説明

飲料供給アセンブリ

本発明は、飲料を供給するためのアセンブリに関する。アセンブリは、圧力チャンバを備え、圧力チャンバは、使用時に、飲料容器を収容するように設けられる。飲料容器は折り畳み可能な材料を用いて作られ、流出部を有するネック部を備える。接続手段は、飲料容器のネック部に配置され、上記接続手段は、供給ラインの流入端部を収容するための手段を備え、上記圧力チャンバは、飲料容器のための収容部を形成する壁及びリッドを備える。更に、接続手段は、使用中にリッド及び印籠容器の間の密閉が実現されるように、圧力チャンバのリッドに係合して設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料供給アセンブリに関し、上記アセンブリは圧力チャンバを備え、上記圧力チャンバは、使用時に飲料容器を収容するように設けられる。飲料容器は、折り畳み可能な材料を用いて作られ、排出口を有するネック部を備える。更に、接続部は、飲料容器のネック部に配置され、上記接続部は、供給ラインの流入端部を受け入れるための手段を備え、上記圧力チャンバは、飲料容器のための収容部を形成する壁及びリッドを備える。
【背景技術】
【0002】
ドラフト・ビールのような炭酸を多く含む飲料は、従来、典型的には例えば25リットルの大きな容積を維持する金属のケグに入れて消費場所にまで運送していた。そのようなケグは、高価になる傾向があり、又、飲料を冷却し又容器から供給するために、ドラフト・ビールの冷却装置、二酸化炭素カートリッジ等を含む供給アセンブリを構成する。そのようなケグ及び供給アセンブリはその技術分野においてよく知られている
【0003】
金属ケグは重く、そのため取り扱いが困難であり、過剰な運送コストがかかる。更に、金属のケグは、製造コストが高く、全内容又は一部を排出すると、再充填するために収集する必要がある。
【0004】
ケグは、廃棄される前に数回、再使用される。その結果、ケグはそれらが使用される間に長距離移動し、それらが重くなると移動コストは高くなる。更に、ドラフト・ビールの消費は、季節の変化に非常に敏感である。特に夏期には消費が多く、一方気候が寒い時期には消費が少ない。そのため、需要に応じるためには、多数のケグが流通しなければならず、それによって、消費が少ない時期には、多くの空のケグが保管されることになる。
【0005】
知られているドラフト・ビール・アセンブリの他の問題は、飲料と接触する多くの部品が再使用され、そのため、部品を衛生的にきれいに保ちバクテリアの増殖を防ぐために、定期的なクリーニングが必要なことである。クリーニングには時間がかかり、全ての部品のクリーニングを十分にすることは困難である、飲料に接触する部品が十分にきれいでなければ、それは飲料の品質に影響する。
【0006】
これらの問題の一部を解決するために、より軽くて柔軟性に富んだ材料を用いて生産された飲料容器が、供給アセンブリのために導入されてきた。機械的な圧力、空気圧、又は、水圧で内容物を絞り出すことによって空にされたプラスチックのバッグが試されたが、それらは、ほとんどの実用のためには、脆弱すぎる。
【0007】
例えばPETのようなプラスチックを用いて作られた折り畳める飲料ボトルから供給することもこの技術分野では知られている。これらのボトルは、内容物を絞り出す機械的な圧力、空気圧又は水圧を掛けることでボトルの壁を折り畳むことによって空にされる。そのような飲料ボトルは、数リットル程度の小さい容積であるに過ぎず、実質的により大きな容積の飲料を保持する金属のケグと直接的に比較できない。しかし、折り畳み可能なボトルは、多くの点で金属のケグより利点を有する。
【0008】
プラスチック材料は挽き砕かれ、結果生じる粉は新しい材料の生産に使用される。粉は殆ど場所をとらず、そのため、大きな保管場所の必要なくなる。ボトルは軽いため、取り扱いが簡単であり、運送コストが低減する。プラスチック・ボトルは、内容物の目視での検査を可能にするために透明に作られてもよく、又、所望の色に着色されてもよい。空になるとボトルは折り畳まれ、リサイクルのための運送の間、そのスペースは小さくなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
折り畳み可能な飲料ボトルを用いた供給アセンブリは、例えば、EP−AI−I 003 686に開示されている。この装置は、統合的な供給装置の構成要素であり、リッドを有するハウジングと、シール手段と、圧力源と、冷却装置と、供給タップとを備える。供給装置は、複雑な設計であり、極めて多くの部品を備え、部品自体が精巧で高価な装置である。そのため、例え比較的重くてもユーザが取り扱い易い飲料容器を備える、設計及び構造が単純な飲料供給アセンブリを提供する必要がある。
【0010】
更に、例えば政府の規制、環境問題、材料コストのために、ボトルが空になると、ボトルが取り替えられるとともに、配置される他のエレメントと同様に、ボトルもリサイクルすることが望ましい。他のエレメントだけでなく、プラスチック材料のボトルを回収して挽き砕くことがしばしば行われている。そのため、環境問題の観点から、飲料供給アセンブリでの使い捨てのエレメント及び部品を開発する必要があり、同時に、経済的な理由で、部品及びエレメントの永続性とともに機能性及び安全性を損なわずに、大きさと重さの両方をできるだけ小さいエレメント及び部品を製造する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の目的は、従来技術の上述の問題及び欠点を全て又は部分的に解決することにある。
【0012】
上述の目的は、以下の記載によって明らかになる他の多数の目的と効果と特徴だけでなく、本発明に係る解決手段によって、すなわち、圧力チャンバのリッドに係合するように設けられ、それによって、使用中にリッドと飲料容器との間の密閉を実現できる接続手段によって達成される。
【0013】
好ましくは、接続手段の全幅が飲料容器の全幅より小さく、それによって、接続手段を製造するための材料の消費を最少に抑えることができる。
【0014】
本発明によると、接続手段は、ディスク部を有し、上記ディスク部は、第1及び第2の表面部と、壁部とを有し、壁部は、第2表面部の周囲に配置され、第2表面部から実質的に垂直に伸びる。
【0015】
本発明の好ましい実施の形態において、接続手段のディスク部の第1表面部は、飲料容器のネック部に接続手段を固定して接続するように設けられた固定手段を備える。上記固定手段は、外方環状壁部と内方環状壁部との間に配置される第1環状スペースを備え、上記外方壁部及び上記内方壁部が同心円状に配置される
【0016】
更に、第1環状スペースは、ディスク部を通って伸び、それによって、飲料容器の接続手段とネック部との間をより堅固に固定して接続することが可能になり、その結果、接続手段のディスク部の屈曲が実質的に固定手段に影響しないようにすることが可能になる。
【0017】
本発明によると、外方環状壁部は、内表面部及び外表面部を有し、内表面部は、ネック部の外方に配置された突起と係合して固定するように設けられた突起を有する。
【0018】
更に、外方環状壁部の外表面部は、ネック部と接続手段との間を固定して接続するだけでなく堅固な接続を実現できるように、外方壁部を支持するように半径方向に設けられた支持手段を備える。これによって、ネック部と接続手段との間の接続を7バールまでの圧力に耐え得るようにすることが可能になる。支持手段は、外方壁部の周囲に設けられた複数のリブからなる。
【0019】
更に、固定手段は、固定手段を介して飲料が漏れることを防ぐためのシール手段を備える。
【0020】
好ましくは、内方環状壁部は、飲料容器の流出部に挿入するように設けられる。
【0021】
本発明に係る好ましい実施の形態において、気密性の膜が内方環状壁部に接続して配置され、それによって、飲料容器を完全に密閉できる。膜は、好ましくは、7バールの圧力に耐えることができる。
【0022】
適宜、第2の膜が、接続手段の一部として配置されてもよい。そのような第2の膜は、飲料容器の密閉性を向上させるものであり、飲料容器が従来の飲料供給システムに組み込まれる場合に好ましいものである。
【0023】
本発明によると、穴開け器は、膜から所定距離で内方環状壁の中に配置され、上記穴開け器は、圧力チャンバが所定圧力になると、膜に穴を開けるように設けられる。穴開け器は、接続手段と一体をなす部品であり、又は、接続手段に接続されるように設けられる別個の部品である。
【0024】
供給ラインの流入端部は、穴開け器に接続して配置される。本発明の実施の形態において、供給ラインの流入端部は、供給ラインの傾斜した端部が穴空け器となるように、傾斜して切断される。
【0025】
更に、ディスク部の第2表面部は、内方環状部を備え、上記内方環状部は、上記壁部の中に設けられ、それによって、第2環状スペースが上記壁部群の間に配置される。内方環状部は区画を形成し、その区画に、供給ラインの流入部のための収容手段が配置される。
【0026】
本発明の好ましい実施の形態によると、収容手段は、カラーに接続して配置され、上記カラーは、使用中に、圧力チャンバの中が所定圧力になると、穴を開ける位置に穴開け器を移動させるように設けられる。
【0027】
好ましくは、第2環状スペースは、圧力チャンバのリッドの中に設けられた対応する手段と係合するように設けられる。
【0028】
シール手段は、リッドと接続手段との間を密閉するために第2環状スペースの中に配置されてもよい。
【0029】
接続手段は、PET、PE、PBT若しくはPP又はこれらの組み合わせのようなプラスチック材料を用いて作られてもよい。
【0030】
本発明は、飲料容器を提供する点でも新しく独創的であって、その飲料容器は、折り畳み可能な材料を用いて作られ、流出部を有するネック部と、飲料容器のネック部に配置される接続手段とを備え、上記接続手段は、供給ラインの流入端部を収容するための手段を備える。
【0031】
好ましくは、飲料容器は、接続手段によって圧力チャンバのリッドに接続され、それによって、リッドと飲料容器との間を密閉することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
本発明及びその多くの効果が添付の概要図を参照して以下により詳細に記載されるが、それら概要図は、例示を目的とするものであり、本発明を限定するものではない実施の形態が示されている。全図は概要を示すものであって、必ずしも拡大/縮小したものではなく、又、それらは、本発明を明らかにするために必要な部品を示すだけであり、他の部品は省略され、又は、単に示唆するだけである。
【0033】
図1は、本発明に係る一実施の形態のアセンブリ1を示す正面図である。本実施の形態において、アセンブリ1は、熱伝達システム(図示せず)を備える。少なくとも圧力チャンバ2を冷やし又は暖めるようにアセンブリ1の熱伝達システムが備えられることは、本発明の範囲内である。熱伝達システムが飲料容器の中に含まれる飲料を冷やし又は暖めるために、圧力チャンバ2は、使用中に、飲料容器(図示せず)を収容できるように備えられる。
【0034】
飲料は、ビール、ソフトドリンク、ワイン、紅茶、コーヒー等であり、アセンブリは、特定の飲料にとって適温で冷やし又は暖められるように設けられ、その結果、上記飲料が給仕されると、それは消費者にとって適温となっている。
【0035】
以下の記載では、熱伝達システムは冷却システムと関連づけて説明されるが、それは暖めるシステム又はそれらの組み合わせであってもよい。
【0036】
図1に示すアセンブリ1は、更に、冷蔵庫形式の冷却ユニット3を備え、圧力チャンバ2が収容される。冷却ユニット3は、冷蔵庫のように、冷却装置を備えるとともに、冷気を冷却ユニット3の中で循環させるための換気手段を備える。これらの装置は、アセンブリ1の左側に図示される換気格子4の背後に隠れている。
【0037】
圧力チャンバ2は、壁又はカバーを備え、リッド6は、飲料容器(図示せず)のための収容部を形成する。
【0038】
圧力チャンバ2は、更に、圧力源(図示せず)を備え、上記圧力源は、圧力チャンバ2を所定圧力にするように設けられる。更に、圧力制御ユニットは、上記圧力源及び上記圧力チャンバ2に接続して配置される。
【0039】
本実施の形態において、リッド6は、圧力チャンバ2から取り外し可能であるが、他の実施の形態において、圧力チャンバに回動可能に取り付けられる。リッド6は、バイオネット式締結具又はネジ式シャックル・ロックによるトレッディングのような締結手段によって、チャンバに固定される。更に、リッド6は、開口(図示せず)を備え、その開口は、好ましくは、実質的にリッド6の中央にある。上記開口を通った供給ラインは、飲料容器が圧力チャンバ2に収容されている場合に、その飲料容器に接続する。
【0040】
図1の圧力チャンバ2は、稼働状態にあり、本実施の形態において圧力チャンバ2は、上記圧力チャンバ2の垂直方向に相当する。リッド6は、圧力チャンバ2の底部に配置され、圧力チャンバ2の操作を容易にするハンドル7を備える。
【0041】
図2は、本発明に係る他の実施の形態のアセンブリ1’を示す側面図である。本実施の形態は、家庭用の供給アセンブリを例示し、そこでの圧力チャンバ(図示せず)は、容量が約5リットルの飲料容器を収容できる。アセンブリ1’は、飲料をグラス8に供給するために準備をしている使用状態を示す。アセンブリ1’のコンパクトさのために、圧力チャンバは冷却ユニットとしても配置される。アセンブリ1’は、上部9及び底部10を備える。
【0042】
図3は、装着状態にある図2のアセンブリ1’を示す。この状態において、上部9は底部10から離れるように回動する。上部9が回動すると、圧力源(図示せず)は上部9に収容される圧力チャンバとの接続を解除される。その後に、圧力チャンバを開けることが可能になり、空の飲料容器を取り外して、新しい飲料が充填されたものを装着する。
【0043】
続けて、圧力チャンバが閉じられ、上部9は、底部10そして圧力源に接続するように回動して戻り、そして、圧力源は、供給を可能にするために、直ちに、圧力チャンバに圧力を掛け始める。
【0044】
図4は、圧力チャンバ2の中に配置された飲料容器11を有する圧力チャンバ2を側方から見た断面図である。飲料容器11は上下逆に配置され、このような上下方向にある圧力チャンバ2は使用のための準備状態にある。飲料容器11は、本発明に係る接続手段12を備える。接続手段12は、飲料容器11のネック部13に配置される。ネック部13は、飲料容器の流入部/排出部を備える。ネック部13は、飲料容器の流入部/流出部を備える。接続手段12は、使用中にリッド6及び飲料容器11の間のシールが実現されるように、圧力チャンバ2のリッド6に係合して設けられる。接続手段12は、リッド6の開口14を供給ライン(図示せず)の流入端部に整列させ、供給ラインの流入端部を飲料容器19の流入部に接続する。
【0045】
接続手段12は、圧力チャンバ2のリッド6の内部に設けられた対応する手段16と係合する第2環状スペース15を備える。
【0046】
接続手段12の支持手段は、本実施の形態ではリブ17の形状であり、本実施の形態では飲料容器11のショルダ部18を支持するものとしても示されている。
【0047】
図5は、本発明に係る実施の形態の飲料容器11を示す。接続手段12は、飲料容器11の流出端部に設けられる。図5は、リブ17が飲料容器のショルダ部を支持していない実施の形態を示す。更に、接続手段12の全幅は、飲料容器11の幅より小さい。
【0048】
飲料容器11は、好ましくはプラスチック、特にPEN、PET又は混合PETのようなポリマーから製造される。このように、飲料容器11は、圧力チャンバに外圧が掛けられる場合に折り畳むことに適する薄い壁を有した自己支持構造で形成される。飲料容器11は、飲料容器の飲料内容物を保護するための酸素バリアを含む多層構造で製造される。更に、飲料の品質が光に敏感な場合、飲料容器11は、光を遮るために薄い色が付けられ又は着色されてもよい。そのような光のバリアは、酸素バリアに置き換えられてもよい。他の適切な処理によって、飲料容器11は、例えばプラズマ・コーティングされた内部表面、且つ/又は、エポキシ樹脂でコーティングされた外表面部のように、被膜されてもよい。
【0049】
飲料容器11は、充填する場所に別個に配送されてもよい。通常、そのような飲料容器11は、飲料で充填される直前まで、フルサイズに膨らむことはない。製造場所で飲料容器11はフルサイズに膨らまされ、容器11は、底部と、概ね筒状の壁を有するミドル部と、ショルダ部と、流入部及び流出部を有するネック部とを備える。飲料容器11が所定の形状に膨らまされた後、容器11には所望の飲料が充填され、ネック部の上に接続手段12を押し付けることにより容器11は密閉される。このように、接続手段12は、飲料容器の密閉手段として機能する。
【0050】
好ましくは、接続手段12と飲料容器11との接続は、一旦接続手段12が飲料容器11に固定されると、それは飲料容器11や接続手段12を損傷せずに取り外すことができないものであり、それによって、消費場所に運送する準備がなされた飲料を含む容器ユニットの不正な開封を防ぐことができる。そのような切り離せない接続は、種々の方法により実現できる。好ましくは、接続手段12を飲料容器11のネック部の上に接続手段12を適合するように押し付けることによって、そのような接続が実現でき、すなわち、ネック部と接続手段12とが協働固定手段を提供するものであり、それについて以下で更に説明する。
【0051】
図6は、飲料容器11のネック部13に接続した接続手段12の側方から見た断面図を示す。本実施の形態において、供給ライン19は、コイル状に巻き上げた状態で示され、又、接続手段12の第2環状スペース15の中に配置される。供給ラバルブ20は、供給ライン19に接続して配置される。供給ラインを運送中に保護するため、接続手段12の底部にカバー21が配置される。図7は、供給ライン19の流入端部22が穴開け器23と接続して配置されることを示す、図6の接続手段12の拡大領域である。穴開け器23は、本実施の形態において、接続手段12と一体の部分である。穴開け器23は、気密性の膜から所定距離で内方環状壁部24(図6参照)の中に配置され、その膜は、内方環状壁部24に接続して配置される。穴開け器23は、アセンブリの稼働中に、圧力チャンバ2の中が所定圧力になると膜25に穴を開ける(pierce)ように設けられる。
【0052】
内方環状壁部24は、区画26を形成し、そこには供給ライン19の流入部22のための収容手段27が配置される。収容手段27は、柔軟なカラー28に接続して配置され、上記カラー28は、使用中に圧力チャンバの中が所定圧力になると、穴を空ける位置に穴開け器23を移動させるように設けられる。カラー28は、本実施の形態において、内方環状壁部24の上部に配置された環状フランジ29を介して、内方環状壁部24に接続される。本実施の形態において、フランジ29、カラー28及び収容手段27は、膜25に穴が空けられた場合、供給ライン19の流入部22を通ってのみ飲料が導かれるように密閉する。フランジ29は、更に、膜25が配置される上表面を備え、それによって、耐圧性だけでなく、接続手段への膜の密着性も向上させている。
【0053】
本発明の図示しない実施の形態において、穴空け器は、接続手段に接続できるように形成された分離した部品であってもよい。例えば、供給ラインの流入端部は、供給ラインの傾斜した端部が穴空け器としての機能を発揮するように、傾斜して切断される。
【0054】
図8は、接続手段12を側方から見た断面を示す。円で囲んだ領域30は、図9に拡大して示され、飲料容器のネック部13と接続手段12との間の接続を詳細に示す。接続手段12の固定手段は突起を備え、その突起は、ネック部の外方側部に設けられた突起と係合して固定するように設けられる。これらの突起は、図8及び9に示すタップ/バーブ及び凹部/カラーの形状、又は、他の簡易な機構であってよい。図示した実施の形態の代わりに、接続手段12は、飲料容器11のネック部に接着又は溶接されてもよく、又は、接続手段12は、接続手段12の接続が解除されることを防ぐための手段とともにネジ山が備えられる場合、飲料容器11のネック部にネジ止められてもよい。
【0055】
飲料容器のネック部13と接続手段12との間に密閉用リング31が配置される。密閉用リング31は、飲料容器と接続手段とが互いに移動する場合に気密性を保つだけでなく、通常の使用中に飲料が漏れることを防ぐ。
【0056】
図10は、上方から見た接続手段12の斜視図を示す。接続手段12は、ディスク形状をした部位(ディスク部)32を備え、上記ディスク部32は、第1表面部33と第2表面部35(図11参照)と壁部34とを有する。壁部34は、第2表面部35の円周に配置され、第2表面部35から、第2表面部35に対して実質的に垂直に伸び、それによって、筐体を形成する。
【0057】
接続手段12のディスク状部32の第1表面部33に、固定手段36は、飲料容器のネック部に接続手段12を固定して接続するように設けられる。固定手段36は、外方環状壁部38と内方環状壁部24との間に第1環状スペース37を備え、上記外方壁部38及び上記内方壁部24は同心円状に配置される。第1環状スペース37は幅を有し、その幅は、押し付けて係合させて固定させることができるように、飲料容器のネック部の厚さより少し薄い。
【0058】
外方環状壁部38の外表面部は、外方壁部38を支持するように半径方向に設けられる支持手段17を備え、それによって、ネック部と接続手段12との間を固定するだけでなく、堅固に固定して接続することが可能になる。支持手段は、外壁38の周囲に配置される複数のリブ17からなる。リブ17は、壁38を支持し、それによって、飲料容器のネック部を支持して、接続手段12と飲料容器のネック部との間の堅固な係合を確実にする。接続手段12が飲料容器に設けられると、接続手段12はハンドルとして利用され、それによって、ユーザが円筒形状の飲料容器を操作し易くなる。従って、飲料容器と接続手段との間の係合は可能な限り堅固であることが重要である。上記リブ17は更に、飲料容器を支持するために、飲料容器のショルダ部の方向に伸びる。
【0059】
内方壁部24の内部に、穴空け器23が図示されている。図10は、膜を示していないが、膜は、穴空け器23の上に配置される。
【0060】
図11は、底の方から見た接続手段12の斜視図を示す。ディスク部32の第2表面部35は内方環状壁部24を備え、上記内方環状壁部24は上記壁部34の内側に配置され、それによって、第2環状スペース15は上記壁部34と上記壁部24との間に設けられる。第2環状スペース15は、図6に示すようにコイル状に巻き上げた供給ラインのための収納室として使用され、又、使用状態においては、図4に示すように圧力チャンバのリッドの内側に配置された対応する手段と係合する。更に、シール手段(図示せず)は、第2環状スペースに配置される。
【0061】
内方環状壁部24は、区画26を形成し、その中に供給ラインの流入部のための収容手段27が配置される。
【0062】
図12−14はそれぞれ、接続手段の側面図、平面図及び底面図である。
【0063】
図15は、接続手段12を側方から見た断面図を示す。図16は、カラー28及び壁部24の詳細な領域を示す。
【0064】
図17は、接続手段12を側方から見た断面図である。
【0065】
図17の円で囲んだ領域40が、図18に拡大して示され、収容手段27と、膜25に穴を開けるように配置された穴空け器23と、柔軟なカラー28とを再び詳細に示す。
【0066】
好ましくは、穴開け器23はリッド6に係合するための手段を有し、一方、リッド6は、対応する係合手段を有する。飲料容器が圧力チャンバ2のリッド6の方向である下方に力を受ける場合、リッドと係合することによって穴開け器23には接続手段12に対して移動する力が働くため、自動的に膜25を突き刺すことができ、それによって、穴開け器23が、飲料容器を開封することが可能になる。このように、飲料容器をアセンブリ1,1’に位置付ける前に、飲料容器を手動で開封する操作を行う必要がなくなる。圧力チャンバ2が稼働状態で配置された場合、例えば、図4に示すように上下逆に配置されて、飲料容器の上下方向が、接続手段が低い端になる状態である場合、飲料容器の重さにより、圧力チャンバのリッド6の方向への力が接続手段に掛かる。同時に、圧力チャンバの中で圧力が高くなり始めると、それによって接続手段にはリッドの方向への力が掛かり、そのため接続手段12はリッドに対して基準位置として機能し、その場合、穴開け器にはリッドの係合手段によって柔軟なカラーを介して、穴が開けられる膜の方向への力が掛かり、そして飲料の開封が行われる。
【0067】
カラー28は、1つ以上のスリット(図示せず)を備え、好ましくは、穴開け器23の他の部品と同じ材料で構成される。カラー28のスリットによって、カラー28は弾力性を備え、膜25に穴を開けるために飲料容器の方向への力が穴開け器23に掛かる場合、カラー28は外方に曲がることが可能になる。更に、供給ラインの流入端部が穴開け器(図示せず)として配置されてもよく、その場合、供給ラインの流入端部が膜に穴を開ける。
【0068】
接続手段12の部品は、好ましくは、PET、PE、PBT、PP又はそれらの組み合わせのようなプラスチック材料を用いて作られる。これによって、製造コストを低くすることができ、更に、部品を挽き砕いて、例えば新しい接続手段のような新たなプラスチック製品に再利用することができる。膜は接続手段に接着又は溶着される。これらの膜のための材料は、例えば、プラスチック、プラスチックでコートされた紙、紙、アルミホイルである。
【0069】
更に、第2の膜が、接続手段12の部品として配置されてもよい。このような膜は、PETのようなポリマー材料で作られ、接続手段12と一体をなす部品である。第2膜は、好ましくは、飲料容器11の内部に関して第1膜の外部に配置され、そのため、穴開け器23によって穴が開けられる最初の膜である。穴開け器23は、適宜、特にそのような第2の膜とともに相互作用するように設けられてもよい。例えば、穴開け器23は、適切に膜に穴を開けることを確実にするために、金属で作られる。図21は、接続手段12の部分の断面図である。図21において、膜及び飲料容器の方向を向く穴開け器23の部品は、平坦なものとして示される。これは、金属製の穴開け器23には、好ましい形状である。
【0070】
更に、接続手段12の構造は、圧力チャンバのリッドと協働するように設けられ、その構造によって、上記接続手段が飲料容器のネック部に設けられる場合、飲料容器の流出部が下方に向く直立状態で飲料容器を立たせることが可能になる。接続手段の外方壁部は飲料容器のネック部を超えて伸びるため、接続手段12によって、飲料容器の流出部を損傷する危険なく、他の表面だけでなくリッドに飲料容器を立たせることが可能になる。
【0071】
更に、その構造は、概ね円筒状の折り畳み可能な飲料容器の上端部を流出端部に対向したままにして、適宜所定の方法で折り畳み可能に形成される。
【0072】
実質的に平坦な接続手段12によって、供給アセンブリの壁部の上で飲料容器に従来技術のような操作をする必要がなくなるため、圧力チャンバに飲料容器を装着することが非常に容易になる。従って、このような構成によって、例え大きい飲料容器であっても容易に位置付けることが可能になる。
【0073】
図19及び20はそれぞれ、シール手段41の平面図及び図19のA−A線での断面図を示す。シール手段41は、環状に形成され、主要部42と、環状リップ43と、リップ43と対向する側面に、相互に間隔をおいて主要部の周囲に配置された複数のタップ44とを備える。アセンブリの使用中に、飲料容器が圧力チャンバに搭載され、圧力チャンバが使用状態、例えば飲料容器が上下方向を向いた状態で配置されると、飲料容器は圧力チャンバのリッドに対して下方への移動を開始する。接続手段12は、この移動中に、まずシール手段41のリップ43に接触し、それによって、密閉が実現され、圧力が上昇する。接続手段12は、リッドの方向への移動を継続し、それによって、リップ43をシール手段41の主要部42の方へ押し下げる。圧力チャンバの中で圧力が上昇すると、接続手段にはリッドの方への力が掛かり、シール手段41によってリッドと接続手段との間の適切な密閉が可能になる。更に、シール手段41の構造によると、飲料容器が圧力チャンバから取り除かれると、シール手段41は容易に接続手段から解放される。
【0074】
更に、シール手段は、円形(例えば、Oリング)、四角形、楕円形又はそれらの任意の組み合わせのような、他の形状を有してもよく、ゴム材料のような密閉を容易にする材料を用いて作られる。
【0075】
以上、本発明について、本発明の好ましい実施の形態と関連して説明したが、添付の特許請求の範囲に記載される本発明から逸脱することなく種々の改良が考えられることは、当業者にとって明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明に係る実施の形態の飲料供給アセンブリの正面図。
【図2】本発明に係る他の実施の形態の飲料供給アセンブリの側面図。
【図3】上部が回動した状態の図2のアセンブリの側面図。
【図4】図1に示すアセンブリの圧力チャンバを側方から見た断面図。
【図5】飲料容器の実施の形態の側面図。
【図6】コイル状に巻き上げた供給ラインを有する接続手段の断面図。
【図7】接続手段に配置された供給ラインの流入端部と穴開け器との詳細な断面図。
【図8】コイル状に巻き上げた供給ラインを有する接続手段の断面図。
【図9】図8の円で囲んだ領域を拡大した断面図であって、飲料容器と接続手段との間のシール装置の位置付けを示す図。
【図10】接続手段の上面側を示す斜視図。
【図11】接続手段の底面側を示す斜視図。
【図12】接続手段の側面図。
【図13】接続手段の平面図。
【図14】接続手段の底面図。
【図15】第1の側方から見た接続手段の断面図。
【図16】接続手段の一部を拡大して詳細を示す断面図。
【図17】第2の側方から見た接続手段の断面図。
【図18】図17の円で囲んだ領域を拡大した断面図。
【図19】シール手段の平面図。
【図20】図19に示すシール手段の断面図。
【図21】特定の実施の形態の接続手段及び収容手段の断面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料を供給するためのアセンブリ(1,1’)であって、
使用中に飲料容器(11)を収容できるように設けられる圧力チャンバ(2)とを備え、
上記飲料容器(11)は、折り畳み可能な材料を用いて作られ、流出部を有するネック部(13)を有しており、
アセンブリ(1,1’)は、更に、飲料容器(11)のネック部(13)に配置された接続手段(12)を備え、
上記接続手段(12)は、供給ライン(19)の流入端部(22)を収容するための手段(27)を有し、
上記圧力チャンバ(2)は、飲料容器(11)のための収容部を形成する壁部(5)及びリッド(6)を有し、
上記接続手段(12)は、圧力チャンバ(2)のリッド(6)に係合するように設けられ、それによって、使用中に、リッド(6)と飲料容器(11)との間の密閉を実現することを特徴とするアセンブリ(1,1’)。
【請求項2】
上記接続手段(12)の全幅が上記飲料容器(11)の全幅より小さいことを特徴とする請求項1に係るアセンブリ。
【請求項3】
上記接続手段(12)は、ディスク部(32)を有し、
上記ディスク部(32)は、第1(33)及び第2(35)の表面部と、壁部(34)とを有し、
上記壁部(34)は、上記第2表面部(35)の周囲に配置され、上記第2表面部(35)から実質的に垂直に伸びることを特徴とする請求項1又は2に係るアセンブリ。
【請求項4】
上記接続手段(12)の上記ディスク部(32)の上記第1表面部(33)は、飲料容器(11)のネック部(13)に接続手段(12)を固定して接続するように設けられた固定手段(36)を備えることを特徴とする請求項3に係るアセンブリ。
【請求項5】
上記固定手段(36)は、外方環状壁部(38)と内方環状壁部(24)との間に配置される第1環状スペース(37)を備え、上記外方壁部(38)及び上記内方壁部(24)が同心円状に配置されることを特徴とする請求項4に係るアセンブリ。
【請求項6】
上記第1環状スペース(37)は、上記ディスク部(32)を通って伸びることを特徴とする請求項5に係るアセンブリ。
【請求項7】
上記外方環状壁部(38)は、内表面部及び外表面部を有し、上記内表面部は、上記ネック部(13)の外方に配置された突起と係合して固定するように設けられた突起を有することを特徴とする請求項5又は6に係るアセンブリ。
【請求項8】
外方環状壁部(38)の外表面部は、上記ネック部(13)と上記接続手段(12)との間を固定して接続するだけでなく堅固な接続を実現できるように、上記外方壁部(38)を支持するように半径方向に設けられた支持手段(17)を備えることを特徴とする請求項7に係るアセンブリ。
【請求項9】
上記支持手段は、外方壁部(38)の周囲に設けられた複数のリブからなることを特徴とする請求項8に係るアセンブリ。
【請求項10】
上記固定手段(36)は、シール手段(31)を備えることを特徴とする請求項4から9までのいずれかに係るアセンブリ。
【請求項11】
内方環状壁部(24)が、飲料容器(11)の流出部に挿入されるように設けられることを特徴とする請求項5に係るアセンブリ。
【請求項12】
気密性の膜(25)が、内方環状壁部(24)に接続して配置されることを特徴とする請求項11に係るアセンブリ。
【請求項13】
穴開け器(23)が、上記膜(25)から所定距離で内方環状壁(24)の中に設けられ、上記穴開け器(23)は、上記圧力チャンバ(2)の中が所定圧力である場合に、上記膜(25)に穴を開けるように設けられることを特徴とする請求項12に係るアセンブリ。
【請求項14】
上記穴開け器(23)は、上記接続手段(12)と一体をなす部品であり、又は、接続手段(12)に接続されるように設けられた別個の部品であることを特徴とする請求項13に係るアセンブリ。
【請求項15】
上記供給ライン(19)の上記流入端部(22)が、穴開け器(23)に接続して配置されることを特徴とする請求項12から14に係るアセンブリ。
【請求項16】
上記供給ライン(19)の上記流入端部(22)は、供給ライン(19)の傾斜した端部が穴空け器(23)となるように、傾斜して切断されることを特徴とする請求項15に係るアセンブリ。
【請求項17】
上記ディスク部(32)の第2表面部(35)は、内方環状壁部(24)を備え、上記内方環状壁部(24)は、上記壁部(34)の中に配置され、それによって、第2環状スペース(15)が、上記壁部(34)と上記壁部(24)との間に配置されることを特徴とする請求項3から16に係るアセンブリ。
【請求項18】
上記内方環状壁部(24)は、区画(26)を形成し、上記区画(26)の中に、上記供給ライン(19)の上記流入部(22)のための収容手段(27)が配置されることを特徴とする請求項17に係るアセンブリ。
【請求項19】
上記収容手段(27)は、柔軟なカラー(28)に接続して配置され、上記カラー(28)は、使用中に、上記圧力チャンバの中が所定圧力になると、穴を開ける位置に穴開け器(23)を移動させるように設けられることを特徴とする請求項18に係るアセンブリ。
【請求項20】
上記第2環状スペース(15)は、上記圧力チャンバ(2)のリッド(6)の中に配置された対応する手段(16)と係合するように設けられることを特徴とする請求項17に係るアセンブリ。
【請求項21】
シール手段(41)は、上記第2環状スペース(15)に配置されることを特徴とする請求項20に係るアセンブリ。
【請求項22】
上記接続手段(12)は、PET、PE、PBT若しくはPP又はこれらの組み合わせのようなプラスチック材料を用いて作られることを特徴とする上記請求項のいずれかに係るアセンブリ。
【請求項23】
請求項1から22に係るアセンブリに使用するために折り畳み可能な材料を用いて作られ、流出部を有するネック部(13)と、上記飲料容器(11)の上記ネック部(13)に配置される接続手段(12)とを備え、
上記接続手段(12)は、供給ライン(19)の上記流入端部(22)を収容するための手段(27)を備えることを特徴とする飲料容器(11)。
【請求項24】
上記飲料容器は、上記接続手段(12)によって圧力チャンバ(2)のリッド(6)に接続され、それによって、上記リッド(6)と飲料容器(11)との間の密閉を実現することを特徴とする請求項23に係る飲料容器(11)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公表番号】特表2009−504512(P2009−504512A)
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−525388(P2008−525388)
【出願日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際出願番号】PCT/DK2006/000435
【国際公開番号】WO2007/019848
【国際公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【出願人】(505413303)カールスバーグ・ブルワリーズ・エー/エス (10)
【Fターム(参考)】