表示する場合(すなわち、過半数)、この結果は、視覚および/または可聴手段(例えば、新鮮に対して緑色LED、腐敗近しに対して黄色LED、および腐敗に対して赤色LEDの発光)により、食品センサデバイスによって最終的に表示される。2つの鮮度状態で同数に割れた場合、より悪い食品品質が選択される。例えば、2つのセンサがこの食品は腐敗していると表示し、2つのセンサがこの食品は新鮮であると表示する場合、このシステムは、腐敗のLED/音を提示する。
【0068】
このように、四センサシステムで、三鮮度ステータス結果のシステムにおいて、常に少なくとも2つのセンサが同じ結果を表示する。表に示されるように、15の考えられるセンサ結果のうちで、6つは、サンプリングされた食品が腐敗しているという最終結果で終了し、6つは、サンプリングされた食品が腐敗に近づいているという最終結果で終了し、3つのみが、サンプリングされた食品が新鮮であるという最終結果で終了する。他の実施形態は、5以上のセンサに対する同様の投票スキームを含み得る。
【0069】
図17は、ローリングLEDライトシーケンスの一例を示す。図示されるように、タイマが開始される。特定色のLEDライトが、短期間(約0.2秒〜約1秒の間)にわたってスイッチオンされ、次いでスイッチオフされ、続いて、第二の色のLEDライトがスイッチオン/オフされ、以下同様である。(一実施形態において)LEDは、物理的に一つずつ置かれるので、「ローリング」点灯効果が生じる。これは、所定の期間(例えば、約5秒と20秒との間)にわたって生じ得、鮮度結果がマイクロプロセッサによって判断されるまで続くように、一般的に設定される。
【0070】
別の実施形態において、以下のアルゴリズムが、単一または複数のセンサ配置のいずれにおいても使用され得る(複数のセンサは、上述された実施形態においてのように投票システムを含み得る)。したがって、各センサに対し(あるいはそのセンサに対し)、電気特性のピーク値が、ベースライン値の約103%より大きい場合、サンプリングされた食品は、腐敗していると考えられる。この閾値は、1グラム当たり約1000万のコロニ形成ユニット(cfu/g)のバクテリアレベルとして規定され得る。電気特性のピーク値が、ベースライン値の101%より小さい場合、サンプリングされた食品は、新鮮であると考えられる。電気特性のピーク値が、ベースライン値の101%以上で、かつベースライン値の103%以下である場合、サンプリングされた食品は、まだ消費可能であるが、腐敗に近づいていると考えられる。これに合わせて、結果がLED(すなわち、緑:新鮮、黄:腐敗近し、および赤:腐敗)によって表示され得る。
【0071】
センサデバイスは、ユーザからの誤った入力を無視するように、有利に設計され得る。例えば、分析開始後の任意のとき(例えば、食品選択後)に、ユーザが選択ボタンを押した場合、そのアクションは、回路によって無視される。ユーザが、食品選択ステップでのボタンへの圧力を解放しない場合、そのボタンは解放されたかのように、残りのステップが実行され得る。しかしながら、本発明の一部の実施形態において、ユーザが別の測定(この測定は、分析サイクルが完了するまで行われないことが好ましい)に取り掛かるために、ユーザは、ボタンを再度押す前に、そのボタンをまず解放する。
【0072】
本発明の一部の実施形態において、保管中にボタンが不注意に押され、押されたままになった場合、サイクルは、1回のみ実行され、次いで電源は遮断される。デバイスは、またセンサカードなしで動作しないように、あるいはそのデバイスに期限切れのセンサカードを挿入しても動作しないように設計され得る。この点に関して、警告状況が確立されるとき、例えば、内部回路網によって測定された抵抗が、一定の値を超える(すなわち、センサカードが期限切れである)とき、ユーザにサンサカードを置換するように通知するために、LED129は点灯し得る。さらに別の実施形態において、センサヘッドは、公知の抵抗器を組み込むことによって、シリアル化され得る。
【0073】
本発明の一部の実施形態において、食品鮮度を判断するために使用されるセンサは、抵抗(または他の電気)特性を有する検出材料を備え得る。具体的には、食品腐敗の指標となる粒子/分子を有するエアフローに暴露されると、センサの電気特性が変化する(例えば、ベースラインに対して減少/増加する)。このようなセンサは、業界で公知である利用可能な商品アイテム(例えば、セラミックチップコンデンサ)を備え得る。例えば、検出材料は、導電性材料を含むインプリントポリマまたは有機被膜(organic coating)であり得る(例えば、カーボンブラックポリマレジスタ、カーボンブラックでインプリントされたポリマ)。Lonergranらの「Array−Based Vapor Sensing Using Chemically Sensitive, Carbon Black−Polymer Resistors」、Chemistry of Materials、8:2298−2312(1996)を参照のこと。この文献の開示全体は、本明細書に、参考として援用される。
【0074】
公知の抵抗変化センサが使用され得るが、本発明の一部の実施形態は、例えば、セラミックコンデンサで使用する改善された抵抗変化材料を有するセンサに、ならびにそのような材料を製造する新たなプロセスに、およびそのような材料からセンサを製造する新たなプロセスに向けられる。したがって、新たなセンサは、基板上に堆積される新たな検出材料から形成され得る。この基板は、その基板の両側に提供された導線を有する。
【0075】
一実施形態において、電気特性が変化する材料は、約35重量パーセントと70重量パーセントの間のポリアニリンと、約5重量パーセントと25重量パーセントの間のカーボンと、約15重量パーセントと86重量パーセントの間の硫酸(または匹敵する酸)とを備える。より好ましくは、この材料は、約45重量パーセントと60重量パーセントの間のポリアニリンと、約10重量パーセントと20重量パーセントの間のカーボンと、約25〜60重量パーセントの間の硫酸とを備え得る。最も好ましくは、この材料は、約56重量パーセントのポリアニリンと、約14重量パーセントのカーボンと、約30パーセントの硫酸とを備える。これらの量に加え、これらの成分をより容易に結合し、セラミック基板にその混合物を付与するために、これらの成分は、溶媒で結合されることが好ましい。その目的のために、約100〜500部(part)の溶媒(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、イソプロパノール(IPA)、ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)、IPA/水系など)が、より好ましくは約100〜300部の溶媒が、最も好ましくは約200部の溶媒が使用され、材料の溶液を生成し得る。一部の実施形態において、粒子サイズの制御が望ましく、業界で公知のポリマバインダもまた使用され得る。好ましくは、粒子サイズは、100ナノメートル未満であるべきである。
【0076】
本発明の一部の実施形態において、最初に、ポリアニリンが溶媒中に溶解または懸濁され、所定期間にわたって超音波に晒される。この所定期間は、約5分と約30分との間であるが、好ましくは約10分と約20分との間であり、最も好ましくは約15分である。次いで、酸が溶液に加えられ得、一緒に混合され得る。最後に、カーボンが加えられ得、その結果得られた混合物は、所定期間にわたって追加の超音波混合に(好ましくは)晒され得る。この所定期間は、約5分と約30分との間であるが、好ましくは約10分と約20分との間であり、最も好ましくは約15分である。好ましくは、各使用(すなわち、セラミックへの付与)前に、この混合物は、同様または類似の期間にわたって、超音波混合に晒される。標準的な研究用および/または産業用の混合、移送、超音波、および封じ込め(containment)設備が、この材料を製造するために使用される。
【0077】
超音波混合の直後に、この混合物は、セラミック基板/コンデンサ上に堆積され得る。好ましくは、混合物を付与する直前に、(例えば)蒸気気相脱脂によってセラミック基板は完全にクリーンにされる。しかしながら、プラズマクリーニング、イソプロピルアルコールで表面を手で拭くことなど他のクリーニング方法も使用され得る。
【0078】
セラミック上に施される混合物の体積は、約0.25マイクロリットルと2マイクロリットルとの間で、好ましくは約0.50マイクロリットルと1.50マイクロリットルとの間で、最も好ましくは約1マイクロリットルであり得る。一部の実施形態において、付与される混合物の量は、特に重要である。なぜなら、可変電気特性の可能な材料の量が、一般にセンサの初期抵抗値、およびその結果得られたセンサが抵抗/容量(すなわち、1つ以上の電気特性)の変化をどの程度容易に判断し得るかを決定付けるからである。
【0079】
混合物は、例えば、エーロゾルとしてスプレイすることで、この材料が導線を覆うようにして、セラミック基板上に堆積される。代替として、混合物は、基板のアレイの上に、または(対応する導線を有する)大きな基板の上に注がれ得、次いで、手または機械のいずれかで、個々のセンサ基板に分割され得る。また、材料は、基板のコーティング、ディッピング、サブマージョン(submersion)、スタンピング、または静電堆積によっても基板に付与され得る。溶液は、基板の上への溶液の量を制御して付与するために、手動または自動マイクロピペット方法を用いて付与され得る。これは、例えば、滴(drop)を付与し、溶媒を蒸発(evaporate)できるようにし、次いで、(必要ならば)追加のセンサ溶液を付与することによる。
【0080】
本発明の一部の実施形態において、センサは抵抗ドリフトを減衰するように調整される。通常、時間経過とともに、センサの抵抗は増加し、この状態は「ドリフト」として知られている。ある程度の期間が経つと、抵抗は、本発明の実施形態に使用できない点に達する。そのため、出願者らは、アンモニアガス、アミン(例えば、アンモニアの誘導体)、および/または腐敗食品蒸気のうちの少なくとも一つに、このセンサを晒す(乾燥の前または後のいずれか)によって、このセンサのドリフト状態を減衰させ得ることを見出した。具体的には、このセンサを所定期間にわたってアンモニアガスに暴露した後、このセンサの抵抗は、上昇する。次いで、抵抗は、時間経過とともに減少する。この減少は、上方へのセンサ抵抗のドリフトに対抗する。こうして、センサの保管/保存寿命は、延び得て、一部の実施形態においては、劇的に延び得る。
【0081】
したがって、好ましくは、所定の乾燥時間の後、新たなセンサは、約数秒と1分との間にわたって、より好ましくは約数秒と30秒との間にわたって、そして、最も好ましくは約10秒にわたって、アンモニアガスに暴露され得る。所定期間の乾燥時間は、好ましくは約1時間〜約10時間の間、より好ましくは約3時間〜約8時間の間、そして、最も好ましくは約7時間である。
【0082】
基板に付与された後、溶媒は、導線にわたる導体検出材料の薄膜を残して、蒸発する。溶媒が蒸発した後、ポリマ被膜もセンサ材料に付与され得る。これは、導電材料と同様または類似の方法で付与される。一実施形態において、ポリマ被膜は、新たな導電性材料と混合され得、この導電性材料と一緒に(すなわち、ポリマ/溶媒溶液)付与され得る。異なる初期およびテストサンプル電気特性値をもたらすために、金、銀、および銅を含む他の材料も、導体/センサ材料の実施形態で使用され得ることを当業者は理解する。例えば、典型的には、この新たな発明の実施形態に従う材料センサを用いると、汚染物質への暴露前に、薄膜は、約1kΩと約1000kΩとの間、より好ましくは約50kΩと約500kΩとの間、最も好ましくは約50kΩと約100kΩとの間の抵抗を有する。
【0083】
本発明の一部の実施形態において、センサ基板の寸法は、センサの初期抵抗値においても、また影響を与え得る。例えば、同じ幅と長さとを有するセンサは、所与の厚さに対し、同じ初期抵抗を有する。その点に関して、小さな幅/長さ比を有するセンサは、典型的には、開回路になる前に、短範囲の分解能(resolution)を含む。しかしながら、大きな幅/長さの比を有するセンサは、貧弱な分解能を有する。したがって、本発明の一部の実施形態においては、1に近幅/長さ比を有することが好ましい。
【0084】
さらに、幅に長さを乗じた面積も、センサ材料が所与の抵抗を達成するのに要求されるセンサ材料の量に対して影響を与える。基板が小さくなるにつれ、一般的に、検体対センサの比は一般に大きくなり、それゆえ、感度もより高くなる。したがって、基板としてSMTコンデンサを使用することが好ましい。なぜなら、このような基板は、容易で安価に大量生産され得、約0.75と約1.25との間の幅/長さ比で、好ましくは約1(例えば、約0.875)の比で利用可能であり得、良好な分解能での小面積を含む。さらに、典型的な少量の容量のは、センサ信号からのノイズをフィルタリングするのに役立ち得る。
【0085】
本発明のデバイスは、産業の場にも軍需の場にも使用され得、温度履歴に基づく腐敗タイムラインを予測するために、温度センサおよびアルゴリズムをまた組み込んで適用され得、こうしてさらなる精度アップが可能になる。
【0086】
このセンサデバイスの他の実施形態は、落下および他の衝撃に耐える堅牢(ruggedized)筺体、防水または耐水筺体、時計機能性および/またはアラーム機能性、デジタル読み出し/ディスプレイ、湿度センサ、(センサ回路ボード、マザーボード、およびドーターボードのうちの1つ以上に提供された)温度センサ(これはレーザガイドを有する、あるいは有しないIR温度測定能力を含み得る)を含み得る。NPO−COGコンデンサも、また使用され得、これによって、より低い温度係数が達成され、温度変化の測定変動を減らすのに一助となる。さらに、1つ以上の追加直列レジスタが、ESD/EMIからのサージ電流を減らすために、センサとI/Oピンとの間の信号経路に対して使用され得る。I/Oがスリープ中に入力状態に設定されるとき、内部プルアップレジスタは、外部プルアップレジスタに対する必要性を減らすことを可能にし得る(プルアップは、フロートピンを排除する一助となる。フロートピンは電力消費をより多くする結果となり得る)。また、テストパッドは、回路内テストおよび回路内プログラム用のマザーボードおよびドーターボードに含まれ得る。
【0087】
当業者は、本明細書に記載された特定の手順の均等物を、ルーチンに過ぎない実験を使用して、認識し、あるいは確認できる。このような均等物は、本発明の範囲内であると考えられる。様々な置換、代替、および改変も、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明に対してなされ得る。他の局面、利点、および改変も本発明の範囲内である。本出願全体を通して引用された全ての参考文献、付与済みの特許、および特許出願公開の内容は、本明細書に参考として援用される。これらの特許および特許出願ならびに他の資料の適切なコンポーネント、プロセス、および方法は、本発明および本発明の実施形態のために、選択され得る。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】図1は、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの透視図である。
【図2A】図2Aは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの断面図である。
【図2B】図2Bは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの透視分解模式図である。
【図3A】図3Aは、本発明に従う一部の実施形態に従うセンサデバイスに使用するマザーボードの上面図である。
【図3B】図3Bは、本発明に従う一部の実施形態に従うセンサデバイスに使用するドーターボードの上面図である。
【図4A】図4Aは、本発明の一部の実施形態に従うボタンユニットの透視上面図である。
【図4B】図4Bは、本発明の一部の実施形態に従う図4Aに示されるボタンユニットの透視下面図である。
【図5A】図5Aは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイス用の電池室の透視拡大図である。
【図5B】図5Bは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイス用の電池室ドアカバーの拡大図である。
【図6】図6は、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイス用の電池室の透視図である。
【図7】図7は、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの一部分の透視拡大図で、エア吸入口部分を示す。
【図8】図8は、本発明の一部の実施形態に従うファンアセンブリの透視分解図である。
【図8A】図8Aは、本発明の一部の実施形態に従うファンアセンブリ用のファンに対する代替的設計の図である。
【図8B】図8Bは、本発明の一部の実施形態に従うファンアセンブリ用のファンに対する代替的設計の図である。
【図8C】図8Cは、本発明の一部の実施形態に従うファンアセンブリ用のファンに対する代替的設計の図である。
【図9A】図9Aは、本発明の一部の実施形態に従うファンアセンブリ用のファンに対する代替的設計の図である。
【図9B】図9Bは、本発明の一部の実施形態に従うファンアセンブリ用のファンに対する代替的設計の図である。
【図9C】図9Cは、本発明の一部の実施形態に従うファンアセンブリ用のファンに対する代替的設計の図である。
【図10】図10は、本発明の一部の実施形態に従うファンアセンブリ用のファンに対する代替的設計の透視図である。
【図11】図11は、本発明の一部の実施形態に従うセンサカードの分解透視図である。
【図12】図12は、本発明の一部の実施形態に従うセンサ回路ボードの正面図である。
【図13】図13は、本発明の一部の実施形態に従うセンサ回路ボードの正面図である。
【図14A】図14Aは、本発明の一部の実施形態に従う電気システムの模式ブロック図である。
【図14B】図14Bは、本発明の一部の実施形態に従うマイクロコントローラファン接続の模式ブロック図である。
【図14C】図14Cは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイス用のソフトスタートルーチンに対する制御信号の表現を示す。
【図15A】図15Aは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスをアセンブリする方法の模式ブロック図である。
【図15B】図15Bは、本発明の一部の実施形態に従って、食品鮮度を判断するアルゴリズムを図示に供するグラフである。
【図15C】図15Cは、本発明の一部の実施形態に従って、食品鮮度を判断するアルゴリズムを図示に供するグラフである。
【図15D】図15Dは、本発明の一部の実施形態に従って、食品鮮度を判断するアルゴリズムを図示に供するグラフである。
【図15E】図15Eは、本発明の一部の実施形態に従って、食品鮮度を判断するアルゴリズムを図示に供するグラフである。
【図15F】図15Fは、本発明の一部の実施形態に従って、食品鮮度を判断するアルゴリズムを図示に供するグラフである。
【図15G】図15Gは、本発明の一部の実施形態に従って、食品鮮度を判断するアルゴリズムを図示に供するグラフである。
【図15H】図15Hは、本発明の一部の実施形態に従って、食品鮮度を判断するアルゴリズムを図示に供するグラフである。
【図15I】図15Iは、本発明の一部の実施形態に従って、食品鮮度を判断するアルゴリズムを図示に供するグラフである。
【図15J】図15Jは、本発明の一部の実施形態に従って、食品鮮度を判断するアルゴリズムを図示に供するグラフである。
【図15K】図15Kは、本発明の一部の実施形態に従って、食品鮮度を判断するアルゴリズムを図示に供するグラフである。
【図16A】図16Aは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの動作の流れ図を示す。
【図16B】図16Bは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの動作の流れ図を示す。
【図16C】図16Cは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの動作の流れ図を示す。
【図16D−1】図16D−1は、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの動作の流れ図を示す。
【図16D−2】図16D−2は、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの動作の流れ図を示す。
【図16E】図16Eは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの動作の流れ図を示す。
【図17】図17は、本発明の一部の実施形態に従うローリングライトプロセスの流れ図を示す。
【図18】図18は、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスのセンサ結果の投票チャートを示す。
【技術分野】
【0001】
(優先権の主張)
本特許出願は、2004年10月4日付けで出願された米国仮特許出願第60/615,912号の米国特許法第119条(e)に基づく優先権を主張するものであり、この米国仮特許出願の開示全体は、本明細書にて参考として援用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、一般的に食品・飲料センサに関する。より具体的には、食品または飲料(本明細書では、以下両者を合わせて「食製品」と称する)の腐敗状態を判断する方法およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
食品のような商品の多くは、腐敗しやすい品物(perishable item)(生鮮品(perishable))である。生鮮品が、パッケージングして梱包されるとき、その商品がその有効寿命をいつ超えるかは容易に明らかではあり得ない。したがって、食品の腐敗状態を判断することは、食品の製造、貯蔵、流通、および消費/購入を通じて、クリティカルなタスクである。多数の食製品は、不適切な取り扱いの結果(例えば、輸送中に過度な温度に晒された鶏肉または肉)、あるいは単に経時変化(腐敗(spoilage)は不可避である)のいずれかの結果として、腐敗しやすい。
【0004】
今日、食品流通業者は、典型的には、自己の製品に、賞味期限/コードをラベル付けするが、しかし、これらの日付は、本質的に推定値を表わすに過ぎない。つまり、業者は、既知の経時変化プロファイルに対応する平均的、あるいは完璧でさえある「熱履歴」を仮定する。食品流通業者は、一般に連続的に自己の製品の品質をモニタしない。それゆえ、一部の腐敗した商品は、サプライチェーンから、小売店に流れ、買い物客による購入が行われることもあり得る。腐敗した製品は、病気への危険性をもたらすのみならず、食料品店主の収益損および消費者の無駄遣いをも意味する。さらに、「新鮮」な食製品あるいはまだ良好な品質の食製品が、あまりにも早く(すなわち、それらの食製品が実際に腐敗する前に)処分され得、これも商品と金銭との双方を無駄にする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
今日のデバイスは、食品の腐敗状態を判断するために存在するが、このようなデバイスは、迅速で、簡便で、効率的な診断を提供しない。なぜなら、このようなデバイスは、
・腐敗の指標として、有害な物質を使用し得ること、
・検出される特定の食品に「チューニング」されていない汎用指標を利用する(一部の食品における腐敗を示すレベルは、他の食品(例えば、魚、鶏肉、牛肉、豚肉)における鮮度と完全に一致し得る)こと、あるいは
・あまりにも長期間にわたり、コストを要すること(例えば、研究室で細菌学のコロニーテストを実行すること)
になるからである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の概要)
本発明の実施形態は、上述の産業界のニーズに対応し、簡便で信頼性の高い食製品腐敗検出器を提供する。この検出器は、好ましくは、携帯であり、好ましくは、迅速な応答時間を提供し、また、随意で、食品および汚染物質における変動に対してチューニング可能であり得る。
【0007】
さらに、本発明は、特定の有利な実施形態、特に、オペレータが分析されるべき食品のタイプを容易に選択することを可能とする片手操作を提供する携帯腐敗検出器、および、食品が新鮮であるか、良好である(新鮮ではないが、まだ腐敗しておらず、食しても安全である)か、あるいは腐敗しているかどうかについて視覚および/または聴覚表示も提供し得る検出器を含む。
【0008】
したがって、本発明の一実施形態において、センサデバイスが提供される。該センサデバイスは、本体と、エアをサンプリングする食製品の近くに配置されるエア入口と、エア出口と、少なくとも1つのセンサとを含み得る。少なくとも1つのセンサを通って流れるエアからの複数の所定の分子、粒子、バクテリア、ウイルス、および生体細胞のうちの少なくとも1つに該センサを暴露すると、該センサの電気特性が変化する。該デバイスは、また、該入口から該少なくとも1つのセンサを通すエアを吸入するエアポンプを含み得る。
【0009】
本発明のまた別の実施形態において、センサデバイスが提供される。該センサデバイスは、センサカードを受けるスロットを有する人間工学的本体と、マイクロコントローラと、該センサデバイスの動作ステータスを表示し、および/または結果を表示する複数のLEDと、該センサデバイスの動作ステータスを可聴なように提示し、および/または結果を可聴なように提示する聴覚手段とを含み得る。該デバイスは、また、該センサデバイスを動作させ、食品の鮮度を判断する該マイクロコントローラ上で動作する制御プログラムと、テストする食製品の周囲からエアを受けるために、食製品の近くに配置される第一のエア入口と、複数のセンサとセンサカード入口およびセンサカード出口とを含む置換可能なセンサカードとを含み得る。該センサカードは、該第一のエア入口から該センサカード入口の中にエアを受け入れ、該エアが該センサに影響を及ぼした後に、該エアは該センサカード出口を介して該センサカードから排出される。該エアフローに含まれる複数の所定の分子、粒子、バクテリア、ウイルス、および生体細胞のうちの少なくとも1つに該センサを暴露すると、各センサの1つ以上の電気特性(例えば、抵抗、容量)は変化する。該センサデバイスは、ファンアセンブリも含み得、該ファンアセンブリは、それから、および/またはセンサデバイスからのエアを排出のための出口を有するマニホルド(manifold)、ファンロータと、カバーとを有する。該カバーは、ファンアセンブリ入口を含み、該ファンアセンブリ入口は、該センサカード出口からエアを受け入れる。
【0010】
本発明のまたさらなる実施形態において、センサデバイス用の置換可能なセンサカードが提供される。該センサカードは、複数のセンサと、該複数のセンサと接続された複数の電気コンタクトとを含む。該コンタクトは、センサデバイス内の対応する電気コネクタで受ける。該センサカードは、センサカード入口と、センサカード出口とを有する。該センサカードは、該入口を介して該センサカードの中にエアを受け入れ、次いで、そこで、該エアは該センサに影響を及ぼす。該エアは、センサカード出口を介して該センサカードから最終的に排出される。該エアフローに含まれる複数の所定の分子、粒子、バクテリア、ウイルス、および生体細胞のうちの少なくとも1つに該センサを暴露すると、各センサの1つ以上の電気特性(例えば、抵抗、容量)は変化する。
【0011】
本発明の別の実施形態において、食製品の鮮度を判断する方法が提供される。該方法は、食品センサデバイス内の1つ以上のセンサが、テストする食製品近傍から受けるエアフローに暴露される前に、該1つ以上のセンサの1つ以上の電気特性の第一の値を測定することと、該センサの該1つ以上を該エアフローに暴露することと、該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第二の値を測定することと、該第二の値が該第一の値より所定量大きいかどうかを判断することとを含み得る。
【0012】
本発明の別の実施形態において、食製品の鮮度を判断する方法が提供される。該方法は、食品センサデバイス内の1つ以上のセンサが、テストする食製品近傍から受けるエアフローに暴露される前に、該1つ以上のセンサの1つ以上の電気特性の第一の値を測定することと、該センサのうちの該1つ以上を該エアフローに暴露することと、該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第二の値を測定することとを含み得る。該方法は、また、該1つ以上のセンサの周囲から該エアを浄化(purge)することと、該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第三の値を測定することと、該食製品の鮮度を判断するために、該1つ以上のセンサのそれぞれに対する該測定値を比較することとを含み得る。該方法は、また、該比較に基づいて、該1つ以上のセンサのそれぞれの個々の鮮度結果を判断することと、該1つ以上のセンサのそれぞれの該個々の鮮度結果に基づいて、該食製品の最終鮮度結果を判断することと、該食製品の該鮮度の視覚および/または聴覚表示を提示することとを含み得る。
【0013】
本発明の別の実施形態において、食製品の鮮度を判断するシステムが提供される。該システムは、食品センサデバイス内の1つ以上のセンサが、テストする食製品近傍から受けるエアフローに暴露される前に、該1つ以上のセンサの1つ以上の電気特性の第一の値と、該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第二の値とのうちの少なくとも1つを測定する測定手段とを含み得る。該システムは、また、該センサのうちの該1つ以上を該エアフローに暴露する暴露手段と、該第二の値が該第一の値より所定量大きいかどうかを判断する判断手段とを含み得る。
【0014】
本発明の別の実施形態において、食製品の鮮度を判断するシステムが提供される。該システムは、測定手段であって、食品センサデバイス内の1つ以上のセンサが、テストする食製品近傍から受けるエアフローに暴露される前の該1つ以上のセンサの1つ以上の電気特性の第一の値と、該1つ以上のセンサが、テストする食製品周囲から得られるエアフローに暴露された後の該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第二の値と、該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第三の値とのうちの少なくとも1つを測定する測定手段を含み得る。該システムは、また、該センサの該1つ以上を該エアフローに暴露する暴露手段と、該1つ以上のセンサの周囲からエアを浄化する浄化手段と、該食製品の該鮮度を判断するために、該1つ以上のセンサのそれぞれに対する該測定値を比較する比較手段と、該比較に基づいて、該1つ以上のセンサのそれぞれの個々の鮮度結果と、該1つ以上のセンサのそれぞれの該個々の鮮度結果に基づいて、該食製品の最終鮮度結果とのうちの少なくとも1つを判断する判断手段とを含み得る。該システムは、また、該食製品の該鮮度の視覚および/または聴覚表示を提示する提示手段とを含み得る。
【0015】
本発明の別の実施形態において、粒子、分子、および生体細胞のうちの少なくとも1つに暴露すると、可変な電気特性を有する材料を製造する方法は、溶媒中にポリアニリンを溶解または懸濁することと、該ポリアニリン−溶媒混合物を超音波で攪拌することと、該超音波で攪拌されたポリアニリン−溶媒混合物を酸と結合することと、該酸−ポリアニリン−溶媒混合物をカーボンと結合することとを含み得る。
【0016】
本発明の別の実施形態において、エアフローに含まれる粒子、分子、および/または生体細胞に暴露すると、電気特性が変化するセンサ材料は、約35重量パーセントと70重量パーセントの間のポリアニリンと、約5重量パーセントと25重量パーセントの間のカーボンと、約15重量パーセントと86重量パーセントの間のカーボンとを備え得る。
【0017】
本発明のさらに別の実施形態において、導電性ポリマにおける抵抗ドリフトを減衰する方法は、導電性ポリマをアンモニアガス、アミン蒸気、および/または腐敗食品蒸気に暴露することを含む。
【0018】
本発明のこれらおよび他の実施形態、目的、および利点は、以下の詳細な説明および添付図面、以下に続く図面の簡単な説明を参照することで、より明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(発明の詳細な説明)
ここから、本発明の特徴および詳細は、より具体的に記載される。本明細書に記載される特定の実施形態は、説明するためにのみ示され、本発明の制約を決して意味するものではない。本発明の主な特徴は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な実施形態で用いられ得る。本発明の一部の実施形態は、同時係属中で、共有の米国特許出願公開第20050153052号(発明の名称「Food and Beverage Quality Sensor」、2004年1月13日出願)に開示された実施形態と組み合わせて、あるいは、それらの実施形態と並行して使用され得、該出願公開は、その全体を本明細書に参考として援用する。
【0020】
図1および図2〜図2Bに示されるように、本発明の一実施形態は、携帯食品センサデバイス100に向けられ、このセンサデバイス100は、ユニークな頭部から背骨(spine)への角度を有する(図示されるような)人間工学形状因子を含み得る。デバイスは、またノーズカバー102(センサデバイスが使用されていないとき、内部センサを例えば、洗浄液などの任意の外部フューム(fume)から保護するために使用)と、本体アセンブリ104(デバイスを握るため)と、センサカード103アセンブリ(センサカード)とを含み得る。
【0021】
センサデバイスは、また表示灯108(例えば、LED)を有する制御部分106を含み得る。この(動作中の)表示灯のステータスは、(分析完了後に)腐敗しやすい食品のステータスを表示し得、また動作ステータス(例えば、オン、オフ、待機中、処理中)を表示し得る。この携帯デバイスは、幾つかの方法で構成され得るキーパッドエリア110をまた含み得る。これらの方法は、PDAまたは携帯電話で使用されるような四方向スイッチまたは「Dパッド」、あるいは図1および他の図面で示されるような単一の多機能スイッチの特徴を有する形状の特定の有利な実施形態を含む。
【0022】
本体サブアセンブリは、背骨114を含み得、その背中(back)部分112に付着される。背骨114は、電池室114aと、センサカードスロット114bとをさらに含み得る。サブアセンブリは、電池ドア116、吸入口118と、ファンアセンブリ120とをまた含み得る。一部の実施形態において、(留め具101および103以外の)他のパーツは、例えば、ボタン/ガスケット122、(LEDを覆う)トリプルレンズ124、ドーターボード126、およびマザーボード128は、背中部分に装着され得る。センサカードの置換時間表示灯/LED129は、またLED108に追加としても提供され得る。センサデバイスのコンポーネントは、センサデバイスのコンポーネントは、一緒にスナップフィット(snapfit)するように設計され得ることで、設計から実質的な(または全て)のネジ留め部分を排除していることは注目に値する。
【0023】
図3Aに示されるように、マザーボード128は、様々な電気コンポーネントを含み得る。デバイスは、これらのコンポーネントが一緒になって、(本発明の実施形態の一部を実行するために)サンプリングされた食製品の腐敗度/鮮度を判断すること、および他の関連プロセスを実行すること(例えば、低バッテリー)が可能とする。マザーボードは、負および正の電池コンタクト128aと、マイクロコントローラ(図14Aおよび関連して記載された説明参照)128bと、1つ以上のスイッチと、圧電ブザー128c(または他のサウンド/スピーカデバイス)と、LED129と、抵抗器(および他の電気コンポーネント)と、コンデンサと、ダイオードと、トランジスタと、メモりと、機械・電気コネクタ(例えば、128d)とのうちの1つ以上を含み得る。
【0024】
図3Bに示されるように、ドーターボードは、同様または類似のコンポーネントを含み得る。一部の実施形態において、ドーターボードは、負および正の電池/電源コンタクトと、マイクロコントローラと、1つ以上のスイッチ126a(少なくとも1つはボタンユニット122に対応し得る)と、圧電ブザー(または他のサウンド/スピーカデバイス)と、LED108と、抵抗器(および他の電気コンポーネント)と、コンデンサと、ダイオードと、トランジスタと、メモりと、機械・電気コネクタとのうちの1つ以上を含み得る。
【0025】
図4Aおよび図4Bは、ボタンユニット122を示す。これらは、センサデバイスをオンにする(目覚ます)ため、サンプリングされるべき食品のタイプを判断する選択をするため、および食品サンプリング処理を開始することに使用され得る。ボタンユニット122の製造は、ギャップレス(gap−less)デバイスを保証する。具体的には、ボタン部分122aは、例えば、ABS材料を用いて射出成形プロセスによって製造され得る。その後、成形されたボタン部分122aは、次いで、第二の成形ツールの中に挿入され得る。ここで、第二の材料(例えば、熱可塑性エラストマ(TPE))で製造される第二のコンポーネントであるボタンマウント122bは、ボタン部分122aの上に射出成形され、プラスチックとプラスチックとの結合を形成する。この結合によって、ガスケットのような効果が得られ、最終製品からギャップを排除することが可能になり、内部のエレクトロニクスが液体および他の異物(例えば、ほこり/汚れ)から保護される。
【0026】
図5A〜図5Bは、電池室114aおよびカバー116を示す。電池ドアは、当業者には馴染みある任意の公知の方法(例えば、ネジ、スナップフィットなど)を用いて、定位置に保持され得る一方で、本発明の一部の実施形態に従う電池ドアは、非定型の(atypical)スナップフィットの方法を用いて定位置に維持され得る。具体的には、図に示されるように、スナップは、電池ドアを外すための滑る動きと同じ平面にあることが好ましい。ドアを外すために、ユーザはスナップフィットを十分な力で押して、背骨パーツ114に位置する突起部114cが、電池ドア116の係合部分に位置する窪み部(indentation)116aから滑って出て行くようにする。電池ドアは、また、ドアを外す力を付与するのに役立つ握り部分116bを含み得る。
【0027】
デバイスは、都合よく置換可能または再充電可能な電源(例えば、単三(AA)電池)のいずれかで電力供給され得、ローパワー状況をユーザに知らせるために、内蔵ローパワー回路を含み得る。このような回路は、業界で公知であり、本発明の一部の実施形態で使用され得る。さらに、図6に示されるように、デバイスは、電池の挿入を上下逆にしないように、また電池方向プロテクタも含み得る。このような保護は、ローパワー電気回路を介して実行され得るが、本発明の一部の実施形態は、シンプルでコスト効率のよい機械的方法を利用し得る。図示されるように、電池室114aは、突起部114dを含み、この突起部は、電池の正の端子が、正端子にだけと接触することを許容する。したがって、電池室の正の電池端子コンタクトと隣接して電池の負の端子を置いても電気的接触はない。
【0028】
図7は、本体サブアセンブリ104の背骨114の上端の透視図を示す。図示されるように、ファンアセンブリ120は、背骨114の部分104aの中に受けられ得、吸入口118は、部分104bの中に受けられ得る。吸入口118は、突起部118aを含み、ファンアセンブリ120は、部分120aを含み、これらの突起部118aと部分120aとは、それぞれ背中部分112の部分とマザーボード128の部分とに適合する。これは、これらのコンポーネントが最終アセンブリの中で定位置に保持され得る。以上に列挙されたコンポーネントのようなコンポーネントは、センサデバイスの背骨または背中の設計の中に組み込まれ得、こうして、別個のコンポーネントに対する必要性を排除していることは、注目に値する。
【0029】
図8は、ファンアセンブリ120の一実施形態の透視図である。図示されるように、ファンアセンブリは、ファン120bと、ファンマニホルド120cと、ファンカバー120dとを含み得る。ファン120bは、図10に示されるようなリス籠タイプのファンを含む図8A〜図8Cおよび図9A〜図9Cのような代替の構成を含み得る。モータ120eは、ファンマニホルドの裏面で受けられ、当業者に馴染みある任意の方法(例えば、連結部材、接着剤、摩擦フィットなど)でファンマニホルド内に加えられ得る。ファンカバーは、エアをファンアセンブリの中心の中に引き込むために使用される入口120fと、環境にエアを吐き出すために、ファンマニホルド120cの側面に置かれた排出ポート120gとを含み得る。ファンアセンブリの動作は、タービンの動作に類似し得、ファンカバーとマニホルドとの間の(センサカードを含む)空洞を介して大量のエアを移動させ、ファンマニホルドの側面に位置する排出ポートの外に出す。隆起した形態(図示せず)は、排出ポート周りにも追加され得る。その結果、ユーザの手が排出ポートを覆っているときに、触覚を介してユーザに伝え得るためである。他のタイプのエア吸引デバイスも代替(あるいは、冗長のための追加)として、ファンアセンブリに使用され得ることは、注目に値する。例えば、ピストンおよび/またはブラダ(bladder)式のポンプは、デバイスの中にエアを引き込み、センサに通すために使用され得る。
【0030】
エアサンプルと接触する内部パーツは、不活性材料(例えば、ポリプロピレン、またはポリプロピレンと同様の特性を有する材料)から製造されることが好ましいことは、また注目すべきである。ポリプロピレンは、不活性材料であるので、射出成形に適した他の材料(例えば、ABS)より、任意のサンプル臭(すなわち、化学分子および/または生物学的粒子/有機体)を吸収または保持しにくい。したがって、吸入口、センサカードグリル、センサカードバックプレート、ファンカバー、ファン、およびファンマニホルドは、そのような材料から製造されることが好ましい。パーツの残部は、ガスケット材料およびレンズを除いて、別の材料(例えば、ABS)から製造され得る。好ましくは、このガスケット材料は、熱可塑性エラストマから製造され、そして、レンズはポリカーボネートから製造され得る。ABS(または、同様の特性を有する材料)は、その衝撃強さのために、他のパーツに対して好ましい。ポリカーボネートは、その半透明性のために、レンズに対して好ましい。当業者は、例えば、吸入口のような一部のコンポーネントは、またフレキシブルチューブ(flexible tubing)から製造され得ることを理解し得る。
【0031】
図11は、センサカード103を示し、このセンサカード103は、センサ回路ボード103aと、センサバックプレート103bと、センサグリル103cとを含み得る。センサグリルおよびバックプレートは、射出成形プラスチック製品であり得、それぞれは、エアフローのための開口部103d、103eを含む。さらに、センサグリルおよびバックプレートは、連結部材103fを備え、この2つの部品が、互いにネジ留め具なしに、その両者の間にセンサ回路ボードを挟んで付着され得る。握り部分103gも、またグリルカードおよび/またはバックプレート部分の中に、一体化されるように成形され得る(あるいは、それらの部分に付着される)。こうして、センサカードは、本体サブアセンブリの背骨114上にあるセンサカードスロット114bに容易に差し込まれ得、そこから容易に取り出され得る。
【0032】
センサカードは、また、無菌パッケージングを含み得る。このパッケージングは、デバイス内で使用するときに、破られ/開かれるのみである。例えば、本発明の実施形態の一つにおいて、センサカードは、センサカードのグリッド開口部103dとバックプレート開口部103eとの双方を封入するビニール包装を含み得る。穿孔(例えば、穿刺、破砕、開放)デバイスが、センサデバイスのセンサカードスロット内に含まれ得、この穿孔デバイスは103dと103eとの双方の包装を穿刺し、こうして、エアはこれらの開口部を通って流れ得る。好ましくは、103dおよび103eへの覆いは、汚染をトラップしないようにして、完全に取り外される。この点に関して、このようなパッケージング材料は、ユーザによって実質的に取り外され得る。
【0033】
センサカードは、高品質の分析を保証するように使い捨て可能な設計であることが好ましい。図12〜図13に示されるように、センサ回路ボードは、(例えば)表面実装エレクトロニクス向けに設計された単一層(例えば、FR−4)ラミネート回路ボードを備え得、コンタクト107に接触され得る1つ以上のセンサ105を一般的に含み得る。次いで、コンタクトは、(例えば)マザーボード内のエッジコネクタの中で受けられる。一実施形態に従うと、図12に示されるように、フューズ(F1)は、センサ回路ボード(二センサ回路ボードは、図12に示される)の中に含まれ得る。これは、センサカードの変化を示すためであり、使用回数が所定の閾値を超えるとき、フューズは飛び、センサデバイスは動作しなくなる。代替として、EEPROMメモリの使用は、センサカードが期限切れになるときを判断するために使用され得る(以下参照)。
【0034】
図13に示されるように、好ましくは、センサ回路ボードの一実施形態は、1つ以上のセンサデバイス105を有する側を含む。この側は、センサグリル内の開口部を介して吸入口からエアフローを受けるように置かれる。吸入口からのエアは、センサグリル内の開口部103dによって導かれ、1つ以上のセンサ105上で影響を及ぼし、そのセンサ上と周辺とを流れ、バックプレート内に提供された開口部103eを介してセンサカードの外に出る。それから、エアは、ファンアセンブリのファンカバーの入口120fに入り得、エアは、ファン120bによって排出ポート120gに排出される。
【0035】
図14Aは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの例示的な電気システム140の模式回路図を示す。図示されるように、マイクロコントローラ142は、集積回路網を有し、電源144から電力を受ける。スイッチ146は、デバイスの動作のステータス(例えば、オン、オフ、待機中、食品選択(例えば、牛肉、鶏肉、魚、豚肉)、およびエアサンプリング)を制御するマイクロコントローラへの入力を提供する。本発明の一部の実施形態においては、スイッチの各指示が食品タイプを表わすDスイッチは、食品タイプを選択するために使用され得る。本発明の他の実施形態は、任意の食製品(例えば、牛肉、鶏肉、魚、豚肉)に使用され得る独特な(unique)の鮮度アルゴリズムを使用する。
【0036】
図14Bは、マイクロコントローラとファンモータとの間の接続に向けられた本発明の一実施形態の図である。この実施形態において、ファンは、好ましくは直接Vcc(電源)に接続され、このVccは、マイクロコントローラと共有される。電力が印加されると、ファンが回りだす前に、モータは、電源に突発電流シンク(sudden current sink)を生じさせるショートとして機能する。電池は、突発的な電流の大需要に反応するのには遅いので、その結果、電源で電圧低下が起こり、マイクロコントローラで観察される。それゆえ、ファンの起動によって生成されるノイズを低減するために、ソフトスタートルーチンが、マイクロコントローラコードに含まれ得る。
【0037】
ソフトスタートルーチンは、今日一般に使用されている既存のソフトスタートルーチンとは異なる。具体的には、一般のソフトスタートの方法は、衝撃係数変調を伴なう固定周波数起動である。対照的に、本発明で使用される方法は、衝撃係数および周波数変調を使用する。これは、ファンがオン(信号パルスが高い)の時間を約11サイクルから約32サイクルに変調する間、固定された2サイクル(すなわち、所定のサイクル数)にわたって、ファンをオフに保つ(信号パルスが低い)ことによって達成される。オンの時間は、毎32周期(または約32周期)後に、(例えば)6サイクルのインクリメントで変化する。このルーチンは、電圧スイング(swing)を(例えば)0.58V内に減らし、その一方で、電圧修正時間を(例えば)17ms未満に短縮する。図14Cは、ソフトスタートルーチンに対するファン制御信号を示す。
【0038】
さらに別の実施形態において、食品タイプの選択は、所定の選択の一つを「スクロール」するために、ボタンユニット122を繰り返して押すことによって達成され得る。ボタンを押すごとに視覚表示および聴覚表示の一方または双方が、特定の選択がなされたことをユーザに知らせるために、提示される。このように、ボタンを1回押すと、デバイスは、全てのLEDを1回点滅し得、および/または圧電ブザーによって「ビープ音」を1回与え得て(例えば、鶏肉の選択)、もう1回ボタンを押すと、全てのLEDは2回点滅し得、および圧電ブザーは、ビープ音を2回発し得(例えば、牛肉の選択)、以下同様(例えば、第三の選択に対し、3回の点滅/ビープ音、第四の選択に対し、4回の点滅/ビープ音)である。ボタンを長時間(例えば、約1秒または約2秒より長く)押すことが、テストシーケンスが活性化し得る。
【0039】
マイクロコントローラは、センサデバイスの制御/動作プログラムを格納するために、メモリを含み得る(メモリは、また別個にも提供され得る)か、あるいは動作/制御プログラムは、センサデバイスの回路網の中に「ハードワイヤド(hard−wired)」され得る。マイクロコントローラおよび/またはマザーボードは、センサカード内の1つ以上のセンサの1つ以上の電気特性(および/またはセンサデバイスおよびセンサカードの他のパラメータ)を測定するための回路網を含み得る。代替として、センサデバイスは、カードパラメータなどを追跡し続けるために、メモリカードおよび/または更新されたマイクロプロセッサ(例えば、コンパクトフラッシュ(登録商標)、メモリスティック、SDメモリ、スマートメディアなど)を受け入れる個別のメモリカードポートを含み得る。センサデバイスは、センサデバイスのマイクロコントローラ、センサカード、および/またはメモリに情報を通信する1つ以上の通信ポート(例えば、USB、赤外線、シリアル、無線周波数、パラレル、SCSI、ファイアワイヤなど)をまた含み得る。したがって、マイクロコントローラは、1つ以上のLED108と、聴覚出力デバイス128c(例えば、スピーカ、圧電ブザー)と、ファン120(および/または他のエア移動デバイス)の動作とを制御し得る。センサカード103aは、電気コンタクト107を介して、マイクロコントローラと通信する。その結果、マイクロコントローラが、センサカード上に提供される1つ以上のセンサ105の出力を受信する(そして、このような出力を格納し得る)。
【0040】
マイクロコントローラおよび/またはセンサカードのメモリは、一般的な動作または特定の食製品のために、またデバイス用のアルゴリズム情報を提供し得る。このような情報は、(例えば)EEPROM148、または任意の他のタイプのメモリストレージを介して提供され得る。EEPROMは、使用する回数、利用の継続時間、および/またはカードと関連する他のパラメータをログするためにもまた使用され得る。さらに、I2CまたはSPIバス(あるいは任意の他のデータ通信バス)は、マイクロコントローラおよびEEPROMの中に含まれ、その両者間の通信をサポートし得る。
【0041】
特定の順序でセンサデバイスをアセンブリする方法は、多数あり得るが、図15は、本発明の一実施形態に従う一つの特定のアセンブリ順序の概観を示す。本図は、アセンブリ/テストの3つのレベルを示す。レベルIは、センサ回路ボードのアセンブリ/テストと、マザーボードのアセンブリ/テストと、ドーターボードのアセンブリ/テストとに対するサブコンポーネントレベルである。レベルIIは、センサデバイスの主コンポーネントのアセンブリであって、センサカードのアセンブリと、本体サブアセンブリのアセンブリとである。レベルIIIは、センサデバイスのアセンブリであり、本体サブアセンブリセンサカードスロットの中にセンサカードを挿入すること、およびノーズカバーである。この点において、本体サブアセンブリのアセンブリは、
(1)背中部分の中に置かれるボタン/ガスケットと、
(2)ボタン/ガスケットの上に置かれるトリプルレンズと、
(3)トリプルレンズの上に置かれ、ドーターボードがネジを緩める背中のボス(boss)に整列されるドーターボードと、
(4)次いで背中の中に置かれ、マザーボードがネジを緩める背中のボスに整列されるマザーボードと、
(5)アセンブリされるファンと、ファンマニホルドと、ファンカバーとからなるファンアセンブリと、
(6)ファンマニホルドにアセンブリされるモータと、
(7)背中にあるレールのガイドを介して定位置に置かれるモータが取り付けられたファンアセンブリと、
(8)背中のガイドスロットを介して定位置に置かれる吸入口と、
(9)背中とそれに今では取り付けられたコンポーネントに、背骨の中のそれぞれの開口部を通ってガイドされるマザーボード上の正および負の電池バネ接触(図示せず)で、取り付けられる背骨とそれに今では取り付けられたコンポーネントと、
(10)背中にネジ止めされると、
(11)挿入される電池と、
(12)定スライドして、定位置に入る電池ドアと
を含み得る。
【0042】
センサカードのアセンブリの特定のものに関して、滅菌環境が維持され得るように自動化設備を用いて、アセンブリされ得る。滅菌環境は、アセンブリ中および使用前に、センサが汚染されないようにするために好ましい。このような自動化設備を用いて、複数のセンサ回路ボードが、大型パネル(エッジで一緒に付着された複数のセンサ回路ボード)から製造され得る。パネルは、例えば、蒸気気相デグリーザ(degreaser)を用いて洗浄される。個々のセンサ回路ボードは、次いでパネルから取り外され得る。
【0043】
アセンブリパレットは、複数のセンサバックプレートコンポーネントを受けるために機械加工され得る。空洞は、コンポーネント(例えば、バックプレート)が間違った方向に向き得ないように、アセンブリパレットと一緒に含まれ得る。例示的なアセンブリパレットは、約8インチ×約15インチであり得、これは、自動化回路テスト用のGenRad,Inc.テストシステム(すなわち、ATE、自動化テスト設備)の中にロードするサイズに相当する。対応するボードパレットは、単一化されたセンサ回路ボードを受ける空洞を含み得、センサ回路ボードがボードパレットの中に正しい方向でアセンブリされることを保証するための空洞/部材(例えば、ボード上に非対称角度付きエッジ形態)もまた含み得る。ボードパレットは、任意の設備制約および妥当なリフト重量が許容し得るのと同程度に大きいものであり得る。次いで、ボードパレットは、ボードパレットフィーダトレイの上に置かれ得る。
【0044】
グリルパレットは、センサグリルパーツでロードされ得る。他のパレットと同様、グリルパレットは、センサグリルパーツがグリルパレットで不適切な向きに置かれ得ないように、特定の空洞をともなって機械加工され得る。グリルパレットは、任意の設備制約および妥当なリフト重量が許容し得るのと同程度に大きいものであり得る。次いで、満たされたグリルパレットは、グリルパレットフィーダトレイの上に置かれ得る。
【0045】
機械の視覚を用いて、例えば、センサカードは、次いで、センサバックプレートでセンサ回路ボードを整列させてアセンブリされ得る。グリルパレットからの各グリルパーツは、次いで、アセンブリパレットの対応するバックプレートおよび回路ボードアセンブリの中に、スナップされ得、これによって、センサカードは完成する。完成すると、アセンブリパレットは、機械の外に移送される。特定されるテスト要求に応じて、アセンブリパレットは、自動化テスト用のGenRad,Inc.テストステーションの中にロードされ得るか、あるいは、アセンブリパレットは取り置かれ、そこでオペレータが手動で(例えば、抵抗測定器を用いて)品質管理のために、所定の数のアセンブリの抵抗をテストし得る。
【0046】
センサカードがアセンブリされた後、このセンサカードは、マザーボード128(図3Aのアイテム128dも参照)上のエッジボードコネクタ158(図14参照)と、物理・電気的コンタクトを確立するために、スロット114bで本体サブアセンブリの中に挿入され得る。具体的には、センサカードは、吸入口118からのエアフローを受け、ファンアセンブリ120のファンカバー120dの入口120fの中にエアフローを排出するように置かれる。これは、センサアセンブリ内のセンサがエアフローに暴露されることを可能にする。背骨の窪みは、センサカードの取り外しを容易にするために使用され得る(例えば、成形された窪み)か、あるいはセンサカードの左側と右側との双方に背骨に窪みによって置き換え、または増やされ得る。さらに、(既に開示されたように)握り部分103gは、デバイスからカードを引き抜くときに、ユーザが握るために良好な表面を与えるように使用され得る。タブの形態は、センサカードの取り外しを容易にするために、センサカードのバックプレートおよびグリルに、また含まれ得る。
【0047】
本発明の一部の実施形態において、電池室に電池を適切に置いた後、デバイスは目覚め、センサデバイスがパワーダウン状態(電池室に電池なし/低電池)から、あるいはスリープ状態から目覚めたかどうかを判断するために、システムチェックを実行する。デバイスがパワーダウン状態のために目覚めさせられる場合、デバイスは設定手順を動作し、それは、スリープからの割り込みに目覚め、および1つ以上(あるいは全て)の周辺機器をローパワー状態に設定することが可能になる。
【0048】
デバイスは、次いで、電力の引き出しを最小にするために、スリープ状態に置かれ得る。スリープ状態において、マイクロコントローラは、ボタンユニットが押されたかどうかを判断するために、ボタンユニットをモニタする。したがって、ボタンが押される(および/または適用可能な場合、キー/Dパッドの他のキーが動かされる/押される)とき、デバイスは、目覚め、格納された動作プログラムの(マイクロコントローラによる)実行を開始する。プログラムは、現在目覚めているのは、キー/ボタンを押したこと(上記参照)によるものであることを検証することが好ましい。一旦キーが押されたことが検証されると、デバイスは、ボタンの選択された位置(例えば、サンプリングされる食製品のタイプ)を判断し得、サンプリングプロセスが開始される。各食品タイプは、食品のタイプに対応する個々のボタンを押すこと(マルチボタンの実施形態において)によって、あるいは単一のボタンユニットを押して、食品カテゴリーのリストをスクロールすること(図示された実施形態)によって選択され得る。ここで、特定の選択の視覚的および/または聴覚的確認が提示され得、その選択は、(例えば)LCD(またはLED)ディスプレイ(図示せず)に表示され得る。代替として、アルゴリズムが同じアルゴリズムで、あらゆる食品タイプに対して、食製品の鮮度を判断し得る場合の実施形態においては、食品タイプの選択は一切必要ではない。
【0049】
サンプリングされた食製品近傍から集められたエアがセンサカード内のセンサを横切って送風された後、マイクロコントローラは、1つ以上のアルゴリズムを介して、その1つ以上のセンサの1つ以上の電気特性(例えば、抵抗、容量)の変化によって、「腐敗」分子/粒子レベル(すなわち、鮮度)を判断する。
【0050】
本発明の実施形態は、センサカード内の単一のセンサのみを用いて動作し得るが、複数のセンサが使用されることが好ましい。一部の実施形態において、少なくとも4つのセンサが、3つの食品ステータス(新鮮、腐敗近し、腐敗)のシステムに対して使用される。このようなシステムにおいて、全部のセンサが、3つの食品状態の整数の倍数に等しくないのが好ましいことであり得る。例えば、センサの数が全部で、6、9、12、15(など)となることを避けることが好ましい。しかしながら、本発明の他の実施形態は、6、9、12、および15のセンサ(すなわち、3の倍数)を含み得る。
【0051】
サンプリングされた食品の鮮度を判断するために、本発明の実施形態の一部に従って、様々なアルゴリズムが、状態センサの抵抗変化とともに使用され得る。このようなアルゴリズムは、ピーク高さ、ベースラインシフト、特異形状(unique shape)アルゴリズム、またはこれらの組み合わせを含み得る。1つのアルゴリズムは、1つまたは全てのセンサで、あるいは異なるセンサに対して別個のアルゴリズムタイプが使用され得る。(例えば)減算および相対比を含む他のアルゴリズムは、アクティブセンサおよび基準センサを典型的には必要とする。さらに、複数のセンサを用いて、神経ネットワークアルゴリズムおよび指紋アルゴリズムを含むさらに他のアルゴリズムが、使用され得る。
【0052】
ベースラインシフトアルゴリズムの例が、図15Bに示される。この例において、センサの電気特性のベースラインシフトが電気特性のピーク値の半分より大きいとき、テストされた食製品は、腐敗されたものと考えられ得る。図15Cは、ベースラインシフトアルゴリズムの別の例を示す。この例において、ベースラインシフトは、ノイズに対するシフトの比の観点から測定される。図示された実施形態において、電気特性のベースラインシフトは、ノイズレベルの3倍を上回る場合、テストされた食製品は、腐敗している。
【0053】
図15Dは、特異形状アルゴリズムの例を示す。センサは、電気特性に、プラトーがないこと、および/またはベースライン値の過度の低下という特異形状を示し得る。図15E〜図15Gは、減算アルゴリズムに関連する3つのグラフを示す。ここで、2つのセンサの電気特性が測定され、次いで、一方のセンサの結果が、他方のセンサの結果から減算される。図15Hは、相対比アルゴリズムの結果のグラフである。ここで、電気特性のピーク値の比は、所定の設定比(例えば、1)と比較される。このようなアルゴリズムにおいて、比が1より大きい場合、テストされた食製品は腐敗したと指示され得る。
【0054】
図15I〜図15Jは、調整(conditioning)プロセスを示す図である。このようなプロセスにおいて。センサは、そのセンサの製造中に(例えば、センサ材料をセンサ上で乾燥する前に)、腐敗粒子/分子/細胞に暴露される。図示されるように、図15Iに示される調整されたセンサは、(図15Jに示されるセンサ結果とは対照的に)、新鮮な鶏肉を腐敗した鶏肉と区別し得る。
【0055】
図15Kは、ピーク高さアルゴリズムの使用を示す図である。このようなアルゴリズムにおいて、テスト中に見出された電気特性の最大値が閾値より大きい場合、このテストされた食製品は、腐敗している。
【0056】
マルチセンサの配列において、センサに対する1つ以上の電気特性のベースライン値、ピーク値、およびベースシフト値は、食品鮮度を判断するために、収集され、比較され得る。したがって、センサデバイスによって示される究極の最終結果は、サンプリングされた食品の特定のステータス/状態(すなわち、鮮度)を生じるセンサの数に依存する。各センサの結果は、パーセンテージに基づき得る「投票システム」を表わし得る。例えば、50%を超えるセンサが、一つの特定の条件(腐敗、腐敗近し、または新鮮)を判断する場合、その条件がテストの最終結果/確認事項となり得る。
【0057】
本発明の一つの特定の実施形態において、センサの1つ以上の電気特性に対するベースライン値、ピーク値、およびベースシフト値を用いて、1つのアルゴリズムが、複数の食品タイプに対する食品鮮度を判断するために使用される(例えば、牛肉、鶏肉、魚、豚肉に対して、1つのアルゴリズム)。このような電気特性は、(例えば)抵抗および容量のうちの少なくとも一方を含む。したがって、センサデバイスのこの実施形態に対する動作制御プログラムは、図16A〜図16Eに示される流れ図に従って動作する。ボタンユニット122が押されると、センサデバイスが「目覚め」、食品鮮度テストを開始する。ボタンが押されたことは、制御プログラムによって感知される(1602)。それは、ローリング(rolling)/シーケンシャルライト(sequential light)シーケンス(1604)の開始を可能とする(図17)。ローリングライトシーケンスの間、各センサ(図示された実施形態においては4つのセンサ)に対する1つ以上の電気特性に対するベースライン値は、ゼロ(0)に設定される(1608)。遅延1606も、また起こり得る。センサの現在のベースライン値が得られる(1610)。図示されるように、単一の値が得られ得るが、各センサに対して複数回の測定が採られることが好ましく(例えば、5回)、次いで、平均化され(1612)、平均化を実行する前に、遅延が生じ得る(例えば、500ms)。これらの値は、次いで、一次的または恒久的メモリ(例えば、マザーボード、ドーターボード、および/またはセンサカード)に格納され得る。
【0058】
ファンモータが、次いで、スイッチオンにされ(1614)、センサカードによる分析のためのエアのサンプルを入手する。センサデバイスのノーズは、食品の部分の上に保持される。好ましくは、センサデバイスのノーズ断面での吸入口の入口は、食品の表面から約0.125インチと約6インチとの間に置かれ、より好ましくは約0.125インチと約3インチとの間に置かれ、最も好ましくは約0.125インチと約0.50インチとの間に置かれる。
【0059】
ファンは、センサが十分にエアフローに暴露されることを保証するために、所定の期間にわたって、スイッチオンされる(1616)。この期間は、2〜30秒の間であり得るが、より好ましくは約5〜20秒の間であり得、最も好ましくは約14秒であり得る。その後、ファンはオフにされる(1618)。次いで、各センサの1つ以上の電気特性に対するピーク値が入手される(1622)が、好ましくは、分析は、ファンがオフにされた時点からの遅延(1620)後にのみ起こる。ベース値と同様に、各センサのピーク値の複数回の測定(例えば、5回)が得られ得る。その後、対応する電気特性の平均ピーク値が、各センサに対して取得される(1624)(平均化の前のわずかな遅れ、例えば、500msが生じ得る)、この値は、次いで、(一時的または恒久的)メモリに格納され得る。ローリングライトシーケンスは、次いで無効にされ(1626)、長い聴覚ビープ音が鳴らされ得る。
【0060】
電気特性は、センサそれ自体、または他の電気コンポーネントと組み合わされたセンサのいずれかの任意の測定可能な電気特性を備え得る。例えば、センサの抵抗および容量が判断され、ベースライン値、ピーク値、およびベースシフト値を判断し得る。
【0061】
例えば、マザーボード(またはドーターボード)上に、センサカード上の各センサに対する測定コンデンサが存在する。測定コンデンサは、低い温度係数(COGまたはNPOのセラミックタイプ)に基づいて選択され得る。コンデンサは、最初に出力ピンでコントローラによって充電される。一度、フルにパワーレベルまで充電されると、出力ピンは、入力として高インピーダンスモードに切り替えられる。次いで、ピンは、センサカード上のセンサに接続されるキャップの充電をモニタする。センサは、測定コンデンサに対して接地するための放電経路として機能する。センサの電気特性(例えば、抵抗および容量)が、電流の流れを決定するので、それゆえ、測定コンデンサの全放電時間に影響する。放電時間は、マイクロコントローラがコンデンサピンの電圧を(例えば、16ビットタイマを使用して)モニタすることで、正確にモニタされ得る。このような方法は、また、アナログデジタル変換に使用され得る。
【0062】
ここで、ファンがオフにされ、好ましくは、全てのLED108が点灯される(1628)。ユーザは、テストされている食製品からセンサデバイスを抜き、ボタンを再び押して(1630)、ローリングライトシーケンスを有効にし(1632)、センサカード内からエアを浄化する。エアは、ある期間(約1秒と約5秒との間、好ましくは約3秒)にわたってファンモータをオンにすることで浄化される(1634、1636)。その後、ファンはオフにされる(1638)。遅延(1640)が(約2秒と約10秒との間、好ましくは約8秒)生じる。ここで、1つ以上の電気値に対するベースシフト値は、各センサに対して得られ(1642)、次いで、平均化される(1644)。次いで、また、その値は、(一時的または恒久的)メモリに格納され得る。次いで、ローリングライトシーケンスは、無効にされる(1646)。
【0063】
次いで、テストされた食製品の鮮度は、図16Dに示されるように、各センサに対して、1つ以上の電気特性(例えば、抵抗および/または容量)のベースライン値、ピーク値、およびベースシフト値を比較することによって判断される。各結果(すなわち、赤:腐敗、黄:まだ新鮮だが、腐敗近し、および緑:新鮮)に対する各センサの結果のそれぞれに対するカウンタが、ゼロ(0)に初期化される。ステップ1648は、1回のテストに対し、最初に1回だけ行われ、次いで、各センサに対し、流れ図の1650と1690との間のステップが(中間結果に依存して)行われ得る。換言すれば、ステップ1650〜1690が、実質上全て(好ましくは全て)のセンサに対して評価されるまで、ステップ1692〜1699は行われない。
【0064】
したがって、各センサに対し、ベースシフト値がベースライン値以下であるかどうかについて判断がなされる(1650)。真の場合、ピーク値が、定数(一実施形態において、この定数は約1.0078である)で乗算されたベースライン値未満であるかどうかについて判断がなされる(1652)。真の場合、緑カウンタが、1つ進む(1654)。偽の場合、ピーク値が、ベースシフト値以下であるかどうかについて判断がなされる(1656)。真の場合、赤カウンタおよび黄カウンタが、1つ進む(1658)。偽の場合、ベースシフト値が、ベースライン値未満であるかどうかについて判断がなされる(1660)。真の場合、緑カウンタが、1つ増加する(1662)。偽の場合、ベースシフト値からベースライン値を減算して得られた結果の値が、ピーク値からベースライン値を減算し、その総計を定数(この実施形態において、約0.75)で乗算して得られた結果の値より大きいかどうかについて判断がなされる(1664)。真の場合、赤カウンタおよび黄カウンタが、1つ増加する(1666)。偽の場合、ベースシフト値からベースライン値を減算した結果に定数(この実施形態において、約2)を乗算して得られた結果の値が、ピーク値からベースライン値を減算して得られた結果の値より大きいかどうかについて判断がなされる(1668)。真の場合、黄カウンタが、1つ進む。偽である場合、緑カウンタが、1つ進む。
【0065】
(1650)での判断が偽の場合、ピーク値が、別の定数(この実施形態において、約0.9922)で乗算されたベースライン値より大きいかどうかについて判断がなされる(1674)。真の場合、緑カウンタが、1つ進む(1676)。偽の場合、ピーク値が、ベースシフト値以上であるかどうかについて判断がなされる(1678)。真の場合、緑カウンタが、1つ進む(1680)。偽の場合、ベースシフト値からベースライン値を減算して得られた結果の値に定数(この実施形態において、約2)を乗算した結果が、ベースライン値からピーク値を減算して得られた結果より大きいかどうかについて判断がなされる(1682)。真の場合、赤カウンタと黄カウンタとの双方が、1つ進む(1684)。偽の場合、ベースシフト値からベースライン値を減算して得られた結果の値に定数(この実施形態において、約3)を乗算した結果が、ベースライン値からピーク値を減算して得られた結果以上であるかどうかについて判断がなされる(1686)。真の場合、黄カウンタが、1つ進む(1688)。偽の場合、緑カウンタが、1つ進む(1690)。
【0066】
上述のように、以上のプロセス(ステップ1650〜1690)は、センサのそれぞれに対して行われる。全てのセンサに対し、結果が判断された後に、センサデバイスは、2回の短いビープ音と、1回の長いビープ音を出すか、あるいは、ビープ音/ブザー音、LED点灯などの何らかの他の配列である(1691)。したがって、四センサシステムにおいて、赤カウンタが2以上である場合(1692)、赤色LEDライト108が点灯し(1693)、食製品は腐敗している。赤カウンタが2未満である場合、黄色カウンタが2以上であるかどうかについて判断がなされる(1694)。真の場合、黄色LEDライト108が点灯し(1695)、食品はまだ新鮮であるが、腐敗に近づいている。黄カウンタが2未満である場合、緑LEDライトが点灯し(1696)、食品は新鮮である。LEDのうちの1つが、テスト結果を表示して点灯された後に(好ましくは、約2秒と約20秒との間)、センサデバイスは、スリープモードに入り(1697)、そして、このプロセスは、再度開始され得る(すなわち、新たな食製品をテストするために、あるいは同じ食製品のテストを再び行うために、図16Aに戻る)。
【0067】
図18は、上述した四センサシステムに対して考えられる結果を示す表である。示されるように、G投票(緑)は、サンプリングされた食品が新鮮であるという結果を表示し、Y投票(黄)は、サンプリングされた食品が腐敗に近づいているという結果を表示し、そして、R投票(赤)は、サンプリングされた食品が腐敗しているという結果を表示する(投票は、上記で検討されたような各状態に対するカウンタによって追跡される)。このように、この実施形態に従うと、3つ以上のセンサが、特定の結果を表示する場合(すなわち、過半数)、この結果は、視覚および/または可聴手段(例えば、新鮮に対して緑色LED、腐敗近しに対して黄色LED、および腐敗に対して赤色LEDの発光)により、食品センサデバイスによって最終的に表示される。2つの鮮度状態で同数に割れた場合、より悪い食品品質が選択される。例えば、2つのセンサがこの食品は腐敗していると表示し、2つのセンサがこの食品は新鮮であると表示する場合、このシステムは、腐敗のLED/音を提示する。
【0068】
このように、四センサシステムで、三鮮度ステータス結果のシステムにおいて、常に少なくとも2つのセンサが同じ結果を表示する。表に示されるように、15の考えられるセンサ結果のうちで、6つは、サンプリングされた食品が腐敗しているという最終結果で終了し、6つは、サンプリングされた食品が腐敗に近づいているという最終結果で終了し、3つのみが、サンプリングされた食品が新鮮であるという最終結果で終了する。他の実施形態は、5以上のセンサに対する同様の投票スキームを含み得る。
【0069】
図17は、ローリングLEDライトシーケンスの一例を示す。図示されるように、タイマが開始される。特定色のLEDライトが、短期間(約0.2秒〜約1秒の間)にわたってスイッチオンされ、次いでスイッチオフされ、続いて、第二の色のLEDライトがスイッチオン/オフされ、以下同様である。(一実施形態において)LEDは、物理的に一つずつ置かれるので、「ローリング」点灯効果が生じる。これは、所定の期間(例えば、約5秒と20秒との間)にわたって生じ得、鮮度結果がマイクロプロセッサによって判断されるまで続くように、一般的に設定される。
【0070】
別の実施形態において、以下のアルゴリズムが、単一または複数のセンサ配置のいずれにおいても使用され得る(複数のセンサは、上述された実施形態においてのように投票システムを含み得る)。したがって、各センサに対し(あるいはそのセンサに対し)、電気特性のピーク値が、ベースライン値の約103%より大きい場合、サンプリングされた食品は、腐敗していると考えられる。この閾値は、1グラム当たり約1000万のコロニ形成ユニット(cfu/g)のバクテリアレベルとして規定され得る。電気特性のピーク値が、ベースライン値の101%より小さい場合、サンプリングされた食品は、新鮮であると考えられる。電気特性のピーク値が、ベースライン値の101%以上で、かつベースライン値の103%以下である場合、サンプリングされた食品は、まだ消費可能であるが、腐敗に近づいていると考えられる。これに合わせて、結果がLED(すなわち、緑:新鮮、黄:腐敗近し、および赤:腐敗)によって表示され得る。
【0071】
センサデバイスは、ユーザからの誤った入力を無視するように、有利に設計され得る。例えば、分析開始後の任意のとき(例えば、食品選択後)に、ユーザが選択ボタンを押した場合、そのアクションは、回路によって無視される。ユーザが、食品選択ステップでのボタンへの圧力を解放しない場合、そのボタンは解放されたかのように、残りのステップが実行され得る。しかしながら、本発明の一部の実施形態において、ユーザが別の測定(この測定は、分析サイクルが完了するまで行われないことが好ましい)に取り掛かるために、ユーザは、ボタンを再度押す前に、そのボタンをまず解放する。
【0072】
本発明の一部の実施形態において、保管中にボタンが不注意に押され、押されたままになった場合、サイクルは、1回のみ実行され、次いで電源は遮断される。デバイスは、またセンサカードなしで動作しないように、あるいはそのデバイスに期限切れのセンサカードを挿入しても動作しないように設計され得る。この点に関して、警告状況が確立されるとき、例えば、内部回路網によって測定された抵抗が、一定の値を超える(すなわち、センサカードが期限切れである)とき、ユーザにサンサカードを置換するように通知するために、LED129は点灯し得る。さらに別の実施形態において、センサヘッドは、公知の抵抗器を組み込むことによって、シリアル化され得る。
【0073】
本発明の一部の実施形態において、食品鮮度を判断するために使用されるセンサは、抵抗(または他の電気)特性を有する検出材料を備え得る。具体的には、食品腐敗の指標となる粒子/分子を有するエアフローに暴露されると、センサの電気特性が変化する(例えば、ベースラインに対して減少/増加する)。このようなセンサは、業界で公知である利用可能な商品アイテム(例えば、セラミックチップコンデンサ)を備え得る。例えば、検出材料は、導電性材料を含むインプリントポリマまたは有機被膜(organic coating)であり得る(例えば、カーボンブラックポリマレジスタ、カーボンブラックでインプリントされたポリマ)。Lonergranらの「Array−Based Vapor Sensing Using Chemically Sensitive, Carbon Black−Polymer Resistors」、Chemistry of Materials、8:2298−2312(1996)を参照のこと。この文献の開示全体は、本明細書に、参考として援用される。
【0074】
公知の抵抗変化センサが使用され得るが、本発明の一部の実施形態は、例えば、セラミックコンデンサで使用する改善された抵抗変化材料を有するセンサに、ならびにそのような材料を製造する新たなプロセスに、およびそのような材料からセンサを製造する新たなプロセスに向けられる。したがって、新たなセンサは、基板上に堆積される新たな検出材料から形成され得る。この基板は、その基板の両側に提供された導線を有する。
【0075】
一実施形態において、電気特性が変化する材料は、約35重量パーセントと70重量パーセントの間のポリアニリンと、約5重量パーセントと25重量パーセントの間のカーボンと、約15重量パーセントと86重量パーセントの間の硫酸(または匹敵する酸)とを備える。より好ましくは、この材料は、約45重量パーセントと60重量パーセントの間のポリアニリンと、約10重量パーセントと20重量パーセントの間のカーボンと、約25〜60重量パーセントの間の硫酸とを備え得る。最も好ましくは、この材料は、約56重量パーセントのポリアニリンと、約14重量パーセントのカーボンと、約30パーセントの硫酸とを備える。これらの量に加え、これらの成分をより容易に結合し、セラミック基板にその混合物を付与するために、これらの成分は、溶媒で結合されることが好ましい。その目的のために、約100〜500部(part)の溶媒(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、イソプロパノール(IPA)、ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)、IPA/水系など)が、より好ましくは約100〜300部の溶媒が、最も好ましくは約200部の溶媒が使用され、材料の溶液を生成し得る。一部の実施形態において、粒子サイズの制御が望ましく、業界で公知のポリマバインダもまた使用され得る。好ましくは、粒子サイズは、100ナノメートル未満であるべきである。
【0076】
本発明の一部の実施形態において、最初に、ポリアニリンが溶媒中に溶解または懸濁され、所定期間にわたって超音波に晒される。この所定期間は、約5分と約30分との間であるが、好ましくは約10分と約20分との間であり、最も好ましくは約15分である。次いで、酸が溶液に加えられ得、一緒に混合され得る。最後に、カーボンが加えられ得、その結果得られた混合物は、所定期間にわたって追加の超音波混合に(好ましくは)晒され得る。この所定期間は、約5分と約30分との間であるが、好ましくは約10分と約20分との間であり、最も好ましくは約15分である。好ましくは、各使用(すなわち、セラミックへの付与)前に、この混合物は、同様または類似の期間にわたって、超音波混合に晒される。標準的な研究用および/または産業用の混合、移送、超音波、および封じ込め(containment)設備が、この材料を製造するために使用される。
【0077】
超音波混合の直後に、この混合物は、セラミック基板/コンデンサ上に堆積され得る。好ましくは、混合物を付与する直前に、(例えば)蒸気気相脱脂によってセラミック基板は完全にクリーンにされる。しかしながら、プラズマクリーニング、イソプロピルアルコールで表面を手で拭くことなど他のクリーニング方法も使用され得る。
【0078】
セラミック上に施される混合物の体積は、約0.25マイクロリットルと2マイクロリットルとの間で、好ましくは約0.50マイクロリットルと1.50マイクロリットルとの間で、最も好ましくは約1マイクロリットルであり得る。一部の実施形態において、付与される混合物の量は、特に重要である。なぜなら、可変電気特性の可能な材料の量が、一般にセンサの初期抵抗値、およびその結果得られたセンサが抵抗/容量(すなわち、1つ以上の電気特性)の変化をどの程度容易に判断し得るかを決定付けるからである。
【0079】
混合物は、例えば、エーロゾルとしてスプレイすることで、この材料が導線を覆うようにして、セラミック基板上に堆積される。代替として、混合物は、基板のアレイの上に、または(対応する導線を有する)大きな基板の上に注がれ得、次いで、手または機械のいずれかで、個々のセンサ基板に分割され得る。また、材料は、基板のコーティング、ディッピング、サブマージョン(submersion)、スタンピング、または静電堆積によっても基板に付与され得る。溶液は、基板の上への溶液の量を制御して付与するために、手動または自動マイクロピペット方法を用いて付与され得る。これは、例えば、滴(drop)を付与し、溶媒を蒸発(evaporate)できるようにし、次いで、(必要ならば)追加のセンサ溶液を付与することによる。
【0080】
本発明の一部の実施形態において、センサは抵抗ドリフトを減衰するように調整される。通常、時間経過とともに、センサの抵抗は増加し、この状態は「ドリフト」として知られている。ある程度の期間が経つと、抵抗は、本発明の実施形態に使用できない点に達する。そのため、出願者らは、アンモニアガス、アミン(例えば、アンモニアの誘導体)、および/または腐敗食品蒸気のうちの少なくとも一つに、このセンサを晒す(乾燥の前または後のいずれか)によって、このセンサのドリフト状態を減衰させ得ることを見出した。具体的には、このセンサを所定期間にわたってアンモニアガスに暴露した後、このセンサの抵抗は、上昇する。次いで、抵抗は、時間経過とともに減少する。この減少は、上方へのセンサ抵抗のドリフトに対抗する。こうして、センサの保管/保存寿命は、延び得て、一部の実施形態においては、劇的に延び得る。
【0081】
したがって、好ましくは、所定の乾燥時間の後、新たなセンサは、約数秒と1分との間にわたって、より好ましくは約数秒と30秒との間にわたって、そして、最も好ましくは約10秒にわたって、アンモニアガスに暴露され得る。所定期間の乾燥時間は、好ましくは約1時間〜約10時間の間、より好ましくは約3時間〜約8時間の間、そして、最も好ましくは約7時間である。
【0082】
基板に付与された後、溶媒は、導線にわたる導体検出材料の薄膜を残して、蒸発する。溶媒が蒸発した後、ポリマ被膜もセンサ材料に付与され得る。これは、導電材料と同様または類似の方法で付与される。一実施形態において、ポリマ被膜は、新たな導電性材料と混合され得、この導電性材料と一緒に(すなわち、ポリマ/溶媒溶液)付与され得る。異なる初期およびテストサンプル電気特性値をもたらすために、金、銀、および銅を含む他の材料も、導体/センサ材料の実施形態で使用され得ることを当業者は理解する。例えば、典型的には、この新たな発明の実施形態に従う材料センサを用いると、汚染物質への暴露前に、薄膜は、約1kΩと約1000kΩとの間、より好ましくは約50kΩと約500kΩとの間、最も好ましくは約50kΩと約100kΩとの間の抵抗を有する。
【0083】
本発明の一部の実施形態において、センサ基板の寸法は、センサの初期抵抗値においても、また影響を与え得る。例えば、同じ幅と長さとを有するセンサは、所与の厚さに対し、同じ初期抵抗を有する。その点に関して、小さな幅/長さ比を有するセンサは、典型的には、開回路になる前に、短範囲の分解能(resolution)を含む。しかしながら、大きな幅/長さの比を有するセンサは、貧弱な分解能を有する。したがって、本発明の一部の実施形態においては、1に近幅/長さ比を有することが好ましい。
【0084】
さらに、幅に長さを乗じた面積も、センサ材料が所与の抵抗を達成するのに要求されるセンサ材料の量に対して影響を与える。基板が小さくなるにつれ、一般的に、検体対センサの比は一般に大きくなり、それゆえ、感度もより高くなる。したがって、基板としてSMTコンデンサを使用することが好ましい。なぜなら、このような基板は、容易で安価に大量生産され得、約0.75と約1.25との間の幅/長さ比で、好ましくは約1(例えば、約0.875)の比で利用可能であり得、良好な分解能での小面積を含む。さらに、典型的な少量の容量のは、センサ信号からのノイズをフィルタリングするのに役立ち得る。
【0085】
本発明のデバイスは、産業の場にも軍需の場にも使用され得、温度履歴に基づく腐敗タイムラインを予測するために、温度センサおよびアルゴリズムをまた組み込んで適用され得、こうしてさらなる精度アップが可能になる。
【0086】
このセンサデバイスの他の実施形態は、落下および他の衝撃に耐える堅牢(ruggedized)筺体、防水または耐水筺体、時計機能性および/またはアラーム機能性、デジタル読み出し/ディスプレイ、湿度センサ、(センサ回路ボード、マザーボード、およびドーターボードのうちの1つ以上に提供された)温度センサ(これはレーザガイドを有する、あるいは有しないIR温度測定能力を含み得る)を含み得る。NPO−COGコンデンサも、また使用され得、これによって、より低い温度係数が達成され、温度変化の測定変動を減らすのに一助となる。さらに、1つ以上の追加直列レジスタが、ESD/EMIからのサージ電流を減らすために、センサとI/Oピンとの間の信号経路に対して使用され得る。I/Oがスリープ中に入力状態に設定されるとき、内部プルアップレジスタは、外部プルアップレジスタに対する必要性を減らすことを可能にし得る(プルアップは、フロートピンを排除する一助となる。フロートピンは電力消費をより多くする結果となり得る)。また、テストパッドは、回路内テストおよび回路内プログラム用のマザーボードおよびドーターボードに含まれ得る。
【0087】
当業者は、本明細書に記載された特定の手順の均等物を、ルーチンに過ぎない実験を使用して、認識し、あるいは確認できる。このような均等物は、本発明の範囲内であると考えられる。様々な置換、代替、および改変も、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明に対してなされ得る。他の局面、利点、および改変も本発明の範囲内である。本出願全体を通して引用された全ての参考文献、付与済みの特許、および特許出願公開の内容は、本明細書に参考として援用される。これらの特許および特許出願ならびに他の資料の適切なコンポーネント、プロセス、および方法は、本発明および本発明の実施形態のために、選択され得る。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】図1は、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの透視図である。
【図2A】図2Aは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの断面図である。
【図2B】図2Bは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの透視分解模式図である。
【図3A】図3Aは、本発明に従う一部の実施形態に従うセンサデバイスに使用するマザーボードの上面図である。
【図3B】図3Bは、本発明に従う一部の実施形態に従うセンサデバイスに使用するドーターボードの上面図である。
【図4A】図4Aは、本発明の一部の実施形態に従うボタンユニットの透視上面図である。
【図4B】図4Bは、本発明の一部の実施形態に従う図4Aに示されるボタンユニットの透視下面図である。
【図5A】図5Aは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイス用の電池室の透視拡大図である。
【図5B】図5Bは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイス用の電池室ドアカバーの拡大図である。
【図6】図6は、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイス用の電池室の透視図である。
【図7】図7は、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの一部分の透視拡大図で、エア吸入口部分を示す。
【図8】図8は、本発明の一部の実施形態に従うファンアセンブリの透視分解図である。
【図8A】図8Aは、本発明の一部の実施形態に従うファンアセンブリ用のファンに対する代替的設計の図である。
【図8B】図8Bは、本発明の一部の実施形態に従うファンアセンブリ用のファンに対する代替的設計の図である。
【図8C】図8Cは、本発明の一部の実施形態に従うファンアセンブリ用のファンに対する代替的設計の図である。
【図9A】図9Aは、本発明の一部の実施形態に従うファンアセンブリ用のファンに対する代替的設計の図である。
【図9B】図9Bは、本発明の一部の実施形態に従うファンアセンブリ用のファンに対する代替的設計の図である。
【図9C】図9Cは、本発明の一部の実施形態に従うファンアセンブリ用のファンに対する代替的設計の図である。
【図10】図10は、本発明の一部の実施形態に従うファンアセンブリ用のファンに対する代替的設計の透視図である。
【図11】図11は、本発明の一部の実施形態に従うセンサカードの分解透視図である。
【図12】図12は、本発明の一部の実施形態に従うセンサ回路ボードの正面図である。
【図13】図13は、本発明の一部の実施形態に従うセンサ回路ボードの正面図である。
【図14A】図14Aは、本発明の一部の実施形態に従う電気システムの模式ブロック図である。
【図14B】図14Bは、本発明の一部の実施形態に従うマイクロコントローラファン接続の模式ブロック図である。
【図14C】図14Cは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイス用のソフトスタートルーチンに対する制御信号の表現を示す。
【図15A】図15Aは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスをアセンブリする方法の模式ブロック図である。
【図15B】図15Bは、本発明の一部の実施形態に従って、食品鮮度を判断するアルゴリズムを図示に供するグラフである。
【図15C】図15Cは、本発明の一部の実施形態に従って、食品鮮度を判断するアルゴリズムを図示に供するグラフである。
【図15D】図15Dは、本発明の一部の実施形態に従って、食品鮮度を判断するアルゴリズムを図示に供するグラフである。
【図15E】図15Eは、本発明の一部の実施形態に従って、食品鮮度を判断するアルゴリズムを図示に供するグラフである。
【図15F】図15Fは、本発明の一部の実施形態に従って、食品鮮度を判断するアルゴリズムを図示に供するグラフである。
【図15G】図15Gは、本発明の一部の実施形態に従って、食品鮮度を判断するアルゴリズムを図示に供するグラフである。
【図15H】図15Hは、本発明の一部の実施形態に従って、食品鮮度を判断するアルゴリズムを図示に供するグラフである。
【図15I】図15Iは、本発明の一部の実施形態に従って、食品鮮度を判断するアルゴリズムを図示に供するグラフである。
【図15J】図15Jは、本発明の一部の実施形態に従って、食品鮮度を判断するアルゴリズムを図示に供するグラフである。
【図15K】図15Kは、本発明の一部の実施形態に従って、食品鮮度を判断するアルゴリズムを図示に供するグラフである。
【図16A】図16Aは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの動作の流れ図を示す。
【図16B】図16Bは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの動作の流れ図を示す。
【図16C】図16Cは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの動作の流れ図を示す。
【図16D−1】図16D−1は、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの動作の流れ図を示す。
【図16D−2】図16D−2は、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの動作の流れ図を示す。
【図16E】図16Eは、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスの動作の流れ図を示す。
【図17】図17は、本発明の一部の実施形態に従うローリングライトプロセスの流れ図を示す。
【図18】図18は、本発明の一部の実施形態に従うセンサデバイスのセンサ結果の投票チャートを示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、
食製品に近くに配置されるエア入口と、
エア出口と、
少なくとも1つのセンサであって、複数の所定の分子、粒子、バクテリア、ウイルス、および生体細胞のうちの少なくとも1つに該センサを暴露すると、該センサの電気特性が変化する、少なくとも1つのセンサと、
該入口からエアを吸入し、該少なくとも1つのセンサを通って、該出口から該エアを排出するエアポンプと
を備える、センサデバイス。
【請求項2】
前記本体は、人間工学的設計を含む、請求項1に記載のセンサデバイス。
【請求項3】
前記デバイスは、複数のセンサを備える、請求項1に記載のセンサデバイス。
【請求項4】
前記少なくとも1つのセンサは、置換可能なセンサカード上に提供される、請求項1に記載のセンサデバイス。
【請求項5】
置換可能なセンサカードを受けるスロットをさらに備える、請求項3に記載のセンサデバイス。
【請求項6】
前記置換可能なセンサカードは、複数のセンサを含む、請求項4に記載のセンサデバイス。
【請求項7】
前記置換可能なセンサカードは、メモリを含む、請求項4に記載のセンサデバイス。
【請求項8】
マイクロコントローラをさらに備える、請求項1に記載のセンサデバイス。
【請求項9】
前記デバイスの動作および/またはテスト結果の提示を補助する視覚および/または可聴手段をさらに備える、請求項1に記載のセンサデバイス。
【請求項10】
前記視覚手段は、1つ以上のLEDライトを備える、請求項9に記載のセンサデバイス。
【請求項11】
前記可聴手段は、圧電ブザーを備える、請求項9に記載のセンサデバイス。
【請求項12】
前記電気特性は、抵抗および容量の少なくとも一方を備える、請求項1に記載のセンサデバイス。
【請求項13】
前記エアポンプは、モータおよびファンを備える、請求項1に記載のセンサデバイス。
【請求項14】
センサデバイスであって、
センサカードを受けるスロットを含む人間工学的本体と、
マイクロコントローラと、
該センサデバイスの動作ステータスを表示し、および/または結果を表示する複数のLEDと、
該センサデバイスの動作ステータスを可聴なように提示し、および/または結果を可聴なように提示する聴覚手段と、
該センサデバイスを動作させ、食品の鮮度を決定する該マイクロコントローラ上で動作する制御プログラムと、
テストする食製品の周囲からエアを受けるために、食製品の近くに配置される第一のエア入口と、
複数のセンサカードと、センサカード入口およびセンサカード出口とを含む置換可能なセンサカードであって、該センサカードは、該第一のエア入口から該センサカード入口の中にエアを受け入れ、該エアは、該センサカード出口を介して該センサカードから排出され、複数の所定の分子、粒子、バクテリア、ウイルス、および生体細胞のうちの少なくとも1つに該センサを暴露すると、各センサの抵抗は変化する、置換可能なセンサカードと、
マニホルドを含むファンアセンブリであって、該マニホルドは、該ファンアセンブリおよび/または該センサデバイスからのエアを排出する出口と、ファンロータと、カバーとを有し、該カバーは、ファンアセンブリ入口を含み、該ファンアセンブリ入口は、該センサカード出口からのエアを受け入れ、該受け入れたエアは、該マニホルド内の該出口を介して排出される、ファンアセンブリと
を備える、センサデバイス。
【請求項15】
センサデバイス用の置換可能なセンサカードであって、
複数のセンサと、
該複数のセンサと接続された複数の電気コンタクトであって、該コンタクトは、センサデバイス内の対応する電気コネクタで受けられる、複数の電気コンタクトと、
センサカード入口と、
センサカード出口とを備え、
該センサカードは、該入口を介して該センサカードの中にエアを受け入れ、該エアは、センサカード出口を介して該センサカードから最終的に排出されて、複数の所定の分子、粒子、バクテリア、ウイルス、および生体細胞のうちの少なくとも1つに該センサを暴露すると、各センサの抵抗が変化する、センサカード。
【請求項16】
食品センサデバイス内の1つ以上のセンサが、テストする食製品近傍から受けるエアフローに暴露される前に、該1つ以上のセンサの1つ以上の電気特性の第一の値を測定することと、
該センサのうちの該1つ以上を該エアフローに暴露することと、
該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第二の値を測定することと、
該第二の値が該第一の値より所定量大きいかどうかを判断することと
を包含する、食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項17】
前記第二の値が、前記第一の値より前記所定量大きい場合、前記食製品は腐敗していると視覚および/または聴覚表示を提示することをさらに包含する、請求項16に記載の食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項18】
前記第二の値が、前記第一の値以下の場合、前記食製品は新鮮であると視覚および/または聴覚表示を提示することをさらに包含する、請求項16に記載の食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項19】
前記第二の値は、前記第一の値より大きいが、該第一の値より大きいのが前記所定量未満である場合、前記食製品は腐敗に近づいているとの視覚および/または聴覚表示を提示するステップをさらに包含する、請求項16に記載の食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項20】
対応するセンサに対する前記第二の値が、該それぞれのセンサに対する前記第一の値より前記所定量大きいセンサの数を判断することをさらに包含する、請求項16に記載の食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項21】
前記センサの数が過半数である場合、前記食製品は腐敗していると視覚および/または聴覚表示を提示するステップをさらに包含する、請求項20に記載の食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項22】
前記第二の値が、前記第一の値以下であるセンサの数を判断することをさらに包含する、請求項18に記載の食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項23】
前記センサの数が過半数の場合、前記食製品は新鮮であると視覚および/または聴覚表示を提示するステップをさらに包含する、請求項22に記載の食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項24】
各センサの前記第二の値は、前記第一の値より大きいが、該第一の値より大きいのが前記所定量未満であるセンサの数を判断することをさらに包含する、請求項18に記載の食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項25】
前記数が過半数の場合、前記食製品は腐敗に近づいているとの視覚および/または聴覚表示を提示するステップをさらに包含する、請求項24に記載の食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項26】
測定手段であって、
食品センサデバイス内の1つ以上のセンサが、テストする食製品近傍から受けるエアフローに暴露される前に、該1つ以上のセンサの1つ以上の電気特性の第一の値と、
該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第二の値と
のうちの少なくとも1つを測定する測定手段と、
該センサのうちの該1つ以上を該エアフローに暴露する暴露手段と、
該第二の値が該第一の値より所定量大きいかどうかを判断する判断手段と
を備える、食製品の鮮度を判断するシステム。
【請求項27】
食品センサデバイス内の1つ以上のセンサが、テストする食製品近傍から受けるエアフローに暴露される前に、該1つ以上のセンサの1つ以上の電気特性の第一の値を測定することと、
該センサのうちの該1つ以上を該エアフローに暴露することと、
該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第二の値を測定することと、
該1つ以上のセンサの周囲から該エアを浄化することと、
該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第三の値を測定することと、
該食製品の鮮度を判断するために、該1つ以上のセンサのそれぞれに対する該測定値を比較することと、
該比較に基づいて、該1つ以上のセンサのそれぞれの個々の鮮度結果を判断することと、
該1つ以上のセンサのそれぞれの該個々の鮮度結果に基づいて、該食製品の最終鮮度結果を判断することと、
該食製品の該鮮度の視覚および/または聴覚表示を提示することと
を包含する、食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項28】
前記個々の鮮度結果は、新鮮、腐敗近し、腐敗の3つの食品状態のうちの1つを備える、請求項27に記載の方法
【請求項29】
前記最終鮮度結果を判断することは、新鮮の結果、腐敗近しの結果、および腐敗の結果の数を加算することをさらに包含する、請求項28に記載の方法
【請求項30】
前記個々のセンサ結果の過半数が腐敗を表示する結果であると、前記最終鮮度結果は、腐敗を備える、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記個々のセンサ結果の過半数が腐敗近しを表示する結果であると、前記最終鮮度結果は、腐敗近しを備える、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記個々のセンサ結果の実質的過半数が新鮮を表示する結果である場合、前記最終鮮度結果は、新鮮を備える、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
加算することは、各食品状態の結果をカウントする1つ以上のカウンタを用いることを包含する、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
食製品の鮮度を判断するシステムであって、
測定手段であって、
食品センサデバイス内の1つ以上のセンサが、テストする食製品近傍から受けるエアフローに暴露される前に、該1つ以上のセンサの1つ以上の電気特性の第一の値と、
該1つ以上のセンサが、テストする食製品周囲から得られるエアフローに暴露された後に、該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第二の値と、
該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第三の値と
のうちの少なくとも1つを測定する測定手段と、
該センサの該1つ以上を該エアフローに暴露する暴露手段と、
該1つ以上のセンサの周囲からエアを浄化する浄化手段と、
該食製品の該鮮度を判断するために、該1つ以上のセンサのそれぞれに対する該測定値を比較する比較手段と、
判断手段であって、
該比較に基づいて、該1つ以上のセンサのそれぞれの個々の鮮度結果と、
該1つ以上のセンサのそれぞれの該個々の鮮度結果に基づいて、該食製品の最終鮮度結果と
のうちの少なくとも1つを判断する、判断手段と、
該食製品の該鮮度の視覚および/または聴覚表示を提示する提示手段と
を備える、食製品の鮮度を判断するシステム。
【請求項35】
粒子、分子、および生体細胞のうちの少なくとも1つに暴露すると、電気特性が変化する材料を製造する方法であって、該方法は、
溶媒中にポリアニリンを溶解または懸濁することと、
該ポリアニリン−溶媒混合物を超音波で攪拌することと、
該超音波で攪拌されたポリアニリン−溶媒混合物を酸と結合することと、
該酸−ポリアニリン−溶媒混合物をカーボンと結合することと
を包含する、方法。
【請求項36】
前記カーボン−酸−ポリアニリン−溶媒混合物を超音波で攪拌することをさらに包含する、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
超音波攪拌は、約5分と約30分との間、適用される、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
超音波攪拌は、約10分と約20分との間、適用される、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
超音波攪拌は、約15分にわたって適用される、請求項35に記載の方法
【請求項40】
超音波攪拌は、約5分と約30分との間、適用される、請求項36に記載の方法
【請求項41】
超音波攪拌は、約10分と約20分との間、適用される、請求項36に記載の方法。
【請求項42】
超音波攪拌は、約15分にわたって適用される、請求項36に記載の方法
【請求項43】
エアフロー内に含まれる粒子、分子、および/または生体細胞に暴露すると、電気特性が変化するセンサ材料であって、
約35重量パーセントと70重量パーセントの間のポリアニリンと、
約5重量パーセントと25重量パーセントの間のカーボンと、
約15重量パーセントと86重量パーセントの間の酸と
を備える、センサ材料。
【請求項44】
前記ポリアニリンの重量パーセントは、約45重量パーセントと60重量パーセントの間であり、
前記カーボンは、約10重量パーセントと20重量パーセントの間であり、
前記酸は、約25重量パーセントと60重量パーセントの間である、請求項43に記載のセンサ材料。
【請求項45】
前記ポリアニリンの重量パーセントは、約56重量パーセントであり、
前記カーボンは、約14重量パーセントであり、
前記酸は、約30重量パーセントである、請求項43に記載のセンサ材料。
【請求項46】
導電性ポリマをアンモニアガス、アミン蒸気、および腐敗食品蒸気のうちの少なくとも1つに暴露することを包含する、導電性ポリマにおける抵抗ドリフトを減衰する方法。
【請求項47】
前記導電性ポリマは、所定期間にわたって前記ガスおよび/または蒸気に暴露される、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記所定期間は、約1秒と約60秒との間を備える、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記所定期間は、約1秒と約30秒との間を備える、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記所定期間は、約10秒を備える、請求項47に記載の方法。
【請求項51】
前記導電性ポリマをガスおよび/または蒸気に暴露する前に、該ポリマをセラミック基板に付与することを包含する、請求項46に記載の方法。
【請求項52】
前記ポリマは、前記ガスおよび/または蒸気に暴露される前に、前記セラミック基板上で、ある期間にわたり乾燥にさらされる、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記期間は、約1時間と約10時間との間を備える、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記期間は、約3時間と約8時間との間を備える、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記期間は、約7時間を備える、請求項52に記載の方法。
【請求項1】
本体と、
食製品に近くに配置されるエア入口と、
エア出口と、
少なくとも1つのセンサであって、複数の所定の分子、粒子、バクテリア、ウイルス、および生体細胞のうちの少なくとも1つに該センサを暴露すると、該センサの電気特性が変化する、少なくとも1つのセンサと、
該入口からエアを吸入し、該少なくとも1つのセンサを通って、該出口から該エアを排出するエアポンプと
を備える、センサデバイス。
【請求項2】
前記本体は、人間工学的設計を含む、請求項1に記載のセンサデバイス。
【請求項3】
前記デバイスは、複数のセンサを備える、請求項1に記載のセンサデバイス。
【請求項4】
前記少なくとも1つのセンサは、置換可能なセンサカード上に提供される、請求項1に記載のセンサデバイス。
【請求項5】
置換可能なセンサカードを受けるスロットをさらに備える、請求項3に記載のセンサデバイス。
【請求項6】
前記置換可能なセンサカードは、複数のセンサを含む、請求項4に記載のセンサデバイス。
【請求項7】
前記置換可能なセンサカードは、メモリを含む、請求項4に記載のセンサデバイス。
【請求項8】
マイクロコントローラをさらに備える、請求項1に記載のセンサデバイス。
【請求項9】
前記デバイスの動作および/またはテスト結果の提示を補助する視覚および/または可聴手段をさらに備える、請求項1に記載のセンサデバイス。
【請求項10】
前記視覚手段は、1つ以上のLEDライトを備える、請求項9に記載のセンサデバイス。
【請求項11】
前記可聴手段は、圧電ブザーを備える、請求項9に記載のセンサデバイス。
【請求項12】
前記電気特性は、抵抗および容量の少なくとも一方を備える、請求項1に記載のセンサデバイス。
【請求項13】
前記エアポンプは、モータおよびファンを備える、請求項1に記載のセンサデバイス。
【請求項14】
センサデバイスであって、
センサカードを受けるスロットを含む人間工学的本体と、
マイクロコントローラと、
該センサデバイスの動作ステータスを表示し、および/または結果を表示する複数のLEDと、
該センサデバイスの動作ステータスを可聴なように提示し、および/または結果を可聴なように提示する聴覚手段と、
該センサデバイスを動作させ、食品の鮮度を決定する該マイクロコントローラ上で動作する制御プログラムと、
テストする食製品の周囲からエアを受けるために、食製品の近くに配置される第一のエア入口と、
複数のセンサカードと、センサカード入口およびセンサカード出口とを含む置換可能なセンサカードであって、該センサカードは、該第一のエア入口から該センサカード入口の中にエアを受け入れ、該エアは、該センサカード出口を介して該センサカードから排出され、複数の所定の分子、粒子、バクテリア、ウイルス、および生体細胞のうちの少なくとも1つに該センサを暴露すると、各センサの抵抗は変化する、置換可能なセンサカードと、
マニホルドを含むファンアセンブリであって、該マニホルドは、該ファンアセンブリおよび/または該センサデバイスからのエアを排出する出口と、ファンロータと、カバーとを有し、該カバーは、ファンアセンブリ入口を含み、該ファンアセンブリ入口は、該センサカード出口からのエアを受け入れ、該受け入れたエアは、該マニホルド内の該出口を介して排出される、ファンアセンブリと
を備える、センサデバイス。
【請求項15】
センサデバイス用の置換可能なセンサカードであって、
複数のセンサと、
該複数のセンサと接続された複数の電気コンタクトであって、該コンタクトは、センサデバイス内の対応する電気コネクタで受けられる、複数の電気コンタクトと、
センサカード入口と、
センサカード出口とを備え、
該センサカードは、該入口を介して該センサカードの中にエアを受け入れ、該エアは、センサカード出口を介して該センサカードから最終的に排出されて、複数の所定の分子、粒子、バクテリア、ウイルス、および生体細胞のうちの少なくとも1つに該センサを暴露すると、各センサの抵抗が変化する、センサカード。
【請求項16】
食品センサデバイス内の1つ以上のセンサが、テストする食製品近傍から受けるエアフローに暴露される前に、該1つ以上のセンサの1つ以上の電気特性の第一の値を測定することと、
該センサのうちの該1つ以上を該エアフローに暴露することと、
該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第二の値を測定することと、
該第二の値が該第一の値より所定量大きいかどうかを判断することと
を包含する、食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項17】
前記第二の値が、前記第一の値より前記所定量大きい場合、前記食製品は腐敗していると視覚および/または聴覚表示を提示することをさらに包含する、請求項16に記載の食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項18】
前記第二の値が、前記第一の値以下の場合、前記食製品は新鮮であると視覚および/または聴覚表示を提示することをさらに包含する、請求項16に記載の食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項19】
前記第二の値は、前記第一の値より大きいが、該第一の値より大きいのが前記所定量未満である場合、前記食製品は腐敗に近づいているとの視覚および/または聴覚表示を提示するステップをさらに包含する、請求項16に記載の食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項20】
対応するセンサに対する前記第二の値が、該それぞれのセンサに対する前記第一の値より前記所定量大きいセンサの数を判断することをさらに包含する、請求項16に記載の食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項21】
前記センサの数が過半数である場合、前記食製品は腐敗していると視覚および/または聴覚表示を提示するステップをさらに包含する、請求項20に記載の食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項22】
前記第二の値が、前記第一の値以下であるセンサの数を判断することをさらに包含する、請求項18に記載の食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項23】
前記センサの数が過半数の場合、前記食製品は新鮮であると視覚および/または聴覚表示を提示するステップをさらに包含する、請求項22に記載の食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項24】
各センサの前記第二の値は、前記第一の値より大きいが、該第一の値より大きいのが前記所定量未満であるセンサの数を判断することをさらに包含する、請求項18に記載の食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項25】
前記数が過半数の場合、前記食製品は腐敗に近づいているとの視覚および/または聴覚表示を提示するステップをさらに包含する、請求項24に記載の食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項26】
測定手段であって、
食品センサデバイス内の1つ以上のセンサが、テストする食製品近傍から受けるエアフローに暴露される前に、該1つ以上のセンサの1つ以上の電気特性の第一の値と、
該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第二の値と
のうちの少なくとも1つを測定する測定手段と、
該センサのうちの該1つ以上を該エアフローに暴露する暴露手段と、
該第二の値が該第一の値より所定量大きいかどうかを判断する判断手段と
を備える、食製品の鮮度を判断するシステム。
【請求項27】
食品センサデバイス内の1つ以上のセンサが、テストする食製品近傍から受けるエアフローに暴露される前に、該1つ以上のセンサの1つ以上の電気特性の第一の値を測定することと、
該センサのうちの該1つ以上を該エアフローに暴露することと、
該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第二の値を測定することと、
該1つ以上のセンサの周囲から該エアを浄化することと、
該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第三の値を測定することと、
該食製品の鮮度を判断するために、該1つ以上のセンサのそれぞれに対する該測定値を比較することと、
該比較に基づいて、該1つ以上のセンサのそれぞれの個々の鮮度結果を判断することと、
該1つ以上のセンサのそれぞれの該個々の鮮度結果に基づいて、該食製品の最終鮮度結果を判断することと、
該食製品の該鮮度の視覚および/または聴覚表示を提示することと
を包含する、食製品の鮮度を判断する方法。
【請求項28】
前記個々の鮮度結果は、新鮮、腐敗近し、腐敗の3つの食品状態のうちの1つを備える、請求項27に記載の方法
【請求項29】
前記最終鮮度結果を判断することは、新鮮の結果、腐敗近しの結果、および腐敗の結果の数を加算することをさらに包含する、請求項28に記載の方法
【請求項30】
前記個々のセンサ結果の過半数が腐敗を表示する結果であると、前記最終鮮度結果は、腐敗を備える、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記個々のセンサ結果の過半数が腐敗近しを表示する結果であると、前記最終鮮度結果は、腐敗近しを備える、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記個々のセンサ結果の実質的過半数が新鮮を表示する結果である場合、前記最終鮮度結果は、新鮮を備える、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
加算することは、各食品状態の結果をカウントする1つ以上のカウンタを用いることを包含する、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
食製品の鮮度を判断するシステムであって、
測定手段であって、
食品センサデバイス内の1つ以上のセンサが、テストする食製品近傍から受けるエアフローに暴露される前に、該1つ以上のセンサの1つ以上の電気特性の第一の値と、
該1つ以上のセンサが、テストする食製品周囲から得られるエアフローに暴露された後に、該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第二の値と、
該1つ以上のセンサの該1つ以上の電気特性の第三の値と
のうちの少なくとも1つを測定する測定手段と、
該センサの該1つ以上を該エアフローに暴露する暴露手段と、
該1つ以上のセンサの周囲からエアを浄化する浄化手段と、
該食製品の該鮮度を判断するために、該1つ以上のセンサのそれぞれに対する該測定値を比較する比較手段と、
判断手段であって、
該比較に基づいて、該1つ以上のセンサのそれぞれの個々の鮮度結果と、
該1つ以上のセンサのそれぞれの該個々の鮮度結果に基づいて、該食製品の最終鮮度結果と
のうちの少なくとも1つを判断する、判断手段と、
該食製品の該鮮度の視覚および/または聴覚表示を提示する提示手段と
を備える、食製品の鮮度を判断するシステム。
【請求項35】
粒子、分子、および生体細胞のうちの少なくとも1つに暴露すると、電気特性が変化する材料を製造する方法であって、該方法は、
溶媒中にポリアニリンを溶解または懸濁することと、
該ポリアニリン−溶媒混合物を超音波で攪拌することと、
該超音波で攪拌されたポリアニリン−溶媒混合物を酸と結合することと、
該酸−ポリアニリン−溶媒混合物をカーボンと結合することと
を包含する、方法。
【請求項36】
前記カーボン−酸−ポリアニリン−溶媒混合物を超音波で攪拌することをさらに包含する、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
超音波攪拌は、約5分と約30分との間、適用される、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
超音波攪拌は、約10分と約20分との間、適用される、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
超音波攪拌は、約15分にわたって適用される、請求項35に記載の方法
【請求項40】
超音波攪拌は、約5分と約30分との間、適用される、請求項36に記載の方法
【請求項41】
超音波攪拌は、約10分と約20分との間、適用される、請求項36に記載の方法。
【請求項42】
超音波攪拌は、約15分にわたって適用される、請求項36に記載の方法
【請求項43】
エアフロー内に含まれる粒子、分子、および/または生体細胞に暴露すると、電気特性が変化するセンサ材料であって、
約35重量パーセントと70重量パーセントの間のポリアニリンと、
約5重量パーセントと25重量パーセントの間のカーボンと、
約15重量パーセントと86重量パーセントの間の酸と
を備える、センサ材料。
【請求項44】
前記ポリアニリンの重量パーセントは、約45重量パーセントと60重量パーセントの間であり、
前記カーボンは、約10重量パーセントと20重量パーセントの間であり、
前記酸は、約25重量パーセントと60重量パーセントの間である、請求項43に記載のセンサ材料。
【請求項45】
前記ポリアニリンの重量パーセントは、約56重量パーセントであり、
前記カーボンは、約14重量パーセントであり、
前記酸は、約30重量パーセントである、請求項43に記載のセンサ材料。
【請求項46】
導電性ポリマをアンモニアガス、アミン蒸気、および腐敗食品蒸気のうちの少なくとも1つに暴露することを包含する、導電性ポリマにおける抵抗ドリフトを減衰する方法。
【請求項47】
前記導電性ポリマは、所定期間にわたって前記ガスおよび/または蒸気に暴露される、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記所定期間は、約1秒と約60秒との間を備える、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記所定期間は、約1秒と約30秒との間を備える、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記所定期間は、約10秒を備える、請求項47に記載の方法。
【請求項51】
前記導電性ポリマをガスおよび/または蒸気に暴露する前に、該ポリマをセラミック基板に付与することを包含する、請求項46に記載の方法。
【請求項52】
前記ポリマは、前記ガスおよび/または蒸気に暴露される前に、前記セラミック基板上で、ある期間にわたり乾燥にさらされる、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記期間は、約1時間と約10時間との間を備える、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記期間は、約3時間と約8時間との間を備える、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記期間は、約7時間を備える、請求項52に記載の方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図15F】
【図15G】
【図15H】
【図15I】
【図15J】
【図15K】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D−1】
【図16D−2】
【図16E】
【図17】
【図18】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図15F】
【図15G】
【図15H】
【図15I】
【図15J】
【図15K】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D−1】
【図16D−2】
【図16E】
【図17】
【図18】
【公表番号】特表2008−516198(P2008−516198A)
【公表日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−534908(P2007−534908)
【出願日】平成17年10月4日(2005.10.4)
【国際出願番号】PCT/US2005/035842
【国際公開番号】WO2006/041927
【国際公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【出願人】(507109815)フード クオリティー センサー インターナショナル, インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月4日(2005.10.4)
【国際出願番号】PCT/US2005/035842
【国際公開番号】WO2006/041927
【国際公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【出願人】(507109815)フード クオリティー センサー インターナショナル, インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】
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